JPH057573U - 油圧制御弁 - Google Patents
油圧制御弁Info
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- JPH057573U JPH057573U JP6338291U JP6338291U JPH057573U JP H057573 U JPH057573 U JP H057573U JP 6338291 U JP6338291 U JP 6338291U JP 6338291 U JP6338291 U JP 6338291U JP H057573 U JPH057573 U JP H057573U
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 バルブボディーと弁体との間の絞り部での面
積変化状態の急変により送油先にて発生する不安定特性
を、バルブボディー及び弁体の大径化、並びに油圧源で
の負荷増大を招来することなく簡素な構成にて解消す
る。 【構成】 バルブボディー1に対して同軸上にて相対回
転する弁体2の外周に等配されたランドの内、径方向に
相対向する一対(又は複数対)のランド20,20の幅を、
他のランド21,21…の幅と異ならせる。またバルブボデ
ィー1と弁体2との相対角変位によりランド20,20の両
側の絞り部4a,4a…とランド21,21…両側の絞り部4b,
4b…とが締め切り状態に至る変位角度が同一となるよう
に、ランド20,21…夫々の両側の角部に切欠き部を設け
る。
積変化状態の急変により送油先にて発生する不安定特性
を、バルブボディー及び弁体の大径化、並びに油圧源で
の負荷増大を招来することなく簡素な構成にて解消す
る。 【構成】 バルブボディー1に対して同軸上にて相対回
転する弁体2の外周に等配されたランドの内、径方向に
相対向する一対(又は複数対)のランド20,20の幅を、
他のランド21,21…の幅と異ならせる。またバルブボデ
ィー1と弁体2との相対角変位によりランド20,20の両
側の絞り部4a,4a…とランド21,21…両側の絞り部4b,
4b…とが締め切り状態に至る変位角度が同一となるよう
に、ランド20,21…夫々の両側の角部に切欠き部を設け
る。
Description
【0001】
本考案は、相異なる2つの送油先への送給油圧を同軸上にて生じるバルブボデ ィーと弁体との相対角変位に応じて制御する油圧制御弁に関し、特に油圧式の動 力舵取装置において、操舵補助力を発生するパワーシリンダへの送給油圧を舵輪 操作に応じて制御すべく用いられる油圧制御弁に関する。
【0002】
油圧式の動力舵取装置は、舵取機構中に配した複動式の油圧シリンダ(パワー シリンダ)が発生する油圧力により舵取りを補助し、自動車の舵輪(ステアリン グホィール)操作に要する労力負担を軽減して、軽快な操舵感覚を得ようとする ものであり、近年においては、トラック、バス等の大型車両のみならず、普通乗 用車等の小型車両にも広く普及している。
【0003】 この動力舵取装置は、エンジンにて駆動される油圧ポンプ(油圧源)及び作動 油を収納する油タンク(排油先)と、前記パワーシリンダの両シリンダ室(送油 先)との間に、舵輪に加わる操舵トルクの方向及び大きさに応じて油圧の給排制 御を行う油圧制御弁を介装してなる。この油圧制御弁としては、舵輪の回転を直 接的に利用する回転式の油圧制御弁が一般的に用いられており、これは、舵輪に 連なる入力軸と舵取機構に連なる出力軸とをトーションバーを介して同軸的に連 結し、一方の連結端に一体的に形成された弁体を、他方の連結端に係合した筒形 のバルブボディーに同軸上での相対回転自在に内嵌し、舵輪に操舵トルクが加え られたとき、前記トーションバーの捩れに伴ってバルブボディーと弁体との間に 相対角変位を生ぜしめる構成となっている。
【0004】 バルブボディーと弁体とは、前者の内周及び後者の外周に夫々等配された複数 のランドが周方向に千鳥配置されるように位置決めしてあり、各ランド間には、 前記油圧源及び排油先に夫々連通された給油室及び排油室と、給油室の両側にて 排油室との間に夫々位置し、パワーシリンダの両シリンダ室、即ち相異なる送油 先に各別に連通された一対の送油室とが並設してある。これらの各室は、夫々の 両側にて相対向するランドの角部間に形成された絞り部を介して連通しており、 これらの絞り部に前記相対角変位に応じて生じる面積変化により前記送給先への 送給油圧が制御されるようになっている。
【0005】 即ち、バルブボディーと弁体との間に相対角変位が生じていない場合、給油室 への供給油圧は、該給油室両側の絞り部を経て一対の送油室に均等に振り分けら れ、各送油室の他側の絞り部を経て排油室に導入されて、油タンクに還流するの に対し、バルブボディーと弁体との間に相対角変位が生じ、給油室両側の絞り部 の絞り面積が異なる場合には、給油室への供給油圧は、一側(絞り面積が増した 側)の絞り部を経て一方の送油室に主として導入され、該送油室と他方の送油室 との間、及びこれら夫々に連通するパワーシリンダの両シリンダ室間に圧力差が 生じ、該パワーシリンダはこの圧力差に相当する油圧力を発生する。
【0006】 このとき生じる圧力差は、前記給油室の他側(絞り面積を減じた側)の絞り部 での絞り面積の減少程度に依存し、この減少程度は前記相対角変位の大きさ、即 ち、舵輪に加わる操舵トルクの大きさに対応するから、前記パワーシリンダが発 生する油圧力により、舵輪の操作方向に操舵トルクの大きさに対応する操舵補助 力が得られることになる。なお、このようなパワーシリンダの動作に伴って他方 のシリンダ室から押し出される油は、前記油圧制御弁の他方の送油室に還流し、 これの一側にて絞り面積を増した絞り部を経て相隣する排油室に導入され、更に 、前記一方の送油室に給油室から導入された油の一部もまた、該送油室の他側に て絞り面積を減じた還流絞りを経て相隣する排油室に導入されることになり、こ れらは共に油タンクに排出される。
【0007】 さて、このような油圧制御弁の動作に応じて操舵補助力を得るようにした動力 舵取装置において、舵輪に加わる操舵トルクの増加に伴う操舵補助力の一般的な 増加特性は、図6に示す如く、操舵トルクが小さい範囲に略一定の小なる操舵補 助力が得られる一定領域を有しており、所定値を超える操舵トルクに対し操舵補 助力が増加を示す増加領域に移行する特性である。
【0008】 操舵補助力を発生するパワーシリンダは、油圧制御弁からの送給油圧により動 作し、前述した如くこの送給油圧は油圧制御弁内部の絞り部における絞り面積の 減少態様に依存するから、前述した特性は、操舵トルクの付加に伴って生じるバ ルブボディーと弁体との相対角変位に対し、各絞り部の絞り面積が、初期の急激 な減少に続いて緩やかな減少を示す領域が生じるようになすことにより達成され る。
【0009】 このような減少態様は、バルブボディー1側のランド10の角部に対向し、この 角部との間に絞り部4を形成する弁体2側のランド22の角部に、図7に示す如き 切欠き部42を設けることにより実現し得る。即ちこの場合、(a)に示す中立状 態からバルブボディー1に対して弁体2が相対移動(相対角変位)し、(b)に 示す如く、ランド10の側壁とランド22の側壁とが周方向に近接するまでの間にお いて絞り部4の絞り面積は急減するが、更なる相対移動により(c)に示す締め 切り状態に達するまでの間において絞り部4の絞り面積は、ランド10側の角部と 切欠き部42との間の径方向の隙間、換言すれば切欠き部42の切込み深さの変化態 様に依存し、この切欠き部42を図示の如きテーパ状とすることにより、前記相対 移動に対して緩やかな減少を示すようになる。
【0010】 この種の油圧制御弁に関する発明及び考案は、従来から多くなされており、種 々の切欠き部形状が提案されているが、加工が容易であり、また寸法管理が容易 である等の加工上の優位性があることから、図7に示す如き単純なテーパ状をな す切欠き部42が一般的に採用されている。
【0011】
ところが以上の如く構成された従来の油圧制御弁においては、図7(b)に示 す位置での絞り面積の漸減域への移行が急激に生じることから、特に、前記給油 室への供給油量が多く、絞り部4の通油量が多い場合、即ち、油圧源たる油圧ポ ンプの駆動速度が大きい高速走行時において、操舵補助力の一定領域から増加領 域への移行が滑らかに行われず、図6中に破線にて示す如く、一定領域の終端部 において一旦急増した後に正規の増加状態に移行する不安定な特性が得られるこ とがあり、この移行に際しての操舵感覚の急変により運転者に違和感を与える難 点があった。
【0012】 この難点の解消を図るため、特開昭57-198170 号公報及び特開昭59-118577 号 公報には、弁体2側のランド22の角部に2段階に傾斜角度を変化するテーパ状の 切欠き部を備えた構成が夫々開示されているが、この構成においては、前記切欠 き部の形成のための加工が複雑化し、特に小型の油圧制御弁での実現が極めて難 しいという問題がある。
【0013】 また一方、実開昭54-126340 号公報には、バルブボディー1側のランド10,10 …の一部を、これら夫々に対向する弁体2側のランド22に対してオーバラップさ せ、バルブボディーと弁体との相対角変位が所定値を超えたとき開放を始めるよ うになし、これらと本来の絞り部との相乗作用により、前述した不安定な特性の 解消を図った構成が開示されている。ところがこれらの構成においては、中立状 態において前記オーバラップ部での大なる通油抵抗が油圧源たる油圧ポンプの負 荷増大を招来し、該油圧ポンプの駆動負荷が定常的に増大する不都合がある。
【0014】 本考案は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、絞り部での面積変化状態の 急変に起因して送油先にて発生する不安定特性を簡素な構成にて解消し、バルブ ボディー及び弁体の大径化、並びに油圧源での負荷の増大を招来することのない 油圧制御弁を提供することを目的とする。
【0015】
本考案に係る油圧制御弁は、同軸上にて相対角変位する筒形のバルブボディー と弁体とを備え、前者の内周及び後者の外周に夫々等配された各複数のランド間 に、油圧源に連なる給油室と、これの両側にて相異なる送油先に夫々連なる送油 室と、これらの他側にて排油先に連なる排油室とを並設してなり、前記ランドの 相対向する角部間に形成されて前記各室を連通する絞り部に、前記相対角変位に 伴って生じる絞り面積の変化により、前記送給先への送給油圧を制御する油圧制 御弁において、前記バルブボディー側又は前記弁体側の複数のランドの内、径方 向に相対向して位置する一対又は複数対のランドは、他と異なる幅を有しており 、これらのランドを含む各ランドの角部に、夫々が形成する前記絞り部が締め切 り状態に至る変位角度を略同一とする切欠き部を具備することを特徴とする。
【0016】
本考案においては、バルブボディー内周の複数のランド、又は弁体外周の複数 のランドの内、径方向に対をなする一対又は複数対のランドの幅が他のランドの 幅と異ならせてあり、これらのランドの両側の角部と夫々に対向するランドの角 部との間に形成された絞り部は、バルブボディーと弁体との間の相対角変位の増 加に応じて他の絞り部が絞り面積の急減域から漸減域に移行するとき、まだ急減 域内にあるか、又は既に漸減域に移行した状態にあり、送油先への送給油圧を決 定する全ての絞り部での絞り面積の総和は、急減域から漸減域への緩やかな移行 を示し、これに伴って送油先での不安定動作が解消される。
【0017】
以下本考案をその実施例を示す図面に基づいて詳述する。図1は本考案に係る 油圧制御弁の構成を示す模式的横断面図である。
【0018】 図中1はバルブボディー、2は弁体である。円筒形をなすバルブボディー1の 内周面には、周方向に等配をなして形成された8本の溝により相互に隔絶され、 互いに等しい所定の幅を有する8つのランド10,10…が、周方向に等配をなして 設けてある。またバルブボディー1の内径と略等しい外径を有し、厚肉円筒形を なす弁体2の外周面には、同様にして、互いに等しい幅を有する6つのランド21 ,21…と、径方向に相対向して位置し、前記ランド21,21…よりも狭い幅を有す る一対のランド20,20とが設けてある。
【0019】 バルブボディー1と弁体2とは、同軸上での相対回転自在に後者を前者に内挿 し、バルブボディー1側のランド10,10…と弁体2側のランド20,20,21,21… とが周方向に千鳥配置されるように位置決めされて、これらの軸心上に配したト ーションバー3を介して同軸的に連結してある。この連結によりバルブボディー 1と弁体2との間には、トーションバー3の捩れに応じた相対角変位が生じ、ま たバルブボディー1と弁体2との間には、ランド10,10…の周面とランド20,20 ,21,21…間の溝部とにより囲まれた8つの油室と、逆にランド20,20,21,21 …の周面とランド10,10…間の溝部とにより囲まれた8つの油室とが、図示の如 く、周方向に等配をなして交互に並設される。これらの油室は、ランド20又はラ ンド21側の角部とこれに対向するランド10側の角部との間に周方向に生じている 所定の間隙を介して相隣するものと連通しており、これらの間隙が、前記相対角 変位に応じて後述の如く面積変化を生じる絞り部として機能する。
【0020】 図示の如く、他よりも狭幅であるランド20,20の外側に構成された2つの油室 、及びこれらと直交した位置にあるランド21,21…外側の2つの油室は、バルブ ボディー1の周壁を貫通する各別の導油孔を介して油圧源たる油圧ポンプPの吐 出側に接続されており、該油圧ポンプPの発生油圧が供給される給油室5,5… を構成している。また、残りのランド21,21…外側の4つの油室は、弁体2を半 径方向に貫通する各別の排油孔及び弁体2内側の中空部を介して排油先となる油 タンクTに接続してあり、該油タンクTへの排出油の通路となる排油室6,6… を構成している。
【0021】 一方、前記ランド10,10…外側の8つの油室の内、前記給油室5,5…の周方 向一側に夫々相隣する4つは、バルブボディー1の周壁を貫通する各別の導油孔 を介して、油圧の送給先であるパワーシリンダSの一方のシリンダ室SR に接続 され、このシリンダ室SR に油圧を送給するための送油室7,7…を構成してお り、また送油室5,5…の他側に夫々相隣する4つは、パワーシリンダSの他方 のシリンダ室SL に夫々接続されており、このシリンダ室SL に油圧を送給する ための送油室8,8…を構成している。
【0022】 図2は、ランド20の外側及びランド21の外側の給油室5,5とこれらの夫々両 側に位置する3つの排油室6,6,6との間の直線展開図である。前述した構成 により給油室5,5の一側には、送油室7,7を経て排油室6,6に至る油路が 、また他側には、送油室8,8を経て排油室6,6に至る油路が夫々存在し、こ れらの油路には、前述した如く、ランド20又はランド21側の角部とこれに対向す るランド10側の角部との間に形成されて、バルブボディー1と弁体2との間の相 対角変位に応じて面積変化を生じる絞り部が存在する。
【0023】 さて本考案に係る油圧制御弁においては、ランド20の幅が、他のランド21,21 …の幅よりも狭幅であることから、ランド20両側の絞り部4a,4aは、他の絞り部 4b,4bと異なる絞り面積の変化態様を示す。この絞り部4a,4aは、図に示す2つ の給油室5,5の内、一方の給油室5の両側に位置し、該給油室5に油圧ポンプ Pから供給される油圧を両側の送油室7,8に配分し、これらの送油室7,8に 夫々連通する前記シリンダ室SR ,SL への送給油圧を制御する機能を果たし、 他方の給油室5においては、絞り部4b,4bが同様の機能を果たす。更に、図示の 3つの排油室6,6,6夫々の両側には絞り部4b,4b…が構成されている。
【0024】 このように絞り部4a,4aを形成するランド20,20の各角部には、これを斜めに 切欠いて形成された図示の如きテーパ状の切欠き部40,40が、また絞り部4b,4b を形成するランド21,21…の各角部には、同様に形成された切欠き部41,41…が 夫々設けてある。これらの切欠き部40,41は、ランド20又はランド21の周面との 交叉位置と夫々に対向するランド10の角部との間の周方向長さL(図2において は直線距離となる)が、図示の如く同一となるように形成してある。
【0025】 なおこれらの切欠き部40,41は、弁体2の軸心と平行をなす回転軸を有する大 径の回転砥石を用い、これに、両者の軸心を含む面内にて弁体2の軸心に近付く 向きの所定の送りを与えることにより、相隣するランド20,21間にて一括的に形 成し得るものであり、切欠き部40,41間の図示の如き形状の相違は、これらが夫 々形成されたランド20,21間の幅の相違により切り込み深さが異なることにより 生じているに過ぎない。つまり、これらの切欠き部40,41は、弁体2を45°づつ 回転させ、各回転位置において前述した回転砥石に所定の送りを加える8回の加 工の繰り返しにより弁体2外周のランド20,21…の全てに対して形成でき、この ための加工工数はわずかである。
【0026】 図2は、バルブボディー1と弁体2との間に相対角変位が生じていない中立状 態を示している。この場合、一方の給油室5両側の絞り部4a,4aは、相互に等し い絞り面積を有する開放状態にあり、他方の給油室5及び各排油室6,6,6両 側の絞り部4b,4b…もまた、相互に等しい絞り面積を有する開放状態にあるから 、油圧ポンプPから給油室5,5に供給される油圧は、これらの両側の絞り部4a ,4a又は4b,4bを経て夫々の両側の送油室7,8に均等に配分され、次いで他側 の絞り部4b,4bを経て排油室6に流入し、更に弁体2の中空部を経て油タンクT に還流する。
【0027】 従ってこのとき、前記送油室7,8間及びこれら夫々に接続されたパワーシリ ンダSの両シリンダ室SR ,SL 間に圧力差は発生せず、該パワーシリンダSは なんらの力も発生しない。またこのとき、油圧ポンプPから油タンクTに至る油 路中に大なる通流抵抗を発する部分が存在しないから、前記油圧ポンプPの駆動 負荷は小さく保たれる。
【0028】 一方、バルブボディー1に対して弁体2が図1における時計回りに相対回転し た場合、給油室5,5と送油室7,7との間の絞り部4a又は絞り部4bの絞り面積 が減少し、またこれらの送油室7,7と排油室6,6との間の絞り部4b,4bの絞 り面積が増大すると共に、給油室5,5と送油室8,8との間の絞り部4a又は絞 り部4bの絞り面積は逆に増大し、またこれらの送油室8,8と排油室6,6との 間の絞り部4b,4bの絞り面積は減少する。この状態を図2と同様に直線展開して 図3に示す。
【0029】 更にこの状態から変位角度が増した場合、各絞り部4a,4b…における前述した 絞り面積の変化が助長されて、絞り面積を減じる側の絞り部4a,4b…は、最終的 に絞り開度が零の状態、即ち締め切り状態に至る。各絞り部4a,4b…の締め切り 状態は、各ランド20,21の角部に前述の如き態様にて形成された切欠き部40,41 の作用により、弁体2の周上において前記Lなる変位量が得られる変位角度にお いて同時に生じる。この状態を図2及び図3と同様に直線展開して図4に示す。 なお図3及び図4中の白抜矢符は、バルブボディー1に対する弁体2の移動方向 を示している。
【0030】 図2の状態から図3の状態を経て図4の状態に至るまでの間、給油室5,5へ の供給油の大部分は絞り面積を増した一方の絞り部4a,4bを経て送油室8,8に 流入し、残りの一部が絞り面積を減じた他方の絞り部4a,4bを経て送油室7,7 に漏れ出す。このとき、送油室8の内圧は給油室5と略等圧に保たれるのに対し 、送油室7の内圧は絞り面積を減じた絞り部4a,4bの通流に伴う減圧分だけ低下 しており、送油室7,8間、及びこれら夫々に連通されたシリンダ室SR ,SL 間には、前記減圧分に相当する圧力差が生じ、この圧力差によりパワーシリンダ Sは、シリンダ室SL からSR に向かう油圧力を発生する。
【0031】 また、このパワーシリンダSの動作に伴って、シリンダ室SR 内の封入油が押 し出され、これは送油室7,7に還流して給油室5,5からの漏れ出し油と合流 し、該送油室7,7の他側において絞り面積を増した状態にある絞り部4b,4bを 経て排油室6に流入する。この排油室6にはまた、送油室8,8から絞り面積を 減じた状態にある絞り部4b,4bを経て油の漏れ出しが生じており、この漏れ出し 油は、送油室7,7からの流入油と合流し、弁体2内側の中空部を経て低圧状態 に維持された油タンクTに排出される。
【0032】 即ち、送油室8,8と送油室7,7との間にて生じ、パワーシリンダSにて利 用可能な圧力差は、給油室5,5と送油室7,7間にて面積を減じる絞り部4a, 4b、及び送油室8,8と排油室6,6との間にて同じく面積を減じる絞り部4b, 4bにおいて、即ち、バルブボディー1及び弁体2の周上に形成された絞り部4a, 4b…全体において生じる絞り面積の減少程度に依存し、この絞り面積は、バルブ ボディー1と弁体2との間の変位角度の増大に伴って減少する。なお、バルブボ ディー1と弁体2との間に生じる変位角度は、両者を連結するトーションバー3 に捩れを生ぜしめるべく加えられた力の大きさに対応するから、トーションバー 3に舵輪(ステアリングホィール)に加わる操舵トルクを作用させた場合、パワ ーシリンダSが発生する油圧力により、舵輪に加わる操舵トルクの方向に該トル クの大きさに対応する操舵補助力が得られることになる。
【0033】 さて、バルブボディー1と弁体2との相対角変位の増大に伴ってランド10の側 壁とランド20又は21の側壁とが周方向に近接するまでの間には、前記絞り部4a, 4bの絞り面積は、バルブボディー1と弁体2との変位角度の増大に応じて急激な 減少を示すのに対し、これ以降、締め切り状態に達するまでの間においては、絞 り部4a,4bにおける絞り面積がランド20,21側の角部に形成された切欠き部40, 41と、これに対向するランド10側の角部との間の径方向の隙間の幅、換言すれば 切欠き部40,41の深さの変化態様に依存するようになり、これらの切欠き部40, 41が前述の如きテーパ状をなすことから、絞り部4a,4bの絞り面積は、前記変位 角度の増大に伴って緩やかな減少を示すようになる。即ち、絞り部4a,4bにおけ る絞り面積の減少態様は、ランド10の側壁とランド20又は21の側壁とが周方向に 近接する位置において急減域から漸減域に移行する。
【0034】 図3は、ランド21,21…両側の側壁と夫々に対応するランド10,10…の側壁と が周方向に整合した状態、即ち、絞り部4b,4b…が急減域から漸減域へ移行する 状態を示しているが、前述した如く、弁体2の径方向に相対向する位置にある一 対のランド20,20は前記ランド21,21…よりも狭い幅を有しているから、このラ ンド20と対応するランド10の側壁との間には、図3に示す状態においても周方向 に所定の隙間δが残存しており、絞り部4aの絞り面積は、この隙間δの減少に依 存する急減域内にある。即ち、図3に示す状態から前記隙間δが零となるまでの 間の相対角変位の範囲内においては、絞り部4b,4b…での絞り面積の緩やかな減 少と、絞り部4a,4aでの絞り面積の急激な減少とが混在した状態となる。
【0035】 図5は、弁体2の周上にて同時に絞り面積を減じる2か所の絞り部4a,4a及び 6か所の絞り部4b,4b…での面積変化状態を示すグラフである。前述した如く、 絞り部4a,4aでの急減域から漸減域への移行点は、絞り部4b,4b…での移行点よ りも変位角度が大きい側にずれるから、図中に実線にて示す油圧制御弁全体での 絞り面積の減少態様中には、前記両移行点間に急減域と漸減域との平均的な減少 率を有する中間領域が現出し、急減域から漸減域への移行が緩やかに行われる。 そしてこの緩やかな移行により、操舵補助力の一定領域から増加領域への移行が 確実に行われる結果となり、前記図6中に破線にて示す不安定な特性が発生する 虞が少ない。
【0036】 なお以上の動作説明においては、バルブボディー1に対する弁体2の相対角変 位が図1における時計回りに生じた場合について述べたが、反時計回りの相対角 変位に対しても全く同様の動作が行われることは言うまでもない。
【0037】 また本実施例においては、給油室5,5内側の一対のランド20,20を他のラン ド21,21…よりも狭幅としたが、全ての給油室5,5…内側の2対のランド、排 油室6,6…内側の1対又は2対のランド、バルブボディー1側のランド10,10 …等、径方向に対向する位置にあり互いに対をなすランドであれば、如何なるラ ンドの幅を他のランドと異ならせてもよい。
【0038】 また絞り部4a,4bの締め切り位置を一致せしめるべく形成される切欠き部40, 41は、本実施例中に示す形状に限らず他の形状を有するものであってもよく、更 にこれらの切欠き部40,41は、弁体2側に限らず、バルブボディー1側のランド 10,10…の角部に形成してもよい。
【0039】
以上詳述した如く本考案に係る油圧制御弁においては、径方向に対向する位置 にあるバルブボディー側又は弁体側の一対若しくは複数対のランドの幅を他のラ ンドの幅と異ならせると共に、各ランドの角部に、これらにより形成された絞り 部が略同一の変位角度にて締め切り状態となるような切欠き部を設けるという簡 素な構成により、バルブボディー及び弁体の絞り部全体において絞り面積の急減 域から漸減域への移行を緩やかに行わせることができ、この移行に際して送油先 にて発生する不安定特性が有効に解消され、動力舵取装置に用いた場合、操舵感 覚の急変による違和感を運転者に与える虞が小さくなる。また複雑な形状の切欠 き部を形成する必要がなく、バルブボディー及び弁体の小径化が可能となり、更 には、常時締め切り状態にある絞り部がないことから、油圧源での定常的な負荷 を低く保つことができる等、本考案は優れた効果を奏する。
【図1】本考案に係る油圧制御弁の模式的横断面図であ
る。
る。
【図2】本考案に係る油圧制御弁を直線展開して示す動
作説明図である。
作説明図である。
【図3】本考案に係る油圧制御弁を直線展開して示す動
作説明図である。
作説明図である。
【図4】本考案に係る油圧制御弁を直線展開して示す動
作説明図である。
作説明図である。
【図5】本考案に係る油圧制御弁の絞り面積の変化状態
を示すグラフである。
を示すグラフである。
【図6】動力舵取装置における一般的な特性及び不安定
特性の説明図である。
特性の説明図である。
【図7】従来の油圧制御弁の動作説明図である。
1 バルブボディー 2 弁体 4a 絞り部 4b 絞り部 5 給油室 6 排油室 7 送油室 8 送油室 10 ランド 20 ランド 21 ランド 40 切欠き部 41 切欠き部 P 油圧ポンプ S パワーシリンダ T 油タンク
Claims (1)
- 【実用新案登録請求の範囲】 【請求項1】 同軸上にて相対角変位する筒形のバルブ
ボディーと弁体とを備え、前者の内周及び後者の外周に
夫々等配された各複数のランド間に、油圧源に連なる給
油室と、これの両側にて相異なる送油先に夫々連なる送
油室と、これらの他側にて排油先に連なる排油室とを並
設してなり、前記ランドの相対向する角部間に形成され
て前記各室を連通する絞り部に、前記相対角変位に伴っ
て生じる絞り面積の変化により、前記送給先への送給油
圧を制御する油圧制御弁において、前記バルブボディー
側又は前記弁体側の複数のランドの内、径方向に相対向
して位置する一対又は複数対のランドは、他と異なる幅
を有しており、これらのランドを含む各ランドの角部
に、夫々が形成する前記絞り部が締め切り状態に至る変
位角度を略同一とする切欠き部を具備することを特徴と
する油圧制御弁。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991063382U JP2552765Y2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 油圧制御弁 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1991063382U JP2552765Y2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 油圧制御弁 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH057573U true JPH057573U (ja) | 1993-02-02 |
| JP2552765Y2 JP2552765Y2 (ja) | 1997-10-29 |
Family
ID=13227695
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1991063382U Expired - Fee Related JP2552765Y2 (ja) | 1991-07-15 | 1991-07-15 | 油圧制御弁 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2552765Y2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007531667A (ja) * | 2004-04-05 | 2007-11-08 | アール.エイチ.シェパード カンパニー、インコーポレイテッド | 油圧式パワーステアリング装置 |
Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01311955A (ja) * | 1988-06-09 | 1989-12-15 | Toyoda Mach Works Ltd | ロータリーバルブ |
| JPH0431176A (ja) * | 1990-05-25 | 1992-02-03 | Kayaba Ind Co Ltd | パワーステアリングの操舵力制御装置 |
-
1991
- 1991-07-15 JP JP1991063382U patent/JP2552765Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH01311955A (ja) * | 1988-06-09 | 1989-12-15 | Toyoda Mach Works Ltd | ロータリーバルブ |
| JPH0431176A (ja) * | 1990-05-25 | 1992-02-03 | Kayaba Ind Co Ltd | パワーステアリングの操舵力制御装置 |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007531667A (ja) * | 2004-04-05 | 2007-11-08 | アール.エイチ.シェパード カンパニー、インコーポレイテッド | 油圧式パワーステアリング装置 |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP2552765Y2 (ja) | 1997-10-29 |
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Legal Events
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|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |