JPH0586918B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0586918B2 JPH0586918B2 JP63333785A JP33378588A JPH0586918B2 JP H0586918 B2 JPH0586918 B2 JP H0586918B2 JP 63333785 A JP63333785 A JP 63333785A JP 33378588 A JP33378588 A JP 33378588A JP H0586918 B2 JPH0586918 B2 JP H0586918B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- film
- multilayer
- retort
- layer
- moisture permeability
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Landscapes
- Containers Having Bodies Formed In One Piece (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Description
A 本発明の技術分野
本発明は高度のガスバリヤー性を有するが故に
食品などの保存性に優れた多層包装体に関し、そ
りわけ、高度なガスバリヤー性と同時に優れた透
明性を具備する点で従来例を見ないレトルト殺菌
(以下レトルトと記す)容器用多層フイルム包材、
とりわけレトルト用ふた材あるいはレトルト用パ
ウチに関する。また、本発明は高度なガスバリヤ
ー性を有するレトルト用のカツプ状あるいはトレ
ー状の容器も包含する。 B 従来技術 レトルト容器用ふた材としてはアルミニウム箔
とポリオレフイン(とりわけポリプロピレン)フ
イルムのラミネートフイルム、ダブルシーム用金
属ふたがあり、両者共にガスバリヤー性はほぼ完
全であるが、不透明で内容物が見えない欠点があ
る。内容物が透視できることは消費者の購買意欲
をそそる上からも必要であるが、更に、開封時に
内容物をこぼさぬようにするため、あるいはふた
材に部分的に穴を明けて電子レンジ等により加温
するためにも必要な機能である。しかるに、現在
使用しうるプラスチツクフイルムの透明ふた材は
そのガスバリヤー性、とりわけ酸素ガスバリヤー
性が不足しているために限られた用途にのみ使用
されているのが現状である。すなわち、現在ふた
材として使用されているガスバリヤー樹脂の代表
はポリ塩化ビニリデン系高分子(主として塩化ビ
ニリデン−塩化ビニル共重合体、以下PVDCと略
することがある)であり、外層に二軸延伸ナイロ
ンフイルム(以下ONと略すことがある)、シー
ル層としての内層にポリプロピレン(以下PPと
略すことがある)フイルムをドライラミネート法
などにより積層したフイルムの形で使用されてい
る。PVDCの酸素透過速度(以下OTRと略す)
は20μあたりで3〜20c.c./m2・day・atmである。
通常の条件で6カ月間の食品の保存性を得るため
には包装材のOTRはおよそ0.8c.c./m2・day・
atm必要であることを考えるとPVDCでは少なく
とも75μの厚みが必要となる。しかしながら、
75μの厚みのPVDCはヘイズが高い上に黄色味が
強くなることから通常は15〜30μ、特別にバリヤ
ー性を要求する一部の用途でも50μ程度が用いら
れているに過ぎず、PVDC系ふた材の保存性は十
分とはいえない。 近年、PVDC系高分子として特に高いガスバリ
ヤー性を有する塩化ビニリデン−アクリル酸エス
テル共重合体フイルムも知られている。その
OTRは1.2c.c.・20μ/m2・day・atmである。しか
しながら、この高分子はレトルト処理により白色
不透明となり、そのOTRも高くなる欠点があり、
レトルト用の透明ふた材としては使用できない。 PVDC系以外のガスバリヤー樹脂でふた材に使
用されているものはメタキシリレンジアミン−ア
ジピン酸縮合体(MX−ナイロン)、ポリアミド、
あるいはPVDCコートポリアミド等があるが、い
ずれも酸素ガスバリヤー性が低く、酸化劣化の少
ない限られた食品に利用されているか、あるいは
低温で流通する食品に利用されているに過ぎな
い。 また、パウチに代表されるレトルト用フイルム
包材は更に厳しい環境下にある。すなわち、ふた
材は容器の一部であるのに対してパウチ、スキン
パツク、シユリンク包装、深絞り包装、ロケツト
包装等に使用される透明フイルム包材は容器全体
を構成するものであり、現在これらの用途に利用
されているレトルト用透明フイルム包材には十分
なガスバリヤー性を有するものが無く、レトルト
殺菌処理したものもすべて低温で流通させている
のが現状である。 エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(以
下、EVOHと省略することがある)は現在最高
のガスバリヤー性を有する熱可塑性樹脂であり、
20μあたりで0.3(60%RH)〜0.75(80%RH)c.c./
m2・day・atmのOTRを示すものが汎用の銘柄と
して使用されている((株)クラレ製EVALFタイ
プ)。EVOHはカツプやトレー等のレトルト容器
ではガスバリヤー材として広く採用され、
EVOHは中間層に、内外層を透湿度が低いPPと
する多層構造体の構成が採用されている。また、
保存性を更に向上させるために、PP層とEVOH
層の間の接着性樹脂層中に乾燥剤を含有させる方
法(米国特許第4407897号)あるいはEVOH層自
身に乾燥剤を含有させる方法(米国特許第
4425410)がある。 さらにまた特公昭61−24254(イギリス特許第
2006108)にはポリアミドからなる外層、ガスバ
リヤー性樹脂(例EVOH)からなる中間層およ
びポリオレフインまたは熱可塑性ポリエステルか
らなる内層からなる食品用プラスチツクびんにつ
いて記載があり、さらにガスバリヤー性樹脂とし
てEVOHと6/66共重合ナイロン50:50(重量
比)からなるブレンド物が使用されることについ
て記載されている。しかしながら、該特許公報に
記載のようにポリアミド(ナイロン)が50wt%
も含むEVOHとのブレンド物を使用したのでは、
ガスバリヤー性が低下するばかりでなく、多層包
装体のレトルト処理後、保存性に白味が残る傾向
が認められる。このことは後述する比較例6に示
されていることから明らかである。 さらにまた特公昭59−38103(イギリス特許第
1545096)には、透湿度の小さい耐湿性樹脂ある
いは耐クリープ性樹脂層を内外層とし、ガスバリ
ヤー性樹脂ブレンド層(例EVOHとポリアミド
を90:10〜10:90の重量比でブレンドしたもの)
を中間層とする容器について記載されているが、
外層に透湿度の比較的大きい樹脂層を設け、内層
に透湿度の小さい樹脂層を設けること、さらにそ
の際の中間層にEVOHにポリアミドを比較的少
量ブレンドした層を用いることについて記載され
ていない。 C 本発明が解決しようとする課題 EVOHは厚いPP層を内外層としてサンドイツ
チした場合、従つてカツプやトレー等の硬い容器
として使用した場合には優れたレトルト容器が得
られるにもかかわらず、ふた材、パウチ類などの
フレキシブルなフイルム包材に使用したものはレ
トルト用としては使用できない。これは、フイル
ム包材とするには内外層の樹脂を薄くせざるを得
ないためにレトルト中にEVOH層に侵入する水
分量が高く、ガスバリヤー性が顕著に低下し、ま
たEVOH層が白濁したり、波状のしわや模様が
発生するなどの重大な問題点がありガスバリヤー
フイルム包材として外観上実用に耐えないからで
ある。 D 課題を解決するための手段 本発明者らは、レトルト処理によりEVOH層
のガスバリヤー性の低下、および白濁、波状のし
わ模様の発生する機構がレトルト処理時の
EVOH層の吸水と共に、レトルト処理直後の
EVOH層内部の水の状態、更には保存時に
EVOH層から外層を通過して減少していく水の
挙動が大きく関係するとの仮説をたて、この仮説
を基にEVOH組成物の効果、内外層樹脂の影響
について広汎な検討を実施した。 その結果、中間層としてEVOHを使用する代
わりにEVOH55〜97重量%とポリアミド(以下
PAと略すことがある)、ポリオレフイン、ポリエ
ステルおよびポリカーボネートから選ばれる少な
くとも一種の樹脂3〜45重量%から成る組成物を
使用すること、外層としてその外層の透湿度(40
℃、90%RH)が40g/m2・day以上の値を有す
る樹脂層、たとえばPA、ポリエステルおよびポ
リカーボネートから選ばれた樹脂の少なくとも一
種を主成分とする外層、とりわけPAを配置する
こと、さらにまた内層としては外層よりも透湿度
の低い疎水性熱可塑性樹脂、とりわけPPなどの
透湿度の低い樹脂を配置した時には、白濁、波し
わ、模様などの外観不良を起こさない上に、
EVOH本来の高度なガスバリヤー性を備えた、
しかも包装体同志のブロツキングの生じない、さ
らに実用性に富む、ボイル殺菌またはレトルト殺
菌用透明フイルム包材が得られ、とりわけ、ふた
材、パウチ類として優れた性能を発揮するという
従来のEVOHに対する常識を覆えす驚くべき事
実を確認して、本発明を完成したものである。 中間層組成物中の改良剤としてのPAなどは
EVOH層の中に島成分として分布しているにも
かかわらず、マトリツクスのEVOH成分のレト
ルト時の挙動に大きく影響すること、あるいはこ
とにレトルト用包材においては従来EVOH層を
はさむ内外層の樹脂はできるだけ透湿性の低い樹
脂を採用することが常法であつたにもかかわら
ず、逆に透湿性の大きい樹脂を外層に配置させる
ことが有効であること、など本発明において最終
的に採用された手段は検討開始時点での一般的な
認識、予想とは全く異なるものであつた。 本発明の中間層(B)の組成物を形成する樹脂の一
つであるエチレン−ビニルアルコール共重合体
(EVOH)とはエチレンと酢酸ビニルの共重合体
中の酢酸ビニル単位を加水分解したものであれば
任意のものを含むものであるが、本発明の目的に
適合するものとして、特に、エチレン単位の含有
が20〜50モル%、とりわけ27〜40モル%、酢酸ビ
ニル単位の鹸化度が96%以上、とりわけ99%以上
のものが挙げられ、メルトインデツクス(190℃、
2160g)の値としては0.2〜60g/10分の範囲が
例示される。また、本発明にいうEVOHは5モ
ル%以下の範囲の共重合モノマーで変性されてい
てもよく、かかる変性用モノマーとしては、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、高級脂肪酸ビニルエステル、アルキルビニル
エーテル、N−(2−ジメチルアミノエチル)メ
タクリルアミド類あるいはその4級化物、N−ビ
ニルイミダゾール、あるいはその4級化物、N−
ビニルピロリドン、N,N−ブトキシメチルアク
リルアミド、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
メチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキ
シシラン等を例示することができる。 また、中間層(B)の組成物を形成するもう一方の
樹脂の一つであるポリアミド系樹脂(PA)とし
ては、ポリカプラミド(ナイロン−6)、ポリ−
ω−アミノヘプタン酸(ナイロン−7)、ポリ−
ω−アミノノナン酸(ナイロン−9)、ポリウン
デカンアミド(ナイロン−11)、ポリラウリルラ
クタム(ナイロン−12)、ポリエチレンジアミン
アジパミド(ナイロン−2,6)、ポリテトラメ
チレンアジパミド(ナイロン−4,6)、ポリヘ
キサメチレンアジパミド(ナイロン−6,6)、
ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−6,
10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン
−6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナ
イロン8,6)、ポリデカメチレンアジパミド
(ナイロン−10,6)、ポリデカメチレンセバカミ
ド(ナイロン−10,8)、あいるは、カプロラク
タム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン−
6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸
共重合体(ナイロン−6/9)、カプロラクタ
ム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共
重合体(ナイロン−6/6,6)、ラウリルラク
タム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート
共重合体(ナイロン−12/6,6)、ヘキサメチ
レンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレン
ジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン−
6,6/6,10)、エチレンジアンモニウムアジ
ペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペー
ト共重合体(ナイロン−2,6/6,6)、カプ
ロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジ
ペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケー
ト共重合体(ナイロン−6/6,6/6,10)、
ポリヘキサメチレンイソフタルアミド、ポリヘキ
サメチレンテレフタルアミド、ヘキサメチレンイ
ソフタルアミド/テレフタルアミド共重合体など
が挙げられる。 これらのPA類の中で、本発明に最も好適なも
のとしてはカプロラクタム/ラウリルラクタム共
重合体、すなわちナイロン−6/12が挙げられ
る。ナイロン−6/12における6成分と12成分の
組成は特に制限は無いが12成分が5〜60重量%、
より好ましくは10〜50重量%であるものが好まし
い。また、その相対粘度は2.0〜3.6、より好まし
くは2.2〜3.2の範囲である。 これらのPA類、とりわけナイロン−6/12の
縮合時にポリエーテルジアミン類とジカルボン酸
(ダイマー酸等)を添加して、高分子鎖中にポリ
エーテル結合を有するポリアミドとしても良い。
また、縮合時にヘキサメチレンジアミンやラウリ
ルアミンのような脂肪族アミンやメタキシリレン
ジアミンやメチルベンジルアミンのような芳香族
アミンを添加して、ポリアミド中のカルボキシル
末端基の量が減少させたものも好ましい。その場
合、アミノ末端基が8×10-5当量/g以上で、か
つカルボキシル末端基が3×10-5当量/g以下と
すると良い。 組成物中のPAは多くの場合EVOH層の中に島
成分として分布しているにももかかわらず、レト
ルト時のEVOHの水に対する感受性、とりわけ
白化、波模様、縞模様の防止に対して大きい効果
を有することは意外である。かかる顕著な効果を
もたらす詳しい機構は必ずしも明らかではない。
EVOHに配合する改良剤としては、PAが最良で
あるが、ポリオレフイン、ポリエステル、ポリカ
ーボネートを使用することもできる。PAに代え
てポリオレフイン、ポリエステル、ポリカーボネ
ート等をEVOHとブレンド使用しても120℃のレ
トルト後の波模様、縞模様の発生防止に関しては
一応の効果が得られることを考慮すると、レトル
ト温度より融点の高い樹脂のブレンドがかかる効
果を発揮するものと信じられる。より加熱温度の
低い(例えば105〜115℃)レトルト、あるいはボ
イル殺菌の目的に対しては、中密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレンのブレンドも波模様、縞
模様の発生については一応の効果を有する。しか
しながら、PP、無水マレイン酸で変性したPP、
ポリエチレン類、ポリエステル樹脂とEVOHの
ブレンド系はPAとEVOHブレンド系と比較して
透明性に劣る欠点があり、透明性を重視する、ふ
たなどのフイルム包材ではPAのブレンド系が好
ましい。透明性の必要のないカツプ、トレーなど
に対してはPP等上述した樹脂のブレンド系を採
用可能である。 なおここでポリオレフインとしては、高密度、
中密度あるいは低密度のポリエチレン、酢酸ビニ
ル、アクリル酸エステル、あるいはブテン、ヘキ
セン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレ
フイン類を共重合したポリエチレン、アイオノマ
ー樹脂、ポリプロピレンホモポリマー、エチレン
をグラフト共重合したポリプロピレン、あるいは
エチレン、ブテン、ヘキセン、4−メチル−1−
ペンテンなどのα−オレフイン類を共重合したポ
リプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ4−メチ
ル−1−ペンテンが使用できる。EVOHとの相
溶性をより改良したものとして、上述のポリオレ
フイン類にマレイン酸、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マ
レイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、
アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、マレイ
ン酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリルアミド、メタクリルアミド、ヤシ油脂肪
族アミド、マレイミド等を作用させ変性し、カル
ボニル基を10〜1400ミリモル/100g重合体、特
に30〜1200ミリモル/100g重合体の濃度で含有
せしめた変性ポリオレフイン、とりわけ変性ポリ
プロピレンがより好ましく使用できる。 ポリエステル(飽和ポリエステル系樹脂)とし
ては、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ
(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンテレ
フタレート/イソフタレート)、ポリ(エチレン
グリコール/シクロヘキサンジメタノール/テレ
フタレート)などがその代表としてあげられ、さ
らにこれらの重合体に共重合成分としてエチレン
グリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ペン
タンジオールなどのジオール類、あるいはイソフ
タル酸、ベンゾフエノンジカルボン酸、ジフエニ
ルスルホンジカルボン酸、ジフエニルメタンジカ
ルボン酸、プロピレンビス(フエニルカルボン
酸)、ジフエニルオキサイドジカルボン酸、シユ
ウ酸、マロン酸、コハク残、グルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバチン酸、ジエチルコハク酸などのジカルボン
酸を含有せしめたものが使用できる。 中間層(B)の組成物を形成するEVOHとPAなど
の組成比は55〜97重量%:45〜3重量%であり、
更に好ましくは65〜85重量%:15〜35重量%であ
る。PAなど成分が少ないと多層包装体をレトル
ト処理した時に波しわ、模様等の概観の欠点がで
る傾向にある。逆にPAなどの成分が多いとガス
バリヤー性が低下するばかりでなく、多層包装体
のレトルト処理後保存時に白味が残る傾向も認め
られ好ましくない。 また、中間層(B)の組成物には、本発明の目的を
損わない範囲で他のポリマーあるいは酸化防止
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、
着色剤、充填剤などを添加することができる。他
のポリマーとしてはポリスチレン系樹脂、ポリ塩
化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが挙げら
れる。これらの中で、酢酸ビニル、アクリル酸エ
ステルおよびメタクリル酸エステルから選ばれる
少くとも一成分単位を2〜25モル%含有するエチ
レン系不飽和単量体(例、エチレン、プロピレン
などのオレフイン類)共重合体あるいはそのけん
化物をブレンドすることにより積層構造体に柔軟
性を付与することが可能である。また、ポリマー
以外の添加剤の具体的な例としては次の様なもの
が挙げられる。 安定剤: 酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシ
ウム、ハイドロタルサイト類、エチレンジアミ
ン四酢酸の金属塩等。 酸化防止剤: 2,5−ジ−t−ブチルハイドロ
キノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール、4,4′−チオビス−(6−t−ブチルフ
エノール)、2,2′−メチレン−ビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフエノール)、オクタデ
シル−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒド
ロキシフエニル)プロピオネート、4,4′−チ
オビス−(6−t−ブチルフエノール)等。 紫外線吸収剤: エチル−2−シアノ−3,3−
ジフエニルアクリレート、2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−メチルフエニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−
5′−メチルフエニル)−5−クロロベンゾトリ
アゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフエノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−オ
クトキシベンゾフエノン等。 可塑剤: フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジオクチル、ワツクス、流動パラ
フイン、リン酸エステル等。 帯電防止剤 ペンタエリスリツトモノステアレー
ト、ソルビタンモノパルミテート、硫酸化オレ
イン酸、ポリエチレンオキシド、カーボワツク
ス等。 滑剤: エチレンビスステアロアミド、ブチルス
テアレート等。 着色剤: カーボンブラツク、フタロシアニン、
キナクリドン、インドリン、アゾ系顔料、酸化
チタン、ベンガラ等。 充填剤: グラスフアイバー、アスベスト、マイ
カ、セリサイト、タルク、ガラスフレーク、バ
ラストナイト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アル
ミニウム、炭酸カルシウム等。 とくにマイカ、セリサイト、タルクおよびガラ
スフレークから選ばれる充填剤5〜60重量%と上
記の組成物(EVOHとPAなどとの組成物)95〜
40重量%との組成物を中間層として用いたとき、
ガスバリアー性が向上するのが好ましい。これは
主としてカツプ、トレーなどの容器に対して応用
可能である。 組成物を得るためのブレンド方法としては、単
軸あるいは二軸スクリユー押出機(同方向あるい
は異方向)、インテンシブミキサー、連続式イン
テンシブミキサー等による溶融押出後、冷却下に
ペレツト化する方法が用いられる。 本発明の多層包装体中で、上記組成物はガスバ
リヤー材の役割を担うものであり、特にその厚み
はバリヤー性能に直接影響する。中間層の厚みと
しては10〜250μの範囲、通常は20〜100μの範囲
から選ばれる。 次に、本発明の多層包装体において外層に使用
する樹脂について述べる。外層の透湿性は本発明
の多層包装体、とりわけ多層フイルム系包材のレ
トルト処理後の外観とガスバリヤー性に影響を与
える故に注意深い選択が必要である。また、本発
明の多層包装体が100℃以下のいわゆるボイル殺
菌処理に供される場合は耐熱性の低い樹脂が使用
可能であるが、100℃を超える場合、とりわけ105
℃〜135℃で実施されるレトルト処理に供される
場合には耐熱性に対する配慮も必要である。さら
に本発明においては、外層の透湿性を高くするほ
どレトルト後の外観とガスバリヤー性に好影響を
およぼすなど良好な結果となることが見出され
た。透湿性を評価する方法としてはJIS−Z−
0208に示された方法、すなわち、吸湿剤を入れた
カツプにフイルムを取りつけ、密封、固定した
後、40℃、相対湿度90%に調節された恒温恒湿装
置内に放置し、重量増加速度を測定することによ
り求める方法が便利である。この方法により測定
された透湿度(単位g/m2・day)が40以上の
値、とりわけ100以上、更に好ましくは200以上の
値を示すように選択すると良い。40より低い値を
示す外観を使用した場合にはレトルト処理後に保
存時のガスバリヤー性の回復が遅い。 本発明において、好適に用いられる外層(A)の樹
脂は、PA、ポリエステル、ポリカーボネートで
あり、もつとも好適に用いられる外層用の樹脂は
PAである。その例としては前述したような各種
PAを挙げることができるが、とりわけナイロン
−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6/6,6
等が好ましい。この樹脂の厚み10μあたりの透湿
度は無延伸品で900〜1100g/m2・dayであり二
軸延伸品でおよそ390g/m2・dayである。従つ
て、無延伸ナイロンであれば275μ以下、とりわ
け110μ以下、更に好ましくは15〜40μで使用され
る。二軸延伸ナイロンであれば97μ以下、とりわ
け39μ以下、更に好ましくは10〜20μの厚みで使
用できる。他の樹脂としてはポリカーボネート樹
脂(10μ厚みの透湿度が120〜150g/m2・day)
を挙げることができ、10〜38μの厚みの範囲で使
用することが好ましい。 また、ポリエステル系樹脂も本発明の目的に採
用し得る。とりわけポリエチレンテレフタレート
樹脂は延伸フイルムの透湿度が厚み10μあたりで
60g/m2・dayであるので15μ以下で使用される。 その他本発明の目的に使用可能な、外層に用い
られる樹脂とその10μあたりの透湿度(カツコ内
に表示)を示す。ポリエーテルケトン(143)、ポ
リサルフオン(490)、ポリエーテルサルフオン
(500)、ポリエーテルイミド(218)、ポリイミド
(208)、ポリアリレート(510)。一方、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレンは透湿性が高い点は、本発
明の多層包装体の構成に適しているが、耐熱性が
低いために、低温の殺菌などの特殊な用途に限定
される。また、ポリプロピレンは透湿性が低い
(10μあたり14〜35g/m2・day)ため、通常その
使用は困難である。ポリエチレン類も透湿性が低
く、耐熱性も低いため適していない。 外層に使用する樹脂の透湿度は、単層フイルム
の透湿度が測定可能で、これをドライラミネート
法で積層したものについてはその単層フイルムの
透湿度の値とすることができる。ドライラミネー
トにおける接着剤の透湿度に与える影響は小さ
く、考慮しない。既に積層されている多層包装体
(ラミネート品あるいは共押出品)については外
層に使用されている樹脂を単層で製膜したフイル
ムの透湿度をもつて多層包装体の外層の透湿度の
値に代用することができる。外層が2層以上より
成る場合には構成する樹脂の各々について単層で
製膜したフイルムの透湿度から多層からなる外層
の透湿度を常法により求めることができる。この
透湿度の考え方は以下に述べる内層についても適
用できる。 本発明の多層包装体において内層は外層の透湿
度より低いことが重要である。内層に使用される
疎水性熱可塑性樹脂としては特に制限はないが、
目的によつては透湿性、耐熱性、ヒートシール
性、透明性等の点を配慮することにより優れた包
材を得ることができる。 まず、一般に内層の透湿性が低いほど得られる
多層構造体の酸素ガスバリヤー性を高度なものと
することができる。これは、内層の透湿性が低い
ほど中間層の相対湿度が低くなるためと信じられ
る。前述した透湿度で20g/m2・day以下、さら
に好ましくは10g/m2・day以下とすることが好
ましく、例えばポリプロピレン50μ(透湿度7
g/m2・day)を用いることにより好適な結果が
得られる。ポリプロピレンは耐熱性、ヒートシー
ル性、透明性の点からも満足できる結果を得るこ
とができる。多くの目的に対してはポリプロピレ
ンが内層用の樹脂としては好適であるが、他の熱
可塑性樹脂も使用可能である。例としては、ポリ
プロピレン以外のポリオレフイン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン
系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアセタール
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが挙げら
れ、これらの樹脂が単独あるいは積層して使用さ
れる。内層の透湿度を外層の透湿度より低くする
には樹脂を選択するか、または内層、外層の厚さ
比などを調整することにより達成される。また、
本発明の積層構造体を共押出法によつて作製する
場合には中間層と内層の主要樹脂は接着性樹脂を
はさんで積層する通常の技術が採用される。接着
性樹脂としてはポリプロピレン、ポリエチレン、
あるいはエチレンとこれと共重合しうるモノマー
(酢酸ビニル、アクリル酸エステルなど)との共
重合体等のポリオレフイン類を無水マレイン酸な
どを付加して変性した樹脂等が使用される。 外層あるいは内層に使用する樹脂には前述した
ような酸化防止剤、着色剤、充填剤等の添加物を
添加しても良い。 本発明の多層構造体は次のような各種の積層方
法によつて製造可能である。共押出法、ドライラ
ミネート法、サンドラミネート法、押出ラミネー
ト法、共押出ラミネート法等である。共押出法に
おいて、外層にPAを用いる場合は中間層との間
に接着性樹脂層を必要としない場合があり、工程
上有利である。接着性樹脂層を設ける場合には外
層と接着性樹脂層を合わせた透湿度ができるだけ
高くなるように、とりわけ40g/m2・day以上と
なるように配慮することが好ましい。ドライラミ
ネートは外層、中間層、および内層の3種あるい
はそれ以上のフイルムを接着剤で貼り合わせる方
法が一般的である。外層に使用されるフイルムは
市販のものが応用でき、無延伸ナイロンフイルム
(CN)、二軸延伸ナイロンフイルム(ON)、二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム
(PET)、ポリカーボネートフイルムなどが好適
であるが、とくに二軸延伸フイルム、さらには二
軸延伸ナイロンフイルムが最良である。内層に使
用されるフイルムとしては、ナイロンフイルム
(CNあるいはON)の他、無延伸ポリプロピレン
フイルム(CCP)、二軸延伸ポリプロピレンフイ
ルム(OPP)、ポリエチレンフイルム、ポリ塩化
ビニリデンフイルム等が好適であるが、レトルト
性、ヒートシール性を重視した場合、最内層は無
延伸ポリプロピレンフイルムの使用が望ましい。
また、中間層と内層は共押出法により積層し、こ
れに、ON、CNなどのフイルムをドライラミネ
ート法で積層することも良い結果が得られる。 本発明の多層包装体はフイルム包材、とりわけ
レトルト用のフイルム包材として使用した時、最
もその特徴が発揮される。フイルム包材の用途と
してはふた材、パウチ類、真空包装、スキンパツ
ク、深絞り包装、ロケツト包装が挙げられる。ふ
た材はガスバリヤー材を積層したポリプロピレン
を主体とした容器にヒートシール法によりシール
密封する方法が好適である。本発明のふた材は高
度な保有性を有すると同時に透明性に優れ、黄味
なども帯びていないことから商品価値を高め、ま
た内容物を確認しながらふたを開封できる長所が
ある。パウチ類は三方シール、四方シール、ピロ
ー、ガゼツト、スタンデイングパウチなどの形態
で使用される。また、バツグインボツクスの形で
使用することもできる。本発明の多層包装体はフ
イルム包装以外にカツプあるいはトレー型の容器
としても優れた性能を発揮する。この場合内層の
樹脂としてはポリプロピレン、高密度ポリエチレ
ン、耐熱性ポリエステル等を用い、フイルム材よ
り厚く200〜1200μとする。この容器の成形法と
しては内層樹脂の厚手のシートに外層のナイロン
と中間層の組成物を共押出ラミネートする方法、
あるいはナイロンフイルムと組成物のフイルムの
積層体(ドライラミネートあるいは共押出法によ
る)を内層樹脂のシートにドライラミネートある
いはサンドラミネート法などにより積層後真空圧
空成型機で深絞り成形する方法が採用される。 本発明の多層包装体をふた材、パウチ、トレ
ー、カツプ類の形で使用した容器はレトルト処
理、あるいはボイル殺菌処理されるが、これらの
処理方法としては公知の熱水加熱処理方法および
条件を採用することができる。レトルト処理は回
収式、置換式、蒸気式、シヤワー式、スプレー式
等各種の方法が採用される。レトルト処理を実施
した直後は、本発明の包材は白色不透明になり易
い。 例えば、本発明の多層包装体のうちフイルム包
材としては好適な例としては外層に無延伸ナイロ
ン−6フイルム(30μ、透湿度300g/m2・day)、
中間層にEVOHとナイロン−6/12の80:20重
量部の組成物のフイルム(50μ)、内層に無延伸
ポリプロピレンのフイルム(50μ、透湿度7g/
m2・day)をドライラミネート法で積層したフイ
ルムであるが、このフイルムをふた材あるいはパ
ウチとして使用したものをレトルト(120℃、30
分)処理するとレトルト処理直後は白色不透明化
する。しかし、これを通常のレトルト容器と同様
に脱水機にかけ乾燥機で乾燥して容器表面に付着
した水分を取り去ると通常の条件でおよそ1時間
以内に透明になる。OTRも12時間以内にその平
衡値に達する。より確実に透明化とOTRの回復
をはかる場合には通常よりも強化した乾燥した乾
燥条件をとればよい。 乾燥条件としては、乾熱処理(通常空気中での
処理)が好ましく、また乾燥温度と乾燥時間は次
の式を満足するのが好ましい。 −1/2x+43≦y≦−x+115 {ただし30℃≦x≦100℃、0.5分≦y≦85分で
あり、xは乾燥温度(℃)、yは乾燥時間(分)
を示す。} 例として、50℃の場合は、25〜65分、好ましく
は30〜60分、80℃の場合は、5〜35分、好ましく
は5〜30分の条件があげられる。 本発明の包材においてレトルト処理後の一時的
な不透明化も望まない場合には、外層の透湿度を
40〜100g/m2・day、内層の透湿度を10g/
m2・day以下とすることにより達成し得る。外層
としてはポリエチレンテレフタレート(約12μ)、
あるいはポリカーボネート(15〜30μ)を使用
し、内層にはポリプロピレン(50μ以上)とする
構成があげられる。この構成のフイルム包材は、
通常のレトルト条件(120℃、30分)では白色不
透明化しない。しかしながら、この構成では、前
述の外層にナイロンフイルムを使用した場合に比
較してOTRの回復が遅い傾向がある。OTRの回
復を早くするためには、より強化した乾燥条件、
例として80℃で60分の条件をとることが望まし
い。 上述した本発明の多層包装体は食品を充填して
から、必要に応じ公知の手段により内部を脱気状
態にして、あるいは窒素ガス、炭酸ガスなどの不
活性ガスで内部を置換した後に熱シールなどの手
段で密封し、次いでボイル殺菌またはレトルト処
理を行なう。 食品としては、そのまま喫食されるか、喫食に
先立つて加温されるように調理済みまたは半調理
の食品類が適している。次に食品類の例を示す。 調理済みカレー、調理済ハヤシ、ビーフシチユ
ー、ボルシチ、ミートソース、酢豚、すき焼、中
華あん、八宝菜、肉じやが、おでん、アスパラガ
スゆで煮、スイートコーン、マツシユルーム、ツ
ナクリーム煮、コンソメ、ポタージユ等の各種ス
ープ類、味噌汁、豚汁、けんちん汁、米飯、赤
飯、釜飯、炒飯、ピラフ、粥類、スパデテイ、そ
ば、うどん、ラーメン、ヌードル、釜飯の素、中
華そばの素等の添付用食品類、ゆであずき、ぜん
ざい、あんみつ、肉団子、ハンバーグ、ビーフス
テーキ、ローストポーク、ポークソテー、コンビ
ーフ、ハム、ソーセージ、焼魚、焼肉、焼鳥、ロ
ーストチキン、ポークケチヤツプ、魚肉くんせ
い、ベーコン、かまぼこ、プリン、ゼリー、よう
かん、各種ペツトフード類。また、本発明の多層
包装体はミカン、ピーチ、バイナツプル、チエリ
ー、オリーブ等の果実製品、しよう油、ソース、
食酢、みりん、ドレツシング、マヨネーズ、ケチ
ツプ、食用油、味噌、ラードなどの調味料、豆
腐、ジヤム、バター、マーガリン、果実ジユー
ス、野菜ジユース、ビール、コーラ、レモネー
ド、清酒、焼酎、果実酒、ワイン、ウイスキー、
ブランデーなどの容器としても優れている。ま
た、リンゲル液のような医薬、農薬、化粧品、洗
剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、
メチルエチルケトン、ノルマルヘキサン、シクロ
ヘキサン、四塩化炭素、ガソリン、灯油、石油ベ
ンジン、シンナー、グリース等の有機液状薬品の
ための容器としても用いることができる。 E 実施例 実施例1、比較例1および2 EVOHとしてエチレンモノマー単位の含量が
28モル%、鹸化度が99.8%、メルトインデツクス
(190℃、2160g)が1.2g/10minの樹脂ペレツ
ト80部と、PAとしてPA−6/12共重合体[カプ
ロラクタムの構成単位とラウリルラクタムの構成
単位との重量比が80/20で、融点が196℃、相対
粘度が2.5]を20部をドライブレンド後、径30mm
の同方向二軸押出機(ダイ温度230℃)で溶融押
出しし、ブレンドペレツトを得た。このブレンド
ペレツトを乾燥した後、径40mmのフルフルイト型
スクリユーと500mm巾のコートハンガーダイ(温
度230℃)を有する押出機を用いて製膜を実施し、
厚み50μの組成物の透明なフイルムを得た。 次に上記組成物のフイルムを中間層とし、外層
に市販の二軸延伸ナイロン−6フイルム(ユニチ
カエンブレムON、厚み15μ、透湿度260g/m2・
day)、内層に市販の無延伸ポリプロピレンフイ
ルム(トーセロCP、厚み50μ、透湿度7g/m2・
day)としてドライラミネートを実施し、3層の
透明なフイルムを得た。ドライラミネート用接着
剤としてはタケラツクA−385(武田薬品工業(株)
製)を主剤としてタケネートA−50(武田薬品工
業(株)製)を硬化剤として使用し、ラミネート後40
℃、3日間養生を実施した。 このフイルムをふた材として水の入つたポリプ
ロピレン製のカツプ状容器に無延伸ポリプロピレ
ン層を内面としてヒートシーラーにより熱接着し
た。これをレトルト装置((株)日阪製作所製、高温
高圧調理殺菌試験機、RCS−40RTGN)を使用
して、120℃で30分のレトルト処理を実施した。 レトルト処理直後、ふたのフイルムは白味を帯
びていた。レトルト処理後80℃、5分の乾燥を実
施したところフイルムは透明となり、また、波模
様なども無く外観良好であつた。 また、乾燥直後からふた材に使用したフイルム
の外層(延伸ナイロン側)を65%RH、内層(無
延伸ポリプロピレン側)を100%RH、温度を20
℃に調温調湿してその酸素透過速度(OTR)を
OXTRAN−10/50A(MOCON社)を用いて測
定した。 乾燥直後のOTRは1.1c.c./m2・day・atmを示
したが、その後OTRは急速に低下して12時間後
には0.3c.c./m2・day・atmとなり高い酸素ガスバ
リヤー性を示した。この酸素ガスバリヤー性はポ
リ塩化ビニリデン樹脂を50μ使用したレトルト容
器用ふた材(比較例1)のOTRが1.3c.c./m2・
day・atmであり、また高バリヤー型のポリ塩化
ビニリデンフイルム(SARAN−UB、旭化学工
業(株)製厚み25μ)を2層使用した多層フイルムの
ふた材(比較例2)がレトルト後、0.8c.c./m2・
day・atmのOTRを示すことと比較しても本発明
のふた材が格段に優れた性能を示すことがわか
る。 さらに前記実施例1のカツプ状容器にカレーを
入れ、実施例1と同様の条件でレトルト処理を行
なつた。
食品などの保存性に優れた多層包装体に関し、そ
りわけ、高度なガスバリヤー性と同時に優れた透
明性を具備する点で従来例を見ないレトルト殺菌
(以下レトルトと記す)容器用多層フイルム包材、
とりわけレトルト用ふた材あるいはレトルト用パ
ウチに関する。また、本発明は高度なガスバリヤ
ー性を有するレトルト用のカツプ状あるいはトレ
ー状の容器も包含する。 B 従来技術 レトルト容器用ふた材としてはアルミニウム箔
とポリオレフイン(とりわけポリプロピレン)フ
イルムのラミネートフイルム、ダブルシーム用金
属ふたがあり、両者共にガスバリヤー性はほぼ完
全であるが、不透明で内容物が見えない欠点があ
る。内容物が透視できることは消費者の購買意欲
をそそる上からも必要であるが、更に、開封時に
内容物をこぼさぬようにするため、あるいはふた
材に部分的に穴を明けて電子レンジ等により加温
するためにも必要な機能である。しかるに、現在
使用しうるプラスチツクフイルムの透明ふた材は
そのガスバリヤー性、とりわけ酸素ガスバリヤー
性が不足しているために限られた用途にのみ使用
されているのが現状である。すなわち、現在ふた
材として使用されているガスバリヤー樹脂の代表
はポリ塩化ビニリデン系高分子(主として塩化ビ
ニリデン−塩化ビニル共重合体、以下PVDCと略
することがある)であり、外層に二軸延伸ナイロ
ンフイルム(以下ONと略すことがある)、シー
ル層としての内層にポリプロピレン(以下PPと
略すことがある)フイルムをドライラミネート法
などにより積層したフイルムの形で使用されてい
る。PVDCの酸素透過速度(以下OTRと略す)
は20μあたりで3〜20c.c./m2・day・atmである。
通常の条件で6カ月間の食品の保存性を得るため
には包装材のOTRはおよそ0.8c.c./m2・day・
atm必要であることを考えるとPVDCでは少なく
とも75μの厚みが必要となる。しかしながら、
75μの厚みのPVDCはヘイズが高い上に黄色味が
強くなることから通常は15〜30μ、特別にバリヤ
ー性を要求する一部の用途でも50μ程度が用いら
れているに過ぎず、PVDC系ふた材の保存性は十
分とはいえない。 近年、PVDC系高分子として特に高いガスバリ
ヤー性を有する塩化ビニリデン−アクリル酸エス
テル共重合体フイルムも知られている。その
OTRは1.2c.c.・20μ/m2・day・atmである。しか
しながら、この高分子はレトルト処理により白色
不透明となり、そのOTRも高くなる欠点があり、
レトルト用の透明ふた材としては使用できない。 PVDC系以外のガスバリヤー樹脂でふた材に使
用されているものはメタキシリレンジアミン−ア
ジピン酸縮合体(MX−ナイロン)、ポリアミド、
あるいはPVDCコートポリアミド等があるが、い
ずれも酸素ガスバリヤー性が低く、酸化劣化の少
ない限られた食品に利用されているか、あるいは
低温で流通する食品に利用されているに過ぎな
い。 また、パウチに代表されるレトルト用フイルム
包材は更に厳しい環境下にある。すなわち、ふた
材は容器の一部であるのに対してパウチ、スキン
パツク、シユリンク包装、深絞り包装、ロケツト
包装等に使用される透明フイルム包材は容器全体
を構成するものであり、現在これらの用途に利用
されているレトルト用透明フイルム包材には十分
なガスバリヤー性を有するものが無く、レトルト
殺菌処理したものもすべて低温で流通させている
のが現状である。 エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂(以
下、EVOHと省略することがある)は現在最高
のガスバリヤー性を有する熱可塑性樹脂であり、
20μあたりで0.3(60%RH)〜0.75(80%RH)c.c./
m2・day・atmのOTRを示すものが汎用の銘柄と
して使用されている((株)クラレ製EVALFタイ
プ)。EVOHはカツプやトレー等のレトルト容器
ではガスバリヤー材として広く採用され、
EVOHは中間層に、内外層を透湿度が低いPPと
する多層構造体の構成が採用されている。また、
保存性を更に向上させるために、PP層とEVOH
層の間の接着性樹脂層中に乾燥剤を含有させる方
法(米国特許第4407897号)あるいはEVOH層自
身に乾燥剤を含有させる方法(米国特許第
4425410)がある。 さらにまた特公昭61−24254(イギリス特許第
2006108)にはポリアミドからなる外層、ガスバ
リヤー性樹脂(例EVOH)からなる中間層およ
びポリオレフインまたは熱可塑性ポリエステルか
らなる内層からなる食品用プラスチツクびんにつ
いて記載があり、さらにガスバリヤー性樹脂とし
てEVOHと6/66共重合ナイロン50:50(重量
比)からなるブレンド物が使用されることについ
て記載されている。しかしながら、該特許公報に
記載のようにポリアミド(ナイロン)が50wt%
も含むEVOHとのブレンド物を使用したのでは、
ガスバリヤー性が低下するばかりでなく、多層包
装体のレトルト処理後、保存性に白味が残る傾向
が認められる。このことは後述する比較例6に示
されていることから明らかである。 さらにまた特公昭59−38103(イギリス特許第
1545096)には、透湿度の小さい耐湿性樹脂ある
いは耐クリープ性樹脂層を内外層とし、ガスバリ
ヤー性樹脂ブレンド層(例EVOHとポリアミド
を90:10〜10:90の重量比でブレンドしたもの)
を中間層とする容器について記載されているが、
外層に透湿度の比較的大きい樹脂層を設け、内層
に透湿度の小さい樹脂層を設けること、さらにそ
の際の中間層にEVOHにポリアミドを比較的少
量ブレンドした層を用いることについて記載され
ていない。 C 本発明が解決しようとする課題 EVOHは厚いPP層を内外層としてサンドイツ
チした場合、従つてカツプやトレー等の硬い容器
として使用した場合には優れたレトルト容器が得
られるにもかかわらず、ふた材、パウチ類などの
フレキシブルなフイルム包材に使用したものはレ
トルト用としては使用できない。これは、フイル
ム包材とするには内外層の樹脂を薄くせざるを得
ないためにレトルト中にEVOH層に侵入する水
分量が高く、ガスバリヤー性が顕著に低下し、ま
たEVOH層が白濁したり、波状のしわや模様が
発生するなどの重大な問題点がありガスバリヤー
フイルム包材として外観上実用に耐えないからで
ある。 D 課題を解決するための手段 本発明者らは、レトルト処理によりEVOH層
のガスバリヤー性の低下、および白濁、波状のし
わ模様の発生する機構がレトルト処理時の
EVOH層の吸水と共に、レトルト処理直後の
EVOH層内部の水の状態、更には保存時に
EVOH層から外層を通過して減少していく水の
挙動が大きく関係するとの仮説をたて、この仮説
を基にEVOH組成物の効果、内外層樹脂の影響
について広汎な検討を実施した。 その結果、中間層としてEVOHを使用する代
わりにEVOH55〜97重量%とポリアミド(以下
PAと略すことがある)、ポリオレフイン、ポリエ
ステルおよびポリカーボネートから選ばれる少な
くとも一種の樹脂3〜45重量%から成る組成物を
使用すること、外層としてその外層の透湿度(40
℃、90%RH)が40g/m2・day以上の値を有す
る樹脂層、たとえばPA、ポリエステルおよびポ
リカーボネートから選ばれた樹脂の少なくとも一
種を主成分とする外層、とりわけPAを配置する
こと、さらにまた内層としては外層よりも透湿度
の低い疎水性熱可塑性樹脂、とりわけPPなどの
透湿度の低い樹脂を配置した時には、白濁、波し
わ、模様などの外観不良を起こさない上に、
EVOH本来の高度なガスバリヤー性を備えた、
しかも包装体同志のブロツキングの生じない、さ
らに実用性に富む、ボイル殺菌またはレトルト殺
菌用透明フイルム包材が得られ、とりわけ、ふた
材、パウチ類として優れた性能を発揮するという
従来のEVOHに対する常識を覆えす驚くべき事
実を確認して、本発明を完成したものである。 中間層組成物中の改良剤としてのPAなどは
EVOH層の中に島成分として分布しているにも
かかわらず、マトリツクスのEVOH成分のレト
ルト時の挙動に大きく影響すること、あるいはこ
とにレトルト用包材においては従来EVOH層を
はさむ内外層の樹脂はできるだけ透湿性の低い樹
脂を採用することが常法であつたにもかかわら
ず、逆に透湿性の大きい樹脂を外層に配置させる
ことが有効であること、など本発明において最終
的に採用された手段は検討開始時点での一般的な
認識、予想とは全く異なるものであつた。 本発明の中間層(B)の組成物を形成する樹脂の一
つであるエチレン−ビニルアルコール共重合体
(EVOH)とはエチレンと酢酸ビニルの共重合体
中の酢酸ビニル単位を加水分解したものであれば
任意のものを含むものであるが、本発明の目的に
適合するものとして、特に、エチレン単位の含有
が20〜50モル%、とりわけ27〜40モル%、酢酸ビ
ニル単位の鹸化度が96%以上、とりわけ99%以上
のものが挙げられ、メルトインデツクス(190℃、
2160g)の値としては0.2〜60g/10分の範囲が
例示される。また、本発明にいうEVOHは5モ
ル%以下の範囲の共重合モノマーで変性されてい
てもよく、かかる変性用モノマーとしては、プロ
ピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル
−1−ペンテン、アクリル酸エステル、メタクリ
ル酸エステル、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、高級脂肪酸ビニルエステル、アルキルビニル
エーテル、N−(2−ジメチルアミノエチル)メ
タクリルアミド類あるいはその4級化物、N−ビ
ニルイミダゾール、あるいはその4級化物、N−
ビニルピロリドン、N,N−ブトキシメチルアク
リルアミド、ビニルトリメトキシシラン、ビニル
メチルジメトキシシラン、ビニルジメチルメトキ
シシラン等を例示することができる。 また、中間層(B)の組成物を形成するもう一方の
樹脂の一つであるポリアミド系樹脂(PA)とし
ては、ポリカプラミド(ナイロン−6)、ポリ−
ω−アミノヘプタン酸(ナイロン−7)、ポリ−
ω−アミノノナン酸(ナイロン−9)、ポリウン
デカンアミド(ナイロン−11)、ポリラウリルラ
クタム(ナイロン−12)、ポリエチレンジアミン
アジパミド(ナイロン−2,6)、ポリテトラメ
チレンアジパミド(ナイロン−4,6)、ポリヘ
キサメチレンアジパミド(ナイロン−6,6)、
ポリヘキサメチレンセバカミド(ナイロン−6,
10)、ポリヘキサメチレンドデカミド(ナイロン
−6,12)、ポリオクタメチレンアジパミド(ナ
イロン8,6)、ポリデカメチレンアジパミド
(ナイロン−10,6)、ポリデカメチレンセバカミ
ド(ナイロン−10,8)、あいるは、カプロラク
タム/ラウリルラクタム共重合体(ナイロン−
6/12)、カプロラクタム/ω−アミノノナン酸
共重合体(ナイロン−6/9)、カプロラクタ
ム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート共
重合体(ナイロン−6/6,6)、ラウリルラク
タム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペート
共重合体(ナイロン−12/6,6)、ヘキサメチ
レンジアンモニウムアジペート/ヘキサメチレン
ジアンモニウムセバケート共重合体(ナイロン−
6,6/6,10)、エチレンジアンモニウムアジ
ペート/ヘキサメチレンジアンモニウムアジペー
ト共重合体(ナイロン−2,6/6,6)、カプ
ロラクタム/ヘキサメチレンジアンモニウムアジ
ペート/ヘキサメチレンジアンモニウムセバケー
ト共重合体(ナイロン−6/6,6/6,10)、
ポリヘキサメチレンイソフタルアミド、ポリヘキ
サメチレンテレフタルアミド、ヘキサメチレンイ
ソフタルアミド/テレフタルアミド共重合体など
が挙げられる。 これらのPA類の中で、本発明に最も好適なも
のとしてはカプロラクタム/ラウリルラクタム共
重合体、すなわちナイロン−6/12が挙げられ
る。ナイロン−6/12における6成分と12成分の
組成は特に制限は無いが12成分が5〜60重量%、
より好ましくは10〜50重量%であるものが好まし
い。また、その相対粘度は2.0〜3.6、より好まし
くは2.2〜3.2の範囲である。 これらのPA類、とりわけナイロン−6/12の
縮合時にポリエーテルジアミン類とジカルボン酸
(ダイマー酸等)を添加して、高分子鎖中にポリ
エーテル結合を有するポリアミドとしても良い。
また、縮合時にヘキサメチレンジアミンやラウリ
ルアミンのような脂肪族アミンやメタキシリレン
ジアミンやメチルベンジルアミンのような芳香族
アミンを添加して、ポリアミド中のカルボキシル
末端基の量が減少させたものも好ましい。その場
合、アミノ末端基が8×10-5当量/g以上で、か
つカルボキシル末端基が3×10-5当量/g以下と
すると良い。 組成物中のPAは多くの場合EVOH層の中に島
成分として分布しているにももかかわらず、レト
ルト時のEVOHの水に対する感受性、とりわけ
白化、波模様、縞模様の防止に対して大きい効果
を有することは意外である。かかる顕著な効果を
もたらす詳しい機構は必ずしも明らかではない。
EVOHに配合する改良剤としては、PAが最良で
あるが、ポリオレフイン、ポリエステル、ポリカ
ーボネートを使用することもできる。PAに代え
てポリオレフイン、ポリエステル、ポリカーボネ
ート等をEVOHとブレンド使用しても120℃のレ
トルト後の波模様、縞模様の発生防止に関しては
一応の効果が得られることを考慮すると、レトル
ト温度より融点の高い樹脂のブレンドがかかる効
果を発揮するものと信じられる。より加熱温度の
低い(例えば105〜115℃)レトルト、あるいはボ
イル殺菌の目的に対しては、中密度ポリエチレ
ン、低密度ポリエチレンのブレンドも波模様、縞
模様の発生については一応の効果を有する。しか
しながら、PP、無水マレイン酸で変性したPP、
ポリエチレン類、ポリエステル樹脂とEVOHの
ブレンド系はPAとEVOHブレンド系と比較して
透明性に劣る欠点があり、透明性を重視する、ふ
たなどのフイルム包材ではPAのブレンド系が好
ましい。透明性の必要のないカツプ、トレーなど
に対してはPP等上述した樹脂のブレンド系を採
用可能である。 なおここでポリオレフインとしては、高密度、
中密度あるいは低密度のポリエチレン、酢酸ビニ
ル、アクリル酸エステル、あるいはブテン、ヘキ
セン、4−メチル−1−ペンテンなどのα−オレ
フイン類を共重合したポリエチレン、アイオノマ
ー樹脂、ポリプロピレンホモポリマー、エチレン
をグラフト共重合したポリプロピレン、あるいは
エチレン、ブテン、ヘキセン、4−メチル−1−
ペンテンなどのα−オレフイン類を共重合したポ
リプロピレン、ポリ−1−ブテン、ポリ4−メチ
ル−1−ペンテンが使用できる。EVOHとの相
溶性をより改良したものとして、上述のポリオレ
フイン類にマレイン酸、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マ
レイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、
アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、マレイ
ン酸エチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、
アクリルアミド、メタクリルアミド、ヤシ油脂肪
族アミド、マレイミド等を作用させ変性し、カル
ボニル基を10〜1400ミリモル/100g重合体、特
に30〜1200ミリモル/100g重合体の濃度で含有
せしめた変性ポリオレフイン、とりわけ変性ポリ
プロピレンがより好ましく使用できる。 ポリエステル(飽和ポリエステル系樹脂)とし
ては、ポリ(エチレンテレフタレート)、ポリ
(ブチレンテレフタレート)、ポリ(エチレンテレ
フタレート/イソフタレート)、ポリ(エチレン
グリコール/シクロヘキサンジメタノール/テレ
フタレート)などがその代表としてあげられ、さ
らにこれらの重合体に共重合成分としてエチレン
グリコール、ブチレングリコール、シクロヘキサ
ンジメタノール、ネオペンチルグリコール、ペン
タンジオールなどのジオール類、あるいはイソフ
タル酸、ベンゾフエノンジカルボン酸、ジフエニ
ルスルホンジカルボン酸、ジフエニルメタンジカ
ルボン酸、プロピレンビス(フエニルカルボン
酸)、ジフエニルオキサイドジカルボン酸、シユ
ウ酸、マロン酸、コハク残、グルタル酸、アジピ
ン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、
セバチン酸、ジエチルコハク酸などのジカルボン
酸を含有せしめたものが使用できる。 中間層(B)の組成物を形成するEVOHとPAなど
の組成比は55〜97重量%:45〜3重量%であり、
更に好ましくは65〜85重量%:15〜35重量%であ
る。PAなど成分が少ないと多層包装体をレトル
ト処理した時に波しわ、模様等の概観の欠点がで
る傾向にある。逆にPAなどの成分が多いとガス
バリヤー性が低下するばかりでなく、多層包装体
のレトルト処理後保存時に白味が残る傾向も認め
られ好ましくない。 また、中間層(B)の組成物には、本発明の目的を
損わない範囲で他のポリマーあるいは酸化防止
剤、紫外線吸収剤、可塑剤、帯電防止剤、滑剤、
着色剤、充填剤などを添加することができる。他
のポリマーとしてはポリスチレン系樹脂、ポリ塩
化ビニル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニ
リデン系樹脂、ポリウレタン系樹脂などが挙げら
れる。これらの中で、酢酸ビニル、アクリル酸エ
ステルおよびメタクリル酸エステルから選ばれる
少くとも一成分単位を2〜25モル%含有するエチ
レン系不飽和単量体(例、エチレン、プロピレン
などのオレフイン類)共重合体あるいはそのけん
化物をブレンドすることにより積層構造体に柔軟
性を付与することが可能である。また、ポリマー
以外の添加剤の具体的な例としては次の様なもの
が挙げられる。 安定剤: 酢酸カルシウム、ステアリン酸カルシ
ウム、ハイドロタルサイト類、エチレンジアミ
ン四酢酸の金属塩等。 酸化防止剤: 2,5−ジ−t−ブチルハイドロ
キノン、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾ
ール、4,4′−チオビス−(6−t−ブチルフ
エノール)、2,2′−メチレン−ビス(4−メ
チル−6−t−ブチルフエノール)、オクタデ
シル−3−(3′,5′−ジ−t−ブチル−4′−ヒド
ロキシフエニル)プロピオネート、4,4′−チ
オビス−(6−t−ブチルフエノール)等。 紫外線吸収剤: エチル−2−シアノ−3,3−
ジフエニルアクリレート、2−(2′−ヒドロキ
シ−5′−メチルフエニル)ベンゾトリアゾー
ル、2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−
5′−メチルフエニル)−5−クロロベンゾトリ
アゾール、2−ヒドロキシ−4−メトキシベン
ゾフエノン、2,2′−ジヒドロキシ−4−メト
キシベンゾフエノン、2−ヒドロキシ−4−オ
クトキシベンゾフエノン等。 可塑剤: フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチ
ル、フタル酸ジオクチル、ワツクス、流動パラ
フイン、リン酸エステル等。 帯電防止剤 ペンタエリスリツトモノステアレー
ト、ソルビタンモノパルミテート、硫酸化オレ
イン酸、ポリエチレンオキシド、カーボワツク
ス等。 滑剤: エチレンビスステアロアミド、ブチルス
テアレート等。 着色剤: カーボンブラツク、フタロシアニン、
キナクリドン、インドリン、アゾ系顔料、酸化
チタン、ベンガラ等。 充填剤: グラスフアイバー、アスベスト、マイ
カ、セリサイト、タルク、ガラスフレーク、バ
ラストナイト、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アル
ミニウム、炭酸カルシウム等。 とくにマイカ、セリサイト、タルクおよびガラ
スフレークから選ばれる充填剤5〜60重量%と上
記の組成物(EVOHとPAなどとの組成物)95〜
40重量%との組成物を中間層として用いたとき、
ガスバリアー性が向上するのが好ましい。これは
主としてカツプ、トレーなどの容器に対して応用
可能である。 組成物を得るためのブレンド方法としては、単
軸あるいは二軸スクリユー押出機(同方向あるい
は異方向)、インテンシブミキサー、連続式イン
テンシブミキサー等による溶融押出後、冷却下に
ペレツト化する方法が用いられる。 本発明の多層包装体中で、上記組成物はガスバ
リヤー材の役割を担うものであり、特にその厚み
はバリヤー性能に直接影響する。中間層の厚みと
しては10〜250μの範囲、通常は20〜100μの範囲
から選ばれる。 次に、本発明の多層包装体において外層に使用
する樹脂について述べる。外層の透湿性は本発明
の多層包装体、とりわけ多層フイルム系包材のレ
トルト処理後の外観とガスバリヤー性に影響を与
える故に注意深い選択が必要である。また、本発
明の多層包装体が100℃以下のいわゆるボイル殺
菌処理に供される場合は耐熱性の低い樹脂が使用
可能であるが、100℃を超える場合、とりわけ105
℃〜135℃で実施されるレトルト処理に供される
場合には耐熱性に対する配慮も必要である。さら
に本発明においては、外層の透湿性を高くするほ
どレトルト後の外観とガスバリヤー性に好影響を
およぼすなど良好な結果となることが見出され
た。透湿性を評価する方法としてはJIS−Z−
0208に示された方法、すなわち、吸湿剤を入れた
カツプにフイルムを取りつけ、密封、固定した
後、40℃、相対湿度90%に調節された恒温恒湿装
置内に放置し、重量増加速度を測定することによ
り求める方法が便利である。この方法により測定
された透湿度(単位g/m2・day)が40以上の
値、とりわけ100以上、更に好ましくは200以上の
値を示すように選択すると良い。40より低い値を
示す外観を使用した場合にはレトルト処理後に保
存時のガスバリヤー性の回復が遅い。 本発明において、好適に用いられる外層(A)の樹
脂は、PA、ポリエステル、ポリカーボネートで
あり、もつとも好適に用いられる外層用の樹脂は
PAである。その例としては前述したような各種
PAを挙げることができるが、とりわけナイロン
−6、ナイロン−6,6、ナイロン−6/6,6
等が好ましい。この樹脂の厚み10μあたりの透湿
度は無延伸品で900〜1100g/m2・dayであり二
軸延伸品でおよそ390g/m2・dayである。従つ
て、無延伸ナイロンであれば275μ以下、とりわ
け110μ以下、更に好ましくは15〜40μで使用され
る。二軸延伸ナイロンであれば97μ以下、とりわ
け39μ以下、更に好ましくは10〜20μの厚みで使
用できる。他の樹脂としてはポリカーボネート樹
脂(10μ厚みの透湿度が120〜150g/m2・day)
を挙げることができ、10〜38μの厚みの範囲で使
用することが好ましい。 また、ポリエステル系樹脂も本発明の目的に採
用し得る。とりわけポリエチレンテレフタレート
樹脂は延伸フイルムの透湿度が厚み10μあたりで
60g/m2・dayであるので15μ以下で使用される。 その他本発明の目的に使用可能な、外層に用い
られる樹脂とその10μあたりの透湿度(カツコ内
に表示)を示す。ポリエーテルケトン(143)、ポ
リサルフオン(490)、ポリエーテルサルフオン
(500)、ポリエーテルイミド(218)、ポリイミド
(208)、ポリアリレート(510)。一方、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレンは透湿性が高い点は、本発
明の多層包装体の構成に適しているが、耐熱性が
低いために、低温の殺菌などの特殊な用途に限定
される。また、ポリプロピレンは透湿性が低い
(10μあたり14〜35g/m2・day)ため、通常その
使用は困難である。ポリエチレン類も透湿性が低
く、耐熱性も低いため適していない。 外層に使用する樹脂の透湿度は、単層フイルム
の透湿度が測定可能で、これをドライラミネート
法で積層したものについてはその単層フイルムの
透湿度の値とすることができる。ドライラミネー
トにおける接着剤の透湿度に与える影響は小さ
く、考慮しない。既に積層されている多層包装体
(ラミネート品あるいは共押出品)については外
層に使用されている樹脂を単層で製膜したフイル
ムの透湿度をもつて多層包装体の外層の透湿度の
値に代用することができる。外層が2層以上より
成る場合には構成する樹脂の各々について単層で
製膜したフイルムの透湿度から多層からなる外層
の透湿度を常法により求めることができる。この
透湿度の考え方は以下に述べる内層についても適
用できる。 本発明の多層包装体において内層は外層の透湿
度より低いことが重要である。内層に使用される
疎水性熱可塑性樹脂としては特に制限はないが、
目的によつては透湿性、耐熱性、ヒートシール
性、透明性等の点を配慮することにより優れた包
材を得ることができる。 まず、一般に内層の透湿性が低いほど得られる
多層構造体の酸素ガスバリヤー性を高度なものと
することができる。これは、内層の透湿性が低い
ほど中間層の相対湿度が低くなるためと信じられ
る。前述した透湿度で20g/m2・day以下、さら
に好ましくは10g/m2・day以下とすることが好
ましく、例えばポリプロピレン50μ(透湿度7
g/m2・day)を用いることにより好適な結果が
得られる。ポリプロピレンは耐熱性、ヒートシー
ル性、透明性の点からも満足できる結果を得るこ
とができる。多くの目的に対してはポリプロピレ
ンが内層用の樹脂としては好適であるが、他の熱
可塑性樹脂も使用可能である。例としては、ポリ
プロピレン以外のポリオレフイン系樹脂、ポリア
ミド系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリスチレン
系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、アクリル系樹
脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリアセタール
系樹脂、ポリカーボネート系樹脂などが挙げら
れ、これらの樹脂が単独あるいは積層して使用さ
れる。内層の透湿度を外層の透湿度より低くする
には樹脂を選択するか、または内層、外層の厚さ
比などを調整することにより達成される。また、
本発明の積層構造体を共押出法によつて作製する
場合には中間層と内層の主要樹脂は接着性樹脂を
はさんで積層する通常の技術が採用される。接着
性樹脂としてはポリプロピレン、ポリエチレン、
あるいはエチレンとこれと共重合しうるモノマー
(酢酸ビニル、アクリル酸エステルなど)との共
重合体等のポリオレフイン類を無水マレイン酸な
どを付加して変性した樹脂等が使用される。 外層あるいは内層に使用する樹脂には前述した
ような酸化防止剤、着色剤、充填剤等の添加物を
添加しても良い。 本発明の多層構造体は次のような各種の積層方
法によつて製造可能である。共押出法、ドライラ
ミネート法、サンドラミネート法、押出ラミネー
ト法、共押出ラミネート法等である。共押出法に
おいて、外層にPAを用いる場合は中間層との間
に接着性樹脂層を必要としない場合があり、工程
上有利である。接着性樹脂層を設ける場合には外
層と接着性樹脂層を合わせた透湿度ができるだけ
高くなるように、とりわけ40g/m2・day以上と
なるように配慮することが好ましい。ドライラミ
ネートは外層、中間層、および内層の3種あるい
はそれ以上のフイルムを接着剤で貼り合わせる方
法が一般的である。外層に使用されるフイルムは
市販のものが応用でき、無延伸ナイロンフイルム
(CN)、二軸延伸ナイロンフイルム(ON)、二軸
延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム
(PET)、ポリカーボネートフイルムなどが好適
であるが、とくに二軸延伸フイルム、さらには二
軸延伸ナイロンフイルムが最良である。内層に使
用されるフイルムとしては、ナイロンフイルム
(CNあるいはON)の他、無延伸ポリプロピレン
フイルム(CCP)、二軸延伸ポリプロピレンフイ
ルム(OPP)、ポリエチレンフイルム、ポリ塩化
ビニリデンフイルム等が好適であるが、レトルト
性、ヒートシール性を重視した場合、最内層は無
延伸ポリプロピレンフイルムの使用が望ましい。
また、中間層と内層は共押出法により積層し、こ
れに、ON、CNなどのフイルムをドライラミネ
ート法で積層することも良い結果が得られる。 本発明の多層包装体はフイルム包材、とりわけ
レトルト用のフイルム包材として使用した時、最
もその特徴が発揮される。フイルム包材の用途と
してはふた材、パウチ類、真空包装、スキンパツ
ク、深絞り包装、ロケツト包装が挙げられる。ふ
た材はガスバリヤー材を積層したポリプロピレン
を主体とした容器にヒートシール法によりシール
密封する方法が好適である。本発明のふた材は高
度な保有性を有すると同時に透明性に優れ、黄味
なども帯びていないことから商品価値を高め、ま
た内容物を確認しながらふたを開封できる長所が
ある。パウチ類は三方シール、四方シール、ピロ
ー、ガゼツト、スタンデイングパウチなどの形態
で使用される。また、バツグインボツクスの形で
使用することもできる。本発明の多層包装体はフ
イルム包装以外にカツプあるいはトレー型の容器
としても優れた性能を発揮する。この場合内層の
樹脂としてはポリプロピレン、高密度ポリエチレ
ン、耐熱性ポリエステル等を用い、フイルム材よ
り厚く200〜1200μとする。この容器の成形法と
しては内層樹脂の厚手のシートに外層のナイロン
と中間層の組成物を共押出ラミネートする方法、
あるいはナイロンフイルムと組成物のフイルムの
積層体(ドライラミネートあるいは共押出法によ
る)を内層樹脂のシートにドライラミネートある
いはサンドラミネート法などにより積層後真空圧
空成型機で深絞り成形する方法が採用される。 本発明の多層包装体をふた材、パウチ、トレ
ー、カツプ類の形で使用した容器はレトルト処
理、あるいはボイル殺菌処理されるが、これらの
処理方法としては公知の熱水加熱処理方法および
条件を採用することができる。レトルト処理は回
収式、置換式、蒸気式、シヤワー式、スプレー式
等各種の方法が採用される。レトルト処理を実施
した直後は、本発明の包材は白色不透明になり易
い。 例えば、本発明の多層包装体のうちフイルム包
材としては好適な例としては外層に無延伸ナイロ
ン−6フイルム(30μ、透湿度300g/m2・day)、
中間層にEVOHとナイロン−6/12の80:20重
量部の組成物のフイルム(50μ)、内層に無延伸
ポリプロピレンのフイルム(50μ、透湿度7g/
m2・day)をドライラミネート法で積層したフイ
ルムであるが、このフイルムをふた材あるいはパ
ウチとして使用したものをレトルト(120℃、30
分)処理するとレトルト処理直後は白色不透明化
する。しかし、これを通常のレトルト容器と同様
に脱水機にかけ乾燥機で乾燥して容器表面に付着
した水分を取り去ると通常の条件でおよそ1時間
以内に透明になる。OTRも12時間以内にその平
衡値に達する。より確実に透明化とOTRの回復
をはかる場合には通常よりも強化した乾燥した乾
燥条件をとればよい。 乾燥条件としては、乾熱処理(通常空気中での
処理)が好ましく、また乾燥温度と乾燥時間は次
の式を満足するのが好ましい。 −1/2x+43≦y≦−x+115 {ただし30℃≦x≦100℃、0.5分≦y≦85分で
あり、xは乾燥温度(℃)、yは乾燥時間(分)
を示す。} 例として、50℃の場合は、25〜65分、好ましく
は30〜60分、80℃の場合は、5〜35分、好ましく
は5〜30分の条件があげられる。 本発明の包材においてレトルト処理後の一時的
な不透明化も望まない場合には、外層の透湿度を
40〜100g/m2・day、内層の透湿度を10g/
m2・day以下とすることにより達成し得る。外層
としてはポリエチレンテレフタレート(約12μ)、
あるいはポリカーボネート(15〜30μ)を使用
し、内層にはポリプロピレン(50μ以上)とする
構成があげられる。この構成のフイルム包材は、
通常のレトルト条件(120℃、30分)では白色不
透明化しない。しかしながら、この構成では、前
述の外層にナイロンフイルムを使用した場合に比
較してOTRの回復が遅い傾向がある。OTRの回
復を早くするためには、より強化した乾燥条件、
例として80℃で60分の条件をとることが望まし
い。 上述した本発明の多層包装体は食品を充填して
から、必要に応じ公知の手段により内部を脱気状
態にして、あるいは窒素ガス、炭酸ガスなどの不
活性ガスで内部を置換した後に熱シールなどの手
段で密封し、次いでボイル殺菌またはレトルト処
理を行なう。 食品としては、そのまま喫食されるか、喫食に
先立つて加温されるように調理済みまたは半調理
の食品類が適している。次に食品類の例を示す。 調理済みカレー、調理済ハヤシ、ビーフシチユ
ー、ボルシチ、ミートソース、酢豚、すき焼、中
華あん、八宝菜、肉じやが、おでん、アスパラガ
スゆで煮、スイートコーン、マツシユルーム、ツ
ナクリーム煮、コンソメ、ポタージユ等の各種ス
ープ類、味噌汁、豚汁、けんちん汁、米飯、赤
飯、釜飯、炒飯、ピラフ、粥類、スパデテイ、そ
ば、うどん、ラーメン、ヌードル、釜飯の素、中
華そばの素等の添付用食品類、ゆであずき、ぜん
ざい、あんみつ、肉団子、ハンバーグ、ビーフス
テーキ、ローストポーク、ポークソテー、コンビ
ーフ、ハム、ソーセージ、焼魚、焼肉、焼鳥、ロ
ーストチキン、ポークケチヤツプ、魚肉くんせ
い、ベーコン、かまぼこ、プリン、ゼリー、よう
かん、各種ペツトフード類。また、本発明の多層
包装体はミカン、ピーチ、バイナツプル、チエリ
ー、オリーブ等の果実製品、しよう油、ソース、
食酢、みりん、ドレツシング、マヨネーズ、ケチ
ツプ、食用油、味噌、ラードなどの調味料、豆
腐、ジヤム、バター、マーガリン、果実ジユー
ス、野菜ジユース、ビール、コーラ、レモネー
ド、清酒、焼酎、果実酒、ワイン、ウイスキー、
ブランデーなどの容器としても優れている。ま
た、リンゲル液のような医薬、農薬、化粧品、洗
剤、ベンゼン、トルエン、キシレン、アセトン、
メチルエチルケトン、ノルマルヘキサン、シクロ
ヘキサン、四塩化炭素、ガソリン、灯油、石油ベ
ンジン、シンナー、グリース等の有機液状薬品の
ための容器としても用いることができる。 E 実施例 実施例1、比較例1および2 EVOHとしてエチレンモノマー単位の含量が
28モル%、鹸化度が99.8%、メルトインデツクス
(190℃、2160g)が1.2g/10minの樹脂ペレツ
ト80部と、PAとしてPA−6/12共重合体[カプ
ロラクタムの構成単位とラウリルラクタムの構成
単位との重量比が80/20で、融点が196℃、相対
粘度が2.5]を20部をドライブレンド後、径30mm
の同方向二軸押出機(ダイ温度230℃)で溶融押
出しし、ブレンドペレツトを得た。このブレンド
ペレツトを乾燥した後、径40mmのフルフルイト型
スクリユーと500mm巾のコートハンガーダイ(温
度230℃)を有する押出機を用いて製膜を実施し、
厚み50μの組成物の透明なフイルムを得た。 次に上記組成物のフイルムを中間層とし、外層
に市販の二軸延伸ナイロン−6フイルム(ユニチ
カエンブレムON、厚み15μ、透湿度260g/m2・
day)、内層に市販の無延伸ポリプロピレンフイ
ルム(トーセロCP、厚み50μ、透湿度7g/m2・
day)としてドライラミネートを実施し、3層の
透明なフイルムを得た。ドライラミネート用接着
剤としてはタケラツクA−385(武田薬品工業(株)
製)を主剤としてタケネートA−50(武田薬品工
業(株)製)を硬化剤として使用し、ラミネート後40
℃、3日間養生を実施した。 このフイルムをふた材として水の入つたポリプ
ロピレン製のカツプ状容器に無延伸ポリプロピレ
ン層を内面としてヒートシーラーにより熱接着し
た。これをレトルト装置((株)日阪製作所製、高温
高圧調理殺菌試験機、RCS−40RTGN)を使用
して、120℃で30分のレトルト処理を実施した。 レトルト処理直後、ふたのフイルムは白味を帯
びていた。レトルト処理後80℃、5分の乾燥を実
施したところフイルムは透明となり、また、波模
様なども無く外観良好であつた。 また、乾燥直後からふた材に使用したフイルム
の外層(延伸ナイロン側)を65%RH、内層(無
延伸ポリプロピレン側)を100%RH、温度を20
℃に調温調湿してその酸素透過速度(OTR)を
OXTRAN−10/50A(MOCON社)を用いて測
定した。 乾燥直後のOTRは1.1c.c./m2・day・atmを示
したが、その後OTRは急速に低下して12時間後
には0.3c.c./m2・day・atmとなり高い酸素ガスバ
リヤー性を示した。この酸素ガスバリヤー性はポ
リ塩化ビニリデン樹脂を50μ使用したレトルト容
器用ふた材(比較例1)のOTRが1.3c.c./m2・
day・atmであり、また高バリヤー型のポリ塩化
ビニリデンフイルム(SARAN−UB、旭化学工
業(株)製厚み25μ)を2層使用した多層フイルムの
ふた材(比較例2)がレトルト後、0.8c.c./m2・
day・atmのOTRを示すことと比較しても本発明
のふた材が格段に優れた性能を示すことがわか
る。 さらに前記実施例1のカツプ状容器にカレーを
入れ、実施例1と同様の条件でレトルト処理を行
なつた。
【表】
*3 重量比
*4 ON:二軸延伸ナイロンフイルム、PET:
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム、CN:無
延伸ナイロンフイルム OPP:二
軸延伸ポリプロピレンフイルム、CPP:無
延伸ポリプロピレンフイルム
*5 g/m2・day(40℃、90%RH)
*6 c.c.・20μ/m2・day・atm(12時間後)
実施例 2〜7 実施例1において外層の二軸延伸ナイロンフイ
ルムの厚みを厚くした場合(実施例2と3)、あ
るいは、実施例1のEVOHとPAの組成物に代え
て、第1表の実施例2〜6に示したEVOHとPA
の組成物を使用し、あるいは二軸延伸ナイロンフ
イルムに代えて無延伸ナイロンフイルム(実施例
4)あるいはポリエチレンテレフタレートフイル
ム(実施例7)を使用した。 これらの実施例1と同様にして、ラミネートフ
イルムを作製し、レトルト処理を実施した。
OTRの測定結果と外観の評価を第1表に示した。
これら本発明の実施例はいずれも良好な透明性と
高い酸素ガスバリヤー性を示している。 比較例 3〜5 実施例1において、中間層に組成物のフイルム
に代わり、EVOHのフイルムを使用した他は実
施例1と同様にラミネートフイルムを作製し、レ
トルト処理を実施した結果が、第1表の比較例3
と4である。OTRは0.3〜0.4c.c./m2・day・atm
であり、高い酸素ガスバリヤー性を示したが、ふ
た材の全面にしわ、波模様があり、実用使用に耐
える外観ではない。 また、実施例1において、外層に使用した二軸
延伸ナイロンフイルムに代えて、二軸延伸ポリプ
ロピレンフイルム(透湿度7g/m2・day、比較
例5)を使用した以外は実施例1と同様にラミネ
ートフイルムを作製し、レトルト処理を実施し
た。 フイルムは透明であつたが、OTRの値が高く
バリヤー性ふた材としては適していない。 実施例 8 実施例1〜7で使用したものと同じ多層フイル
ムをパウチ形状にヒートシール加工し、中に水を
入れて口部をヒートシールした。これを実施例1
で示したレトルト釜中で120℃、30分のレトルト
処理を実施した。レトルト処理後、パウチの表面
は白味を帯びていた。 これを80℃熱風乾燥機中に15分放置したとこ
ろ、完全に透明となり、また波模様などもなく外
観良好であつた。 実施例 9 実施例1において、外層のナイロンフイルムに
代えてポリカボネートフイルム(テイジンパンラ
イトフイルム、厚み20μ、透湿度195g/m2・
day)を使用した他は実施例1と同様にして3層
のフイルムを得た。これを実施例1と同様にして
ふた材として使用しレトルト処理を実施した。レ
トルト処理後のフイルムの外観は良好で、12時間
後のOTRは0.7c.c./m2・day・atmであり、高い
ガスバリヤー性を示した。 実施例 10 実施例1で使用した組成物のフイルムを中間層
とし、外層に市販の無延伸ナイロンフイルム(厚
み30μ、透湿度300g/m2・day)、内層にポリプ
ロピレンシート(厚み450μ、透湿度0.78g/m2・
day)とした構成になるように実施例1と同様な
ドライラミネートを実施し、3層のラミネートシ
ートを得た。このラミネートシートを真空圧空成
型機((株)浅野製作所製)を使用してタテ140mm、
ヨコ83mm、高さ19mmの角型トレー容器を成型し
た。この容器の平均の厚み構成は外層からナイロ
ン(20μ、透湿度480g/m2・day)、組成物
(33μ)、ポリプロピレン(296μ、透湿度1.2g/
m2・day)である。このトレーを窒素ガスで置換
後5mlの水を封入して実施例1で示したふた材を
ヒートシールした後、120℃、30分のレトルト処
理を実施した。 レトルト釜よりとり出した後80℃で15分の乾燥
を実施した後20℃、65%RHで6ケ月間保存後の
容器内の酸素濃度を測定したところ0.4%であつ
た。この濃度は多くの食品を酸素による劣化から
守るのに充分程度低い値である。 実施例 11 4台の押出機とT型ダイを有するフイードブロ
ツク型共押出装置を使用して4層からなる共押出
多層フイルムを作製した。構成は外からポリアミ
ド−6(三菱化成工業(株)製ノバミツト1020、厚み
20μ)、実施例1で用いたブレンド組成物(厚み
50μ)、接着性樹脂(三菱油化(株)製モデイツクP
−300F、厚み20μ)およびポリプロピレン(三菱
油化(株)製三菱ノーブレンMA−6、厚み60μ)で
ある。外層の透湿度は同じ厚みの単層フイルムで
測定した透湿度から450g/m2・dayである。一
方、内層の透湿度はポリプロピレン60μと接着性
樹脂20μの二層フイルムで測定した透湿度から4.6
g/m2・dayである。この多層フイルムを実施例
1と同様な方法でふた材として使用し120℃で30
分間のレトルト処理を実施した後80℃で5分間の
熱風乾燥処理を実施した。ふた材フイルムは透明
性が良好で波模様などは無く、レトルト処理5時
間後に測定したOTRは0.9c.c./m2・day・atm、
1日後に測定したOTRは0.4c.c./m2・day・atm
であつた。 実施例 12 実施例11で使用したと同様な4台の押出機とT
型ダイを有するフイードブロツク型共押出装置を
使用して4層からなる共押出多層シートを作製し
た。構成は外からポリアミド−6(三菱化成工業
(株)製ノバミツド1020、厚み54μ)、実施例1で用
いたブレンド組成物(厚み135μ)、接着性樹脂
(アドマーQF−500、厚み27μ)、ポリプロピレン
(三菱油化(株)製三菱ノーブレンX−1B、厚み
1350μ)である。この多層シートと、真空圧空成
型機((株)浅野製作所製)を使用して底面が半径33
mmの円形、上面が37mmの円型で、高さが37mmのカ
ツプ型容器を成型した。この容器の構成は外層か
らポリアミド−6(平均厚み20μ)、ブレンド組成
物(50μ)、接着性樹脂(10μ)およびポリプロピ
レン(500μ)であり、外層の透湿度は450g/
m2・day、内層の透湿度は0.7g/m2・dayであ
る。このカツプを窒素ガスで置換後5mlの水を封
入して実施例1で示したふた材をヒートシールし
た後、120℃、30分のレトルト処理を実施した。
レトルト釜よりとり出した後80℃で15分の熱風乾
燥処理を実施した後、20℃、65%RHで1年間保
存後の容器内の酸素濃度は0.35%であつた。この
濃度は多くの食品を酸素による劣化から守るのに
充分な程度低い値である。 実施例 13 実施例1と同様の材料、方法でドライラミネー
トにより3層の透明なフイルムを得た。 このフイルムの無延伸ポリプロピレンフイルム
層を内面にし、三方をヒートシーラーにより熱接
着し容器を4個作成した。次に、それぞれにリン
ゲル液、人工腎臓用透析液・A液(電解質水溶
液)、人工腎臓用透析液・B液(炭酸水素ナトリ
ウム水溶液)、人工腎臓用透析液(電解質、酢酸
ナトリウム水溶液)、人工腎臓用補充液を充填し、
残る一方を同様に熱接着し、密封した。 これに、121℃30分の条件で蒸気殺菌(オート
クレーブ滅菌)を施した。滅菌直後、容器は白味
を帯びていたが室温にそのまま放置したところ30
分程度で容器は透明となり外観良好となつた。 また、室温遮光下で1年間保存したところ、外
観、内容物の組成比に変化は認められず、また変
質、変性も認められず良好な保存安定性を示し
た。 F 発明の効果 本発明の多層包装体は、主として透明なフイル
ム包材、特にレトルト用透明フイルム包材として
有用であり、とりわけレトルト容器用ふた材、レ
トルトパウチとして用いた時、優れた透明性と共
に従来のレトルト用フイルム包材に無い高い酸素
ガスバリヤー性を有する。すなわち、従来の
PVDC系フイルム包材では長くて4ケ月程度の保
存性を与えるOTR(1.3c.c./m2・day・atm)であ
つたのに対し、本発明の透明フイルム包材では容
易に6ケ月あるいは1年以上の保存性に必要な
OTR(0.2〜0.8c.c./m2・day・atm)が得られる点
で、食品、医療用のレトルト包装分野に与える影
響は、はかりしれない。 また、本発明の技術は、カツプあるいはトレー
型のレトルト容器に応用することも可能である。
これらの分野では従来からEVOHが採用されて
きたが、レトルト時に透過した水分がEVOHの
ガスバリヤー性を低下せしめることが知られてお
り、前述したように乾燥剤の使用が提案されるに
至つている。しかし、本発明の多層包装体を応用
すれば乾燥剤を使用すること無しにEVOH本来
の高度なガスバリヤー性を発揮せしめることが可
能である。
*4 ON:二軸延伸ナイロンフイルム、PET:
二軸延伸ポリエチレンテレフタレートフイルム、CN:無
延伸ナイロンフイルム OPP:二
軸延伸ポリプロピレンフイルム、CPP:無
延伸ポリプロピレンフイルム
*5 g/m2・day(40℃、90%RH)
*6 c.c.・20μ/m2・day・atm(12時間後)
実施例 2〜7 実施例1において外層の二軸延伸ナイロンフイ
ルムの厚みを厚くした場合(実施例2と3)、あ
るいは、実施例1のEVOHとPAの組成物に代え
て、第1表の実施例2〜6に示したEVOHとPA
の組成物を使用し、あるいは二軸延伸ナイロンフ
イルムに代えて無延伸ナイロンフイルム(実施例
4)あるいはポリエチレンテレフタレートフイル
ム(実施例7)を使用した。 これらの実施例1と同様にして、ラミネートフ
イルムを作製し、レトルト処理を実施した。
OTRの測定結果と外観の評価を第1表に示した。
これら本発明の実施例はいずれも良好な透明性と
高い酸素ガスバリヤー性を示している。 比較例 3〜5 実施例1において、中間層に組成物のフイルム
に代わり、EVOHのフイルムを使用した他は実
施例1と同様にラミネートフイルムを作製し、レ
トルト処理を実施した結果が、第1表の比較例3
と4である。OTRは0.3〜0.4c.c./m2・day・atm
であり、高い酸素ガスバリヤー性を示したが、ふ
た材の全面にしわ、波模様があり、実用使用に耐
える外観ではない。 また、実施例1において、外層に使用した二軸
延伸ナイロンフイルムに代えて、二軸延伸ポリプ
ロピレンフイルム(透湿度7g/m2・day、比較
例5)を使用した以外は実施例1と同様にラミネ
ートフイルムを作製し、レトルト処理を実施し
た。 フイルムは透明であつたが、OTRの値が高く
バリヤー性ふた材としては適していない。 実施例 8 実施例1〜7で使用したものと同じ多層フイル
ムをパウチ形状にヒートシール加工し、中に水を
入れて口部をヒートシールした。これを実施例1
で示したレトルト釜中で120℃、30分のレトルト
処理を実施した。レトルト処理後、パウチの表面
は白味を帯びていた。 これを80℃熱風乾燥機中に15分放置したとこ
ろ、完全に透明となり、また波模様などもなく外
観良好であつた。 実施例 9 実施例1において、外層のナイロンフイルムに
代えてポリカボネートフイルム(テイジンパンラ
イトフイルム、厚み20μ、透湿度195g/m2・
day)を使用した他は実施例1と同様にして3層
のフイルムを得た。これを実施例1と同様にして
ふた材として使用しレトルト処理を実施した。レ
トルト処理後のフイルムの外観は良好で、12時間
後のOTRは0.7c.c./m2・day・atmであり、高い
ガスバリヤー性を示した。 実施例 10 実施例1で使用した組成物のフイルムを中間層
とし、外層に市販の無延伸ナイロンフイルム(厚
み30μ、透湿度300g/m2・day)、内層にポリプ
ロピレンシート(厚み450μ、透湿度0.78g/m2・
day)とした構成になるように実施例1と同様な
ドライラミネートを実施し、3層のラミネートシ
ートを得た。このラミネートシートを真空圧空成
型機((株)浅野製作所製)を使用してタテ140mm、
ヨコ83mm、高さ19mmの角型トレー容器を成型し
た。この容器の平均の厚み構成は外層からナイロ
ン(20μ、透湿度480g/m2・day)、組成物
(33μ)、ポリプロピレン(296μ、透湿度1.2g/
m2・day)である。このトレーを窒素ガスで置換
後5mlの水を封入して実施例1で示したふた材を
ヒートシールした後、120℃、30分のレトルト処
理を実施した。 レトルト釜よりとり出した後80℃で15分の乾燥
を実施した後20℃、65%RHで6ケ月間保存後の
容器内の酸素濃度を測定したところ0.4%であつ
た。この濃度は多くの食品を酸素による劣化から
守るのに充分程度低い値である。 実施例 11 4台の押出機とT型ダイを有するフイードブロ
ツク型共押出装置を使用して4層からなる共押出
多層フイルムを作製した。構成は外からポリアミ
ド−6(三菱化成工業(株)製ノバミツト1020、厚み
20μ)、実施例1で用いたブレンド組成物(厚み
50μ)、接着性樹脂(三菱油化(株)製モデイツクP
−300F、厚み20μ)およびポリプロピレン(三菱
油化(株)製三菱ノーブレンMA−6、厚み60μ)で
ある。外層の透湿度は同じ厚みの単層フイルムで
測定した透湿度から450g/m2・dayである。一
方、内層の透湿度はポリプロピレン60μと接着性
樹脂20μの二層フイルムで測定した透湿度から4.6
g/m2・dayである。この多層フイルムを実施例
1と同様な方法でふた材として使用し120℃で30
分間のレトルト処理を実施した後80℃で5分間の
熱風乾燥処理を実施した。ふた材フイルムは透明
性が良好で波模様などは無く、レトルト処理5時
間後に測定したOTRは0.9c.c./m2・day・atm、
1日後に測定したOTRは0.4c.c./m2・day・atm
であつた。 実施例 12 実施例11で使用したと同様な4台の押出機とT
型ダイを有するフイードブロツク型共押出装置を
使用して4層からなる共押出多層シートを作製し
た。構成は外からポリアミド−6(三菱化成工業
(株)製ノバミツド1020、厚み54μ)、実施例1で用
いたブレンド組成物(厚み135μ)、接着性樹脂
(アドマーQF−500、厚み27μ)、ポリプロピレン
(三菱油化(株)製三菱ノーブレンX−1B、厚み
1350μ)である。この多層シートと、真空圧空成
型機((株)浅野製作所製)を使用して底面が半径33
mmの円形、上面が37mmの円型で、高さが37mmのカ
ツプ型容器を成型した。この容器の構成は外層か
らポリアミド−6(平均厚み20μ)、ブレンド組成
物(50μ)、接着性樹脂(10μ)およびポリプロピ
レン(500μ)であり、外層の透湿度は450g/
m2・day、内層の透湿度は0.7g/m2・dayであ
る。このカツプを窒素ガスで置換後5mlの水を封
入して実施例1で示したふた材をヒートシールし
た後、120℃、30分のレトルト処理を実施した。
レトルト釜よりとり出した後80℃で15分の熱風乾
燥処理を実施した後、20℃、65%RHで1年間保
存後の容器内の酸素濃度は0.35%であつた。この
濃度は多くの食品を酸素による劣化から守るのに
充分な程度低い値である。 実施例 13 実施例1と同様の材料、方法でドライラミネー
トにより3層の透明なフイルムを得た。 このフイルムの無延伸ポリプロピレンフイルム
層を内面にし、三方をヒートシーラーにより熱接
着し容器を4個作成した。次に、それぞれにリン
ゲル液、人工腎臓用透析液・A液(電解質水溶
液)、人工腎臓用透析液・B液(炭酸水素ナトリ
ウム水溶液)、人工腎臓用透析液(電解質、酢酸
ナトリウム水溶液)、人工腎臓用補充液を充填し、
残る一方を同様に熱接着し、密封した。 これに、121℃30分の条件で蒸気殺菌(オート
クレーブ滅菌)を施した。滅菌直後、容器は白味
を帯びていたが室温にそのまま放置したところ30
分程度で容器は透明となり外観良好となつた。 また、室温遮光下で1年間保存したところ、外
観、内容物の組成比に変化は認められず、また変
質、変性も認められず良好な保存安定性を示し
た。 F 発明の効果 本発明の多層包装体は、主として透明なフイル
ム包材、特にレトルト用透明フイルム包材として
有用であり、とりわけレトルト容器用ふた材、レ
トルトパウチとして用いた時、優れた透明性と共
に従来のレトルト用フイルム包材に無い高い酸素
ガスバリヤー性を有する。すなわち、従来の
PVDC系フイルム包材では長くて4ケ月程度の保
存性を与えるOTR(1.3c.c./m2・day・atm)であ
つたのに対し、本発明の透明フイルム包材では容
易に6ケ月あるいは1年以上の保存性に必要な
OTR(0.2〜0.8c.c./m2・day・atm)が得られる点
で、食品、医療用のレトルト包装分野に与える影
響は、はかりしれない。 また、本発明の技術は、カツプあるいはトレー
型のレトルト容器に応用することも可能である。
これらの分野では従来からEVOHが採用されて
きたが、レトルト時に透過した水分がEVOHの
ガスバリヤー性を低下せしめることが知られてお
り、前述したように乾燥剤の使用が提案されるに
至つている。しかし、本発明の多層包装体を応用
すれば乾燥剤を使用すること無しにEVOH本来
の高度なガスバリヤー性を発揮せしめることが可
能である。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 透湿度(40℃、90%RH下で測定)が40g/
m2・day以上の値を有する樹脂外層(A)、エチレン
モノマー単位を20〜50モル%含むエチレン−ビニ
ルアルコール共重合体樹脂55〜97重量%とポリア
ミド、ポリオレフイン、ポリエステルおよびポリ
カーボネートから選ばれる少なくとも一種の樹脂
45〜3重量%からなる組成物の中間層(B)および外
層(A)の透湿度より低い疎水性熱可塑性樹脂の内層
(C)からなるガスバリヤー性多層包装体。 2 中間層(B)の組成物に使用されるポリアミドが
カプロラクタム−ラウリルラクタム共重合体であ
る請求項1記載の多層包装体。 3 請求項1または2に記載の多層包装体よりな
るボイル殺菌またはレトルト殺菌用多層フイルム
系包材。 4 請求項1または2に記載の多層包装体よりな
るボイル殺菌またはレトルト殺菌容器用ふた。 5 請求項1または2に記載の多層包装体よりな
るボイル殺菌またはレトルト殺菌用パウチ。 6 請求項1または2に記載の多層包装体よりな
るカツプ状あるいはトレー状のボイル殺菌または
レトルト殺菌用容器。 7 請求項1〜8のいずれかひとつの項に記載の
多層包装体に内容物を充填し、レトルト殺菌した
あと、下記式を満足する条件で、乾燥する内容物
充填包装体の製法。 −1/2x+43≦y≦−x+115 {ただし30℃≦x≦100℃≦、0.5分≦y≦85分
であり、xは乾燥温度(℃)、yは乾燥時間(分)
を示す。} 8 請求項1または2に記載の多層包装体よりな
る医薬品包材。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP63333785A JPH01253442A (ja) | 1987-12-29 | 1988-12-27 | ガスバリヤー性多層包装体 |
Applications Claiming Priority (3)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP62-335823 | 1987-12-29 | ||
| JP33582387 | 1987-12-29 | ||
| JP63333785A JPH01253442A (ja) | 1987-12-29 | 1988-12-27 | ガスバリヤー性多層包装体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH01253442A JPH01253442A (ja) | 1989-10-09 |
| JPH0586918B2 true JPH0586918B2 (ja) | 1993-12-14 |
Family
ID=18292804
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP63333785A Granted JPH01253442A (ja) | 1987-12-29 | 1988-12-27 | ガスバリヤー性多層包装体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH01253442A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH069832A (ja) * | 1992-06-26 | 1994-01-18 | Showa Denko Kk | 接着性樹脂組成物 |
| JP4346131B2 (ja) * | 1998-09-14 | 2009-10-21 | 三菱樹脂株式会社 | 深絞り成形用複合フィルム |
| KR101078606B1 (ko) | 2003-05-20 | 2011-11-01 | 가부시키가이샤 구라레 | 수지 조성물 및 이의 제조방법 |
| JP2015024593A (ja) * | 2013-07-26 | 2015-02-05 | 住友ベークライト株式会社 | 多層フィルムおよび包装体 |
| EP3556555B1 (en) | 2016-12-14 | 2020-10-21 | Mitsubishi Chemical Corporation | Multilayer structure |
Family Cites Families (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPS5837642Y2 (ja) * | 1977-06-29 | 1983-08-25 | 凸版印刷株式会社 | 多層成形物 |
| JPS6024813B2 (ja) * | 1977-12-06 | 1985-06-14 | 東レ株式会社 | 樹脂組成物 |
| JPS593810A (ja) * | 1982-06-29 | 1984-01-10 | 旭硝子株式会社 | 電子材料基板添加剤 |
| JPS59152853A (ja) * | 1983-02-21 | 1984-08-31 | 住友ベークライト株式会社 | 熱収縮性多層フイルムの製造方法 |
-
1988
- 1988-12-27 JP JP63333785A patent/JPH01253442A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH01253442A (ja) | 1989-10-09 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US5069946A (en) | Multilayered packaging materials having high gas barrier property | |
| CN100469571C (zh) | 气体阻隔多层结构 | |
| JPH10195211A (ja) | 包装用フィルムまたはシート | |
| AU2008212032A1 (en) | Method for preserving food sterilized by heating | |
| JP2011037199A (ja) | 多層容器 | |
| JP3066052B2 (ja) | 多層包装体 | |
| JP2888515B2 (ja) | ガスバリヤー性に優れた多層包装体 | |
| JPH01308627A (ja) | レトルト用多層容器 | |
| JPH0586918B2 (ja) | ||
| JP2012201412A (ja) | 多層容器 | |
| JP2982972B2 (ja) | 多層構造体および多層包装体 | |
| JPH1086291A (ja) | 脱酸素性多層体及びこれよりなる包装容器 | |
| JP3029820B2 (ja) | 多層包装体 | |
| JPH01308626A (ja) | ガスバリヤー性に優れた多層包装体 | |
| JP2010013638A (ja) | 酸素吸収樹脂組成物 | |
| JPH0623924A (ja) | 多層包装体 | |
| JP4214390B2 (ja) | ガスバリア性多層構造物 | |
| JP3310464B2 (ja) | 多層包装体 | |
| JP2801277B2 (ja) | 多層包装体 | |
| JP2599766B2 (ja) | ガスバリヤー性多層包装体 | |
| JP3457354B2 (ja) | フィルム,その製法および多層フィルム | |
| JPH0729406B2 (ja) | 保香性の優れた積層材料および該積層材料を用いた容器 | |
| JP4186036B2 (ja) | 多層容器 | |
| JPH1044344A (ja) | 積層体 | |
| JPH09255865A (ja) | 樹脂組成物、多層構造体および多層包装体 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071214 Year of fee payment: 14 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081214 Year of fee payment: 15 |
|
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091214 Year of fee payment: 16 |
|
| EXPY | Cancellation because of completion of term | ||
| FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091214 Year of fee payment: 16 |