JPH0572668A - フオトクロミツク材料及びその組成物を用いた光学記録媒体 - Google Patents
フオトクロミツク材料及びその組成物を用いた光学記録媒体Info
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- JPH0572668A JPH0572668A JP4041252A JP4125292A JPH0572668A JP H0572668 A JPH0572668 A JP H0572668A JP 4041252 A JP4041252 A JP 4041252A JP 4125292 A JP4125292 A JP 4125292A JP H0572668 A JPH0572668 A JP H0572668A
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- formula
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- recording medium
- photochromic material
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- C07D—HETEROCYCLIC COMPOUNDS
- C07D491/00—Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00
- C07D491/02—Heterocyclic compounds containing in the condensed ring system both one or more rings having oxygen atoms as the only ring hetero atoms and one or more rings having nitrogen atoms as the only ring hetero atoms, not provided for by groups C07D451/00 - C07D459/00, C07D463/00, C07D477/00 or C07D489/00 in which the condensed system contains two hetero rings
- C07D491/10—Spiro-condensed systems
-
- G—PHYSICS
- G03—PHOTOGRAPHY; CINEMATOGRAPHY; ANALOGOUS TECHNIQUES USING WAVES OTHER THAN OPTICAL WAVES; ELECTROGRAPHY; HOLOGRAPHY
- G03C—PHOTOSENSITIVE MATERIALS FOR PHOTOGRAPHIC PURPOSES; PHOTOGRAPHIC PROCESSES, e.g. CINE, X-RAY, COLOUR, STEREO-PHOTOGRAPHIC PROCESSES; AUXILIARY PROCESSES IN PHOTOGRAPHY
- G03C1/00—Photosensitive materials
- G03C1/685—Compositions containing spiro-condensed pyran compounds or derivatives thereof, as photosensitive substances
-
- G—PHYSICS
- G11—INFORMATION STORAGE
- G11B—INFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
- G11B7/00—Recording or reproducing by optical means, e.g. recording using a thermal beam of optical radiation by modifying optical properties or the physical structure, reproducing using an optical beam at lower power by sensing optical properties; Record carriers therefor
- G11B7/24—Record carriers characterised by shape, structure or physical properties, or by the selection of the material
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- Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】1種類のフォトクロミック材料で複数個の尖鋭
な吸収を有する2種類の会合体を形成するスピロピラン
化合物を用い、波長多重光学記録媒体とする。 【構成】N位のアルキル基R1 、8位のアルカノイルオ
キシメチル基R2 COOCH2 を有するフォトクロミッ
ク特性を示すスピロピラン化合物を用いる。この化合物
に無極性材料または極性材料と混合するよってそれぞれ
H会合体、J会合体を形成することができる。本化合物
は、混合材料を変えることにより、半値幅が小さく安定
性の高い2種類の会合体を形成することが可能になる。
これら2種類の会合体はそれぞれ吸収波長が大きく異な
るため、1種類の材料で波長多重光学記録媒体が形成可
能になる。初期状態1で記録後は2となり、消去後は3
の波長吸収曲線になる。
な吸収を有する2種類の会合体を形成するスピロピラン
化合物を用い、波長多重光学記録媒体とする。 【構成】N位のアルキル基R1 、8位のアルカノイルオ
キシメチル基R2 COOCH2 を有するフォトクロミッ
ク特性を示すスピロピラン化合物を用いる。この化合物
に無極性材料または極性材料と混合するよってそれぞれ
H会合体、J会合体を形成することができる。本化合物
は、混合材料を変えることにより、半値幅が小さく安定
性の高い2種類の会合体を形成することが可能になる。
これら2種類の会合体はそれぞれ吸収波長が大きく異な
るため、1種類の材料で波長多重光学記録媒体が形成可
能になる。初期状態1で記録後は2となり、消去後は3
の波長吸収曲線になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフォトクロミック材料及
びそれを用いた光学記録媒体に関する。とくに波長多重
記録媒体として有用なフォトクロミック材料及びその組
成物を用いた光学記録媒体に関する。
びそれを用いた光学記録媒体に関する。とくに波長多重
記録媒体として有用なフォトクロミック材料及びその組
成物を用いた光学記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、可逆的な色の変化を生ずる材料と
してフォトクロミック材料が知られている。フォトクロ
ミック材料のうちで最もよく検討されているものにスピ
ロピランが挙げられる。
してフォトクロミック材料が知られている。フォトクロ
ミック材料のうちで最もよく検討されているものにスピ
ロピランが挙げられる。
【0003】現在までに数多くのスピロピランが発表さ
れている。例えば下記式(化2)のスピロピラン(A)
に紫外線を照射するとメロシアニン(B)に変化し、赤
色を呈する。このメロシアニン(B)は可視光を照射す
ると元のスピロピラン(A)に戻る。
れている。例えば下記式(化2)のスピロピラン(A)
に紫外線を照射するとメロシアニン(B)に変化し、赤
色を呈する。このメロシアニン(B)は可視光を照射す
ると元のスピロピラン(A)に戻る。
【0004】
【化2】
【0005】スピロピランのこのような性質は、例えば
光学記録媒体に応用することができる。ディスク上にス
ピロピランを塗布し、紫外線によって着色状態にして全
面を初期化する。この媒体に、着色体から無色体に変化
するのに適当な波長のレーザー光を照射することによ
り、その部分に記録を行なうことができる。また、紫外
線を照射することによってそのスポットは再び初期化す
ることができる。
光学記録媒体に応用することができる。ディスク上にス
ピロピランを塗布し、紫外線によって着色状態にして全
面を初期化する。この媒体に、着色体から無色体に変化
するのに適当な波長のレーザー光を照射することによ
り、その部分に記録を行なうことができる。また、紫外
線を照射することによってそのスポットは再び初期化す
ることができる。
【0006】さらに、このような特徴を応用して波長多
重光記録方式が提案されている(特開昭61−2034
50号公報)。この記録媒体は、それぞれ吸収感度の異
なるフォトクロミック材料を積層した記録媒体に対し、
それぞれの層に対応する波長のレーザ光を照射すること
により各層に独立に記録を行う方法である。この記録方
式を利用することにより、1スポットへの複数ビットの
高密度光記録が可能になる。 この波長多重光記録をフ
ォトクロミック材料で行うためには、(1)初期状態、
記録状態の安定性のために無色体および着色体が安定で
あること、(2)多重度を高めるために吸収ピークが鋭
いことが必須条件になる。この両方を満たす方法とし
て、例えばスピロピランの着色体の会合体を形成する方
法が考えられている(Proc. Int. Symp. Future Electr
on Devices, p47(1985) )。
重光記録方式が提案されている(特開昭61−2034
50号公報)。この記録媒体は、それぞれ吸収感度の異
なるフォトクロミック材料を積層した記録媒体に対し、
それぞれの層に対応する波長のレーザ光を照射すること
により各層に独立に記録を行う方法である。この記録方
式を利用することにより、1スポットへの複数ビットの
高密度光記録が可能になる。 この波長多重光記録をフ
ォトクロミック材料で行うためには、(1)初期状態、
記録状態の安定性のために無色体および着色体が安定で
あること、(2)多重度を高めるために吸収ピークが鋭
いことが必須条件になる。この両方を満たす方法とし
て、例えばスピロピランの着色体の会合体を形成する方
法が考えられている(Proc. Int. Symp. Future Electr
on Devices, p47(1985) )。
【0007】例えば、下記式(化3)(C)に示す構造
のスピロピラン化合物は紫外線を照射することにより着
色体(化3)(D)に変化し、さらに35℃の加熱によ
り特別な分子集合体(molecular assembly)の一つである
会合体(aggregate) を形成する。この会合体の安定性は
集合体形成前と比較して、飛躍的に向上する。また、吸
収スペクトルの吸収極大が長波長に移動して鋭くなる(T
hin Solid Films, 133, 21(1985)) 。
のスピロピラン化合物は紫外線を照射することにより着
色体(化3)(D)に変化し、さらに35℃の加熱によ
り特別な分子集合体(molecular assembly)の一つである
会合体(aggregate) を形成する。この会合体の安定性は
集合体形成前と比較して、飛躍的に向上する。また、吸
収スペクトルの吸収極大が長波長に移動して鋭くなる(T
hin Solid Films, 133, 21(1985)) 。
【0008】
【化3】
【0009】また、下記式(化4)(E)に示す構造の
スピロピラン化合物は紫外線を照射することにより着色
体(化4)(F)に変化し、さらに35℃の加熱により
着色体と比較して短波長に移動して鋭く安定な吸収ピー
クが生じる(J. Phys. Chem,94, 3769(1990)) 。
スピロピラン化合物は紫外線を照射することにより着色
体(化4)(F)に変化し、さらに35℃の加熱により
着色体と比較して短波長に移動して鋭く安定な吸収ピー
クが生じる(J. Phys. Chem,94, 3769(1990)) 。
【0010】
【化4】
【0011】(化3)(D)に見られた会合体は分子の
末端同志で相互作用する会合体で、J会合体呼ばれてい
る。また(化4)(F)に見られた会合体は分子の面同
志で相互作用する会合体で、H会合体と呼ばれている。
J会合体は単量体と比較して吸収波長が長波長域に移動
し、吸収ピークが鋭くなって安定化する特徴を有し、H
会合体は単量体と比較して短波長域に移動して安定化す
るという特徴を有している。したがってこのようなJ会
合体とH会合体を組み合わせることによって波長多重光
記録媒体を形成することができる。
末端同志で相互作用する会合体で、J会合体呼ばれてい
る。また(化4)(F)に見られた会合体は分子の面同
志で相互作用する会合体で、H会合体と呼ばれている。
J会合体は単量体と比較して吸収波長が長波長域に移動
し、吸収ピークが鋭くなって安定化する特徴を有し、H
会合体は単量体と比較して短波長域に移動して安定化す
るという特徴を有している。したがってこのようなJ会
合体とH会合体を組み合わせることによって波長多重光
記録媒体を形成することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これまでJ会
合体を形成するフォトクロミック材料はH会合体を形成
せず、逆にH会合体を形成するフォトクロミック材料は
J会合体を形成しなかったため、このような波長多重光
学記録媒体を構成するためには、1波長あたり1種類の
色素が必要で、多重記録媒体を構成するにあたっては多
くのフォトクロミック材料が必要であった。
合体を形成するフォトクロミック材料はH会合体を形成
せず、逆にH会合体を形成するフォトクロミック材料は
J会合体を形成しなかったため、このような波長多重光
学記録媒体を構成するためには、1波長あたり1種類の
色素が必要で、多重記録媒体を構成するにあたっては多
くのフォトクロミック材料が必要であった。
【0013】本発明は、前記従来技術の課題を解決する
ため、1種類の材料でJ会合体とH会合体を形成し、波
長多重光記録できるフォトクロミック材料及びその組成
物を用いた光学記録媒体を提供することを目的とする。
ため、1種類の材料でJ会合体とH会合体を形成し、波
長多重光記録できるフォトクロミック材料及びその組成
物を用いた光学記録媒体を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のフォトクロミック材料は、一般式が前記式
(化1)で示されるフォトクロミック材料であるという
構成を備えたものである。(ただし、R1 、R2 は炭素
数1〜30のアルキル基、R3 、R4 、R5 、R6 のう
ち少なくとも1つはアミノ基、炭素数1〜5のアルコキ
シ基、炭素数1〜5のアルキルアミノ基より選ばれた一
種である。) 前記構成においては、式(化1)のR4 、R6 のうち少
なくとも一つがアミノ基、炭素数1〜5のアルコキシ
基、炭素数1〜5のアルキルアミノ基より選ばれた一種
であることが好ましい。
め、本発明のフォトクロミック材料は、一般式が前記式
(化1)で示されるフォトクロミック材料であるという
構成を備えたものである。(ただし、R1 、R2 は炭素
数1〜30のアルキル基、R3 、R4 、R5 、R6 のう
ち少なくとも1つはアミノ基、炭素数1〜5のアルコキ
シ基、炭素数1〜5のアルキルアミノ基より選ばれた一
種である。) 前記構成においては、式(化1)のR4 、R6 のうち少
なくとも一つがアミノ基、炭素数1〜5のアルコキシ
基、炭素数1〜5のアルキルアミノ基より選ばれた一種
であることが好ましい。
【0015】また前記構成においては、式(化1)のR
4 、R6のうち少なくとも一つがメトキシ基であること
が好ましい。また前記構成においては、式(化1)のR
1 がオクタデシル基、R2 がヘンエイコシル基、R3 、
R5 、R6 が水素、R4 がメトキシ基であることが好ま
しい。
4 、R6のうち少なくとも一つがメトキシ基であること
が好ましい。また前記構成においては、式(化1)のR
1 がオクタデシル基、R2 がヘンエイコシル基、R3 、
R5 、R6 が水素、R4 がメトキシ基であることが好ま
しい。
【0016】次に本発明の光学記録媒体は、前記式(化
1)のフォトクロミック材料を発色団(クロモフォア)
として含む組成物からなり、少なくとも2種類以上の会
合体を用いたことを特徴とする。
1)のフォトクロミック材料を発色団(クロモフォア)
として含む組成物からなり、少なくとも2種類以上の会
合体を用いたことを特徴とする。
【0017】前記構成においては、会合体が前記式(化
1)のフォトクロミック材料と、炭化水素またはエーテ
ル基含有化合物との組成物よりなるH会合体であること
が好ましい。
1)のフォトクロミック材料と、炭化水素またはエーテ
ル基含有化合物との組成物よりなるH会合体であること
が好ましい。
【0018】また前記構成においては、会合体が前記式
(化1)のフォトクロミック材料と、脂肪族アルコー
ル、脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪族アミドより選ばれ
た1種との組成物からなるJ会合体であることが好まし
い。
(化1)のフォトクロミック材料と、脂肪族アルコー
ル、脂肪酸エステル、脂肪酸、脂肪族アミドより選ばれ
た1種との組成物からなるJ会合体であることが好まし
い。
【0019】
【作用】前記した本発明の構成によれば、前記式(化
1)のフォトクロミック材料において、N位のアルキル
基R1 、8位のアルカノイルオキシメチル基R2 COO
CH2 は、フォトクロミック特性を示すスピロピラン化
合物に両親媒性(amphiphilic) を付与する役割を果たし
ている。両親媒性は、分子の中のアルキル鎖間の疎水性
相互作用により、例えばミセルなどの分子集合体の形成
を促進し、会合体形成を助長する。さらに6位のニトロ
基の電子吸引性はスピロピランが紫外線照射によって着
色状態に変化した際に生じるフェノキシアニオンの安定
性を向上させ、インドリン環のアミノ基、アルコキシ
基、アルキルアミノ基の電子供与性は同じく着色体のイ
ンドレニウムカチオンの安定性を向上させる効果をもた
らす。したがって、着色体におけるカチオンとアニオン
の電荷分離が促進され、静電相互作用を強めて会合体形
成をしやすくする。以上のように本発明のフォトクロミ
ック材料は、両親媒性と大きな電荷分離の両方を同じ分
子に有するため、従来の材料と異なり会合体を形成しや
すい材料である。
1)のフォトクロミック材料において、N位のアルキル
基R1 、8位のアルカノイルオキシメチル基R2 COO
CH2 は、フォトクロミック特性を示すスピロピラン化
合物に両親媒性(amphiphilic) を付与する役割を果たし
ている。両親媒性は、分子の中のアルキル鎖間の疎水性
相互作用により、例えばミセルなどの分子集合体の形成
を促進し、会合体形成を助長する。さらに6位のニトロ
基の電子吸引性はスピロピランが紫外線照射によって着
色状態に変化した際に生じるフェノキシアニオンの安定
性を向上させ、インドリン環のアミノ基、アルコキシ
基、アルキルアミノ基の電子供与性は同じく着色体のイ
ンドレニウムカチオンの安定性を向上させる効果をもた
らす。したがって、着色体におけるカチオンとアニオン
の電荷分離が促進され、静電相互作用を強めて会合体形
成をしやすくする。以上のように本発明のフォトクロミ
ック材料は、両親媒性と大きな電荷分離の両方を同じ分
子に有するため、従来の材料と異なり会合体を形成しや
すい材料である。
【0020】さらに、本発明のフォトクロミック材料は
媒体の極性によってH会合体とJ会合体の両方を形成す
る。すなわち、炭化水素化合物またはエーテル系化合物
との組成物中では、紫外線照射によりH会合体を形成
し、脂肪族アルコール、脂肪酸エステルまたは脂肪酸中
ではJ会合体を形成する。これは、炭化水素などの極性
が低い化合物中ではフォトクロミック材料の置換アルキ
ル鎖が外側になり、発色団(クロモフォア)部分が互い
に近づく分子配列をとる。したがって、クロモフォアの
面同志の相互作用をしやすくなりH会合体を形成する。
また脂肪酸などの極性が高い化合物中では、逆に置換ア
ルキル鎖が内側になりクロモフォアはその外側になる。
このような分子配列ではクロモフォアの面同志の相互作
用ができないため、末端同志の相互作用であるJ会合体
を形成する。このように本発明は、クロモフォアの電荷
分離が強くかつ両親媒性を有することで、混合材料によ
って2種類の会合体をつくり分けることが可能である。
したがって、1種類の材料で吸収波長が鋭く、互いに異
なった波長に吸収ピークを有する2種類の会合体を形成
することができ、これらを積層することにより波長多重
光記録媒体を得ることが可能になる。
媒体の極性によってH会合体とJ会合体の両方を形成す
る。すなわち、炭化水素化合物またはエーテル系化合物
との組成物中では、紫外線照射によりH会合体を形成
し、脂肪族アルコール、脂肪酸エステルまたは脂肪酸中
ではJ会合体を形成する。これは、炭化水素などの極性
が低い化合物中ではフォトクロミック材料の置換アルキ
ル鎖が外側になり、発色団(クロモフォア)部分が互い
に近づく分子配列をとる。したがって、クロモフォアの
面同志の相互作用をしやすくなりH会合体を形成する。
また脂肪酸などの極性が高い化合物中では、逆に置換ア
ルキル鎖が内側になりクロモフォアはその外側になる。
このような分子配列ではクロモフォアの面同志の相互作
用ができないため、末端同志の相互作用であるJ会合体
を形成する。このように本発明は、クロモフォアの電荷
分離が強くかつ両親媒性を有することで、混合材料によ
って2種類の会合体をつくり分けることが可能である。
したがって、1種類の材料で吸収波長が鋭く、互いに異
なった波長に吸収ピークを有する2種類の会合体を形成
することができ、これらを積層することにより波長多重
光記録媒体を得ることが可能になる。
【0021】なお、インドリン環の窒素原子のオルト位
であるR6 とパラ位であるR4 のうち少なくとも一つに
電子供与基を有するスピロピランは、電子供与性が窒素
原子に大きく影響するため、会合体形成能力が特に大き
く好ましい。
であるR6 とパラ位であるR4 のうち少なくとも一つに
電子供与基を有するスピロピランは、電子供与性が窒素
原子に大きく影響するため、会合体形成能力が特に大き
く好ましい。
【0022】また、特にR4 にメトキシ基を有するスピ
ロピランは、メトキシ基の電子供与性が強いこととに加
え、メトキシ基の立体障害が小さいことから、会合体形
成特性が優れるばかりではなく、繰り返し安定性に優れ
ている。
ロピランは、メトキシ基の電子供与性が強いこととに加
え、メトキシ基の立体障害が小さいことから、会合体形
成特性が優れるばかりではなく、繰り返し安定性に優れ
ている。
【0023】
【実施例】以下実施例を用いて本発明をさらに具体的に
説明する。本発明のスピロピランは、N位にアルキル基
R1 、6位にニトロ基、8位にアルカノイルオキシメチ
ル基(−CH2 OCOR2 )、4’位から7’位に電子
供与基を有する。N位のアルキル基R1 としてはメチル
基からトリアコンチル基までの間の炭素数1〜30の直
鎖アルキル基のうちのいずれかを指し、8位のアルカノ
イルオキシメチル基CH2 OCOR2 としてはアセトキ
シメチル基からトリアコンチロキシメチル基までの間の
炭素数1〜30の直鎖アルキル基R2 を有するいずれか
を指す。4’位から7’位までの電子供与基としては、
アミノ基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜5
のアルキルアミノ基を指し、少なくとも1つが置換され
ている。さらに置換位置としては、5’位または7’位
が最も好ましい。
説明する。本発明のスピロピランは、N位にアルキル基
R1 、6位にニトロ基、8位にアルカノイルオキシメチ
ル基(−CH2 OCOR2 )、4’位から7’位に電子
供与基を有する。N位のアルキル基R1 としてはメチル
基からトリアコンチル基までの間の炭素数1〜30の直
鎖アルキル基のうちのいずれかを指し、8位のアルカノ
イルオキシメチル基CH2 OCOR2 としてはアセトキ
シメチル基からトリアコンチロキシメチル基までの間の
炭素数1〜30の直鎖アルキル基R2 を有するいずれか
を指す。4’位から7’位までの電子供与基としては、
アミノ基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜5
のアルキルアミノ基を指し、少なくとも1つが置換され
ている。さらに置換位置としては、5’位または7’位
が最も好ましい。
【0024】本発明のフォトクロミック材料は、メタノ
ール、エタノールなどのアルコール類、アセトン、2−
ブタノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル
などのエステル類、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメ
チルスルホキシド(DMSO)などの各種溶媒に溶解す
る。
ール、エタノールなどのアルコール類、アセトン、2−
ブタノンなどのケトン類、酢酸エチル、酢酸n−ブチル
などのエステル類、ベンゼン、トルエン、ヘキサン、ア
セトニトリル、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメ
チルスルホキシド(DMSO)などの各種溶媒に溶解す
る。
【0025】本発明のフォトクロミック化合物を光学記
録媒体として使用する場合は、上記溶媒に溶解して製膜
したあと、紫外線照射を行なって光反応により着色さ
せ、全面を初期化する。その際にオクタデカンなどの炭
化水素系材料、オクタデシルメチルエーテルなどのエー
テル系材料、ポリスチレンなどの芳香族系材料といった
低極性分子またはそれらを主鎖または側鎖を含む高分子
を添加すると、通常の着色体と比較して短波長側に鋭い
ピークを有するH会合体が形成され安定化する。
録媒体として使用する場合は、上記溶媒に溶解して製膜
したあと、紫外線照射を行なって光反応により着色さ
せ、全面を初期化する。その際にオクタデカンなどの炭
化水素系材料、オクタデシルメチルエーテルなどのエー
テル系材料、ポリスチレンなどの芳香族系材料といった
低極性分子またはそれらを主鎖または側鎖を含む高分子
を添加すると、通常の着色体と比較して短波長側に鋭い
ピークを有するH会合体が形成され安定化する。
【0026】なお、H会合体を形成させるための添加材
料としては、オクタデカンなどの炭化水素が最も良好な
会合体を形成するが、MSP1822単独またはオクタ
デシルメチルエーテルなどのエーテル系材料、ポリスチ
レンなどの芳香族系材料といった低極性分子またはそれ
らを主鎖または側鎖を含む高分子を添加してもほぼ同様
のスペクトル形状の会合体を得ることが可能であった。
料としては、オクタデカンなどの炭化水素が最も良好な
会合体を形成するが、MSP1822単独またはオクタ
デシルメチルエーテルなどのエーテル系材料、ポリスチ
レンなどの芳香族系材料といった低極性分子またはそれ
らを主鎖または側鎖を含む高分子を添加してもほぼ同様
のスペクトル形状の会合体を得ることが可能であった。
【0027】また、製膜の際に、ステアリン酸メチルな
どの脂肪族エステル系の材料、芳香族エステル、カルボ
ン酸、アミン、アミドなどの極性分子またはそれらを主
鎖または側鎖に含む高分子を添加すると、通常の着色体
と比較して長波長側に鋭いピークを有するJ会合体が形
成され安定化する。
どの脂肪族エステル系の材料、芳香族エステル、カルボ
ン酸、アミン、アミドなどの極性分子またはそれらを主
鎖または側鎖に含む高分子を添加すると、通常の着色体
と比較して長波長側に鋭いピークを有するJ会合体が形
成され安定化する。
【0028】J会合体を形成させるための添加材料とし
ては、ステアリン酸メチルなどの脂肪族エステル系の材
料が最も良好な会合体を形成するが、芳香族エステル、
カルボン酸、アミン、アミドなどの極性分子またはそれ
らを主鎖または側鎖に含む高分子を添加してもほぼ同様
のスペクトル形状の会合体を得ることが可能であった。
ては、ステアリン酸メチルなどの脂肪族エステル系の材
料が最も良好な会合体を形成するが、芳香族エステル、
カルボン酸、アミン、アミドなどの極性分子またはそれ
らを主鎖または側鎖に含む高分子を添加してもほぼ同様
のスペクトル形状の会合体を得ることが可能であった。
【0029】上記のH会合体とJ会合体は異なる波長に
鋭い吸収ピークを有するので、下記のような波長多重記
録媒体を形成することが可能である。すなわち、本発明
のフォトクロミック材料をJ会合体を形成するような材
料とともにガラス、金属蒸着膜、ポリエステルなどの基
板上に積層し、J会合体を形成させる。その上に例えば
ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポ
リスチレン、ゼラチン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート等の高分子材料を分離層として積層した後、同じフ
ォトクロミック材料をH会合体を形成するような材料と
ともに積層してH会合体を形成させる。このようにして
形成した積層体にJ会合体の吸収極大に相当する波長の
光を照射することで、J会合体のみが着色体から無色体
に変化する。逆にH会合体の吸収極大に相当する波長の
光を照射することで、H会合体のみが着色体から無色体
に変化する。同じ位置で照射光の波長を変えることによ
って2種類の情報を記録することが可能になる。もちろ
んJ会合体とH会合体との積層順序を変えても特性に変
わりはない。
鋭い吸収ピークを有するので、下記のような波長多重記
録媒体を形成することが可能である。すなわち、本発明
のフォトクロミック材料をJ会合体を形成するような材
料とともにガラス、金属蒸着膜、ポリエステルなどの基
板上に積層し、J会合体を形成させる。その上に例えば
ポリビニルアルコール、ポリメチルメタクリレート、ポ
リスチレン、ゼラチン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネ
ート等の高分子材料を分離層として積層した後、同じフ
ォトクロミック材料をH会合体を形成するような材料と
ともに積層してH会合体を形成させる。このようにして
形成した積層体にJ会合体の吸収極大に相当する波長の
光を照射することで、J会合体のみが着色体から無色体
に変化する。逆にH会合体の吸収極大に相当する波長の
光を照射することで、H会合体のみが着色体から無色体
に変化する。同じ位置で照射光の波長を変えることによ
って2種類の情報を記録することが可能になる。もちろ
んJ会合体とH会合体との積層順序を変えても特性に変
わりはない。
【0030】実施例1 本発明のスピロピランの一例(以下MSP1822と称
する。)の化学構造式を(化5)に示す。
する。)の化学構造式を(化5)に示す。
【0031】
【化5】
【0032】次に製造方法を説明する。 ステップ1(化6) 5-メトキシ-2,3,3- トリメチルインドレニン(1)1.
9g (10mmol)とヨ−ドオクタデカン(2)3.8g
(10mmol)をクロロホルム10mlに溶解し、40時間
加熱還流した。クロロホルムを留去後、残った固体を1
00mlのエタノ−ルから再結晶し、1-オクタデシル-5-
メトキシ-2,3,3- トリメチルインドレニウムのヨウ素塩
(3)2.6g (4.5mmol、収率45%)を得た。こ
の反応式を式(化6)に示す。
9g (10mmol)とヨ−ドオクタデカン(2)3.8g
(10mmol)をクロロホルム10mlに溶解し、40時間
加熱還流した。クロロホルムを留去後、残った固体を1
00mlのエタノ−ルから再結晶し、1-オクタデシル-5-
メトキシ-2,3,3- トリメチルインドレニウムのヨウ素塩
(3)2.6g (4.5mmol、収率45%)を得た。こ
の反応式を式(化6)に示す。
【0033】
【化6】
【0034】ステップ2(化7) 1-オクタデシル-5- メトキシ-2,3,3- トリメチルインド
レニウムのヨウ素塩(3)2.6g (4.5mmol)を5
0mlのジエチルエーテルに分散し、これを4N水酸化ナ
トリウム水溶液50mlに分散した。3. 5時間撹はんし
た後、油層をジエチルエ−テルで抽出した。水酸化ナト
リウムで1昼夜乾燥した後、ジエチルエ−テルを留去し
て、黄色液体の1-オクタデシル-2- メチレン-3,3- ジメ
チルインドリン(4)1.37g (3.1mmol、収率6
9%)を得た。この反応式を式(化7)に示す。
レニウムのヨウ素塩(3)2.6g (4.5mmol)を5
0mlのジエチルエーテルに分散し、これを4N水酸化ナ
トリウム水溶液50mlに分散した。3. 5時間撹はんし
た後、油層をジエチルエ−テルで抽出した。水酸化ナト
リウムで1昼夜乾燥した後、ジエチルエ−テルを留去し
て、黄色液体の1-オクタデシル-2- メチレン-3,3- ジメ
チルインドリン(4)1.37g (3.1mmol、収率6
9%)を得た。この反応式を式(化7)に示す。
【0035】
【化7】
【0036】ステップ3(化8) ステップ1〜2で合成した1-オクタデシル-2- メチレン
-3,3- ジメチルインドリン(4)1.37g (3.1mm
ol)と、3-ニトロ-5- ドコサノイルオキシメチルサリチ
ルアルデヒド(6)1.6g (3.1mmol)を50mlの
THF(テトラヒドロフラン)中で撹拌した。2時間後
THFを留去し、析出した沈澱を100mlのエタノ−ル
から3回再結晶して、MSP1822 1.04g
(1.1mmol、収率28% )を得た。この反応式を式
(化8)に示す。
-3,3- ジメチルインドリン(4)1.37g (3.1mm
ol)と、3-ニトロ-5- ドコサノイルオキシメチルサリチ
ルアルデヒド(6)1.6g (3.1mmol)を50mlの
THF(テトラヒドロフラン)中で撹拌した。2時間後
THFを留去し、析出した沈澱を100mlのエタノ−ル
から3回再結晶して、MSP1822 1.04g
(1.1mmol、収率28% )を得た。この反応式を式
(化8)に示す。
【0037】
【化8】
【0038】このようにして合成したMSP1822の
1H−NMRスペクトルを(表1)に示す。表中のケミ
カルシフトの単位はppm、かっこ内はピークの形状で
s:一重線、d:二重線、t:三重線、m:多重線を表
わす。また、帰属でJはカップリング定数を示す。
1H−NMRスペクトルを(表1)に示す。表中のケミ
カルシフトの単位はppm、かっこ内はピークの形状で
s:一重線、d:二重線、t:三重線、m:多重線を表
わす。また、帰属でJはカップリング定数を示す。
【0039】
【表1】
【0040】この様にして得たMSP1822とオクタ
デカンを10-3Mの濃度でベンゼンに溶解させ、石英ガ
ラスからなるディスク上に回転塗布法により薄膜を作成
した(回転数2000rpm)。この薄膜を30℃〜4
0℃に加熱しつつ紫外線(366nm)を照射することに
より着色させ、初期化した。初期化したディスクの可視
吸収スペクトルを(図1)に示す。このディスクに、波
長490nm、20mJ/cm2 のレーザ光を照射することに
より、(図1)に示すように、照射部の吸収ピークは減
少し、記録を行なうことができた。このスポットは紫外
線を照射することにより再び初期状態に戻すことができ
た。なお、未記録状態および記録状態は室温暗所で3カ
月以上全く変化はみられなかった。この会合体は、単量
体と比較して短波長域に鋭い吸収極大を有することか
ら、H会合体であると考えられる。
デカンを10-3Mの濃度でベンゼンに溶解させ、石英ガ
ラスからなるディスク上に回転塗布法により薄膜を作成
した(回転数2000rpm)。この薄膜を30℃〜4
0℃に加熱しつつ紫外線(366nm)を照射することに
より着色させ、初期化した。初期化したディスクの可視
吸収スペクトルを(図1)に示す。このディスクに、波
長490nm、20mJ/cm2 のレーザ光を照射することに
より、(図1)に示すように、照射部の吸収ピークは減
少し、記録を行なうことができた。このスポットは紫外
線を照射することにより再び初期状態に戻すことができ
た。なお、未記録状態および記録状態は室温暗所で3カ
月以上全く変化はみられなかった。この会合体は、単量
体と比較して短波長域に鋭い吸収極大を有することか
ら、H会合体であると考えられる。
【0041】それに対して本化合物を次の条件で薄膜化
することにより、逆に長波長域に鋭い吸収極大を有する
着色体が生じた。MSP1822とステアリン酸メチル
を10-3Mの濃度でベンゼンに溶解させ、石英ガラスか
らなるディスク上に回転塗布法により薄膜を作成した
(回転数2000rpm)。この薄膜を30℃〜40℃
に加熱しつつ紫外線(366nm)を照射することにより
着色させJ会合体を形成させて初期化した。初期化した
ディスクの可視吸収スペクトルを(図2)に示す。この
ディスクに波長600nm、20mJ/cm2 のレーザ光を照
射することにより、(図1)に示すように、照射部の吸
収ピークは減少し、記録を行なうことができた。このス
ポットは紫外線を照射することにより再び初期状態に戻
すことができた。なお、未記録状態および記録状態は室
温暗所で3カ月以上全く変化はみられなかった。この会
合体は、単量体と比較して長波長域に鋭い吸収極大を有
することから、J会合体であると考えられる。このよう
に、MSP1822は、同じ材料でありながら、混合す
る材料を変えることにより、吸収ピークの異なる鋭い吸
収ピークが得られた。
することにより、逆に長波長域に鋭い吸収極大を有する
着色体が生じた。MSP1822とステアリン酸メチル
を10-3Mの濃度でベンゼンに溶解させ、石英ガラスか
らなるディスク上に回転塗布法により薄膜を作成した
(回転数2000rpm)。この薄膜を30℃〜40℃
に加熱しつつ紫外線(366nm)を照射することにより
着色させJ会合体を形成させて初期化した。初期化した
ディスクの可視吸収スペクトルを(図2)に示す。この
ディスクに波長600nm、20mJ/cm2 のレーザ光を照
射することにより、(図1)に示すように、照射部の吸
収ピークは減少し、記録を行なうことができた。このス
ポットは紫外線を照射することにより再び初期状態に戻
すことができた。なお、未記録状態および記録状態は室
温暗所で3カ月以上全く変化はみられなかった。この会
合体は、単量体と比較して長波長域に鋭い吸収極大を有
することから、J会合体であると考えられる。このよう
に、MSP1822は、同じ材料でありながら、混合す
る材料を変えることにより、吸収ピークの異なる鋭い吸
収ピークが得られた。
【0042】またこのようにして得たMSP1822の
薄膜は、以下の条件での紫外線と可視光との交互照射に
よるサイクル特性は1000回以上と従来のスピロピラ
ン材料と比較して5倍以上高かった。
薄膜は、以下の条件での紫外線と可視光との交互照射に
よるサイクル特性は1000回以上と従来のスピロピラ
ン材料と比較して5倍以上高かった。
【0043】着色; 紫外ランプ 5mW 5分 消色; 波長490nm、20mJ/cm2 (H会合体) 波長600nm、20mJ/cm2 (J会合体) 実施例2 石英ガラスからなるディスクの上に第1記録層としてM
SP1822とオクタデカンの薄膜を回転塗布法によっ
て形成した(10-3Mベンゼン溶液、回転数;2000
rpm)。次いでポリビニルアルコール薄膜(10-3M
水溶液、回転数;2000rpm)よりなる分離層を形
成し、その上にMSP1822とステアリン酸メチル薄
膜(10-3Mベンゼン溶液、回転数2000rpm)よ
りなる第2記録層を積層して形成した。このディスクを
30℃〜40℃に加熱しつつ紫外線(366nm)を照射
することにより着色させ会合体を形成させて初期化し
た。こうしてできた記録媒体に、波長600nm、エネル
ギー20mJ/cm2 のレーザ光を照射することによりJ会
合体の第1記録層のみが記録でき、波長490nmエネル
ギー20mJ/cm2 のレーザ光を照射することによりH会
合体の第2記録層のみが記録できた。このように1種類
のフォトクロミック材料を用いて波長多重光学記録媒体
を形成することができた。
SP1822とオクタデカンの薄膜を回転塗布法によっ
て形成した(10-3Mベンゼン溶液、回転数;2000
rpm)。次いでポリビニルアルコール薄膜(10-3M
水溶液、回転数;2000rpm)よりなる分離層を形
成し、その上にMSP1822とステアリン酸メチル薄
膜(10-3Mベンゼン溶液、回転数2000rpm)よ
りなる第2記録層を積層して形成した。このディスクを
30℃〜40℃に加熱しつつ紫外線(366nm)を照射
することにより着色させ会合体を形成させて初期化し
た。こうしてできた記録媒体に、波長600nm、エネル
ギー20mJ/cm2 のレーザ光を照射することによりJ会
合体の第1記録層のみが記録でき、波長490nmエネル
ギー20mJ/cm2 のレーザ光を照射することによりH会
合体の第2記録層のみが記録できた。このように1種類
のフォトクロミック材料を用いて波長多重光学記録媒体
を形成することができた。
【0044】実施例3 下記式(化9)に示すスピロピラン(以下AASP10
10)を次のように合成した。
10)を次のように合成した。
【0045】
【化9】
【0046】実施例(1)において、5-メトキシ-2,3,3
- トリメチルインドレニンの代わりに5,7-ジエチルアミ
ノ-2,3,3-トリメチルインドレニンを使い、ヨードオク
タデカンの代わりにヨードデカンを用いてステップ1を
行い、3-ニトロ-5- ドコサノイルオキシメチルサリチル
アルデヒドのかわりに3-ニトロ-5- デカノイルオキシメ
チルサリチルアルデヒドを用いてステップ2を行なうこ
とによりAASP1010を合成した。
- トリメチルインドレニンの代わりに5,7-ジエチルアミ
ノ-2,3,3-トリメチルインドレニンを使い、ヨードオク
タデカンの代わりにヨードデカンを用いてステップ1を
行い、3-ニトロ-5- ドコサノイルオキシメチルサリチル
アルデヒドのかわりに3-ニトロ-5- デカノイルオキシメ
チルサリチルアルデヒドを用いてステップ2を行なうこ
とによりAASP1010を合成した。
【0047】AASP1010も実施例1で示したよう
に、無極性材料との混合によってH会合体、極性材料と
の混合によってJ会合体を形成し、それらを組み合わせ
ることにより波長多重光学記録媒体を形成することがで
きた。また、記録エネルギー、室温暗所での安定性もほ
ぼ同じであった。
に、無極性材料との混合によってH会合体、極性材料と
の混合によってJ会合体を形成し、それらを組み合わせ
ることにより波長多重光学記録媒体を形成することがで
きた。また、記録エネルギー、室温暗所での安定性もほ
ぼ同じであった。
【0048】実施例4 下記に示すスピロピランを実施例1におけるインドレニ
ンの代わりにそれぞれ対応するインドレニンを原料にし
て合成した。こうして得たそれぞれのフォトクロミック
材料は実施例1と同様に、無極性材料との混合によって
H会合体、極性材料との混合によってJ会合体を形成
し、それらを組み合わせることにより波長多重光学記録
媒体を構築することができた。また、記録エネルギー、
室温暗所での安定性もほぼ同じであった。H会合体とJ
会合体の吸収極大を表2に示す。
ンの代わりにそれぞれ対応するインドレニンを原料にし
て合成した。こうして得たそれぞれのフォトクロミック
材料は実施例1と同様に、無極性材料との混合によって
H会合体、極性材料との混合によってJ会合体を形成
し、それらを組み合わせることにより波長多重光学記録
媒体を構築することができた。また、記録エネルギー、
室温暗所での安定性もほぼ同じであった。H会合体とJ
会合体の吸収極大を表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】以上説明した通り、本実施例によれば、ス
ピロピラン系フォトクロミック材料と、無極性材料また
は極性材料と混合するよってそれぞれH会合体、J会合
体を形成することができ、それらを組み合わせることに
より波長多重光学記録媒体を形成することができた。ま
た混合材料を変えることにより、半値幅が小さく安定性
の高い2種類の会合体を形成するスピロピラン化合物の
提供が可能になり、その波及効果は大である。
ピロピラン系フォトクロミック材料と、無極性材料また
は極性材料と混合するよってそれぞれH会合体、J会合
体を形成することができ、それらを組み合わせることに
より波長多重光学記録媒体を形成することができた。ま
た混合材料を変えることにより、半値幅が小さく安定性
の高い2種類の会合体を形成するスピロピラン化合物の
提供が可能になり、その波及効果は大である。
【0051】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明のフォトクロ
ミック材料は、着色体におけるカチオンとアニオンの電
荷分離が促進され、静電相互作用を強めて会合体形成を
しやすくする。また、両親媒性と大きな電荷分離の両方
を同じ分子に有するため、従来の材料と異なり会合体を
形成しやすい材料である。さらに、本発明のフォトクロ
ミック材料は媒体の極性によってH会合体とJ会合体の
両方を形成する。すなわち、非極性化合物との組成物中
では、紫外線照射によりH会合体を形成し、極性化合物
との組成物中ではJ会合体を形成する。また、それらを
組み合わせることにより波長多重光学記録媒体を形成す
ることができる。
ミック材料は、着色体におけるカチオンとアニオンの電
荷分離が促進され、静電相互作用を強めて会合体形成を
しやすくする。また、両親媒性と大きな電荷分離の両方
を同じ分子に有するため、従来の材料と異なり会合体を
形成しやすい材料である。さらに、本発明のフォトクロ
ミック材料は媒体の極性によってH会合体とJ会合体の
両方を形成する。すなわち、非極性化合物との組成物中
では、紫外線照射によりH会合体を形成し、極性化合物
との組成物中ではJ会合体を形成する。また、それらを
組み合わせることにより波長多重光学記録媒体を形成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で用いたスピロピラン(MS
P1822)とオクタデカン混合記録膜の可視吸収スペ
クトルである。
P1822)とオクタデカン混合記録膜の可視吸収スペ
クトルである。
【図2】本発明の実施例1で用いたスピロピラン(MS
P1822)とステアリン酸メチル混合記録膜の可視吸
収スペクトルである。
P1822)とステアリン酸メチル混合記録膜の可視吸
収スペクトルである。
1 初期状態 2 記録後 3 消去後
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 7/24 516 7215−5D
Claims (7)
- 【請求項1】 一般式が(化1)で示されるフォトクロ
ミック材料。 【化1】 (ただし、R1 、R2 は炭素数1〜30のアルキル基、
R3 、R4 、R5 、R6 のうち少なくとも1つはアミノ
基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素数1〜5のアル
キルアミノ基より選ばれた一種である。) - 【請求項2】 式(化1)のR4 、R6 のうち少なくと
も一つがアミノ基、炭素数1〜5のアルコキシ基、炭素
数1〜5のアルキルアミノ基より選ばれた一種である請
求項1に記載のフォトクロミック材料。 - 【請求項3】 式(化1)のR4 、R6 のうち少なくと
も一つがメトキシ基である請求項1に記載のフォトクロ
ミック材料。 - 【請求項4】 式(化1)のR1 がオクタデシル基、R
2 がヘンエイコシル基、R3 、R5 、R6 が水素、R4
がメトキシ基である請求項3に記載のフォトクロミック
材料。 - 【請求項5】 請求項1に記載のフォトクロミック材料
を発色団(クロモフォア)として含む組成物からなり、
少なくとも2種類以上の会合体を用いたことを特徴とす
る光学記録媒体。 - 【請求項6】 会合体が、請求項1のフォトクロミック
材料と、炭化水素またはエーテル基含有化合物との組成
物よりなるH会合体である請求項5に記載の光学記録媒
体。 - 【請求項7】 会合体が、請求項1のフォトクロミック
材料と、脂肪族アルコール、脂肪酸エステル、脂肪酸、
脂肪族アミドより選ばれた1種との組成物からなるJ会
合体である請求項5に記載の光学記録媒体。
Applications Claiming Priority (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3-63969 | 1991-03-04 | ||
| JP6396991 | 1991-03-04 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0572668A true JPH0572668A (ja) | 1993-03-26 |
| JP2975761B2 JP2975761B2 (ja) | 1999-11-10 |
Family
ID=13244634
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4041252A Expired - Fee Related JP2975761B2 (ja) | 1991-03-04 | 1992-02-27 | フォトクロミック材料及びその組成物を用いた光学記録媒体 |
Country Status (4)
| Country | Link |
|---|---|
| US (1) | US5426018A (ja) |
| EP (1) | EP0502506B1 (ja) |
| JP (1) | JP2975761B2 (ja) |
| DE (1) | DE69205600T2 (ja) |
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH09106034A (ja) * | 1995-10-13 | 1997-04-22 | Nec Corp | 光記録媒体、光記録再生装置、及び光記録再生方法 |
| EP1621338A1 (en) | 2004-07-27 | 2006-02-01 | Fuji Photo Film Co., Ltd. | Lithographic printing plate precursor and lithographic printing method |
| JP2008164784A (ja) * | 2006-12-27 | 2008-07-17 | Ricoh Co Ltd | フォトクロミック組成物、画像表示媒体および画像形成装置並びに画像消去装置 |
| JP2008165074A (ja) * | 2006-12-28 | 2008-07-17 | Ricoh Co Ltd | フォトクロミック組成物、画像表示媒体および画像形成装置並びに画像消去装置 |
| JP2009221384A (ja) * | 2008-03-17 | 2009-10-01 | Ricoh Co Ltd | フォトクロミック組成物、画像表示媒体および画像形成装置並びに画像消去装置 |
| JP2009221385A (ja) * | 2008-03-17 | 2009-10-01 | Ricoh Co Ltd | フォトクロミック組成物、画像表示媒体および画像形成装置並びに画像消去装置 |
| JP2010059288A (ja) * | 2008-09-02 | 2010-03-18 | Ricoh Co Ltd | フォトクロミック組成物、画像表示媒体及び画像形成装置 |
| JP2010059289A (ja) * | 2008-09-02 | 2010-03-18 | Ricoh Co Ltd | フォトクロミック組成物、画像表示媒体および画像形成装置 |
| WO2011115125A1 (ja) | 2010-03-19 | 2011-09-22 | 富士フイルム株式会社 | 発色感光性組成物、平版印刷版原版及びその製版方法 |
| US20220181405A1 (en) * | 2020-12-03 | 2022-06-09 | Samsung Display Co., Ltd. | Display device |
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|---|---|---|---|---|
| JPH08291176A (ja) * | 1995-04-20 | 1996-11-05 | Nissho Iwai Bentonaito Kk | イオン性スピロピラン化合物およびこれを粘土と複合化したホトクロミック材料 |
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