JPH0583792A - 音響用振動板およびその製造方法 - Google Patents
音響用振動板およびその製造方法Info
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Landscapes
- Diaphragms For Electromechanical Transducers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 シート2と、シート2の裏面に貼付された接
着性の樹脂からなる不織布3とから構成された複合シー
ト4を複数枚積層し、曲面形状に成形する。 【効果】 天然素材である木材の特性を活かしながら、
曲面形状等の立体的な成形ができる。また、従来の成形
技術を応用でき、生産時のコストがアップしない。さら
に、複合シートを積層する枚数を適宜変えることによ
り、音響用振動板の厚みの制御が容易であり、音響特性
の設計が容易である。加えて、音響用振動板に木目調を
出すことができ、視覚的な効果が大きい。
着性の樹脂からなる不織布3とから構成された複合シー
ト4を複数枚積層し、曲面形状に成形する。 【効果】 天然素材である木材の特性を活かしながら、
曲面形状等の立体的な成形ができる。また、従来の成形
技術を応用でき、生産時のコストがアップしない。さら
に、複合シートを積層する枚数を適宜変えることによ
り、音響用振動板の厚みの制御が容易であり、音響特性
の設計が容易である。加えて、音響用振動板に木目調を
出すことができ、視覚的な効果が大きい。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は音響信号に応じて振動し
て空間に音響を放射する音響用振動板およびその製造方
法に関する。
て空間に音響を放射する音響用振動板およびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の音響用振動板には、天然素材であ
る木材をベースにした平板型振動板があった。この平板
型振動板は、例えば、以下に示す製造方法によって製造
される。まず、木材をスライスし、スライスされた木材
の水酸基を無水酢酸によって酢酸基と置換して木材の吸
水性をなくすことにより、木材の寸法安定性を高める。
そして、このような処理が施された木材を合板とし、平
板型振動板に成形する。
る木材をベースにした平板型振動板があった。この平板
型振動板は、例えば、以下に示す製造方法によって製造
される。まず、木材をスライスし、スライスされた木材
の水酸基を無水酢酸によって酢酸基と置換して木材の吸
水性をなくすことにより、木材の寸法安定性を高める。
そして、このような処理が施された木材を合板とし、平
板型振動板に成形する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来の音響用振動板は、その形状が平面的形状に限定され
るため、従来のスピーカのコーン型の音響用振動板等の
ような曲面形状等の立体的な成形が困難であるという欠
点があった。従って、従来の加工技術が応用できず、結
果的に生産時のコストが高くなるという問題があった。
本発明は、このような背景の下になされたもので、天然
素材である木材の特性を活かしながら、曲面形状等の立
体的な成形をすることができ、しかも、従来の加工技術
を用いて製造できる音響用振動板およびその製造方法を
提供することを目的とする。
来の音響用振動板は、その形状が平面的形状に限定され
るため、従来のスピーカのコーン型の音響用振動板等の
ような曲面形状等の立体的な成形が困難であるという欠
点があった。従って、従来の加工技術が応用できず、結
果的に生産時のコストが高くなるという問題があった。
本発明は、このような背景の下になされたもので、天然
素材である木材の特性を活かしながら、曲面形状等の立
体的な成形をすることができ、しかも、従来の加工技術
を用いて製造できる音響用振動板およびその製造方法を
提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明によ
る音響用振動板は、スライスされた木材と、該スライス
された木材の裏面に貼付された接着性の樹脂からなる不
織布とから構成された複合シートが複数枚積層され、曲
面形状に成形されたことを特徴としている。また、請求
項2記載の発明による音響用振動板の製造方法は、木材
をスライスし、スライスされた木材の裏面に接着性の樹
脂からなる不織布を貼付して複合シートとした後、前記
複合シートを柔軟化させ、柔軟化処理された前記複合シ
ートを少なくとも2枚以上積層した後、加熱および加圧
して成形して音響用振動板を製造することを特徴として
いる。
る音響用振動板は、スライスされた木材と、該スライス
された木材の裏面に貼付された接着性の樹脂からなる不
織布とから構成された複合シートが複数枚積層され、曲
面形状に成形されたことを特徴としている。また、請求
項2記載の発明による音響用振動板の製造方法は、木材
をスライスし、スライスされた木材の裏面に接着性の樹
脂からなる不織布を貼付して複合シートとした後、前記
複合シートを柔軟化させ、柔軟化処理された前記複合シ
ートを少なくとも2枚以上積層した後、加熱および加圧
して成形して音響用振動板を製造することを特徴として
いる。
【0005】
【作用】請求項1記載の発明による音響用振動板の構成
によれば、比弾性率(E/ρ)および内部損失(tan
δ)が高く、音響特性にすぐれている。また、請求項2
記載の発明による音響用振動板の製造方法によれば、天
然素材である木材をベースとした音響用振動板を曲面形
状に成形することができる。
によれば、比弾性率(E/ρ)および内部損失(tan
δ)が高く、音響特性にすぐれている。また、請求項2
記載の発明による音響用振動板の製造方法によれば、天
然素材である木材をベースとした音響用振動板を曲面形
状に成形することができる。
【0006】
【実施例】以下、図面を参照して、本発明の一実施例に
ついて説明する。図1は本発明の一実施例による音響用
振動板の製造方法を示す工程図である。以下、順を追っ
てその製造工程を説明する。 工程 木材1を20〜80μm程度のシート2にスラ
イスする(図1(a)参照)。木材1の銘柄は、物性値
からシトカスプルース材が最適であり、他にエゾマツ、
スギ、ブナ材等が使用可能である。
ついて説明する。図1は本発明の一実施例による音響用
振動板の製造方法を示す工程図である。以下、順を追っ
てその製造工程を説明する。 工程 木材1を20〜80μm程度のシート2にスラ
イスする(図1(a)参照)。木材1の銘柄は、物性値
からシトカスプルース材が最適であり、他にエゾマツ、
スギ、ブナ材等が使用可能である。
【0007】工程 シート2の裏面2aに接着性の樹
脂(ポリプロピレンやポリエチレン等の主に熱可塑性樹
脂)からなる不織布3を貼付して複合シート4とした
後、薬品処理することにより、複合シート4を柔軟化さ
せる(図1(b)参照)。薬品処理としては、20〜8
0゜Cの温度に加熱された柔軟剤(ウレタンの水系エマ
ルジョンをベースとして天然物をブレンドした処理液)
に複合シート4を10〜15分程度浸した後、50゜C
前後の温度で数分間加熱して柔軟剤をポリマー化する等
の処理を行う。
脂(ポリプロピレンやポリエチレン等の主に熱可塑性樹
脂)からなる不織布3を貼付して複合シート4とした
後、薬品処理することにより、複合シート4を柔軟化さ
せる(図1(b)参照)。薬品処理としては、20〜8
0゜Cの温度に加熱された柔軟剤(ウレタンの水系エマ
ルジョンをベースとして天然物をブレンドした処理液)
に複合シート4を10〜15分程度浸した後、50゜C
前後の温度で数分間加熱して柔軟剤をポリマー化する等
の処理を行う。
【0008】工程 上述した柔軟化処理された複合シ
ート4を2枚以上積層して所定の金型内にセットする
(図1(c)参照)。 工程 金型にセットされた複合シート4を加熱および
加圧して成形する。これにより、図1(d)に示すコー
ン型の音響用振動板5が完成する。尚、図2は図1
(d)に示す音響用振動板5の一部5aの拡大図であ
る。また、加熱および加圧の条件としては、ポリプロピ
レンの不織布3を用いた場合、170〜200゜Cの温
度で成形圧10〜50kg/cm2とする。
ート4を2枚以上積層して所定の金型内にセットする
(図1(c)参照)。 工程 金型にセットされた複合シート4を加熱および
加圧して成形する。これにより、図1(d)に示すコー
ン型の音響用振動板5が完成する。尚、図2は図1
(d)に示す音響用振動板5の一部5aの拡大図であ
る。また、加熱および加圧の条件としては、ポリプロピ
レンの不織布3を用いた場合、170〜200゜Cの温
度で成形圧10〜50kg/cm2とする。
【0009】ここで、図3に本発明の一実施例および従
来例の音響用振動板材料の物性図を示す。この図におい
て、音速(E/ρ)1/2と見かけの内部損失(tan
δ)とは、曲げ共振法による測定値である。この図から
わかるように、本発明の一実施例による音響用振動板
は、比弾性率(E/ρ)が高く、音響特性にすぐれてい
る。
来例の音響用振動板材料の物性図を示す。この図におい
て、音速(E/ρ)1/2と見かけの内部損失(tan
δ)とは、曲げ共振法による測定値である。この図から
わかるように、本発明の一実施例による音響用振動板
は、比弾性率(E/ρ)が高く、音響特性にすぐれてい
る。
【0010】尚、上述した一実施例において、シート2
の厚さを20〜80μm程度としたのは、以下に示す理
由による。まず、シート2の厚さが厚すぎると、一般
に、成形時に曲面加工が難しく、また、柔軟化処理時に
シート2に柔軟剤が充分浸透しなくなるからである。そ
こで、80μm以下という条件は、柔軟化処理における
現在の含浸条件の許容範囲である。一方、シート2の厚
さが薄すぎると、複合シート4自体の機械的な強度が低
下し、加工時に割れが生じやすくなるからである。尚、
20μm以上という条件は、現在のスライサの限界値で
ある。
の厚さを20〜80μm程度としたのは、以下に示す理
由による。まず、シート2の厚さが厚すぎると、一般
に、成形時に曲面加工が難しく、また、柔軟化処理時に
シート2に柔軟剤が充分浸透しなくなるからである。そ
こで、80μm以下という条件は、柔軟化処理における
現在の含浸条件の許容範囲である。一方、シート2の厚
さが薄すぎると、複合シート4自体の機械的な強度が低
下し、加工時に割れが生じやすくなるからである。尚、
20μm以上という条件は、現在のスライサの限界値で
ある。
【0011】また、上述した一実施例の工程で複合シ
ート4を積層する場合において、音響用振動板5の機械
的強度を上げたい場合には、複合シート4の木材繊維の
方向を、図4に示すように、縦と横の90゜交差するよ
うに積層する。また、等方的な物性(即ち、引張、曲げ
弾性率等の特性が方向によらず均等であること)を得た
い場合には、複合シート4の木材繊維の方向を、図5に
示すように、縦と横の90゜交差に加えて斜め45゜交
差するように積層する。
ート4を積層する場合において、音響用振動板5の機械
的強度を上げたい場合には、複合シート4の木材繊維の
方向を、図4に示すように、縦と横の90゜交差するよ
うに積層する。また、等方的な物性(即ち、引張、曲げ
弾性率等の特性が方向によらず均等であること)を得た
い場合には、複合シート4の木材繊維の方向を、図5に
示すように、縦と横の90゜交差に加えて斜め45゜交
差するように積層する。
【0012】さらに、上述した一実施例の工程で積層
する複合シート4の枚数、即ち、音響用振動板5の厚さ
および重量は、音響特性を考慮したシステム設計と木材
1自体の密度とから決定される。本発明による音響用振
動板5を一種の複合材料と考えると、その許容範囲で樹
脂分を減らし、木材1を少しでも多く積層した方が、比
弾性率(E/ρ)等の物性値が向上し、結果的に、音響
特性、即ち、音質が向上する。
する複合シート4の枚数、即ち、音響用振動板5の厚さ
および重量は、音響特性を考慮したシステム設計と木材
1自体の密度とから決定される。本発明による音響用振
動板5を一種の複合材料と考えると、その許容範囲で樹
脂分を減らし、木材1を少しでも多く積層した方が、比
弾性率(E/ρ)等の物性値が向上し、結果的に、音響
特性、即ち、音質が向上する。
【0013】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
天然素材である木材の軽量、高剛性、比弾性率(E/
ρ)が高く、音響特性が優れているという特性を活かし
ながら、曲面形状等の立体的な成形をすることができる
という効果がある。また、従来の成形技術を応用できる
ので、生産時のコストがアップしないという効果があ
る。
天然素材である木材の軽量、高剛性、比弾性率(E/
ρ)が高く、音響特性が優れているという特性を活かし
ながら、曲面形状等の立体的な成形をすることができる
という効果がある。また、従来の成形技術を応用できる
ので、生産時のコストがアップしないという効果があ
る。
【0014】さらに、複合シートを積層する枚数を適宜
変えることにより、音響用振動板の厚みの制御が容易で
あるという効果がある。従って、音響特性の設計が容易
である。加えて、音響用振動板に木目調を出すことがで
きるので、視覚的な効果が大きい。
変えることにより、音響用振動板の厚みの制御が容易で
あるという効果がある。従って、音響特性の設計が容易
である。加えて、音響用振動板に木目調を出すことがで
きるので、視覚的な効果が大きい。
【図1】 本発明の一実施例による音響用振動板の製造
方法を示す工程図である。
方法を示す工程図である。
【図2】 図1(d)に示す音響用振動板5の一部5a
の拡大図である。
の拡大図である。
【図3】 本発明の一実施例および従来例の音響用振動
板材料の物性図である。
板材料の物性図である。
【図4】 音響用振動板5における複合シート4の積層
方法の一例を説明するための図である。
方法の一例を説明するための図である。
【図5】 音響用振動板5における複合シート4の積層
方法の他の例を説明するための図である。
方法の他の例を説明するための図である。
1……木材、2……シート、3……不織布、4……複合
シート、5……音響用振動板。
シート、5……音響用振動板。
Claims (2)
- 【請求項1】 スライスされた木材と、該スライスされ
た木材の裏面に貼付された接着性の樹脂からなる不織布
とから構成された複合シートが複数枚積層され、曲面形
状に成形されたことを特徴とする音響用振動板。 - 【請求項2】 木材をスライスし、スライスされた木材
の裏面に接着性の樹脂からなる不織布を貼付して複合シ
ートとした後、前記複合シートを柔軟化させ、柔軟化処
理された前記複合シートを少なくとも2枚以上積層した
後、加熱および加圧して成形して音響用振動板を製造す
ることを特徴とする音響用振動板の製造方法。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11890191A JPH0583792A (ja) | 1991-05-23 | 1991-05-23 | 音響用振動板およびその製造方法 |
| US07/888,546 US5329072A (en) | 1991-05-23 | 1992-05-22 | Acoustic diaphragm |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP11890191A JPH0583792A (ja) | 1991-05-23 | 1991-05-23 | 音響用振動板およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0583792A true JPH0583792A (ja) | 1993-04-02 |
Family
ID=14747976
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP11890191A Withdrawn JPH0583792A (ja) | 1991-05-23 | 1991-05-23 | 音響用振動板およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0583792A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007221763A (ja) * | 2006-01-17 | 2007-08-30 | Victor Co Of Japan Ltd | 電気音響変換器 |
| JP2007221762A (ja) * | 2006-01-17 | 2007-08-30 | Victor Co Of Japan Ltd | 電気音響変換器用振動板 |
| JP2007300354A (ja) * | 2006-04-28 | 2007-11-15 | Victor Co Of Japan Ltd | スピーカとそのスピーカの振動板製造方法 |
| JP2008085842A (ja) * | 2006-09-28 | 2008-04-10 | Victor Co Of Japan Ltd | 電気音響変換器用振動板の製造方法 |
| JP2008085984A (ja) * | 2006-08-30 | 2008-04-10 | Victor Co Of Japan Ltd | 電気音響変換器及び振動板 |
| US7467686B2 (en) | 2003-02-19 | 2008-12-23 | Victor Company Of Japan, Limited | Speaker diaphragms, manufacturing methods of the same, and dynamic speakers |
| WO2009148026A1 (ja) * | 2008-06-03 | 2009-12-10 | 日本ビクター株式会社 | 振動板、電気音響変換装置、振動板の製造方法及び成形体 |
| EP1876859A3 (en) * | 2006-07-05 | 2010-05-12 | Yamaha Corporation | Diaphragm for speaker and manufacturing method therefor |
| JP2010234716A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Victor Co Of Japan Ltd | 木製成形体およびその製造方法 |
-
1991
- 1991-05-23 JP JP11890191A patent/JPH0583792A/ja not_active Withdrawn
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