JPH0585574B2 - - Google Patents
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- JPH0585574B2 JPH0585574B2 JP4518886A JP4518886A JPH0585574B2 JP H0585574 B2 JPH0585574 B2 JP H0585574B2 JP 4518886 A JP4518886 A JP 4518886A JP 4518886 A JP4518886 A JP 4518886A JP H0585574 B2 JPH0585574 B2 JP H0585574B2
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Description
〔産業上の利用分野〕
本発明は電荷の小さい陽イオンを選択的に透過
する性質を有し、また汚染性有機物に対して耐汚
染性を有し、更にこれらの性質が酸化剤の処理に
よつても変化しない新規な改質陽イオン交換膜を
提供する。 更に詳しくは、第四級アンモニウム塩基類と3
個以上のビニルベンジル基とを有する化合物の重
合体を陽イオン交換膜の少なくとも一方の表面に
存在させた改質陽イオン交換膜を提供するもので
ある。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点〕 従来、電荷の小さいイオンを選択的に透過させ
るいわゆる選択透過性陽イオン交換膜として、陽
イオン交換膜の表層部に陰イオン交換性の物質を
存在させたものが知られている。また、かかる選
択透過性陽イオン交換膜を用いて電気透析する方
法も知られている。例えば特公昭46−23607号公
報、特公昭47−3081号公報などに記載がある。即
ち、これらには陽イオン交換膜の表層部に陰イオ
ン交換性の物質を存在させたり、又は陽イオン交
換膜の表面に陰イオン交換性の物質で同時に架橋
し得る物質を付着させた後に架橋させたりするこ
とが記載されている。しかしながら、上記の改質
陽イオン交換膜は選択透過性は良好であるが、そ
の効果の持続性が劣つたり、また持続性は十分で
あつても選択透過性の処理が有機溶媒を用いた
り、高温、高濃度で処理を必要とするなど、イオ
ン交換膜に対して過酷な処理条件を要するため、
必ずしも工業的に満足出来るものではなかつた。 他方、特開昭56−50933号公報には、特定した
一般式で示される2個以上の第四級アンモニウム
塩基と1コ又は2コのビニルベンジル基を有する
ビニル化合物又は該ビニル化合物の重合体を陽イ
オン交換膜の少なくとも一方の表面に存在させた
改質陽イオン交換膜が提案されている。この改質
陽イオン交換膜は、陽イオン選択透過性の耐久
性、対酸化剤安定性が共に優れており、陽イオン
選択透過性も可成り良好ではあるが、この陽イオ
ン選択透過性については更に一段の向上が望まれ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、上記した問題に鑑み選択透過性
陽イオン交換膜について鋭意研究の結果、陽イオ
ン交換膜の表面に第四級アンモニウム塩基類と特
定した以上のビニルベンジル基を有するビニル化
合物の重合体を存在させることによつて、より良
好な陽イオンの選択透過性が達成されることを見
出し、本発明を提供するに至つたものである。即
ち、本発明は陽イオン交換膜の少くとも一方の表
面に、第四級アンモニウム塩基類と3個以上のビ
ニルベンジル基とを有するビニル化合物の重合体
を存在させた改質陽イオン交換膜である。 本発明で提供する改質陽イオン交換膜は、陽イ
オンの選択透過性に一段と優れているばかりでな
く、次のような種々のすぐれた製法及び性状を有
する。即ち、改質陽イオン交換膜の製造に際し
て、前記した特定のビニル化合物の重合体を低濃
度で取扱うことも出来るし、しかも水溶液中で処
理が出来る。また、本発明の改質陽イオン交換膜
は電気抵抗の上昇がほとんどなく、耐有機汚染性
は良好である。上記の如き種々のすぐれた性状は
持続性が良く、酸化剤処理によつても変化しない
ので著しく効果的である。 本発明を以下詳細に説明する。 本発明のビニル化合物でいう第四級アンモニウ
ム塩基類とは、単に第四級アンモニウム塩基のみ
でなく、第四級ピリジニウム塩基、スルホニウム
塩基、ホスホニウム塩基等のいわゆるオニウム塩
基を含めて、総称するものである。即ち、本発明
においては第四級ピリジニウム塩基、スルホニウ
ム塩基、ホスホニウム塩についても同等の効果が
発揮される。また、本発明のビニル化合物におけ
るビニルベンジル基は、3個以上で多いほど該ビ
ニル化合物のより緻密な重合体を得ることが出来
るため、該重合体を表面に存在させることによ
り、本発明の改質陽イオン交換膜として所望の効
果を発揮する。しかしながら、このようなビニル
化合物のビニルベンジル基が多すぎる場合には、
ビニル化合物の分子間、分子内で重合が起り易く
取り扱いが難しいため、該ビニルベンジル基は一
般に3〜1000個、特に3〜100個が好ましい。ま
た、本発明におけるビニル化合物の有する第四級
アンモニウム塩基類の数は、1個以上が有効であ
るが、多すぎると本発明の効果が発揮されないた
め、一般に1〜1000個特に3〜50個が好ましい。
かかる第四級アンモニウム塩基と三個以上のビニ
ルベンジル基を有する化合物の製造方法は特に限
定されないが、一般的には例えば次の方法にて合
成される。 (1) メチルアミン、エチルアミンなどの一級アミ
ンを3個のビニルベンジルクロライドでアルキ
ル化する。 (2) エチレンジアミン、プロピレンジアミンなど
の二価の一級アミンを3個以上のビニルベンジ
ルクロライドと反応させ、必要によりヨウ化メ
チル、ジメチル硫酸のようなアルキル化剤にて
第四級アンモニウム塩基とする。 (3) 三価以上の三級アミノ化合物、例えば
する性質を有し、また汚染性有機物に対して耐汚
染性を有し、更にこれらの性質が酸化剤の処理に
よつても変化しない新規な改質陽イオン交換膜を
提供する。 更に詳しくは、第四級アンモニウム塩基類と3
個以上のビニルベンジル基とを有する化合物の重
合体を陽イオン交換膜の少なくとも一方の表面に
存在させた改質陽イオン交換膜を提供するもので
ある。 〔従来の技術及び発明が解決しようとする問題
点〕 従来、電荷の小さいイオンを選択的に透過させ
るいわゆる選択透過性陽イオン交換膜として、陽
イオン交換膜の表層部に陰イオン交換性の物質を
存在させたものが知られている。また、かかる選
択透過性陽イオン交換膜を用いて電気透析する方
法も知られている。例えば特公昭46−23607号公
報、特公昭47−3081号公報などに記載がある。即
ち、これらには陽イオン交換膜の表層部に陰イオ
ン交換性の物質を存在させたり、又は陽イオン交
換膜の表面に陰イオン交換性の物質で同時に架橋
し得る物質を付着させた後に架橋させたりするこ
とが記載されている。しかしながら、上記の改質
陽イオン交換膜は選択透過性は良好であるが、そ
の効果の持続性が劣つたり、また持続性は十分で
あつても選択透過性の処理が有機溶媒を用いた
り、高温、高濃度で処理を必要とするなど、イオ
ン交換膜に対して過酷な処理条件を要するため、
必ずしも工業的に満足出来るものではなかつた。 他方、特開昭56−50933号公報には、特定した
一般式で示される2個以上の第四級アンモニウム
塩基と1コ又は2コのビニルベンジル基を有する
ビニル化合物又は該ビニル化合物の重合体を陽イ
オン交換膜の少なくとも一方の表面に存在させた
改質陽イオン交換膜が提案されている。この改質
陽イオン交換膜は、陽イオン選択透過性の耐久
性、対酸化剤安定性が共に優れており、陽イオン
選択透過性も可成り良好ではあるが、この陽イオ
ン選択透過性については更に一段の向上が望まれ
る。 〔問題点を解決するための手段〕 本発明者らは、上記した問題に鑑み選択透過性
陽イオン交換膜について鋭意研究の結果、陽イオ
ン交換膜の表面に第四級アンモニウム塩基類と特
定した以上のビニルベンジル基を有するビニル化
合物の重合体を存在させることによつて、より良
好な陽イオンの選択透過性が達成されることを見
出し、本発明を提供するに至つたものである。即
ち、本発明は陽イオン交換膜の少くとも一方の表
面に、第四級アンモニウム塩基類と3個以上のビ
ニルベンジル基とを有するビニル化合物の重合体
を存在させた改質陽イオン交換膜である。 本発明で提供する改質陽イオン交換膜は、陽イ
オンの選択透過性に一段と優れているばかりでな
く、次のような種々のすぐれた製法及び性状を有
する。即ち、改質陽イオン交換膜の製造に際し
て、前記した特定のビニル化合物の重合体を低濃
度で取扱うことも出来るし、しかも水溶液中で処
理が出来る。また、本発明の改質陽イオン交換膜
は電気抵抗の上昇がほとんどなく、耐有機汚染性
は良好である。上記の如き種々のすぐれた性状は
持続性が良く、酸化剤処理によつても変化しない
ので著しく効果的である。 本発明を以下詳細に説明する。 本発明のビニル化合物でいう第四級アンモニウ
ム塩基類とは、単に第四級アンモニウム塩基のみ
でなく、第四級ピリジニウム塩基、スルホニウム
塩基、ホスホニウム塩基等のいわゆるオニウム塩
基を含めて、総称するものである。即ち、本発明
においては第四級ピリジニウム塩基、スルホニウ
ム塩基、ホスホニウム塩についても同等の効果が
発揮される。また、本発明のビニル化合物におけ
るビニルベンジル基は、3個以上で多いほど該ビ
ニル化合物のより緻密な重合体を得ることが出来
るため、該重合体を表面に存在させることによ
り、本発明の改質陽イオン交換膜として所望の効
果を発揮する。しかしながら、このようなビニル
化合物のビニルベンジル基が多すぎる場合には、
ビニル化合物の分子間、分子内で重合が起り易く
取り扱いが難しいため、該ビニルベンジル基は一
般に3〜1000個、特に3〜100個が好ましい。ま
た、本発明におけるビニル化合物の有する第四級
アンモニウム塩基類の数は、1個以上が有効であ
るが、多すぎると本発明の効果が発揮されないた
め、一般に1〜1000個特に3〜50個が好ましい。
かかる第四級アンモニウム塩基と三個以上のビニ
ルベンジル基を有する化合物の製造方法は特に限
定されないが、一般的には例えば次の方法にて合
成される。 (1) メチルアミン、エチルアミンなどの一級アミ
ンを3個のビニルベンジルクロライドでアルキ
ル化する。 (2) エチレンジアミン、プロピレンジアミンなど
の二価の一級アミンを3個以上のビニルベンジ
ルクロライドと反応させ、必要によりヨウ化メ
チル、ジメチル硫酸のようなアルキル化剤にて
第四級アンモニウム塩基とする。 (3) 三価以上の三級アミノ化合物、例えば
【式】
【式】
【化】
【式】
(上記式中のR1:CH3、CH3CH3、n3の
整数)
整数)
【式】
【式】
【式】
【化】
などに少なくとも3個以上のビニルベンジルク
ロライドを反応させる。さらに必要なら、他の
アルキル化剤にて未反応の第三級アミノ基を第
四級アミノ基に変換してもよい。 (4) 同一分子中に3個以上のハロゲン原子を有す
る化合物例えば、
ロライドを反応させる。さらに必要なら、他の
アルキル化剤にて未反応の第三級アミノ基を第
四級アミノ基に変換してもよい。 (4) 同一分子中に3個以上のハロゲン原子を有す
る化合物例えば、
本発明の改質陽イオン交換膜が数々の優れた性
状を発揮する詳しい作用機構は現在明確ではない
が、本発明者等は次のように推定している。即
ち、本発明で用いるビニル化合物のビニル基はス
チレン系のものであるため機械的にも化学的にも
強く、陽イオン交換膜の陽イオン交換基と反対電
荷のビニル化合物の重合体とがより強固に陽イオ
ン交換膜の表面に存在するためと思われる。詳し
くは、本発明において第四級アンモニウム塩基類
と3個以上のビニルベンジル基とを有するビニル
化合物の重合体を表面に存在させた改質陽イオン
交換膜は、該ビニル化合物の重合体がポリカチオ
ンとして陽イオン交換膜の表層部内に数ミクロン
程度の深さに入込みポリソルトを形成しているた
め極めて強固に絡み合つていると共に、陽イオン
交換膜の表面から外側に向つて約100オングスト
ロームの厚さでポリカチオン層が形成されてい
る。しかも、このような本発明の改質陽イオン交
換膜におけるポリカチオン層は、3個以上のビニ
ルベンジル基を有するビニル化合物の重合体であ
るため、1個または2個のビニルベンジル基を有
する重合体に比べて、架橋の程度が緻密で強固で
あるため、一価陽イオン選択透過性および耐有機
汚染性の性状を強く発現するものと考えられる。 本発明の改質陽イオン交換膜は電荷の異なる2
種以上の陽イオンを含む電解質溶液から、荷電数
の少ない陽イオンを選択的に透過させる電気透析
方法に好ましく用いられる。 また、有機カチオンと無機塩を含有する溶液か
ら両者を電気透析によつて分離することができる
が、その使用方法及び使用目的は特に限定され
ず、従来公知の陽イオン交換基を有する膜状物を
用いる系には何ら制限なく適用される。即ち、浸
透、透析の現象が発現する如何なる系にも適用さ
れ、例えば拡散透析、ドナン透析、圧透析、その
他の電気透析、逆浸透等々である。また電極反応
の隔膜としても極めて有効に用いられる場合があ
る。更にまた、使用される溶液系は無機系の中性
塩酸、アルカリ溶液、有機塩、有機酸、有機塩基
等に制限なく用いられる。なお、本発明の改質陽
イオン交換膜を用いる装置については特に限定さ
れず、従来公知のそれぞれの膜状高分子物を用い
る装置が何ら制限なく用いられる。 以下に実施例を示すが、ここで得られた改質陽
イオン交換膜はその性質を以下の如く測定した。
即ち、電気抵抗は0.5N−NaCl溶液中での交流
1000サイクルを用いての25℃での値(Ω・cm2)で
ある。電流効率は0.5N−NaClを改質陽イオン交
換膜の両側におき、2.0A/dm2の電流密度で1
時間攪拌下に電気透析し、両室の濃度変化から改
質陽イオン交換膜を通つたイオンの移動量を求
め、他方鋼電量計によつて通電量を求めて電流効
率を計算した。またイオン選択透過性は純塩率を
用いて電荷の小なる陽イオンを選択的に透過する
特性を示した。純塩率とは本発明の改質陽イオン
交換膜と電荷の小なる陰イオンを選択的に透過す
る陰イオン交換膜を交互に配列した有効膜面積
1dm2の連続海水濃縮装置において海水流速6.0
cm/sec、温度30℃、電流密度3.0A/dm2で電気
透析したとき、平衡になつた濃縮液を分析した次
式によつて求めた。 純塩率=〔Na+〕+〔K+〕/〔Cl-〕×100 〔Na+〕:濃縮液中のNa+の濃度(N) 〔K+〕:濃縮液中のK+の濃度(N) 〔Cl+〕:濃縮液中のCl-の濃度(N) 耐有機汚染性については、0.1N−NaCl水溶液
にドデシルピリジニウムクロライドを1000ppm添
加して、この溶液を4時間0.3A/dm2の電流密
度で電気透析し、改質陽イオン交換膜の電気抵抗
の変化を記録計に記録して4時間後の直流電気抵
抗(Ω・cm2)で示す。なお使用した装置は、選択
透過係数を測定したと同じものである。 酸化処理は次の(A)、(B)二通りの処理を行つた。 (A) 1%過酸化水素水溶液に24時間、25℃攪拌下
に浸漬する。 (B) 有効塩素濃度300ppmの次亜塩素酸ソーダ水
溶液中に25℃、6時間攪拌下に浸漬する。 尚、陽イオン交換膜、酸化処理後の改質陽イオ
ン交換膜についても上記の諸性質の測定を同一方
法で行つた。 実施例 1 N,N,N′,N′,N″−ペンタメチルイミノビ
スプロピルアミン20.1g(0.1mol)とクロルメチル
スチレン46g(0.3mol)をメタノール200ml中に室
温にて48時間反応させ、第四級アンモニウム塩基
とビニルベンジル基とを各3個有する化合物を得
た。この化合物の1000ppmを含む水溶液と1.0N
−NaCl溶液中とに、それぞれ陽イオン交換膜ネ
オセプタCM(徳山曹達社製)を40℃で2時間浸
漬し、次いで窒素雰囲気下、重合開始剤として過
硫酸カリウム及び亜硫酸ナトリウムをそれぞれ
1000ppmになるように加え、激しく液を攪拌し
た。それぞれ10時間後に改質された陽イオン交換
膜を取り出し水洗した。その後に酸化処理(B)で酸
化処理を行つた。それぞれ得られた改質陽イオン
交換膜と改質前の陽イオン交換膜とについて、電
気抵抗、電流効率、純塩率および耐有機汚染性を
表1に示す。
状を発揮する詳しい作用機構は現在明確ではない
が、本発明者等は次のように推定している。即
ち、本発明で用いるビニル化合物のビニル基はス
チレン系のものであるため機械的にも化学的にも
強く、陽イオン交換膜の陽イオン交換基と反対電
荷のビニル化合物の重合体とがより強固に陽イオ
ン交換膜の表面に存在するためと思われる。詳し
くは、本発明において第四級アンモニウム塩基類
と3個以上のビニルベンジル基とを有するビニル
化合物の重合体を表面に存在させた改質陽イオン
交換膜は、該ビニル化合物の重合体がポリカチオ
ンとして陽イオン交換膜の表層部内に数ミクロン
程度の深さに入込みポリソルトを形成しているた
め極めて強固に絡み合つていると共に、陽イオン
交換膜の表面から外側に向つて約100オングスト
ロームの厚さでポリカチオン層が形成されてい
る。しかも、このような本発明の改質陽イオン交
換膜におけるポリカチオン層は、3個以上のビニ
ルベンジル基を有するビニル化合物の重合体であ
るため、1個または2個のビニルベンジル基を有
する重合体に比べて、架橋の程度が緻密で強固で
あるため、一価陽イオン選択透過性および耐有機
汚染性の性状を強く発現するものと考えられる。 本発明の改質陽イオン交換膜は電荷の異なる2
種以上の陽イオンを含む電解質溶液から、荷電数
の少ない陽イオンを選択的に透過させる電気透析
方法に好ましく用いられる。 また、有機カチオンと無機塩を含有する溶液か
ら両者を電気透析によつて分離することができる
が、その使用方法及び使用目的は特に限定され
ず、従来公知の陽イオン交換基を有する膜状物を
用いる系には何ら制限なく適用される。即ち、浸
透、透析の現象が発現する如何なる系にも適用さ
れ、例えば拡散透析、ドナン透析、圧透析、その
他の電気透析、逆浸透等々である。また電極反応
の隔膜としても極めて有効に用いられる場合があ
る。更にまた、使用される溶液系は無機系の中性
塩酸、アルカリ溶液、有機塩、有機酸、有機塩基
等に制限なく用いられる。なお、本発明の改質陽
イオン交換膜を用いる装置については特に限定さ
れず、従来公知のそれぞれの膜状高分子物を用い
る装置が何ら制限なく用いられる。 以下に実施例を示すが、ここで得られた改質陽
イオン交換膜はその性質を以下の如く測定した。
即ち、電気抵抗は0.5N−NaCl溶液中での交流
1000サイクルを用いての25℃での値(Ω・cm2)で
ある。電流効率は0.5N−NaClを改質陽イオン交
換膜の両側におき、2.0A/dm2の電流密度で1
時間攪拌下に電気透析し、両室の濃度変化から改
質陽イオン交換膜を通つたイオンの移動量を求
め、他方鋼電量計によつて通電量を求めて電流効
率を計算した。またイオン選択透過性は純塩率を
用いて電荷の小なる陽イオンを選択的に透過する
特性を示した。純塩率とは本発明の改質陽イオン
交換膜と電荷の小なる陰イオンを選択的に透過す
る陰イオン交換膜を交互に配列した有効膜面積
1dm2の連続海水濃縮装置において海水流速6.0
cm/sec、温度30℃、電流密度3.0A/dm2で電気
透析したとき、平衡になつた濃縮液を分析した次
式によつて求めた。 純塩率=〔Na+〕+〔K+〕/〔Cl-〕×100 〔Na+〕:濃縮液中のNa+の濃度(N) 〔K+〕:濃縮液中のK+の濃度(N) 〔Cl+〕:濃縮液中のCl-の濃度(N) 耐有機汚染性については、0.1N−NaCl水溶液
にドデシルピリジニウムクロライドを1000ppm添
加して、この溶液を4時間0.3A/dm2の電流密
度で電気透析し、改質陽イオン交換膜の電気抵抗
の変化を記録計に記録して4時間後の直流電気抵
抗(Ω・cm2)で示す。なお使用した装置は、選択
透過係数を測定したと同じものである。 酸化処理は次の(A)、(B)二通りの処理を行つた。 (A) 1%過酸化水素水溶液に24時間、25℃攪拌下
に浸漬する。 (B) 有効塩素濃度300ppmの次亜塩素酸ソーダ水
溶液中に25℃、6時間攪拌下に浸漬する。 尚、陽イオン交換膜、酸化処理後の改質陽イオ
ン交換膜についても上記の諸性質の測定を同一方
法で行つた。 実施例 1 N,N,N′,N′,N″−ペンタメチルイミノビ
スプロピルアミン20.1g(0.1mol)とクロルメチル
スチレン46g(0.3mol)をメタノール200ml中に室
温にて48時間反応させ、第四級アンモニウム塩基
とビニルベンジル基とを各3個有する化合物を得
た。この化合物の1000ppmを含む水溶液と1.0N
−NaCl溶液中とに、それぞれ陽イオン交換膜ネ
オセプタCM(徳山曹達社製)を40℃で2時間浸
漬し、次いで窒素雰囲気下、重合開始剤として過
硫酸カリウム及び亜硫酸ナトリウムをそれぞれ
1000ppmになるように加え、激しく液を攪拌し
た。それぞれ10時間後に改質された陽イオン交換
膜を取り出し水洗した。その後に酸化処理(B)で酸
化処理を行つた。それぞれ得られた改質陽イオン
交換膜と改質前の陽イオン交換膜とについて、電
気抵抗、電流効率、純塩率および耐有機汚染性を
表1に示す。
【表】
実施例 2
ジメチルアリールアミンを重合して(平均分子
量900)の三級ポリアミンを得た。 このもの8.5g(0.1mol)を200mlのメタノールへ
溶解させ、クロルメチルスチレン15.3g(0.1mol)
を加え40℃3日間反応させ、第三級ポリアミンを
第四級化すると共に10個のビニルベンジル基を導
入した。 このものの500ppmを含む0.5規定の硫酸ソーダ
水溶液中へ陽イオン交換膜(ネオセプタCM−
1)を50℃で3時間浸漬し、次いで、重合開始剤
としてアゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩を
1000ppm添加し10時間重合した。この得られた改
質陽イオン交換膜の電気抵抗は1.4Ω・cm2であり
処理による電気抵抗の上昇は、ほとんどなかつ
た。 さらに酸化剤処理(A)を行つて、海水濃縮して純
塩率の測定をした。 6ケ月後の値は表2に示す通りであつた。
量900)の三級ポリアミンを得た。 このもの8.5g(0.1mol)を200mlのメタノールへ
溶解させ、クロルメチルスチレン15.3g(0.1mol)
を加え40℃3日間反応させ、第三級ポリアミンを
第四級化すると共に10個のビニルベンジル基を導
入した。 このものの500ppmを含む0.5規定の硫酸ソーダ
水溶液中へ陽イオン交換膜(ネオセプタCM−
1)を50℃で3時間浸漬し、次いで、重合開始剤
としてアゾビス−2−アミジノプロパン塩酸塩を
1000ppm添加し10時間重合した。この得られた改
質陽イオン交換膜の電気抵抗は1.4Ω・cm2であり
処理による電気抵抗の上昇は、ほとんどなかつ
た。 さらに酸化剤処理(A)を行つて、海水濃縮して純
塩率の測定をした。 6ケ月後の値は表2に示す通りであつた。
【表】
実施例 3
3−ビニルピリジンをアニオン重合して、分子
量3000のポリ4−ビニルピリジンを得た。 このもの10.4g(0.1mol)を200mlのメタノール
に溶解させ、次いで、クロルメチルスチレン
15.3g(0.1mol)を添加し、40℃で7日間反応さ
せ、ポリビニルピリジンを第四級ピリジニウム塩
とすると共に2個のビニルベンジル基を導入し
た。 このものの3000ppmを含む水溶液中へ陽イオン
交換膜(ネオセプタCH−45T)を40℃で3日間
浸漬処理を行つた。 水溶液中から上記イオン交換膜を取り出し、過
硫酸アンモニウム、亜硫酸カリウムの各1000ppm
水溶液の混合液中へ窒素雰囲気下に10時間浸漬し
た。取り出した陽イオン交換膜の電気抵抗は、
1.4Ω・cm2であつた。 海水濃縮したときの純塩率は、初期と6ケ月後
とにそれぞれ98.7、98.3%であつた。
量3000のポリ4−ビニルピリジンを得た。 このもの10.4g(0.1mol)を200mlのメタノール
に溶解させ、次いで、クロルメチルスチレン
15.3g(0.1mol)を添加し、40℃で7日間反応さ
せ、ポリビニルピリジンを第四級ピリジニウム塩
とすると共に2個のビニルベンジル基を導入し
た。 このものの3000ppmを含む水溶液中へ陽イオン
交換膜(ネオセプタCH−45T)を40℃で3日間
浸漬処理を行つた。 水溶液中から上記イオン交換膜を取り出し、過
硫酸アンモニウム、亜硫酸カリウムの各1000ppm
水溶液の混合液中へ窒素雰囲気下に10時間浸漬し
た。取り出した陽イオン交換膜の電気抵抗は、
1.4Ω・cm2であつた。 海水濃縮したときの純塩率は、初期と6ケ月後
とにそれぞれ98.7、98.3%であつた。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 第四級アンモニウム塩基類と3個以上のビニ
ルベンジル基を有するビニル化合物の重合体を、
陽イオン交換膜の少なくとも一方の表面に存在さ
せた改質陽イオン交換膜。 2 第四級アンモニウム塩基類と3個以上のビニ
ルベンジル基とを有するビニル化合物が、一級ア
ミンを3個以上のビニルベンジルハライドでアミ
ノ化して得られる特許請求の範囲第1項記載の改
質陽イオン交換膜。 3 一級アミンがメチルアミンまたはエチルアミ
ンである特許請求の範囲第2項記載の改質陽イオ
ン交換膜。 4 ビニルベンジルハライドがビニルベンジルク
ロライドである特許請求の範囲第2項または第3
項記載の改質陽イオン交換膜。 5 第四級アンモニウム塩基類と3個以上のビニ
ルベンジル基とを有するビニル化合物が、二価の
一級アミンを3個以上のビニルベンジルハライド
と反応させ、必要によりアルキル化剤で反応して
得られる特許請求の範囲第1項記載の改質陽イオ
ン交換膜。 6 二価の一級アミンがエチレンジアミンまたは
プロピレンジアミンである特許請求の範囲第5項
記載の改質陽イオン交換膜。 7 アルキル化剤がヨウ化メチルまたはジメチル
硫酸である特許請求の範囲第5項記載の改質陽イ
オン交換膜。 8 第四級アンモニウム塩基類と3個以上のビニ
ルベンジル基とを有するビニル化合物が、三価以
上の三級アミン化合物に3個以上のビニルベンジ
ルクロライドを反応させ、必要によりアルキル化
剤で反応して得られる特許請求の範囲第1項記載
の改質陽イオン交換膜。 9 第四級アンモニウム塩基類と3個以上のビニ
ルベンジル基とを有するビニル化合物が、同一分
子中に3個以上のハロゲン原子を有する化合物に
ビニルフエニルアルキルN,N−ジアルキルアミ
ンを反応して得られる特許請求の範囲第1項記載
の改質陽イオン交換膜。 10 陽イオン交換膜の表面に第四級アンモニウ
ム塩基類と3個以上のビニルベンジル基とを有す
るビニル化合物を存在させた後、該ベニル化合物
を重合して、該ビニル化合物の重合体を存在させ
る特許請求の範囲第1項記載の改質陽イオン交換
膜。 11 陽イオンの選択透過性を有する特許請求の
範囲第1項記載の改質陽イオン交換膜。 12 耐有機汚染性を有する特許請求の範囲第1
項記載の改質陽イオン交換膜。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4518886A JPS62205135A (ja) | 1986-03-04 | 1986-03-04 | 改質陽イオン交換膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4518886A JPS62205135A (ja) | 1986-03-04 | 1986-03-04 | 改質陽イオン交換膜 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS62205135A JPS62205135A (ja) | 1987-09-09 |
| JPH0585574B2 true JPH0585574B2 (ja) | 1993-12-08 |
Family
ID=12712291
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4518886A Granted JPS62205135A (ja) | 1986-03-04 | 1986-03-04 | 改質陽イオン交換膜 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS62205135A (ja) |
Families Citing this family (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3402672B2 (ja) * | 1993-07-28 | 2003-05-06 | 株式会社トクヤマ | 透析発酵法 |
| JP4849943B2 (ja) * | 2006-04-19 | 2012-01-11 | 国立大学法人広島大学 | 生物燃料電池用隔膜及び生物燃料電池 |
| JP2019504446A (ja) * | 2015-12-18 | 2019-02-14 | ケミラ ユルキネン オサケイティエKemira Oyj | 微生物燃料電池及びその使用方法 |
-
1986
- 1986-03-04 JP JP4518886A patent/JPS62205135A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS62205135A (ja) | 1987-09-09 |
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