JPH0561221B2 - - Google Patents
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- JPH0561221B2 JPH0561221B2 JP89124490A JP12449089A JPH0561221B2 JP H0561221 B2 JPH0561221 B2 JP H0561221B2 JP 89124490 A JP89124490 A JP 89124490A JP 12449089 A JP12449089 A JP 12449089A JP H0561221 B2 JPH0561221 B2 JP H0561221B2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- temperature
- ptc
- ceramics
- firing
- main firing
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- Compositions Of Oxide Ceramics (AREA)
- Thermistors And Varistors (AREA)
Description
[産業上の利用分野]
本発明は定温発熱体、温度センサー、電流制限
素子などに応用されているPTCセラミツクスの
製造方法に関するものである。 [従来の技術] 正の抵抗温度係数(Positive Temperature
Coefficient:PTC)をもつ半導体セラミツクス
(以下PTCセラミツクスと称する)の最も代表的
なものはチタン酸バリウム(BaTiO3)系セラミ
ツクスである。 従来、このBaTiO3系のPTCセラミツクスを製
造するに当つては、主成分であるBaOとTiO2の
他に、キユリー点シフターとして、SrO、PbO、
原子価制御剤としてSb2O3、Nb2O5、希土類元素
など、抵抗温度系数の改良剤としてMnO、更に
焼結助剤としてSiO2、Al2O3などを添加して、粉
砕混合したのち、1000〜1200℃程度の温度で仮焼
して、これを再度、粉砕混合したのち所望の形状
に成型して、通常1300〜1400℃の温度で本焼成し
てPTCセラミツクスを得ている。 上記の如くして、得られたPTCセラミツクス
の特性は、一般に第5図のPTCセラミツクスの
比抵抗(Ωcm)と温度(℃)との関係グラフに示
す如く、キユリー点まではその抵抗地は半導体的
性質(NTC領域)即ち、温度が上昇するにつれ
て、抵抗値は減少傾向を示し、キユリー点を超え
ると急激に抵抗値が上昇し、その抵抗変化幅は一
般に103〜107程度に及ぶ(PTC領域)。そして、
更に温度が上昇すると再び半導体的性質(NTC
領域)となる。 PTCセラミツクスが、定温発熱体、温度セン
サー、電流制限素子などに応用されていることは
周知の通りである。 とりわけ、電流制限素子として応用される
PTCセラミツクスに求められる特性の1つに、
耐電圧が高いことが上げられる。 なぜなら、耐電圧が高ければ、同一定格電圧の
素子としては、より小さく、薄く出来るばかりで
なく、より高電圧回路にも適用出来るためであ
る。 PTCセラミツクスの耐電圧が高いということ
は、第5図に示した抵抗−温度特性の電圧依存性
が小さいということであり、この耐電圧の向上
は、セラミツクスの結晶粒径を可及的小さくする
ことによつて達成出来ることが知られている。 このセラミツクスの結晶粒の微粒化に関して、
従来の方法では、 粒成長抑制効果をもつ成分を添加する。 本焼成温度を可能な限り低く抑え、粒成長を
抑制する。 等のことが行なわれている。 しかしながら、一般に粒成長抑制効果をもつ成
分−例えばCaO、SiO2などを適当量添加すると、
結晶粒は微粒化するものの、常温でのPTCセラ
ミツクスの抵抗値が高くなつて、むしろ好ましく
ない。 また、本焼成温度を低く抑えるに従つて、一般
に粒成長は抑制出来るもののPTC特性が不良と
なり、更に低くするとPTC効果を示さなくなる
欠点がある。 従来の焼成方法では結晶粒径を20μm以上に成
長させる程度の焼成条件にしないと、満足な
PTC効果をもつセラミツクス素体が得られない
のが普通である。 [発明が解決しようとする課題] BaTiO3系PTCセラミツクスを焼成する場合の
要点は、(1)結晶化、(2)半導体化、(3)焼結化の3点
である。 従来、実施されてきたPTCセラミツクスの焼
成方法では、仮焼工程で1000〜1200℃の温度で結
晶化され、次の本焼成工程で1300〜1400℃の温度
で半導体化と焼結化を行なつているものである。 即ち、半導体温度と焼結化温度は等しく、これ
らを、一般には1360℃×2時間の本焼成工程で同
時に行なつている。 これは、良好な半導体BaTiO3を得るには一般
に1300℃以上好ましくは、1350℃以上の温度での
本焼成が必要で、充分半導体化せしめることが、
良好なPTC効果をもつセラミツクスを得ること
につながるからである。 ところが、充分半導体化せしめる温度、即ち
1300℃以上好ましくは1350℃以上で本焼成する
と、同時に結晶粒の成長も促進されて、結果的に
焼成したセラミツクスの結晶粒径が、どうしても
20μmよりも大きくならざるを得ないのである。 逆に、結晶粒の成長を抑制せしめるべく本焼成
温度を下げていくと、粒成長は抑制されるもの
の、半導体化が充分でなくなり、高抵抗化すると
共にPTC効果が不良となるのである。 本発明は、上記のよう従来のBaTiO3系PTCセ
ラミツクスの焼成法の問題点を解決し、粒成長抑
制効果をもつ成分を特に添加することなく、結晶
粒径を10μ以下に抑制しつつ、充分なPTC効果を
もつPTCセラミツクスの製造方法特に焼成方法
を提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 本発明は、上記従来法の問題点を解決すべくな
されたもので、本焼成工程で従来行なわれている
半導体化と焼結化を分離して、先ず(従来法で
1000〜1200℃で実施していた)仮焼工程を、従来
法の本焼成温度に相当する(1300〜1450℃)温度
で、結晶化と半導体化を同時にせしめ、本焼成工
程では、温度を少なくとも仮焼温度以下で実施し
て焼結化だけを行なわしめることを特徴とするも
のである。 即ち本発明は BaTiO3系PTCセラミツクス製造方法におい
て、仮焼工程を前記セラミツクス成分の結晶化お
よび半導体化せしめる温度にて仮焼し、次いで少
なくとも前記仮焼温度以下の温度で本焼成し粒成
長を抑制しつつ、焼結化することを特徴とする
BaTiO3系微細粒PTCセラミツクスの製造方法で
あり、具体的には前記仮焼温度を1300℃〜1450℃
とし、前記本焼成温度を1200℃〜1360℃とするこ
とを特徴とする上記のPTCセラミツクスの製造
方法である。 [作用] 本発明方法によつて、従来本焼成工程を1300℃
以上、好ましくは1350℃以上の温度で、実施しな
いと、充分に半導体せず、且つ良好なPTC効果
が得られなかつたBaTiO3系PTCセラミツクス
が、1300℃以下の本焼成温度で粒成長を極めて抑
制しつつ、良好なPTC効果が得られることが明
らかとなつた。 本発明は、仮焼工程を、本焼成温度に相当する
高温度で実施し、先ず充分な導電性をもつ半導体
焼結物を得て、これを粉砕し、本焼成工程時に
は、粒成長を抑制するため仮焼温度より低温で焼
結させるものである。これによつて、従来法では
1300℃以上の本焼成温度で、ある程度粒成長を促
進させないと、充分な半導体化およびPTC効果
が得られないにも拘らず、本発明の方法で、本焼
成温度が1300℃以下の温度でも、粒成長を抑制し
つつ、充分なPTC効果が得られるものである。 本発明による方法では、高温での仮焼工程で結
晶化と半導体化を行なわしめるため、粉砕後の仮
焼粉の活性度が、従来法に加べて低下しているも
のと考えられ、これによつて次の本焼成工程での
焼結化に伴なう粒成長が極めて抑制出来るものと
思われる。 これにより、従来法で調製したBaTiO3系セラ
ミツクスと比べて、室温での抵抗比値は概ね同等
かむしろ低くて、結晶粒径の極めて小さなPTC
セラミツクスを得ることが出来る。 したがつて、PTC効果の電圧依存性が小さく
なると共に、耐電圧が向上するので、より軽薄化
およびより高電圧化への応用が可能となるもので
ある。 次に本発明の実施例について述べる。 [実施例] [比較例] 先ず比較のため従来法によるPTCセラミツク
スについて述べる。 成分配合を (Ba0.9Sr0.1)TiO3+0.001Sb2O3+0.0025SiO2
となるように、BaCO3、SrCO3、TiO2、Sb2O3、
SiO2を秤量しボールミルにて10時間粉砕混合し
たのち、脱水乾燥した。これに6%ポリビニルア
ルコールPVAを加えて1次成型したのち、通常
の1150℃、2時間仮焼した。 仮焼成後、3mmφのジルコニアボールによりボ
ールミルにて10時間粉砕し、脱水乾燥したのち6
%PVAを粉砕試料100gに対して3c.c.程度加え
て、15mmφ、厚さ2mmに成型した。 次いで成型物の本焼成を行なつた。 本焼成は、昇温速度150℃/時間とし、焼成温
度1150℃、1200℃、1250℃、1300℃、1350℃に各
2時間保持したのち、炉内にて自然冷却した。 こうして得られたPTCセラミツクスにオーミ
ツクコンタクト良好なAg電極を焼付けて比抵抗
測定試料とした。 この試料の比抵抗(Ωcm)と温度(℃)との関
係グラフを第1図に示す。 第1図より、従来の焼成法では、1300℃以上の
本焼成温度では、PTC効果が発現するものの、
それ以下では、半導体化せず、PTC効果が発現
しないことが分かる。 又、第2a図、第2b図、第2c図、第2d
図、第2e図は夫々1150℃、1200℃、1250℃、
1300℃、1350℃の焼成温度における試料表面の焼
結体の結晶組織写真である。 これら第2a図〜第2e図より、従来法では
PTC効果が発現しない1250℃以下では、焼結粒
径が1μm程度と、微粒であるものの、PTC効果
が発現する1300℃以上では30μm程度、また1350
℃では60μm以上となることが分かる。 [実施例] 次に本発明による方法について述べる。 成分配合は、前述の比較例の従来法と同じもの
を全く同様の方法にて、1次成型したのち、成型
物を1350℃、2時間仮焼した。 仮焼成後、3mmφおよび1mmφのジルコニアボ
ールによりボールミルにて24時間粉砕し、脱水乾
燥した。ここで、従来法と、粉砕条件が異なるの
は、粉砕後の粒度を従来法の比較例の場合と同一
にするためであり、平均粒径は、約0.3μmであ
る。 これを比較例と全く同様にして、脱水乾燥した
のち、6%PVAを粉砕試料100gに対して3c.c.程
度加え15mmφ、厚さ2mmに成型した。 次いで成型物の本焼成を行なつた。 本焼成は、昇温速度150℃/時間とし、焼成温
度1150℃、1200℃、1250℃、1300℃、1350℃に各
2時間保持したのち、炉内にて自然冷却した。こ
れに、比較例と同様にして、Ag電極を焼付けて
比抵抗測定試料とした。 この試料の比抵抗(Ωcm)と温度(℃)との関
係グラフを第3図に示す。 第3図より、本発明による方法では、従来法で
はPTC効果の発現しなかつた1250℃以下でも
PTC効果が現われ、室温付近の比抵抗も、同等
か、むしろより低くなることが分かる。 又、第4a図、第4b図、第4c図、第4d図
は、夫々1200℃、1250℃、1300℃、1350℃の焼成
温度における試料表面の焼結体の結晶組織写真で
ある。 これら第4a図〜第4d図より、PTC効果の
発現する1200℃では1μm以下、1250℃で5μm以
下、また、1300〜1350℃でも20μm程度と、粒成
長が抑制されていることが分かる。 第1表に、従来法の比較例と本発明の実施例に
おける各本焼成温度に対する焼結体の結晶粒径と
PTC効果発現の有無について、まとめて示す。 本発明による方法は、本実施例のBaTiO3系
PTCセラミツクスのみならず、電子セラミツク
スの主として粒界の作用を利用するバリスタ、半
導体コンデンサー材料など、広く応用出来るもの
と考えられる。
素子などに応用されているPTCセラミツクスの
製造方法に関するものである。 [従来の技術] 正の抵抗温度係数(Positive Temperature
Coefficient:PTC)をもつ半導体セラミツクス
(以下PTCセラミツクスと称する)の最も代表的
なものはチタン酸バリウム(BaTiO3)系セラミ
ツクスである。 従来、このBaTiO3系のPTCセラミツクスを製
造するに当つては、主成分であるBaOとTiO2の
他に、キユリー点シフターとして、SrO、PbO、
原子価制御剤としてSb2O3、Nb2O5、希土類元素
など、抵抗温度系数の改良剤としてMnO、更に
焼結助剤としてSiO2、Al2O3などを添加して、粉
砕混合したのち、1000〜1200℃程度の温度で仮焼
して、これを再度、粉砕混合したのち所望の形状
に成型して、通常1300〜1400℃の温度で本焼成し
てPTCセラミツクスを得ている。 上記の如くして、得られたPTCセラミツクス
の特性は、一般に第5図のPTCセラミツクスの
比抵抗(Ωcm)と温度(℃)との関係グラフに示
す如く、キユリー点まではその抵抗地は半導体的
性質(NTC領域)即ち、温度が上昇するにつれ
て、抵抗値は減少傾向を示し、キユリー点を超え
ると急激に抵抗値が上昇し、その抵抗変化幅は一
般に103〜107程度に及ぶ(PTC領域)。そして、
更に温度が上昇すると再び半導体的性質(NTC
領域)となる。 PTCセラミツクスが、定温発熱体、温度セン
サー、電流制限素子などに応用されていることは
周知の通りである。 とりわけ、電流制限素子として応用される
PTCセラミツクスに求められる特性の1つに、
耐電圧が高いことが上げられる。 なぜなら、耐電圧が高ければ、同一定格電圧の
素子としては、より小さく、薄く出来るばかりで
なく、より高電圧回路にも適用出来るためであ
る。 PTCセラミツクスの耐電圧が高いということ
は、第5図に示した抵抗−温度特性の電圧依存性
が小さいということであり、この耐電圧の向上
は、セラミツクスの結晶粒径を可及的小さくする
ことによつて達成出来ることが知られている。 このセラミツクスの結晶粒の微粒化に関して、
従来の方法では、 粒成長抑制効果をもつ成分を添加する。 本焼成温度を可能な限り低く抑え、粒成長を
抑制する。 等のことが行なわれている。 しかしながら、一般に粒成長抑制効果をもつ成
分−例えばCaO、SiO2などを適当量添加すると、
結晶粒は微粒化するものの、常温でのPTCセラ
ミツクスの抵抗値が高くなつて、むしろ好ましく
ない。 また、本焼成温度を低く抑えるに従つて、一般
に粒成長は抑制出来るもののPTC特性が不良と
なり、更に低くするとPTC効果を示さなくなる
欠点がある。 従来の焼成方法では結晶粒径を20μm以上に成
長させる程度の焼成条件にしないと、満足な
PTC効果をもつセラミツクス素体が得られない
のが普通である。 [発明が解決しようとする課題] BaTiO3系PTCセラミツクスを焼成する場合の
要点は、(1)結晶化、(2)半導体化、(3)焼結化の3点
である。 従来、実施されてきたPTCセラミツクスの焼
成方法では、仮焼工程で1000〜1200℃の温度で結
晶化され、次の本焼成工程で1300〜1400℃の温度
で半導体化と焼結化を行なつているものである。 即ち、半導体温度と焼結化温度は等しく、これ
らを、一般には1360℃×2時間の本焼成工程で同
時に行なつている。 これは、良好な半導体BaTiO3を得るには一般
に1300℃以上好ましくは、1350℃以上の温度での
本焼成が必要で、充分半導体化せしめることが、
良好なPTC効果をもつセラミツクスを得ること
につながるからである。 ところが、充分半導体化せしめる温度、即ち
1300℃以上好ましくは1350℃以上で本焼成する
と、同時に結晶粒の成長も促進されて、結果的に
焼成したセラミツクスの結晶粒径が、どうしても
20μmよりも大きくならざるを得ないのである。 逆に、結晶粒の成長を抑制せしめるべく本焼成
温度を下げていくと、粒成長は抑制されるもの
の、半導体化が充分でなくなり、高抵抗化すると
共にPTC効果が不良となるのである。 本発明は、上記のよう従来のBaTiO3系PTCセ
ラミツクスの焼成法の問題点を解決し、粒成長抑
制効果をもつ成分を特に添加することなく、結晶
粒径を10μ以下に抑制しつつ、充分なPTC効果を
もつPTCセラミツクスの製造方法特に焼成方法
を提供することを目的とする。 [課題を解決するための手段] 本発明は、上記従来法の問題点を解決すべくな
されたもので、本焼成工程で従来行なわれている
半導体化と焼結化を分離して、先ず(従来法で
1000〜1200℃で実施していた)仮焼工程を、従来
法の本焼成温度に相当する(1300〜1450℃)温度
で、結晶化と半導体化を同時にせしめ、本焼成工
程では、温度を少なくとも仮焼温度以下で実施し
て焼結化だけを行なわしめることを特徴とするも
のである。 即ち本発明は BaTiO3系PTCセラミツクス製造方法におい
て、仮焼工程を前記セラミツクス成分の結晶化お
よび半導体化せしめる温度にて仮焼し、次いで少
なくとも前記仮焼温度以下の温度で本焼成し粒成
長を抑制しつつ、焼結化することを特徴とする
BaTiO3系微細粒PTCセラミツクスの製造方法で
あり、具体的には前記仮焼温度を1300℃〜1450℃
とし、前記本焼成温度を1200℃〜1360℃とするこ
とを特徴とする上記のPTCセラミツクスの製造
方法である。 [作用] 本発明方法によつて、従来本焼成工程を1300℃
以上、好ましくは1350℃以上の温度で、実施しな
いと、充分に半導体せず、且つ良好なPTC効果
が得られなかつたBaTiO3系PTCセラミツクス
が、1300℃以下の本焼成温度で粒成長を極めて抑
制しつつ、良好なPTC効果が得られることが明
らかとなつた。 本発明は、仮焼工程を、本焼成温度に相当する
高温度で実施し、先ず充分な導電性をもつ半導体
焼結物を得て、これを粉砕し、本焼成工程時に
は、粒成長を抑制するため仮焼温度より低温で焼
結させるものである。これによつて、従来法では
1300℃以上の本焼成温度で、ある程度粒成長を促
進させないと、充分な半導体化およびPTC効果
が得られないにも拘らず、本発明の方法で、本焼
成温度が1300℃以下の温度でも、粒成長を抑制し
つつ、充分なPTC効果が得られるものである。 本発明による方法では、高温での仮焼工程で結
晶化と半導体化を行なわしめるため、粉砕後の仮
焼粉の活性度が、従来法に加べて低下しているも
のと考えられ、これによつて次の本焼成工程での
焼結化に伴なう粒成長が極めて抑制出来るものと
思われる。 これにより、従来法で調製したBaTiO3系セラ
ミツクスと比べて、室温での抵抗比値は概ね同等
かむしろ低くて、結晶粒径の極めて小さなPTC
セラミツクスを得ることが出来る。 したがつて、PTC効果の電圧依存性が小さく
なると共に、耐電圧が向上するので、より軽薄化
およびより高電圧化への応用が可能となるもので
ある。 次に本発明の実施例について述べる。 [実施例] [比較例] 先ず比較のため従来法によるPTCセラミツク
スについて述べる。 成分配合を (Ba0.9Sr0.1)TiO3+0.001Sb2O3+0.0025SiO2
となるように、BaCO3、SrCO3、TiO2、Sb2O3、
SiO2を秤量しボールミルにて10時間粉砕混合し
たのち、脱水乾燥した。これに6%ポリビニルア
ルコールPVAを加えて1次成型したのち、通常
の1150℃、2時間仮焼した。 仮焼成後、3mmφのジルコニアボールによりボ
ールミルにて10時間粉砕し、脱水乾燥したのち6
%PVAを粉砕試料100gに対して3c.c.程度加え
て、15mmφ、厚さ2mmに成型した。 次いで成型物の本焼成を行なつた。 本焼成は、昇温速度150℃/時間とし、焼成温
度1150℃、1200℃、1250℃、1300℃、1350℃に各
2時間保持したのち、炉内にて自然冷却した。 こうして得られたPTCセラミツクスにオーミ
ツクコンタクト良好なAg電極を焼付けて比抵抗
測定試料とした。 この試料の比抵抗(Ωcm)と温度(℃)との関
係グラフを第1図に示す。 第1図より、従来の焼成法では、1300℃以上の
本焼成温度では、PTC効果が発現するものの、
それ以下では、半導体化せず、PTC効果が発現
しないことが分かる。 又、第2a図、第2b図、第2c図、第2d
図、第2e図は夫々1150℃、1200℃、1250℃、
1300℃、1350℃の焼成温度における試料表面の焼
結体の結晶組織写真である。 これら第2a図〜第2e図より、従来法では
PTC効果が発現しない1250℃以下では、焼結粒
径が1μm程度と、微粒であるものの、PTC効果
が発現する1300℃以上では30μm程度、また1350
℃では60μm以上となることが分かる。 [実施例] 次に本発明による方法について述べる。 成分配合は、前述の比較例の従来法と同じもの
を全く同様の方法にて、1次成型したのち、成型
物を1350℃、2時間仮焼した。 仮焼成後、3mmφおよび1mmφのジルコニアボ
ールによりボールミルにて24時間粉砕し、脱水乾
燥した。ここで、従来法と、粉砕条件が異なるの
は、粉砕後の粒度を従来法の比較例の場合と同一
にするためであり、平均粒径は、約0.3μmであ
る。 これを比較例と全く同様にして、脱水乾燥した
のち、6%PVAを粉砕試料100gに対して3c.c.程
度加え15mmφ、厚さ2mmに成型した。 次いで成型物の本焼成を行なつた。 本焼成は、昇温速度150℃/時間とし、焼成温
度1150℃、1200℃、1250℃、1300℃、1350℃に各
2時間保持したのち、炉内にて自然冷却した。こ
れに、比較例と同様にして、Ag電極を焼付けて
比抵抗測定試料とした。 この試料の比抵抗(Ωcm)と温度(℃)との関
係グラフを第3図に示す。 第3図より、本発明による方法では、従来法で
はPTC効果の発現しなかつた1250℃以下でも
PTC効果が現われ、室温付近の比抵抗も、同等
か、むしろより低くなることが分かる。 又、第4a図、第4b図、第4c図、第4d図
は、夫々1200℃、1250℃、1300℃、1350℃の焼成
温度における試料表面の焼結体の結晶組織写真で
ある。 これら第4a図〜第4d図より、PTC効果の
発現する1200℃では1μm以下、1250℃で5μm以
下、また、1300〜1350℃でも20μm程度と、粒成
長が抑制されていることが分かる。 第1表に、従来法の比較例と本発明の実施例に
おける各本焼成温度に対する焼結体の結晶粒径と
PTC効果発現の有無について、まとめて示す。 本発明による方法は、本実施例のBaTiO3系
PTCセラミツクスのみならず、電子セラミツク
スの主として粒界の作用を利用するバリスタ、半
導体コンデンサー材料など、広く応用出来るもの
と考えられる。
【表】
[発明の効果]
以上のように、本発明のPTCセラミツクス製
造方法によれば、 BaTiO3系PTCセラミツクスの調製において、
仮焼工程を1300〜1450℃の焼成温度で結晶化と、
半導体化を実施せしめ、本焼成工程を、少なくと
も仮焼温度以下で実施して、焼結化だけを行なわ
しめるという、従来法と全く異なる製造方法にて
行なつた結果、従来法に比べて、 室温での比抵抗値は概ね同等かむしろ低くて、
結晶粒径の極めて小さなPTCセラミツクスを得
ることが出来るため、PTC効果の電圧依存性が
小さくなると共に、耐電圧が向上するので、より
軽薄化および高電圧化への応用が可能となる等の
効果を奏するものである。
造方法によれば、 BaTiO3系PTCセラミツクスの調製において、
仮焼工程を1300〜1450℃の焼成温度で結晶化と、
半導体化を実施せしめ、本焼成工程を、少なくと
も仮焼温度以下で実施して、焼結化だけを行なわ
しめるという、従来法と全く異なる製造方法にて
行なつた結果、従来法に比べて、 室温での比抵抗値は概ね同等かむしろ低くて、
結晶粒径の極めて小さなPTCセラミツクスを得
ることが出来るため、PTC効果の電圧依存性が
小さくなると共に、耐電圧が向上するので、より
軽薄化および高電圧化への応用が可能となる等の
効果を奏するものである。
第1図及び第3図は、実施例における比抵抗と
温度との関係グラフ、第2a図、第2b図、第2
c図、第2d図、第2e図及び第4a図、第4b
図、第4c図、第4d図は夫々従来法の比較例及
び本発明の実施例における結晶組織構造を示す写
真、第5図は、従来法の場合のPTCセラミツク
スの抵抗と温度との関係グラフである。
温度との関係グラフ、第2a図、第2b図、第2
c図、第2d図、第2e図及び第4a図、第4b
図、第4c図、第4d図は夫々従来法の比較例及
び本発明の実施例における結晶組織構造を示す写
真、第5図は、従来法の場合のPTCセラミツク
スの抵抗と温度との関係グラフである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 BaTiO3系PTCセラミツクス製造方法におい
て、仮焼工程を前記セラミツクス成分の結晶化お
よび半導体化せしめる温度にて仮焼し、次いで、
少なくとも前記仮焼温度以下の温度で本焼成し、
粒成長を抑制しつつ焼結化することを特徴とする
PTCセラミツクスの製造方法。 2 前記仮焼するに当つての温度を1300℃〜1450
℃とすることを特徴とする請求項1記載のPTC
セラミツクスの製造方法。 3 前記本焼成するに当つての温度を1200℃〜
1360℃とすることを特徴とする請求項1記載の
PTCセラミツクスの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10174389 | 1989-04-24 | ||
| JP1-101743 | 1989-04-24 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH03103357A JPH03103357A (ja) | 1991-04-30 |
| JPH0561221B2 true JPH0561221B2 (ja) | 1993-09-03 |
Family
ID=14308728
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1124490A Granted JPH03103357A (ja) | 1989-04-24 | 1989-05-19 | Ptcセラミックスの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH03103357A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| TWI275197B (en) | 2004-04-23 | 2007-03-01 | Lg Chemical Ltd | Anode active material with improved electrochemical properties and electrochemical device comprising the same |
-
1989
- 1989-05-19 JP JP1124490A patent/JPH03103357A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH03103357A (ja) | 1991-04-30 |
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