JPH0580109B2 - - Google Patents

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JPH0580109B2
JPH0580109B2 JP8134052A JP3405281A JPH0580109B2 JP H0580109 B2 JPH0580109 B2 JP H0580109B2 JP 8134052 A JP8134052 A JP 8134052A JP 3405281 A JP3405281 A JP 3405281A JP H0580109 B2 JPH0580109 B2 JP H0580109B2
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JP
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doped
doping
polymer
electrolyte
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JP8134052A
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Jii Matsukudaiaamido Aran
Jee Hiigaa Aran
Jee Niguree Hooru
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University Patents Inc
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University Patents Inc
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    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M10/00Secondary cells; Manufacture thereof
    • H01M10/36Accumulators not provided for in groups H01M10/05-H01M10/34
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01BCABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
    • H01B1/00Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
    • H01B1/06Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances
    • H01B1/12Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances organic substances
    • H01B1/124Intrinsically conductive polymers
    • H01B1/125Intrinsically conductive polymers comprising aliphatic main chains, e.g. polyactylenes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K71/00Manufacture or treatment specially adapted for the organic devices covered by this subclass
    • H10K71/30Doping active layers, e.g. electron transporting layers
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E60/10Energy storage using batteries

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  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は共役系重合体の室温動電特性の選択的
改変のための電気化学的ドーピング法、及びかか
るドーピング法の新規な軽量高エネルギー密度及
び高出力密度の2次電池の設計への応用に関す
る。 多様な電気的及び電子的装置に応用するため
の、微導電性から高導電性の広い範囲にわたつて
変化する予め選択された室温導電率を有する導電
材料を入手することは極めて望ましい。さらに、
特に1つまたはそれ以上のp−n接合を必要とす
る半導体装置適用例に用いるため、かかる材料と
してはp型とn型の両方の導電率をもつて利用し
うるべきである。 最近、ポリアセチレン等の半導電性アセチレン
重合体を電子アクセプタ・ドーパンドおよび/ま
たは電子ドナー・ドーパントを用いて制御しなが
ら化学的にドープすることにより、室温導電率が
半導体的性質の全範囲特性にわたつて、且つ金属
的性質の範囲特性にまで予め選択されうるような
p型およびn型導電性のドープされたアセチレン
重合体を生成することができることが判明した。
かかるドーピング法およびそれによつて得られド
ープされたアセチレン重合体は1980年9月16日に
発行されたアラン・J・ヒーガ、アラン・G・マ
クデイアーミド、チユワン・K・チアングおよび
ヒデキ・シワカワの共有の米国特許第4222903号、
および1980年5月20日に発行されたアラン・J・
ヒーガ、アラン・G・マクデイアーミド、チユワ
ン・K・チアングおよびシエクーチユング・ガウ
の共有の米国特許第4204216号に記載されており、
これらの両特許を参考としてここに引用してお
く。前記ヒーガ等の両特許に記載されているよう
に、p型材料は電子アクセプタ・ドーパンドと共
に得られ、n型材料は電子ドナー・ドーパントと
ともに得られる。ドープされたアセチレン重合体
の得られた室温導電率は任意の与えられたドーパ
ントに対して最大導電率が得られるある点までド
ーピングの度合いが増大するにつれて増大するも
のであり、かかる最大導電率は一般にポリアセチ
レンの−CH−単位当り約0.3モルのドーパントよ
りも大きくないドーピングの度合いにおいて得ら
れる。 前記ヒーガ等の両特許に記載されているドーピ
ング法は蒸気相でも溶液でもよいドーパントにア
セチレン重合体を単に接触させることによつて行
なわれ、アセチレン重合体中へのドーパントの吸
上げがドーパント濃度と接触時間との双方に比例
した程度まで化学反応および/または電荷移動に
より生起するもので、かかる濃度および接触時間
を調整制御して、対応する度合いのドーピング
が、得られたドープされたアセチレン重合体に予
め選択された室温導電率を与えるようにする。か
かるドーピング法は、一般に所望の結果を達成す
るには有効であるが、ある幾つかの制約を受け
る。まず第1に、この方法では一貫した且つ均一
な室温導電率をもつドープされた重合体生成物の
商業的規模の生産を保証するようにドーピングの
度合いおよび均一性を確実に制御することはかな
り困難である。第2に、この方法はアセチレン重
合体と化学的に反応性でありかつ/またはそれと
共に電荷移動錯体を形成するということのできる
ドーピング材料を必要とするという事実は最適性
質と経済性とのために適当なドーピング材料を選
択するうえにおいて制約的な要因である。第3
に、この方法はp型およびn型ドーピングを実施
するために2つの全く異なるドーピング材料を必
要とし、従つて別々のドーピング方式を必要とす
る。故に、より効率的で経済的なドーピング法の
開発は、従来の導電性材料に代るものとしてのド
ープされたアセチレン重合体の商業的魅力を大き
く高めるであろう。 ドープされたアセチレン重合体は比較的高レベ
ルの導電率を示す最近開発された分子固体
(molecular solid)の1つの分類を構成する。こ
れらの他の分子固体のうちの幾つかのものは改良
された電池設計を試みて電極材料として先に研究
された。例えば、1972年5月2日に発行されたモ
ーザの米国特許第3660163号およびシユナイダ等
のProc.Int.Power Sources Conf.、651−659
(1974)はヨウ化リチウムを固体電解質として採
用するソリツド・ステート・リチウム−ヨウ素1
次電池においてヨウ素およびポリーマ−ビニル−
ピリジンの電荷移動錯体をカソード材料としての
余分のヨウ素とともに使用することを記載してい
る。この従来の電池は比較的高いエネルギー密度
を特徴としているが、幾つかの欠点を有する。ま
ず第1に、それは1次電池であること、すなわ
ち、それは再充電されることができないことであ
る。第2に、粘性の電荷移動錯体の望ましくない
流れと、過剰の遊離ヨウ素のカソード混合体から
の望ましくない拡散とによつて惹起される恐れの
ある問題を回避するために、該電池は種々の内部
保護被覆および抑制材料をもつて構成されること
が必要であるため、電池の重量および大きさが増
大し且つそのエネルギー密度および出力密度が減
少する。更に該電池が送り出すことのできる出力
電流は、その電極面積とその重量との双方に関連
してかなり低い。 ウイリアム・E・ハツトフイールド編
Molecular Metals、NATO会議双書、シリーズ
に現れるヨシムラの最近の論文Materials
Science pp、471−489(1978)は、474−476頁に
おいて、ポリ(ビニルピリジン)−ヨウ素電荷移
動錯体カソード材料で構成された上記従来のソリ
ツド・ステート・リチウム−ヨウ素1次電池に言
及し、ドープされたポリアセチレンを含めて多数
の分子金属が電池設計におけるカソード材料とし
て同様な効用をあるいは見いだすかもしれないと
大まかに推測している。しかし、かかる仮定の電
池の可能な構成または作動モードについては、そ
れ以上の詳細は述べられていたい。更に、ドープ
されたアセチレン重合体または他のドープされた
共役系重合体が2次電池構成、即ち多数サイクル
に亘つて充電及び放電されることのできる電池に
おけるアノード材料として若しくは電極材料の一
方又は双方として採用される可能性はこの論文に
おいては暗示さえされていない。 前記モーザの米国特許第3660163号においては、
ポリビニルピリジンに加えて、多数の他の有機ド
ナー成分がヨウ素電荷移動錯体カソード材料を形
成するに適するものとして列挙されている。該特
許に列挙されたこれら多数の材料のうちでたまた
ま共役系重合体である唯一のものはポリピロール
である。しかしモーザはポリピロールに、その錯
化されていない形態においてもヨウ素で錯化され
た形態においても、共役系重合体としても、ある
いはなんらかの独自の電気化学的活性を有するも
のとしても、該特許に列挙された他の多くの有機
ドナー成分からポリピロールに隔てるかもしれな
い格別の意義を何ら認めていない。特に、モーザ
の特許には、ドープされたポリピロールまたは他
のドープされた共役系重合体が2次電池構成にお
ける電極材料の一方または双方として使用されう
るだろうという理解は絶対にない。 従つて、本発明の主目的はアセチレン重合体お
よび他のドープ可能な共役系重合体を室温導電率
が半導体的性質の特性から金属的性質の特性まで
変化する広い選択範囲内で予め選択されうるp型
およびn型材料にドープするためのより効率的で
経済的な方法を提供することにある。 本発明の他の目的は、上記目的に従つて、一貫
した且つ均一な室温導電率をもつドープされた重
合体生成物の生成を確実ならしめるように従来の
方法よりもドーピングの度合い均一性のより精密
な制御を可能とするドーピング法を提供すること
にある。 本発明のさらに他の目的は、上記目的にしたが
つて、適当なドーピング材料の選択において従来
の方法よりも多きな程度の多様性を可能とするド
ーピング法を提供することにある。 本発明の更に他の目的は、上記目的に従つて、
p型および/またはn型ドーピングを実施するた
めに同じドーピング材料を選択的にか同時的に採
用することを可能とするドーピング法を提供する
ことにある。 本発明の更に他の目的は、上記目的に従つて、
共役系重合体またはドープされた共役系重合体
を、電極の一方または両方として採用する2次電
池の充電または放電用に適用できるドーピング法
を提供することにある。 本発明の更に他の目的は電極面積と重量の両方
に関連して高エネルギー密度、高出力密度、低い
総重量および大きさ、及び高出力電流を特徴とす
る新規な2次電池を提供することにある。 上記および他の目的は、本発明に従つて、アセ
チレン重合体および他のドープ可能な共役系重合
体は半導体の特性から金属的特性までにわたる予
め選択された室温導電率を示すp型かn型かのい
ずれかの材料に、イオン・ドーパント種の幅広い
選択をもつて、制御された程度まで電気化学的に
ドープすることを可能とする電気化学的ドーピン
グ法により達成される。本発明の電荷化学的ドー
ピング法は共役系重合体、即ち、その主鎖に沿つ
て共役不飽和結合を有する有機重合体はp型にド
ープされた材料に電気化学的に酸化されることも
できn型ドープされた材料に電気化学的に還元さ
れることもできないという発見、及びかかる電気
化学的酸化または還元により達成されうるドーピ
ングの度合いは、重合体の初期室温導電率を公知
の化学的方法により達成されうると同じ広い範囲
に亘つて、即ち金属的領域内へと、増大せしめる
ことを可能とするものであるという発見に基づく
ものである。 本発明に係る共役系重合体の電気化学的ドーピ
ングは2つの電極のうち少なくとも一方がその電
極活性物としてドープされるべき共役系重合体を
含み電解質が1つまたはそれ以上のイオン・ドー
パント種にイオン化されうる化合物から成る電気
化学的セル(電解槽)のなかで実施される。p型
ドーピングが望まれるときには、重合体は電気化
学的セルのアノード活物質として用いられ、ドー
パント種は陰イオン種である。p型ドーピング
は、共役不飽和型重合体種鎖上の炭素原子から電
子を移動させ、それに正の電荷を付与し、よつて
対イオンとしてのドーパント陰イオンを引きつけ
て重合体内を電気的中性に維持することによつ
て、電気化学的セルの作動が重合体の酸化状態を
増大せしめる機構により進行する。n型ドーピン
グが望まれるときには、重合体は電気化学的セル
のカソード活物質として用いられ、ドーパント種
は陽イオン種である。n型ドーピングは、共役不
飽和型の重合体の主鎖上の炭素原子に電子を移動
させ、それに負の電荷を付与し、よつて対イオン
としてのドーパント陽イオンを引きつけて、重合
体内を電気的中性に維持することによつて、電気
化学的セルの作動が重合体の酸化状態を減少せし
める機構により進行する。いずれの場合にも、重
合体は、それにより重合体の酸化状態において生
じた変化の度合いと電解質中のドーパント種濃度
とに依存する程度まで、イオン・ドーパント種で
ドープされるが、これらは対応する度合いのドー
ピングが得られるドープされた重合体に予かじめ
選択された室温導電率を与えるようなものとなる
ように調整抑制される。重合体の炭素原子にその
電気化学的酸化又は還元により付与される電荷は
極めて安定しているため、重合体が可能なドーパ
ント対イオンの広い選択をもつて安定したイオン
化合物または電荷移動錯体を形成することを可能
とする。 ドープされた共役系重合体を作成するための従
来述の化学的方法に比較して、本発明の電気化学
的ドーピング法は一貫した且つ均一な室温導電率
をもつドープされた重合体生成物の生成を保証す
るように、ドーピングの度合いおよび均一性のよ
り確実に精密な制御を可能とする。更に、電気化
学的ドーピングは、ドーピング材料の重合体との
化学的反応性に依存しないし、またそれと共に電
荷移動錯体を形成するその能力にも依存しないか
ら、最適性質および経済性を得るに適したドーピ
ング材料を選択により大きな融通性を可能ならし
める。しかも、電気化学的ドーピングでは採用さ
れる電気化学的セルの型式に応じて、且つ重合体
が電気化学的セルのアノード活物質として用いら
れるか、カソード活物質として用いられるか、あ
るいは、その両方として用いられるかに応じて、
ドーピング材料と同じ電解質を採用してp型また
はn型ドーピングを選択的にまたは同時的に行な
うことが可能である。 本発明に係る電気化学的ドーピング法は半導体
的性質の特性から金属的性質の特性にわたる予め
選択された室温導電率を有しドーパント種が非金
属である新規なn型にドープされた共役系重合体
の作成を可能とするという、従来の化学的方法に
まさる更なる利点を有する。本発明により提供さ
れるかかる新規なn型導電重合体材料は、Rをア
ルキルまたはアリールとし、MをN、Pまたは
Asとし、Eを0またはSとし、xを0から4ま
での範囲の整数とした場合に、R4-XMHX +および
R3E+から成る群から選択された有機ドーパン
ト・陽イオンで制御された程度までドープされた
共役系重合体である。 本発明の別の面においては、充電および放電機
構が上述の電気化学的ドーピング反応と、かかる
ドーピング反応が電気化学的に可逆的である、す
なわち、p型にドープされた共役系重合体は電気
化学的に還元可能であり、n型にドープされた共
役重合体は電気化学的に酸化可能である、という
更なる発見に基づく新規な軽量の2次電池が提供
される。p型にドープされた共役系重合体の電気
化学的還元は、重合体主鎖に沿つて帯電した炭素
原子が電気的に中性の、またはより少なく正に帯
電した状態に電気化学的に還元され、その結果、
陰イオン・ドーパント対イオンが重合体から放出
される機構により重合体のアンドーピングを行な
わせる。同様に、n型にドープされた共役系重合
体の電気化学的酸化は、重合体主鎖沿つて負に帯
電した炭素原子が電気的に中性の、または、より
少なく負に帯電した状態に電気化学的に酸化さ
れ、その結果、陽イオン・ドーパント対イオンが
重合体から放出される機構により重合体のアンド
ーピングを行なわせる。 本発明に係る新規な2次電池は、その電極の一
方または両方の電極活性質としてドープ可能か又
はドープされた形態の共役系重合体を採用し、そ
の充電および放電機構としては、上述の種々の電
気化学的ドーピングおよび電気化学的アンドーピ
ング反応を利用する。かかる2次電池の電解質成
分は、適切な電気化学的ドーピング反応を行なわ
せるに適した1つまたはそれ以上のイオン・ドー
バンド種、すなわち、電極活性ドープ可能の共役
系重合体のより高い酸化状態へのドーピングを行
なわせるための陰イオン・ドーパント種、およ
び/または電極活性ドープ可能の共役系重合体の
より低い酸化状態へのドーピングを行なわせるた
めの陽イオン・ドーパント種にイオン化されうる
化合物から成る。これらの2次電池は充電状態に
おいて初期に組立ててもよいし、あるいは未充電
状態において初期に組立ててもよく、次に、その
場で上述の電気化学的ドーピングまたは電気化学
的アンドーピング反応により、かかる充電状態へ
と変換せしめてよい。 上記の一般的な原理は本発明に従つて構成され
る多様な新規な2次電池系の基礎となるものであ
り、これら2次電池系は一般的に3つに分類され
る。かかる系の第1の分類においては、充電状態
での2次電池のアノードは、そのアノード活物質
として陽イオン・ドーパント種で、n型導電材料
にドープされた共役系重合体を含む。かかる2次
電池の放電機構は、アノード活性陽イオンでドー
プされた共役系重合体の電気化的アンドーピング
を伴なうが、その充電機構は逆の電気化学的ドー
ピング反応を伴なう。かかる系の第2の分類にお
いては、充電状態での2次電池のカソードは、そ
のカソード活物質として陰イオン・ドーパント種
でp型導電材料にドープされた共役系重合体を含
む。かかる2次電池の放電機構はカソード活性陰
イオンでドープされた共役系重合体の電気化学的
アンドーピングを伴なうが、その充電機構は逆の
電気化学的ドーピング反応を伴なう。かかる系の
第3の分類においては、充電状態での2次電池の
カソードはそのアノード活物質としてより低い酸
化状態に陽イオン・ドープ可能な共役系重合体を
含み、アノードはそのアノード活物質としてポー
リング電気陰性度値が1.0を超えない金属を含み、
電解質は陽イオン・ドーパント種にイオン化可能
な化合物から成る。かかる2次電池の放電機構は
カソード活性共役系重合体のドーパント陽イオン
によるn型材料への自発的な電気化学的ドーピン
グを伴なうが、その充電機構は逆の電気化学的ア
ンドーピング反応を伴う。 本発明に係る特に適当な2次電池系は上述した
3つの分類のうちの最初の2つの組合わせおよ
び/またはその下位分類のものであつて、これら
にあつては充電状態での2次電池のアノード活物
質とカソード活物質は、各々共役系重合体である
が異なる酸化状態を有し、カソード活性共役系重
合体の酸化状態は、アノード活性共役系重合体の
それよりも高い。かかる2次電池系は充電状態に
おいて、(a)そのアノード活物質としてn型陽イオ
ン・ドープされた共役系重合体を、そのカソード
活物質としてp型陰イオン・ドープされた共役系
重合体を含み、(b)そのアノード活物質およびカソ
ード活物質の双方としてn型陽イオン・ドープさ
れた共役重合体を含み、アノード活性陽イオン・
ドープされた共役系重合体がアノード活性陽イオ
ン・ドープされた共役系重合体よりも高い程度の
ドーピングを有し、(c)そのアノード活物質および
カソード活物質の双方としてp型陰イオン・ドー
プされた共役系重合体を含み、カソード活性陰イ
オン・ドープされた共役系重合体がアノード活性
陰イオン・ドープされた共役系重合体よりも高い
程度のドーピングを有し、(d)そのアノード活物質
としてn型陽イオン・ドープされた共役系重合体
を、そのカソード活物質としてドープされていな
い共役系重合体を含み、(e)そのアノード活物質と
してp型陰イオン・ドープされた共役系重合体
を、そのアノード活物質としてドープされていな
い共役系重合体を含む2次電池を包含する。 本発明に係る新規な2次電池は、その電極面積
とその重量とに関連して高エネルギー密度、高出
力密度、低い総重量およびサイズ、および高出力
電流を特徴とする。 本発明の電気化学的ドーピング法において出発
材料として用いられる重合体は、より高度な導電
状態にイオン・ドーパント種でドープしうる共役
系重合体なら何でもよい。この目的に適した多数
の共役系有機重合体が当技術分野において知られ
ており、例えば、アセチレン重合体、ポリ(p−
フエニレン)、ポリ(m−フエニレン)、ポリ(硫
化フエニレン)、(―C6H4CH=CH)―x、ポリピロ
ール等がある。これらの重合体は、いずれもその
主鎖に沿つて共役不飽和結合を有する。かかる共
役系重合体は本発明においては任意適宜の形態、
例えば、膜、泡、圧縮膜、コンパクト化された粉
末、または適当なキヤリヤー・マトリツクス、例
えば他の有機重合体材料に分散せしめた粉末等の
形態で採用されうる。アセチレン重合体が特に適
当な出発材料であることが判明している。 本明細書および特許請求の範囲を通じて使用さ
れる「アセチレン重合体」なる用語はポリアセチ
レン、即ち(CH)x、および重合体鎖上の水素原
子の少なくとも若干がハロゲン、アルキル(例え
ば約20炭素原子まで)、アリール(例えばフエニ
ル、ハロフエニルまたはアルキルフエニル)、ま
たはその組合わせで代替された置換されたポリア
セチレンを包含するものである。かかるアセチレ
ン重合体は当技術分野で公知の方法によつて膜、
泡、圧縮膜または粉末の形態で本発明に使用する
ために適当に作成されうる。例えば、高品質の合
成体、均等に薄くて可撓性のポリ結晶質のポリア
セチレン膜およびそれらの特徴はシラカワ等によ
る一連の論文〔Polymer Journal、Vol.2、No.2、
pp.231−244、(1971);Polymer Journal、
Vol.4、No.4、pp.460−462、(1973);Journal of
Polymer Science、Part A−1、Polymer
Chemistry Edition、Vol.12、pp.11−20、
(1974);およびJournal of Polymer Science、
Part A−1、Polymer Chemistry Edition、
Vol.13、pp.1943−1950、(1975)〕に詳細に記載
されており、これらをすべて参考としてここに引
用するものである。シラカワ等によつて説明され
ている合成法は、Ti(OC4H94−Al(C2H53触媒
系の存在する中でアセチレン単量体を重合体化
し、臨界触媒濃度を用いてポリアセチレン粉末の
形成を回避し、重合体化温度に応じて、全シス構
造(重合体化温度は−78℃より低い)、全トラン
ス構造(重合体化温度は150℃より高い)または
混合シス−トランス構造(重合体化温度は−78℃
と150℃の間)を有するポリ結晶質のポリアセチ
レン膜を得ることを含むものである。 シラカワ等の重合体化法は、RおよびR′をハ
ロゲン、アルキルまたはアリールとした場合式
RC≡CHまたはRC≡CR′を有する置換されたア
セチレン単量体を出発単量体として用いることに
より、上記置換されたポリアセチレンの膜を作成
するのにも同様に採用されうる。かかる置換され
たアセチレン単量体は、所望の置換されたポリア
セチレンを得るべく重合体化反応を行なうに当つ
て単独で、あるいは互いにおよび/またはアセチ
レン単量体と混合せしめて使用してよい。 かかる置換されたポリアセチレンを作成するた
めの別の方法においては、出発材料は例えば前記
ヒーガー等の米国特許第4222903号に記載の方法
によつて作成された臭素ドープされたポリアセチ
レン膜である。この膜を密封容器内で120℃〜150
℃の範囲内の温度まで真空中で加熱すると、まず
HBrおよびBr2が放出される。次いでこのガス状
混合体を室温で膜と更に反応させ、次いで前記温
度範囲内まで再加熱する。この手順を数回繰返す
と、Br2はすべて吸収され生成されるガス状物は
HBrのみとなる。その結果得られる生成物は重
合体鎖上の水素原子の若干が臭素原子によつて代
替された置換ポリアセチレンである。続いてこの
置換ポリアセチレンをアルキルまたはアリール有
機金属試薬、例えばメチル・リチウム・臭化フエ
ニルマグネシウムまたはフリーデル−クラフト型
試薬で処理すると、臭素原子は用いられた有機金
属試薬中の有機族によつて代替されることにな
る。このようにして作成された置換ポリアセチレ
ンにおいては、元のポリアセチレン重合体内の
CHボンドの若干はC−CまたはC≡Cに変換さ
れうる。 本発明を実施するに当つては採用されたアセチ
レン重合体は、好ましくは上述の如くに作成され
た膜の形態をなしているが、参考のためにここに
引用するペレツツ等のTrans.Faraday Soc.、
Vol.61、pp.823−828、(1968)により記載される
ごとく作成されたコンパクト化したまたはマトリ
ツクス分散した粉末の形態、或いは同じく参考の
ためにここに引用するネツク等のPolymer
Prepints.Vol.20、No.2、pp.447−451、1979年9
月刊により記載されるごとく、中間ゲルから作成
された泡または圧縮膜の形態をなしても適当であ
る。 本発明の電気化学的ドーピング法によれば共役
系重合体のp型ドーピングは陰イオン・ドーパン
ト種でもつて行なわれるが、該重合体のn型ドー
ピングは、陽イオン・ドーパント種でもつて行な
われる。本発明に従つて共役系重合体の室温導電
率を効果的に修正するには種々の陰イオンおよび
陽イオン・ドーパント種を個々に、または組合わ
せて適当に採用してよい。 p型ドーピングを行なうに適した陰イオン・ド
ーパント種としては、例えば、I-、Br-、Cl-
F-、ClO4 -、PF6 -、AsF6 -、AsF4 -、SO3CF3 -
BF4 -、BCl4 -、NO3 -、POF4 -、CN-、SiF5 -
CH3CO2 -(アセテート)、C6H5CO-(エンゾエー
ト)、CH3C6H4SO3 -(トシレート)、SiF6 --
SO4 --等がある。 n型ドーピングを行なうに特に適した陽イオ
ン・ドーパント種の1つのグループは、ポーリン
グ電気陰性度値が1.6を超えない金属の金属陽イ
オンである。かかる金属とその対応する電気陰性
度値の完全なリストを下の表に示す。
【表】 金属の上記リストはアルカリ金属のすべてと、
アルカリ土類金属のすべてと、周期表の族3(Y、
Sc、Al)および族4(Zr、Ti)からの金属のうち
のある幾つかのものを含む。 n型ドーピングを行なうに特に適した他のグル
ープの陽イオン・ドーパンド種は、Rをアルキル
(例えば、約20炭素原子まで)、アリール(例えば
フエニル、ハロフエニルまたはアルキルフエニ
ル)またはその組合わせとし、MをN、Pまたは
Asとし、EをOまたはSとし、xを0から4ま
での間の整数とした場合、R4-xNHx +およびR3E+
から成る群から選ばれた有機陽イオンである。1
つ以上のR基を有するかかる有機陽イオンにおい
ては種々のR基は同じでもよいしあるいは異つて
もよい。特に適したかかる有機陽イオンはRが
C1からC10のアルキル基であつてxが0であるも
の、すなわちテトラアルキル・アンモニウム、テ
トラアルキル・ホスホニウム・テトラアルキル・
アルソニウム・トリアルキル・オキソニウムおよ
びトリアルキル・スルホニウム陽イオンである。 上述の陰イオンおよび陽イオン・ドーパント種
の各々は、出発物質の共役系重合体の室温導電率
を種々の程度まで増大させる。達成されうる導電
率についての選択性において最も広い範囲に対し
ては、好ましい陽イオン・ドーパント種は、テト
ラアルキル・アンモニウムおよびアルカリ金属陽
イオン、特にLi+であり、好ましい陰イオン・ド
ーパント種は、ハロゲン化物イオン、ClO4 -
PF6 -、AsF6 -、AsF4 -、SO3CF3 -およびBF4 -
ある。 上記イオン・ドーパント種のうち1つまたはそ
れ以上にイオン化されうる化合物が本発明に係る
電気化学的ドーピング法を実施するに当つて電気
化学的セルの電解質の活物質として採用され、そ
れによりドーパント・イオン源として働く。かか
るイオン化されうる化合物は、適当には陽イオン
種のドーパント・イオンのうちの1つと陰イオン
種のドーパンド・イオンのうちの1つとをそなえ
た単純な塩でよく、その場合、電解質は採用され
た電気化学的セルの型式と共役系重合体が電気化
学的セルのアノード活物質として用いられるかカ
ソード活物質として用いられるかあるいはその両
方として用いられるかにより、p型またはn型ド
ーピングを選択的にあるいは同時に行なうために
使用されうるという多用性を有する。アルカリ金
属かテトラアルキル・アンモニウム陽イオンのハ
ロゲン化塩、過塩素酸塩またはヘキサフルオロホ
スフエート塩はこの型のイオン化可能化合物の特
に有用な例である。ただ1種のドーパント・イオ
ンにイオン化されうる他の型のイオン化可能化合
物もただ1つの型のドーピング、即ちp型かn型
が望まれるような場合には本発明に係る電気化学
的ドーピング法を実施する際に使用されるに適し
ている。 本発明に係る電気化学的ドーピング法を実施す
るに当つて電気化学的セルの活性電解質材料とし
て用いられるイオン化可能化合物は適当には、固
体または融解固体(即ち溶融塩、例えばNA0.5
K0.5〔AlCl4〕)の形態で採用されるか、あるいは
電解質材料に関して不活性であつてドーパント・
イオンの電極活物質への泳動を許すようなイオン
化可能化合物に適した溶剤に溶解せしめてよい。
ヨウ化リチウムのごときアルカリ金属ハロゲン化
物が固体電解質として用いるのに特に適してい
る。電解質溶液を調製するに際して用いるに適し
た溶剤としては、水、塩化メチレン、アセトニト
リル、アルコール類(例えば、エチルアルコー
ル)、エーテル(例えば、モノグライム、ジグラ
イムまたは固体酸化ポリエチレン)、環状エーテ
ル(例えば、テトラハイドロフランまたはジオキ
サン)、ヘキサメチルホスホラミド、炭酸プロピ
レン、酢酸メチル、ジオキソラン等がある。Li+
Na+またはK+でn型ドーピングを実施するため
に、電解質溶液を用いる場合には、結果的に得ら
れるドープされた材料の高い反応性により他の溶
剤の多くとともにエーテルまたは環状エーテルを
溶剤として採用するのが一般に異ましい。電解質
溶液の形態で採用される場合のイオン化可能化合
物の濃度は、約0.01ないし約2.0モル濃度の範囲
が適当である。作成されるドープされた重合体
が、比較的低い室温導電率を有すべき場合には、
それより低いモル濃度の溶液を採用するのが好ま
しいが、かかるドープされた重合体が比較的高い
導電率を有すべき場合には、それより高いモル濃
度の溶液を採用するのが好ましい。 p型ドーピングを行なうか、n型ドーピングを
行なうかによつて、本発明の電気化学的ドーピン
グ法を実施するために採用される電気化学的セル
は、電解セル(即ち、アノードとカソードがそれ
ぞれ外部直流電源の正および負の端子に電気的に
接続されたもの)か、あるいは電池(即ち、アノ
ードとカソードを電気的に接続する外部回路が外
部電源を含まないもの)であつてよい。p型また
はn型電気化学的ドーピングは適当に電解セル内
で実施されてよいが、n型電気化学的ドーピング
は電池内で実施してもよい。 本発明に係る電気化学的ドーピング法を電解セ
ル内で実施するためには、ドープすべき共役重合
体を、所望のドーピングの型に応じて、電極の一
方または双方の電極活物質として用いる。p型ド
ーピングのみを行なう場合には、重合体をアノー
ド活物質として用い、少なくとも陰イオン・ドー
パント種にイオン化されうる化合物を構成するよ
うに適当な電解質が選ばれることになる。n型ド
ーピングのみを行なうべき場合には、重合体をカ
ソード活物質として用い、少なくとも陽イオン・
ドーパント種にイオン化されうる化合物を構成す
るように適当な電解質が選ばれることになる。こ
れら二つの場合のいずれにおいても、他方の電極
としては使用さる電活質に対して不活性の任意の
金属、例えば、白金、パラジウム、ルテニウム、
ロジウム、金、イリジウム、アルミニウム等で構
成して適当である。同一の電解セル内でp型ドー
ピングとn型ドーピングとを同時に行ないたい場
合には、同じ共役系重合体をセルのアノード活物
質としても、カソード活物質としても用いてよ
く、そして陰イオン・ドーパント種および陽イオ
ン・ドーパント種の双方にイオン化されうる化合
物を構成するように、適当な電解質を選べばよ
い。 本発明に係る電気化学的ドーピング法を実施す
るに当つて電解セルに電力を供給するための電気
的エネルギー源は、例えば共役系重合体の電気化
学的酸化および/または還元または該重合体から
および/または該重合体への電子移送を開始せし
めるに充分に高いが重合体もしくは溶剤の電気化
学的劣化を生じないように充分に低い電位を送出
すことのできる電池等の任意の直流電源が適当で
ある。かかる電位は例えば約2ボルトから25ボル
トまでの範囲にあるのが適当で、約9ボルトが特
に適当であると判明している。 本発明の電気化学的ドーピング法によつて予め
選択されたp型またはn型室温導電率を示すドー
プされた共役系重合体を生成するに当つては、上
述のごとき所望の型のドーピングを得るに適した
仕方で、すなわち、1つまたは複数の重合体を適
切な電極位置に置き且つ適切な電解質および直流
電源をもつてまず電解セルを組立てる。次いで、
重合体の酸化状態に変化を生ぜしめるに充分な電
位をセルに印加することによつてセルを作動せし
める。したがつて、上に詳述したドーピング機構
により、陰イオン・ドーパント・イオンがアノー
ド活性重合体中に泳動してp型材料を生成するこ
とによつて、および/または陽イオン・ドーパン
ト・イオンがカソード活性重合体中に泳動してn
型材料を生成することによつて、ドーパント・イ
オンによる重合体のドーピングが生起する。かか
るドーピングの度合いは、重合体の酸化状態に生
じる変化の度合い(これは印加される電位の電圧
と印加時間の関数である)と電解質中のドーパン
ト・イオン濃度とに依存するが、これらの変数の
すべては対応する度合いのドーピングが得られる
ドープされた重合体に予め選択された室温導電率
を与えるように適正に調整制御される。一般に、
所要の度合いのドーピングは、適当には、約2な
いし25ボルトの電位を約数分から約数時間の範囲
の時間にわたつて印加すると共にドーパント・イ
オン濃度を約0.01ないし約2.0モルの範囲内のイ
オン化可能化合物濃度を有する電解質溶液と同等
にすることによつて得ることができる。こられの
大まかな作動範囲内では、所望の度合いのドーピ
グを得るための印加電位の電圧および時間と電解
質中のドーパント・イオン濃度との適正な組合わ
せは一般に試行錯誤の手順により予め決定するこ
とができる。例えば電解質としてヨウ化カリウム
またはテトラ−n−ブチル過塩素酸アンモニウム
の0.5モル溶液を採用し且つ約9ボルトの印加電
位を採用するとポリアセチレンはそれぞれI3 -
たはClO4 -でもつて約0.5時間ないし約1時間のう
ちに高度に導電性の金属状態に電気化学的にドー
プされうる。 本発明に係るn型電気化学的ドーピングを電池
内で実施するに当つては、ドープされるべき共役
系重合体をカソード活物質として採用し、アノー
ド活物質はポーリング電気陰性度値が1.0を越え
ない金属である。上記の表にリストされた値に
よつて示されるごとく、この実施例で用いられる
ように意図されたアノード活性金属としては、ア
ルカリ金属のすべてと、Ba、CaおよびSrがあ
る。これらの金属は、いずれも2.70よりも大きい
標準酸化電極電位を有する。好ましいアノード活
性金属はリチウムで、これは最高の標準酸化電極
電位を有する。電解質は、少なくとも1つの陽イ
オン・ドーパント種にイオン化されうる化合物か
ら成る。ドーパントの陽イオンが、アノード活性
金属とは異なる種のものである場合には、ドーパ
ントの陽イオンがセル放電時におけるアノード反
応の結果としてアノードから出る金属陽イオンと
混合するのを防ぐために、適当な分離手段、たと
えば、ガラス・フリツトを採用するのが好まし
い。 このボルタ電池はアノード活性金属からの電子
移動により重合体の酸化状態に還元を行なわせる
ようにアノードとカソードを電気的に接続する外
部回路を介して放電させることによつて作動せし
められる。したがつて、上に詳述したn型ドーピ
ング機構によつて、ドーパント陽イオンによるn
型材料に対する重合体のドーピングが自発的に生
起する。かかるドーピングの度合いは重合体の酸
化状態において行なわれる還元の度合(これは、
電池放電の時間とアノード活性金属の標準酸化電
極電位との関数である)と電解質中にドーパン
ト・イオン濃度とに依存するがこれら変数のすべ
ては、対応するドーピングの度合いが得られるド
ープされた重合体に、予かじめ選択された室温誘
電率を与えるように適正に調整制御される。上述
の電解セル実施例と同様に、且つ、時間および濃
度の同様な大まかな作動範囲内では、所望の度合
いのドーピングを得るための電池放電時間と、ア
ノード活性金属の標準酸化電極電位と、電解質中
のドーパント・イオン濃度との適正な組合わせ
は、一般に、試行錯誤の手順により予じめ決定で
きる。たとえば、アノード活性金属としてリチウ
ムを採用し、且つ電池の電解質として過塩素酸リ
チウムのテトラハイドロフランによる0.3モル溶
液を採用する、ポリアセチレンは約0.5時間から
約1時間の時間内にLi+で高度に誘電性の金属状
態に電気化学的にドープされうる。 所望の度合いのドーピングを正確に達成しうる
ように電気化学的ドーピング法の作動条件変数の
調整および制御の簡単化は、増大する度合いのド
ーピングをもつての共役系重合体のより高度に誘
電性の状態への漸進的な変換には、電気化学的セ
ルを流れる電流のそれに対応した漸進的な変化が
伴なうという事実によつて可能とされる。従つ
て、かかる電流とドーピングの度合いとの間の相
関関係が任意の与えられた電気化学的ドーピング
系に対していつたん確立されると、例えば電気化
学的セルの外部回路内に接続された電流計による
かかる電流の監視はその系内でのドーピングの度
合いの直接的な監視となる。更に、採用された電
解質がドーピング反応が性質上全く電気化学的と
なるように重合体に対して通常化学的に不反応性
のものであれば、かかる反応は単に電気化学的セ
ルの作動をオフにすることにより重合体の過ドー
ピングを防止する急激な中断点をもつて終了され
うる。これら2つの特徴が組合わさつて、安定し
た且つ均一な室温導電率をもつドープされた重合
体生成物の確実ならしめるように本発明の電気化
学的ドーピング法にドーピングの度合いと均一性
との確実に正確な制御を与えるのである。 本発明の電気化学的ドーピング法により達成さ
れうるドープされた重合体の最大度合いのドーピ
ングおよびそれに対応する最大レベルの室温導電
率は共役系重合体の特定の型および形態と採用さ
れるドーパント・イオンの特定の種と共に変化す
る。かかる最大レベルまでは、得られる導電率は
ドーピングの度合いが増大するに伴つて増大す
る。例えば、アセチレン重合体の場合、該アセチ
レン重合体主鎖の炭素原子1個当り約0.001ない
し約0.1モルのドーパント・イオンよりも少ない
度合いのドーピングは出発アセチレン重合体の室
温導電率をドープされていないアセチレン重合体
のそれを僅かに止まわる値から103ohm-1cm-1
オーダーまでの範囲の値まで増大せしめる。ドー
プされていないアセチレン重合体の導電率はその
組成および作成法に応じて典型的には約10-9ない
し10-5ohm-1cm-1のオーダーでありまたドープさ
れた重合体の半導体−金属の遷移は約1ohm-1cm
-1の導電率において一般に到達されるから、本発
明の電気化学的ドーピング法はドープされた重合
体の得られる室温導電率に全半導体域にわたりま
た金属域内にわたる広範囲の選択性を与える。 上に詳述したごとく、本発明の電気化学的ドー
ピング法は、共役的に不飽和の重合体主鎖上の炭
素原子に正または負の電荷を付与する機構によつ
て進行するが、該電荷は対イオンとしてのドーパ
ント陰イオンまたは陽イオンを引きつけて重合体
の電気的中性に維持する。重合体の主鎖に沿う共
役負飽和結合の存在は多数の共鳴形態をとり得る
ようにするため、炭素原子に付与された電荷はき
わめて多数の炭素原子の上で炭素原子鎖に沿つて
非局在化される。電荷のかかる非局在化は電荷を
きわめて安定にすることにより、重合体は可能な
ドーパント対イオンの幅広い選択をもつて安定し
たイオン化合物または電荷移動錯体を形成するこ
とができるが、この選択は従来の化学的ドーピン
グ法で行われるものよりも範囲がかなり広いもの
である。 本発明の電気化学的ドーピング法により可能と
なされた適当なドーパント種のより広範な選択に
よつて金属域内へと及ぶ種々のレベルの室温導電
率を有し且つ陽イオン・ドーパント種が性質にお
いて非金属的である新規なn型のドープされた共
役系重合体の作成が可能となる。本発明により提
供されるかかる新規なn型導電重合体材料はRを
アルキルまたはアリールとし、MをN、Pまたは
Asとし、Eを0またはSとし、xを0から4ま
での整数とした場合にR4-xMHx +およびR3E+
ら成る群から選択された有機ドーパント陽イオン
でもつて制御された度合いまでドープされた共役
系重合体である。これらの有機ドーパント陽イオ
ンについては上に詳述した。これらの有機ドーパ
ント陽イオンの分子大きさおよび種々の有機溶剤
へのその可溶性はそのR基の大きさおよび数を単
に変化せしめるだけでかなり広い範囲にわたつて
変化せしめうる。ドーパント種の分子の大きさは
ドープされた重合体に付与される導電率および他
の種々の性質を決定する上で重要な要因となりう
るものであるから、本発明により提供される新規
な有機用イオン・ドープされたn型共役系重合体
は前述の金属陽イオン・ドープされたn型共役系
重合体よりもこの点において広い範囲の融通正を
与えるものである。 従つて本発明の電気化学的ドーピング法は種々
の電気的および電子的装置適用例に用いられる
種々のレベルの室温導電率を有する種々のp型ま
たはn型のドープされた重合体素材の生産のため
の効率的で経済的な手段として適当に採用されう
るものである。 本発明の電気化学的ドーピング反応および上に
詳述したその逆の電気化学的アンドーピング反応
は、本発明に係る新規な軽量の2次電池の設計に
特に有用な適用を見いだすものである。かかる2
次電池はその電極の一方または双方の電極活物質
としてドープ可能なまたはドープされた形態での
共役系重合体を使用し、そしてその充電および/
または放電機構として上述の種々の電気化学的ド
ーピングおよび/または電気化学的アンドーピン
グ反応を利用する。これらの2次電池は充電状態
で初期に組立ててもよいし、あるいは末充電状態
で初期に組立ててもよく、次にその場で電気化学
的ドーピング反応により(電池の充電状態がドー
プされた形態での集合体を採用する場合)または
電気化学的アンドーピング反応により(電池の充
電状態がドープ可能な形態での重合体を採用する
場合)かかる充電状態へと変換されてよい。組立
てられる電池系の型式に応じて、予めドープされ
た重合体は初期組立において必要な場合とそうで
ない場合とがある。 本発明に係る特定の2次電池系の充電機構とし
て用いられるか放電機構として用いられるかにか
かわりなく、電気化学的ドーピング反応は陰イオ
ン・ドーパント種による高い酸化状態への、およ
び/または陽イオン・ドーパト種によるより低い
酸化状態への電極活性ドープ可能な共役系重合体
のドーピングを伴う。逆に、本発明に係る特定の
2次電池系の充電機構として用いられるか放電機
構として用いられるかにかかわりなく、電気化学
的アンドーピング反応は電極活性陰イオン・ドー
プされた共役系重合体のより低い酸化状態への、
および/または電極活性陽イオン・ドープされた
共役系重合体のより高い酸化状態へのアンドーピ
ングを伴う。 本発明に係る種々の型式の2次電池系の各々に
おいて、充電機構または放電機構は上述の電気化
学的ドーピング反応の一方または双方を伴い、そ
の逆の機構は対応する逆の電気化学的アンドーピ
ング反応を伴う。これらの系の各々における電解
質成分は適切な電気化学的ドーピング反応を行な
わせるための1つまたはそれ以上のイオン・ドー
パント種、即ち電極活性ドープ可能な共役系重合
体のより高い酸化状態へのドーピングを行なわせ
るための陰イオン・ドーパント種および/または
電極活性ドープ可能な共役系重合体のより低い酸
化状態へのドーピングを行なわせるための陽イオ
ン・ドーパント種にイオン化されうる化合物から
成る。本発明に係る電池構成に用いるに適し且つ
好ましい共役系重合体、陰イオン・ドーパト種お
よび陽イオン・ドーパント種はすべて電気化学的
ドーピング法について上述したものと同じであ
る。 本発明に係る種々の型式の2次電池系は3つの
一般的な分類に分けられる。かかる系の第1の分
類においては、充電状態における2次電池のアノ
ードはそのアノード活物質として陽イオン・ドー
パント種によりn型電材料にドープされた共役系
重合体を含む。この分類はかかるアノードを種々
の適合しうる電解質およびカソードと組合わせて
用いた多様な電池系を包含する。かかる2次電池
の放電機構は陽イオン・ドープされた共役系重合
体アノードのより高い酸化状態への電気化学的ア
ンドーピングを伴い、陽イオン・ドーパント種は
該重合体から電解質系内へと回収可能に放出され
る。かかる2次電池の末充電または放電状態にお
いては、そのアノード活物質はドープされていな
い形態および/またはより低い酸化状態へと陽イ
オン・ドープされうる形態での共役系重合体であ
る。かかる2次電池の充電機構はかかる陽イオ
ン・ドープ可能な共役系重合体の、電解質系から
の陽イオン・ドーパント種によるより低い酸化状
態への電気化学的ドーピングを伴う。 本発明に係る2次電池系の第2の分類において
は、充電状態における2次電池のカソードはその
カソード活物質として陰イオン・ドーパント種で
p型導電材料にドープされた共役系重合体を含
む。この分類はかかるカソードを種々の適合しう
る電解質およびアノードと組合わせて利用した多
様な電池系を包含する。かかる2次電池の放電機
構は陰イオン・ドープされた共役系重合体カソー
ドのより低い酸化状態への電気化学的アンドーピ
ングを伴い、陰イオン・ドーパント種は該重合体
から電解質系内へ回収可能に放出する。かかる2
次電池の末充電または放電状態においては、その
カソード活物質はドープされていない形態およ
び/またはより高い酸化状態に陰イオン・ドープ
されうる形態での共役系重合体である。かかる2
次電池の充電機構はかかる陰イオン・ドープ可能
な共役系重合体の、電解質系からの陰イオン・ド
ーパント種によるより高い酸化状態への電気化学
的ドーピングを伴う。 この第2の分類の1つの特に適当な型式の2次
電池系はポーリング電気陰性度値が1.6を越えな
い金属をアノード活物質として含むアノードと組
み合わせてp型陰イオン・ドープされた共役系重
合体をそのカソード活物質として採用する。かか
るアノード活性金属は好ましくはアルカリ金属、
特にリチウムである。この型式の典型的な2次電
池系はアノード活物質としてアルカリ金属を、カ
ソード活物質としてp型のハロゲン化物、過塩素
酸塩または六フツ化リン酸塩ドープされた共役系
重合体を、そして電極活物質としてアルカリ金属
またはテトラアルキルアンモニウム陽イオンのハ
ロゲン化塩、過塩素酸塩または六フツ化リン酸塩
をそれぞれ含み、アノード各物質と電解質塩との
アルカリ金属は好ましくはリチウムである。 本発明に係る他の特に適当な型式の2次電池系
は上記の第1および第2の分類の系の組合せおよ
び/またはそれらの下位分類であるものであつ
て、それらにおいては充電状態における2次電池
のアノード活物質およびカソード活物質は各々共
役系重合体であるが異る酸化状態を有しており、
カソード活性共役重合体の酸化状態はアノード活
性共役系重合体のそれよりも高い。このカテゴリ
ーに属するものとしては5つの異る型式の2次電
池系がある。 (a) 充電状態においてそのアノード活物質として
n型陽イオン・ドープされた共役系重合体を、
そのカソード活物質としてp型陰イオン・ドー
プされた共役系重合体をそれぞれ含む2次電
池。かかる2次電池の放電機構は陽イオンドー
プされた共役系重合体のより高い酸化状態へ
の、そして陰イオン・ドープされた共役系重合
体のより低い酸化状態への同時的電気化学的ア
ンドーピングを伴い、陽イオンおよび陰イオ
ン・ドーパント種はそれぞれのホスト重合体か
ら電解質系内へと回収可能に放出される。かか
る2次電池の末充電または完全放電状態におい
ては、2つの電極活性共役系重合体は各々実質
的にドープされない形態にあり、従つて実質的
に同じ酸化状態にある。かかる2次電池の充電
機構はその電極活性共役重合体の一方(即ち、
充電された電池のアノード活性重合体)の、電
解質系からの陽イオン・ドーパント種によるよ
り低い酸化状態への、そして他方の電極活性共
役系重合体(即ち、充電された電池のカソード
活性重合体)の、電解質系からの陰イオン・ド
ーパント種によるより高い酸化状態への同時的
電気化学的ドーピングを伴う。 (b) 充電状態においてそのアノード活物質および
カソード活物質の双方としてn型陽イオン・ド
ープされた共役系重合体を含み、アノード活性
陽イオン・ドープされた共役系重合体がカソー
ド活性陽イオン・ドープされた共役系重合体よ
りも高い度合いのドーピングを有する2次電
池。かかる2次電池の放電機構はアノード性活
性陽イオン・ドープされた共役系重合体のより
高い酸化状態への電気化学的アンドーピングを
伴い、陽イオン・ドーパント種は重合体から電
解質系内へ回収可能に放出され、またカソード
活性陽イオン・ドープされた共役系重合体の、
電解質系からの陽イオン・ドーパント種による
より低い酸化状態への同時的電気化学的ドーピ
ングを伴う。かかる2次電池の末充電または完
全放電状態においては、2つの電極活性共役系
重合体は各々実質的に同じ程度まで陽イオン・
ドープされ、従つて実質的に同じ酸化状態にあ
る。かかる2次電池の充電機構はそのアノード
活性陽イオン・ドープされた共役系重合体の一
方(即ち、充電された電池のアノード活性集合
体)の、電解質系からの陽イオン・ドーパント
種によるより低い酸化状態への電気化学的ドー
ピングと、他方の電極活性陽イオン・ドープさ
れた共役系重合体(即ち、充電された電池のカ
ソード活性重合体)のより高い酸化状態への同
時的電気化学的アンドーピングとを伴い、陽イ
オン・ドーパント種は重合体から電解質系内へ
と回収可能に放出される。 (c) 充電状態においてそのアノード活物質および
カソード活物質の双方としてp型陰イオン・ド
ープされた共役系重合体を含み、カソード活性
陰イオン・ドープされた共役系重合体はアノー
ド活性陰イオン・ドープされた共役系重合体よ
りも高い度合いのドーピグを有する2次電池。
かかる2次電池の放電機構はカソード活性陰イ
オン・ドープされた共役系重合体のより低い酸
化状態への電気化学的アンドーピングを伴い、
陰イオン・ドーパント種は該重合体から電解質
系へと回収可能に放出され、またアノード活性
陰イオン・ドープされた共役系重合体の、電解
質系からの陰イオン・ドーパント種によるより
高い酸化状態への同時的電気化学的ドーピング
を伴う。かかる2次電池の末充電または完全放
電状態においては、2つの電極活性共役系重合
体は各々実質的に同じ程度まで陰イオン・ドー
プされ、従つて実質的に同じ酸化状態にある。
かかる2次電池の充電機構はその電極活性陰イ
オン・ドープされた共役系重合体の一方(即
ち、充電された電池のカソード活性重合体)の
電解質系からの陰イオン・ドーパント種による
より高い酸化状態への電気化学的ドーピング
と、他方の電極活性陰イオン・ドープされた共
役系重合体(即ち、充電された電池のアノード
活性重合体)のより低い酸化状態への同時的電
気化学的ドーピングとを伴い、陰イオン・ドー
パント種は該重合体から電解質系内へと回収可
能に放出される。 (d) 充電状態においてそのアノード活物質として
n型陽イオン・ドープされた共役系重合体を、
そのカソード活物質としてドープされていない
共役系重合体をそれぞれ含む2次電池。この型
式の2次電池はその放電および充電機構におい
てまた末充電または完全放電状態におけるその
形状において(b)型2次電池系と同じである。 (e) 充電状態において、そのカソード活物質とし
てp型陰イオン・ドープされた共役系重合体
を、そのアノード活物質としてドープされてい
ない共役系重合体をそれぞれ含む2次電池。こ
の型式の2次電池はその放電および放電機構に
おいてまたは未充電または完全放電状態におけ
るその形状において(c)型2次電池系と同じであ
る。 上記(a)〜(c)型の典型的な2次電池系は電解質活
性材料としてアルカリ金属かテトラアルキル・ア
ンモニウム陽イオンのハロゲン化塩、過塩素酸塩
または六フツ過リン酸塩を、電極活性n型重合体
としてアルカリ金属陽イオンまたはテトラアルキ
ル・アンモニウム陽イオン・ドープされた共役系
重合体を((a)、(b)および(d)型系において)、そし
て電極活性p型重合体としてハロゲン化物、過塩
素酸塩または六フツ化リン酸塩ドープされた共役
重合体を((a)、(c)および(e)型系において)それぞ
れ含む。 1次電池系におけるリチウムアノードと組合わ
せたカソード材料として、前記モーザの米国特許
第3660163号に教示されているポリピロール−ヨ
ウ素電荷移動錯体はハロゲン化物ドープされた共
役系重合体であり、従つて本発明に係る上記第2
の分類の2次電池系におけるカソード活物質とし
て適当であることに注目すべきである。しかし、
かかる第2の分類の2次電池系においてカソード
活物質としてポリピロール−ヨウ素電荷移動錯体
を使用することは、本発明に従つて、アノード活
物質がカソード活性陰イオン・ドープされた共役
共重合体よりも低い酸化状態にあるような系、即
ち上記(a)、(c)およビ(e)型の系にのみ限定される。 本発明に係る第3の分類の2次電池系において
は、充電状態における2次電池のカソードはその
カソード活物質としてドープされていない形態お
よび/またはより低い酸化状態に陽イオン・ドー
プ可能な形態での共役系重合体を含み、アノード
はそのアノード活物質としてボーリン電気陰性度
値が1.0を超えない金属を含み、電解質は陽イオ
ン・ドーバント種にイオン化可能な化合物から成
る。上掲の表1にリストされた値によつて示され
るごとく、この分類の2次電池系に使用されるよ
うに意図されたアノード活性金属としてはアルカ
リ金属のすべてと、Ba、CaおよびSrがある。こ
れらの金属はいずれも2.70より大きい標準酸化電
極電位を有する。かかる2次電池の放電機構はカ
ソード活性共役系重合体の、電活質系からの陽イ
オン・ドーパント種によるより低い酸化状態への
自発的な電気化学的ドーピングを伴う。かかる2
次電池の未充電または放電状態においては、その
カソード活性物質は陽イオン・ドーパント種でn
型材料にドープされた共役系重合体である。かか
る2次電池の充電機構は陽イオン・ドープされた
共役系重合体のより高い酸化状態への電気化学的
アンドーピングを伴い、陽イオン・ドーパント種
は該重合体から電解質系内へと回収可能に放出さ
れる。 この第3の分類の典型的な2次電池系はアノー
ド活物質としてアルカリ金属を、カソード活物質
としてドープされていない共役系重合体を、そし
て電解質活性材料としてアルカリ金属かテトラア
ルキル・アンモニウム陽イオンのハロゲン化塩、
過塩素酸塩または六フツ化リン酸塩をそれぞれ含
み、アノード活物質および電解質塩の双方のアル
カリ金属は好ましくはリチウムである。 本発明に係る種々の方式の2次電池の各々につ
いて、電池の初期組立ては好都合には組立てられ
る特定の系の上記充電および未充電状態のうちの
一方か他方にあつてよく、場合に応じて、ドープ
されていない共役系重合体か適切なイオン・ドー
パント種で所要の程度まで(即ち、一般には金属
域内へ)予めドープされた共役重合体のいずれか
を採用する。かかる予めドープされた重合体は本
発明の電気化学的ドーピング法によるか、あるい
は前記ヒーガ等の米国特許第4222903号および第
4204216号に記載の従来の化学的ドーピング技術
によつて作成されうる。適切には、予めドープさ
れた重合体は、初期の組立てが電池の充電状態に
あるか未充電状態にあるかにかかわりなく上述の
(b)、(c)、(d)および(e)型の系の初期組立てにおいて
必要とされる。上述のうちその他の系のすべてに
おいては、初期組立てに予めドープされた重合体
を用いることは随意である。 本発明に係る2次電池を組立てるに当つては、
所望ならば、各電極は当技術界でよく理解されて
いる技術に従つて電極活性材料を支持しそれとの
電気的接続を与えるための適当な電流コレクタを
含んでよい。かかる電流コレクタが採用される場
合には、それは電極活性材料に対して化学的に安
定な高度に導電性の材料、例えば金、白金、タン
タル、炭素、アルミニウム、ステンレス鋼等ので
形成すると適当である。しかし、充分に高い程度
までドープされた場合に金属域におけるその高い
室温導電率のため、ドープされたまたはドープ可
能な共役系重合体は電池のアノード全体および/
またはカソード全体としてのみ採用するのが適当
であり、その場合それと混合してあるいは別個の
電流コレクタとして高導電性の材料を付加する必
要はなく、また電池の高出力電流を送り出す能力
を実質的に犠牲にすることもない。この特徴はき
わめて有意義なものである。何故ならそれは比較
的高い出力電流を達成するに要する電池の総重量
をかなり節約すること可能とし、それにより電池
に単位重量当りの比較的高い出力電流、高い電力
密度および高いエネルギー密度を与えるからであ
る。 比較的高い出力電流を送り出すという電池の最
適能力を得るには、電極活性共役系重合体は、少
なくともそれが採用される特定の電池系において
最高の度合いのドーピングの形態にある場合に
は、該重合体に金属域における室温導電率、すな
わち少なくとも約1ohm-1cm-1を与えるに充分な
程度のドーピングを有するべきである。この要求
に応じるに充分なドーピングの正確な度合いは共
役系重合体の特定な型および形態と採用される特
定のイオン・ドーパント種と共に変化する。例え
ばアセチレン重合体では、ドーピングのかかる度
合いは典型的にはアセチレン重合体主鎖の1炭素
原子当りにつき約0.01ないし約0.1モルのドーパ
ント・イオンの範囲内、即ち約1ないし約10モ
ル・パーセントの範囲のドーピングの度合いであ
る。 電解質のイオン化可能化合物は、原則として、
電池系の充電および/または放電に伴う適切な電
気化学ドーピング反応を行なうに必要とされるイ
オン・ドーパント種の単純な塩である。電解質塩
は固体電解質の形態、例えば微細に分割された形
態で使用してもよいが、好ましくは電極材料に関
して不活性であつて電極活性材料との電解質イオ
ンの泳動を許すような適当な溶剤(例えば炭酸プ
ロピレン;モノグライム、ジグライムまたは固体
酸化ポリエチレン等のエーテル;またはテトラハ
イドロフランまたはジオキサン等の環状エーテ
ル)による電解質溶液または懸濁液の形態で用い
られる。電解質は好ましくは電解質塩を湿潤せし
めてイオンの流動性を容易ならしめるに充分な最
小量の溶剤のみ含むから、電解質の特に適当な形
態はその飽和溶液における電解質塩の懸濁液、例
えばペーストである。 電解質は好ましくは電池構体の内部回路内の固
体マトリツクス中に含浸される。この固体マトリ
ツクスは電極活性共役系重合体の一方または双方
および/または電解質に対して透過性であつて2
つの電極活性材料を分離する不活性の多孔性媒
体、例えばフイルター紙、ガラス・フリツト、多
孔セラミツク、ドープされていない形態での共役
系重合体から成つてよい。電極活性共役重合体中
に含浸されると、電解質は更に重合体材料の粒子
または繊維間の空所を全部または部分的に満たす
イオン動体として働く。含浸は上述したごとく適
当な不活性溶剤による電解質塩の濃縮された、例
えば、飽和した溶液または懸濁液でマトリツクス
材料を湿潤させることによつて行なつてよい。電
解質塩をマトリツクス中に固体電解質として含浸
された状態に残すべく溶剤を次に例えば真空下で
揮発させもよいが、イオン流動性を容易ならしめ
るために含浸されたマトリツクス内に存在する最
小量の溶剤を電解質塩を湿潤させるに充分に維持
することが好ましいと判明した。電解質塩は好ま
しくは電池系の充電および/あたは放電に伴う適
切な電気化学的ドーピング反応を行なわせるに必
要とされる量を超えた量で電池構体の内部回路に
存在すべきである。 ドープされたまたはドープ可能な共役系重合体
を電極活性材料の各々として採用する本発明に係
る型式に電池系(即ち上記(a)〜(e)型の電池系)に
おいて、アノード活物質とカソード活物質は2つ
の別々の共役重合体の物体でよく、あるいは同一
の共役系重合体の一体的物体両表面でもよく、そ
の場合電解質は共役系重合体中に適当に含浸され
る。後者の実施例においては、2次電池がその未
充電または完全放電状態にあるときには、共役重
合体の両表面は実質的に同じ酸化状態、即ち実質
的にドープされていない形態((a)型の系)、実質
的に同じ程度まで陽イオン・ドープされた形態
((b)および(d)型の系)、または実質的に同じ程度ま
で陰イオン・ドープされた形態((c)および(d)型の
系)にある。他方、2次電池がその充電状態にあ
るときには、アノード活物質およびカソード活物
質はカソード活性表面層がアノード活性表面層よ
りも高い酸化状態にあり中央層がアノード活性表
面層とカソード活性表面層との酸化状態の中間の
酸化状態で電解質で含浸された共役系重合体を構
成する三層一体的の共役系重合体の両表面層とし
てそれぞれ形成される。 本発明に係る2次電池系のある幾つかのものに
おいては、即ち上記(a)型の系と、ボーリング電池
陰性度値が1.6を超えないアノード活性金属を採
用する上記第2分類の系においては、その作動放
電はドーパント陽イオンまたは金属の陽イオンの
アノード活物質からの内部遊離およびドーパント
陰イオンのカソード活物質からの内部遊離を伴
い、その結果その場で付加的な量の電解質塩がセ
ル放電反応生成物として形成される。電池の電解
質としてこのようにその場で形成された電解質塩
にのみたよることも可能であるが、充電状態にお
ける電池を例えば上述の含浸技術によりその場で
形成された電解質を超える電解質で初期に下塗り
しておくと電池の性能特性(例えばエネルギー密
度)が高められることが判明した。 本発明に係る種々の2次電池系のいずれかにお
いても、電池の初期に組立てられた未充電状態か
らの充電と電池の作動放電後の再充電は、電解セ
ルを形成するように、例えば9ボルト電池等の適
当な直流電源の負端子と正端子に2次電池のアノ
ードとカソードをそれぞれ電気的に接続すること
により行なわれる。従来から容認されている命名
法に従つて、2次電池のアノード活物質が電解セ
ルのカソード活物質となり、それに対応して、2
次電池のカソード活物質が電解セルのアノード活
物質となる。電極活性共役重合体の酸化状態に変
化を行なわせるに充分な電位を電解セルに印加す
ると、2次電池は上述の種々の電気化学的ドーピ
ングおよび/またはアンドーピング反応により未
充分または放電状態から充電状態へと変換され
る。充電動作が完了すると、その結果充電された
2次電池は直流電源から切離されて使用準備がと
とのう。本発明の2次電池はこのようにして多数
サイクルにわたつて放電および再充電されること
ができる。 きわめて軽量で高導電率のドープされた共役系
重合体は、特に厚さが例えば10ないし100ミクロ
ンの範囲のフイルムの形態で用いられると、その
電極面積とその重量との双方に関連して高エネル
ギー密度、高出力密度、低い総重量およびサイ
ズ、および高出力電流を特徴とする本発明に係る
新規な2次電池の構成を可能ならしめる。例えば
予備テストの示したところでは、本発明に係る2
次電池構成はアノードとカソードの総合重量に基
づいて約4Kw/lbの初期出力密度を示すことが
できる。これに比して、通常のフラツシユライト
用電池は約2w/lbの初期出力密度を示す。従つ
て本発明に2次電池は短い時間間隔にわつて単位
重量当りにつき例外的に大きなサージの電力を送
り出すことができ、従つて軽量自動車電池として
潜在的な効用を有する。 以上本発明の電池を多数回の再使用を可能とす
るように放電モードでも充電モードでも作動しう
る能力を有する2次電池としての使用について主
に説明したが、所望とあればそれらは放電モード
でのみ作動する1次電池としても採用しうること
は理解されるであろう。 本発明を以下の実施例によつて更に説明する。 実施例 1 約82%のシス異性体より成り 約1×10-3ohm-1cm-1の室温導電率を有する1
cm×3cm×0.01cmのポリアセチレン・フイルムの
ストリツプを、白金陰極と0.5Mのヨウ化カリウ
ム電解質水溶液とを有する電解セルのアノードと
して採用した。この電解セルに9ボルト電池で通
電し、該セルの外部回路内に電流計を接続した。
電解質の電気分解は該セルに9ボルトの電位を
0.5時間の期間にわたつて引火することによつて
行ない、その期間中に電流計によつて測定された
電流は1mAから43mAに増大した。次いでアノ
ード・フイルムをセルから除去し、その組成は元
素分析により(CHI0.07xであると測定された。
ヨウ化物ドープされたポリアセチレン・フイルム
は酸素を含有せず(C、HおよびIの総含有量は
99.8%に等しかつた)従つて電解ドーピング工程
時に加水分解および/または化学的酸化を全く受
けなかつたということは注目すべき重要なことで
ある。 p型ヨウ化物ドープされたポリアセチレン・フ
イルムの室温導電率を4探針直流技術を用いて測
定したところ、9.7ohm-1cm-1と判明した。この
値はポリアセチレン・フイルムをヨウ素蒸気に露
出せしめることにより同じ程度までヨウ素でドー
プされたポリアセチレン・フイルムに対して先に
観察された値と矛盾することはない。 実施例 2 実施例1の手順を繰返したが、本実施例では電
解質としてテトラ−n−ブチル過塩素酸アンモニ
ウムの0.5Mの塩化メチレン溶液を用意した。9
ボルト電位を1時間にわたつて印加し、この時間
中に電流計によつて測定された電流は0.95mAか
ら3.4mAに増大した。その結果得られたp型ド
ープされたポリアセチレン・フイルムは 〔CH(ClO40.0645xの組成と970ohm-1cm-1の室温
導電率を有することが判明した。 実施例1および2の手順をより短い電気分解時
間にわたつて行なつたところ、得られたドープさ
れたポリアセチレン・フイルムはより低いドーピ
ング・レベルと、それに対応して半導体領域内で
より低い室温導電率を有することが判明した。 実施例 3 実施例1の手順を繰返したが、今度は電解質と
して〔Prn 3NH〕+〔AsF6-の0.3Mの塩化メチレン
溶液を用いた。9ボルト電位を0.75時間にわたつ
て加え、その時間中に電流計により測定された電
流は0.4mAから1.02mAに増大した。得られた
p型にドープされたポリアセチレン・フイルムは
元素分析により〔CH(AsF40.077xに対応する組
成と553ohm-1cm-1の室温導電率を有することが
判明した。AsF4 -イオンは電気分解工程時におけ
るAsF6 -からのフツ素原子による〔Prn 3NH〕+
らの陽子引抜きを含む反応シーケンスによつて形
成されるものと信じられる。 実施例 4 実施例1の手順を繰返したが、今度は電解質と
して〔Bun 4N〕+〔SO3CF3-の0.3M塩化メチレン
溶液を採用した。9ボルト電位を0.5時間の時間
にわたつて印加し、その時間中に電流計によつて
測定された電流は1.6mAから2.35mAに増大し
た。得られたp型ドープされたポリアセチレン・
フイルムは〔CH(SO3CF30.06xの組成と
255ohm-1cm-1の室温導電率を有することが判明
した。 実施例 5 実施例1の手順を繰返したが、今度は電解セル
のアノードとしてポリアセチレン・フイルムを、
カソードとして白金電極を用い、且つ電解質とし
てテトラハイドロフラン中にヨウ化リチウムの本
質的に飽和した溶液を用いた。9ボルト電位を
0.5時間にわたつて印加し、その時間中に電流計
によつて測定された電流は16μAから40μAに増大
した、この手順の結果、ポリアセチレン・フイル
ムはリチウム・イオンでn型材料にドープされ
た。 実施例 6 実施例5の手順を繰返したが、今度は電解質と
して〔Bun 4N〕+〔ClO4-の1.0Mテトラハイドロフ
ラン溶液を用い、4ボルトの電位を約0.25時間に
わたつて印加した。この手順の結果、ポリアセチ
レン・フイルムは組成〔(Bun 4N)0.003CH〕xを有
するn型材料に〔Bun 4N〕でドープされた。 実施例 7 シス含量の高いポリアセチレン・フイルムのス
トツプ(1cm×0.5cm×0.01cm、重量約2mg)を
電流計に介してリチウム箔のストリツプに電気的
に接続した。カソードとして作用するポリアセチ
レン・フイルムを、アノードとして作用するリチ
ウム箔と共に、LiClO4電解質の0.3Mテトラハイ
ドロフラン溶液中に浸漬させた。得られた電気化
学的セルは1.5ボルトの開回路電圧および0.5mA
の短絡電流を示す電池として作用した。該セルの
放電時に、ポリアセチレン・フイルムは組成
(Li0.06CH)xを有するn型材料にリチウム・イオ
ンでドープされた。 実施例 8 実施例7の手順を繰返したが、今度は電解質溶
液として〔Bun 4N〕〔ClO4-の1.0Mテトラハイド
ロフラン溶液を用いた。〔Bun 4N〕+イオンとセル
放電時に形成されるLi+イオンとの混合を防止す
るためにガラス・フリツトを使用した。得られた
セルは1.3ボルトの開回路電圧および0.2mAの短
絡電流を示す電池として作用した。セルの放電時
に、ポリアセチレン・フイルムは組成〔(Bu4 n
N)0.02CH〕xを有するn型材料に〔Bu4 nN〕+でド
ープされた。 実施例7および8のセルの完全放電後に、セル
を直流電源に接続し、該電源の正端子をドープさ
れたポリアセチレン・フイルムに接続し、負端子
をリチウム箔に接続した。得られた電解セルに電
位を印加したところ、ドープされたポリアセチレ
ン・フイルムのアンドーピングが生じ、これによ
り電池の再充電が行なわれた。 実施例 9 この実施例は充電状態において組立てられた本
発明に係る新規な2次電池構成の一実施例を示す
ものである。 組成(CHI0.08xを有するp型にヨウ化物ドー
プされたポリアセチレン・フイルムの円板(直径
7.8mm、厚さ50ミクロン)を50/50(vol/vol)イ
ソプロパノール/水を溶剤とするヨウ化リチウム
の飽和溶液で飽和せしめた。次いで、真空下で溶
剤を除去し、それによりドープされたポリアセチ
レン・フイルム内にヨウ化リチウムを固体電解質
とし含浸された状態とした。 次いで、このようにして作成されたヨウ化リチ
ウム含浸したドープされたポリアセチレン・フイ
ルム円板を、カソード活物質として用いるととも
に、リチウムをアノード活物質として用いて電池
を組立て、その組立工程は大気中の水分のセル成
分に対する悪影響を避けるために乾燥した雰囲気
の下にグローブ・ボツクスで実施された。リチウ
ム金属円板(直径7.8mm、厚さ1mm)と表面接触
したヨウ化リチウム含浸したドープされたポリア
セチレン・フイルム円板を、プレキシグラス
(Pleriglass)材料で構成されたセル本体内で2
つの白金箔電流コレクタ(直径4mm、厚さ50ミク
ロン)間に挾持し、機械的プレスを用いて緊密に
圧着させた。白金電流コレクタに点溶接され、セ
ル本体を貫通して延びる白金ワイヤー金属リード
線(太さ5ミル)を外部回路接続のために設け
た。 次いで、得られた電池構造体をその電圧および
電流出力について、1.050オームの負荷抵抗を介
して、20日間の期間にわたつて連続的な放電の下
にテストしたが、電圧および電流はキースレー・
デジタル・マルチメータ(Keithley Digital
Multimeter)を用いて測定された。1時間以内
に2.1ボルトピーク電圧と40μAのピーク電流に達
した。この電流レベルは、300μA/cm2の電極単位
面積当りの出力電流、および4000μA/gの電池
単位重量当りの出力電流に相当する。該電池装置
のエネルギー密度は0.06Wh/gと判明した。こ
の電池の重量は、例えばリチウム金属円板の厚さ
を100ミクロンに減少せしめることにより、電池
性能になんら悪影響を与えることなしに約10倍だ
け減少せしめうることは可能であると思われるの
で、この電池構造体で達成しうる単位重量当りの
エネルギー密度および出力電流はそれぞれ約
0.6Wh/g及び40000μA/gに容易に改善しうる
ものであるへきである。 2日間の連続的な放電の後に、電池装置は大き
く消耗したかに見えわずか0.6ボルの電圧とわず
か0.1μAの電流を生じるのみであつた。この時点
において、電池装置は直流電源からの9ボルトの
電位を用いて6時間の期間にわたつて再充電され
た。再充電後出力電圧および電流はそれぞれ2.8
ボルトおよび19μAと判明した。 実施例 10 この実施例は実施例9で述べた電池実施例の変
形例を示すものであつて、電池構成要素を封包す
るために半密封されたボタン・セルを用い、そし
てその電解質はその系内で(in sitn)で形成さ
れたヨウ化リチウム・セル放電反応生成物のみで
ある。 電池構成要素の全体的な組立てはグローブボツ
クス内でアルゴン雰囲気のもとに行なわれた。ボ
タン・セルは平底の、実質的にカツプ形のアルミ
ニウム・カプセルとテフロン・カバーとから成る
ものであつた。開いたアルミニウム・カブセル内
にリチウム金属円板(直径4mm、厚さ1mm)を入
れた。そのリチウム金属円板の上に組成
(CHI0.2xを有する、p型にヨウ化物ドープされ
たポリアセチレン・フイルムのもう1つの円板
(直径4mm、厚さ50ミクロン)を直接乗せた。次
いで、これらの構成素子の上に、電気的接点とし
て作用する螺旋状の白金線を中央にそなえたテフ
ロン・カバーを置いた。半密封を与えるべくセル
を機械的に密封した。テフロン・カバーを密封性
グリースの薄い被覆で更に密封した。次いでセル
をグラフ箱から除去し、それからエレクトロダ
グ・セメントを用いてアルニウム・カプセルの底
に白金線を取付けた。次いで、得られた電池構体
を4深針装置内に装着し、該装置を脱気した。 電池はその電圧および電流出力について 126000オームの負荷抵抗を介して8日間の期間
にわたつて連続的な放電のもとにテストされた。
組立て直後に約2ボルトの電圧が得られた。16時
間後には約2.6ボルトの最大電圧が観察され、5
日間にわたる放電で約1.3ボルトに下降した。電
流時間ブロツトから、曲線下のおおよその面積は
1×10-4Whのエネルギーを表した。リチウムお
よびヨウ化物ドープされたポリアセチレン円板に
5mgの重量を仮定すると、これは0.02Wh/gの
エネルギー密度を表わす。このセル内の有効電極
面積は約0.13cm2であつたから、126000オームの負
荷抵抗を介しての電極の単位面積当りの出力電流
は約32μA/cm2であつた。 実施例 11 この実施例は放電状態において組立てられた本
発明に係る新規な2次電池構成のもう1つの実施
例を示すものである。 セルの全体的な組立てはグラフ箱内でアルゴン
雰囲気の下に実施された。セル構成素子を封包す
るために用いられた材料はフエノール製のねじ山
付スリーブ(長さ1.27cm)と、両端を研磨した2
つのステンレス鋼ボルトとから成つた。そのステ
ンレス鋼ボルトの一方をねじ山付スリーブ内にね
じ込み、ドープされていないポリアセチレン・フ
イルム製の円板(直径6mm)をステンレス鋼ボル
トの上にスリーブ内に入れた。テトラハイドフラ
ンによるヨウ化リチウムの飽和溶液の1滴をポリ
アセチレン円板上に滴下した。ポリアセチレン円
板上にフイルター紙円板(直径6mm)を乗せ、そ
のフイルター紙円板上にヨウ化リチウム溶液をも
う1滴滴下した。次いで、フイルター紙円板上に
ドープされていないポリアセチレン・フイルム製
のもう1つの円板(直径6mm)を乗せ、ヨウ化リ
チウム溶液を数滴添加した。次いで他方のステン
レス鋼ボルトをねじ山付スリーブ内にねじ込み指
で締付けた。上記のようにして組立てられたセル
を次に、若干のテトラハイドフランを内部に有す
る4オンス・ガラス・ジヤー内に入れてセルが乾
燥するのを防いだ。 次にセルを9ボルト・トランジスタ電源に接続
し、6分間にわたつて充電した。この充電作業の
直後に、セルは1.6mAの短絡電流と2.8ボルトの
短絡電圧を有することが判明した。セルに対する
これらの短絡値を用いて、セルは5.7mA/cm2
電極単位面積当りの電流と、16mW/cm2の電極単
位面積当りの電力を有することが判明した。 次いで上記セルを1時間にわたつて再充電した
後、126000オームの負荷抵抗に接続したところ、
20μAの出力電流と2.7ボルトの電圧が得られた。
このセルを繰返し充電および放電したところ、同
様な電流および電圧が得られた。電流対時間ブロ
ツトから、曲線下の面積は7.5×10-4Whのエネル
ギーを表した。ポリアセチレン−フイルター化−
ポリアセチレン組立体に対し15mgの重量を仮定す
ると、これは0.05Wh/gのエネルギー密度を表
す。このセル内の有効電極面積は約0.3cm2である
から、電極の単位面積当りの出力電流は126000オ
ームの負荷抵抗を介して約60μA/cm2である。 実施例 12 この実施例は実施例11で述べた電池実施例の変
形例を示すもので、ヨウ化リチウムは固体電解質
の形態で採用された。 セルは上記実施例11で述べたごとく放電状態に
おいて構成された。該セルを4分間の期間にわた
つて9ボルト電池で充電し、12600オーム負荷抵
抗に接続した。18μAの電流と2.4ボルトの電圧が
観察された。次いで電池をほとんど完全に放電さ
せ、しかる後、9ボルト電池を用いて約50分間の
期間にわたつて再充電した。観察された電流およ
び電圧は充電後それぞれ14μAと2.3ボルトであつ
た。 次いで、充電されたセルを、それからテトラハ
イドロフラン溶剤を除去し且つその中に残るヨウ
化リチウムを固体電解質の形態に残すために、約
8分間にわたつて空にした。得られたソリツド・
ステート・セルについて観察されな電流および電
圧値はそれぞれ0.2μAと0.9ボルトであつた。この
ソリツド・ステート・セルを9ボルト電池で約
1.3時間にわたつて再び充電したところ、1.02ボ
ルトの電圧と0.3μAの電流が観察された。 実施例 13 この実施例は同じく放電状態において組立てら
れた本発明に係る新規な2時電池構成の更に他の
実施例を示す。 ドープされていないポリアセチレン・フイルム
製の円板(直径8mm、厚さ50ミクロン)を50/50
(vol/vol)イソプロバノール/水溶液によるヨ
ウ化リチウムの飽和溶液で飽和させた。次いで該
溶剤を真空下で除去することにより、ヨウ化リチ
ウムを固体電解質としてポリアセチレン・フイル
ム内に含浸された状態に残した。 次いで、このようにして作成されたヨウ化リチ
ウム含浸したポリアセチレン・フイルム円板をプ
レキシグラス材料で構成されたセル本体内の2つ
の白金箔円板電流コレクタ(直径5mm、厚さ50ミ
クロン)間に挟持することにより乾燥雰囲気下で
グラブ箱内で電池内に取付けた。白金電流コレク
タに点溶接されセル本体を貫通して延びる白金リ
ード線(太さ5ミル)を外部回路接続用に設け
た。 放電状態において組立てられた2時電池に対し
て予備テストを実施したところ、フイルム内に含
浸されたヨウ化リチウム固体電解質によりそれぞ
れLi+およびl3 -を与えられたポリアセチレン・フ
イルム円板の両表面層のソリツド・ステートな電
気化学的ドーピングを介して充電状態へと変換さ
れうることを確認しただけであつた。従つて、放
電状態における2次電池を9ボルト電池に接続し
それによつて4時間の期間にわたつて充電した。
この充電作業の直後に、1050オームの負荷抵抗を
介した放電のもとでの2次電池の電圧および電流
電出力はそれぞれ0.62ボルトと7.4μAと判明し、
それにより、2次電池は充電状態に変換されたこ
とが示された。 実施例 14 この実施例は実施例13で述べた電池構成の変形
例を示すものであつて、電解質溶液の形態をなす
ヨウ化リチウムを採用すると共に、電池構成素子
を封包するために異る材料を採用するものであ
る。 電池構成素子の全体的な組立てはグラブ箱内で
アルゴン雰囲気下で実施された。電池構成素子を
封法する材料はナイロン・ナツト(外径0.95cm、
長さ0.64cm)と両端を研磨した2つのステンレス
鋼ボルトとから成つた。ステンレス鋼ボルトの一
方をナイロン・ナツト内にねじ込み、ドープされ
ていないポリアセチレン・フイルム製の円板(直
径6mm)をそのステンレス鋼ボルト上のナツト内
に入れた。ポリアセチレン・フイルム円板上にテ
トラハイドロフランによるヨウ化リチウムの飽和
溶液の1滴を滴下した。次いで他方のボルトをナ
イロン・ナツト内にねじ込み、得られた組立体を
若干のテトラパイドフランを含有する4オンス・
コツプの中に入れた。 次いで、放電状態で組立てられた2次電池を9
ボルトで約3秒間にわたつて充電し、それから
126000オーム負荷抵抗に接続した。得られた充電
電池は7μAの出力電流および0.9ボルトの電圧を
有することが判明した。 実施例 15 この実施例は充電状態において組立てられた本
発明に係る新規な2次電池構成の他の実施例を示
すものである。 シス富化ポリアセチレン・フイルウのストリツ
プ(0.5cm×1.0cm×0.01cm)を実施例2の手順に
従つて組成〔CH(ClO40.06xを有するp型過塩素
酸塩ドープされたポリアセチレンに予めドープし
た。その過塩素酸塩ドープされたポリアセチレ
ン・フイルム・ストリツプ(重ね約3mg)をリチ
ウム箔アノード(0.5cm×2cm×0.1cm、重さ約5
mg)と組合わせてカソードとして用い、それら両
者を炭酸プロピレンによる0.3M LiClO4電解質溶
液中に浸漬した。得られた電池は3.7ボルトの開
回路電圧および約25mAの短絡電流を示した。数
分間の短絡放電後における放電電圧および電流は
以下の通りであつた。即ち、0.5分後、VOC=3.6
ボルトおよびISC=4mA;1分後、VOC=3.3ボル
トおよびISC=2mA;3.5分後、VOC=1.3ボルト
およびISC=0.3mA。短絡放電を調べたところ、
アノードおよびカソード材料の総合重量に基づい
て、約80Wh/lbのエネルギー密度および約
750W/lbの初期出力密度を示した。 電池は、それを直流電源に接続し、該電源の正
端子ポリアセチレン・フイルムに接続し、負端子
をリチウム箔に接続し、約30分間にわたつて4ボ
ルトの電位を印加することによつて再充電され
た。測定の精度については、ポリアセチレン電極
は多数の充電/放電サイクルの後にも何らの退化
も観察されることもなく可逆的であると判明し
た。例えば、0.1mAから1.0mAまで変化する定
電流における20回の充電サイクルおよび20回の放
電サイクルの後に、ポリアセチレン電極はその充
電または放電特性に何らの変合も示さなかつた。
更に、充電さる電池を48時間にわたつて報放置さ
せた後にも放電特性に何らの変化も観察されなか
つた。 この実施例の電池はまたはドープされていない
形態のポリアセチレン・フイルムカソードを用い
て未充電状態において適当に組立て、次にその場
で再充電について上述したと同じ手順により充電
することができる。この場合にはリチウム箔アノ
ードの代りにアルミニウム箔または白金等の任意
の両立しうる金属を用いれば、そしてその上に
LiClO4電解質からのリチウム金属が、充電反応
時に沈澱させればよい。次いで、かかる沈澱にし
たリチムム金属は、放電反応時に電解質内に再び
消費される。その結果得られるVOCおよびISC値は
リチウム箔アノード実施例で得られるものよりも
やや小さい。 実施例 16 実施例15で述べた電池と同様な電池を組立てた
が、カソードとしては組成〔CH(ClO40.05xを有
するp型過塩素酸塩ドープされたポリアセチレ
ン・フイルムを、アノードとしては組成〔Li0.06
CH〕xを有するn型リチウム・ドープされたポリ
アセチレ・フイルムを、そして電解質としてはテ
トラハイドフランによる0.3MLiClO4をそれぞれ
採用した。得られたた電池は3.1ボルトの開回路
電圧および1.9mの短絡電流を示した。 実施例 17 実施例16で述べた電池と同様な電池を組立てた
が、アノードとしては組成〔(Bun 4N)0.05CH〕x
有するn型〔Bun 4N〕+ドープされたポリアセチレ
ン・フイルムを、そして電解質としてはテトラハ
イドフランによる0.3Mテトラ−n−ブチル過塩
素酸アンモニウムをそれぞれ採用した。得られた
電池は2.8ボルトの開回路電圧及び3.5mAの短絡
電流を示した。 実施例 18 実施例17で述べた電池と同様な電池を組立てた
が、カソードとしては組成〔CH(ClO40.09xを有
するp型過塩素酸塩ドープされたポリアセチレ
ン・フイルムを、アノードとしては組成〔Bun
4N)0.07CH〕xを有するn型〔Bun 4N〕+ドープされ
たポリアセチレン・フイルムを、そして電解質と
しては炭酸プロピレンによる0.5Mテトラ−n−
ブチル過塩素酸アンモニウムをそれぞれ採用し
た。得られた電池は2.5ボルトの開回路電圧およ
び16.0mAの短絡電流を示した。 実施例 19 実施例16で述べた電池と同様な電池を組立てた
が、アノードとしては組成〔CH(ClO40.02xを有
するp型過塩素酸塩ドープされたポリアセチレ
ン・フイルムを、そして電解質としては炭酸プロ
ピレンによる0.5Mテトラ−n−ブチル過塩素酸
アンモニウムをぞれそれ採用した。得られた電池
は0.5ボルトの開回路電圧及び0.3mAの短絡電流
を示した。 実施例 20 実施例18で述べた電池と同様な電池を組立てた
が、カソードとしては組成〔Bun 4N)0.02CH〕x
有するn型〔Bun 4N〕+ドープされたポリアセチレ
ン・フイルムを採用した。得られた電池は0.66ボ
ルトの開回路電圧および1.9mAの短絡電流を示
した。 実施例 21 実施例17および18で述べた電池と同様な電池を
組立てたが、カソードとしては組成〔CH(pF60.
06xを有するp型六フツ化リン酸塩ドープされた
ポリアセチレン・フイルムを、アノードとしては
組成〔Bun 4N)0.06CH〕xを有するn型〔Bun 4N〕+
ドープされたポリアセチレン・フイルムを、そし
て電解質としてはテトラハイドフランによる
0.3Mテトラ−n−ブチル六フツ化リン酸塩をそ
れぞれ採用した。得られた電池は2.5ボルトの開
回航電圧及び4.1mAの短絡電流を示した。 実施例 22 2つのステンレス鋼電極電流コレクタ間に、1
片のガラス・フイルター紙により分離されたそれ
ぞれカソード活物質およびアノード活物質として
のドープされていないポリアセチレン・フイルム
の2つの円板(直径1cm、厚さ100ミクロン)を
挿入することにより電池を未充電状態において組
立て、すべての構成素子を固体電解質としての固
体酸化ポリエチレンによる0.1Mヨウ化ナトリウ
ムで含浸した。電池は直流電源に接続し、該電源
の正端子を電池カソードに接続し、負端子を電池
アノードに接続し、4ボルトの電位を約30分間に
わたつて印加することによつて充電状態に変換さ
れた。その充電作業の結果、ポリアセチレンカソ
ードフイルムは組成〔CH(I30.001xを有するp型
材料にI-3陰イオンでドープされ、ポリアセチレ
ンアノードフイルムは組成〔Na0.001(CH)〕xを有
するn型材料にNa陽イオンでドープされた。得
られた充電ずみ電池は、pドープされたポリアセ
チレン・フイルムがそのカソード活物質として作
用し、nドープされたポリアセチレン・フイルム
がそのアノード活物質として作用するもので、該
電池は1.3ボルトの開回路電圧および1mAの短
絡電流を示した。 上記の例示的な実施例のいずれにおいても、与
えられた開回路電圧値および短絡電流値は、特記
しない限り、充電された電池の初期放電時に得ら
れた値を表わす。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 アノード手段、カソード手段、及び電解質を
    含む2次電池において、該アノード手段又は該カ
    ソード手段の少なくとも一方が、電極活物質とし
    て主鎖に沿つて共役不飽和結合を持つている共役
    重合体を含み、該共役結合重合体は、酸化または
    還元されて少なくとも1種のイオン性ドーパント
    によつてドーピングされた導電性状態となり、該
    電解質は該イオン性ドーパントまたはイオン化し
    て該イオン性ドーパントを生成し得る化合物を含
    み、該電解質は非水性で該電極に対して不活性で
    あり、前記アノード手段は、ポーリング電気陰性
    度の値が1.0以下である金属又はn型の導電性状
    態にカチオン性ドーパントでドーピングされた前
    記共役結合重合体を含むことを特徴とする2次電
    池。 2 少なくとも20回、実質的に可逆的な方法でリ
    サイクルすることができる特許請求の範囲第1項
    の2次電池。
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