JPH057985B2 - - Google Patents
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- JPH057985B2 JPH057985B2 JP58035478A JP3547883A JPH057985B2 JP H057985 B2 JPH057985 B2 JP H057985B2 JP 58035478 A JP58035478 A JP 58035478A JP 3547883 A JP3547883 A JP 3547883A JP H057985 B2 JPH057985 B2 JP H057985B2
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Description
本発明はジペプチド又はその塩を含有する鹹味
付与剤に関する。 鹹味を呈する物質として代表的なものは塩化ナ
トリウムであるが、ナトリウムの摂取乃至は過剰
摂取が医療上の理由で制限される場合がある。特
に、高血圧、腎臓病、鬱血性心不全、肝硬変の治
療、或いは妊娠期間中などにおいては、ナトリウ
ムの摂取を積極的に制限するために、鹹味剤に用
いる塩化ナトリウムの量を減少したり、全く排除
する場合がある。治療を目的としない場合でも、
上記の如き成人病等の予防のために、近年、塩化
ナトリウムの摂取を減らそうとする傾向が高い。 塩化ナトリウムの減少又は排除に伴う鹹味の不
足を補う目的で使用される、いわゆる代用食塩と
して典型的なものに、塩化カリウムがあるが、鹹
味と共に若干の苦みも有する。従つて、この塩化
カリウムに由来する苦みを酸味成分、甘味成分等
により緩和し、塩化ナトリウムの呈味に近似させ
ようとするのが、従来の低ナトリウム化対策にお
ける取り組みであつた。塩化カリウム或いは塩化
アンモニウム、カルボン酸類等を成分とする食塩
代替の組成物に関する文献としては、特公昭47−
13698、同54−12543、同56−17892、特開昭49−
126854、同52−14270、同52−14721、同52−
83979、同56−55177、同57−22666、同57−
79860、同57−138359、同57−186460、米国特許
2601112、同2742366、同2806793、同2824008、同
2829056、同2910369、同2966416、同2968566、同
3505082、同3782974、同3782975、同3860732、同
4181743、同4216244、同4220667、同4216244、同
4243691、独公開3107800、ソ連特許648196、ダー
ウエント社リサーチデスクロージヤーNo.207079等
がある。これらの方法の内、グリシンアミド塩を
添加するもの(特公昭56−17892)等を除けば、
ナトリウムイオンの代替として、カリウムイオン
を使用することから、カリウムイオンの過剰摂取
に由来する好ましくない医学的特性が問題になる
おそれがあり、苦味等の好ましくない呈味特性も
加わつて、必ずしも満足な結果は得られていな
い。 本発明者は、ナトリウムイオンに由来する上記
問題点を回避する目的で、ナトリウムイオンを他
のイオンに置き換えての呈味実験を行い、呈味の
発現機構を解明し、更にペプチドを中心とする呈
味挙動と化学構造との相関を究明する中で、特定
のペプチド、即ち、下記一般式で示されるジペプ
チド及びその塩類がナトリウムイオン、カリウム
イオンの非存在下で鹹味を呈すること並びに上記
ジペプチド中、Orn−Glyにあつては、L−グル
タミン酸モノナトリウム(MSG)の1/2に相当す
る旨味も呈するとの知見を得た。 一般式 呈味を有するペプチドは、1000種以上が知られ
ているが、その80%以上は苦味を呈するものであ
り、ココア、納豆、清酒等の苦味構成成分として
知られている。また、α−L−アスパルチル−L
−フエニルアラニン低級アルキルエステルに代表
される甘味ペプチドも知られている。更に、旨味
を有するペプチドとしては、グルタミン酸又はア
スパラギン酸とオルニチン又はリジンからなるジ
ペプチド(特公昭43−11730)、L−グルタミル−
L−グリシル−L−セリン(特公昭49−18228)
等が知られている。一方、鹹味については、アラ
ニルリジン、グリシルアラニン及びロイシルロイ
シン(Physiology&Behaivor Vol.17 pp523−
535、1976)について若干報告されているにすぎ
ない。 上記一般式で示されるジペプチドの具体例とし
ては、以下のものが挙げられる。 (1) オルニチル−β−アラニン(以下、Orn−β
−Alaと記載する。) (2) リジルグリシン(以下、Lys−Glyと記載す
る。) (3) オルニチルグリシン(以下、Orn−Glyと記
載する。) (4) オルニチル−γ−アミノ酪酸(以下、Orn−
γ−Abuと記載する。) (5) ジアミノブチリル−γ−アミノ酪酸(以下、
Dab−γ−Abuと記載する。) 本発明においては、Orn−β−Alaが物質とし
て新規であり、Lys−Gly、Orn−Gly、Orn−γ
−Abu及びDab−γ−Abuは公知物質であるが、
その呈味機能に関しては全く知られていない。こ
れらのジペプチドは、化学的合成或いは微生物醗
酵による方法等、いかなる方法で得られるもので
もよく、その製法に特別の限定はない。 上記ジペプチドは、それ自体でも又は塩酸塩等
の塩の形でもその鹹味発現機能に変りはなく、何
れの形態でも使用可能であり、例えば、化学的合
成法により得られた最終目的物(Orn−β−Ala、
Lys−Gly、Orn−Gly、Orn−γ−Abu又はDab
−γ−Abu)の物性が不安定であつたり、取扱い
が困難な場合には、塩酸塩、硫酸塩、グルタミン
酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、マレイン
酸塩、フマル酸塩等の形での使用が望ましい。上
記3種のジペプチドは、L体、D体、DL体の何
れもでもよい。また、Orn−β−Ala、Lys−
Gly、Orn−Gly、Orn−γ−Abu、Dab−γ−
Abu又はこれらの塩を各単独で使用しても、或い
は2種以上を組み合せてもよい。 呈味に関する実験 倍数希釈による官能検査法により、呈味を評価
した。結果は、Orn−Gly、Lys−Gly、Orn−β
−Ala、Orn−γ−Abu及びDab−γ−Abuは鹹
味と旨味のいずれも有し、旨味についてはジアミ
ノブチリルグリシン、ジアミノプロピオニルグリ
シンがそれぞれ呈した。Orn−β−AlaとLys−
Glyは、これらの中でも質のよい鹹味を呈し、そ
の呈味力はそれぞれ塩化ナトリウムの約2倍(モ
ル濃度比)であつた。
付与剤に関する。 鹹味を呈する物質として代表的なものは塩化ナ
トリウムであるが、ナトリウムの摂取乃至は過剰
摂取が医療上の理由で制限される場合がある。特
に、高血圧、腎臓病、鬱血性心不全、肝硬変の治
療、或いは妊娠期間中などにおいては、ナトリウ
ムの摂取を積極的に制限するために、鹹味剤に用
いる塩化ナトリウムの量を減少したり、全く排除
する場合がある。治療を目的としない場合でも、
上記の如き成人病等の予防のために、近年、塩化
ナトリウムの摂取を減らそうとする傾向が高い。 塩化ナトリウムの減少又は排除に伴う鹹味の不
足を補う目的で使用される、いわゆる代用食塩と
して典型的なものに、塩化カリウムがあるが、鹹
味と共に若干の苦みも有する。従つて、この塩化
カリウムに由来する苦みを酸味成分、甘味成分等
により緩和し、塩化ナトリウムの呈味に近似させ
ようとするのが、従来の低ナトリウム化対策にお
ける取り組みであつた。塩化カリウム或いは塩化
アンモニウム、カルボン酸類等を成分とする食塩
代替の組成物に関する文献としては、特公昭47−
13698、同54−12543、同56−17892、特開昭49−
126854、同52−14270、同52−14721、同52−
83979、同56−55177、同57−22666、同57−
79860、同57−138359、同57−186460、米国特許
2601112、同2742366、同2806793、同2824008、同
2829056、同2910369、同2966416、同2968566、同
3505082、同3782974、同3782975、同3860732、同
4181743、同4216244、同4220667、同4216244、同
4243691、独公開3107800、ソ連特許648196、ダー
ウエント社リサーチデスクロージヤーNo.207079等
がある。これらの方法の内、グリシンアミド塩を
添加するもの(特公昭56−17892)等を除けば、
ナトリウムイオンの代替として、カリウムイオン
を使用することから、カリウムイオンの過剰摂取
に由来する好ましくない医学的特性が問題になる
おそれがあり、苦味等の好ましくない呈味特性も
加わつて、必ずしも満足な結果は得られていな
い。 本発明者は、ナトリウムイオンに由来する上記
問題点を回避する目的で、ナトリウムイオンを他
のイオンに置き換えての呈味実験を行い、呈味の
発現機構を解明し、更にペプチドを中心とする呈
味挙動と化学構造との相関を究明する中で、特定
のペプチド、即ち、下記一般式で示されるジペプ
チド及びその塩類がナトリウムイオン、カリウム
イオンの非存在下で鹹味を呈すること並びに上記
ジペプチド中、Orn−Glyにあつては、L−グル
タミン酸モノナトリウム(MSG)の1/2に相当す
る旨味も呈するとの知見を得た。 一般式 呈味を有するペプチドは、1000種以上が知られ
ているが、その80%以上は苦味を呈するものであ
り、ココア、納豆、清酒等の苦味構成成分として
知られている。また、α−L−アスパルチル−L
−フエニルアラニン低級アルキルエステルに代表
される甘味ペプチドも知られている。更に、旨味
を有するペプチドとしては、グルタミン酸又はア
スパラギン酸とオルニチン又はリジンからなるジ
ペプチド(特公昭43−11730)、L−グルタミル−
L−グリシル−L−セリン(特公昭49−18228)
等が知られている。一方、鹹味については、アラ
ニルリジン、グリシルアラニン及びロイシルロイ
シン(Physiology&Behaivor Vol.17 pp523−
535、1976)について若干報告されているにすぎ
ない。 上記一般式で示されるジペプチドの具体例とし
ては、以下のものが挙げられる。 (1) オルニチル−β−アラニン(以下、Orn−β
−Alaと記載する。) (2) リジルグリシン(以下、Lys−Glyと記載す
る。) (3) オルニチルグリシン(以下、Orn−Glyと記
載する。) (4) オルニチル−γ−アミノ酪酸(以下、Orn−
γ−Abuと記載する。) (5) ジアミノブチリル−γ−アミノ酪酸(以下、
Dab−γ−Abuと記載する。) 本発明においては、Orn−β−Alaが物質とし
て新規であり、Lys−Gly、Orn−Gly、Orn−γ
−Abu及びDab−γ−Abuは公知物質であるが、
その呈味機能に関しては全く知られていない。こ
れらのジペプチドは、化学的合成或いは微生物醗
酵による方法等、いかなる方法で得られるもので
もよく、その製法に特別の限定はない。 上記ジペプチドは、それ自体でも又は塩酸塩等
の塩の形でもその鹹味発現機能に変りはなく、何
れの形態でも使用可能であり、例えば、化学的合
成法により得られた最終目的物(Orn−β−Ala、
Lys−Gly、Orn−Gly、Orn−γ−Abu又はDab
−γ−Abu)の物性が不安定であつたり、取扱い
が困難な場合には、塩酸塩、硫酸塩、グルタミン
酸塩、クエン酸塩、酢酸塩、酒石酸塩、マレイン
酸塩、フマル酸塩等の形での使用が望ましい。上
記3種のジペプチドは、L体、D体、DL体の何
れもでもよい。また、Orn−β−Ala、Lys−
Gly、Orn−Gly、Orn−γ−Abu、Dab−γ−
Abu又はこれらの塩を各単独で使用しても、或い
は2種以上を組み合せてもよい。 呈味に関する実験 倍数希釈による官能検査法により、呈味を評価
した。結果は、Orn−Gly、Lys−Gly、Orn−β
−Ala、Orn−γ−Abu及びDab−γ−Abuは鹹
味と旨味のいずれも有し、旨味についてはジアミ
ノブチリルグリシン、ジアミノプロピオニルグリ
シンがそれぞれ呈した。Orn−β−AlaとLys−
Glyは、これらの中でも質のよい鹹味を呈し、そ
の呈味力はそれぞれ塩化ナトリウムの約2倍(モ
ル濃度比)であつた。
【表】
本発明の鹹味付与剤は、Orn−β−Ala、Lys
−Gly、Orn−Gly、Orn−γ−Abu、Dab−γ−
Abu及びこれらの塩類の中から選ばれた、1種又
は2種以上の成分のみで構成するか、或いは他の
成分と併用して構成する。併用される他の成分と
しては、塩化ナトリウム、塩化カリウムその他の
鹹味付与成分、アミノ酸、その塩類、L−グルタ
ミン酸、L−グルタミン酸塩類、5′−イノシン酸
及び5′−グアニル酸塩等の5′−ヌクレオチドの塩
類、コハク酸塩、動物蛋白加水分解物、植物蛋白
加水分解物、酵母エキス等のエキス類その他の旨
味付与成分、グルタミン酸、フマル酸、クエン
酸、リンゴ酸、酒石酸、アスコルビン酸等の酸味
付与成分、シヨ糖、ブドウ糖、乳糖、アスパルテ
ーム、ステビオサイド、グリチルリチンその他の
甘味付与成分その他のいずれの成分を組合せるこ
とも可能である。 食品(又は医薬)に好ましい鹹味を付与するに
は、例ねばOrn−β−Ala単独添加で1%以下の
場合、塩化ナトリウムの1.5〜2倍濃度で塩化ナ
トリウム濃度に相当する鹹味が得られるが、共存
する他の呈味成分、食用材料、目的とする鹹味の
強さ等に応じて、好ましい添加量は変化する。 本発明の鹹味付与剤は、調味料自体として或い
は各種の食品、飲料、医薬成分として、鹹味付与
を必要とするあらゆる種類の食用材料に対しても
適用可能であり、ナトリウムイオンを含まず(又
はナトリウムイオン含量の少ない)、かつアミノ
酸から構成される鹹味付与剤としてその有用性が
明らかである。 次に実施例により本発明を更に説明する。な
お、実施例における略号は以下の通りである。 Z−:ベンジルオキシカルボニル基 −OBzl:ベンジルエステル DCHA:ジシクロヘキシルアミン N−MM:N−メチルモルホリン ECC:エチルクロロカルボネート DMF:N,N′−ジメチルホルムアミ THF:テトラヒドロフラン p−TosOH:パラトルエンスルホン酸 BAPW:n−ブタノール:酢酸:ピリジン:
水 実施例 1 Lys−Gly、Orn−γ−Abu、Dab−γ−Abu及
び下記の方法により得たOrn−Gly、Orn−β−
Alaの塩酸塩並びにOrn−β−Ala硫酸塩を各単
独で鹹味付与剤としてスープベースに添加したも
のを用い、官能テストを実施した。 Orn−Gly塩酸塩の合成 (1) Orn・HCl(50mmol、8.43g)、エーテル
(10ml)、2N−NaOH(50ml)を300ml容フラス
コに入れ、氷冷下攪拌した。次いでZ−Cl
(100mmol、17.0ml)、2N−NaOH(70ml)を6
回に分けて10分置きに加えた。1及び2回目の
滴下はZ−Cl4.25mlずつでそれ以後は2.13mlず
つ滴下した。2N−NaOHはPH11を保つように
加えた。80分後、反応が終了したので、反応溶
液をPH2〜3に6N−HClを用いて調整し、酢
酸エチルで抽出した後有機層を水洗後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し5時間放置した。次に無
水硫酸ナトリウムを濾去し、減圧濃縮後、
DCHA(10ml、50mmol)−エーテルで結晶化
し、Z−Orn(Z)−OH・DCHAを得た。 収量(率) 28.86g(99%) m.p. 133−135℃ Rf 0.88 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) (2) グリシン(100mmol.7.5g)、p−トルエン
スルホン酸−水和物(120mmol 22.8g)、ベン
ジルアルコール(50ml)、ベンゼン(100ml)を
300ml容丸型コルベンにいれ油浴中(150℃)
Dean−Stark装置を用いて還流した。反応終了
後、ベンゼンをドライアツプし、エーテル
(150ml)を加えて結晶化しGly−OBzl−p−
TosOHを得た。再結は熱エタノールで行つた。 収量(率) 29.32g(87%) m.p. 135℃ Rf 0.63 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) (3) Z−Orn(Z)−OH−DCHA(5mmol、291g)
を1N−H2SO4、酢酸エチル混合溶液中攪拌し
脱DCHA後、水洗し、無水硫酸ナトリウムで
有機層を乾燥し一夜放置した。減圧濃縮後、油
状物を得、これをTHF10mlに溶かしN−MM
(5mmol、0.55ml)を加えたものを塩−氷冷下
攪拌した。ECC(5mmol、0.50ml)を加え15分
間攪拌した。これにGly−OBzl・p−TosOH
(5mmol、1.69g)をDMF:CHCl3(5ml:5
ml)混合溶媒に溶かし、N−MM(5mmol、
0.55ml)を加えたものを20分かけて滴下した。
1時間後、室温に戻し反応を続けた。薄層クロ
マトグラフイーで経時変化をみて反応終了を確
認し、減圧濃縮後メタノール−水で結晶化し
た。このZ−Orn(Z)−Gly−OBzl結晶を順次、
2%HCl、水、4%NaHCO3及び水で洗浄し
乾燥した。 収量(率) 2.46g(90%) m.p. 151℃ 〔α〕D −6゜(C1、DMF) Rf 0.99 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) C30H33O7N3(分子式)との、 計算値 C:65.80、H:6.70、N:7.67% 実測値 C:65.64、H:6.75、N:7.55% (4) Z−Orn(Z)−Gly−OBzl(3.15mmol、1.72g)
を5mlの酢酸に溶かし、パラジウム黒(200mg)
を加え、攪拌中、水素ガスを通し、接触還元を
行なつた。2.5時間後、薄層クロマトグラフイ
ーで反応終了を確認し、パラジウム黒を濾去
し、減圧濃縮後油状物を得た。 収量(率) 95% 〔α〕D +23゜(C1、酢酸) Rf 0.13 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) (5) (4)で得られた油状物に少量のメタノールを加
えて、蒸発乾固を繰り返して、酢酸をできるだ
け除去した後、等モルのHCl/メタノールを加
え、析出した結晶を更にエタノールを加えて固
化し、冷蔵庫に数時間放置後、濾過して、Orn
−Gly塩酸塩を得た。 同様の操作により、硫酸塩、パラトルエンス
ルホン酸塩が得られたが、いずれの塩も吸湿性
を示した。 Orn−β−Ala塩酸塩の合成 (1) β−Ala(100mmol、8.91g、市販品片山)、
p−トルエンスルホン酸−水和物(120mmol、
22.8g)ベンジルアルコール(50ml)、及びベ
ンゼン(100ml)を300mlの丸型フラスコにい
れ、Dean−Stark装置を用いて150℃油浴槽中、
20時間還流した。薄層クロマトグラフイーで経
時変化をみてアミノ酸が残つていたが、変化が
ないので反応を終え、放冷中結晶が析出した。
反応液にエーテル(100ml)を加え冷蔵庫に放
置し、5時間後に濾過した。これを熱エタノー
ル−アセトンで再結し、目的物であるH−β−
Ala−OBzl・p−TosOHを得た。 収量(率) 29.61g(84%) m.p. 132℃ Rf 0.60 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) (2) Z−Orn(Z)−OH・DCHA(5mmol、2.91g)
を1N−H2SO1、酢酸エチル混合溶液中攪拌し
脱DCHAを行つた。有機溶媒層を水洗し、無
水硫酸ナトリウムで有機溶媒層を乾燥した。5
時間後無水硫酸ナトリウムを濾去し減圧濃縮
後、油状物を得、これをTHF10mlに溶解し、
N−MM(5mmol、0.55ml)を加え塩−氷冷下
攪拌した。ECC(5mmol、0.50ml)を加え15分
間放置した。これにβ−Ala−OBzl・p−
TosOH(5mmol、1.76g)をCHCl3:DMF(5
ml:5ml)混合溶媒に溶かし、N−MM
(5mmol、0.55ml)を加えたものを20分かけて
滴下した。1時間攪拌後、室温に戻して一夜攪
拌を行い、薄層クロマトグラフイーで反応経過
を追跡して反応終了を確認し、減圧濃縮後メタ
ノール−水で結晶化した。この結晶を2%
HCl、水、4%NaHCO3、水で順次洗浄し、
乾燥し目的物であるZ−Orn(Z)−β−Ala−
OBzlを得た。 収量(率) 2.73g(97%) m.p. 157℃ 〔α〕D −2゜(C1、DMF) Rf 0.99 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) C31H35O7N3(分子式)としての 計算値 C:66.29、H:6.28、N:7.48% 実測値 C:66.44、H:6.22、N:7.45% (3) Z−Orn(Z)−β−Ala−OBzl(3.15mmol、
1.77g)を5mlの酢酸に溶かし、酢酸で洗浄し
ておいたパラジウム黒(200mg)を加え、水素
ガスを通し、接触還元を行なつた。3時間後、
薄層クロマトグラフイーで反応終了を確認し、
パラジウム黒を濾去し、減圧濃縮後油状物を得
た。 収量(率) 98% 〔α〕D +28゜(C1、酢酸) Rf 0.20 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) (4) (3)で得られた油状物に少量のメタノールを加
えて、蒸発乾固を繰り返して、酢酸をできるだ
け除去した後、等モルのHCl/メタノールを加
え、析出した結晶を更にエタノールを加えて固
化し、冷蔵庫に数時間放置後、濾過して、Orn
−β−Ala塩酸塩を得た。 同様の操作により、硫酸塩、パラトルエンス
ルホン酸塩をいずれも吸湿性の固化物として得
た。 スープベースの調製 鳥ガラ500g、豚骨500gに水8を加え、3時
間微沸させながらアクを除去する。後、濾過して
6のスープベースを得た。 テスト方法 スープの調製法は第2表の如くである。官能検
査は、スープの旨味の強さ、塩味の強さ、味全体
の好ましさの各項目について、訓練されたパネル
10名により二点比較法を用いて行なつた。 第2表 スープの調製法 原 料 配合 食塩 2g (又はLys−Gly塩酸塩 4g) (又はOrn−Gly塩酸塩 4g) (又はOrn−β−Ala塩酸塩 4g) (又はOrn−β−Ala硫酸塩 4g) (又はOrn−γ−Abu塩酸塩 4g) (又はDab−γ−Abu塩酸塩 4g) MSG 3g スープベース 500ml 結 果 結果は第3表の如くであり、Lys−Gly塩酸塩、
Orn−Gly塩酸塩、Orn−β−Ala塩酸塩、Orn−
β−Ala硫酸塩、Orn−γ−Abu、Dab−γ−
Abuを添加したものは食塩単独添加したものと、
塩味の強さは同等であつた。
−Gly、Orn−Gly、Orn−γ−Abu、Dab−γ−
Abu及びこれらの塩類の中から選ばれた、1種又
は2種以上の成分のみで構成するか、或いは他の
成分と併用して構成する。併用される他の成分と
しては、塩化ナトリウム、塩化カリウムその他の
鹹味付与成分、アミノ酸、その塩類、L−グルタ
ミン酸、L−グルタミン酸塩類、5′−イノシン酸
及び5′−グアニル酸塩等の5′−ヌクレオチドの塩
類、コハク酸塩、動物蛋白加水分解物、植物蛋白
加水分解物、酵母エキス等のエキス類その他の旨
味付与成分、グルタミン酸、フマル酸、クエン
酸、リンゴ酸、酒石酸、アスコルビン酸等の酸味
付与成分、シヨ糖、ブドウ糖、乳糖、アスパルテ
ーム、ステビオサイド、グリチルリチンその他の
甘味付与成分その他のいずれの成分を組合せるこ
とも可能である。 食品(又は医薬)に好ましい鹹味を付与するに
は、例ねばOrn−β−Ala単独添加で1%以下の
場合、塩化ナトリウムの1.5〜2倍濃度で塩化ナ
トリウム濃度に相当する鹹味が得られるが、共存
する他の呈味成分、食用材料、目的とする鹹味の
強さ等に応じて、好ましい添加量は変化する。 本発明の鹹味付与剤は、調味料自体として或い
は各種の食品、飲料、医薬成分として、鹹味付与
を必要とするあらゆる種類の食用材料に対しても
適用可能であり、ナトリウムイオンを含まず(又
はナトリウムイオン含量の少ない)、かつアミノ
酸から構成される鹹味付与剤としてその有用性が
明らかである。 次に実施例により本発明を更に説明する。な
お、実施例における略号は以下の通りである。 Z−:ベンジルオキシカルボニル基 −OBzl:ベンジルエステル DCHA:ジシクロヘキシルアミン N−MM:N−メチルモルホリン ECC:エチルクロロカルボネート DMF:N,N′−ジメチルホルムアミ THF:テトラヒドロフラン p−TosOH:パラトルエンスルホン酸 BAPW:n−ブタノール:酢酸:ピリジン:
水 実施例 1 Lys−Gly、Orn−γ−Abu、Dab−γ−Abu及
び下記の方法により得たOrn−Gly、Orn−β−
Alaの塩酸塩並びにOrn−β−Ala硫酸塩を各単
独で鹹味付与剤としてスープベースに添加したも
のを用い、官能テストを実施した。 Orn−Gly塩酸塩の合成 (1) Orn・HCl(50mmol、8.43g)、エーテル
(10ml)、2N−NaOH(50ml)を300ml容フラス
コに入れ、氷冷下攪拌した。次いでZ−Cl
(100mmol、17.0ml)、2N−NaOH(70ml)を6
回に分けて10分置きに加えた。1及び2回目の
滴下はZ−Cl4.25mlずつでそれ以後は2.13mlず
つ滴下した。2N−NaOHはPH11を保つように
加えた。80分後、反応が終了したので、反応溶
液をPH2〜3に6N−HClを用いて調整し、酢
酸エチルで抽出した後有機層を水洗後、無水硫
酸ナトリウムで乾燥し5時間放置した。次に無
水硫酸ナトリウムを濾去し、減圧濃縮後、
DCHA(10ml、50mmol)−エーテルで結晶化
し、Z−Orn(Z)−OH・DCHAを得た。 収量(率) 28.86g(99%) m.p. 133−135℃ Rf 0.88 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) (2) グリシン(100mmol.7.5g)、p−トルエン
スルホン酸−水和物(120mmol 22.8g)、ベン
ジルアルコール(50ml)、ベンゼン(100ml)を
300ml容丸型コルベンにいれ油浴中(150℃)
Dean−Stark装置を用いて還流した。反応終了
後、ベンゼンをドライアツプし、エーテル
(150ml)を加えて結晶化しGly−OBzl−p−
TosOHを得た。再結は熱エタノールで行つた。 収量(率) 29.32g(87%) m.p. 135℃ Rf 0.63 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) (3) Z−Orn(Z)−OH−DCHA(5mmol、291g)
を1N−H2SO4、酢酸エチル混合溶液中攪拌し
脱DCHA後、水洗し、無水硫酸ナトリウムで
有機層を乾燥し一夜放置した。減圧濃縮後、油
状物を得、これをTHF10mlに溶かしN−MM
(5mmol、0.55ml)を加えたものを塩−氷冷下
攪拌した。ECC(5mmol、0.50ml)を加え15分
間攪拌した。これにGly−OBzl・p−TosOH
(5mmol、1.69g)をDMF:CHCl3(5ml:5
ml)混合溶媒に溶かし、N−MM(5mmol、
0.55ml)を加えたものを20分かけて滴下した。
1時間後、室温に戻し反応を続けた。薄層クロ
マトグラフイーで経時変化をみて反応終了を確
認し、減圧濃縮後メタノール−水で結晶化し
た。このZ−Orn(Z)−Gly−OBzl結晶を順次、
2%HCl、水、4%NaHCO3及び水で洗浄し
乾燥した。 収量(率) 2.46g(90%) m.p. 151℃ 〔α〕D −6゜(C1、DMF) Rf 0.99 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) C30H33O7N3(分子式)との、 計算値 C:65.80、H:6.70、N:7.67% 実測値 C:65.64、H:6.75、N:7.55% (4) Z−Orn(Z)−Gly−OBzl(3.15mmol、1.72g)
を5mlの酢酸に溶かし、パラジウム黒(200mg)
を加え、攪拌中、水素ガスを通し、接触還元を
行なつた。2.5時間後、薄層クロマトグラフイ
ーで反応終了を確認し、パラジウム黒を濾去
し、減圧濃縮後油状物を得た。 収量(率) 95% 〔α〕D +23゜(C1、酢酸) Rf 0.13 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) (5) (4)で得られた油状物に少量のメタノールを加
えて、蒸発乾固を繰り返して、酢酸をできるだ
け除去した後、等モルのHCl/メタノールを加
え、析出した結晶を更にエタノールを加えて固
化し、冷蔵庫に数時間放置後、濾過して、Orn
−Gly塩酸塩を得た。 同様の操作により、硫酸塩、パラトルエンス
ルホン酸塩が得られたが、いずれの塩も吸湿性
を示した。 Orn−β−Ala塩酸塩の合成 (1) β−Ala(100mmol、8.91g、市販品片山)、
p−トルエンスルホン酸−水和物(120mmol、
22.8g)ベンジルアルコール(50ml)、及びベ
ンゼン(100ml)を300mlの丸型フラスコにい
れ、Dean−Stark装置を用いて150℃油浴槽中、
20時間還流した。薄層クロマトグラフイーで経
時変化をみてアミノ酸が残つていたが、変化が
ないので反応を終え、放冷中結晶が析出した。
反応液にエーテル(100ml)を加え冷蔵庫に放
置し、5時間後に濾過した。これを熱エタノー
ル−アセトンで再結し、目的物であるH−β−
Ala−OBzl・p−TosOHを得た。 収量(率) 29.61g(84%) m.p. 132℃ Rf 0.60 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) (2) Z−Orn(Z)−OH・DCHA(5mmol、2.91g)
を1N−H2SO1、酢酸エチル混合溶液中攪拌し
脱DCHAを行つた。有機溶媒層を水洗し、無
水硫酸ナトリウムで有機溶媒層を乾燥した。5
時間後無水硫酸ナトリウムを濾去し減圧濃縮
後、油状物を得、これをTHF10mlに溶解し、
N−MM(5mmol、0.55ml)を加え塩−氷冷下
攪拌した。ECC(5mmol、0.50ml)を加え15分
間放置した。これにβ−Ala−OBzl・p−
TosOH(5mmol、1.76g)をCHCl3:DMF(5
ml:5ml)混合溶媒に溶かし、N−MM
(5mmol、0.55ml)を加えたものを20分かけて
滴下した。1時間攪拌後、室温に戻して一夜攪
拌を行い、薄層クロマトグラフイーで反応経過
を追跡して反応終了を確認し、減圧濃縮後メタ
ノール−水で結晶化した。この結晶を2%
HCl、水、4%NaHCO3、水で順次洗浄し、
乾燥し目的物であるZ−Orn(Z)−β−Ala−
OBzlを得た。 収量(率) 2.73g(97%) m.p. 157℃ 〔α〕D −2゜(C1、DMF) Rf 0.99 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) C31H35O7N3(分子式)としての 計算値 C:66.29、H:6.28、N:7.48% 実測値 C:66.44、H:6.22、N:7.45% (3) Z−Orn(Z)−β−Ala−OBzl(3.15mmol、
1.77g)を5mlの酢酸に溶かし、酢酸で洗浄し
ておいたパラジウム黒(200mg)を加え、水素
ガスを通し、接触還元を行なつた。3時間後、
薄層クロマトグラフイーで反応終了を確認し、
パラジウム黒を濾去し、減圧濃縮後油状物を得
た。 収量(率) 98% 〔α〕D +28゜(C1、酢酸) Rf 0.20 (展開溶媒BAPW=4:1:1:2) (4) (3)で得られた油状物に少量のメタノールを加
えて、蒸発乾固を繰り返して、酢酸をできるだ
け除去した後、等モルのHCl/メタノールを加
え、析出した結晶を更にエタノールを加えて固
化し、冷蔵庫に数時間放置後、濾過して、Orn
−β−Ala塩酸塩を得た。 同様の操作により、硫酸塩、パラトルエンス
ルホン酸塩をいずれも吸湿性の固化物として得
た。 スープベースの調製 鳥ガラ500g、豚骨500gに水8を加え、3時
間微沸させながらアクを除去する。後、濾過して
6のスープベースを得た。 テスト方法 スープの調製法は第2表の如くである。官能検
査は、スープの旨味の強さ、塩味の強さ、味全体
の好ましさの各項目について、訓練されたパネル
10名により二点比較法を用いて行なつた。 第2表 スープの調製法 原 料 配合 食塩 2g (又はLys−Gly塩酸塩 4g) (又はOrn−Gly塩酸塩 4g) (又はOrn−β−Ala塩酸塩 4g) (又はOrn−β−Ala硫酸塩 4g) (又はOrn−γ−Abu塩酸塩 4g) (又はDab−γ−Abu塩酸塩 4g) MSG 3g スープベース 500ml 結 果 結果は第3表の如くであり、Lys−Gly塩酸塩、
Orn−Gly塩酸塩、Orn−β−Ala塩酸塩、Orn−
β−Ala硫酸塩、Orn−γ−Abu、Dab−γ−
Abuを添加したものは食塩単独添加したものと、
塩味の強さは同等であつた。
【表】
【表】
食塩 4 6 6
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式、 で示されるジペプチド及び/又はジペプチド塩類
を含有することを特徴とする鹹味付与剤。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58035478A JPS59159756A (ja) | 1983-03-04 | 1983-03-04 | 鹹味付与剤 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP58035478A JPS59159756A (ja) | 1983-03-04 | 1983-03-04 | 鹹味付与剤 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS59159756A JPS59159756A (ja) | 1984-09-10 |
| JPH057985B2 true JPH057985B2 (ja) | 1993-01-29 |
Family
ID=12442869
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP58035478A Granted JPS59159756A (ja) | 1983-03-04 | 1983-03-04 | 鹹味付与剤 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS59159756A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ES2061442T3 (es) * | 1985-10-14 | 1994-12-16 | Nippon Zoki Pharmaceutical Co | Peptidos. |
| WO2014060480A1 (en) * | 2012-10-16 | 2014-04-24 | Givaudan Sa | Improvements in or relating to organic compounds |
| CN109007751A (zh) * | 2018-06-20 | 2018-12-18 | 陈玉海 | 一种低钠肽盐 |
-
1983
- 1983-03-04 JP JP58035478A patent/JPS59159756A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS59159756A (ja) | 1984-09-10 |
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