JPH0581258B2 - - Google Patents

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JPH0581258B2
JPH0581258B2 JP62220353A JP22035387A JPH0581258B2 JP H0581258 B2 JPH0581258 B2 JP H0581258B2 JP 62220353 A JP62220353 A JP 62220353A JP 22035387 A JP22035387 A JP 22035387A JP H0581258 B2 JPH0581258 B2 JP H0581258B2
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JP
Japan
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blood vessel
pores
layer
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obturator
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Noriaki Kaneko
Yoshimi Hirata
Masahiro Moriwaki
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Ube Corp
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Ube Industries Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、縫合針等の貫通性が良く、かつ、繰
返しの穿刺に対する耐久性を有して血液が管壁か
ら透過することのない人工血管に関する。
[従来の技術] 人工血管においては、その用途上長期間開存性
に優れていること及び手術操作上の見地から生体
血管との吻合における縫合針の貫通性の良さが要
求される。その一方で、動・静脈間の連結に用い
る血液透析用のブラツドアクセスにおいては、穿
刺の頻度が高いので、繰返しの穿刺に耐え、か
つ、穿刺後の出血に伴う血腫やセローマ(血漿
腫)が生じないよう、管壁が血液に対して不透過
性であることも要求される。
ここにおいて、血液不透過性とは、人工血管に
450mmHgの内圧をかけても血球、血漿が透過しな
いことをいう。
かかる要求を満たす人工血管として、特開昭57
−150954号公報に開示されているものがある。し
かし、この人工血管は高分子化合物の溶液を棒状
の型に塗布・乾燥後、これを脱溶剤して得られる
均質で、少なくとも直径が0.1μm以上の空胞を含
まない緻密な層を有している。このため、管壁が
剛直化してしまい、例えば、この層の厚さが約
5μmの場合であつても、生体血管との連結の際
に、縫合針の通過を著しく阻害し、手術操作を困
難にする。その結果、繰返しの穿刺によつて出血
が止まりにくくなり、セローマ発生の原因となつ
たり、生体血管との吻合部の内腔側に生体血管の
断端面が露出して内腔へのパヌス成長の原因とな
つたりする。また内面での乱れは、血液の乱流、
部分的停滞を引き起こして血栓生成を引き起こ
す。したがつて、管壁は、移植後内面に形成され
る初期血栓による閉塞を抑制すべく、抗血栓性の
材料であることに加え、かかる緻密層を持たない
ことが重要である。
しかも、人工血管の折り曲げに伴う内腔の閉
塞、すなわちキンキングを抑制する上でもかかる
緻密層の存在は好ましくない。
[発明が解決しようとする問題点] 上記の如く、従来の人工血管においては、縫合
針の貫通性が良く、繰返しの穿刺に耐久性を有
し、しかも血液不透過性に優れた、実用に供しう
るものは存在しなかつた。
本発明はかかる事情を背景としてなされたもの
で、上記課題を解決して長期使用が可能な人工血
管の提供を目的とする。
[問題点を解決するための手段及び作用] 本発明者は、上記目的を達成すべく、人工血管
の管壁の構造について検討を行なつた。その結
果、長期開存性を維持する上では内表面側の最内
層が内膜組織等との組織癒合力の高い開放孔構造
であること、また、管壁の剛直化を防ぎ、開放孔
構造の内部(深部)での(外表面寄り)内膜組織
の死滅を防ぎ、さらに縫合針の貫通性を向上させ
るとともに、血液不透過性を保つためには前記最
内層に隣接する中間層が相互に独立した閉鎖孔か
らなる閉鎖孔構造であることが、先に述べた従来
の人工血管の問題を解決する上で不可欠であるこ
とを見出し、本発明を完成するに到つた。
すなわち、本発明は、ポリウレタン及び/又は
ポリウレタンウレアの複数層からなり、管壁全体
が多孔質の人工血管において、少なくとも開放孔
構造の最内層とこの最内層に隣接する閉鎖孔構造
の中間層とを有し、該開放孔と該閉鎖孔とは連通
しておらず、(1)前記最内層は、厚さが5μm以上、
かつ、管壁の厚さの2/3以下であつて、該開放孔
構造が平均直径が5〜150μmの球状、卵状又
は/及びこれらの変形形状で、管壁内面へ5〜
150μmの平均直径をもつて開口する空孔を有し、
隣接するこれらの空孔相互間は少なくとも3μm
以上の直径を有する穴で連通しており、(2)前記中
間層は、厚さが5〜500μmであつて、閉鎖孔構
造が0.01〜100μmの直径を有する相互に独立した
閉鎖孔を有する人工血管及び上記の人工血管の管
壁の少なくとも最内層に合成樹脂製の短繊維を含
む人工血管であることを特徴とする。
本発明の人工血管は複数層からなる管壁全体が
多孔質構造となつている。とりわけ、最内層は、
内膜組織や肉芽組織との結合に与かつて組織癒合
力を左右する部分である。
この最内層は、相互に連通する開放孔からなる
開放孔構造で厚さが5μm以上、かつ、管壁の厚
さの2/3以下であることが必要である。しかし、
例えば、血液透析用の血管に用いた場合の繰返し
穿刺などの操作にも耐えるためには20μm以上で
あることが好ましい。ここにおいて、例えば内直
径4mmの人工血管で管壁全体の厚さが0.4mmのと
きには、最内層の厚さは10〜200μmの範囲が好
ましく、より好ましくは20〜100μmが最適であ
る。
また、この最内層は、平均直径が5〜150μm
の球状、卵状又は/及びこれらの変形形状の空孔
が最密充填様に配置されるとともに、管壁内表面
において5〜150μmの平均直径をもつて開口し、
隣接する空孔が少なくとも3μm以上の直径を有
する穴で連通した開放孔構造となつている。
上記空孔及び開口の平均直径は、5〜150μm
の範囲であることが好ましく、これ以下では吻合
部において生体血管から成長してくる肉芽組織を
抑制することができない。
一方、平均直径が150μmを越えると、管壁内
表面での凹凸が大きくなることから、移植後の初
期血栓が多量に生じ、短期閉塞の原因となる不都
合がある。しかも、初期血栓層の厚さと、長期間
を経てその上に生ずる新生内膜の厚さとは、比例
関係にあるため、短期閉塞に至らなくとも長期を
経て内直径が細くなり、ついには閉塞してしま
う。
ここにおいて、空孔及び開口等の平均直径と
は、倍率1000倍の走査型電子顕微鏡でランダムに
写真撮影して得られる1.2mm2の視野の中で、各空
孔及び各開口等の最大直径を測定し、同様の操作
を10回行つた平均値をいう。
以上より、この最内層の開放孔構造は実質的に
等方性で、この層を任意の位置で任意の方向に切
断すると、断面は管壁内表面と同様の外観を呈す
る。
したがつて、最内層を以上のような開放孔構造
とすると、移植後における内膜組織等との癒合力
が高まり、パヌス生長や内膜組織の肥厚を抑制し
て血管の閉塞を長期に亘つて防止することが可能
となる。
また、この層の空隙率(嵩比重/原料の比重)を0.90 〜0.99と極めて高くすると、内膜組織等の侵入生
長を容易にすることができる。
一方、前記最内層に隣接する閉鎖孔構造の中間
層は、0.01μm以上の多数の独立した閉鎖孔から
なるが、この閉鎖孔は人工血管の針の貫通性を高
めると共にその物性を整えるためのもので、その
直径は好ましくは0.1〜100μmの範囲であり、最
も好ましくは1〜3μmの範囲である。
閉鎖孔の直径が上記した値以上(100μm以上)
であると、管壁の耐圧性が低下し、移植後の経時
的なクリープによつて内径が増大したり、微小な
ピンホールが生じたりする原因となるからであ
る。一方、閉鎖孔の直径が上記した値以下
(0.01μm以下)であると、この層が緻密になつて
管壁が剛直化するからである。
また、層の厚さは、好ましくは5〜500μm、
特に好ましくは50〜300μmの範囲であり、厚さ
が5μm以下であると耐圧性が低下し、前述の経
時的なクリープによつて本発明が目的とする血液
不透過性が維持できなくなる。
少なくとも前記した最内層と中間層とを有する
本発明の人工血管の構成材料としては、血液や組
織との適合性に優れた物質、即ち急性及び慢性の
毒性、発熱性、溶血性を持たず、長期に亘つて移
植しても周囲の組織に炎症を惹起しないポリマー
が好ましい。このようなポリマーとしては、例え
ばポリハロゲン化ビニル、ポリスチレン及びその
誘導体、ポリオレフイン系重合体、ポリエステル
系縮合体、セルロース系高分子、ポリウレタン系
高分子、ポリスルホン系樹脂、ポリアミド系高分
子などが挙げられる。勿論これらを相互に含む共
重合体や混合物でもよい。力学的性質や生体内で
の安定性、更に、抗血栓性の面から見て、これら
の中で好ましいのは、ポリウレタン系のものであ
る。その具体例としては、ポリウレタン、ポリウ
レタンウレア、これらとシリコーンポリマーとの
ブレンド物又は相互侵入網目構造を有するものが
挙げられる。また、これらには、セグメント化ポ
リウレタン又はポリウレタンウレア、主鎖中にポ
リジメチルシロキサンを含むもの、ハード、ソフ
トセグメントにフツ素を含むものを包含する。生
分解を受けにくいという点で、ポリエーテル型の
ポリウレタン又はポリウレタンウレアがポリエス
テル型よりも好ましい。
前記ポリウレタン等のポリエーテルセグメント
を構成するポリエーテルとしてはポリテトラメチ
レンオキシドが最も好ましいが、その他のポリア
ルキレンオキシド(但しアルキレンの炭素数は2
及び/又は3)も好ましい。かかるポリアルキレ
ンオキシドの具体例としては、ポリエチレンオキ
シド、ポリプロピレンオキシド、エチレンオキシ
ド−プロピレンオキシド共重合体又はブロツク共
重合体が挙げられる。また同一主鎖中にポリテト
ラメチレンオキシドセグメントとポリアルキレン
オキシド(但しアルキレンの炭素数は2及び/又
は3)とを含む親水性と力学的特性とを兼ねそな
えたポリウレタンを用いてもよい。このポリウレ
タンは抗血栓性、生体適合性が群を抜いて優れて
いることから本発明の人工血管の構成材料として
はより好ましいものである。
これらのソフトセグメントを形成するポリエー
テルの分子量は通常400〜3000の範囲であり、好
ましくは450〜2500、更に好ましくは500〜2500の
範囲であり、中でも最も優れたポリエーテルセグ
メントは分子量800〜2500、特に分子量1300〜
2000のポリテトラメチレンオキシド鎖である。こ
のポリエーテルソフトセグメントの分子量が3000
を超えると、ポリウレタン人工血管の機械的性質
が劣悪となり、400未満では人工血管として成形
しても固すぎて使用できない。
ポリウレタンの合成は、両末端水酸基の上述の
ポリエーテルを、4,4′−ジフエニルメタンジイ
ソシアネート、トルイジンジイソシアネート、
4,4′−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネー
ト、ヘキサメチレンジイソシアネートなど公知の
ポリウレタン合成に用いるジイソシアネートと反
応させて末端イソシアネートのプレポリマーをつ
くり、これをエチレンジアミン、プロピレンジア
ミン、テトラメチレンジアミンなどのジアミン
や、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、ブタンジオールのようなジオールで鎖延長す
る常法を用いて合成してもよい。
また、特願昭60−133195に示された人工血管の
ように、抗凝固剤であるヘパリンを含むポリウレ
タンやポリウレタンウレアで人工血管の全体又は
最内層を形成しても良い。このようにすると、特
に内直径4mm以下の人工血管において初期血栓の
形成を薄くするために有効であり、従つて、長期
間経過後の新生内膜の厚さも薄くすることが可能
である。
更に、上記した人工血管の製造に際し、構成材
料中に、例えばポリエステル、ポリプロピレン、
ポリエチレン、ナイロン及びテフロン等の合成樹
脂製の短繊維を混入してもよい。このようにする
と人工血管としての強度が向上し、特に内膜組織
等との結合に与かる最内層の強度を高める上で有
効である。
[実施例] 以下、実施例を掲げ、添付図面を用いて本発明
をさらに詳しく説明する。なお、以下において構
成材料の成分について用いる「%」は全て「重量
%」を表す。また、添付図面は管壁断面における
倍率50倍での顕微鏡写真のスケツチ図である。
実施例 1 分子量1500の両末端が水酸基のポリテトラメチ
レングチコールを4,4′−ジフエニルメタンジイ
ソシアネートと反応させて両末端がイソシアネー
ト基のプレポリマーを得た。次いで、該プレポリ
マーにブタンジオールを反応させてポリウレタン
(平均分子量1.2×104)を得た。得られたポリウ
レタンは、テトラヒドロフラン−エタノール系の
混合溶剤中で計3回再沈澱をさせ、精製した。次
いで、精製したポリウレタンを、ジメチルアセト
アミド60%とテトラヒドロフラン40%の混合溶剤
に溶解させて、ポリウレタン濃度が17%の溶液を
製造した。このようにして得た溶液中に、直径6
mmのオリフイスから該オリフイスと同中心になる
ように設置された外直径4mmで、表面粗さが平均
で0.3μmのクロムメツキされたステンレススチー
ル製の棒を一定速度で押し出した。かかる操作に
より、オリフイスとステンレススチール製の棒と
の間の均一な距離の間隙から該棒の全周表面に均
一な量のポリウレタン溶液を付着させた。押し出
された棒を直ちに35℃の水中に導き、外部から急
激に凝固させた。その後、そのまま水中で保持し
て溶剤を除去したのち、水中から引き上げ、棒を
抜き出し、洗浄し、約40℃で乾燥し、内直径3.9
mm、外直径5.4mmのポリウレタンの多孔質管状物
を得た。
上記管状物の内側に上記ポリウレタン溶液を均
一に塗布した。一定時間放置したのち、溶性でん
粉(粒径20〜100μmφ)と長さ0.5mm程度のポリ
エステル短繊維とを混合したものと内表面に散布
して1分間放置し、毛管現象によつてポリウレタ
ン溶液ででん粉の粉体間を充たした後、水中で凝
固脱溶剤した。しかるのち、この管状物を60℃の
温水で3時間処理してでん粉を溶解除去した後、
水洗、乾燥して開放孔構造の最内層とこれに隣接
する閉鎖孔構造の中間層とを有する人工血管を得
た。
尚、閉鎖孔構造を有する中間層は、はじめの多
孔質管状物の内側部分が、後に塗布されたポリウ
レタン溶液で再溶解し、次いで再凝固する過程に
おいて、臨界組成付近において湿式法による高分
子膜形成と類似の機構により閉鎖孔が形成され、
さらに乾燥操作によりポリウレタン中の微量の残
存溶媒及び凝固の過程でポリウレタン中へ浸透し
た微量の水が除去されて空洞の形成が進行して中
間層が形成される。
これが本発明の人工血管で、内直径4mm、外直
径5mm、管壁の厚さ0.6mmで、第1図に示す如く
管壁全体が多孔質であつた。
この人工血管の内側に位置する最内層1は、厚
さが80μmで、空孔による空隙率は97%であつ
た。
また、この層1は、ポリエステル短繊維がラン
ダムに分布するとともに、微小な空孔が管壁内面
へ平均直径15〜70μmで開口し、各開口は繊維状
又は薄板状のポリウレタンで仕切られていた。そ
して、断面の観察で、これらの空孔は、3μm以
上の直径を有する穴で相互に連通しており、最内
層1が開放孔構造となつていることが確認され
た。
また、この層内ではすべての位置で同じ構造を
有していた。
前記層1の外側には5〜10μmの厚さの中間層
2が存在し、約1μmの直径の、相互に独立した
球状の閉鎖孔を多数含んでいた。
更に、この中間層2の外側には平均直径が200
〜300μmの巨大な空孔群からなる最外層3が存
在していた。
ここにおいて、この最外層3は、管壁に柔軟性
を付与し、キンキングを防止し、結合組織との結
合に寄与する部分である。
前記空孔群は、少なくとも管壁厚さの1/5以上
の径を有すると共に、各空孔が層内の径方向全体
に及んでいることが望ましく、外表面側は空孔の
壁膜がそのまま連続して薄く形成されていること
が好ましい。
以上のように、最内層を開放孔構造としたこと
により、内表面における組織癒合力が向上し、人
工血管の断端面における生体血管からのパヌス生
長あるいは人工血管内表面における内膜組織の肥
厚が抑制され、血管の開存性が著しく改善され
る。しかも、管壁全体が多孔質なので人工血管の
断端面において生体血管との接触面積が小さくな
るために異物反応刺激が少なくなり、生体血管の
治癒が促進される。
また、前記最内層に隣接する中間層を閉鎖孔構
造としたことにより、縫合針の貫通性が向上する
とともに、繰返しの穿刺に耐久性を有し、血液不
透過性に優れた人工血管となる。
この血管の内腔に牛血を充填し、450mmHgの内
圧を48時間負荷させたが、血漿は全く通過せず、
管壁は不透過性であつた。この実験に使用した血
管を生理食塩水にて洗浄後、グルタールアルデヒ
ドにて固定したものを標本として、断面を金属顕
微鏡にて観察した。その結果、血液は中間層内に
存在する閉鎖孔内には入つてなく、血液不透過性
であることが確認できた。
この人工血管の5cmを残種成犬の腸骨動脈に移
植した。縫合操作はきわめて容易で、針穴からの
出血もなかつた。
この血管は、8ケ月を経てなお開存しており小
口径の人工血管として極めて優れていた。
12ケ月後に、この血管を摘出したところ、吻合
部内面は滑らかに生体血管とつながつており、
0.1〜0.2mmの厚さの薄い内膜が完全に内面をおお
い、パヌスや血栓の発生もみられなかつた。
従つて、開存性に優れていることから、従来の
人工血管と異なり6mm以下の血管にも使用するこ
とができる。
実施例 2 実施例1と同じ方法で内直径5mmのポリウレタ
ンの多孔質チユーブを作成した。
得られた人工血管は内直径5mm、管壁全体の厚
さは0.8mmで、多孔質であつた。
この人工血管の最内層は、厚さが80〜120μm
で、空孔による空隙率は96〜98%であつた。ま
た、前記空孔は、壁面内表面へ平均直径30〜
100μmで開口していた。そして、断面の観察に
よれば、この層内では太さ2〜10μmの繊維状ポ
リウレタンがからみ合うとともに、ポリエステル
短繊維がランダムに分布し、隣接する空孔が相互
に連通した開放孔構造となつていた。
この層の外側には約80μmの厚さで、内部に1
〜3μmの独立した閉鎖孔を多数含む中間層が存
在し、更に該層の外側には、300〜500μmの平均
直径を有する巨大な空孔をもつ最外層が存在して
いた。
この血管の8cmを雑種成犬の頚動静脈間にバイ
パス移植し、皮下に埋め込んだ。
3週間経過後に外部から、18Gの針を穿刺した
ところ、スムーズに人工血管壁を貫通した。この
まま針を4時間留置したのち抜き取つたが、出血
は10秒後完全に止まり、すぐれた止血性を示し
た。
この後引き続き、この血管に対して毎日5回の
穿刺を1ケ月続けたが、血腫も血漿腫も起きず、
血液透析用ブラツドアクセスとして優れた性能を
示した。
3ケ月後にこの血管を摘出し、その状態を観察
した結果、外面の結合組織は強固に人工血管に癒
合していた。また、内面にはパヌスも血栓も存在
しなかつた。
尚、上記両実施例は、血管の内表面側に開放孔
構造の最内層と、この層に隣接する閉鎖孔構造の
中間層とを有する三層構造の人工血管について説
明した。しかし、第2図に示すように、前記内表
面側の構造に加えて、最外層が開放孔構造で、か
つ、この層に隣接する中間層が閉鎖孔構造である
五層構造の人工血管であつてもよいことは言うま
でもない。
[発明の効果] 本発明の人工血管は、少なくとも開放孔構造の
最内層とこの最内層に隣接する閉鎖孔構造の中間
層とを有するので、長期開存性に優れるととも
に、縫合針の貫通性が良いうえ、繰返しの穿刺に
対して血液不透過性を示し、耐久性に優れた実用
上の利点が大な人工血管である。
【図面の簡単な説明】
添付図面は本発明の実施例を示す人工血管の管
壁断面における顕微鏡写真のスケツチ図で、第1
図は管壁を三層構造としたスケツチ図、第2図は
同じく五層構造としたスケツチ図である。 1……最内層、2……中間層、3……最外層。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 ポリウレタン及び/又はポリウレタンウレア
    の複数層からなり、管壁全体が多孔質の人工血管
    において、少なくとも開放孔構造の最内層とこの
    最内層に隣接する閉鎖孔構造の中間層とを有し、
    該開放孔と該閉鎖孔とは連通しておらず、 (1) 前記最内層は、厚さが5μm以上、かつ、管
    壁の厚さの2/3以下であつて、該開放孔構造が
    平均直径が5〜150μmの球状、卵状又は/及
    びこれらの変形形状で、管壁内面へ5〜150μ
    mの平均直径をもつて開口する空孔を有し、隣
    接するこれらの空孔相互間は少なくとも3μm
    以上の直径を有する穴で連通しており、 (2) 前記中間層は、厚さが5〜500μmであつて、
    閉鎖孔構造が0.01〜100μmの直径を有する相互
    に独立した閉鎖孔を有することを特徴とする人
    工血管。 2 ポリウレタン及び/又はポリウレタンウレア
    の複数層からなり、管壁全体が多孔質の人工血管
    において、少なくとも開放孔構造の最内層とこの
    最内層に隣接する閉鎖孔構造の中間層とを有し、
    該開放孔と該閉鎖孔とは連通しておらず、 (1) 前記最内層は、厚さが5μm以上、かつ、管
    壁の厚さの2/3以下であつて、該開放孔構造が
    平均直径が5〜150μmの球状、卵状又は/及
    びこれらの変形形状で、管壁内面へ5〜150μ
    mの平均直径をもつて開口する空孔を有し、隣
    接するこれらの空孔相互間は少なくとも3μm
    以上の直径を有する穴で連通しており、 (2) 前記中間層は、厚さが5〜500μmであつて、
    閉鎖孔構造が0.01〜100μmの直径を有する相互
    に独立した閉鎖孔を有し、 (3) 管壁の少なくとも最内層に合成樹脂製の短繊
    維を含むことを特徴とする人工血管。
JP62220353A 1987-09-04 1987-09-04 Artificial blood vessel Granted JPS6464650A (en)

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JP62220353A JPS6464650A (en) 1987-09-04 1987-09-04 Artificial blood vessel
US07/236,547 US4986832A (en) 1987-09-04 1988-08-25 Artificial blood vessel and process for preparing it
EP19910108239 EP0446965A3 (en) 1987-09-04 1988-08-31 Artificial blood vessel and process for preparing it
DE8888308063T DE3871677T2 (de) 1987-09-04 1988-08-31 Verfahren zu herstellung eines kuenstlichen blutgefaesses.
EP88308063A EP0308102B1 (en) 1987-09-04 1988-08-31 Process for preparing an artificial blood vessel

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JP62220353A JPS6464650A (en) 1987-09-04 1987-09-04 Artificial blood vessel

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JPS6464650A JPS6464650A (en) 1989-03-10
JPH0581258B2 true JPH0581258B2 (ja) 1993-11-12

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