JPH0587536B2 - - Google Patents
Info
- Publication number
- JPH0587536B2 JPH0587536B2 JP59037091A JP3709184A JPH0587536B2 JP H0587536 B2 JPH0587536 B2 JP H0587536B2 JP 59037091 A JP59037091 A JP 59037091A JP 3709184 A JP3709184 A JP 3709184A JP H0587536 B2 JPH0587536 B2 JP H0587536B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- parts
- weight
- copolymer
- unsaturated dicarboxylic
- aromatic vinyl
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Description
本発明は芳香族ビニル・不飽和ジカルボン酸イ
ミド共重合体およびフツ素樹脂を含有する耐摩耗
性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物に関するもので
ある。 従来から、フツ素樹脂を含む耐摩耗性にすぐれ
た熱可塑性樹脂組成物は知られている(特開昭50
−34051、特開昭51−47043)。しかしながら、こ
れらの熱可塑性樹脂組成物は、耐薬品性が低いた
め、用途が限定されている。 本発明は、この欠点を改良すべく鋭意研究を行
なつた結果、芳香族ビニル単量体残基35〜75重量
%および不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基25
〜65重量%を含む共重合体(以下しばしば「芳香
族ビニル・不飽和ジカルボン酸イミド共重合体」
という)を15重量%以上およびフツ素樹脂を1〜
40重量%含有する熱可塑性樹脂組成物は耐摩耗性
及び耐薬品性に優れることを見出し、本発明に到
達したものである。 本発明の熱可塑性組成物は芳香族ビニル・不飽
和ジカルボン酸イミド共重合体と1〜40重量%の
フツ素樹脂からなるものであつてもよいが、フツ
素樹脂を1〜40重量%と芳香族ビニル・不飽和ジ
カルボン酸共重合体を少なくとも15重量%を含ん
でおれば、これに更にアクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン−α−メチルスチレン共重合
体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アク
リロニトリル−α−メチルスチレン共重合体、ア
クリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合
体、アクリロニトリル−エチレン・プロピレン系
ゴム−スチレン共重合体、メチルメタクリレート
−ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族ポリカ
ーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
エチレンテレフタレート、ナイロン−6、ナイロ
ン−6,6、ポリフエニレンサルフアイドおよび
ポリスルホン等の熱可塑性樹脂を混合してもよ
い。 ここで芳香族ビニル・不飽和ジカルボン酸イミ
ド共重合体およびその製法について説明する。共
重合体を構成する芳香族ビニル単量体としてスチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t
−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン
単量体およびその置換体であり、これらの中でス
チレンが特に好ましい。芳香族ビニル・不飽和ジ
カルボン酸イミド共重合体は不飽和ジカルボン酸
無水物を芳香族ビニル単量体と共重合させた後、
アンモニアおよび/又は第一級アミンと反応させ
てイミド誘導体にしても、又はマレイミド、N−
メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミド、N−フエニルマレイ
ミド、N−ナフチルマレイミド等のイミド単量体
を直接芳香族ビニル単量体と共重合させたもので
もよい。しかしながらこれら共重合体を製造する
方法としては前者、すなわち不飽和ジカルボン酸
無水物を芳香族ビニル単量体と共重合させた後に
イミド化する方法が共重合性および経済性の点で
より好ましい。 不飽和ジカルボン酸無水物としてはマレイン
酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニツト酸等
の無水物があり、マレイン酸無水物が特に好まし
い。イミド化反応に用いるアンモニアや第一級ア
ミンは無水又は水溶液のいずれの状態であつても
よく、また第一級アミンの例としてメチルアミ
ン、エチルアミン、プロピルアミン、シクロヘキ
シルアミン等のアルキルアミンおよびこれらのク
ロル又はブロム置換アルキルアミン、アニリン、
トリルアミン、ナフチルアミン等の芳香族アミン
およびクロル又はブロム置換芳香族アミンがあげ
られるが、これらの中で特にアニリンが好まし
い。 芳香族ビニル単量体と不飽和ジカルボン酸無水
物との共重合体のイミド化反応は、溶液状態又は
懸濁状態で行なう場合は通常の反応容器、例えば
オートクレーブなどを用いるのが好ましく、塊状
溶融状態で行なう場合は脱揮装置のついた押圧機
を用いてもよい。イミド化反応の温度は約80〜
350℃であり、好ましくは、100〜300℃である。
80℃未満の場合には反応速度が遅く、反応に長時
間を要し実用的でない。一方350℃を越える場合
には重合体の熱分解による物性低下をきたす。 イミド化反応時には触媒を用いてもよく、その
場合は第三級アミン、例えばトリエチルアミン等
が好ましく用いられる。 本発明における芳香族ビニル単量体と不飽和ジ
カルボン酸イミド誘導体との共重合体中、芳香族
ビニル単量体残基は35〜75重量%であり、芳香族
ビニル単量体残基の含有量が35重量%未満である
と芳香族ビニル化合物の特徴である成形性、寸法
安定性が失なわれる。また不飽和ジカルボン酸イ
ミド誘導体残基が25重量%未満では、成形物の耐
熱性、耐熱水性および耐薬品性が十分でなくな
る。一方イミド誘導体残基が65重量%を越えると
成形物の機械的強度が十分でなくなり、また成形
性も著しく悪くなる。 芳香族ビニル単量体と不飽和ジカルボン酸イミ
ド誘導体を含む共重合体には0〜40重量%のゴム
状重合体および/又は芳香族ビニル単量体、不飽
和ジカルボン酸無水物および/又は不飽和ジカル
ボン酸イミド誘導体と共重合可能な単量体残基を
0〜40重量%含有することができる。ゴム状重合
体としてはブタジエン重合体、ブタジエンと共重
合可能なビニル単量体との共重合体、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体、ブタジエンと芳香族ビニルとのブ
ロツク共重合体、アクリル酸エステル重合体およ
びアクリル酸エステルとこれと共重合可能なビニ
ル単量体との共重合体等が用いられる。芳香族ビ
ニル単量体、不飽和ジカルボン酸無水物および/
又は不飽和ジカルボン酸イミド誘導体と共重合可
能な単量体としてはアクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等のシ
アン化ビニル単量体、メチルアクリル酸エステ
ル、エチルアクリル酸エステル、ブチルアクリル
酸エステル等のアクリル酸エステル単量体、メチ
ルメタクリル酸エステル、エチルメタクリル酸エ
ステル等のメタクリル酸エステル単量体、アクリ
ル酸、メタクリル酸等のビニルカルボン酸単量
体、アクリル酸アミドおよびメタクリル酸アミド
等がある。 本発明に用いられるフツ素樹脂としては、ポリ
テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エ
チレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレ
ン等があげられる。 本発明に用いられるフツ素樹脂の使用量が全組
成物当り1重量%未満では耐摩耗性の向上効果は
少なく、一方40重量%より多い場合は樹脂の機械
的強度が低下する。 本発明に用いられるフツ素樹脂は粉末状である
ことが望ましく、その平均粒径は100ミクロン以
下が好ましい。100ミクロンを越えた粒径の場合
は、樹脂中での分散が充分に行ない難く、また機
械的特性も低下するので好ましくない。 本発明の耐摩耗性にすぐれた熱可塑性樹脂組成
物には、安定剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、紫外線
吸収剤、着色剤、タルク、シリカ、クレー、マイ
カ、炭酸カルシウム等の充填剤およびMoS2等が
含有されていてもよい。 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、従来の耐摩耗
性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物に比べ耐薬品性
に著しく優れているため、高度の耐薬品性が要求
される分野において特に有利に使用されることが
できる。 以下本発明をさらに実施例によつて説明する
が、以下の実施例に限定されるものではない。な
お実施例中の部、%はいずれも重量基準で表わし
た。 実験例 1 撹拌機を備えたオートクレーブ中にスチレン60
部、メチルエチルケトン100部を仕込み、系内を
窒素ガスで置換した後、温度を83℃に昇温し、無
水マレイン酸40部とベンゾイルパーオキサイド
0.15部をメチルエチルケトン200部に溶解した溶
液を8時間で連続的に添加した。添加後さらに3
時間温度を83℃に保つた。粘稠な反応液の一部を
サンプリングしてガスクロマトグラフイーにより
未反応単量体の定量を行なつた結果、重合率はス
チレン94.5%、無水マレイン酸99%であつた。こ
こで得られた共重合体溶液に無水マレイン酸に対
し当量のアニリン38部、トリエチルアミン0.3部
を加え140℃で7時間反応させた。反応溶液にメ
チルエチルケトン200部を加え、室温まで冷却し、
激しく撹拌したメタノール1500部に注ぎ、析出、
別、乾燥しイミド化重合体を得た。C−
13NMR分析より酸無水物基のイミド基への転化
率は98%であつた。このイミド化重合体は不飽和
ジカルボン酸イミド誘導体としてのN−フエニル
マレイミド単位を54.6%含む共重合体であり、こ
れを重合体Aとした。 実験例 2 実験例1と同様のオートクレーブ中にスチレン
60部、メチルエチルケトン100部、小片状に切断
したポリブタジエン10部を仕込み、室温で一昼夜
撹拌しゴムを溶解した後、系内を窒素ガスで置換
し、温度を83℃に昇温した。無水マレイン酸40部
とベンゾイルパーオキサイド0.075部およびアゾ
ビスイソブチロニトリル0.075部をメチルエチル
ケトン200部に溶解した溶液を8時間で連続的に
添加した。これ以降は実験例1と全く同じ操作を
行なつた。重合率はスチレン96%、無水マレイン
酸99%であつた。このイミド化重合体は不飽和ジ
カルボン酸イミド誘導体としてのN−フエニルマ
レイミド単位を49.9%含む共重合体であり、これ
を重合体Bとした。 実験例 3 実験例1と同様のオートクレーブ中にスチレン
50部、アクリロニトリル10部を仕込み、実験例1
のベンゾイルパーオキサイド0.15部をアゾビスイ
ソブチロニトリル0.15部に代え、アニリン38部を
アニリン30部およびメチルアミン2.67部に代えた
以外は実験例1と全く同じ操作を行なつた。重合
率は、スチレン98%、アクリロニトリル91%、無
水マレイン酸98%であつた。酸無水物基のイミド
基への転化率は99%であつた。このイミド化重合
体は不飽和ジカルボン酸イミド誘導体としてのN
−フエニルマレイミドおよびN−メチルマレイミ
ド単位を52.5%含む共重合体であり、これを重合
体Cとした。 実験例 4 ポリブタジエンラテツクス143部(固形分35%、
重量平均粒径0.35μ、ゲル含率90%)、ステアリン
酸カリウム1部、ソジウムホルムアルデヒドスル
ホキシレート0.1部、テトラソジウムエチレンジ
アミンテトラアセテイツクアシツド0.03部、硫酸
第1鉄0.003部および水150部を50℃に加熱し、こ
れにスチレン70%およびアクリロニトリル30%よ
りなる単量体混合物50部、t−ドデシルメルカプ
タン0.2部、キユメンハイドロパーオキサイド
0.15部を6時間で連続添加し、さらに添加後65℃
に昇温し2時間重合した。重合率はガスクロマト
グラフイー分析よりスチレン98%、アクリロニト
リル97%であつた。得られたラテツクスに酸化防
止剤を添加した後、塩化カルシウムで凝固、水
洗、乾燥後白色粉末としてグラフト共重合体を得
た。これを重合体Dとした。 実施例 1 実験例1で得られた重合体Aを37部、実験例4
で得られた重合体Dを24部、ABS樹脂(電気化
学工業株式会社製、GR−2000)を19部、平均粒
径100ミクロンのポリテトラフルオロエチレンを
20部およびこれら重合体100部に対しテリステア
リルホスフアイト1部、オクタデシル3−(3,
5−ジターシヤリブチル−4−ヒドロキシフエニ
ル)−プロピオネート0.5部をヘンシエルミキサー
により混合後、ベント付押出機で押出しペレツト
化し、射出成形機にて、試験片を作成した。この
ようにして作成した成形物の物性試験を行ないそ
の結果を第1表に示した。 実施例 2〜6 実験例1〜4で得られた重合体A〜D、平均粒
径100ミクロンのポリテトラフルオロエチレンお
よび市販熱可塑性樹脂を第1表に示す割合で実施
例1と同様の方法で混合、ペレツト化し、成形
し、それぞれの物性試験を行ないその結果を第1
表に示した。なお前記組成物にはオクタデシル3
−(3,5−ジターシヤリブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)−プロピオネート0.5部を添加した。
また市販の熱可塑性樹脂で用いたポリカーボネー
トは三菱化成社品グレード7025A、AS樹脂は電
気化学工業株式会社品グレードAS−XGBであ
る。 比較例 1〜2 ポリカーボネートおよびポリテトラフルオロエ
チレンを第1表に示す割合で実施例1と同様の方
法で混合、ペレツト化し、成形し、それぞれの物
性試験を行ないその結果を第1表に示した。 比較例 3 実験例1で得られた重合体Bを60部、実験例4
で得られた重合体Dを40部を実施例1と同様の方
法で混合、ペレツト化し、成形し、それぞれの物
性試験を行いその結果を第1表に示した。 なお物性の測定は下記の方法によつた。 (1) 摩耗量…東洋ボールドウインEFM3型により
測定。内径20mm、外径25.6mm、高さ15mmの円筒
形の試験片を作成し、相手材質に直径50mmの炭
素鋼(S−55C)を用いて、荷重15Kg/cm2、速
度0.5m/sec、時間4時間で行なつた。 (2) 耐薬品性(ストレス・クラツク)…ダンベル
片(169mm×12.8mm×3.2mm)を図面に示すよう
な装置に固定させてストレスを加え、これを薬
品中に浸し、外観により判定した。モーターオ
イルはニツサン純生5星7.5W−10全地域オー
ルシーズンヘビーデユーテイを、ブレーキオイ
ルは昭石ブレーキフイールドHDを使用した。
ミド共重合体およびフツ素樹脂を含有する耐摩耗
性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物に関するもので
ある。 従来から、フツ素樹脂を含む耐摩耗性にすぐれ
た熱可塑性樹脂組成物は知られている(特開昭50
−34051、特開昭51−47043)。しかしながら、こ
れらの熱可塑性樹脂組成物は、耐薬品性が低いた
め、用途が限定されている。 本発明は、この欠点を改良すべく鋭意研究を行
なつた結果、芳香族ビニル単量体残基35〜75重量
%および不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基25
〜65重量%を含む共重合体(以下しばしば「芳香
族ビニル・不飽和ジカルボン酸イミド共重合体」
という)を15重量%以上およびフツ素樹脂を1〜
40重量%含有する熱可塑性樹脂組成物は耐摩耗性
及び耐薬品性に優れることを見出し、本発明に到
達したものである。 本発明の熱可塑性組成物は芳香族ビニル・不飽
和ジカルボン酸イミド共重合体と1〜40重量%の
フツ素樹脂からなるものであつてもよいが、フツ
素樹脂を1〜40重量%と芳香族ビニル・不飽和ジ
カルボン酸共重合体を少なくとも15重量%を含ん
でおれば、これに更にアクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体、アクリロニトリル−ブ
タジエン−スチレン−α−メチルスチレン共重合
体、アクリロニトリル−スチレン共重合体、アク
リロニトリル−α−メチルスチレン共重合体、ア
クリロニトリル−アクリルゴム−スチレン共重合
体、アクリロニトリル−エチレン・プロピレン系
ゴム−スチレン共重合体、メチルメタクリレート
−ブタジエン−スチレン共重合体、芳香族ポリカ
ーボネート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ
エチレンテレフタレート、ナイロン−6、ナイロ
ン−6,6、ポリフエニレンサルフアイドおよび
ポリスルホン等の熱可塑性樹脂を混合してもよ
い。 ここで芳香族ビニル・不飽和ジカルボン酸イミ
ド共重合体およびその製法について説明する。共
重合体を構成する芳香族ビニル単量体としてスチ
レン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、t
−ブチルスチレン、クロロスチレン等のスチレン
単量体およびその置換体であり、これらの中でス
チレンが特に好ましい。芳香族ビニル・不飽和ジ
カルボン酸イミド共重合体は不飽和ジカルボン酸
無水物を芳香族ビニル単量体と共重合させた後、
アンモニアおよび/又は第一級アミンと反応させ
てイミド誘導体にしても、又はマレイミド、N−
メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−
シクロヘキシルマレイミド、N−フエニルマレイ
ミド、N−ナフチルマレイミド等のイミド単量体
を直接芳香族ビニル単量体と共重合させたもので
もよい。しかしながらこれら共重合体を製造する
方法としては前者、すなわち不飽和ジカルボン酸
無水物を芳香族ビニル単量体と共重合させた後に
イミド化する方法が共重合性および経済性の点で
より好ましい。 不飽和ジカルボン酸無水物としてはマレイン
酸、イタコン酸、シトラコン酸、アコニツト酸等
の無水物があり、マレイン酸無水物が特に好まし
い。イミド化反応に用いるアンモニアや第一級ア
ミンは無水又は水溶液のいずれの状態であつても
よく、また第一級アミンの例としてメチルアミ
ン、エチルアミン、プロピルアミン、シクロヘキ
シルアミン等のアルキルアミンおよびこれらのク
ロル又はブロム置換アルキルアミン、アニリン、
トリルアミン、ナフチルアミン等の芳香族アミン
およびクロル又はブロム置換芳香族アミンがあげ
られるが、これらの中で特にアニリンが好まし
い。 芳香族ビニル単量体と不飽和ジカルボン酸無水
物との共重合体のイミド化反応は、溶液状態又は
懸濁状態で行なう場合は通常の反応容器、例えば
オートクレーブなどを用いるのが好ましく、塊状
溶融状態で行なう場合は脱揮装置のついた押圧機
を用いてもよい。イミド化反応の温度は約80〜
350℃であり、好ましくは、100〜300℃である。
80℃未満の場合には反応速度が遅く、反応に長時
間を要し実用的でない。一方350℃を越える場合
には重合体の熱分解による物性低下をきたす。 イミド化反応時には触媒を用いてもよく、その
場合は第三級アミン、例えばトリエチルアミン等
が好ましく用いられる。 本発明における芳香族ビニル単量体と不飽和ジ
カルボン酸イミド誘導体との共重合体中、芳香族
ビニル単量体残基は35〜75重量%であり、芳香族
ビニル単量体残基の含有量が35重量%未満である
と芳香族ビニル化合物の特徴である成形性、寸法
安定性が失なわれる。また不飽和ジカルボン酸イ
ミド誘導体残基が25重量%未満では、成形物の耐
熱性、耐熱水性および耐薬品性が十分でなくな
る。一方イミド誘導体残基が65重量%を越えると
成形物の機械的強度が十分でなくなり、また成形
性も著しく悪くなる。 芳香族ビニル単量体と不飽和ジカルボン酸イミ
ド誘導体を含む共重合体には0〜40重量%のゴム
状重合体および/又は芳香族ビニル単量体、不飽
和ジカルボン酸無水物および/又は不飽和ジカル
ボン酸イミド誘導体と共重合可能な単量体残基を
0〜40重量%含有することができる。ゴム状重合
体としてはブタジエン重合体、ブタジエンと共重
合可能なビニル単量体との共重合体、エチレン−
プロピレン共重合体、エチレン−プロピレン−ジ
エン共重合体、ブタジエンと芳香族ビニルとのブ
ロツク共重合体、アクリル酸エステル重合体およ
びアクリル酸エステルとこれと共重合可能なビニ
ル単量体との共重合体等が用いられる。芳香族ビ
ニル単量体、不飽和ジカルボン酸無水物および/
又は不飽和ジカルボン酸イミド誘導体と共重合可
能な単量体としてはアクリロニトリル、メタクリ
ロニトリル、α−クロロアクリロニトリル等のシ
アン化ビニル単量体、メチルアクリル酸エステ
ル、エチルアクリル酸エステル、ブチルアクリル
酸エステル等のアクリル酸エステル単量体、メチ
ルメタクリル酸エステル、エチルメタクリル酸エ
ステル等のメタクリル酸エステル単量体、アクリ
ル酸、メタクリル酸等のビニルカルボン酸単量
体、アクリル酸アミドおよびメタクリル酸アミド
等がある。 本発明に用いられるフツ素樹脂としては、ポリ
テトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレ
ン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合
体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプ
ロピレン共重合体、テトラフルオロエチレン−エ
チレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレ
ン等があげられる。 本発明に用いられるフツ素樹脂の使用量が全組
成物当り1重量%未満では耐摩耗性の向上効果は
少なく、一方40重量%より多い場合は樹脂の機械
的強度が低下する。 本発明に用いられるフツ素樹脂は粉末状である
ことが望ましく、その平均粒径は100ミクロン以
下が好ましい。100ミクロンを越えた粒径の場合
は、樹脂中での分散が充分に行ない難く、また機
械的特性も低下するので好ましくない。 本発明の耐摩耗性にすぐれた熱可塑性樹脂組成
物には、安定剤、難燃剤、可塑剤、滑剤、紫外線
吸収剤、着色剤、タルク、シリカ、クレー、マイ
カ、炭酸カルシウム等の充填剤およびMoS2等が
含有されていてもよい。 本発明の熱可塑性樹脂組成物は、従来の耐摩耗
性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物に比べ耐薬品性
に著しく優れているため、高度の耐薬品性が要求
される分野において特に有利に使用されることが
できる。 以下本発明をさらに実施例によつて説明する
が、以下の実施例に限定されるものではない。な
お実施例中の部、%はいずれも重量基準で表わし
た。 実験例 1 撹拌機を備えたオートクレーブ中にスチレン60
部、メチルエチルケトン100部を仕込み、系内を
窒素ガスで置換した後、温度を83℃に昇温し、無
水マレイン酸40部とベンゾイルパーオキサイド
0.15部をメチルエチルケトン200部に溶解した溶
液を8時間で連続的に添加した。添加後さらに3
時間温度を83℃に保つた。粘稠な反応液の一部を
サンプリングしてガスクロマトグラフイーにより
未反応単量体の定量を行なつた結果、重合率はス
チレン94.5%、無水マレイン酸99%であつた。こ
こで得られた共重合体溶液に無水マレイン酸に対
し当量のアニリン38部、トリエチルアミン0.3部
を加え140℃で7時間反応させた。反応溶液にメ
チルエチルケトン200部を加え、室温まで冷却し、
激しく撹拌したメタノール1500部に注ぎ、析出、
別、乾燥しイミド化重合体を得た。C−
13NMR分析より酸無水物基のイミド基への転化
率は98%であつた。このイミド化重合体は不飽和
ジカルボン酸イミド誘導体としてのN−フエニル
マレイミド単位を54.6%含む共重合体であり、こ
れを重合体Aとした。 実験例 2 実験例1と同様のオートクレーブ中にスチレン
60部、メチルエチルケトン100部、小片状に切断
したポリブタジエン10部を仕込み、室温で一昼夜
撹拌しゴムを溶解した後、系内を窒素ガスで置換
し、温度を83℃に昇温した。無水マレイン酸40部
とベンゾイルパーオキサイド0.075部およびアゾ
ビスイソブチロニトリル0.075部をメチルエチル
ケトン200部に溶解した溶液を8時間で連続的に
添加した。これ以降は実験例1と全く同じ操作を
行なつた。重合率はスチレン96%、無水マレイン
酸99%であつた。このイミド化重合体は不飽和ジ
カルボン酸イミド誘導体としてのN−フエニルマ
レイミド単位を49.9%含む共重合体であり、これ
を重合体Bとした。 実験例 3 実験例1と同様のオートクレーブ中にスチレン
50部、アクリロニトリル10部を仕込み、実験例1
のベンゾイルパーオキサイド0.15部をアゾビスイ
ソブチロニトリル0.15部に代え、アニリン38部を
アニリン30部およびメチルアミン2.67部に代えた
以外は実験例1と全く同じ操作を行なつた。重合
率は、スチレン98%、アクリロニトリル91%、無
水マレイン酸98%であつた。酸無水物基のイミド
基への転化率は99%であつた。このイミド化重合
体は不飽和ジカルボン酸イミド誘導体としてのN
−フエニルマレイミドおよびN−メチルマレイミ
ド単位を52.5%含む共重合体であり、これを重合
体Cとした。 実験例 4 ポリブタジエンラテツクス143部(固形分35%、
重量平均粒径0.35μ、ゲル含率90%)、ステアリン
酸カリウム1部、ソジウムホルムアルデヒドスル
ホキシレート0.1部、テトラソジウムエチレンジ
アミンテトラアセテイツクアシツド0.03部、硫酸
第1鉄0.003部および水150部を50℃に加熱し、こ
れにスチレン70%およびアクリロニトリル30%よ
りなる単量体混合物50部、t−ドデシルメルカプ
タン0.2部、キユメンハイドロパーオキサイド
0.15部を6時間で連続添加し、さらに添加後65℃
に昇温し2時間重合した。重合率はガスクロマト
グラフイー分析よりスチレン98%、アクリロニト
リル97%であつた。得られたラテツクスに酸化防
止剤を添加した後、塩化カルシウムで凝固、水
洗、乾燥後白色粉末としてグラフト共重合体を得
た。これを重合体Dとした。 実施例 1 実験例1で得られた重合体Aを37部、実験例4
で得られた重合体Dを24部、ABS樹脂(電気化
学工業株式会社製、GR−2000)を19部、平均粒
径100ミクロンのポリテトラフルオロエチレンを
20部およびこれら重合体100部に対しテリステア
リルホスフアイト1部、オクタデシル3−(3,
5−ジターシヤリブチル−4−ヒドロキシフエニ
ル)−プロピオネート0.5部をヘンシエルミキサー
により混合後、ベント付押出機で押出しペレツト
化し、射出成形機にて、試験片を作成した。この
ようにして作成した成形物の物性試験を行ないそ
の結果を第1表に示した。 実施例 2〜6 実験例1〜4で得られた重合体A〜D、平均粒
径100ミクロンのポリテトラフルオロエチレンお
よび市販熱可塑性樹脂を第1表に示す割合で実施
例1と同様の方法で混合、ペレツト化し、成形
し、それぞれの物性試験を行ないその結果を第1
表に示した。なお前記組成物にはオクタデシル3
−(3,5−ジターシヤリブチル−4−ヒドロキ
シフエニル)−プロピオネート0.5部を添加した。
また市販の熱可塑性樹脂で用いたポリカーボネー
トは三菱化成社品グレード7025A、AS樹脂は電
気化学工業株式会社品グレードAS−XGBであ
る。 比較例 1〜2 ポリカーボネートおよびポリテトラフルオロエ
チレンを第1表に示す割合で実施例1と同様の方
法で混合、ペレツト化し、成形し、それぞれの物
性試験を行ないその結果を第1表に示した。 比較例 3 実験例1で得られた重合体Bを60部、実験例4
で得られた重合体Dを40部を実施例1と同様の方
法で混合、ペレツト化し、成形し、それぞれの物
性試験を行いその結果を第1表に示した。 なお物性の測定は下記の方法によつた。 (1) 摩耗量…東洋ボールドウインEFM3型により
測定。内径20mm、外径25.6mm、高さ15mmの円筒
形の試験片を作成し、相手材質に直径50mmの炭
素鋼(S−55C)を用いて、荷重15Kg/cm2、速
度0.5m/sec、時間4時間で行なつた。 (2) 耐薬品性(ストレス・クラツク)…ダンベル
片(169mm×12.8mm×3.2mm)を図面に示すよう
な装置に固定させてストレスを加え、これを薬
品中に浸し、外観により判定した。モーターオ
イルはニツサン純生5星7.5W−10全地域オー
ルシーズンヘビーデユーテイを、ブレーキオイ
ルは昭石ブレーキフイールドHDを使用した。
【表】
図面は熱可塑性樹脂組成物の耐薬品性試験に用
いた装置の概略説明図である。 1……ダンベル固定台、2……固定具、3……
ダンベル。
いた装置の概略説明図である。 1……ダンベル固定台、2……固定具、3……
ダンベル。
Claims (1)
- 1 芳香族ビニル単量体残基35〜75重量%および
不飽和ジカルボン酸イミド誘導体残基25〜65重量
%を含む共重合体を15重量%以上およびフツ素樹
脂を1〜40重量%含有することを特徴とする耐摩
耗性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3709184A JPS60181155A (ja) | 1984-02-28 | 1984-02-28 | 耐摩耗性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP3709184A JPS60181155A (ja) | 1984-02-28 | 1984-02-28 | 耐摩耗性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPS60181155A JPS60181155A (ja) | 1985-09-14 |
| JPH0587536B2 true JPH0587536B2 (ja) | 1993-12-17 |
Family
ID=12487890
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP3709184A Granted JPS60181155A (ja) | 1984-02-28 | 1984-02-28 | 耐摩耗性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPS60181155A (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US4497928A (en) * | 1984-06-25 | 1985-02-05 | Atlantic Richfield Company | Moldable polyblend containing poly(arylene sulfide) |
| SE9102622L (sv) | 1991-09-06 | 1993-03-07 | Klaus Mosbach | Saett att aastadkomma specifikt adsorptionsmaterial laempligt foer biologiska makromolekyler genom prearrangemang av immobiliserbara till makromolekylen i fraaga bindande funktionella grupper |
| DE4416415A1 (de) * | 1994-05-10 | 1995-11-16 | Hoechst Ag | Copolymere auf Basis von ethylenisch ungesättigten Dicarbonsäureanhydriden, langkettigen Olefinen und Fluorolefinen |
| ATE246212T1 (de) * | 1995-05-26 | 2003-08-15 | Igen Inc | Molekular geprägten perl polymere und stabilisierte suspensionspolymerisation von diesen in perfluorkohlstoff flussigkeiten |
| US7205162B1 (en) | 1995-12-07 | 2007-04-17 | Klaus Mosbach | Artificial antibodies, method of producing the same and use thereof |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| ZA792848B (en) * | 1979-03-07 | 1980-06-25 | Kent Ltd G | Moulding compositions |
| JPS58129043A (ja) * | 1982-01-29 | 1983-08-01 | Toray Ind Inc | 熱可塑性樹脂組成物 |
| JPS5927943A (ja) * | 1982-08-09 | 1984-02-14 | Asahi Chem Ind Co Ltd | 耐油性の良好な高耐熱性重合体組成物 |
-
1984
- 1984-02-28 JP JP3709184A patent/JPS60181155A/ja active Granted
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPS60181155A (ja) | 1985-09-14 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JPH068374B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
| KR0140849B1 (ko) | 저온 충격성이 우수한 열가소성 수지 조성물 | |
| EP0293490A1 (en) | Heat and impact resistant resin composition. | |
| JPS58101141A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
| JPS60181155A (ja) | 耐摩耗性にすぐれた熱可塑性樹脂組成物 | |
| JP2532377B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
| US4743646A (en) | Thermoplastic resin composition | |
| JP2005298776A (ja) | 耐熱付与材、それを用いた樹脂組成物 | |
| JPH0435493B2 (ja) | ||
| JPS60184545A (ja) | 摺動材用組成物 | |
| JPH0586426B2 (ja) | ||
| JP2656803B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
| JP2786890B2 (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
| JPS6047045A (ja) | 熱可塑性樹脂組成物 | |
| JPH1121323A (ja) | グラフト共重合体の製造方法 | |
| JPH08134316A (ja) | 耐衝撃性に優れた熱可塑性樹脂組成物 | |
| JPS60155216A (ja) | 熱可塑性樹脂の製造方法 | |
| JPS6220549A (ja) | 耐変色性樹脂組成物 | |
| JPS6047049A (ja) | ガラス繊維強化熱可塑性樹脂組成物 | |
| JPH06885B2 (ja) | 耐熱性樹脂組成物 | |
| JPH0526820B2 (ja) | ||
| JP3397360B2 (ja) | 超音波溶着性に優れるガラス繊維強化熱可塑性樹脂組成物 | |
| KR960006627B1 (ko) | 내열성 및 내충격성이 향상된 열가소성 수지조성물 | |
| JPH04218517A (ja) | 多元共重合体およびそれを用いた樹脂改質剤、樹脂相溶化剤 | |
| JPH1036614A (ja) | 耐熱性マスターバッチ樹脂、それを用いた耐熱性樹脂成形体及びその製造方法 |
Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |