JPH058094B2 - - Google Patents
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- JPH058094B2 JPH058094B2 JP19128786A JP19128786A JPH058094B2 JP H058094 B2 JPH058094 B2 JP H058094B2 JP 19128786 A JP19128786 A JP 19128786A JP 19128786 A JP19128786 A JP 19128786A JP H058094 B2 JPH058094 B2 JP H058094B2
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- Laminated Bodies (AREA)
- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Formation Of Insulating Films (AREA)
- Organic Insulating Materials (AREA)
Description
産業上の利用分野
本発明は電気絶縁性にすぐれたポリイミド前駆
体を部分的に閉環させた薄膜を含む複合物品に関
するものであり、さらに詳しくはラングミユア・
ブロジエツト法(以下、LB法という)で製膜し
得るように修飾された両性ポリイミド前駆体を用
い、LB法で基板上に累積し、それに続く部分的
イミド化反応或いは閉環反応により形成された薄
膜を含む複合物品に関するものである。主として
エレクトロニクス分野で利用される。 従来の技術 すでに1930年代、炭素数16〜22くらいの脂肪酸
が水面上に単分子膜をつくり、それを基質上に累
積できることがラングミユアとブロジエツトによ
り見出されたが、技術的応用についての検討が行
われはじめたのは最近のことである。 これまでの研究の概要については、固体物理17
(12)45(1982)Thin Solid Films68No.1(1980)
ibid、99No.1.2.3(1983)Insoluble monolayers at
liquid−gas interfaces(G.L.Gains、Interscience
Publishers、New York、(1966)などにまとめ
られているが、従来の直鎖飽和脂肪酸のラングミ
ユア・ブロジエツト膜(以下「LB膜」という)
は耐熱性、機械的強度に欠点があり実用的応用に
はそのままでは使えないという問題点がある。 これらを改善するものとして不飽和脂肪酸、例
えばω−トリコセン酸、ω−ペプタデセン酸やα
−オクタデシルアクリル酸や脂肪酸の不飽和エス
テル、例えばステアリン酸ビニル、オクタデシル
アクリレートのほか、ジアセチレン誘導体などの
重合膜が検討されているが、耐熱性は充分とはい
えないし、電気的にもすぐれたものとはいえな
い。ポリマーについてもポリ酸、ポリアルコー
ル、エチルアクリレート、ポリペプチドなど親水
性基をもつ高分子に製膜性のあるものが知られて
いるが、特にラングミユア・ブロジエツト膜用の
材料として、修飾された高分子はこれまで検討さ
れていないし、すぐれたLB膜材料と言えるもの
はなく、これを含む複合物品も耐熱性と機械的強
度などに問題があり、実用化が難しい。 一方、耐熱性フイルムとしてポリイミドがある
が、スピンコートなどの方法によつてせいぜい
1000Å以上で通常は1μm以上で1000Å以下の電
気絶縁性にすぐれた耐熱性薄膜を作成するのは非
常に困難であり、薄膜を含んだ複合物品は作成で
きない。 本発明は、耐熱性や接着力などの機械的特性や
耐薬品性などが改善されたLB膜を含む複合物品
を得るためになされたものであり、電気絶縁性に
すぐれた耐熱性薄膜を含む複合物品を提供するこ
とを目的とするものである。 問題点を解決するための手段 本発明は、ポリアミツク酸単位に疎水性を付与
するための置換基を導入し得ることが見出された
ことによつてなされたものであり、例えば我々が
先に特願昭60−157354等で提案した、一般式(1): (式中、R1は少なくとも2個の炭素原子を含有
する4価の基、R2は少なくとも2個の炭素原子
を含有する2価の基、R3、R4、R5およびR6はい
ずれも炭素原子数1〜30の1価の脂肪族の基、1
価の環状脂肪族の基あるいは芳香族の基と脂肪酸
の基との結合した1価の基、それらの基がハロゲ
ン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メトキ
シ基、アセトキシ基で置換された基または水素原
子であり、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1
個、好ましくは2個は炭素原子数1〜11の前記の
基または水素原子ではない)で表わされる繰返し
単位を有する両性ポリイミド前駆体をラングミユ
ア・ブロジエツト法によつて基板上に累積し、そ
れに続いて部分的にイミド化反応を行うことによ
つてなされる。 本発明のポリイミド薄膜を形成するための両性
ポリミイド前駆体は、例えば一般式(1): で表される繰り返し単位を有する数平均分子量が
2000〜300000のものである。数平均分子量が2000
〜300000の範囲をはずれると、膜を作製したとき
の強度が低すぎたり、粘度が高すぎて膜の作製が
うまくいかないなどの傾向が生ずる。 一般式(1)におけるR1は少なくとも2個の炭素
原子を含有する、好ましくは5〜20個の炭素原子
を含有する4価の基であり、芳香族の基であつて
もよく、環状脂肪族の基であつてもよく、芳香族
の基と脂肪族の基との結合した基であつてもよ
く、さらにはこれらの基が炭素数1〜30の脂肪族
の基、環状脂肪族の基あるいは芳香族の基と脂肪
族の基とが結合した基、それらの基がハロゲン原
子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メトキシ
基、アセトキシ基などの1価の基で、あるいは該
1価の基が、−O−、−COO−、−NHCO−、−CO
−、−S−、−CSS−、−NHCS−、−CS−などに
結合した基で置換され誘導体となつた基であつて
もよい。しかし、R1が少なくとも6個の炭素原
子数を有するベンゼノイド不飽和によつて特徴づ
けられた基である場合には、耐熱性、耐薬品性や
機械的特性などの点から好ましい。 前記のごときR1の具体例としては、例えば、
体を部分的に閉環させた薄膜を含む複合物品に関
するものであり、さらに詳しくはラングミユア・
ブロジエツト法(以下、LB法という)で製膜し
得るように修飾された両性ポリイミド前駆体を用
い、LB法で基板上に累積し、それに続く部分的
イミド化反応或いは閉環反応により形成された薄
膜を含む複合物品に関するものである。主として
エレクトロニクス分野で利用される。 従来の技術 すでに1930年代、炭素数16〜22くらいの脂肪酸
が水面上に単分子膜をつくり、それを基質上に累
積できることがラングミユアとブロジエツトによ
り見出されたが、技術的応用についての検討が行
われはじめたのは最近のことである。 これまでの研究の概要については、固体物理17
(12)45(1982)Thin Solid Films68No.1(1980)
ibid、99No.1.2.3(1983)Insoluble monolayers at
liquid−gas interfaces(G.L.Gains、Interscience
Publishers、New York、(1966)などにまとめ
られているが、従来の直鎖飽和脂肪酸のラングミ
ユア・ブロジエツト膜(以下「LB膜」という)
は耐熱性、機械的強度に欠点があり実用的応用に
はそのままでは使えないという問題点がある。 これらを改善するものとして不飽和脂肪酸、例
えばω−トリコセン酸、ω−ペプタデセン酸やα
−オクタデシルアクリル酸や脂肪酸の不飽和エス
テル、例えばステアリン酸ビニル、オクタデシル
アクリレートのほか、ジアセチレン誘導体などの
重合膜が検討されているが、耐熱性は充分とはい
えないし、電気的にもすぐれたものとはいえな
い。ポリマーについてもポリ酸、ポリアルコー
ル、エチルアクリレート、ポリペプチドなど親水
性基をもつ高分子に製膜性のあるものが知られて
いるが、特にラングミユア・ブロジエツト膜用の
材料として、修飾された高分子はこれまで検討さ
れていないし、すぐれたLB膜材料と言えるもの
はなく、これを含む複合物品も耐熱性と機械的強
度などに問題があり、実用化が難しい。 一方、耐熱性フイルムとしてポリイミドがある
が、スピンコートなどの方法によつてせいぜい
1000Å以上で通常は1μm以上で1000Å以下の電
気絶縁性にすぐれた耐熱性薄膜を作成するのは非
常に困難であり、薄膜を含んだ複合物品は作成で
きない。 本発明は、耐熱性や接着力などの機械的特性や
耐薬品性などが改善されたLB膜を含む複合物品
を得るためになされたものであり、電気絶縁性に
すぐれた耐熱性薄膜を含む複合物品を提供するこ
とを目的とするものである。 問題点を解決するための手段 本発明は、ポリアミツク酸単位に疎水性を付与
するための置換基を導入し得ることが見出された
ことによつてなされたものであり、例えば我々が
先に特願昭60−157354等で提案した、一般式(1): (式中、R1は少なくとも2個の炭素原子を含有
する4価の基、R2は少なくとも2個の炭素原子
を含有する2価の基、R3、R4、R5およびR6はい
ずれも炭素原子数1〜30の1価の脂肪族の基、1
価の環状脂肪族の基あるいは芳香族の基と脂肪酸
の基との結合した1価の基、それらの基がハロゲ
ン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メトキ
シ基、アセトキシ基で置換された基または水素原
子であり、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1
個、好ましくは2個は炭素原子数1〜11の前記の
基または水素原子ではない)で表わされる繰返し
単位を有する両性ポリイミド前駆体をラングミユ
ア・ブロジエツト法によつて基板上に累積し、そ
れに続いて部分的にイミド化反応を行うことによ
つてなされる。 本発明のポリイミド薄膜を形成するための両性
ポリミイド前駆体は、例えば一般式(1): で表される繰り返し単位を有する数平均分子量が
2000〜300000のものである。数平均分子量が2000
〜300000の範囲をはずれると、膜を作製したとき
の強度が低すぎたり、粘度が高すぎて膜の作製が
うまくいかないなどの傾向が生ずる。 一般式(1)におけるR1は少なくとも2個の炭素
原子を含有する、好ましくは5〜20個の炭素原子
を含有する4価の基であり、芳香族の基であつて
もよく、環状脂肪族の基であつてもよく、芳香族
の基と脂肪族の基との結合した基であつてもよ
く、さらにはこれらの基が炭素数1〜30の脂肪族
の基、環状脂肪族の基あるいは芳香族の基と脂肪
族の基とが結合した基、それらの基がハロゲン原
子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メトキシ
基、アセトキシ基などの1価の基で、あるいは該
1価の基が、−O−、−COO−、−NHCO−、−CO
−、−S−、−CSS−、−NHCS−、−CS−などに
結合した基で置換され誘導体となつた基であつて
もよい。しかし、R1が少なくとも6個の炭素原
子数を有するベンゼノイド不飽和によつて特徴づ
けられた基である場合には、耐熱性、耐薬品性や
機械的特性などの点から好ましい。 前記のごときR1の具体例としては、例えば、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
などが挙げられる。
本明細書にいうベンゼノイド不飽和とは、炭素
環式化合物の構造に関してキノイド構造と対比し
て用いられる術語で、普通の芳香族化合物に含ま
れる炭素環と同じ形の構造をいう。 R1の4個の結合手、すなわち一般式(1)で表さ
れる繰返し単位において
環式化合物の構造に関してキノイド構造と対比し
て用いられる術語で、普通の芳香族化合物に含ま
れる炭素環と同じ形の構造をいう。 R1の4個の結合手、すなわち一般式(1)で表さ
れる繰返し単位において
【式】
【式】が
結合する手の位置には特に限定はないが、4個の
結合手の各2個づつがR1を構成する隣接する2
個の炭素原子を存在する場合には、両性ポリイミ
ド前駆体を用いて形成した膜などをポリイミド化
する際に5員環を形成しやすくイミド化しやすい
ため好ましい。 前記のごきR1の好ましい具体例としては、例
えば、 などが挙げられる。また
結合手の各2個づつがR1を構成する隣接する2
個の炭素原子を存在する場合には、両性ポリイミ
ド前駆体を用いて形成した膜などをポリイミド化
する際に5員環を形成しやすくイミド化しやすい
ため好ましい。 前記のごきR1の好ましい具体例としては、例
えば、 などが挙げられる。また
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
などが挙げられる。また
【式】も好ましい。
一般式(1)におけるR2は少なくとも2個の炭素
原子を含有する2価の基であり、、芳香族の基で
あつてもよく、脂肪族の基であつてもよく、環状
脂肪族の基であつてもよく、芳香族の基と脂肪族
の基とが結合した基であつてもよく、さらにはこ
れらの2価の基が炭素数1〜30の脂肪族の基、環
状脂肪族の基あるいは芳香族の基と脂肪族の基と
が結合した基、それらの基がハロゲン原子、ニト
ロ基、アミノ基、シアノ基、メトキシ基、アセト
キシ基などの1価の基で、あるいはこれらの1価
の基が、−O−、−COO−、−NHCO−、−CO−、
−S−、−CSS−、−NHCS−、−CS−などに結合
した基で置換された基であつてもよい。しかし、
R2が少なくとも6個の炭素原子数を有するベン
セノイド不飽和によつて特徴づけられた基である
場合には、耐熱性、耐薬品性や機械的特性などの
点から好ましい。 前記のごきR2の具体例としては、
原子を含有する2価の基であり、、芳香族の基で
あつてもよく、脂肪族の基であつてもよく、環状
脂肪族の基であつてもよく、芳香族の基と脂肪族
の基とが結合した基であつてもよく、さらにはこ
れらの2価の基が炭素数1〜30の脂肪族の基、環
状脂肪族の基あるいは芳香族の基と脂肪族の基と
が結合した基、それらの基がハロゲン原子、ニト
ロ基、アミノ基、シアノ基、メトキシ基、アセト
キシ基などの1価の基で、あるいはこれらの1価
の基が、−O−、−COO−、−NHCO−、−CO−、
−S−、−CSS−、−NHCS−、−CS−などに結合
した基で置換された基であつてもよい。しかし、
R2が少なくとも6個の炭素原子数を有するベン
セノイド不飽和によつて特徴づけられた基である
場合には、耐熱性、耐薬品性や機械的特性などの
点から好ましい。 前記のごきR2の具体例としては、
【式】
【式】
【式】
ここでR9は
−(CH2)m−(m=1〜3の整数)、
【式】
【式】−O−、−CO−、−S−、−SO2−、
【式】
【式】
R10及びR11はいずれも炭素原子数1〜30のア
ルキルまたはアリール基
ルキルまたはアリール基
【式】
【式】
−(CH2)p(p=2〜10)、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
−(CH2)3−O−(CH2)2−O−(CH2)3−、
【式】
等であり、前記のごときR2の好ましい具体例と
しては、例えば
しては、例えば
【式】
【式】
(式中、R9は−(CH2)n(m=1〜3の整数)、
【式】−O−、−CO−、
−S−、−SO2−、−NR10−、
【式】
【式】
(R10およびR11はいずれも炭素原子数1〜30の
アルキルまたはアリール基) 等があげられる。 一般式(1)におけるR3、R4、R5、およびR6はい
ずれも炭素原子数1〜30、好ましくは1〜22の1
価の脂肪族の基、1価の環状脂肪族の基、芳香族
の基と脂肪族の基との結合した1価の基、それら
の基がハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シア
ノ基、メトキシ基、アセトキシ基などで置換され
それらの基の誘導体となつた基または水素原子で
ある。なお一般式(1)においてR3、R4、R5および
R6はいずれも一般式(8): (式中、R1、R2、は前記と同じ)で表されるポ
リアミツク酸単位に疎水性を付与し、安定な凝縮
膜を得るために導入される基であり、R3、R4、
R5、R6のうちの少なくとも1個好ましくは2個
が炭素原子数1〜11、好ましくは1〜15の前記の
基あるいは水素原子でないことが、水面上に安定
な凝縮膜が形成され、それがLB法により基板上
に累積されるために必要である。 前記のごときR3、R4、R5、R6の水素原子以外
の具体例としては、例えば CH3(CH2)o-1―――、(CH3)2CH(CH2)o-3―――
、 (CH3)3C(CH2)o-4―――、
アルキルまたはアリール基) 等があげられる。 一般式(1)におけるR3、R4、R5、およびR6はい
ずれも炭素原子数1〜30、好ましくは1〜22の1
価の脂肪族の基、1価の環状脂肪族の基、芳香族
の基と脂肪族の基との結合した1価の基、それら
の基がハロゲン原子、ニトロ基、アミノ基、シア
ノ基、メトキシ基、アセトキシ基などで置換され
それらの基の誘導体となつた基または水素原子で
ある。なお一般式(1)においてR3、R4、R5および
R6はいずれも一般式(8): (式中、R1、R2、は前記と同じ)で表されるポ
リアミツク酸単位に疎水性を付与し、安定な凝縮
膜を得るために導入される基であり、R3、R4、
R5、R6のうちの少なくとも1個好ましくは2個
が炭素原子数1〜11、好ましくは1〜15の前記の
基あるいは水素原子でないことが、水面上に安定
な凝縮膜が形成され、それがLB法により基板上
に累積されるために必要である。 前記のごときR3、R4、R5、R6の水素原子以外
の具体例としては、例えば CH3(CH2)o-1―――、(CH3)2CH(CH2)o-3―――
、 (CH3)3C(CH2)o-4―――、
【式】
【式】
【式】
(以上のnはいずれも12〜30、好ましくは16〜
22)などがあげられる。ただ本発明の目的を達成
するためには、CH3(CH2)o-1―――で表される直鎖ア
ルキル基を利用するのが、性能的にもコスト的に
も最も望ましい。前述したようなハロゲン原子、
ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メトキシ基、ア
セトキシ基などは必須ではない。しかしフツ素原
子により疎水性は水素原子と比べ飛躍的に改善さ
れるので、フツ素原子を含むものを使用するのが
好ましい。 R3、R4、R5、R6のうちの2個が水素原子の場
合の本発明の両性ポリイミド前駆体の繰返し単位
の具体例としては、一般式(2): (式中、R1、R2、R3、R4は前記と同じ、ただし
R3およびR4は炭素原子数1〜11の基または水素
原子ではない)で表される繰返し単位や、一般式
(3): (式中、R1、R2、R5、R5は前記と同じ、ただし
R5およびR6は炭素原子数1〜11の基または水素
原子ではない)で表される繰返し単位などがあげ
られる。本発明の両性ポリイミド前駆体の繰返し
単位が一般式(2)や一般式(3)で表されるものである
場合には、製造が容易である、コスト的にも安価
であるなどの点から好ましい。 一般式(1)〜(3)で示される繰返し単位を有する本
発明の両性ポリイミド前駆体の具体例としては、
例えば (式中のR3、R4の具体例としては、 CH3(CH2)11−、CH3(CH2)13−、CH3(CH2)15
−、CH3(CH2)17−、CH3(CH2)19−、CH3
(CH2)21−、CF3(CH2)15−など)、 (式中のR5、R6の具体例としては、 CH3(CH2)11−、CH3(CH2)13−、CH3(CH2)15
−、CH3(CH2)17−、CH3(CH2)19−、CH3
(CH2)21−、CF3(CH2)15−など)、 (式中のR3、R4の具体例としては、 CH3(CH2)11−、CH3(CH2)13−、CH3(CH2)15
−、CH3(CH2)17−、CH3(CH2)19−、CH3
(CH2)21−、CF3(CH2)15−など)、R5、R6の具体
例としては、CH3−、CH3(CH2)2−、CH3
(CH2)3−、CH3(CH2)5−など)、 (式中のR3、R4の具体例としては、 CH3(CH2)11−、CH3(CH2)13−、CH3(CH2)15
−、CH3(CH2)17−、CH3(CH2)19−、CH3
(CH2)21−、CF3(CH2)15−など)等の繰返し単
位を含むものがあげられる。 式中→は異性を表す。例を次式 で説明すれば および を表す。 本発明は(a)、(b)が単独である場合、(a)、(b)が共
存する場合を含んでいる。 前記のごとき本発明の両性ポリイミド前駆体
は、一般にN,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホ
ルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミドなどの
有機極性溶剤に易溶、上記有機極性溶剤とクロロ
ホルムなどの通常の有機溶剤などの混合溶剤に
溶、通常の有機溶剤、例えばベンゼル、エーテ
ル、クロロホルム、アセトン、メタノールなどに
難溶〜不溶で、赤外線吸収スペクトル分析でアミ
ド、カルボン酸(場合によつてはカルボン酸エス
テル)および長鎖アルキル基の特徴的な吸収が存
在する。熱分析結果にも特徴があり、約200℃の
重量の急激な減少がはじまり、約400℃で完結す
る。完結したのちには、アミド、カルボン酸(場
合によつてはカルボン酸エステル)および長鎖ア
ルキル基の吸収が消失し、イミド環の吸収が表れ
る。 これまでの説明は一般式(1)で表される繰返し単
位をもつ両性ポリイミド前駆体についてである
が、これらから容易に類推されるように種々の共
重合体が存在する。まず第1に一般式(1)における
R1、R2、R3、R4、R5、R6の少なくとも1つが先
に挙げられた具体例から選ばれた少なくとも2種
からなることによつて実現される。 例えばR1として2種選ばれたとき x、yは比率を表し、0<x<1、0<y<
1、x+y=1である。(以下同じ) さらにR2として2種選ばれたとき などで、以上の例はほんの一例であり、またR3、
R4、R5、R6、についてはこれまでの説明でいく
つもの例が書けるが などである。 第2にさらに重要な共重合体はR1、R2の少な
くとも一方あるいは両方の一部を価数の異なる基
で置き換えることによつて実現される。 まずR1の一部を置換する基は少なくとも2個
の炭素原子を含有する4価以外の基から選ばれ、
2、3価が使えるが、好ましい具体例は3価であ
り、この場合の一般式は次のようになる。 R1([ ]x内)、R2、R3、R4、R5、R6は前記
に同じ。R1([ ]y内)は少なくとも2個の炭
素原子を含有するそれぞれ2価、3価の基であ
る。 次にR2の一部を置換する基は少なくとも2個
の炭素原子を含有する2価以外に基から選ばれ3
価、4個の基が好ましい。 これらの場合の一般式は次のようになる。 R1、R2([ ]x内)、R3、R4、R5、R6は前記
に同じ。R2([ ]y内)は少なくとも2個の炭
素原子を含有するそれぞれ3価、4価の基であ
る。xはR2に対する置換基で−NHR、−
CONHR(Rはアルキル基または水素原子)等が
好ましい例である。 これら共重合による両性ポリイミド前駆体の修
飾は、該前駆体のラングミユア・ブロジエツト法
による累積特性や、基板上に累積したあとイミド
化して得られるポリイミド薄膜の物性改善のため
に重要であり、本発明の好ましい実施態様の1つ
である。 R1、R2の少なくとも1方あるいは両方の1部
を置換する基の具体例は、以下のとおりである。
22)などがあげられる。ただ本発明の目的を達成
するためには、CH3(CH2)o-1―――で表される直鎖ア
ルキル基を利用するのが、性能的にもコスト的に
も最も望ましい。前述したようなハロゲン原子、
ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メトキシ基、ア
セトキシ基などは必須ではない。しかしフツ素原
子により疎水性は水素原子と比べ飛躍的に改善さ
れるので、フツ素原子を含むものを使用するのが
好ましい。 R3、R4、R5、R6のうちの2個が水素原子の場
合の本発明の両性ポリイミド前駆体の繰返し単位
の具体例としては、一般式(2): (式中、R1、R2、R3、R4は前記と同じ、ただし
R3およびR4は炭素原子数1〜11の基または水素
原子ではない)で表される繰返し単位や、一般式
(3): (式中、R1、R2、R5、R5は前記と同じ、ただし
R5およびR6は炭素原子数1〜11の基または水素
原子ではない)で表される繰返し単位などがあげ
られる。本発明の両性ポリイミド前駆体の繰返し
単位が一般式(2)や一般式(3)で表されるものである
場合には、製造が容易である、コスト的にも安価
であるなどの点から好ましい。 一般式(1)〜(3)で示される繰返し単位を有する本
発明の両性ポリイミド前駆体の具体例としては、
例えば (式中のR3、R4の具体例としては、 CH3(CH2)11−、CH3(CH2)13−、CH3(CH2)15
−、CH3(CH2)17−、CH3(CH2)19−、CH3
(CH2)21−、CF3(CH2)15−など)、 (式中のR5、R6の具体例としては、 CH3(CH2)11−、CH3(CH2)13−、CH3(CH2)15
−、CH3(CH2)17−、CH3(CH2)19−、CH3
(CH2)21−、CF3(CH2)15−など)、 (式中のR3、R4の具体例としては、 CH3(CH2)11−、CH3(CH2)13−、CH3(CH2)15
−、CH3(CH2)17−、CH3(CH2)19−、CH3
(CH2)21−、CF3(CH2)15−など)、R5、R6の具体
例としては、CH3−、CH3(CH2)2−、CH3
(CH2)3−、CH3(CH2)5−など)、 (式中のR3、R4の具体例としては、 CH3(CH2)11−、CH3(CH2)13−、CH3(CH2)15
−、CH3(CH2)17−、CH3(CH2)19−、CH3
(CH2)21−、CF3(CH2)15−など)等の繰返し単
位を含むものがあげられる。 式中→は異性を表す。例を次式 で説明すれば および を表す。 本発明は(a)、(b)が単独である場合、(a)、(b)が共
存する場合を含んでいる。 前記のごとき本発明の両性ポリイミド前駆体
は、一般にN,N−ジメチルアセトアミド、N,
N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホ
ルムアミド、ヘキサメチルホスホルアミドなどの
有機極性溶剤に易溶、上記有機極性溶剤とクロロ
ホルムなどの通常の有機溶剤などの混合溶剤に
溶、通常の有機溶剤、例えばベンゼル、エーテ
ル、クロロホルム、アセトン、メタノールなどに
難溶〜不溶で、赤外線吸収スペクトル分析でアミ
ド、カルボン酸(場合によつてはカルボン酸エス
テル)および長鎖アルキル基の特徴的な吸収が存
在する。熱分析結果にも特徴があり、約200℃の
重量の急激な減少がはじまり、約400℃で完結す
る。完結したのちには、アミド、カルボン酸(場
合によつてはカルボン酸エステル)および長鎖ア
ルキル基の吸収が消失し、イミド環の吸収が表れ
る。 これまでの説明は一般式(1)で表される繰返し単
位をもつ両性ポリイミド前駆体についてである
が、これらから容易に類推されるように種々の共
重合体が存在する。まず第1に一般式(1)における
R1、R2、R3、R4、R5、R6の少なくとも1つが先
に挙げられた具体例から選ばれた少なくとも2種
からなることによつて実現される。 例えばR1として2種選ばれたとき x、yは比率を表し、0<x<1、0<y<
1、x+y=1である。(以下同じ) さらにR2として2種選ばれたとき などで、以上の例はほんの一例であり、またR3、
R4、R5、R6、についてはこれまでの説明でいく
つもの例が書けるが などである。 第2にさらに重要な共重合体はR1、R2の少な
くとも一方あるいは両方の一部を価数の異なる基
で置き換えることによつて実現される。 まずR1の一部を置換する基は少なくとも2個
の炭素原子を含有する4価以外の基から選ばれ、
2、3価が使えるが、好ましい具体例は3価であ
り、この場合の一般式は次のようになる。 R1([ ]x内)、R2、R3、R4、R5、R6は前記
に同じ。R1([ ]y内)は少なくとも2個の炭
素原子を含有するそれぞれ2価、3価の基であ
る。 次にR2の一部を置換する基は少なくとも2個
の炭素原子を含有する2価以外に基から選ばれ3
価、4個の基が好ましい。 これらの場合の一般式は次のようになる。 R1、R2([ ]x内)、R3、R4、R5、R6は前記
に同じ。R2([ ]y内)は少なくとも2個の炭
素原子を含有するそれぞれ3価、4価の基であ
る。xはR2に対する置換基で−NHR、−
CONHR(Rはアルキル基または水素原子)等が
好ましい例である。 これら共重合による両性ポリイミド前駆体の修
飾は、該前駆体のラングミユア・ブロジエツト法
による累積特性や、基板上に累積したあとイミド
化して得られるポリイミド薄膜の物性改善のため
に重要であり、本発明の好ましい実施態様の1つ
である。 R1、R2の少なくとも1方あるいは両方の1部
を置換する基の具体例は、以下のとおりである。
【式】
【式】
(ここでR9は前出に同じ)
−SO2−、
【式】
【式】
【式】
R10およびR11はアルキルまたはアリール基
【式】
【式】
−(CH2)p−(p=2〜10)、
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
−(CH2)3−O−(CH2)2−O−(CH2)3−、
【式】
【式】
【式】
【式】
(R9は前出に同じ)
【式】
【式】
(R9は前出に同じ)
【式】
【式】
以上の中からR1、R2のさらに好ましい例をあ
げれば
げれば
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
【式】
(R9は前出に同じ)である。
さらの詳しく共重合体について説明するために
具体的な例を挙げれば、 等である。 また、これまでの説明においては、前駆体な繰
返し単位において、R3、R4、R5、R6の少なくと
も2個の炭素数1〜11の前記の基または水素原子
ではない場合であつたが、繰返し単位のうちの30
%以下の範囲であれば、一般式(9) (式中、R1、R2は前記と同じ、Rは炭素原子数
1〜11の1価の脂肪族の基、1価の環状脂肪族の
基、芳香族の基と脂肪族の基が結合した1価の
基、これらの基がハロゲン原子、ニトロ基、アミ
ノ基、シアノ基、メトキシ基、アセトキシ基など
で置換された基または水素原子であり、4個のR
は同じでもよく、異なつてもよい)で表されるよ
うな繰返し単位が含まらていてもよい。 次に本発明の前駆体の製法について説明する。 一般式(1)で表される繰返し単位を有する本発明
の前駆体は、まず一般式(4): (式中、R1は前記と同じ)で表されるテトラカ
ルボン酸ジ酸無水物に、R3OHおよびR4OH(R3
およびR4は前記と同じ)を反応させて得られる
一般式(5): (式中、R1、R3、R4は前記と同じ)で表される
化合物を製造し、実質的に無水の極性溶媒中、−
10℃以上、好ましくは1〜40℃程度でチオニルク
ロライド、五塩化リン、ベンゼンスルホニルクロ
ライドなどを用いて酸ハライドにし、さらに一般
式(6): R5−NH−R2−NH−R6 (6) (式中、R2、R5、R6は前記と同じ)で表される
化合物を添加するときは、−10〜+20℃、好まし
くは0〜+10℃で反応させるが、反応を完結させ
るためには添加後20℃以上で反応させてもよい。 一般式(4)で表される化合物の具体例としては、
例えば
具体的な例を挙げれば、 等である。 また、これまでの説明においては、前駆体な繰
返し単位において、R3、R4、R5、R6の少なくと
も2個の炭素数1〜11の前記の基または水素原子
ではない場合であつたが、繰返し単位のうちの30
%以下の範囲であれば、一般式(9) (式中、R1、R2は前記と同じ、Rは炭素原子数
1〜11の1価の脂肪族の基、1価の環状脂肪族の
基、芳香族の基と脂肪族の基が結合した1価の
基、これらの基がハロゲン原子、ニトロ基、アミ
ノ基、シアノ基、メトキシ基、アセトキシ基など
で置換された基または水素原子であり、4個のR
は同じでもよく、異なつてもよい)で表されるよ
うな繰返し単位が含まらていてもよい。 次に本発明の前駆体の製法について説明する。 一般式(1)で表される繰返し単位を有する本発明
の前駆体は、まず一般式(4): (式中、R1は前記と同じ)で表されるテトラカ
ルボン酸ジ酸無水物に、R3OHおよびR4OH(R3
およびR4は前記と同じ)を反応させて得られる
一般式(5): (式中、R1、R3、R4は前記と同じ)で表される
化合物を製造し、実質的に無水の極性溶媒中、−
10℃以上、好ましくは1〜40℃程度でチオニルク
ロライド、五塩化リン、ベンゼンスルホニルクロ
ライドなどを用いて酸ハライドにし、さらに一般
式(6): R5−NH−R2−NH−R6 (6) (式中、R2、R5、R6は前記と同じ)で表される
化合物を添加するときは、−10〜+20℃、好まし
くは0〜+10℃で反応させるが、反応を完結させ
るためには添加後20℃以上で反応させてもよい。 一般式(4)で表される化合物の具体例としては、
例えば
【式】
【式】
などがあげられる。
また、R3OHおよびR4OHの具体例としては、
たとえばCH3OH、CH3CH2OH、CH3
(CH2)2OH、CH3(CH2)3OH、CH3(CH2)5OH、
CH3(CH2)7OH、CH3(CH2)9OH、CH3
(CH2)11OH、CH3(CH2)13OH、CH3
(CH2)15OH、CH3(CH2)17OH、CH3
(CH2)19OH、CH3(CH2)21OH、CH3
(CH2)23OH、CF3(CH2)15OH、H(CF2)2
(CH2)15OH、H(CF2)4(CH2)13OH、F(CF2)8
(CH2)2OH、F(CF2)8(CH2)4OH、
たとえばCH3OH、CH3CH2OH、CH3
(CH2)2OH、CH3(CH2)3OH、CH3(CH2)5OH、
CH3(CH2)7OH、CH3(CH2)9OH、CH3
(CH2)11OH、CH3(CH2)13OH、CH3
(CH2)15OH、CH3(CH2)17OH、CH3
(CH2)19OH、CH3(CH2)21OH、CH3
(CH2)23OH、CF3(CH2)15OH、H(CF2)2
(CH2)15OH、H(CF2)4(CH2)13OH、F(CF2)8
(CH2)2OH、F(CF2)8(CH2)4OH、
【式】(CH3)3C(CH2)14OH,
【式】
【式】
【式】
などがあげられる。
一般式(4)で表されるテトラカルボン酸ジ無水物
とR3OHおよびR4OHとから一般式(5)で表される
化合物を製造する際の反応条件などにはとくに限
定はなく、例えば約100℃で窒素気流下、撹拌を
数時間続けることによつても得られるし、ヘキサ
メチレンホスホルアミドのような溶剤中、室温で
約4日間撹拌を続けるというような一般的な条件
が採用される。 前記反応を約100℃、窒素気流下で撹拌しなが
ら3時間加熱することによつて行ない、冷却後ヘ
キサメチレンホスホルアミドに溶解し、引き続き
行わしめる酸ハライド化を行うのが反応時間の短
縮化、すなわち生産性の向上などの点から好まし
い。 前記酸ハライド化を行う際の極性溶媒の具体例
としては、たとえばヘキサメチレンホスホルアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミドなどがあげられ、これらの溶
媒を実質的に無水の状態、すなわち酸ハライド化
の際に用いるチオクニルクロライド、五塩化リ
ン、ベンゼンスルホニルクロライドなどが分解せ
ず、定量的に近い状態で酸ハライド化反応が行わ
しめられる。 酸ハライド化の際の温度が、−10℃未満になる
と、長鎖アルキル基の影響による凍結固化のため
反応が不均一系となるため好ましくないが、それ
以上であれば酸ハライドの沸点程度の温度までと
くに限定されることなく用いることができる。 このようにして製造された酸ハライドにさらに
一般式(6)で表される化合物が反応せしめられ、本
発明の前駆体が製造される。 この際使用される酸ハライドは、製造されたの
ちそのまま用いるのが作業性などの面で好まし
い。 さらに該酸ハライドと一般式(6)で表される化合
物とを反応させる際には、それらの化合物に存在
するR3、R4、R5、R6などにより反応物および生
成物のいずれも凍結固化する傾向があるなどする
ために、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミドなどの溶媒を用いるのが
一般的であり、反応温度としては−10℃〜+20
℃、好ましくは0〜−10℃である。反応温度が−
10℃未満になると凍結固化により反応は不均一系
となり、+20℃をこえると望ましくない反応がお
こりやすくなると考えられ、いずれも好ましくな
い。 勿論反応を完結させるために添加後20℃以上の
温度で続いて反応を行つてもよい。 前記一般式(6)で表される化合物の具体例として
は、例えば (式中のR5、R6の具体例としては、 CH3−、CH3CH2−、CH3(CH2)2−、CH3
(CH2)3−、CH3(CH2)5−、CH3(CH2)11−、
CH3(CH2)13−、CH3(CH2)15−、CH3(CH2)17
−、CH3(CH2)19−、CH3(CH2)21−、CH3
(CH2)23−、CF3(CH2)15−、H(CF2)2(CH2)15
−、H(CF2)4(CH2)13−、F(CF2)8(CH2)2−、
F(CF2)8(CH2)4−など)などがあげられる。 前記酸ハライドと一般式(6)で表される化合物と
の反応比は、得られる本発明の前駆体の分子量な
どを所望の値にするために適宜選択すればよい
が、通常モル比で1/0.8〜1.2である。高分子量
のものを得るためには化学量論の精製したモノマ
ーと精製した溶剤とを用いるのが好ましい。 一般式(4)で表されるテトラカルボン酸ジ酸無水
物に反応させるR3OHおよびR4OHのR3およびR4
がいずれも炭素原子数1〜11の基または水素原子
でない場合には、一般式(6)で表される化合物の
R5およびR6がいずれも水素原子であつてもよく、
この場合には一般式(2)で表される繰返し単位を有
する本発明の前駆体が得られる。 一般式(6)で表される化合物のR5およびR6がい
ずれも水素原子の場合には、反応性が良好であ
り、原料コストも安価となり好ましい。また得ら
れる前駆体もカルボン酸のところがエステルとな
つているため熱的に安定で、単離乾燥という操作
により反応がすすまないので固体粉末として分離
でき、またこれにより精製も容易であるという特
徴を有するものとなる。 以上説明したような方法により本発明の前駆体
が製造されるが、一般式(1)で表される繰返し単位
のR3およびR4がいずれも水素原子の場合には、
前記のごとき方法によらずに直接一般式(4)で表さ
れるテトラカルボン酸ジ酸無水物に、一般式(7): R7−NH−R2−NH−R8 (7) (式中、R7、R8は前記と同じ)で表される化合
物を反応させることにより、一般式(3)で表される
繰返し単位を有する本発明の前駆体が得られる。 前記一般式(7)で表される化合物の具体例として
は、たとえば (式中、R7、R8の具体例としては、 CH3(CH2)o-1(o=12〜30)、CF3(CH2)15−、
H(CF2)2(CH2)15−、H(CF2)4(CH2)13−、H
(CF2)8(CH2)2−、H(CF2)8(CH2)4−など)など
があげられる。 一般式(4)で表されるテトラカルボン酸ジ酸無水
物と一般式(7)で表される化合物とを反応させる際
の条件は、通常のポリアミツク酸を製造する際の
条件とほぼ同様でよく、たとえばN,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチホルムアミドな
どの実質的に無水の有機極性溶媒中、反応温度50
℃以下、好ましくは室温で、一般式(4)で表される
テトラカルボン酸ジ酸無水物1モルに対して一般
式(7)で表される化合物を0.8〜1.2モル反応せしめ
られる。 このようにして得られる一般式(3)で表される繰
返し単位を有する本発明の前駆体は、製造が容易
であるだけでなく、LB法で製膜でき、加熱によ
りポリイミドを与えるという特徴を有するもので
ある。 また、先に説明された共重合体については、両
性ポリイミド前駆体の製法と同様の方法によつて
作ることができる。 以上のように製造された両性ポリイミド前駆体
については分離精製して製膜材料としても、製造
後必要ならクロロホルム、ベンゼンなどを添加し
て直接製膜用溶液としてもよい。 本発明のポリイミド前駆体薄膜を製膜する方法
について述べる。溶剤キヤスト法、スピンコート
法、ラングミユア・ブロジエツト法があり、ラン
グミユア・ブロジエツト法が配向した。数+Å単
位で厚みの制御されたピンホールの少ない薄膜を
える方法として好ましい。 溶剤キヤスト法、及びスピンコート法によるば
あい、本発明のポリイミド前駆体あるいはその混
合物をベンセン、クロロホルム、エチルエーテ
ル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どの溶剤にとかし、基板上に塗布などすればよ
く、分子を配向させることはできないが、膜厚が
1000Å程度より厚いばあいにピンホールのない良
質な膜がえられる。 次にこれまで述べた前駆体を用い、ラングミユ
ア・ブロジエツト法によつて基板上に累積し、そ
れに続いてイミド化反応を行う方法について述べ
る。 本発明の前駆体を用いたLB膜の製法としては、
該前駆体を水面上に展開し、一定の表面圧で圧縮
して単分子膜を形成し、その膜を基板上にうつし
とる方法であるLB法のほか、水平付着法、回転
円筒法などの方法(新実験化学講座第13巻、界面
とコロイド、498〜508頁)などがあげられ、通常
行われている方法であれば特に限定されることな
く使用し得る。 一般にLB膜を形成させる物質を水面上に展開
する際に、水には解けないで気相中に蒸発してし
まうベンゼン、クロロホルムなどの溶媒が使用さ
れるが、本発明の前駆体の場合には、溶解度をあ
げるために有機極性溶媒を併用することが望まし
い。このような有機極性溶媒としては、たとえば
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、
ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメ
チレンスルホンなどがあげられる。 ベンゼン、クロロホルムなどと有機極性溶媒と
を併用する場合には、水面上へ展開するとベンゼ
ン、クロロホルムなどは気相中に蒸発し、有機極
性溶媒は大量の水に溶解すると考えられる。 本発明の前駆体を水面上に展開する際に使用す
る溶液の濃度には特に限定はないが、通常2〜5
×10-3M程度が用いられ、良好な製膜性を得るた
めに金属イオンの添加やPH調整は必ずしも必要で
はなく、金属イオンの排除はエレクトロニクス分
野等で使う際に有利な点となると考えられる。 また、本発明のポリイミド前駆体を基板上に累
積する際に、我々が先に提案したように公知のラ
ングミユア・ブロジエツト膜化合物との混合物を
使用すると製膜性能が向上し、本発明の望ましい
実施態様である。 公知のラングミユア・プロジエツト膜化合物と
は、先に引用された文献などにも記載され、当業
界で公知の化合物である。特に炭素数が16から22
ぐらいの炭化水素基と親水基とからなる下式の化
合物が好ましい。 CH3(CH2)o-1Z CH2=CH(CH2)o-2Z CH3(CH2)lC=C−C=C(CH2)nZ ここで、n=16〜22、l+m=n−5、Z=
OH、NH2、COOH、CONH2、COOR′(R′は低
級脂肪族炭化水素基)等である。 製膜性の改善のためにはCH3(CH2)o-1Zの式
で表されるものがコスト面ですぐれているが、不
飽和結合を含むものは光や放射線などを照射する
ことによつて重合させることができる特徴を有す
る。 これらから選ばれた少なくとも1つの化合物と
高分子化合物との混合比率については特に限定は
ない。また先に挙げたポリイミド前駆体あるいは
共重合体から選ばれた2種以上混合して製膜する
こともできる。 本発明の前駆体を用いたLB膜を形成する基板
には特に限定はなく、形成されたLB膜の用途に
応じて選択すればよいが、LB膜を加熱してポリ
イミドにして用いる場合には耐熱性が良好である
ことが必要である。 前記のごとき基板の具体例としては、ガラス、
アルミナ、石英などのような無機の基板のほか、
プラスチツク製の基板や、無機基板やプラスチツ
ク基板上に金属薄膜を形成したもの、また金属製
の基板やさらにはSi、GaAs、ZnSのような族、
−族、−族などの半導体、PbTiO3、
BaTiO3、LiNbO3、LiTaO3のような強誘電体製
の基板あるいは磁性体基板などがあげられる。 勿論、上記のような基板上の金属薄膜が応用に
適したようにパターン化されていてもよいし、
Si、GaAs、ZnSのような半導体や、強誘電体製
の基板が前もつて加工され、素子が形成されてい
るものでもよい。 また、これらの基板は通常行われるような表面
処理を施して用いてもよいことはもちろんであ
る。 本発明のポリイミド前駆体の場合には、ガラ
ス、石英、Si、SiO2などの表面には接着強度が
弱い傾向があり、シランカツプリング剤、特にア
ミノ基やエポキシ基とアルコキシ基を有するシラ
ンカツプリング剤(例えばUCCのA−1100やA
−187など)で処理するか、アルミニウム金属を
含むキレートで処理し酸化アルミの層を形成させ
ると製膜特性や接着強度が改善され、本発明の好
ましい実施態様である。勿論、当業界で行われる
ように基板が高級脂肪酸の金属で数層処理されて
もよい。 本発明の前駆体を用いるとLB法で基板上に耐
熱製、機械的特性、耐薬品性、電気絶縁性の良好
な薄膜を形成することができ、さらにこの薄膜を
イミド化させることによつてさらに耐熱性のすぐ
れた薄膜を得ることができる。 イミド化の方法については特に限定はないが、
300〜400℃近辺の温度で加熱するのが一般的であ
り、レーザー光などを用いて行つてもよい。勿論
ポリアミツク酸のイミド化の際に使用される無水
酢酸やピリジンを使つてもよいし、またはそれら
と熱反応とを併用してもよい。たとえば一般式(2)
で表される繰返し単位の場合には、 なる反応がおこり、また一般式(3)で表される繰返
し単位の場合には、 なる反応が起こつてポリイミド化物となる。もち
ろん一般式(8)で表されるポリアミツク酸単位の場
合にもH2Oが生成してポリイミド化物となるが、
この場合にはLB膜用としての材料とはなり得な
い。 また、R1、R2の少なくとも一方あるいは両方
の一部を価数の異なる基で置き換えた場合にもイ
ミド化反応と同様の条件で次のような反応が起こ
る。 特に後半の2例では耐熱性の高い骨格が導入さ
れるので、耐熱性の改善のために好ましい。 以上のイミド化や閉環反応がおこるときに疎水
化のために導入した基がアルコールとして脱離す
るが、この脱離したアルコールは300°〜400°近辺
の温度で必要ならガスの流れの下に置くか、真空
下に置くことによつて飛散させることができるの
で非常に耐熱性で電気絶縁性のよいポリイミド薄
膜を得ることができる。 また、製膜性を改善させるために使用された公
知のラングミユア・ブロジエツト膜化合物も、イ
ミド化や閉環反応の条件化、飛散させることがで
きるものを先に挙げた例の中から選ぶことによつ
て非常に耐熱性で、電気絶縁性の良いポリイミド
薄膜を得ることができる。 さらに鋭意検討することによつて明らかになつ
たことは、両性ポリイミド前駆体をラングミユ
ア・ブロジエツト法により基板上に累積し、それ
に続いて完全にイミド化(閉環)させるよりもマ
イルドな条件でイミド化(閉環)を行なうことに
よつて作られた部分的に閉環させたポリイミド薄
膜が200℃以上の耐熱性をもち、耐薬品性に優れ、
機械的特性も良好で、すぐれた電気絶縁性をも
ち、その上10000Å以下という非常に薄い膜であ
り、5000Å、2000Å、望むなら10〜1000Åにもし
得るという特徴をもつているということである。 本発明の部分的イミド化(閉環)という言葉は
イミド化率が0%を超えて100%未満までを含ん
でいるが耐熱性という面からは200℃でイミド化
することによつて得られるイミド化率約40%以上
100%未満であることが好ましい。 参考例で示すように両性ポリイミド前駆体はラ
ングミユア・ブロジエツト法(垂直法)でも理想
的なY型膜になることが面積−時間曲線から明ら
かになるが、I/C(キヤパシタンスの逆数)対
累積膜数プロツトの直線性やX線回折のデータか
ら両性ポリイミド前駆体累積膜にLB膜に期待さ
れる層状構造が存在することが示唆される。また
この前駆体の薄膜がすぐれた膜厚制御性のほか良
好な耐熱性、誘電特性および電気絶縁性を有する
ことも明らかである。 次にこの前駆体薄膜を部分的にイミド化(閉
環)することによつて作られたポリイミド薄膜に
ついて述べる。このポリイミド薄膜がすぐれた耐
熱性をもつことは、実施例によつて明らかである
が、実施例のI/C(キヤパシタンスの逆数)対
累積膜数プロツトの直線性、損失係数の値から部
分的イミド化後も優れた膜厚制御性を有し、両性
ポリイミド前駆体の累積膜数によつて部分的に閉
館したポリイミド薄膜の膜厚が制御できるうえ
に、層状構造の存在が推定されるとともに、この
部分的に閉環したポリイミド薄膜が良好な誘電特
性および電気絶縁性を有することが明らかになつ
た。部分的に閉環したポリイミド薄膜には長鎖ア
ルキル基が残つているために電気絶縁性や誘電特
性が特にすぐれている。 特に本発明によつて1000Å以下の部分的に閉環
したポリイミド薄膜でも1×106V/cm以上の絶
縁破壊強度をもつようにできることが明らかにな
つた。この方法によつて10000Å程度の良好な物
性をもつた膜を実現することはできるが、LB膜
の製膜コストを考えると薄い膜の方が安価であ
り、応用面でも他の方法ではできない薄い膜に興
味がある。すなわち、2000Å以下、さらには1000
Å以下の膜や数百Å、50〜100Å程度の膜に新ら
しい興味がある応用可能性があるが、そのような
膜厚で1×106V/cm以上の絶縁破壊強度を実現
するのは困難であつた。しかしながら本発明の方
法によればエレクトロニクス分野で十分使用可能
な1×106V/cm以上の絶縁破壊強度をもつポリ
イミド薄膜を実現できることが明らかになつた。
中でも50Å程度から数百Å程度の薄膜では、特異
な膜厚の効果、例えばトンネル効果が期待され、
それを利用した多くの興味ある応用が可能とな
る。 このように薄い部分的に閉環させられ長鎖アル
キル基をもつポリイミド膜を作成する方法として
はスピンコート法があるが、1μm以上の厚みで
も1×106V/cm以上の絶縁破壊強度を達成する
のは非常な技術を必要とし、1μm以下の厚みで
1×106V/cm以上の絶縁破壊強度のポリイミド
薄膜を作成することは現在の技術では困難である
ことが理解されるべきである。 又、部分的に閉環させたポリイミド薄膜は完全
にイミド化させる場合に比して、マイルドな条件
でイミド化させるので基板や素子の耐熱性があま
りよくないような場合には好ましく採用すること
ができる。以上述べたように一般式(1)で示される
繰返し単位をもつた両性ポリイミド前駆体をラン
グミユア・ブロジエツト法により基板上に累積
し、それに続く部分的イミド化反応によつて作ら
れた基板上のポリイミド薄膜は耐熱性、機械的特
性、耐薬品性も良好ですぐれた電気絶縁性をも
ち、そのうえ、10000Å以下という非常に薄い膜
であり、5000Å、2000Å、望むなら10〜1000Åに
もしうるという特徴をもつている。 特に1000Å以下、数百Å、50〜100Å程度でも
良好な物性なかでも1×106V/cm以上の絶縁破
壊強度を実現できるので種々の電気電子デバイス
などの複合物品の中に使用することができる。中
でも50Å程度から数百Å程度の薄膜では、特異な
膜厚の効果、例えばトンネル効果が期待され、そ
れを利用した多くの興味ある電気電子デバイスが
可能となる。 次に本発明の複合物品について述べる。 以上説明した薄膜は、耐熱性、耐薬品性、機械
的特性がすぐれ、非常に薄い膜であるという特徴
を生かしてエレクトロニクス分野、エネルギー変
換や物質分離など広範な分野で使うことができ
る。 導電性、光導電性、光学特性、絶縁性、熱特性
や化学反応性を生かしたエレクトロニクス分野で
の複合物品についてまず電気・電子デバイスにつ
いて述べる。 第1に重要な本発明の薄膜を含んだ電気・電子
デバイスは金属/絶縁膜/半導体構造(以下MIS
という)のデバイスであり平面エレクトロニクス
デバイスや集積回路の基本となる構造である。 第1〜7図が代表的模式図である。第1図は半
導体基板に絶縁膜として本発明の薄膜を形成させ
その上に金属電極を設けたものである。Si、Ge
などの族半導体GaAs、GaPなどの−族半
導体、CdTe、CdS、ZnS、ZnSe、CdHgTeなど
の−族半導体を使用することによつて例えば
太陽電池のような光電変換素子LED、EL、フオ
トダイオードのような発光素子、受光素子、光検
出素子の他ガスセンサ、温度センサのような各種
トランスデユーサーを構成することができる。勿
論本発明の半導体としては単結晶、多結晶あるい
はアモルフアスいずれが選ばれてもよい。第2図
は第1図と同等であるが1つの基板上に2個以上
の素子を作る場合にこのような電極がつけられ
る。このような構成によつてCCD(Charge−
coupled devices)のような電荷移動型デバイス
が作られ興味ある応用である。 次に第3図は電極(透明電極であつてもよく、
勿論パターン化されてもよい)をもつ絶縁基板上
に、半導体が多くの場合は半導体薄膜が形成さ
れ、その上に本発明の薄膜電極が設けられた構造
になつている。第4図は薄膜が絶縁基板側電極と
半導体薄膜と間に設けられている点に第3図と違
いがある。半導体薄膜は分子線エピタキシ
(MBE)、有機金属気相成長法(MOCVD)、原子
層エピタキシ(ALE)、蒸着法、スパツタ法、ス
プレーパイロリシス法、塗布法など通常半導体薄
膜を作製するのに使われる方法で作られ限定され
ない。 半導体としては先に第1,2図で挙げたものを
同様に使うことが出来、作られるデバイスも同様
である。 第4図の構成では本発明の薄膜の上に半導体薄
膜が形成されるので形成時の熱が薄膜の耐熱性を
越えると望ましくないが、かなりイミド化率の高
い膜ではアモルフアスシリコン等は充分累積でき
るし、その他の半導体も低温形成技術が進んでい
るので今後、多くの半導体が使えるようになるで
あろう。 MIS構造デバイスのもつとも重要なデバイスの
構造は第5,6図で代表的に表されるゲート電極
でチヤンネル電流を制御して駆動するタイプのい
わゆる電界効果トランジスター(FET)構造を
もつものである。第5図は半導体基板を使つてい
るのに対し、第6図では絶縁基板上に形成された
半導体多くの場合半導体薄膜を使つている違いが
ある。 MISFETはデバイスの基本型の1つであり、
これにより種々のデバイスを作ることが出来る。
大面積基板上に作れば液晶デイスプレイを駆動さ
せる薄膜トランジスターや集積度を上げれば集積
回路を構成できる。 他の興味ある応用は第5,6図でゲート電極を
とりはずした構造であり、絶縁膜あるいはそれと
併用してイオン、ガスや活性物質に感応する膜を
つけることにより、イオン感応FET(ISFET)や
ガス感応EET(ChemFET)免疫FET(IMFET)、
酵素FET(ENFET)を構成できる。 動作原理はイオンやガス活性物質がゲート絶縁
膜表面と作用することによる電界効果によつて説
明できるが、本発明のような薄膜を用いる場合に
は、その上に種々の有機物でさらに修飾する際に
従来の有機物にくらべて有利となる。特に長鎖ア
ルキル基の残つている薄膜ではそのアルキル基
(疎水性)部分とタンパク質の疎水性部分との相
互作用を利用できる。 第7図は、ISFETの例で石英基板上に半導体
膜が図のように形成され、その上に絶縁膜とイオ
ン感応膜を設けた構造となつている。この絶縁膜
として本発明の薄膜を用いることが出来る。 MIS構造のデバイスを構成するときの半導体と
して通常、良好な絶縁膜を酸化などの方法で形成
するのが難しい−、−族などの化合物半
導体を使う場合が本発明の好ましい実施態様であ
り、GaAsの場合にはFETを形成する場合、上記
の問題点からMetal−SemiconductorFET
(MESFET)の形で実用化されているが、MIS構
造にすることによつて性能の向上が期待される。 GaAsを使つてMIS集積回路を構成すると駆動
電圧を低げる効果のほか、GaAs半導体中でのキ
ヤリヤ・モビリテイーの大きさを利用した高速で
動作する集積回路(HEMT)を非常に簡単な方
法で作ることが出来る。 第2に重要な本発明の薄膜を含んだ電気・電子
デバイスは金属/絶縁膜/金属(以下MINとい
う)構造のデバイスである。 第8〜10図が模式図である。絶縁基板あるい
は半導体基板をもちい、その上に金属、絶縁膜、
金属の順に形成される。 第8図はキヤパシターの構造であり、キヤパシ
タンスの湿度による変化を追跡すれば湿度センサ
ーとなる。又この構造によつてMIM構造のトラ
ンジスターを作ることも出来る。 第9図のようにすれば熱電子トランジスターを
構成できる。 第10図のように半導体あるいは半導体デバイ
ス上にキヤパシターを作ることによつてVLSIの
メモリセルのキヤパシターとして使うことができ
る。 第10図の構成で熱電子を半導体中に注入する
ようなタイプのデバイスも作成できる。 さらに金属のかわりにNbのような起電導体を
使うことによりジヨセフソンジヤンクシヨン
(JJ)デバイスを作ることも可能である。 第3の薄膜を含んだ電気・電子デバイスは絶縁
膜/金属構造(IM構造)のデバイスであり、第
11図で模式的にあらわされる。もつとも単純な
もので金属の上に絶縁膜として本発明の薄膜を形
成することによりえられる。 1つの応用は液晶配向膜であり、パターン化し
た電極通常はITOなどの透明電極の上に本発明の
薄膜を形成することによつてえられる。 次の応用は図12,13独立した2つの電極上
に本発明の薄膜を形成することにより湿度、ガス
などのセンサーとして使うことができる。 以上本発明の薄膜を含んだ電気・電子デバイス
について述べたが他の応用例は前記に挙げた文献
の中に特にP.S.Vincett、G.G Robertsの総説
(Thin Solid Flims 68 135〜137(1980)に求め
ることができる。 その他の半導体デバイス、化合物半導体デバイ
スについては、E.S.yang、Fundamentals of
Semiconductor Devices MaGraw−Hill、1978
今井ら編著、化合物半導体デバイス[][]
工業調査会(1984)の成書を参考にすることがで
きる。 次に、電気・電子デバイス以外の複合物品につ
いて述べる。 色素を含む薄膜や、TeOxなど無機薄膜にビツ
ト形成や相変化をさせることによりその変化を
0、1で光学的に読み出す記録方式の採用が進ん
でいる。本発明の薄膜は光、熱特に通常光学記録
に使われるレーザー光によつて反応をおこし、薄
膜の厚みの変化が生じビツトが形成されること又
この反応によつて薄膜の屈折率も変化するので、
これを利用した光学記録が可能であることが示唆
される。 本発明の薄膜は熱に対して反応性があること
は、これまでの説明で明らかであるが、この反応
性を利用して熱的に部分的に閉環した部分としな
い部分をつくり、しない部分を溶剤で除去するこ
とによつてパターン化することが出来る。残つた
部分は、耐熱性、機械的強度、耐薬品性にすぐれ
ているのでレジスト膜として使用することができ
る。 そのほか、ウエイブガイド用のクラツド材ある
いは光学回路成分としても応用が考えられる。 レジストで述べた方法によつてパターン化し、
光学回路を形成することもできる。本発明の薄膜
の場合、厚みの正確なコントロールと化合物を変
えることによつて屈折率の調整が出来る。このこ
とは光学回路成分としての重要な要件である。 あらゆる分野での保護用コーテイング材料とし
ても好適であろうし、一般的にLB膜の分野で使
われる機能性のLB材料と脂肪酸の混合膜、積層
膜の手法を、本発明の混合物を脂肪酸のかわりに
使うことによつて種々の機能性を発現できこれを
使つた用途が考えられる。例えば色素、酵素を含
んだ膜を作成することによつて、光電変換素子や
バイオセンサーを作ることができる。 また、この薄膜を使つた物質分離の分野での用
途も考えられる。 最近、多孔質フイルタ基板上に微細な孔をもつ
薄膜を形成した、それを物質分離に使用する試み
がさかんになつている。 本発明の薄膜を必要なら公知のラングミユア膜
材料の保存する条件でつくり、そのあと部分的に
閉環反応を行なうことによつて微細な孔をもつ薄
膜が形成できる。 たとえばポリイミド多孔質フイルム上にポリイ
ミド前駆体構造をもつ化合物を必要ならステアリ
ルアルコールの存在する条件で製膜し、そのあと
200℃程度の温度でイミド化することによつて微
細な孔をもつ部分的にポリイミド化した薄膜をポ
リイミド多孔質フイルム上に作ることが出来る。 <部分的にイミド化された両性ポリイミド前駆体
薄膜の製造> 次にイミド前駆体製膜方法、薄膜及びそれを含
む複合物品を実施例に基づき説明する。 参考例 1 ピロメリツト酸ジ無水物2.18g(0.01モル)と
ステアリルアルコール5.40g(0.02モル)とをフ
ラスコ中、乾燥チツ素流通化、約100℃で3時間
反応させた。 得られた反応物をヘキサメチレンホスフアミド
40c.c.に溶解して0〜5℃に冷却してチオニルクロ
ライド2.38gを約5℃で滴下し、滴下後約5℃で
1時間保持し、反応を終了させた。 そののちジメチルアセトアミド50c.c.に溶解させ
たジアミノジフエニルエーテル2g(0.01モル)
を0〜5℃で滴下し、滴下後約1時間反応させた
のち、反応液を蒸留水600c.c.中に注いで反応生成
物を析出させた。析出後を濾過し、約40℃で減圧
乾燥して約9gの淡黄色粉末を得た。得られた粉
末についてIRスペクトル分析、熱分析(TGA−
DTA)、GPCによる分子量測定を行つた。 IRスペクトル分析 KBrデイスク法で測定したIRスペクトラムを
第14図に示す。IRスペクトルにはエステル、
アミド吸収帯、吸収帯、吸収帯、アルキル
鎖およびエーテルの特徴的な吸収があらわれてい
る。 熱分析(TGA−DTA) 理学電機(株)製RTG−DTA(H)タイプでフルスケ
ールでTGA10mg、DTA100μV、温度1000℃で昇
温10℃/min、窒素気流(30ml/min)中で測定
した結果を第15図に示す。 TGAには271、318、396、592℃の変曲点があ
り、DTAには657℃付近に特徴的なピークがあ
る。 また、第16図は得られた前駆体を400℃まで
10℃/minで昇温し、400℃に1時間保つたのち
室温までもどし、10℃/minで1000℃まで昇温し
たときの結果を示す。 400℃に1時間保つことによつてほぼ重量は恒
量に達し、ポリイミド化反応が終結する。これを
室温にもどして再び昇温したも重量変化は450℃
をすぎるまでなく、ポリイミドフイルムの示す熱
分解温度と同じ584℃で熱分解が始まることが明
らかになり、ポリイミド化の反応を終結すること
によりポリイミドフイルムと同様の耐熱性のもが
得られることがわかる。 また第17図は得られた前駆体を200℃、250
℃、300℃、350℃までそれぞれ10℃/minで昇温
し、それぞれの温度に1時間保つたときのTGA
である。 イミド化温度に対応した重量減がおこり、約45
%、63%、77%、98.6%イミド化していることが
示唆される。さらに部分的イミド化後にえられた
生成物のIRスペクトル分析によつてイミド化反
応がイミド化温度に対応しておこつていることが
その1720cm-1、1780cm-1等のイミド環特性吸収の
出現度合、3000〜2800cm-1の長鎖アルキル基の吸
収の消失度合より明らかになつた。図18は200
℃で1時間イミド化させた生成物のIRスペクト
ルである。 GPCによる分子量測定 N,N−ジメチルアセトアミド溶媒で測定され
たGPCの結果をポリスチレン標準サンプルと比
較することによつて算出された数平均分子量は約
50000であつた。 参考例 参考例1の生成物55.1mgを蒸留したクロロホル
ム/ジメチルアセトアミド=8/2(容量比)の
混合液に溶解して25mlの溶液にしたLB膜用展開
液を調整した。 得られた展開液を用いて再蒸留水上、20℃で表
面圧πと繰返し単位(Unit)当たりの面積との
関係を測定したところ、第19図に示す結果が得
られた。75Å2/Unitぐらいから表面圧は急激に
立ち上がり、良好な凝縮膜を形成した。極限面積
は60Å2/Unitであり、崩壊圧力も55dyne/cmと
高分子膜としては非常に高い値を示した。また表
面圧を20dyne/cmに保つて膜を水面上に保持し
ても2時間にわたつて面積の減少が認められず、
安定な膜であつた。 次に水面上の膜の表面圧を20℃で25dyne/cm
に保つて累積速度10mm/minでLB法でガラス基
板あるいはCaF2板上に90層累積させた。 CaF2板上に形成された膜をFT−ART−IR分
析すると第20図のようなスペクトラムが得ら
れ、参考例1で得られた化合物の累積膜であり、
面積−時間曲線からY型膜であることが確認され
た。なお本実施例で用いた水層にはCd++イオンな
どが含まれていないにもかかわらず90層の累積膜
のX線回折法による分析ではピークが2θ=4.65°
に一本だけ観測された。 ブラツグ回折条件nλ=2d sinθで、n=3、λ
=1.5418Åとしたときのd(一層の膜厚)は28.5
Åと計算され、両性ポリイミド前駆体において長
鎖アルキル基が垂直に立つているとしたときの値
とほぼ一致する。 さらに該累積膜を400℃で1時間加熱すること
によつて、α、β−不飽和5員環イミドが生成す
ることがFT−ATR−IR分析による1790cm-1、
1710cm-1のピークにより確認された。 なお参考例1の生成物を400℃で1時間加熱す
ると58%(重量%、以下同様)の減少がおこり、
イミド化することが赤外線吸収スペクトル分析な
どにより確認されている。前記の重量減少はイミ
ド化によりステアリルアルコールが消失する場合
の計算値58.7%ともよく一致した。 比較例 1 参考例1と同様にしてステアリルアルコールの
代わりにn−デシルアルコール(n−
C10H21OH)を用いてポリイミド前駆体を合成し
た。 このポリイミド前駆体はIRスペクトル分析、
熱分析、GPCによる分子量測定の結果、ほぼ実
施例1のポリイミド前駆体と同じ特徴を有するも
のであつたが、表面圧面積曲線の測定結果は21
図に示すとおりであり、液体膨張相のみで凝縮相
の存在を示さなかつた。従つて炭素数10のアルキ
ル基を用いたものでは安全な凝縮相を得るために
は短すぎることが明らかとなつた。 参考例 3〜5 参考例1と同様にしてステアリルアルコールの
かわりに、炭素数12、14、16のラウリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、セチルアルコールを
用いてポリイミド前駆体を合成した(それぞれを
参考例3〜5に相当)。 炭素数12、14のアルコールを用いた場合には炭
素数10と18との中間的な挙動を示したが、水相を
5℃程度にすると安定な凝縮相が得られた。 炭素数16のアルコールを用いたものでは炭素数
18の場合のものと同様安定な凝縮膜を作ることが
明らかになつた。 参考例 6 ピロメリツト酸ジ無水物10.91gとステアリル
アルコール27.05gを120℃で3時間反応させ、生
成物を200mlエタノールで再結晶して融点133〜
137℃のジステアリルピロメリテートを得た。 このジステアリルピロメリテート3.79gを60c.c.
のヘキサメチレンホスフアミドに溶解して5℃に
冷却してチアニルクロライド1.19gを約5℃で滴
下し、滴下後約1時間保持し、反応を終了させ
た。その後ジメチルアセトアミド30c.c.に溶解させ
た1.2gのジアミノジフエニルエーテルを約10℃
で滴下し、約20℃に反応温度をあげて2時間反応
させた後、400c.c.のエタノールに注いで反応生成
物を析出させた。析出物をロ過、40℃で乾燥して
約3.4gの淡黄色粉末を得た。 IRスペクトル分析、熱分析(TGA−DTA)、
GPCによる分子量測定を行つたところ下記の結
果が得られた。 IRスペクトル分析 KBrデイスク法でとられたIRチヤート図22
のようでエステル、アミド、、、アルキル
鎖およびエーテルの特徴的な吸収があらわれた。 熱分析(TGA−DTA) 理学電機(株)製RTG−DTA(H)タイプでフルスケ
ールでTGA10mg、DTA100μV、温度1000℃で昇
温10℃/min、窒素気流(30ml/min)中で測定
された結果が図23のとおりである。TGAには
203、270、354、403、580℃に変曲点があるが、
DTAには特徴的なピークは存在しない。 GPCによる分子量測定 クロロホルム、N,N−ジメチルアセトアミド
(8:2)混合溶媒で測定された数平均分子量は
ポリスチレン換算で約15000であつた。 参考例 7 参考例6の生成物55.1mgを蒸留したクロロホル
ム/ジメチルアセトアミド=8/2(容量比)の
混合液に解かして25mlのLB膜用展開液を調製し
た。 再蒸留水上、20℃で表面圧と繰返し単位当たり
の面積との関係を測定したところ、第24図に示
す結果が得られた。65Å2/unitぐらいから表面
圧は急激に立ち上がり、良好な凝縮膜を生成し
た。極限面積は約55Å2/unitであり、崩壊圧は
45dyne/cmであつた。(図24−A) 上記の溶液と同じモル濃度のステアリルアルコ
ールの溶液を同じ容量まぜ合わせ、実施例1の生
成物の繰返し単位の数とステアリルアルコールの
分子数の合計が図24−Aと等しくなるようにし
て表面圧面積曲線を評価したところBのような結
果が得られた。ステアリルアルコールの添加によ
り曲線の立ち上がりがさらに急になり、崩壊圧も
約60dyne/cmに上昇して、膜が安定化している
ことがわかる。 アルミニウムを蒸着したガラス基板(シランカ
ツプリング剤A−1100或いはA−187を処理した
ガラス基板)上への累積は、ステアリルアルコー
ルを添加するしないにかかわらずY型であり、良
好な累積膜が得られた。 さらに参考例6の生成物とステアリルアルコー
ルの1:1(モル比)の混合物をゲルマニウム基
板上に累積し、400℃、窒素気流下、1時間加熱
すると、FT−ATR−IR法によりステアリル基
の消失と1790、1710cm-1の5員環イミドの出現が
観測された。 参考例 8 参考例7と同様にステアリルアルコールのかわ
りに、ステアリン酸、ω−ヘプタデセン酸、オク
タデカンを用いて表面圧面積曲線を評価したとこ
ろ、いずれの場合もステアリルアルコールの場合
と同じように曲線の立ち上がりが急になり、崩壊
圧も上昇することがわかつた。 ステアリン酸、ω−ヘプタデセン酸の崩壊圧は
ステアリルアルコールとほぼ同じで、オクタデカ
ンよりも優れていた。 また、ステアリン酸、ω−ヘプタデセン酸、オ
クタデカンを添加した膜は、アルミニウムを蒸着
したガラス基板上へY型で累積され、良好な累積
膜が得られた。 参考例 9 参考例1の化合物を使つて、0.5mm巾のアルミ
ニウム電極をもつガラス基板上に同様の条件で
1、3、5、7、9層の両性ポリイミド前駆体の
累積膜を作成した。これを1夜間デシケータ中で
乾燥後、前記アルミニウム電極に直交するように
0.1mm巾のアルミニウム電極を蒸着してキヤパシ
タンスを周波数1KHzで室温で測定した。キヤパ
シタンスの逆数を累積膜数に対してブロツトした
ものが第25図である。バーは10ケのデータのバ
ラツキを示している。1層膜については損失係数
が0.20程度であるが、5層以上の膜については
0.02以下となり良好な性能を示した。 参考例 10 参考例6の化合物とステアリルアルコール1:
1(モル比)の混合物を使つて11、21、31、41、
51層の累積膜を作成した。基板としてシランカツ
プリング剤A−1100(1%)を処理したガラス基
板に0.5mmのアルミニウム電極を蒸着したものを
使用した。 累積後1夜間乾燥して400℃、窒素流通下1時
間処理して、前記アルミニウム電極と直交するよ
うに0.1mm巾のアルミニウム電極を蒸着してキヤ
パシタンスを周波数1KHzで室温で測定した。 キヤパシタンスの逆数を累積膜数に対してプロ
ツトしたものが第26図である。バーはデータ10
ケのバラツキを示している。損失係数はいずれも
0.02程度であつた。 参考例 11 参考例10と同様にして、11、21、31、41、51、
101、151層の累積膜をつくり、400℃窒素気流下
1時間加熱して、デバイス面積0.18cm2のアルミ/
ポリイミド薄膜/アルミデバイスを作成した。 それぞれのポリイミド薄膜の膜厚は約50、100、
150、200、250、500、700Åである。これらのサ
ンプルそれぞれ10ケづつについて1×106V/cm、
2、3、4、5×106V/cmの電界をかけたが絶
縁破壊を起こさなかつた。これにより1×
106V/cm以上の絶縁破壊強度を持つことが明ら
かになつた。 参考例 12 参考例10と同様にしてポリイミド薄膜約100Å
で、デバイス面積0.18cm2のアルミ/ポリイミド薄
膜/アルミデバイスを作成し、−特性を評価
した。結果は図27,28のとおりである。 0.5×106V/cmまでの電界ではオーム性の導電
性を示し、それ以上ではln∝1/2に従う導電
性を示すことが明らかになつた。また図12,1
3から明らかなように本発明のポリイミド薄膜は
106V/cmばかりでなく、107V/cmの電界にも耐
え得ることが、図13の実験後に繰返し測定され
たデータも、ほぼ1回目の結果を再現しているこ
とから明らかになつた。 実施例 1 参考例10と同様にして11、21、31、41層の累積
膜をつくり、200℃窒素気流下1時間加熱して、
デバイス面積0.18cm2のアルミ1部分的にイミド化
したポリイミド薄膜アルミデバイスを作成した。 このデバイスのキヤパシタンスを周波数1KHz
で室温で測定した。 キヤパシタンスの逆数を累積膜数に対してプロ
ツトしたものが第29図である。バーはデータ10
ケのバラツキを示しており、損失係数は0.01程度
であつた。 又、これら薄膜に1、2、3、4、5×
106V/cmの電界をかけたが絶縁破壊を起さなか
つた。 発明の効果 本発明によるとLB膜法により製膜できるよう
に修飾された高分子化合物が、水面上でさらに安
定な膜を形成し、基板上に良好に累積でき、引続
いてイミド化反応を行うことによつて耐熱性の極
めて良好で、耐薬品性、機械的特性のよい絶縁破
壊強度が106V/cm以上の一般的には作成が難し
い厚み、すなわち10000Å以下、望むなら10〜
1000Åの超薄膜を含む種々の複合物品を得ること
ができる。
とR3OHおよびR4OHとから一般式(5)で表される
化合物を製造する際の反応条件などにはとくに限
定はなく、例えば約100℃で窒素気流下、撹拌を
数時間続けることによつても得られるし、ヘキサ
メチレンホスホルアミドのような溶剤中、室温で
約4日間撹拌を続けるというような一般的な条件
が採用される。 前記反応を約100℃、窒素気流下で撹拌しなが
ら3時間加熱することによつて行ない、冷却後ヘ
キサメチレンホスホルアミドに溶解し、引き続き
行わしめる酸ハライド化を行うのが反応時間の短
縮化、すなわち生産性の向上などの点から好まし
い。 前記酸ハライド化を行う際の極性溶媒の具体例
としては、たとえばヘキサメチレンホスホルアミ
ド、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルホルムアミドなどがあげられ、これらの溶
媒を実質的に無水の状態、すなわち酸ハライド化
の際に用いるチオクニルクロライド、五塩化リ
ン、ベンゼンスルホニルクロライドなどが分解せ
ず、定量的に近い状態で酸ハライド化反応が行わ
しめられる。 酸ハライド化の際の温度が、−10℃未満になる
と、長鎖アルキル基の影響による凍結固化のため
反応が不均一系となるため好ましくないが、それ
以上であれば酸ハライドの沸点程度の温度までと
くに限定されることなく用いることができる。 このようにして製造された酸ハライドにさらに
一般式(6)で表される化合物が反応せしめられ、本
発明の前駆体が製造される。 この際使用される酸ハライドは、製造されたの
ちそのまま用いるのが作業性などの面で好まし
い。 さらに該酸ハライドと一般式(6)で表される化合
物とを反応させる際には、それらの化合物に存在
するR3、R4、R5、R6などにより反応物および生
成物のいずれも凍結固化する傾向があるなどする
ために、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N
−ジメチルホルムアミドなどの溶媒を用いるのが
一般的であり、反応温度としては−10℃〜+20
℃、好ましくは0〜−10℃である。反応温度が−
10℃未満になると凍結固化により反応は不均一系
となり、+20℃をこえると望ましくない反応がお
こりやすくなると考えられ、いずれも好ましくな
い。 勿論反応を完結させるために添加後20℃以上の
温度で続いて反応を行つてもよい。 前記一般式(6)で表される化合物の具体例として
は、例えば (式中のR5、R6の具体例としては、 CH3−、CH3CH2−、CH3(CH2)2−、CH3
(CH2)3−、CH3(CH2)5−、CH3(CH2)11−、
CH3(CH2)13−、CH3(CH2)15−、CH3(CH2)17
−、CH3(CH2)19−、CH3(CH2)21−、CH3
(CH2)23−、CF3(CH2)15−、H(CF2)2(CH2)15
−、H(CF2)4(CH2)13−、F(CF2)8(CH2)2−、
F(CF2)8(CH2)4−など)などがあげられる。 前記酸ハライドと一般式(6)で表される化合物と
の反応比は、得られる本発明の前駆体の分子量な
どを所望の値にするために適宜選択すればよい
が、通常モル比で1/0.8〜1.2である。高分子量
のものを得るためには化学量論の精製したモノマ
ーと精製した溶剤とを用いるのが好ましい。 一般式(4)で表されるテトラカルボン酸ジ酸無水
物に反応させるR3OHおよびR4OHのR3およびR4
がいずれも炭素原子数1〜11の基または水素原子
でない場合には、一般式(6)で表される化合物の
R5およびR6がいずれも水素原子であつてもよく、
この場合には一般式(2)で表される繰返し単位を有
する本発明の前駆体が得られる。 一般式(6)で表される化合物のR5およびR6がい
ずれも水素原子の場合には、反応性が良好であ
り、原料コストも安価となり好ましい。また得ら
れる前駆体もカルボン酸のところがエステルとな
つているため熱的に安定で、単離乾燥という操作
により反応がすすまないので固体粉末として分離
でき、またこれにより精製も容易であるという特
徴を有するものとなる。 以上説明したような方法により本発明の前駆体
が製造されるが、一般式(1)で表される繰返し単位
のR3およびR4がいずれも水素原子の場合には、
前記のごとき方法によらずに直接一般式(4)で表さ
れるテトラカルボン酸ジ酸無水物に、一般式(7): R7−NH−R2−NH−R8 (7) (式中、R7、R8は前記と同じ)で表される化合
物を反応させることにより、一般式(3)で表される
繰返し単位を有する本発明の前駆体が得られる。 前記一般式(7)で表される化合物の具体例として
は、たとえば (式中、R7、R8の具体例としては、 CH3(CH2)o-1(o=12〜30)、CF3(CH2)15−、
H(CF2)2(CH2)15−、H(CF2)4(CH2)13−、H
(CF2)8(CH2)2−、H(CF2)8(CH2)4−など)など
があげられる。 一般式(4)で表されるテトラカルボン酸ジ酸無水
物と一般式(7)で表される化合物とを反応させる際
の条件は、通常のポリアミツク酸を製造する際の
条件とほぼ同様でよく、たとえばN,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジメチホルムアミドな
どの実質的に無水の有機極性溶媒中、反応温度50
℃以下、好ましくは室温で、一般式(4)で表される
テトラカルボン酸ジ酸無水物1モルに対して一般
式(7)で表される化合物を0.8〜1.2モル反応せしめ
られる。 このようにして得られる一般式(3)で表される繰
返し単位を有する本発明の前駆体は、製造が容易
であるだけでなく、LB法で製膜でき、加熱によ
りポリイミドを与えるという特徴を有するもので
ある。 また、先に説明された共重合体については、両
性ポリイミド前駆体の製法と同様の方法によつて
作ることができる。 以上のように製造された両性ポリイミド前駆体
については分離精製して製膜材料としても、製造
後必要ならクロロホルム、ベンゼンなどを添加し
て直接製膜用溶液としてもよい。 本発明のポリイミド前駆体薄膜を製膜する方法
について述べる。溶剤キヤスト法、スピンコート
法、ラングミユア・ブロジエツト法があり、ラン
グミユア・ブロジエツト法が配向した。数+Å単
位で厚みの制御されたピンホールの少ない薄膜を
える方法として好ましい。 溶剤キヤスト法、及びスピンコート法によるば
あい、本発明のポリイミド前駆体あるいはその混
合物をベンセン、クロロホルム、エチルエーテ
ル、酢酸エチル、テトラヒドロフラン、ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドな
どの溶剤にとかし、基板上に塗布などすればよ
く、分子を配向させることはできないが、膜厚が
1000Å程度より厚いばあいにピンホールのない良
質な膜がえられる。 次にこれまで述べた前駆体を用い、ラングミユ
ア・ブロジエツト法によつて基板上に累積し、そ
れに続いてイミド化反応を行う方法について述べ
る。 本発明の前駆体を用いたLB膜の製法としては、
該前駆体を水面上に展開し、一定の表面圧で圧縮
して単分子膜を形成し、その膜を基板上にうつし
とる方法であるLB法のほか、水平付着法、回転
円筒法などの方法(新実験化学講座第13巻、界面
とコロイド、498〜508頁)などがあげられ、通常
行われている方法であれば特に限定されることな
く使用し得る。 一般にLB膜を形成させる物質を水面上に展開
する際に、水には解けないで気相中に蒸発してし
まうベンゼン、クロロホルムなどの溶媒が使用さ
れるが、本発明の前駆体の場合には、溶解度をあ
げるために有機極性溶媒を併用することが望まし
い。このような有機極性溶媒としては、たとえば
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチ
ルアセトアミド、N,N−ジエチルホルムアミ
ド、N,N−ジエチルアセトアミド、N,N−ジ
メチルメトキシアセトアミド、ジメチルスルホキ
シド、N−メチル−2−ピロリドン、ピリジン、
ジメチルスルホン、ヘキサメチルホスホルアミ
ド、テトラメチレンスルホン、ジメチルテトラメ
チレンスルホンなどがあげられる。 ベンゼン、クロロホルムなどと有機極性溶媒と
を併用する場合には、水面上へ展開するとベンゼ
ン、クロロホルムなどは気相中に蒸発し、有機極
性溶媒は大量の水に溶解すると考えられる。 本発明の前駆体を水面上に展開する際に使用す
る溶液の濃度には特に限定はないが、通常2〜5
×10-3M程度が用いられ、良好な製膜性を得るた
めに金属イオンの添加やPH調整は必ずしも必要で
はなく、金属イオンの排除はエレクトロニクス分
野等で使う際に有利な点となると考えられる。 また、本発明のポリイミド前駆体を基板上に累
積する際に、我々が先に提案したように公知のラ
ングミユア・ブロジエツト膜化合物との混合物を
使用すると製膜性能が向上し、本発明の望ましい
実施態様である。 公知のラングミユア・プロジエツト膜化合物と
は、先に引用された文献などにも記載され、当業
界で公知の化合物である。特に炭素数が16から22
ぐらいの炭化水素基と親水基とからなる下式の化
合物が好ましい。 CH3(CH2)o-1Z CH2=CH(CH2)o-2Z CH3(CH2)lC=C−C=C(CH2)nZ ここで、n=16〜22、l+m=n−5、Z=
OH、NH2、COOH、CONH2、COOR′(R′は低
級脂肪族炭化水素基)等である。 製膜性の改善のためにはCH3(CH2)o-1Zの式
で表されるものがコスト面ですぐれているが、不
飽和結合を含むものは光や放射線などを照射する
ことによつて重合させることができる特徴を有す
る。 これらから選ばれた少なくとも1つの化合物と
高分子化合物との混合比率については特に限定は
ない。また先に挙げたポリイミド前駆体あるいは
共重合体から選ばれた2種以上混合して製膜する
こともできる。 本発明の前駆体を用いたLB膜を形成する基板
には特に限定はなく、形成されたLB膜の用途に
応じて選択すればよいが、LB膜を加熱してポリ
イミドにして用いる場合には耐熱性が良好である
ことが必要である。 前記のごとき基板の具体例としては、ガラス、
アルミナ、石英などのような無機の基板のほか、
プラスチツク製の基板や、無機基板やプラスチツ
ク基板上に金属薄膜を形成したもの、また金属製
の基板やさらにはSi、GaAs、ZnSのような族、
−族、−族などの半導体、PbTiO3、
BaTiO3、LiNbO3、LiTaO3のような強誘電体製
の基板あるいは磁性体基板などがあげられる。 勿論、上記のような基板上の金属薄膜が応用に
適したようにパターン化されていてもよいし、
Si、GaAs、ZnSのような半導体や、強誘電体製
の基板が前もつて加工され、素子が形成されてい
るものでもよい。 また、これらの基板は通常行われるような表面
処理を施して用いてもよいことはもちろんであ
る。 本発明のポリイミド前駆体の場合には、ガラ
ス、石英、Si、SiO2などの表面には接着強度が
弱い傾向があり、シランカツプリング剤、特にア
ミノ基やエポキシ基とアルコキシ基を有するシラ
ンカツプリング剤(例えばUCCのA−1100やA
−187など)で処理するか、アルミニウム金属を
含むキレートで処理し酸化アルミの層を形成させ
ると製膜特性や接着強度が改善され、本発明の好
ましい実施態様である。勿論、当業界で行われる
ように基板が高級脂肪酸の金属で数層処理されて
もよい。 本発明の前駆体を用いるとLB法で基板上に耐
熱製、機械的特性、耐薬品性、電気絶縁性の良好
な薄膜を形成することができ、さらにこの薄膜を
イミド化させることによつてさらに耐熱性のすぐ
れた薄膜を得ることができる。 イミド化の方法については特に限定はないが、
300〜400℃近辺の温度で加熱するのが一般的であ
り、レーザー光などを用いて行つてもよい。勿論
ポリアミツク酸のイミド化の際に使用される無水
酢酸やピリジンを使つてもよいし、またはそれら
と熱反応とを併用してもよい。たとえば一般式(2)
で表される繰返し単位の場合には、 なる反応がおこり、また一般式(3)で表される繰返
し単位の場合には、 なる反応が起こつてポリイミド化物となる。もち
ろん一般式(8)で表されるポリアミツク酸単位の場
合にもH2Oが生成してポリイミド化物となるが、
この場合にはLB膜用としての材料とはなり得な
い。 また、R1、R2の少なくとも一方あるいは両方
の一部を価数の異なる基で置き換えた場合にもイ
ミド化反応と同様の条件で次のような反応が起こ
る。 特に後半の2例では耐熱性の高い骨格が導入さ
れるので、耐熱性の改善のために好ましい。 以上のイミド化や閉環反応がおこるときに疎水
化のために導入した基がアルコールとして脱離す
るが、この脱離したアルコールは300°〜400°近辺
の温度で必要ならガスの流れの下に置くか、真空
下に置くことによつて飛散させることができるの
で非常に耐熱性で電気絶縁性のよいポリイミド薄
膜を得ることができる。 また、製膜性を改善させるために使用された公
知のラングミユア・ブロジエツト膜化合物も、イ
ミド化や閉環反応の条件化、飛散させることがで
きるものを先に挙げた例の中から選ぶことによつ
て非常に耐熱性で、電気絶縁性の良いポリイミド
薄膜を得ることができる。 さらに鋭意検討することによつて明らかになつ
たことは、両性ポリイミド前駆体をラングミユ
ア・ブロジエツト法により基板上に累積し、それ
に続いて完全にイミド化(閉環)させるよりもマ
イルドな条件でイミド化(閉環)を行なうことに
よつて作られた部分的に閉環させたポリイミド薄
膜が200℃以上の耐熱性をもち、耐薬品性に優れ、
機械的特性も良好で、すぐれた電気絶縁性をも
ち、その上10000Å以下という非常に薄い膜であ
り、5000Å、2000Å、望むなら10〜1000Åにもし
得るという特徴をもつているということである。 本発明の部分的イミド化(閉環)という言葉は
イミド化率が0%を超えて100%未満までを含ん
でいるが耐熱性という面からは200℃でイミド化
することによつて得られるイミド化率約40%以上
100%未満であることが好ましい。 参考例で示すように両性ポリイミド前駆体はラ
ングミユア・ブロジエツト法(垂直法)でも理想
的なY型膜になることが面積−時間曲線から明ら
かになるが、I/C(キヤパシタンスの逆数)対
累積膜数プロツトの直線性やX線回折のデータか
ら両性ポリイミド前駆体累積膜にLB膜に期待さ
れる層状構造が存在することが示唆される。また
この前駆体の薄膜がすぐれた膜厚制御性のほか良
好な耐熱性、誘電特性および電気絶縁性を有する
ことも明らかである。 次にこの前駆体薄膜を部分的にイミド化(閉
環)することによつて作られたポリイミド薄膜に
ついて述べる。このポリイミド薄膜がすぐれた耐
熱性をもつことは、実施例によつて明らかである
が、実施例のI/C(キヤパシタンスの逆数)対
累積膜数プロツトの直線性、損失係数の値から部
分的イミド化後も優れた膜厚制御性を有し、両性
ポリイミド前駆体の累積膜数によつて部分的に閉
館したポリイミド薄膜の膜厚が制御できるうえ
に、層状構造の存在が推定されるとともに、この
部分的に閉環したポリイミド薄膜が良好な誘電特
性および電気絶縁性を有することが明らかになつ
た。部分的に閉環したポリイミド薄膜には長鎖ア
ルキル基が残つているために電気絶縁性や誘電特
性が特にすぐれている。 特に本発明によつて1000Å以下の部分的に閉環
したポリイミド薄膜でも1×106V/cm以上の絶
縁破壊強度をもつようにできることが明らかにな
つた。この方法によつて10000Å程度の良好な物
性をもつた膜を実現することはできるが、LB膜
の製膜コストを考えると薄い膜の方が安価であ
り、応用面でも他の方法ではできない薄い膜に興
味がある。すなわち、2000Å以下、さらには1000
Å以下の膜や数百Å、50〜100Å程度の膜に新ら
しい興味がある応用可能性があるが、そのような
膜厚で1×106V/cm以上の絶縁破壊強度を実現
するのは困難であつた。しかしながら本発明の方
法によればエレクトロニクス分野で十分使用可能
な1×106V/cm以上の絶縁破壊強度をもつポリ
イミド薄膜を実現できることが明らかになつた。
中でも50Å程度から数百Å程度の薄膜では、特異
な膜厚の効果、例えばトンネル効果が期待され、
それを利用した多くの興味ある応用が可能とな
る。 このように薄い部分的に閉環させられ長鎖アル
キル基をもつポリイミド膜を作成する方法として
はスピンコート法があるが、1μm以上の厚みで
も1×106V/cm以上の絶縁破壊強度を達成する
のは非常な技術を必要とし、1μm以下の厚みで
1×106V/cm以上の絶縁破壊強度のポリイミド
薄膜を作成することは現在の技術では困難である
ことが理解されるべきである。 又、部分的に閉環させたポリイミド薄膜は完全
にイミド化させる場合に比して、マイルドな条件
でイミド化させるので基板や素子の耐熱性があま
りよくないような場合には好ましく採用すること
ができる。以上述べたように一般式(1)で示される
繰返し単位をもつた両性ポリイミド前駆体をラン
グミユア・ブロジエツト法により基板上に累積
し、それに続く部分的イミド化反応によつて作ら
れた基板上のポリイミド薄膜は耐熱性、機械的特
性、耐薬品性も良好ですぐれた電気絶縁性をも
ち、そのうえ、10000Å以下という非常に薄い膜
であり、5000Å、2000Å、望むなら10〜1000Åに
もしうるという特徴をもつている。 特に1000Å以下、数百Å、50〜100Å程度でも
良好な物性なかでも1×106V/cm以上の絶縁破
壊強度を実現できるので種々の電気電子デバイス
などの複合物品の中に使用することができる。中
でも50Å程度から数百Å程度の薄膜では、特異な
膜厚の効果、例えばトンネル効果が期待され、そ
れを利用した多くの興味ある電気電子デバイスが
可能となる。 次に本発明の複合物品について述べる。 以上説明した薄膜は、耐熱性、耐薬品性、機械
的特性がすぐれ、非常に薄い膜であるという特徴
を生かしてエレクトロニクス分野、エネルギー変
換や物質分離など広範な分野で使うことができ
る。 導電性、光導電性、光学特性、絶縁性、熱特性
や化学反応性を生かしたエレクトロニクス分野で
の複合物品についてまず電気・電子デバイスにつ
いて述べる。 第1に重要な本発明の薄膜を含んだ電気・電子
デバイスは金属/絶縁膜/半導体構造(以下MIS
という)のデバイスであり平面エレクトロニクス
デバイスや集積回路の基本となる構造である。 第1〜7図が代表的模式図である。第1図は半
導体基板に絶縁膜として本発明の薄膜を形成させ
その上に金属電極を設けたものである。Si、Ge
などの族半導体GaAs、GaPなどの−族半
導体、CdTe、CdS、ZnS、ZnSe、CdHgTeなど
の−族半導体を使用することによつて例えば
太陽電池のような光電変換素子LED、EL、フオ
トダイオードのような発光素子、受光素子、光検
出素子の他ガスセンサ、温度センサのような各種
トランスデユーサーを構成することができる。勿
論本発明の半導体としては単結晶、多結晶あるい
はアモルフアスいずれが選ばれてもよい。第2図
は第1図と同等であるが1つの基板上に2個以上
の素子を作る場合にこのような電極がつけられ
る。このような構成によつてCCD(Charge−
coupled devices)のような電荷移動型デバイス
が作られ興味ある応用である。 次に第3図は電極(透明電極であつてもよく、
勿論パターン化されてもよい)をもつ絶縁基板上
に、半導体が多くの場合は半導体薄膜が形成さ
れ、その上に本発明の薄膜電極が設けられた構造
になつている。第4図は薄膜が絶縁基板側電極と
半導体薄膜と間に設けられている点に第3図と違
いがある。半導体薄膜は分子線エピタキシ
(MBE)、有機金属気相成長法(MOCVD)、原子
層エピタキシ(ALE)、蒸着法、スパツタ法、ス
プレーパイロリシス法、塗布法など通常半導体薄
膜を作製するのに使われる方法で作られ限定され
ない。 半導体としては先に第1,2図で挙げたものを
同様に使うことが出来、作られるデバイスも同様
である。 第4図の構成では本発明の薄膜の上に半導体薄
膜が形成されるので形成時の熱が薄膜の耐熱性を
越えると望ましくないが、かなりイミド化率の高
い膜ではアモルフアスシリコン等は充分累積でき
るし、その他の半導体も低温形成技術が進んでい
るので今後、多くの半導体が使えるようになるで
あろう。 MIS構造デバイスのもつとも重要なデバイスの
構造は第5,6図で代表的に表されるゲート電極
でチヤンネル電流を制御して駆動するタイプのい
わゆる電界効果トランジスター(FET)構造を
もつものである。第5図は半導体基板を使つてい
るのに対し、第6図では絶縁基板上に形成された
半導体多くの場合半導体薄膜を使つている違いが
ある。 MISFETはデバイスの基本型の1つであり、
これにより種々のデバイスを作ることが出来る。
大面積基板上に作れば液晶デイスプレイを駆動さ
せる薄膜トランジスターや集積度を上げれば集積
回路を構成できる。 他の興味ある応用は第5,6図でゲート電極を
とりはずした構造であり、絶縁膜あるいはそれと
併用してイオン、ガスや活性物質に感応する膜を
つけることにより、イオン感応FET(ISFET)や
ガス感応EET(ChemFET)免疫FET(IMFET)、
酵素FET(ENFET)を構成できる。 動作原理はイオンやガス活性物質がゲート絶縁
膜表面と作用することによる電界効果によつて説
明できるが、本発明のような薄膜を用いる場合に
は、その上に種々の有機物でさらに修飾する際に
従来の有機物にくらべて有利となる。特に長鎖ア
ルキル基の残つている薄膜ではそのアルキル基
(疎水性)部分とタンパク質の疎水性部分との相
互作用を利用できる。 第7図は、ISFETの例で石英基板上に半導体
膜が図のように形成され、その上に絶縁膜とイオ
ン感応膜を設けた構造となつている。この絶縁膜
として本発明の薄膜を用いることが出来る。 MIS構造のデバイスを構成するときの半導体と
して通常、良好な絶縁膜を酸化などの方法で形成
するのが難しい−、−族などの化合物半
導体を使う場合が本発明の好ましい実施態様であ
り、GaAsの場合にはFETを形成する場合、上記
の問題点からMetal−SemiconductorFET
(MESFET)の形で実用化されているが、MIS構
造にすることによつて性能の向上が期待される。 GaAsを使つてMIS集積回路を構成すると駆動
電圧を低げる効果のほか、GaAs半導体中でのキ
ヤリヤ・モビリテイーの大きさを利用した高速で
動作する集積回路(HEMT)を非常に簡単な方
法で作ることが出来る。 第2に重要な本発明の薄膜を含んだ電気・電子
デバイスは金属/絶縁膜/金属(以下MINとい
う)構造のデバイスである。 第8〜10図が模式図である。絶縁基板あるい
は半導体基板をもちい、その上に金属、絶縁膜、
金属の順に形成される。 第8図はキヤパシターの構造であり、キヤパシ
タンスの湿度による変化を追跡すれば湿度センサ
ーとなる。又この構造によつてMIM構造のトラ
ンジスターを作ることも出来る。 第9図のようにすれば熱電子トランジスターを
構成できる。 第10図のように半導体あるいは半導体デバイ
ス上にキヤパシターを作ることによつてVLSIの
メモリセルのキヤパシターとして使うことができ
る。 第10図の構成で熱電子を半導体中に注入する
ようなタイプのデバイスも作成できる。 さらに金属のかわりにNbのような起電導体を
使うことによりジヨセフソンジヤンクシヨン
(JJ)デバイスを作ることも可能である。 第3の薄膜を含んだ電気・電子デバイスは絶縁
膜/金属構造(IM構造)のデバイスであり、第
11図で模式的にあらわされる。もつとも単純な
もので金属の上に絶縁膜として本発明の薄膜を形
成することによりえられる。 1つの応用は液晶配向膜であり、パターン化し
た電極通常はITOなどの透明電極の上に本発明の
薄膜を形成することによつてえられる。 次の応用は図12,13独立した2つの電極上
に本発明の薄膜を形成することにより湿度、ガス
などのセンサーとして使うことができる。 以上本発明の薄膜を含んだ電気・電子デバイス
について述べたが他の応用例は前記に挙げた文献
の中に特にP.S.Vincett、G.G Robertsの総説
(Thin Solid Flims 68 135〜137(1980)に求め
ることができる。 その他の半導体デバイス、化合物半導体デバイ
スについては、E.S.yang、Fundamentals of
Semiconductor Devices MaGraw−Hill、1978
今井ら編著、化合物半導体デバイス[][]
工業調査会(1984)の成書を参考にすることがで
きる。 次に、電気・電子デバイス以外の複合物品につ
いて述べる。 色素を含む薄膜や、TeOxなど無機薄膜にビツ
ト形成や相変化をさせることによりその変化を
0、1で光学的に読み出す記録方式の採用が進ん
でいる。本発明の薄膜は光、熱特に通常光学記録
に使われるレーザー光によつて反応をおこし、薄
膜の厚みの変化が生じビツトが形成されること又
この反応によつて薄膜の屈折率も変化するので、
これを利用した光学記録が可能であることが示唆
される。 本発明の薄膜は熱に対して反応性があること
は、これまでの説明で明らかであるが、この反応
性を利用して熱的に部分的に閉環した部分としな
い部分をつくり、しない部分を溶剤で除去するこ
とによつてパターン化することが出来る。残つた
部分は、耐熱性、機械的強度、耐薬品性にすぐれ
ているのでレジスト膜として使用することができ
る。 そのほか、ウエイブガイド用のクラツド材ある
いは光学回路成分としても応用が考えられる。 レジストで述べた方法によつてパターン化し、
光学回路を形成することもできる。本発明の薄膜
の場合、厚みの正確なコントロールと化合物を変
えることによつて屈折率の調整が出来る。このこ
とは光学回路成分としての重要な要件である。 あらゆる分野での保護用コーテイング材料とし
ても好適であろうし、一般的にLB膜の分野で使
われる機能性のLB材料と脂肪酸の混合膜、積層
膜の手法を、本発明の混合物を脂肪酸のかわりに
使うことによつて種々の機能性を発現できこれを
使つた用途が考えられる。例えば色素、酵素を含
んだ膜を作成することによつて、光電変換素子や
バイオセンサーを作ることができる。 また、この薄膜を使つた物質分離の分野での用
途も考えられる。 最近、多孔質フイルタ基板上に微細な孔をもつ
薄膜を形成した、それを物質分離に使用する試み
がさかんになつている。 本発明の薄膜を必要なら公知のラングミユア膜
材料の保存する条件でつくり、そのあと部分的に
閉環反応を行なうことによつて微細な孔をもつ薄
膜が形成できる。 たとえばポリイミド多孔質フイルム上にポリイ
ミド前駆体構造をもつ化合物を必要ならステアリ
ルアルコールの存在する条件で製膜し、そのあと
200℃程度の温度でイミド化することによつて微
細な孔をもつ部分的にポリイミド化した薄膜をポ
リイミド多孔質フイルム上に作ることが出来る。 <部分的にイミド化された両性ポリイミド前駆体
薄膜の製造> 次にイミド前駆体製膜方法、薄膜及びそれを含
む複合物品を実施例に基づき説明する。 参考例 1 ピロメリツト酸ジ無水物2.18g(0.01モル)と
ステアリルアルコール5.40g(0.02モル)とをフ
ラスコ中、乾燥チツ素流通化、約100℃で3時間
反応させた。 得られた反応物をヘキサメチレンホスフアミド
40c.c.に溶解して0〜5℃に冷却してチオニルクロ
ライド2.38gを約5℃で滴下し、滴下後約5℃で
1時間保持し、反応を終了させた。 そののちジメチルアセトアミド50c.c.に溶解させ
たジアミノジフエニルエーテル2g(0.01モル)
を0〜5℃で滴下し、滴下後約1時間反応させた
のち、反応液を蒸留水600c.c.中に注いで反応生成
物を析出させた。析出後を濾過し、約40℃で減圧
乾燥して約9gの淡黄色粉末を得た。得られた粉
末についてIRスペクトル分析、熱分析(TGA−
DTA)、GPCによる分子量測定を行つた。 IRスペクトル分析 KBrデイスク法で測定したIRスペクトラムを
第14図に示す。IRスペクトルにはエステル、
アミド吸収帯、吸収帯、吸収帯、アルキル
鎖およびエーテルの特徴的な吸収があらわれてい
る。 熱分析(TGA−DTA) 理学電機(株)製RTG−DTA(H)タイプでフルスケ
ールでTGA10mg、DTA100μV、温度1000℃で昇
温10℃/min、窒素気流(30ml/min)中で測定
した結果を第15図に示す。 TGAには271、318、396、592℃の変曲点があ
り、DTAには657℃付近に特徴的なピークがあ
る。 また、第16図は得られた前駆体を400℃まで
10℃/minで昇温し、400℃に1時間保つたのち
室温までもどし、10℃/minで1000℃まで昇温し
たときの結果を示す。 400℃に1時間保つことによつてほぼ重量は恒
量に達し、ポリイミド化反応が終結する。これを
室温にもどして再び昇温したも重量変化は450℃
をすぎるまでなく、ポリイミドフイルムの示す熱
分解温度と同じ584℃で熱分解が始まることが明
らかになり、ポリイミド化の反応を終結すること
によりポリイミドフイルムと同様の耐熱性のもが
得られることがわかる。 また第17図は得られた前駆体を200℃、250
℃、300℃、350℃までそれぞれ10℃/minで昇温
し、それぞれの温度に1時間保つたときのTGA
である。 イミド化温度に対応した重量減がおこり、約45
%、63%、77%、98.6%イミド化していることが
示唆される。さらに部分的イミド化後にえられた
生成物のIRスペクトル分析によつてイミド化反
応がイミド化温度に対応しておこつていることが
その1720cm-1、1780cm-1等のイミド環特性吸収の
出現度合、3000〜2800cm-1の長鎖アルキル基の吸
収の消失度合より明らかになつた。図18は200
℃で1時間イミド化させた生成物のIRスペクト
ルである。 GPCによる分子量測定 N,N−ジメチルアセトアミド溶媒で測定され
たGPCの結果をポリスチレン標準サンプルと比
較することによつて算出された数平均分子量は約
50000であつた。 参考例 参考例1の生成物55.1mgを蒸留したクロロホル
ム/ジメチルアセトアミド=8/2(容量比)の
混合液に溶解して25mlの溶液にしたLB膜用展開
液を調整した。 得られた展開液を用いて再蒸留水上、20℃で表
面圧πと繰返し単位(Unit)当たりの面積との
関係を測定したところ、第19図に示す結果が得
られた。75Å2/Unitぐらいから表面圧は急激に
立ち上がり、良好な凝縮膜を形成した。極限面積
は60Å2/Unitであり、崩壊圧力も55dyne/cmと
高分子膜としては非常に高い値を示した。また表
面圧を20dyne/cmに保つて膜を水面上に保持し
ても2時間にわたつて面積の減少が認められず、
安定な膜であつた。 次に水面上の膜の表面圧を20℃で25dyne/cm
に保つて累積速度10mm/minでLB法でガラス基
板あるいはCaF2板上に90層累積させた。 CaF2板上に形成された膜をFT−ART−IR分
析すると第20図のようなスペクトラムが得ら
れ、参考例1で得られた化合物の累積膜であり、
面積−時間曲線からY型膜であることが確認され
た。なお本実施例で用いた水層にはCd++イオンな
どが含まれていないにもかかわらず90層の累積膜
のX線回折法による分析ではピークが2θ=4.65°
に一本だけ観測された。 ブラツグ回折条件nλ=2d sinθで、n=3、λ
=1.5418Åとしたときのd(一層の膜厚)は28.5
Åと計算され、両性ポリイミド前駆体において長
鎖アルキル基が垂直に立つているとしたときの値
とほぼ一致する。 さらに該累積膜を400℃で1時間加熱すること
によつて、α、β−不飽和5員環イミドが生成す
ることがFT−ATR−IR分析による1790cm-1、
1710cm-1のピークにより確認された。 なお参考例1の生成物を400℃で1時間加熱す
ると58%(重量%、以下同様)の減少がおこり、
イミド化することが赤外線吸収スペクトル分析な
どにより確認されている。前記の重量減少はイミ
ド化によりステアリルアルコールが消失する場合
の計算値58.7%ともよく一致した。 比較例 1 参考例1と同様にしてステアリルアルコールの
代わりにn−デシルアルコール(n−
C10H21OH)を用いてポリイミド前駆体を合成し
た。 このポリイミド前駆体はIRスペクトル分析、
熱分析、GPCによる分子量測定の結果、ほぼ実
施例1のポリイミド前駆体と同じ特徴を有するも
のであつたが、表面圧面積曲線の測定結果は21
図に示すとおりであり、液体膨張相のみで凝縮相
の存在を示さなかつた。従つて炭素数10のアルキ
ル基を用いたものでは安全な凝縮相を得るために
は短すぎることが明らかとなつた。 参考例 3〜5 参考例1と同様にしてステアリルアルコールの
かわりに、炭素数12、14、16のラウリルアルコー
ル、ミリスチルアルコール、セチルアルコールを
用いてポリイミド前駆体を合成した(それぞれを
参考例3〜5に相当)。 炭素数12、14のアルコールを用いた場合には炭
素数10と18との中間的な挙動を示したが、水相を
5℃程度にすると安定な凝縮相が得られた。 炭素数16のアルコールを用いたものでは炭素数
18の場合のものと同様安定な凝縮膜を作ることが
明らかになつた。 参考例 6 ピロメリツト酸ジ無水物10.91gとステアリル
アルコール27.05gを120℃で3時間反応させ、生
成物を200mlエタノールで再結晶して融点133〜
137℃のジステアリルピロメリテートを得た。 このジステアリルピロメリテート3.79gを60c.c.
のヘキサメチレンホスフアミドに溶解して5℃に
冷却してチアニルクロライド1.19gを約5℃で滴
下し、滴下後約1時間保持し、反応を終了させ
た。その後ジメチルアセトアミド30c.c.に溶解させ
た1.2gのジアミノジフエニルエーテルを約10℃
で滴下し、約20℃に反応温度をあげて2時間反応
させた後、400c.c.のエタノールに注いで反応生成
物を析出させた。析出物をロ過、40℃で乾燥して
約3.4gの淡黄色粉末を得た。 IRスペクトル分析、熱分析(TGA−DTA)、
GPCによる分子量測定を行つたところ下記の結
果が得られた。 IRスペクトル分析 KBrデイスク法でとられたIRチヤート図22
のようでエステル、アミド、、、アルキル
鎖およびエーテルの特徴的な吸収があらわれた。 熱分析(TGA−DTA) 理学電機(株)製RTG−DTA(H)タイプでフルスケ
ールでTGA10mg、DTA100μV、温度1000℃で昇
温10℃/min、窒素気流(30ml/min)中で測定
された結果が図23のとおりである。TGAには
203、270、354、403、580℃に変曲点があるが、
DTAには特徴的なピークは存在しない。 GPCによる分子量測定 クロロホルム、N,N−ジメチルアセトアミド
(8:2)混合溶媒で測定された数平均分子量は
ポリスチレン換算で約15000であつた。 参考例 7 参考例6の生成物55.1mgを蒸留したクロロホル
ム/ジメチルアセトアミド=8/2(容量比)の
混合液に解かして25mlのLB膜用展開液を調製し
た。 再蒸留水上、20℃で表面圧と繰返し単位当たり
の面積との関係を測定したところ、第24図に示
す結果が得られた。65Å2/unitぐらいから表面
圧は急激に立ち上がり、良好な凝縮膜を生成し
た。極限面積は約55Å2/unitであり、崩壊圧は
45dyne/cmであつた。(図24−A) 上記の溶液と同じモル濃度のステアリルアルコ
ールの溶液を同じ容量まぜ合わせ、実施例1の生
成物の繰返し単位の数とステアリルアルコールの
分子数の合計が図24−Aと等しくなるようにし
て表面圧面積曲線を評価したところBのような結
果が得られた。ステアリルアルコールの添加によ
り曲線の立ち上がりがさらに急になり、崩壊圧も
約60dyne/cmに上昇して、膜が安定化している
ことがわかる。 アルミニウムを蒸着したガラス基板(シランカ
ツプリング剤A−1100或いはA−187を処理した
ガラス基板)上への累積は、ステアリルアルコー
ルを添加するしないにかかわらずY型であり、良
好な累積膜が得られた。 さらに参考例6の生成物とステアリルアルコー
ルの1:1(モル比)の混合物をゲルマニウム基
板上に累積し、400℃、窒素気流下、1時間加熱
すると、FT−ATR−IR法によりステアリル基
の消失と1790、1710cm-1の5員環イミドの出現が
観測された。 参考例 8 参考例7と同様にステアリルアルコールのかわ
りに、ステアリン酸、ω−ヘプタデセン酸、オク
タデカンを用いて表面圧面積曲線を評価したとこ
ろ、いずれの場合もステアリルアルコールの場合
と同じように曲線の立ち上がりが急になり、崩壊
圧も上昇することがわかつた。 ステアリン酸、ω−ヘプタデセン酸の崩壊圧は
ステアリルアルコールとほぼ同じで、オクタデカ
ンよりも優れていた。 また、ステアリン酸、ω−ヘプタデセン酸、オ
クタデカンを添加した膜は、アルミニウムを蒸着
したガラス基板上へY型で累積され、良好な累積
膜が得られた。 参考例 9 参考例1の化合物を使つて、0.5mm巾のアルミ
ニウム電極をもつガラス基板上に同様の条件で
1、3、5、7、9層の両性ポリイミド前駆体の
累積膜を作成した。これを1夜間デシケータ中で
乾燥後、前記アルミニウム電極に直交するように
0.1mm巾のアルミニウム電極を蒸着してキヤパシ
タンスを周波数1KHzで室温で測定した。キヤパ
シタンスの逆数を累積膜数に対してブロツトした
ものが第25図である。バーは10ケのデータのバ
ラツキを示している。1層膜については損失係数
が0.20程度であるが、5層以上の膜については
0.02以下となり良好な性能を示した。 参考例 10 参考例6の化合物とステアリルアルコール1:
1(モル比)の混合物を使つて11、21、31、41、
51層の累積膜を作成した。基板としてシランカツ
プリング剤A−1100(1%)を処理したガラス基
板に0.5mmのアルミニウム電極を蒸着したものを
使用した。 累積後1夜間乾燥して400℃、窒素流通下1時
間処理して、前記アルミニウム電極と直交するよ
うに0.1mm巾のアルミニウム電極を蒸着してキヤ
パシタンスを周波数1KHzで室温で測定した。 キヤパシタンスの逆数を累積膜数に対してプロ
ツトしたものが第26図である。バーはデータ10
ケのバラツキを示している。損失係数はいずれも
0.02程度であつた。 参考例 11 参考例10と同様にして、11、21、31、41、51、
101、151層の累積膜をつくり、400℃窒素気流下
1時間加熱して、デバイス面積0.18cm2のアルミ/
ポリイミド薄膜/アルミデバイスを作成した。 それぞれのポリイミド薄膜の膜厚は約50、100、
150、200、250、500、700Åである。これらのサ
ンプルそれぞれ10ケづつについて1×106V/cm、
2、3、4、5×106V/cmの電界をかけたが絶
縁破壊を起こさなかつた。これにより1×
106V/cm以上の絶縁破壊強度を持つことが明ら
かになつた。 参考例 12 参考例10と同様にしてポリイミド薄膜約100Å
で、デバイス面積0.18cm2のアルミ/ポリイミド薄
膜/アルミデバイスを作成し、−特性を評価
した。結果は図27,28のとおりである。 0.5×106V/cmまでの電界ではオーム性の導電
性を示し、それ以上ではln∝1/2に従う導電
性を示すことが明らかになつた。また図12,1
3から明らかなように本発明のポリイミド薄膜は
106V/cmばかりでなく、107V/cmの電界にも耐
え得ることが、図13の実験後に繰返し測定され
たデータも、ほぼ1回目の結果を再現しているこ
とから明らかになつた。 実施例 1 参考例10と同様にして11、21、31、41層の累積
膜をつくり、200℃窒素気流下1時間加熱して、
デバイス面積0.18cm2のアルミ1部分的にイミド化
したポリイミド薄膜アルミデバイスを作成した。 このデバイスのキヤパシタンスを周波数1KHz
で室温で測定した。 キヤパシタンスの逆数を累積膜数に対してプロ
ツトしたものが第29図である。バーはデータ10
ケのバラツキを示しており、損失係数は0.01程度
であつた。 又、これら薄膜に1、2、3、4、5×
106V/cmの電界をかけたが絶縁破壊を起さなか
つた。 発明の効果 本発明によるとLB膜法により製膜できるよう
に修飾された高分子化合物が、水面上でさらに安
定な膜を形成し、基板上に良好に累積でき、引続
いてイミド化反応を行うことによつて耐熱性の極
めて良好で、耐薬品性、機械的特性のよい絶縁破
壊強度が106V/cm以上の一般的には作成が難し
い厚み、すなわち10000Å以下、望むなら10〜
1000Åの超薄膜を含む種々の複合物品を得ること
ができる。
第1図〜第7図は代表的なMIS構造デバイスの
模式図であり、第8〜10図はMIM構造の第1
1〜13図はIM構造のそれである。第14図は
参考例1で得られた前駆体のIRスペクトラム、
第15図は参考例1で得られた前駆体の熱重量分
析(TGA−DTA)結果を示すグラフ、第16図
は参考例1で得られた前駆体を室温から400℃ま
で昇温し、そこに1時間保つて、室温まで下げ、
さらに1000℃まで昇温したときの熱重量分析
(TGA−DTA)結果を示すグラフ、第17図は
それぞれ200、250、300、350℃まで昇温しその温
度に1時間保つたときのTGAの結果を示すグラ
フ、第18図は200℃に1時間保つて生成した化
合物のIRスペクトルである。第19図は参考例
1で得られた前駆体を参考例2に従つて水面上に
展開した場合の表面圧と繰返し単位当たりの面積
との関係を測定した結果を示すグラフ、第20図
は前記水面上に展開した膜をCaF2板上へLB法で
累積したもののFT−ARTIRの測定結果を示す
スペクトラム、第21図は比較例1で得られた前
駆体の表面圧と繰返し単位当たりの面積との関係
を測定した結果を示すグラフ、第22図は参考例
6で得られた前駆体の赤外吸収スペクトル、第2
3図は熱分析の結果、第24図は参考例6で得ら
れた前駆体とそれをステアリルアルコールとモル
比で1:1に混合した場合の表面圧、面積曲線、
第25図は前駆体累積膜のキヤパシタンスの逆数
と累積膜数、第26図はイミド化されたのちのポ
リイミド薄膜のキヤパシタンスの逆数を前駆体累
積膜数に対してプロツトしたもの、第27,28
図はポリイミド薄膜の(電流)対(電圧)特
性である。第29図は200℃で部分的にイミド化
した薄膜のキヤパシタンスの逆数を前駆体累積膜
数に対してプロツトしたものである。
模式図であり、第8〜10図はMIM構造の第1
1〜13図はIM構造のそれである。第14図は
参考例1で得られた前駆体のIRスペクトラム、
第15図は参考例1で得られた前駆体の熱重量分
析(TGA−DTA)結果を示すグラフ、第16図
は参考例1で得られた前駆体を室温から400℃ま
で昇温し、そこに1時間保つて、室温まで下げ、
さらに1000℃まで昇温したときの熱重量分析
(TGA−DTA)結果を示すグラフ、第17図は
それぞれ200、250、300、350℃まで昇温しその温
度に1時間保つたときのTGAの結果を示すグラ
フ、第18図は200℃に1時間保つて生成した化
合物のIRスペクトルである。第19図は参考例
1で得られた前駆体を参考例2に従つて水面上に
展開した場合の表面圧と繰返し単位当たりの面積
との関係を測定した結果を示すグラフ、第20図
は前記水面上に展開した膜をCaF2板上へLB法で
累積したもののFT−ARTIRの測定結果を示す
スペクトラム、第21図は比較例1で得られた前
駆体の表面圧と繰返し単位当たりの面積との関係
を測定した結果を示すグラフ、第22図は参考例
6で得られた前駆体の赤外吸収スペクトル、第2
3図は熱分析の結果、第24図は参考例6で得ら
れた前駆体とそれをステアリルアルコールとモル
比で1:1に混合した場合の表面圧、面積曲線、
第25図は前駆体累積膜のキヤパシタンスの逆数
と累積膜数、第26図はイミド化されたのちのポ
リイミド薄膜のキヤパシタンスの逆数を前駆体累
積膜数に対してプロツトしたもの、第27,28
図はポリイミド薄膜の(電流)対(電圧)特
性である。第29図は200℃で部分的にイミド化
した薄膜のキヤパシタンスの逆数を前駆体累積膜
数に対してプロツトしたものである。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 一般式(1) (式中、R1は少なくとも2個の炭素原子を含有
する4価の基、R2は少なくとも2個の炭素原子
を含有する2価の基、R3、R4、R5およびR6はい
ずれも炭素原子数1〜30の1価の脂肪族の基、1
価の環状脂肪族の基あるいは芳香族の基と脂肪族
の基とが結合した1価の基、それらの基がハロゲ
ン原子、ニトロ基、アミノ基、シアノ基、メトキ
シ基、アセトキシ基で置換された基または水素原
子であり、R3、R4、R5およびR6の少なくとも1
個、好ましくは2個の炭素原子数1〜11の前記の
基または水素原子ではない)で表わされる繰返し
単位を有する両性ポリイミド前駆体を部分的に閉
環させた薄膜を含む複合物品。 2 前記薄膜は、前記両性ポリイミド前駆体と望
むなら公知のラングミユア・ブロジエツト膜化合
物との混合物をラングミユア・ブロジエツト法に
よつて累積し部分的に閉環した薄膜である第1項
の複合物品。 3 第1および第2の有機基R1およびR2のいず
れか一方または両方が少なくとも6個の炭素を有
するベンゼノイド基である第1項または第2項の
複合物品。 4 炭化水素含有基R3が、脂肪族基、環状脂肪
族と脂肪族の結合した基、または芳香族と脂肪族
の結合した基、またはそれらの置換体を含有して
いる第1項または第2項の複合物品。 5 繰返し単位がヘテロ原子を含む5員環または
6員環を生成する前駆体構造を備えている第1項
ないし第4項のいずれかの複合物品。 6 前記炭化水素含有基R3の炭素数が16〜22で
ある第1項ないし第5項のいずれかの複合物品。 7 公知のラングミユア・ブロジエツト膜化合物
が炭素数16〜22の炭化水素基と親水性基からなる
化合物である第2項の複合物品。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19128786A JPS6347141A (ja) | 1986-08-14 | 1986-08-14 | ポリイミド前駆体を部分的に閉環させた薄膜を含む複合物品 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP19128786A JPS6347141A (ja) | 1986-08-14 | 1986-08-14 | ポリイミド前駆体を部分的に閉環させた薄膜を含む複合物品 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS6347141A JPS6347141A (ja) | 1988-02-27 |
| JPH058094B2 true JPH058094B2 (ja) | 1993-02-01 |
Family
ID=16272051
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP19128786A Granted JPS6347141A (ja) | 1986-08-14 | 1986-08-14 | ポリイミド前駆体を部分的に閉環させた薄膜を含む複合物品 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS6347141A (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS6418760U (ja) * | 1987-07-25 | 1989-01-30 | ||
| KR100466293B1 (ko) | 1996-02-23 | 2005-05-17 | 가부시키가이샤 에바라 세이사꾸쇼 | 화학증착방법및증착장치 |
-
1986
- 1986-08-14 JP JP19128786A patent/JPS6347141A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS6347141A (ja) | 1988-02-27 |
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