JPH057422B2 - - Google Patents
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- JPH057422B2 JPH057422B2 JP14889486A JP14889486A JPH057422B2 JP H057422 B2 JPH057422 B2 JP H057422B2 JP 14889486 A JP14889486 A JP 14889486A JP 14889486 A JP14889486 A JP 14889486A JP H057422 B2 JPH057422 B2 JP H057422B2
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- polyester elastomer
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Description
[産業上の利用分野]
本発明は血液や生体軟組織との相互作用が少な
いという特性を有するポリエステルエラストマー
組成物に関する。 [従来の技術・発明が解決しようとする問題点] ジカルボン酸化合物と短鎖ジオール化合物とポ
リエーテルまたはポリエステル系長鎖ジオール化
合物とからなるポリエステルエラストマーは、成
形性や機械的特性が優れているため、産業界で多
量に使用されている。また摩擦係数や滑りなどを
改良するために、長鎖ジオール化合物としてポリ
シロキサン部分を含む化合物を用いたポリエステ
ル(特公昭48−4117号公報、特開昭58−2325号公
報)やポリエステルエラストマーとポリシロキサ
ンとの組成物(特公昭45−37668号公報、特公昭
46−32868号公報)も公知である。 しかし、これらのポリエステルエラストマー、
ポリエステルまたはポリエステルエラストマーを
含む組成物は、血液や生体軟組織などとの相互作
用が強いなどのため、これらと接触する医療用材
料には適さない。 一方、特開昭57−139351号公報には、ポリエス
テル−ポリエーテルブロツク共重合体とシリコー
ン樹脂とからなる抗凝血性の良好な医療用樹脂組
成物が開示されている。 しかし、この組成物はポリエステル−ポチエー
テルブロツク共重合体にシリコーン樹脂を均一に
分散させることを特徴としているため、成形が難
しく、かつ成形方法が限定されるという欠点があ
る。またポリエステル−ポリエーテルブロツク共
重合体とシリコーン樹脂とは性質が大きく異なる
ため、長期間にわたつて使用するとシリコーン樹
脂のブリーデイングなどにより性質が変化すると
いう不安もある。 本発明は、優れた成形性や機械的特性に加え
て、血液や生体軟組織との相互作用が小さく、長
期間にわたつて使用しても変性するなどの不安の
少ない医療用材料に適したポリエステルエラスト
マー組成物を提供することを目的として、とくに
血液との相互作用が少なく、抗血栓性に優れ、長
期間にわたつて使用してもブリーデイングなどの
不安の少ないポリエステルエラストマー組成物を
提供することを目的としてなされたものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、主鎖中に有機珪素重合体部分を含有
する特定のポリエステルエラストマーと有機珪素
重合体部分を含有しない特定のポリエステルエラ
ストマーとからなる組成物が優れた成形性を有
し、これからの成形品が優れた力学的性質を維持
しつつ、血液や生体軟組織との相互作用が小さく
なるという特徴を有することが見出されたことに
よりなされものであり、主鎖中に分子量200〜
10000の有機珪素重合体部分を2〜80%(重量%、
以下同様)含有するポリエステルエラストマー
(以下、A成分という)とソフトセグメントとし
て分子量500以上のポリエーテル系長鎖ジオール
化合物分を含有し、有機珪素重合体部分を含有し
ないポリエステルエラストマー(以下、B成分と
いう)とからなり、前記有機珪素重合体部分を含
有するポリエステルエラストマー/有機珪素重合
体部分を含有しないポリエステルエラストマーが
重量比で2/98〜9/1であるポリエステルエラ
ストマー組成物に関する。 [実施例] 本発明においては、主鎖中に分子量200〜10000
の有機珪素重合体部分を2〜80%含有するポリエ
ステルエラストマー(A成分)が使用される。 本明細書における有機珪素重合体部分とは、珪
素原子にアルキル基、フエニル基、アルキルフエ
ニル基、フエニルアルキル基またはこれらの基を
フツ素化した基などの有機基が結合した珪素原子
が少なくとも2つ以上含有されており、両端が前
記珪素原子になつている部分のことである。珪素
原子の結合方法にはとくに限定はないが、抗血栓
性の発現という点から、一般式(1): (式中、R1,R2は炭素数1〜10のアルキル基、
フエニル基、炭素数1〜10のアルキル基を有する
フエニル基、フエニル基を有する炭素数1〜10の
アルキレン基あるいはこれらの基をフツ素化した
基であり、R1およびR2は同じでもよく、異なつ
ていてもよい、nは1以上の整数)で表わされる
ポリシロキサン部分であるのが好ましい。抗血栓
性の発現という面からは、これらのなかでもとく
にポリジメチルシロキサン部分を含むものが好ま
しい。ことに、ポリジメチルシロキサン部分を次
式のような形状でポリエステルエラストマーの主
鎖中に含有するばあいが最も好ましい。 (式中、R3〜R6はいずれも炭素数2以上、好
ましくはエチレン基、プロピレン基、ブチレン
基、ヘキサメチレン基のような2〜6のアルキレ
ン基、a,eは0〜30、好ましくは0〜20の整
数、b,dは0または1、cは2〜134の整数で
ある。) 前記b,dは0また1であるが、長時間の体内
使用を考えると、加水分解を受けやすいSi−O−
C結合を含まないことが望ましく、この意味から
b,dが1であるのが好ましい。cは2〜134の
整数であるが、ポリジメチルシロキサン部分の分
子量の選定によつて決まる。有機珪素重合体部分
の分子量は200〜10000であることが必要である
が、力学的性質と血液や生体軟組織に対する相互
作用が小さいという性質とのバランスを考える
と、分子量が400〜5000のものが好ましく、とく
に500〜3000のものが好ましい。有機珪素重合体
部分の分子量が200未満になると、血液や生体軟
組織との相互作用が充分減少せず、10000をこえ
ると力学的性質が劣つたり、血液や生体軟組織と
の相互作用が充分減少しなくなつたりする。 前記のごとき分子量200〜10000の有機珪素重合
体部分は、A成分の部分として含有されており、
このポリエステルエラストマーにしめる有機珪素
重合体部分の割合は2〜80%、好ましくは2〜60
%、さらに好ましくは4〜50%、とくに好ましく
は5〜30%である。該割合が2%未満になると、
血液や生体軟組織との相互作用が小さくならず、
80%をこえると力学的性質がおとつてくる。 前記有機珪素重合体部分は、一般式(2): X−A−Y (2) (式中、Aは有機珪素重合体部分、X,Yは−
(R7)f−(OR6)g−OH(R7,R8は炭素数2以上、
好ましくは2〜6のアルキレン基、fは0または
1、gは0〜30の整数)で表わされる基であり、
同じであつてもよく、異なつていてもよい)で表
わされるジオール化合物の部分としてポリエステ
ルエラストマーに含有される。優れた抗血栓性を
有するポリエステルエラストマーをうるために
は、前記ジオール化合物はさらに一般式(3): で表わされるジオール化合物であるのが好まし
い。 本発明に用いるA成分のポリエーテルエラスト
マーは、前記有機珪素重合体部分を含有するジオ
ール化合物部分以外に、ジカルボン酸化合物部
分、分子量300以下のジオール化合物部分などを
含み、さらに他のポリエステルエラストマー成分
であるB成分との相溶性およびポリエステルエラ
ストマー組成物からの成形物の力学的性質を考え
あわせると、前記部分に加えて分子量500以上、
好ましくは500〜3000のポリエーテル系長鎖ジオ
ール化合物部分をソフトセグメントとして含むの
が好ましい。 なお本明細書にいうソフトセグメントとは、有
機珪素重合体部分を含有するジオール化合物また
は分子量500以上のポリエーテル系長鎖ジオール
化合物の水酸基から水素を除いた残基のことであ
り、Tgが室温以下である。 本発明に用いるジカルボン酸化合物としては、
ジカルボン酸またはその誘導体でエステルを形成
しうる化合物があげられ、たとえば芳香族ジカル
ボン酸や脂肪族(脂環式も含む、以下同様)ジカ
ルボン酸、これらの酸ハライドあるいは酸無水物
などがあげられ、ジアルキルエステルになつたも
のであつてもよい。該ジカルボン酸化合物の具体
例としては、たとえばテレフタル酸、フタル酸、
イソフタル酸、4,4′−ビフエニルジカルボン
酸、4,4′−スルホニルジ安息香酸、2,6−ナ
フタリンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、フマ
ル酸などの酸、これらのジアルキルエステル、酸
ハライド、酸無水物などの1種または2種以上の
混合物などが使用されうる。これらのなかでは、
成形性やハードセグメントの結晶性に基づく物性
がよくなるなどの点から、テレフタル酸やそのジ
アルキルエステルが好ましい。 本発明に用いる分子量300以下のジオール化合
物とは、分子量300以下のジオールまたはその誘
導体でエステルを形成しうる化合物のことであ
り、その具体例としては、たとえばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブ
タンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,
5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、水素化ビスフエノ
ールAなどがあげられ、これらは単独で用いても
よく、2種以上併用してもよい。これらのなかで
は、優れた力学的性質を有するエラストマーをう
るためには、エチレングリコールや1,4−ブタ
ンジオールが好ましい。さらに重縮合時や成形時
に必要な温度が低く、かつ結晶化速度が速いとい
う点からすると、とくに1,4−ブタンジオール
が好ましい。 該ジオール化合物の分子量が300をこえるとえ
られるエラストマーの強度や成形性が充分でなく
なる傾向が生じる。 本発明においては、A成分のほかに分子量500
以上のポリエーテル系長鎖ジオール化合物(以
下、長鎖ジオール化合物という)部分を含有し、
有機珪素重合体部分を含有しないポリエステルエ
ラストマー(B成分)が使用される。 長鎖ジオール化合物の2つの水酸基は、分子両
末端またはできるだけ分子両末端に近いところに
あるのが好ましく、またその分子量は500以上で
あることがエラストマーとしての性能を有するた
めに必要であり、500〜6000であることが好まし
く、とくに500〜3000であるのが好ましい。さら
にB成分の生体内での耐加水分解性や製造時の熱
安定性などの点からもポリエーテル系のものが好
ましい。 長鎖ジオール化合物の具体例としては、たとえ
ばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、これら
のブロツクポリマーからなるグリコール、一般式
(4): (式中、Rは炭素数2〜6のアルキレン基、h
は1以上、好ましくは3〜21の整数)で表わされ
るポリエーテル類などがあげられる。これらは加
水分解に対する安定性や重縮合の容易さなどの点
からも好ましく、とくにポリテトラメチレングリ
コールや一般式(4)で示されるグリコールが好まし
い。 本発明に用いるB成分のポリエステルエラスト
マーは、ソフトセグメントとしての前記長鎖ジオ
ール化合物部分以外に、ジカルボン酸化合物部
分、分子量300以下のジオール化合物部分などを
含有する。 前記ジカルボン酸化合物および分子量300以下
のジオール化合物としては、A成分の製造に使用
するのと同様のものが使用されうる。 B成分は、A成分との相溶性をよくし、優れた
成形性や力学的性質、血液や生体軟組織との相互
作用が少ないという性質などを安定してポリエス
テルエラストマー組成物に賦与するために、A成
分の有機珪素重合体部分以外の部分に類似してい
ることが好ましく、とくにB成分のソフトセグメ
ントの種類や分子量がA成分のそれに類似してい
ることが好ましい。 本発明のポリエステルエラストマー組成物にお
けるA成分とB成分との含有割合は重量比で2/
98〜9/1が好ましく、5/95〜4/1がさらに
好ましく、1/9〜2/1がとくに好ましい。前
記比率が2/98未満になると血液や生体軟組織と
の相互作用が小さくならず、9/1をこえると力
学的性質がおとつたり、血液や生体軟組織との相
互作用がちさくならない傾向が生ずる。 また、本発明のポリエステルエラストマー組成
物中の有機珪素重合体部分の割合は1〜50%が好
ましく、さらに好ましくは3〜30%、とくに好ま
しくは4〜20%である。有機珪素重合体部分の割
合が1%未満になると、血液や生体軟組織との相
互作用が充分小さくならない傾向にあり、50%を
こえると、力学的性質が低下したり、血液や生体
軟組織との相互作用が充分小さくならない傾向に
ある。 さらに、本発明におけるソフトセグメント比率
(%) (全ソフトセグメント部分の分子量/ポリエステルエラ
ストマー全分子量×100) はA成分、B成分とよびポリエステルエラストマ
ー組成物ともに10〜90%が好ましく、20〜80%が
さらに好ましい。ソフトセグメント比率が小さい
と硬いエラストマーとなり、大きいと柔らかいエ
ラストマーとなるので、それぞれ用途に応じて使
いわければよい。しかし、ソフトセグメント比率
が10%未満になるとエラストマーとしての性質が
不足し、90%をこえると強度が劣つたり、成形性
がわるくなる傾向にある。 つぎにA成分およびB成分の製法について説明
する。 本発明に用いるA成分は、従来の通常のポリエ
ステルの製造方法、たとえばグリコールと多塩基
酸とを用いる直接エステル化反応、グリコールと
酸無水物とを用いる直接エステル化反応、ジカル
ボン酸エステルとグリコールとのエステル交換反
応、ジカルボン酸エステルの多縮合、ジカルボン
酸クロリドとジオールとの複分解反応などに適用
するごとき種々の方法によつて製造することがで
きる。 これらのなかでも最も一般的なのがジカルボン
酸ジアルキルエステルとグリコールとのエステル
交換反応であるので、この方法について具体的に
説明する。 この方法では原料のエステル交換反応を行な
い、ついでこのエステル交換反応物を重縮合させ
る。 合成原料は最初から一括で仕込んでもよいし、
有機珪素重合体部分を含有するジオール化合物や
要すれば使用される長鎖ジオール化合物で耐熱性
の低いものなどは、重縮合時に添加してもよい。 エステル交換反応は、たとえばジカルボン酸ジ
アルキルエステルとグリコール成分とを触媒の存
在下、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中、約
150〜250℃の高温下で行なう。触媒としては有機
チタン化合物や、アンチモン、鉛、亜鉛、マグネ
シウム、ゲルマニウム、カルシウムまたはマンガ
ンなどの化合物のような公知のエステル交換触媒
を用いうる。 重縮合反応は約1mmHg以下の減圧下、生成共
重合体の融点〜300℃の範囲で行なうが、有機珪
素重合体部分を含有するジオール化合物や要すれ
ば使用される長鎖ジオール化合物の熱分解を考慮
すると、生成共重合体の融点〜260℃の範囲が好
ましい。また、この重縮合反応工程でも、必要に
応じて鉛、チタン、アンチモン、ニオビウム、ゲ
ルマニウムなどの化合物を触媒として添加しても
よい。 このようにしてえられたA成分の還元比粘度
(ηsp/C)は、実用的な強度の面からは0.5〜3.0
(フエノール/テトラクロロエタン=1/1(容量
比)の混合溶剤を用い、ポリマー濃度C=0.5g/
dl、25℃で測定)であることが好ましく、0.7〜
2.0であることがさらに好ましい。 B成分はジカルボン酸化合物と分子量300以下
のジオール化合物と長鎖ジオール化合物とを必須
成分として、A成分の製造方法に準じて製造する
ことができる。 B成分の還元比粘度(ηsp/C)はA成分と同
様に0.5〜3.0(フエノール/テトラクロロエタン
=1/1(容量比)の混合溶剤を用いて、ポリマ
ー濃度C=0.5g/dl、25℃で測定)であることが
好ましく、0.7〜2.0であることがさらに好まし
い。 A成分とB成分との混合方法にはとくに限定は
ないが、成形性、生産性、成形品の均一性などを
考えると、溶融状態あるいは固体状態で混合する
ことが好ましい。たとえばA成分のペレツトとB
成分のペレツトとの均一な混合物を射出成型機や
押出成型機に直接かけてもよく、A成分のペレツ
トとB成分のペレツトとをこれらの成型機に別々
に供給し、成型機内で均一に混合してもよく、A
成分とB成分との混合物を押出機にかけて予めA
成分とB成分とが均一に含まれるペレツトを作
り、このペレツトを成型機にかけてもよい。 このようにして製造されたポリエステルエラス
トマー組成物は、押出成型、射出成型あるいはコ
ーテイングなどの方法により、血液や生体軟組織
と接触する医療用具、たとえば血液回路、血液バ
ツグ、カテーテル類、血液ポンプ、輸血セツト、
各種人工臓器のハウジング、人工血管、縫合糸な
どの用途に好適に使用されうる。 以下、実施例を用いて本発明の組成物を説明す
る。 なお、実施例および比較例における“部”は重
量部を意味し、還元比粘度(ηsp/C)はフエノ
ール/テトラクロロエタン=1/1(容量比)の
混合溶剤を用い、ポリマー濃度C=0/5g/dl、
25℃で測定した値である。 実施例1および比較例1〜3 A成分の製造 ジメチルテレフタレート19.4部、1,4−ブタ
ンジオール18部、触媒としてテトラ−n−ブチル
チタネート0.09部、酸化防止剤(イルガノツクス
1330、チバガイギー社製)0.1部をジヤケツト温
度160℃、窒素ガス雰囲気下のオートクレーブに
加えて攪拌した。常圧で100分間を要して250℃に
昇温し、エステル交換反応が終了した時点で平均
分子量約2000のポリテトラメチレングリコール49
部と両末端ポリエチレングリコールのポリジメチ
ルシロキサン(平均分子量約2400、ポリジメチル
シロキサン部分の平均分子量約1080、ポリエチレ
ングリコール部分の平均分子量各約660)26部と
を添加し、系内を徐々に減圧にし、メタノール、
1,4−ブタンジオールを除去しつつ、10分を要
して系内を0.5mmHg以下にし、このままで100分
間重縮合を続け、ηsp/C=0.9のポリエステルエ
ラストマーをえた。 B成分の製造 A成分の原料から両末端ポリエチレングリコー
ルのポリジメチルシロキサンを除き、このモル量
に相当するポリテトラメチレングリコールの使用
量を多くした他はA成分と同様にして、ηsp/C
=1.2のポリエステルエラストマーを製造した。 ポリエステルエラストマー組成物の調製と評価 えられたA成分およびB成分のペレツトを重量
比で1/1の割合で混合し、25mmφのベントタイ
プ押出機(230〜240℃で運転)を用いて本発明の
ポリエステルエラストマー組成物のペレツトを製
造した。このペレツトを用いてシートとJIS3号ダ
ンベル型試験片を作製し、血液との相互作用およ
び力学的性質の評価を行なつた。 ポリエステルエラストマー組成物の血液との相
互作用は、えられたシートを3cm×3cmの四角に
切つたのち、37℃に維持した蓋付時計皿上に乗せ
た。該シート上および別の時計皿のガラス上に犬
のACD血液(クエン酸ソーダ、グルコースなど
を添加し、非凝固性にした保存血)を一定量乗せ
たのち、塩化カルシウム水溶液を添加し、所定時
間毎に凝固した血液(血栓)量を測定し、血栓生
成率(%) (シート上の一定時間後の生成血栓重量/ガ
ラス上の最終生成血栓重量×100) を求めた。結果を第1表に示す。 なお、比較のためにA成分のみからなるシート
とB成分のみからなるシートとガラスについて同
時に同じ血液を用いてテストを行なつた。結果を
第1表に示す。 また、力学的性質はJIS3号ダンベル型試験片を
用いて島津オートグラフIS−2000を用いて測定し
た。 なお、比較のためにA成分とB成分についても
同様にして力学的性質を測定した。結果を第2表
に示す。
いという特性を有するポリエステルエラストマー
組成物に関する。 [従来の技術・発明が解決しようとする問題点] ジカルボン酸化合物と短鎖ジオール化合物とポ
リエーテルまたはポリエステル系長鎖ジオール化
合物とからなるポリエステルエラストマーは、成
形性や機械的特性が優れているため、産業界で多
量に使用されている。また摩擦係数や滑りなどを
改良するために、長鎖ジオール化合物としてポリ
シロキサン部分を含む化合物を用いたポリエステ
ル(特公昭48−4117号公報、特開昭58−2325号公
報)やポリエステルエラストマーとポリシロキサ
ンとの組成物(特公昭45−37668号公報、特公昭
46−32868号公報)も公知である。 しかし、これらのポリエステルエラストマー、
ポリエステルまたはポリエステルエラストマーを
含む組成物は、血液や生体軟組織などとの相互作
用が強いなどのため、これらと接触する医療用材
料には適さない。 一方、特開昭57−139351号公報には、ポリエス
テル−ポリエーテルブロツク共重合体とシリコー
ン樹脂とからなる抗凝血性の良好な医療用樹脂組
成物が開示されている。 しかし、この組成物はポリエステル−ポチエー
テルブロツク共重合体にシリコーン樹脂を均一に
分散させることを特徴としているため、成形が難
しく、かつ成形方法が限定されるという欠点があ
る。またポリエステル−ポリエーテルブロツク共
重合体とシリコーン樹脂とは性質が大きく異なる
ため、長期間にわたつて使用するとシリコーン樹
脂のブリーデイングなどにより性質が変化すると
いう不安もある。 本発明は、優れた成形性や機械的特性に加え
て、血液や生体軟組織との相互作用が小さく、長
期間にわたつて使用しても変性するなどの不安の
少ない医療用材料に適したポリエステルエラスト
マー組成物を提供することを目的として、とくに
血液との相互作用が少なく、抗血栓性に優れ、長
期間にわたつて使用してもブリーデイングなどの
不安の少ないポリエステルエラストマー組成物を
提供することを目的としてなされたものである。 [問題点を解決するための手段] 本発明は、主鎖中に有機珪素重合体部分を含有
する特定のポリエステルエラストマーと有機珪素
重合体部分を含有しない特定のポリエステルエラ
ストマーとからなる組成物が優れた成形性を有
し、これからの成形品が優れた力学的性質を維持
しつつ、血液や生体軟組織との相互作用が小さく
なるという特徴を有することが見出されたことに
よりなされものであり、主鎖中に分子量200〜
10000の有機珪素重合体部分を2〜80%(重量%、
以下同様)含有するポリエステルエラストマー
(以下、A成分という)とソフトセグメントとし
て分子量500以上のポリエーテル系長鎖ジオール
化合物分を含有し、有機珪素重合体部分を含有し
ないポリエステルエラストマー(以下、B成分と
いう)とからなり、前記有機珪素重合体部分を含
有するポリエステルエラストマー/有機珪素重合
体部分を含有しないポリエステルエラストマーが
重量比で2/98〜9/1であるポリエステルエラ
ストマー組成物に関する。 [実施例] 本発明においては、主鎖中に分子量200〜10000
の有機珪素重合体部分を2〜80%含有するポリエ
ステルエラストマー(A成分)が使用される。 本明細書における有機珪素重合体部分とは、珪
素原子にアルキル基、フエニル基、アルキルフエ
ニル基、フエニルアルキル基またはこれらの基を
フツ素化した基などの有機基が結合した珪素原子
が少なくとも2つ以上含有されており、両端が前
記珪素原子になつている部分のことである。珪素
原子の結合方法にはとくに限定はないが、抗血栓
性の発現という点から、一般式(1): (式中、R1,R2は炭素数1〜10のアルキル基、
フエニル基、炭素数1〜10のアルキル基を有する
フエニル基、フエニル基を有する炭素数1〜10の
アルキレン基あるいはこれらの基をフツ素化した
基であり、R1およびR2は同じでもよく、異なつ
ていてもよい、nは1以上の整数)で表わされる
ポリシロキサン部分であるのが好ましい。抗血栓
性の発現という面からは、これらのなかでもとく
にポリジメチルシロキサン部分を含むものが好ま
しい。ことに、ポリジメチルシロキサン部分を次
式のような形状でポリエステルエラストマーの主
鎖中に含有するばあいが最も好ましい。 (式中、R3〜R6はいずれも炭素数2以上、好
ましくはエチレン基、プロピレン基、ブチレン
基、ヘキサメチレン基のような2〜6のアルキレ
ン基、a,eは0〜30、好ましくは0〜20の整
数、b,dは0または1、cは2〜134の整数で
ある。) 前記b,dは0また1であるが、長時間の体内
使用を考えると、加水分解を受けやすいSi−O−
C結合を含まないことが望ましく、この意味から
b,dが1であるのが好ましい。cは2〜134の
整数であるが、ポリジメチルシロキサン部分の分
子量の選定によつて決まる。有機珪素重合体部分
の分子量は200〜10000であることが必要である
が、力学的性質と血液や生体軟組織に対する相互
作用が小さいという性質とのバランスを考える
と、分子量が400〜5000のものが好ましく、とく
に500〜3000のものが好ましい。有機珪素重合体
部分の分子量が200未満になると、血液や生体軟
組織との相互作用が充分減少せず、10000をこえ
ると力学的性質が劣つたり、血液や生体軟組織と
の相互作用が充分減少しなくなつたりする。 前記のごとき分子量200〜10000の有機珪素重合
体部分は、A成分の部分として含有されており、
このポリエステルエラストマーにしめる有機珪素
重合体部分の割合は2〜80%、好ましくは2〜60
%、さらに好ましくは4〜50%、とくに好ましく
は5〜30%である。該割合が2%未満になると、
血液や生体軟組織との相互作用が小さくならず、
80%をこえると力学的性質がおとつてくる。 前記有機珪素重合体部分は、一般式(2): X−A−Y (2) (式中、Aは有機珪素重合体部分、X,Yは−
(R7)f−(OR6)g−OH(R7,R8は炭素数2以上、
好ましくは2〜6のアルキレン基、fは0または
1、gは0〜30の整数)で表わされる基であり、
同じであつてもよく、異なつていてもよい)で表
わされるジオール化合物の部分としてポリエステ
ルエラストマーに含有される。優れた抗血栓性を
有するポリエステルエラストマーをうるために
は、前記ジオール化合物はさらに一般式(3): で表わされるジオール化合物であるのが好まし
い。 本発明に用いるA成分のポリエーテルエラスト
マーは、前記有機珪素重合体部分を含有するジオ
ール化合物部分以外に、ジカルボン酸化合物部
分、分子量300以下のジオール化合物部分などを
含み、さらに他のポリエステルエラストマー成分
であるB成分との相溶性およびポリエステルエラ
ストマー組成物からの成形物の力学的性質を考え
あわせると、前記部分に加えて分子量500以上、
好ましくは500〜3000のポリエーテル系長鎖ジオ
ール化合物部分をソフトセグメントとして含むの
が好ましい。 なお本明細書にいうソフトセグメントとは、有
機珪素重合体部分を含有するジオール化合物また
は分子量500以上のポリエーテル系長鎖ジオール
化合物の水酸基から水素を除いた残基のことであ
り、Tgが室温以下である。 本発明に用いるジカルボン酸化合物としては、
ジカルボン酸またはその誘導体でエステルを形成
しうる化合物があげられ、たとえば芳香族ジカル
ボン酸や脂肪族(脂環式も含む、以下同様)ジカ
ルボン酸、これらの酸ハライドあるいは酸無水物
などがあげられ、ジアルキルエステルになつたも
のであつてもよい。該ジカルボン酸化合物の具体
例としては、たとえばテレフタル酸、フタル酸、
イソフタル酸、4,4′−ビフエニルジカルボン
酸、4,4′−スルホニルジ安息香酸、2,6−ナ
フタリンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボ
ン酸、アジピン酸、セバシン酸、コハク酸、フマ
ル酸などの酸、これらのジアルキルエステル、酸
ハライド、酸無水物などの1種または2種以上の
混合物などが使用されうる。これらのなかでは、
成形性やハードセグメントの結晶性に基づく物性
がよくなるなどの点から、テレフタル酸やそのジ
アルキルエステルが好ましい。 本発明に用いる分子量300以下のジオール化合
物とは、分子量300以下のジオールまたはその誘
導体でエステルを形成しうる化合物のことであ
り、その具体例としては、たとえばエチレングリ
コール、プロピレングリコール、1,4−ブタン
ジオール、1,3−ブタンジオール、2,3−ブ
タンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピ
レングリコール、トリエチレングリコール、1,
5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、水素化ビスフエノ
ールAなどがあげられ、これらは単独で用いても
よく、2種以上併用してもよい。これらのなかで
は、優れた力学的性質を有するエラストマーをう
るためには、エチレングリコールや1,4−ブタ
ンジオールが好ましい。さらに重縮合時や成形時
に必要な温度が低く、かつ結晶化速度が速いとい
う点からすると、とくに1,4−ブタンジオール
が好ましい。 該ジオール化合物の分子量が300をこえるとえ
られるエラストマーの強度や成形性が充分でなく
なる傾向が生じる。 本発明においては、A成分のほかに分子量500
以上のポリエーテル系長鎖ジオール化合物(以
下、長鎖ジオール化合物という)部分を含有し、
有機珪素重合体部分を含有しないポリエステルエ
ラストマー(B成分)が使用される。 長鎖ジオール化合物の2つの水酸基は、分子両
末端またはできるだけ分子両末端に近いところに
あるのが好ましく、またその分子量は500以上で
あることがエラストマーとしての性能を有するた
めに必要であり、500〜6000であることが好まし
く、とくに500〜3000であるのが好ましい。さら
にB成分の生体内での耐加水分解性や製造時の熱
安定性などの点からもポリエーテル系のものが好
ましい。 長鎖ジオール化合物の具体例としては、たとえ
ばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリ
コール、ポリテトラメチレングリコール、これら
のブロツクポリマーからなるグリコール、一般式
(4): (式中、Rは炭素数2〜6のアルキレン基、h
は1以上、好ましくは3〜21の整数)で表わされ
るポリエーテル類などがあげられる。これらは加
水分解に対する安定性や重縮合の容易さなどの点
からも好ましく、とくにポリテトラメチレングリ
コールや一般式(4)で示されるグリコールが好まし
い。 本発明に用いるB成分のポリエステルエラスト
マーは、ソフトセグメントとしての前記長鎖ジオ
ール化合物部分以外に、ジカルボン酸化合物部
分、分子量300以下のジオール化合物部分などを
含有する。 前記ジカルボン酸化合物および分子量300以下
のジオール化合物としては、A成分の製造に使用
するのと同様のものが使用されうる。 B成分は、A成分との相溶性をよくし、優れた
成形性や力学的性質、血液や生体軟組織との相互
作用が少ないという性質などを安定してポリエス
テルエラストマー組成物に賦与するために、A成
分の有機珪素重合体部分以外の部分に類似してい
ることが好ましく、とくにB成分のソフトセグメ
ントの種類や分子量がA成分のそれに類似してい
ることが好ましい。 本発明のポリエステルエラストマー組成物にお
けるA成分とB成分との含有割合は重量比で2/
98〜9/1が好ましく、5/95〜4/1がさらに
好ましく、1/9〜2/1がとくに好ましい。前
記比率が2/98未満になると血液や生体軟組織と
の相互作用が小さくならず、9/1をこえると力
学的性質がおとつたり、血液や生体軟組織との相
互作用がちさくならない傾向が生ずる。 また、本発明のポリエステルエラストマー組成
物中の有機珪素重合体部分の割合は1〜50%が好
ましく、さらに好ましくは3〜30%、とくに好ま
しくは4〜20%である。有機珪素重合体部分の割
合が1%未満になると、血液や生体軟組織との相
互作用が充分小さくならない傾向にあり、50%を
こえると、力学的性質が低下したり、血液や生体
軟組織との相互作用が充分小さくならない傾向に
ある。 さらに、本発明におけるソフトセグメント比率
(%) (全ソフトセグメント部分の分子量/ポリエステルエラ
ストマー全分子量×100) はA成分、B成分とよびポリエステルエラストマ
ー組成物ともに10〜90%が好ましく、20〜80%が
さらに好ましい。ソフトセグメント比率が小さい
と硬いエラストマーとなり、大きいと柔らかいエ
ラストマーとなるので、それぞれ用途に応じて使
いわければよい。しかし、ソフトセグメント比率
が10%未満になるとエラストマーとしての性質が
不足し、90%をこえると強度が劣つたり、成形性
がわるくなる傾向にある。 つぎにA成分およびB成分の製法について説明
する。 本発明に用いるA成分は、従来の通常のポリエ
ステルの製造方法、たとえばグリコールと多塩基
酸とを用いる直接エステル化反応、グリコールと
酸無水物とを用いる直接エステル化反応、ジカル
ボン酸エステルとグリコールとのエステル交換反
応、ジカルボン酸エステルの多縮合、ジカルボン
酸クロリドとジオールとの複分解反応などに適用
するごとき種々の方法によつて製造することがで
きる。 これらのなかでも最も一般的なのがジカルボン
酸ジアルキルエステルとグリコールとのエステル
交換反応であるので、この方法について具体的に
説明する。 この方法では原料のエステル交換反応を行な
い、ついでこのエステル交換反応物を重縮合させ
る。 合成原料は最初から一括で仕込んでもよいし、
有機珪素重合体部分を含有するジオール化合物や
要すれば使用される長鎖ジオール化合物で耐熱性
の低いものなどは、重縮合時に添加してもよい。 エステル交換反応は、たとえばジカルボン酸ジ
アルキルエステルとグリコール成分とを触媒の存
在下、窒素ガスなどの不活性ガス雰囲気中、約
150〜250℃の高温下で行なう。触媒としては有機
チタン化合物や、アンチモン、鉛、亜鉛、マグネ
シウム、ゲルマニウム、カルシウムまたはマンガ
ンなどの化合物のような公知のエステル交換触媒
を用いうる。 重縮合反応は約1mmHg以下の減圧下、生成共
重合体の融点〜300℃の範囲で行なうが、有機珪
素重合体部分を含有するジオール化合物や要すれ
ば使用される長鎖ジオール化合物の熱分解を考慮
すると、生成共重合体の融点〜260℃の範囲が好
ましい。また、この重縮合反応工程でも、必要に
応じて鉛、チタン、アンチモン、ニオビウム、ゲ
ルマニウムなどの化合物を触媒として添加しても
よい。 このようにしてえられたA成分の還元比粘度
(ηsp/C)は、実用的な強度の面からは0.5〜3.0
(フエノール/テトラクロロエタン=1/1(容量
比)の混合溶剤を用い、ポリマー濃度C=0.5g/
dl、25℃で測定)であることが好ましく、0.7〜
2.0であることがさらに好ましい。 B成分はジカルボン酸化合物と分子量300以下
のジオール化合物と長鎖ジオール化合物とを必須
成分として、A成分の製造方法に準じて製造する
ことができる。 B成分の還元比粘度(ηsp/C)はA成分と同
様に0.5〜3.0(フエノール/テトラクロロエタン
=1/1(容量比)の混合溶剤を用いて、ポリマ
ー濃度C=0.5g/dl、25℃で測定)であることが
好ましく、0.7〜2.0であることがさらに好まし
い。 A成分とB成分との混合方法にはとくに限定は
ないが、成形性、生産性、成形品の均一性などを
考えると、溶融状態あるいは固体状態で混合する
ことが好ましい。たとえばA成分のペレツトとB
成分のペレツトとの均一な混合物を射出成型機や
押出成型機に直接かけてもよく、A成分のペレツ
トとB成分のペレツトとをこれらの成型機に別々
に供給し、成型機内で均一に混合してもよく、A
成分とB成分との混合物を押出機にかけて予めA
成分とB成分とが均一に含まれるペレツトを作
り、このペレツトを成型機にかけてもよい。 このようにして製造されたポリエステルエラス
トマー組成物は、押出成型、射出成型あるいはコ
ーテイングなどの方法により、血液や生体軟組織
と接触する医療用具、たとえば血液回路、血液バ
ツグ、カテーテル類、血液ポンプ、輸血セツト、
各種人工臓器のハウジング、人工血管、縫合糸な
どの用途に好適に使用されうる。 以下、実施例を用いて本発明の組成物を説明す
る。 なお、実施例および比較例における“部”は重
量部を意味し、還元比粘度(ηsp/C)はフエノ
ール/テトラクロロエタン=1/1(容量比)の
混合溶剤を用い、ポリマー濃度C=0/5g/dl、
25℃で測定した値である。 実施例1および比較例1〜3 A成分の製造 ジメチルテレフタレート19.4部、1,4−ブタ
ンジオール18部、触媒としてテトラ−n−ブチル
チタネート0.09部、酸化防止剤(イルガノツクス
1330、チバガイギー社製)0.1部をジヤケツト温
度160℃、窒素ガス雰囲気下のオートクレーブに
加えて攪拌した。常圧で100分間を要して250℃に
昇温し、エステル交換反応が終了した時点で平均
分子量約2000のポリテトラメチレングリコール49
部と両末端ポリエチレングリコールのポリジメチ
ルシロキサン(平均分子量約2400、ポリジメチル
シロキサン部分の平均分子量約1080、ポリエチレ
ングリコール部分の平均分子量各約660)26部と
を添加し、系内を徐々に減圧にし、メタノール、
1,4−ブタンジオールを除去しつつ、10分を要
して系内を0.5mmHg以下にし、このままで100分
間重縮合を続け、ηsp/C=0.9のポリエステルエ
ラストマーをえた。 B成分の製造 A成分の原料から両末端ポリエチレングリコー
ルのポリジメチルシロキサンを除き、このモル量
に相当するポリテトラメチレングリコールの使用
量を多くした他はA成分と同様にして、ηsp/C
=1.2のポリエステルエラストマーを製造した。 ポリエステルエラストマー組成物の調製と評価 えられたA成分およびB成分のペレツトを重量
比で1/1の割合で混合し、25mmφのベントタイ
プ押出機(230〜240℃で運転)を用いて本発明の
ポリエステルエラストマー組成物のペレツトを製
造した。このペレツトを用いてシートとJIS3号ダ
ンベル型試験片を作製し、血液との相互作用およ
び力学的性質の評価を行なつた。 ポリエステルエラストマー組成物の血液との相
互作用は、えられたシートを3cm×3cmの四角に
切つたのち、37℃に維持した蓋付時計皿上に乗せ
た。該シート上および別の時計皿のガラス上に犬
のACD血液(クエン酸ソーダ、グルコースなど
を添加し、非凝固性にした保存血)を一定量乗せ
たのち、塩化カルシウム水溶液を添加し、所定時
間毎に凝固した血液(血栓)量を測定し、血栓生
成率(%) (シート上の一定時間後の生成血栓重量/ガ
ラス上の最終生成血栓重量×100) を求めた。結果を第1表に示す。 なお、比較のためにA成分のみからなるシート
とB成分のみからなるシートとガラスについて同
時に同じ血液を用いてテストを行なつた。結果を
第1表に示す。 また、力学的性質はJIS3号ダンベル型試験片を
用いて島津オートグラフIS−2000を用いて測定し
た。 なお、比較のためにA成分とB成分についても
同様にして力学的性質を測定した。結果を第2表
に示す。
【表】
【表】
第1表と第2表の結果から、本発明のポリエス
テルエラストマー組成物は抗血栓性と力学的性質
とのバランスに優れていることがわかる。 実施例2および比較例4〜6 A成分の製造 ジメチルテレフタレート960部、1,4−ブタ
ンジオール810部、平均分子量約1025のポリテト
ラメチレングリコール225部、 (平均分子量約1030)225部、テトラ−n−ブチ
ルチタネート1.5部、酸化防止剤(イルガノツク
ス1010、チバガイギー社製)3.8部をジヤケツト
温度200℃、窒素ガス雰囲気下のオートクレーブ
に加えて攪拌した。常圧で100分間を要して250℃
に昇温し、メタノールを留出除去させた。250℃
に到達したのち徐々に減圧にし、30分間で0.5mm
Hg以下にして重縮合を行なつた。100分間重縮合
反応を行ない、ηsp/C=1.14のポリエステルエ
ラストマーをえた。 B成分の製造 A成分の原料から (平均分子量約1030)を除き、このモル量に相当
するポリテトラメチレングリコール(平均分子量
約1025)の使用量を多くした他はA成分と同様に
してηsp/C=1.15のポリエステルエラストマー
を製造した。 ポリエステルエラストマー組成物の製造と評価 えられたA成分およびB成分のペレツトを重量
比で1/3の割合で混合し、25mmφのベントタイ
プ押出機(240℃で運転)を使用してポリエステ
ルエラストマー組成物のペレツトを製造した。 このペレツトを用いて実施例1と同様にして抗
血栓性と力学的性質とを測定した。結果を第3表
および第4表に示す。 なお、比較のためにA成分のみからなるシート
とB成分のみからなるシートとガラスについて同
時に同じ血液を用いてテストを行なつた。結果を
第3表および第4表に示す。
テルエラストマー組成物は抗血栓性と力学的性質
とのバランスに優れていることがわかる。 実施例2および比較例4〜6 A成分の製造 ジメチルテレフタレート960部、1,4−ブタ
ンジオール810部、平均分子量約1025のポリテト
ラメチレングリコール225部、 (平均分子量約1030)225部、テトラ−n−ブチ
ルチタネート1.5部、酸化防止剤(イルガノツク
ス1010、チバガイギー社製)3.8部をジヤケツト
温度200℃、窒素ガス雰囲気下のオートクレーブ
に加えて攪拌した。常圧で100分間を要して250℃
に昇温し、メタノールを留出除去させた。250℃
に到達したのち徐々に減圧にし、30分間で0.5mm
Hg以下にして重縮合を行なつた。100分間重縮合
反応を行ない、ηsp/C=1.14のポリエステルエ
ラストマーをえた。 B成分の製造 A成分の原料から (平均分子量約1030)を除き、このモル量に相当
するポリテトラメチレングリコール(平均分子量
約1025)の使用量を多くした他はA成分と同様に
してηsp/C=1.15のポリエステルエラストマー
を製造した。 ポリエステルエラストマー組成物の製造と評価 えられたA成分およびB成分のペレツトを重量
比で1/3の割合で混合し、25mmφのベントタイ
プ押出機(240℃で運転)を使用してポリエステ
ルエラストマー組成物のペレツトを製造した。 このペレツトを用いて実施例1と同様にして抗
血栓性と力学的性質とを測定した。結果を第3表
および第4表に示す。 なお、比較のためにA成分のみからなるシート
とB成分のみからなるシートとガラスについて同
時に同じ血液を用いてテストを行なつた。結果を
第3表および第4表に示す。
【表】
【表】
第3表および第4表の結果から、本発明のポリ
エステルエラストマー組成物は成形性と力学的性
質と抗血栓性との優れていることがわかる。 [発明の効果] 本発明のポリエステルエラストマー組成物は、
血液や生体軟組織などと接触したときに、これら
との相互作業が小さく、抗血栓性などに優れた性
質を発現する。 その上、A成分とB成分との相溶性がよいた
め、通常のポリエステルエラストマー並の成形性
と力学的性質とを有し、成形品の品質安定性にも
優れている。従つて本発明のポリエステルエラス
トマー組成物は、血液や生体軟組織などと接触す
る医療用具、たとえば血液回路、血液バツグ、カ
テーテル類、血液ポンプ、輸血セツト、各種人工
臓器のハウジング、人工血管、縫合糸などに好適
に使用しうる。
エステルエラストマー組成物は成形性と力学的性
質と抗血栓性との優れていることがわかる。 [発明の効果] 本発明のポリエステルエラストマー組成物は、
血液や生体軟組織などと接触したときに、これら
との相互作業が小さく、抗血栓性などに優れた性
質を発現する。 その上、A成分とB成分との相溶性がよいた
め、通常のポリエステルエラストマー並の成形性
と力学的性質とを有し、成形品の品質安定性にも
優れている。従つて本発明のポリエステルエラス
トマー組成物は、血液や生体軟組織などと接触す
る医療用具、たとえば血液回路、血液バツグ、カ
テーテル類、血液ポンプ、輸血セツト、各種人工
臓器のハウジング、人工血管、縫合糸などに好適
に使用しうる。
Claims (1)
- 1 主鎖中に分子量200〜10000の有機珪素重合体
部分を2〜80重量%含有するポリエステルエラス
トマーとソフトセグメントとして分子量500以上
のポリエーテル系長鎖ジオール化合物部分を含有
し、有機珪素重合体部分を含有しないポリエステ
ルエラストマーとからなり、前記有機珪素重合体
部分を含有するポリエステルエラストマー/有機
珪素重合体部分を含有しないポリエステルエラス
トマーが重量比で2/98〜9/1であるポリエス
テルエラストマー組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14889486A JPS636047A (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | ポリエステルエラストマ−組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP14889486A JPS636047A (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | ポリエステルエラストマ−組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS636047A JPS636047A (ja) | 1988-01-12 |
| JPH057422B2 true JPH057422B2 (ja) | 1993-01-28 |
Family
ID=15463067
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP14889486A Granted JPS636047A (ja) | 1986-06-25 | 1986-06-25 | ポリエステルエラストマ−組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS636047A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5863627A (en) * | 1997-08-26 | 1999-01-26 | Cardiotech International, Inc. | Hydrolytically-and proteolytically-stable polycarbonate polyurethane silicone copolymers |
| KR101317765B1 (ko) * | 2010-12-28 | 2013-10-15 | 웅진케미칼 주식회사 | 폴리에스테르계 탄성중합체 및 그의 제조방법 |
-
1986
- 1986-06-25 JP JP14889486A patent/JPS636047A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS636047A (ja) | 1988-01-12 |
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