JPH0583292B2 - - Google Patents
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- Publication number
- JPH0583292B2 JPH0583292B2 JP1052727A JP5272789A JPH0583292B2 JP H0583292 B2 JPH0583292 B2 JP H0583292B2 JP 1052727 A JP1052727 A JP 1052727A JP 5272789 A JP5272789 A JP 5272789A JP H0583292 B2 JPH0583292 B2 JP H0583292B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- membrane
- silk
- oxygen
- sericin
- water
- Prior art date
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- Materials For Medical Uses (AREA)
- Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
Description
[技術分野]
本発明は絹タンパク質からなる酸素透過膜に関
するものである。 [従来技術] 近年各種高分子膜が開発され、そのガス透過
性、水蒸気透過性、溶質透過性等を利用して各種
分野に応用されている。それらの高分子膜のう
ち、酸素透過性を有するものは、コンタクトレン
ズや、人工角膜、人工皮膚等に応用されている。
従来一般に知られている酸素透過膜は、シリコー
ン系高分子やポリアクリル酸系高分子からなるも
のであるが、前者の場合、薄膜の加工が困難で、
また汚染されやすい等の問題があり、また後者の
場合、酸素透過性に問題があり、未だ満足し得る
ものではなく、新しい素材からなる酸素透過膜の
開発が望まれている。 [目的] 本発明は、前記の如き問題を含まない新しい素
材からなる酸素透過膜を提供することを目的とす
る。 [構成] 本発明によれば、家蚕あるいは野蚕由来の絹フ
イブロインと絹セリシンとの混合物から調製され
た膜からなり、該膜は結晶質を含み、水不溶性で
あることを特徴とする酸素透過膜が提供される。 本発明の酸素透過膜は、絹フイブロインと絹セ
リシンとの混合物からなる水溶液を製膜し、絹フ
イブロインと絹セリシンとの混合物からなる膜を
得る。この膜は非結晶質で水溶性を示す。本発明
では、この膜を結晶化させ、その膜中に結晶質を
含有させ、水不溶性のものとする、絹フイブロイ
ンと絹セリシンとの混合物からなる膜を不溶・結
晶質化させるにはエタノールやメタノール等の絹
フイブロインと絹セリシンに対する貧溶媒を用い
て行うことができる。 原料として用いる絹フイブロインおよび絹セリ
シンは、家蚕あるいは野蚕由来のものでよい。ま
た絹フイブロイン水溶液と絹セリシン水溶液は、
熟蚕体内の絹糸腺より取出した液状絹フイブロイ
ン、絹セリシンを用いることができるし、精練生
糸から再生した絹フイブロイン溶液ならびに生糸
の精練時に得られる絹セリシン溶液を用いること
もできる。絹フイブロインと絹セリシンとの混合
割合の異なつた膜を得るためには、絹フイブロイ
ン水溶液と絹セリシン水溶液とを所定量混合して
溶液を調製し、この溶液を平らなプラスチツク板
上に流延して水を蒸発させる。 絹フイブロインと絹セリシンとの混合物からな
る膜の結晶化処理は、溶媒と水からなる混合溶液
中で、絹フイブロインと絹セリシンの混合物から
なる膜を浸漬処理した後、乾燥することによつて
実施することができる。この場合、混合溶液の組
成、温度、処理時間を変えることによつて、膜の
酸素透過性を制御することができる。乾燥温度は
3℃以上、望ましくは5〜80℃である。本発明に
おいて、絹フイブロイン膜を結晶化させて酸素透
過膜とする場合、その結晶化度は少なくとも10
%、好ましくは15〜50%の範囲に規定するのがよ
い。 本発明における酸素透過膜は、酸素透過性を利
用して使用される膜一般を意味するもので、この
ような酸素透過膜の具体例としては、コンタクト
レンズ、人工皮膚、人工角膜、人工肺用膜、血液
バツグ、溶存酸素取り込み膜(人工えら)、細胞
培養床材等が挙げられる。 [効果] 本発明の酸素透過膜は、すぐれた酸素透過性を
示すと共に、透明性及び機械的強度にすぐれ、生
体適合性もよく、かつ人体に対しても高い安全性
を示す。本発明の酸素透過膜の殊にすぐれた利点
は、含水状態においても高い酸素透過性と機械的
強度を示すことである。このような含水状態の膜
は、生体適合性(人体に対する親和性)にすぐ
れ、その取り扱いが容易である。本発明の酸素透
過膜においては、その含水率は、10〜70重量%、
好ましくは20〜60%に規定するのが好ましい。 [実施例] 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。 実施例 1 桑葉で飼育した家蚕(日137×支137)の熟蚕体
内より中部糸腺を取り出し、蒸留水で充分水洗し
た後、絹糸腺細胞を除去した。絹糸腺細胞内の液
状絹蛋白質を蒸留水に分散させて絹蛋白質溶液を
調製した。すなわち、30分以内で分散抽出した絹
セリシン溶液ならびに2.5時間以上で分散抽出し
た絹フイブロイン溶液を原材料として用いた。こ
れらの水溶液を蒸発させて約0.8%に濃縮した後、
両試料溶液を適宜混合し、これを25℃に設定した
恒温槽内ポリエチレン膜上で蒸発乾固させて絹フ
イブロインと絹セリシンとの混合物からなる膜を
調製した。 得られた膜を25℃の50体積%メタノール水溶液
中に所定時間浸漬して処理し、その後温度25℃で
乾燥した。このようにして得た膜の酸素透過係数
を膜の含水率と共に表−1に示す。 なお、膜の酸素透過係数の値は酸素電極法によ
り求めた。即ち、酸素電極の感応部に本発明の膜
を装着し、所定温度の酸素飽和水中にその電極を
浸漬し、得られる電流値から酸素の透過係数値を
算出した。 実施例 2 実施例1と同様にして作製した絹フイブロイン
と絹セリシンとの混合物からなる膜を50体積%メ
タノール水溶液(25℃)に60分間浸漬した後、標
準状態(20℃、65%RH)で風乾した。この膜を
25℃水中に24時間浸漬して含水させ、含水状態に
おける膜の破断強度および破断伸度を引張試験機
にて測定した。その結果を表−2に示す。
するものである。 [従来技術] 近年各種高分子膜が開発され、そのガス透過
性、水蒸気透過性、溶質透過性等を利用して各種
分野に応用されている。それらの高分子膜のう
ち、酸素透過性を有するものは、コンタクトレン
ズや、人工角膜、人工皮膚等に応用されている。
従来一般に知られている酸素透過膜は、シリコー
ン系高分子やポリアクリル酸系高分子からなるも
のであるが、前者の場合、薄膜の加工が困難で、
また汚染されやすい等の問題があり、また後者の
場合、酸素透過性に問題があり、未だ満足し得る
ものではなく、新しい素材からなる酸素透過膜の
開発が望まれている。 [目的] 本発明は、前記の如き問題を含まない新しい素
材からなる酸素透過膜を提供することを目的とす
る。 [構成] 本発明によれば、家蚕あるいは野蚕由来の絹フ
イブロインと絹セリシンとの混合物から調製され
た膜からなり、該膜は結晶質を含み、水不溶性で
あることを特徴とする酸素透過膜が提供される。 本発明の酸素透過膜は、絹フイブロインと絹セ
リシンとの混合物からなる水溶液を製膜し、絹フ
イブロインと絹セリシンとの混合物からなる膜を
得る。この膜は非結晶質で水溶性を示す。本発明
では、この膜を結晶化させ、その膜中に結晶質を
含有させ、水不溶性のものとする、絹フイブロイ
ンと絹セリシンとの混合物からなる膜を不溶・結
晶質化させるにはエタノールやメタノール等の絹
フイブロインと絹セリシンに対する貧溶媒を用い
て行うことができる。 原料として用いる絹フイブロインおよび絹セリ
シンは、家蚕あるいは野蚕由来のものでよい。ま
た絹フイブロイン水溶液と絹セリシン水溶液は、
熟蚕体内の絹糸腺より取出した液状絹フイブロイ
ン、絹セリシンを用いることができるし、精練生
糸から再生した絹フイブロイン溶液ならびに生糸
の精練時に得られる絹セリシン溶液を用いること
もできる。絹フイブロインと絹セリシンとの混合
割合の異なつた膜を得るためには、絹フイブロイ
ン水溶液と絹セリシン水溶液とを所定量混合して
溶液を調製し、この溶液を平らなプラスチツク板
上に流延して水を蒸発させる。 絹フイブロインと絹セリシンとの混合物からな
る膜の結晶化処理は、溶媒と水からなる混合溶液
中で、絹フイブロインと絹セリシンの混合物から
なる膜を浸漬処理した後、乾燥することによつて
実施することができる。この場合、混合溶液の組
成、温度、処理時間を変えることによつて、膜の
酸素透過性を制御することができる。乾燥温度は
3℃以上、望ましくは5〜80℃である。本発明に
おいて、絹フイブロイン膜を結晶化させて酸素透
過膜とする場合、その結晶化度は少なくとも10
%、好ましくは15〜50%の範囲に規定するのがよ
い。 本発明における酸素透過膜は、酸素透過性を利
用して使用される膜一般を意味するもので、この
ような酸素透過膜の具体例としては、コンタクト
レンズ、人工皮膚、人工角膜、人工肺用膜、血液
バツグ、溶存酸素取り込み膜(人工えら)、細胞
培養床材等が挙げられる。 [効果] 本発明の酸素透過膜は、すぐれた酸素透過性を
示すと共に、透明性及び機械的強度にすぐれ、生
体適合性もよく、かつ人体に対しても高い安全性
を示す。本発明の酸素透過膜の殊にすぐれた利点
は、含水状態においても高い酸素透過性と機械的
強度を示すことである。このような含水状態の膜
は、生体適合性(人体に対する親和性)にすぐ
れ、その取り扱いが容易である。本発明の酸素透
過膜においては、その含水率は、10〜70重量%、
好ましくは20〜60%に規定するのが好ましい。 [実施例] 次に本発明を実施例によりさらに詳細に説明す
る。 実施例 1 桑葉で飼育した家蚕(日137×支137)の熟蚕体
内より中部糸腺を取り出し、蒸留水で充分水洗し
た後、絹糸腺細胞を除去した。絹糸腺細胞内の液
状絹蛋白質を蒸留水に分散させて絹蛋白質溶液を
調製した。すなわち、30分以内で分散抽出した絹
セリシン溶液ならびに2.5時間以上で分散抽出し
た絹フイブロイン溶液を原材料として用いた。こ
れらの水溶液を蒸発させて約0.8%に濃縮した後、
両試料溶液を適宜混合し、これを25℃に設定した
恒温槽内ポリエチレン膜上で蒸発乾固させて絹フ
イブロインと絹セリシンとの混合物からなる膜を
調製した。 得られた膜を25℃の50体積%メタノール水溶液
中に所定時間浸漬して処理し、その後温度25℃で
乾燥した。このようにして得た膜の酸素透過係数
を膜の含水率と共に表−1に示す。 なお、膜の酸素透過係数の値は酸素電極法によ
り求めた。即ち、酸素電極の感応部に本発明の膜
を装着し、所定温度の酸素飽和水中にその電極を
浸漬し、得られる電流値から酸素の透過係数値を
算出した。 実施例 2 実施例1と同様にして作製した絹フイブロイン
と絹セリシンとの混合物からなる膜を50体積%メ
タノール水溶液(25℃)に60分間浸漬した後、標
準状態(20℃、65%RH)で風乾した。この膜を
25℃水中に24時間浸漬して含水させ、含水状態に
おける膜の破断強度および破断伸度を引張試験機
にて測定した。その結果を表−2に示す。
【表】
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 絹フイブロインと絹セリシンとの混合物から
調製された膜からなり、該膜は結晶質を含み、水
不溶性であることを特徴とする酸素透過膜。 2 該膜が10〜60重量%の水分を含む特許請求の
範囲第1項の酸素透過膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1052727A JPH02233128A (ja) | 1989-03-03 | 1989-03-03 | 酸素透過膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1052727A JPH02233128A (ja) | 1989-03-03 | 1989-03-03 | 酸素透過膜 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02233128A JPH02233128A (ja) | 1990-09-14 |
| JPH0583292B2 true JPH0583292B2 (ja) | 1993-11-25 |
Family
ID=12922957
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1052727A Granted JPH02233128A (ja) | 1989-03-03 | 1989-03-03 | 酸素透過膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH02233128A (ja) |
Families Citing this family (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN1059129C (zh) * | 1995-07-25 | 2000-12-06 | 苏州大学 | 一种创面保护膜及其制备方法 |
| JP2997758B2 (ja) * | 1996-01-23 | 2000-01-11 | 農林水産省蚕糸・昆虫農業技術研究所長 | 創傷被覆材 |
| WO1998057676A1 (en) * | 1997-06-18 | 1998-12-23 | Japan As Represented By Director General Of National Institute Of Sericultural And Entomological Science Ministry Of Agriculture, Forestry And Fisheries | Wound covering material containing silk fibroin and silk sericin as the main components and process for producing the same |
| CN111875691B (zh) * | 2020-08-06 | 2022-05-17 | 苏州大学 | 一种丝素丝胶蛋白复合溶液的制备方法 |
-
1989
- 1989-03-03 JP JP1052727A patent/JPH02233128A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02233128A (ja) | 1990-09-14 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| EXPY | Cancellation because of completion of term |