JPH0561310B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0561310B2 JPH0561310B2 JP56003509A JP350981A JPH0561310B2 JP H0561310 B2 JPH0561310 B2 JP H0561310B2 JP 56003509 A JP56003509 A JP 56003509A JP 350981 A JP350981 A JP 350981A JP H0561310 B2 JPH0561310 B2 JP H0561310B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- copolymer
- polymers
- resin
- reaction
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は新規な樹脂の製造法に係わるものであ
る。更に詳しくは相互に相溶しない2種の樹脂A
重合体及びB重合体を、それらの一方つまりB重
合体に相溶性を有し且つA重合体と反応し得る官
能基を有するC重合体をA重合体と高分子間反応
によりグラフト又はブロツク共重合させて得た共
重合樹脂を介して相互に相溶させることを特徴と
する新規な混合樹脂の製造法に係わるものであ
る。 従来より2種以上の組成の異なる樹脂をブレン
ドし双方の物性の特徴を生かした新規な物性を有
する樹脂を製造する方法は公知であり、例えば成
書、後藤邦夫著“ポリマーブレンド”(日刊工業
新聞社刊1970年)に詳述されている。 更に相溶し難い2種類の組成の異なる樹脂を双
方のブロツク、又はグラフト共重合体を共存させ
てブレンドすることにより、相溶性を向上させ特
徴ある物性を有する樹脂を製造する方法も公知で
あり、その代表的な例としてアクリロニトリル−
スチレン−ブタジエン共重合体樹脂(ABS樹脂)
が知られている。グラフト重合体の場合を主とし
て以下に詳論すると、グラフト重合体の合成の方
法は成書、高分子学会編“共重合−2”(培風館
1976年発行)のP.378にあるように (1) 幹ポリマーにしようとするポリマーの存在下
で重合し、ポリマーへの開始剤および生長ポリ
マーの連鎖移動反応を用いてグラフトポリマー
を得る方法 (2) 重合開始基をポリマー中に有するポリマーを
開始剤として他のモノマーを重合させる方法 (3) 側鎖に官能基を有するポリマー同志又は末端
に官能基を有するポリマーとの高分子間反応 に大別される。 このうち最も一般的な手法は(1)であり、単なる
ビニル重合に他のポリマーを共存させるだけであ
るので、他のグラフト重合に比べて操作及び工程
が容易であり経済的であるため広く工業的に利用
されている。ところが、その重合機構から想定し
ても明らかなようにホモポリマーが多量に生成
し、グラフト効率は必らずしも高くはない。グラ
フト効率はポリマー、モノマーの他に開始剤の種
類や重合条件に大巾に依存するので、重合条件の
選定を慎重に行なわねばならない。 本発明の第1の工程は上記の相溶し難い2種類
の樹脂の相溶性を向上させるため介在するグラフ
ト又はブロツク共重合体樹脂を前記の(3)の方法つ
まり高分子間反応で合成することである。この(3)
の方法は他の2方法に比べてポリマー−ポリマー
間の反応させる一工程が多くなり、又反応効率が
よほど反応し易いもの以外は高収率のものが得難
い欠点はあるが、反面重合体の組成、分子量のコ
ントロールが容易であり、強制的に反応を行なわ
しめるため、グラフト率、グラフト効率の調整も
含めた目的とするグラフト体を容易に単離出来る
等の利点がある。更に実際に良く利用される前記
(1)の方法によるグラフト化反応を起しにくい高分
子化合物、例えばセルロース誘導体、澱粉、羊毛
等をA重合体として使用したい場合は、C重合体
をA重合体と高分子間反応させて、グラフト(又
はブロツク)共重合体を得て、この共重合体の存
在下で相溶しない両重合体の混合物を製造する本
発明の方法が最善の手法である。高分子間反応に
よるグラフト共重合体の製造は前記(1),(2)に比較
して実例ははるかに少ないが、例えば、R.J.
Ceresa編“Block and Graft
Copolymerization”(John Wiley and Sons社、
1973年)のP.23に澱粉とクロロフオルメートの末
端基を有するポリエチレンオキシドとをカセイカ
リウム誘導体の存在下で反応させることによるグ
ラフト化澱粉の合成、ポテト澱粉と酸クロリド末
端基を有する低分子量ポリイソブチレンをピリジ
ン−ベンゼン中で反応させることによるポリイソ
ブチレングラフト化澱粉の合成、等が記載され、
又P.218には羊毛に多価酸クロリド重合体及び多
価アミン重合体を反応させることによるグラフト
化羊毛の合成等の実施例が記載されている。又、
前記の高分子学会編“共重合2”のP.396にはβ
−イソシアナートメタクリル酸エチルとメチルメ
タクリレートの共重合体と液体アンモニア中で末
端にアミン基を有するポリスチレンとを反応させ
ることによるグラフト化ポリメタクリル酸の合
成、リビング重合のポリスチレン末端をポリメチ
ルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエピク
ロルヒドリン、ポリクロロプレン或は塩素化ブチ
ルゴムに対し高分子間反応を行なわせ、グラフト
効率の高い夫々のグラフト化重合体を得た実施例
なども記載されている。 本発明の第2の工程は少なくとも1種のA重合
体と少なくとも1種のB重合体との混合物を前記
共重合体の存在下で生成させることである。 2種以上の樹脂を混合する方法はラテツクス同
志の場合、重合体の溶液同志を混合し溶媒を留去
するか、共沈させる混合溶融下高剪断力による攪
拌混合、機械練りによる混合等があるが、本発明
に最も適切なのはB重合体の単量体に、A重合体
及びA重合体とC重合体との高分子間反応生成物
を溶解し、B重合体の単量体を重合してB重合体
とA重合体の混合物を製造する方法である。この
際、A重合体はB重合体の単量体に溶解するか、
又はB重合体の単量体のみには溶解しないがC重
合体とA重合体との高分子間反応生成物の存在下
ではB重合体の単量体に溶解するか膨潤すること
が望ましい。 又、A重合体の単量体にB重合体及びA重合体
とC重合体との高分子間反応生成物を溶解し、A
重合体の単量体を重合してA重合体とB重合体の
混合物を製造する方法も本発明の方法に含まれ
る。かかるA重合体をB重合体の単量体に溶解し
てB重合体の単量体を重合する方法は、他の混合
方法に必要とされる分散、練り、加熱、沈殿−乾
燥などの混合のための工程を省略出来る利点があ
るばかりか、A重合体の分子の周囲でB重合体の
単量体が重合するので重合系中でA重合体とB重
合体とがより相互に密接に絡み合つて、両樹脂の
より微小な単位での相溶が期待出来る利点があ
る。 種々の重合体を単量体に溶解し、単量体を重合
して均一な重合物を得る方法は既に公知であり、
例えばゴム系重合体をアクリロニトリル、スチレ
ン等に溶解した後単量体を重合して一部グラフト
共重合体を含むブレンド重合物を得る方法は研究
報告にも、又工業的にも数多くの実例をみること
が出来る。更に特開昭51−28188号公報には重合
体を単量体に溶解し、この重合体−単量体の均一
溶液を表面活性剤と共に水中に分散し、ラジカル
開始剤で重合し、乳化重合体を得る製造法を提案
している。 本発明の目的は既に夫々公知である所の、上記
に第1、第2の工程として記述した手法を組合わ
せて成る新規な樹脂製造法を提供することにあ
る。即ち本発明は相互に相溶しないA重合体とB
重合体との混合物を製造するに際し、B重合体と
相溶生を有し且つA重合体と反応し得る官能基を
有するC重合体を、A重合体と高分子間反応させ
て得たA−C共重合体及びA重合体の存在下でこ
れらと溶解させたB重合体の単量体を重合させ、
生成するB重合体とA重合体との混合物を得る
か、又は上記A−C共重合体及びB重合体の存在
下でこれらと溶解させたA重合体の単量体と重合
させ、生成するA重合体とB重合体との混合物を
得ることを特徴とする樹脂製造法に係る。 本発明の方法は特にA重合体とB重合体とが相
溶せず、A重合体がB重合体の単量体に溶解出来
る時に、A重合体とC重合体とを高分子間で反応
させることにより共重合体を合成し、この共重合
体の存在下でA重合体をB重合体の単量体に溶解
してB重合体の単量体を重合し、前記共重合体を
介在させてA重合体とB重合体とが均一に相溶し
た樹脂を得る場合に特に有効である。従つて本発
明で述べるC重合体とはB重合体と同一又は類似
の組成のものが好ましい。又B重合体が共重合体
であれば、C重合体はその共重合組成が同一か若
干異なる共重合体であることが望ましい。それ故
B重合体がC重合体の要件を満足すれば、B重合
体とC重合体とが同一である場合もあり得る。し
かし、全く異種の組成のものであつてもお互に相
溶さえすれば特に制約のあるものではない。 A重合体とB重合体とを混合する本発明の第2
の工程で、前記の単量体に重合体を溶解して単量
体を重合する混合方法を適用した場合、開始剤又
は生長反応中のラジカル活性基の水素引抜きによ
るグラフト化反応又は末端イオン対基の連鎖移動
によるグラフト化反応等が併行して生起すること
が多い。本発明の本来の目的によれば副反応はな
い方が好ましいが仮にグラフト化反応が併進して
もさしつかえない。つまり本発明の第1の工程で
詳述した高分子間反応は官能基間での強制的な反
応であり、開始剤又は生長反応中の末端基の反応
とは本質的に別個のものである。 以上、グラフト重合体の製造方法を中心に述べ
て来たが、本発明のA重合体とC重合体とを反応
させて生成する共重合体Dは必ずしもこれに限定
されるものではなく、高分子間反応で生成するブ
ロツク共重合体、ゲル化反応がまだ不十分である
分子間架橋高分子等も含まれる。 本発明で所謂A重合体とは約5000以上、好まし
くは約10000以上の分子量を有する熱可塑性重合
体でB重合体の単量体に溶解するものが望まし
い。但し、最終的に相互に相溶しないA重合体と
B重合体とが前記の共重合体を介して相溶した樹
脂ブレンドを生成するのであれば、共通の溶媒を
使用してA重合体とB重合体との単量体を均一に
溶解してもさしつかえない。 有用な重合体としては、()天然高分子、例
えばニトロセルローズ、セルロースアセテートブ
チレート、セルロースアセテートなどのセルロー
ル系物質、ゼラチン、カゼインなど、()ビニ
ル系重合体又は共重合体、例えばアクリル酸エス
テル又はメタクリル酸エステルの単独重合体及び
共重合体、ポリ酢酸ビニル及び高級カルボシ酸ビ
ニルエステルの単独重合体及び共重合体、酢酸ビ
ニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニ
ル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体、塩化ビニル重合体又は共重合
体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン及びビニルトルエンの単独重合体及
び共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルホルマール等のポリビニ
ルアセタール、その他のエチレン、プロピレン、
ブタジエン、1−ブテン等の共重合体、ビニル芳
香族重合体など、()ポリエステル樹脂、()
ポリアミド系樹脂、()ポリアセタール樹脂、
()アルキツド樹脂、()テルベン樹脂、()
石油樹脂、()フエノール性樹脂、()エポキ
シ系重合体などのポリエーテル樹脂を含み、基本
的には高分子間反応でC重合体と反応が可能であ
れば特に限定はない。 上述のA重合体に対する所謂B重合体はラジカ
ル又はイオン重合した重合体又は共重合体であつ
て、代表例を挙げると、 (1) アクリル酸又はメタクリル酸エステル類の重
合体又は共重合体 一般式
る。更に詳しくは相互に相溶しない2種の樹脂A
重合体及びB重合体を、それらの一方つまりB重
合体に相溶性を有し且つA重合体と反応し得る官
能基を有するC重合体をA重合体と高分子間反応
によりグラフト又はブロツク共重合させて得た共
重合樹脂を介して相互に相溶させることを特徴と
する新規な混合樹脂の製造法に係わるものであ
る。 従来より2種以上の組成の異なる樹脂をブレン
ドし双方の物性の特徴を生かした新規な物性を有
する樹脂を製造する方法は公知であり、例えば成
書、後藤邦夫著“ポリマーブレンド”(日刊工業
新聞社刊1970年)に詳述されている。 更に相溶し難い2種類の組成の異なる樹脂を双
方のブロツク、又はグラフト共重合体を共存させ
てブレンドすることにより、相溶性を向上させ特
徴ある物性を有する樹脂を製造する方法も公知で
あり、その代表的な例としてアクリロニトリル−
スチレン−ブタジエン共重合体樹脂(ABS樹脂)
が知られている。グラフト重合体の場合を主とし
て以下に詳論すると、グラフト重合体の合成の方
法は成書、高分子学会編“共重合−2”(培風館
1976年発行)のP.378にあるように (1) 幹ポリマーにしようとするポリマーの存在下
で重合し、ポリマーへの開始剤および生長ポリ
マーの連鎖移動反応を用いてグラフトポリマー
を得る方法 (2) 重合開始基をポリマー中に有するポリマーを
開始剤として他のモノマーを重合させる方法 (3) 側鎖に官能基を有するポリマー同志又は末端
に官能基を有するポリマーとの高分子間反応 に大別される。 このうち最も一般的な手法は(1)であり、単なる
ビニル重合に他のポリマーを共存させるだけであ
るので、他のグラフト重合に比べて操作及び工程
が容易であり経済的であるため広く工業的に利用
されている。ところが、その重合機構から想定し
ても明らかなようにホモポリマーが多量に生成
し、グラフト効率は必らずしも高くはない。グラ
フト効率はポリマー、モノマーの他に開始剤の種
類や重合条件に大巾に依存するので、重合条件の
選定を慎重に行なわねばならない。 本発明の第1の工程は上記の相溶し難い2種類
の樹脂の相溶性を向上させるため介在するグラフ
ト又はブロツク共重合体樹脂を前記の(3)の方法つ
まり高分子間反応で合成することである。この(3)
の方法は他の2方法に比べてポリマー−ポリマー
間の反応させる一工程が多くなり、又反応効率が
よほど反応し易いもの以外は高収率のものが得難
い欠点はあるが、反面重合体の組成、分子量のコ
ントロールが容易であり、強制的に反応を行なわ
しめるため、グラフト率、グラフト効率の調整も
含めた目的とするグラフト体を容易に単離出来る
等の利点がある。更に実際に良く利用される前記
(1)の方法によるグラフト化反応を起しにくい高分
子化合物、例えばセルロース誘導体、澱粉、羊毛
等をA重合体として使用したい場合は、C重合体
をA重合体と高分子間反応させて、グラフト(又
はブロツク)共重合体を得て、この共重合体の存
在下で相溶しない両重合体の混合物を製造する本
発明の方法が最善の手法である。高分子間反応に
よるグラフト共重合体の製造は前記(1),(2)に比較
して実例ははるかに少ないが、例えば、R.J.
Ceresa編“Block and Graft
Copolymerization”(John Wiley and Sons社、
1973年)のP.23に澱粉とクロロフオルメートの末
端基を有するポリエチレンオキシドとをカセイカ
リウム誘導体の存在下で反応させることによるグ
ラフト化澱粉の合成、ポテト澱粉と酸クロリド末
端基を有する低分子量ポリイソブチレンをピリジ
ン−ベンゼン中で反応させることによるポリイソ
ブチレングラフト化澱粉の合成、等が記載され、
又P.218には羊毛に多価酸クロリド重合体及び多
価アミン重合体を反応させることによるグラフト
化羊毛の合成等の実施例が記載されている。又、
前記の高分子学会編“共重合2”のP.396にはβ
−イソシアナートメタクリル酸エチルとメチルメ
タクリレートの共重合体と液体アンモニア中で末
端にアミン基を有するポリスチレンとを反応させ
ることによるグラフト化ポリメタクリル酸の合
成、リビング重合のポリスチレン末端をポリメチ
ルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリエピク
ロルヒドリン、ポリクロロプレン或は塩素化ブチ
ルゴムに対し高分子間反応を行なわせ、グラフト
効率の高い夫々のグラフト化重合体を得た実施例
なども記載されている。 本発明の第2の工程は少なくとも1種のA重合
体と少なくとも1種のB重合体との混合物を前記
共重合体の存在下で生成させることである。 2種以上の樹脂を混合する方法はラテツクス同
志の場合、重合体の溶液同志を混合し溶媒を留去
するか、共沈させる混合溶融下高剪断力による攪
拌混合、機械練りによる混合等があるが、本発明
に最も適切なのはB重合体の単量体に、A重合体
及びA重合体とC重合体との高分子間反応生成物
を溶解し、B重合体の単量体を重合してB重合体
とA重合体の混合物を製造する方法である。この
際、A重合体はB重合体の単量体に溶解するか、
又はB重合体の単量体のみには溶解しないがC重
合体とA重合体との高分子間反応生成物の存在下
ではB重合体の単量体に溶解するか膨潤すること
が望ましい。 又、A重合体の単量体にB重合体及びA重合体
とC重合体との高分子間反応生成物を溶解し、A
重合体の単量体を重合してA重合体とB重合体の
混合物を製造する方法も本発明の方法に含まれ
る。かかるA重合体をB重合体の単量体に溶解し
てB重合体の単量体を重合する方法は、他の混合
方法に必要とされる分散、練り、加熱、沈殿−乾
燥などの混合のための工程を省略出来る利点があ
るばかりか、A重合体の分子の周囲でB重合体の
単量体が重合するので重合系中でA重合体とB重
合体とがより相互に密接に絡み合つて、両樹脂の
より微小な単位での相溶が期待出来る利点があ
る。 種々の重合体を単量体に溶解し、単量体を重合
して均一な重合物を得る方法は既に公知であり、
例えばゴム系重合体をアクリロニトリル、スチレ
ン等に溶解した後単量体を重合して一部グラフト
共重合体を含むブレンド重合物を得る方法は研究
報告にも、又工業的にも数多くの実例をみること
が出来る。更に特開昭51−28188号公報には重合
体を単量体に溶解し、この重合体−単量体の均一
溶液を表面活性剤と共に水中に分散し、ラジカル
開始剤で重合し、乳化重合体を得る製造法を提案
している。 本発明の目的は既に夫々公知である所の、上記
に第1、第2の工程として記述した手法を組合わ
せて成る新規な樹脂製造法を提供することにあ
る。即ち本発明は相互に相溶しないA重合体とB
重合体との混合物を製造するに際し、B重合体と
相溶生を有し且つA重合体と反応し得る官能基を
有するC重合体を、A重合体と高分子間反応させ
て得たA−C共重合体及びA重合体の存在下でこ
れらと溶解させたB重合体の単量体を重合させ、
生成するB重合体とA重合体との混合物を得る
か、又は上記A−C共重合体及びB重合体の存在
下でこれらと溶解させたA重合体の単量体と重合
させ、生成するA重合体とB重合体との混合物を
得ることを特徴とする樹脂製造法に係る。 本発明の方法は特にA重合体とB重合体とが相
溶せず、A重合体がB重合体の単量体に溶解出来
る時に、A重合体とC重合体とを高分子間で反応
させることにより共重合体を合成し、この共重合
体の存在下でA重合体をB重合体の単量体に溶解
してB重合体の単量体を重合し、前記共重合体を
介在させてA重合体とB重合体とが均一に相溶し
た樹脂を得る場合に特に有効である。従つて本発
明で述べるC重合体とはB重合体と同一又は類似
の組成のものが好ましい。又B重合体が共重合体
であれば、C重合体はその共重合組成が同一か若
干異なる共重合体であることが望ましい。それ故
B重合体がC重合体の要件を満足すれば、B重合
体とC重合体とが同一である場合もあり得る。し
かし、全く異種の組成のものであつてもお互に相
溶さえすれば特に制約のあるものではない。 A重合体とB重合体とを混合する本発明の第2
の工程で、前記の単量体に重合体を溶解して単量
体を重合する混合方法を適用した場合、開始剤又
は生長反応中のラジカル活性基の水素引抜きによ
るグラフト化反応又は末端イオン対基の連鎖移動
によるグラフト化反応等が併行して生起すること
が多い。本発明の本来の目的によれば副反応はな
い方が好ましいが仮にグラフト化反応が併進して
もさしつかえない。つまり本発明の第1の工程で
詳述した高分子間反応は官能基間での強制的な反
応であり、開始剤又は生長反応中の末端基の反応
とは本質的に別個のものである。 以上、グラフト重合体の製造方法を中心に述べ
て来たが、本発明のA重合体とC重合体とを反応
させて生成する共重合体Dは必ずしもこれに限定
されるものではなく、高分子間反応で生成するブ
ロツク共重合体、ゲル化反応がまだ不十分である
分子間架橋高分子等も含まれる。 本発明で所謂A重合体とは約5000以上、好まし
くは約10000以上の分子量を有する熱可塑性重合
体でB重合体の単量体に溶解するものが望まし
い。但し、最終的に相互に相溶しないA重合体と
B重合体とが前記の共重合体を介して相溶した樹
脂ブレンドを生成するのであれば、共通の溶媒を
使用してA重合体とB重合体との単量体を均一に
溶解してもさしつかえない。 有用な重合体としては、()天然高分子、例
えばニトロセルローズ、セルロースアセテートブ
チレート、セルロースアセテートなどのセルロー
ル系物質、ゼラチン、カゼインなど、()ビニ
ル系重合体又は共重合体、例えばアクリル酸エス
テル又はメタクリル酸エステルの単独重合体及び
共重合体、ポリ酢酸ビニル及び高級カルボシ酸ビ
ニルエステルの単独重合体及び共重合体、酢酸ビ
ニル−エチレン共重合体、酢酸ビニル−塩化ビニ
ル共重合体、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エ
ステル共重合体、塩化ビニル重合体又は共重合
体、塩化ビニリデン−アクリル酸エステル共重合
体、スチレン及びビニルトルエンの単独重合体及
び共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、ス
チレン−アクリロニトリル共重合体、ポリビニル
ブチラール、ポリビニルホルマール等のポリビニ
ルアセタール、その他のエチレン、プロピレン、
ブタジエン、1−ブテン等の共重合体、ビニル芳
香族重合体など、()ポリエステル樹脂、()
ポリアミド系樹脂、()ポリアセタール樹脂、
()アルキツド樹脂、()テルベン樹脂、()
石油樹脂、()フエノール性樹脂、()エポキ
シ系重合体などのポリエーテル樹脂を含み、基本
的には高分子間反応でC重合体と反応が可能であ
れば特に限定はない。 上述のA重合体に対する所謂B重合体はラジカ
ル又はイオン重合した重合体又は共重合体であつ
て、代表例を挙げると、 (1) アクリル酸又はメタクリル酸エステル類の重
合体又は共重合体 一般式
【式】で示され、Rは水素又
はメチルであり、R1はC1〜20のアルキル基、C5〜6
のシクロアルキル基、メトキシブチル、エトキシ
ブチル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、フエニル、ベンジル、C2〜8のヒド
ロキシアルキル、グリシジル、シクロペンチニル
等 (2) アクリル酸又はメタクリル酸のアミド類の重
合体又は共重合体 例えばアクリルアミド、N−メチロ−ルアクリ
ルアミド等の重合体又は共重合体 (3) ビニル芳香族化合物の重合体又は共重合体 一般式
のシクロアルキル基、メトキシブチル、エトキシ
ブチル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレ
ングリコール、フエニル、ベンジル、C2〜8のヒド
ロキシアルキル、グリシジル、シクロペンチニル
等 (2) アクリル酸又はメタクリル酸のアミド類の重
合体又は共重合体 例えばアクリルアミド、N−メチロ−ルアクリ
ルアミド等の重合体又は共重合体 (3) ビニル芳香族化合物の重合体又は共重合体 一般式
【式】で示され、
R2は水素又はメチル基、Xは水素、メチル、
ハロゲン、−NO2,NH2,−N(CH3)2,−N(C2
H5)2,−SO3H,−SO3Na,−SO3NH4等 (4) α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の重合
体又は共重合体 例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
フマル酸等の重合体又は共重合体 (5) ビニルエステル化合物の重合体又は共重合体 一般式
ハロゲン、−NO2,NH2,−N(CH3)2,−N(C2
H5)2,−SO3H,−SO3Na,−SO3NH4等 (4) α,β−エチレン性不飽和カルボン酸の重合
体又は共重合体 例えばアクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、イタコン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、
フマル酸等の重合体又は共重合体 (5) ビニルエステル化合物の重合体又は共重合体 一般式
【式】で示され、R3は
C1〜20のアルキル基、
(6) エポキシ基含有化合物の重合体又は共重合体
一般式
【式】で示され、R4,R5
は水素、又は−OR6のエーテル基、R4,R5,R6
はC1〜20のアルキル基を示す (7) その他エチレン、ブタジエン、アクリロニト
リル、N−ビニル−2−ピロリドン、開環性ポ
リエーテル、イソシアネート化合物等の重合体
又は共重合体がある。 本発明に用いられる高分子間反応の一般的操作
はA重合体とC重合体の分子中に夫々相互に反応
し得る官能基が含まれており、両重合体の共通媒
体中で0〜200℃で1分〜24時間要すれば反応促
進剤を添加して官能基同志の又は多官能基を持つ
低分子量化合物(架橋剤)との反応を夫々の所定
の条件下で行なう。この際グラフト又はブロツク
構造を生成し、しかもゲル化しないように慎重に
反応を規制し、目標とする共重合体を合成する反
応に供せられる官能基には水素供与基に−OH,
−SH,−NH2,−COOH,−COSH,−CONH2,−
SO2NH2,>KOHなどがあり、水素受容基に−N
=C=O,−C=C=O,
はC1〜20のアルキル基を示す (7) その他エチレン、ブタジエン、アクリロニト
リル、N−ビニル−2−ピロリドン、開環性ポ
リエーテル、イソシアネート化合物等の重合体
又は共重合体がある。 本発明に用いられる高分子間反応の一般的操作
はA重合体とC重合体の分子中に夫々相互に反応
し得る官能基が含まれており、両重合体の共通媒
体中で0〜200℃で1分〜24時間要すれば反応促
進剤を添加して官能基同志の又は多官能基を持つ
低分子量化合物(架橋剤)との反応を夫々の所定
の条件下で行なう。この際グラフト又はブロツク
構造を生成し、しかもゲル化しないように慎重に
反応を規制し、目標とする共重合体を合成する反
応に供せられる官能基には水素供与基に−OH,
−SH,−NH2,−COOH,−COSH,−CONH2,−
SO2NH2,>KOHなどがあり、水素受容基に−N
=C=O,−C=C=O,
【式】
【式】−CH−CH2,−C≡
CH,−C≡Nなどがある。また縮合反応を行な
う−COOH,−COClと−NH2,−OHの組合せも
これに含まれる。重合体中に官能基を挿入する方
法としては他の単量体との共重合が行なわれる
が、過酸化水素等の過酸化物との反応、活性末端
と他の化合物との反応等も応用出来る。ブロツク
又はグラフト共重合体を製造する方法は前記に限
るわけではなく、例えば多ラジカルを発生する化
合物又は多イソシアネート化合物を添加し幹ポリ
マー同志をゲル化しない程度に架橋させる方法も
官能基がまず一方の重合体と反応し、続いて架橋
剤に残つたもう一方の官能基が他の重合体と反応
して共重合体が生成すると考えれば本発明の範囲
に含まれる。又、無溶媒で両重合体を要すれば可
塑剤を添加し慣用の混合装置、例えば熱ロール、
バンバリーミキサー又は押出し機等を用いて溶融
混合して重合体分子間の反応をさせる方法Aの重
合体分子の両端の官能基と、Cの両端の官能基を
反応させる方法、高分子間の交換反応(例えばエ
ステル、エーテル交換反応)によりブロツク共重
合体を合成する反応、更には共有結合によらずイ
オン結合、配位結合により結合させる方法などを
用いても高分子間の反応であれば差支えない。例
えばA.A.Berlinらは(Journal Polymer
Science.,56巻477ページ(1962年))澱粉水溶液
とポリスチレンのベンゼン溶液の乳化物を凍結−
融解法で反応させて澱粉−ポリスチレンのブロツ
ク共重合体を得ているがこういつた手法も含まれ
る。本来、異種の重合体は非相溶であり、いわば
水と油に等しい。従つて異種高分子はいかなる混
合をしようとも平衡状態では巨視的には相分離す
るはずである。本発明で述べるA重合体とB重合
体とが相溶するということは、厳密にA重合体と
C重合体を高分子間で反応させて合成したグラフ
ト又はブロツク共重合体Dを介して、A,B両重
合体がよりミクロな相分離状態にとゞまることが
出来たと判断するべきである。この現象は一般的
に油と水とをミクロな状態に分散した乳化物に例
えられる。この際必らず分散に界面活性剤が利用
されるが、本発明で述べる共重合体がこれに相当
すると考えれば良い。乳化物が界面活性剤の選定
により大巾に物性が異なるように、本発明の実施
に当つて適切なグラフト又はブロツク共重合体を
選定することは生成樹脂の物性に大きな影響を及
ぼす。 本発明の最大の特徴は、従来相溶し得なかつた
2種の重合体を相溶する方法を提供したのみでな
く、最終目標とする重合体の物性(例えば、引張
り強伸度、表面硬度、衝撃強度、透明性、成型性
など)を設計するにあたり、別途にグラフト又は
ブロツク共重合体の樹脂組成、グラフト率、グラ
フト効率などを調整、製造し、この存在下で単量
体を重合して、目標に最適のミクロ分散状態の形
成を狙うことが出来るところにある。 代表的な重合体の相溶性には既に多くの研究報
告があり、A重合体とB重合体との相溶性につい
てもほゞ見当がつく状況にある。相溶性の測定に
は、透明性、各顕微鏡による測定、X線小角散乱
法、誘電緩和による方法、その他熱力学的手法な
ど数多くあるが、本発明では単純にフイルムの透
明性の観察によつて判定した。 本発明の混合方法は特に乳化重合法によつてB
重合体の単量体を重合する場合有効であるが、重
合方法は別にこれに限るわけではなく、懸濁、溶
液或は塊状の状態でラジカル、イオン等の重合開
始剤を加えてB重合体の単量体を重合させても何
らさしつかえない。 本発明で得られた重合体ブレンドは各種成型
品、塗工剤、接着剤等の分野に広く供せられる。 さらに本発明を実施例について以下に説明する
が、これらは必ずしも本発明の範囲を限定するも
のではない。 実施例 1 (1) 攪拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を
備えた反応器内で、トルエン52.5部を仕込み、
100℃に加熱する。このものにメタクリル酸メ
チル24.8部、スチレン16.5部、メタクリル酸グ
リシジル3.0部及びα,α′−アゾビスイソブチ
ロニトリル0.4部の混合物を5時間かけて滴下
する。滴下終了2時間後に、さらにα,α′−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.1部とトルエン2.7
部の混合物を加えて100℃で3時間、重合反応
を行なう。その後、蒸留によりトルエンの一部
を除去する。内容物をメタノール中に再沈殿
し、メタノールとトルエンの一部を別し、さ
らに減圧乾燥により、ポリマー粉末を得た。こ
のメタクタル酸メチル−スチレン−メタクリル
酸グリシジル共重合体からなるポリマー粉末は
C重合体である。 (2) 前記(1)で得られたポリマー粉末51.3部、ポリ
カーボネート樹脂(帝人化成社製;商品名パン
ライトLW−1250)48.5部及びN,N−ジメチ
ルベンジルアミン0.2部をヘンシエルミキサー
を用いてブレンドし、250℃の押出機を用いて
樹脂ペレツトを得た。ポリカーボネート樹脂は
A重合体であり、A重合体中のOH基とC重合
体中のグリシジル基は高温の押出機中で反応し
て、A重合体とC重合体の高分子感反応共重合
体(以下A−C共重合体とよぶ)からなる上記
樹脂ペレツトを形成する。 (3) 別の攪拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装
置を備えた反応器内で、ジオキサン88.9部を仕
込み、95℃に加熱する。このものに前記(2)で得
た樹脂ペレツト1.0部とポリカーボネート樹脂
4.0部を加えて、3時間攪拌する。次に、アク
リロニトリル1.5部、スチレン4.5部及びα,
α′−アゾビスイソブチロニトリル0.1部の混合
物を5時間かけて滴下する。滴下終了後、95℃
で8時間A重合体及びA−C共重合体の存在下
で重合反応させ、B重合体であるアクリロニト
リル−スチレン共重合体を生成させた。次に蒸
留によりジオキサンの一部を除去してから、メ
タノールで再沈殿を行なう。メタノールとジオ
キサンを別し、さらに減圧乾燥を行い、樹脂
粉末を得た。該樹脂粉末を250℃の押出機を用
いてペレツト化し、さらに射出成形機によつて
試験片を作成した。この試験片についての諸性
状を表1に示す。 実施例 2 (1) 攪拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を
備えた反応器内にキシレン45.6部を仕込み80℃
に加熱する。このものにアクリロニトリル12.4
部、スチレン37.3部、メタクリル酸グリシジル
4.4部及びベンジルパ−オキサイド0.3部の混合
物を6時間かけて滴下する。その後110℃に昇
温し、5時間重合反応を行なう。かくして、固
形分54.6%の樹脂溶液が得られた。このアクリ
ロニトリル−スチレン−メタクリル酸グリシジ
ル共重合体からなる樹脂溶液はA重合体であ
る。 (2) 前記(1)で得られた樹脂溶液56.5部、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(三井ポリケミカル社
製;商品名エバフレツクス660)の部分加水分
解物30.8部、キシレン12.6部及びN,N−ジメ
チルベンジルアミン0.1部を混合し、140℃に加
熱して、10時間攪拌を行なう。エチレン−酢酸
ビニル共重合体の部分加水分解物(C重合体)
のOH基は上記A重合体のグリシジル基と反応
してA−C共重合体を生成する。かくして固形
分61.6%のアクリロニトリル−スチレン樹脂変
性エチレン−酢酸ビニル共重合体混合液が得ら
れた。 (3) 別の攪拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装
置を備えた反応器内にキシレン57.5部を仕込
み、110℃に加熱する。このものにB重合体で
あるポリプロピレン樹脂(住友化学社製;商品
名ノーブレンFS2011粉末グレード)9.6部、前
記(2)で得られたA−C共重合体であるアクリロ
ニトリル−スチレン樹脂変性エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体混合液10.4部を加えて3時間攪拌
を行う。次に、A重合体の単量体であるアクリ
ロニトリル5.6部、スチレン16.8部、メタクリ
ル酸グリシジル2.0部及びベンゾイルパーオキ
サイド0.1部の混合物を6時間かけて滴下する。
その後120℃にて2時間重合反応を行ない、内
容物をメタノールにて再沈殿を行なう。その後
減圧乾燥して樹脂粉末を得た。該樹脂粉末を
230℃の押出機を用いてペレツト化し、さらに
射出成形機によつて試験片を作成した。この試
験片についての諸性状を表1に示す。 比較例 1 アクリロニトリル−スチレン共重合体60.0部と
ポリカーボネート40.0部を配合し、250℃の押出
機を用いてペレツト化し、さらに射出成形機によ
つて試験片を作成した。この試験片の諸性状を表
1に示す。 比較例 2 アクリロニトリル−スチレン共重合体30.0部と
ポリプロピレン樹脂70.0部を配合し、230℃の押
出機を用いてペレツト化し、さらに射出成形機に
よつて試験片を作成した。この試験片の諸性状を
表1に示す。
う−COOH,−COClと−NH2,−OHの組合せも
これに含まれる。重合体中に官能基を挿入する方
法としては他の単量体との共重合が行なわれる
が、過酸化水素等の過酸化物との反応、活性末端
と他の化合物との反応等も応用出来る。ブロツク
又はグラフト共重合体を製造する方法は前記に限
るわけではなく、例えば多ラジカルを発生する化
合物又は多イソシアネート化合物を添加し幹ポリ
マー同志をゲル化しない程度に架橋させる方法も
官能基がまず一方の重合体と反応し、続いて架橋
剤に残つたもう一方の官能基が他の重合体と反応
して共重合体が生成すると考えれば本発明の範囲
に含まれる。又、無溶媒で両重合体を要すれば可
塑剤を添加し慣用の混合装置、例えば熱ロール、
バンバリーミキサー又は押出し機等を用いて溶融
混合して重合体分子間の反応をさせる方法Aの重
合体分子の両端の官能基と、Cの両端の官能基を
反応させる方法、高分子間の交換反応(例えばエ
ステル、エーテル交換反応)によりブロツク共重
合体を合成する反応、更には共有結合によらずイ
オン結合、配位結合により結合させる方法などを
用いても高分子間の反応であれば差支えない。例
えばA.A.Berlinらは(Journal Polymer
Science.,56巻477ページ(1962年))澱粉水溶液
とポリスチレンのベンゼン溶液の乳化物を凍結−
融解法で反応させて澱粉−ポリスチレンのブロツ
ク共重合体を得ているがこういつた手法も含まれ
る。本来、異種の重合体は非相溶であり、いわば
水と油に等しい。従つて異種高分子はいかなる混
合をしようとも平衡状態では巨視的には相分離す
るはずである。本発明で述べるA重合体とB重合
体とが相溶するということは、厳密にA重合体と
C重合体を高分子間で反応させて合成したグラフ
ト又はブロツク共重合体Dを介して、A,B両重
合体がよりミクロな相分離状態にとゞまることが
出来たと判断するべきである。この現象は一般的
に油と水とをミクロな状態に分散した乳化物に例
えられる。この際必らず分散に界面活性剤が利用
されるが、本発明で述べる共重合体がこれに相当
すると考えれば良い。乳化物が界面活性剤の選定
により大巾に物性が異なるように、本発明の実施
に当つて適切なグラフト又はブロツク共重合体を
選定することは生成樹脂の物性に大きな影響を及
ぼす。 本発明の最大の特徴は、従来相溶し得なかつた
2種の重合体を相溶する方法を提供したのみでな
く、最終目標とする重合体の物性(例えば、引張
り強伸度、表面硬度、衝撃強度、透明性、成型性
など)を設計するにあたり、別途にグラフト又は
ブロツク共重合体の樹脂組成、グラフト率、グラ
フト効率などを調整、製造し、この存在下で単量
体を重合して、目標に最適のミクロ分散状態の形
成を狙うことが出来るところにある。 代表的な重合体の相溶性には既に多くの研究報
告があり、A重合体とB重合体との相溶性につい
てもほゞ見当がつく状況にある。相溶性の測定に
は、透明性、各顕微鏡による測定、X線小角散乱
法、誘電緩和による方法、その他熱力学的手法な
ど数多くあるが、本発明では単純にフイルムの透
明性の観察によつて判定した。 本発明の混合方法は特に乳化重合法によつてB
重合体の単量体を重合する場合有効であるが、重
合方法は別にこれに限るわけではなく、懸濁、溶
液或は塊状の状態でラジカル、イオン等の重合開
始剤を加えてB重合体の単量体を重合させても何
らさしつかえない。 本発明で得られた重合体ブレンドは各種成型
品、塗工剤、接着剤等の分野に広く供せられる。 さらに本発明を実施例について以下に説明する
が、これらは必ずしも本発明の範囲を限定するも
のではない。 実施例 1 (1) 攪拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を
備えた反応器内で、トルエン52.5部を仕込み、
100℃に加熱する。このものにメタクリル酸メ
チル24.8部、スチレン16.5部、メタクリル酸グ
リシジル3.0部及びα,α′−アゾビスイソブチ
ロニトリル0.4部の混合物を5時間かけて滴下
する。滴下終了2時間後に、さらにα,α′−ア
ゾビスイソブチロニトリル0.1部とトルエン2.7
部の混合物を加えて100℃で3時間、重合反応
を行なう。その後、蒸留によりトルエンの一部
を除去する。内容物をメタノール中に再沈殿
し、メタノールとトルエンの一部を別し、さ
らに減圧乾燥により、ポリマー粉末を得た。こ
のメタクタル酸メチル−スチレン−メタクリル
酸グリシジル共重合体からなるポリマー粉末は
C重合体である。 (2) 前記(1)で得られたポリマー粉末51.3部、ポリ
カーボネート樹脂(帝人化成社製;商品名パン
ライトLW−1250)48.5部及びN,N−ジメチ
ルベンジルアミン0.2部をヘンシエルミキサー
を用いてブレンドし、250℃の押出機を用いて
樹脂ペレツトを得た。ポリカーボネート樹脂は
A重合体であり、A重合体中のOH基とC重合
体中のグリシジル基は高温の押出機中で反応し
て、A重合体とC重合体の高分子感反応共重合
体(以下A−C共重合体とよぶ)からなる上記
樹脂ペレツトを形成する。 (3) 別の攪拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装
置を備えた反応器内で、ジオキサン88.9部を仕
込み、95℃に加熱する。このものに前記(2)で得
た樹脂ペレツト1.0部とポリカーボネート樹脂
4.0部を加えて、3時間攪拌する。次に、アク
リロニトリル1.5部、スチレン4.5部及びα,
α′−アゾビスイソブチロニトリル0.1部の混合
物を5時間かけて滴下する。滴下終了後、95℃
で8時間A重合体及びA−C共重合体の存在下
で重合反応させ、B重合体であるアクリロニト
リル−スチレン共重合体を生成させた。次に蒸
留によりジオキサンの一部を除去してから、メ
タノールで再沈殿を行なう。メタノールとジオ
キサンを別し、さらに減圧乾燥を行い、樹脂
粉末を得た。該樹脂粉末を250℃の押出機を用
いてペレツト化し、さらに射出成形機によつて
試験片を作成した。この試験片についての諸性
状を表1に示す。 実施例 2 (1) 攪拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装置を
備えた反応器内にキシレン45.6部を仕込み80℃
に加熱する。このものにアクリロニトリル12.4
部、スチレン37.3部、メタクリル酸グリシジル
4.4部及びベンジルパ−オキサイド0.3部の混合
物を6時間かけて滴下する。その後110℃に昇
温し、5時間重合反応を行なう。かくして、固
形分54.6%の樹脂溶液が得られた。このアクリ
ロニトリル−スチレン−メタクリル酸グリシジ
ル共重合体からなる樹脂溶液はA重合体であ
る。 (2) 前記(1)で得られた樹脂溶液56.5部、エチレン
−酢酸ビニル共重合体(三井ポリケミカル社
製;商品名エバフレツクス660)の部分加水分
解物30.8部、キシレン12.6部及びN,N−ジメ
チルベンジルアミン0.1部を混合し、140℃に加
熱して、10時間攪拌を行なう。エチレン−酢酸
ビニル共重合体の部分加水分解物(C重合体)
のOH基は上記A重合体のグリシジル基と反応
してA−C共重合体を生成する。かくして固形
分61.6%のアクリロニトリル−スチレン樹脂変
性エチレン−酢酸ビニル共重合体混合液が得ら
れた。 (3) 別の攪拌機、還流冷却器、温度計及び滴下装
置を備えた反応器内にキシレン57.5部を仕込
み、110℃に加熱する。このものにB重合体で
あるポリプロピレン樹脂(住友化学社製;商品
名ノーブレンFS2011粉末グレード)9.6部、前
記(2)で得られたA−C共重合体であるアクリロ
ニトリル−スチレン樹脂変性エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体混合液10.4部を加えて3時間攪拌
を行う。次に、A重合体の単量体であるアクリ
ロニトリル5.6部、スチレン16.8部、メタクリ
ル酸グリシジル2.0部及びベンゾイルパーオキ
サイド0.1部の混合物を6時間かけて滴下する。
その後120℃にて2時間重合反応を行ない、内
容物をメタノールにて再沈殿を行なう。その後
減圧乾燥して樹脂粉末を得た。該樹脂粉末を
230℃の押出機を用いてペレツト化し、さらに
射出成形機によつて試験片を作成した。この試
験片についての諸性状を表1に示す。 比較例 1 アクリロニトリル−スチレン共重合体60.0部と
ポリカーボネート40.0部を配合し、250℃の押出
機を用いてペレツト化し、さらに射出成形機によ
つて試験片を作成した。この試験片の諸性状を表
1に示す。 比較例 2 アクリロニトリル−スチレン共重合体30.0部と
ポリプロピレン樹脂70.0部を配合し、230℃の押
出機を用いてペレツト化し、さらに射出成形機に
よつて試験片を作成した。この試験片の諸性状を
表1に示す。
【表】
表1に於ける試験方法は次の如くである。
成形性;押出機でペレツト作成時の状況で評価し
た。 ブレンド状況;試験片の破断面の状態を観察して
評価した。 耐衝撃性;JIS K−6911に準拠して行なつた。 熱変形温度;JIS K−6714に準拠して行なつた。 なお、評価結果は◎、○、○△、△、×の5段階
で表わし、◎〜○△は実用上さしつかえないもので
あり、△〜×は実用性のないものである。
た。 ブレンド状況;試験片の破断面の状態を観察して
評価した。 耐衝撃性;JIS K−6911に準拠して行なつた。 熱変形温度;JIS K−6714に準拠して行なつた。 なお、評価結果は◎、○、○△、△、×の5段階
で表わし、◎〜○△は実用上さしつかえないもので
あり、△〜×は実用性のないものである。
Claims (1)
- 1 相互に相溶しないA重合体とB重合体との混
合物を製造するに際し、B重合体と相溶性を有し
且つA重合体と反応し得る官能基を有するC重合
体を、A重合体と高分子間反応させて得たA−C
共重合体及びA重合体の存在下でこれらと溶解さ
せたB重合体の単量体を重合させ、生成するB重
合体とA重合体との混合物を得るか、又は上記A
−C共重合体及びB重合体の存在下でこれらと溶
解させたA重合体の単量体を重合させ、生成する
A重合体とB重合体との混合物を得ることを特徴
とする樹脂製造法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP350981A JPS57117563A (en) | 1981-01-13 | 1981-01-13 | Resin production |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP350981A JPS57117563A (en) | 1981-01-13 | 1981-01-13 | Resin production |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS57117563A JPS57117563A (en) | 1982-07-22 |
| JPH0561310B2 true JPH0561310B2 (ja) | 1993-09-06 |
Family
ID=11559321
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP350981A Granted JPS57117563A (en) | 1981-01-13 | 1981-01-13 | Resin production |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS57117563A (ja) |
Families Citing this family (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20000048033A (ko) * | 1998-12-17 | 2000-07-25 | 후루타 다케시 | 열가소성수지 조성물 |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS4925044A (ja) * | 1969-02-27 | 1974-03-06 | ||
| JPS5938985B2 (ja) * | 1978-04-14 | 1984-09-20 | 大日精化工業株式会社 | 樹脂組成物 |
-
1981
- 1981-01-13 JP JP350981A patent/JPS57117563A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS57117563A (en) | 1982-07-22 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4528329A (en) | Production of polyolefin copolymer | |
| US4590241A (en) | Polymer blends compatibilized with reactive polymers extended with miscible nonreactive polymers | |
| US5225483A (en) | Thermoplastic composition of polypropylene and styrene copolymer resins | |
| KR900001087B1 (ko) | 펜던트 옥사졸린 그룹을 갖는 중합체를 함유하는 중합체 혼합물 | |
| CN113166466B (zh) | 亚乙烯基芳族单体与具有酸基的不饱和化合物的共聚物的离聚物 | |
| WO1999055744A1 (en) | Emulsible polyolefin wax | |
| JPS6351451B2 (ja) | ||
| JP2603174B2 (ja) | 水性樹脂組成物及びポリオレフィンの水性化方法 | |
| CA2404856A1 (en) | Aqueous dispersion, process for producing the same, and use thereof | |
| WO2000006623A1 (en) | Styrene resin composition and process for producing the same | |
| JPH04216808A (ja) | 重合可能なモノマーとオレフィン/一酸化炭素コポリマーとのグラフトコポリマー | |
| JP2002500691A (ja) | ポリアクリレート/ポリオレフィンブレンドの製造方法 | |
| EP0528806A1 (en) | Ethylene vinyl silane copolymer and its preparation | |
| EP2892933A2 (en) | Disentangled ultra high molecular weight polyethylene graft copolymers and a process for preparation thereof | |
| WO2023080227A1 (ja) | 硬化性樹脂組成物 | |
| JP3481733B2 (ja) | ブロック共重合体および樹脂組成物 | |
| EP1095075B1 (en) | Compatibilized composition of polyolefin and polyamide | |
| JPH02191606A (ja) | 反応性ポリ塩化ビニルおよびこれから製造したポリマー製品 | |
| JPH058922B2 (ja) | ||
| JPS5953548A (ja) | 熱可塑性弾性ポリマ−組成物 | |
| JPS60112845A (ja) | 成形用組成物 | |
| JP3370373B2 (ja) | ポリプロピレン樹脂組成物 | |
| JPH11189607A (ja) | 架橋樹脂粒子の製法 | |
| JPS5853643B2 (ja) | 新規重合体粒子の製造法 | |
| JPS6322815A (ja) | 難燃性ポリマーの製造方法 |