JPH0595788A - 組換えプラスミド及びそれを含む微生物 - Google Patents
組換えプラスミド及びそれを含む微生物Info
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- JPH0595788A JPH0595788A JP25626591A JP25626591A JPH0595788A JP H0595788 A JPH0595788 A JP H0595788A JP 25626591 A JP25626591 A JP 25626591A JP 25626591 A JP25626591 A JP 25626591A JP H0595788 A JPH0595788 A JP H0595788A
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- fragment
- tryptophan
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- dna fragment
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 トリプトファナーゼオペロン中のプロモータ
ー及び該プロモーターの下流に位置する調節遺伝子tn
aCを含むDNA断片と、該DNA断片の下流に結合し
たトリプトファンオペロン由来のトリプトファンシンタ
ーゼ構造遺伝子を含むDNA断片とから成るDNA断片
の少なくとも2個と、ColE1系プラスミド由来の自
律増殖能を司る遺伝子を含むDNA断片から成る組換え
プラスミド並びにこのプラスミドで形質転換されたエシ
エリヒア・コリK12系微生物。 【効果】 この発明のエシエリヒア・コリK12系微生
物を用いてL−トリプトファンを効率的に製造すること
ができる。
ー及び該プロモーターの下流に位置する調節遺伝子tn
aCを含むDNA断片と、該DNA断片の下流に結合し
たトリプトファンオペロン由来のトリプトファンシンタ
ーゼ構造遺伝子を含むDNA断片とから成るDNA断片
の少なくとも2個と、ColE1系プラスミド由来の自
律増殖能を司る遺伝子を含むDNA断片から成る組換え
プラスミド並びにこのプラスミドで形質転換されたエシ
エリヒア・コリK12系微生物。 【効果】 この発明のエシエリヒア・コリK12系微生
物を用いてL−トリプトファンを効率的に製造すること
ができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トリプトファナーゼオ
ペロン由来のプロモーター及び該プロモーターの下流に
位置する調節遺伝子tnaC並びにトリプトファンシン
ターゼ構造遺伝子(trpA、trpB)を含むDNA
断片を含有するプラスミド及びそれを含む微生物に関す
る。
ペロン由来のプロモーター及び該プロモーターの下流に
位置する調節遺伝子tnaC並びにトリプトファンシン
ターゼ構造遺伝子(trpA、trpB)を含むDNA
断片を含有するプラスミド及びそれを含む微生物に関す
る。
【0002】本発明のプラスミドは、コピー数が多く、
トリプトファンシンターゼを高発現し、細胞増殖に際し
て脱落することなく、親細胞から娘細胞に確実に受け継
がれる、トリプトファン製造上有用なプラスミドであ
る。
トリプトファンシンターゼを高発現し、細胞増殖に際し
て脱落することなく、親細胞から娘細胞に確実に受け継
がれる、トリプトファン製造上有用なプラスミドであ
る。
【0003】
【従来の技術】トリプトファナーゼオペロンにおけるト
リプトファナーゼ構造遺伝子の発現機構は、トリプトフ
ァンにより発現制御を受けることが知られている(M.
C.Deeley and C.Yanofsky;
J.Bac.,1981,147,p787−796参
照)。該トリプトファナーゼオペロンを保有する菌体を
培養する際にトリプトファンを含む培地を用いた場合、
トリプトファナーゼ構造遺伝子の極めて強い発現が認め
られている。本機構は、トリプトファナーゼプロモータ
ーとトリプトファナーゼ構造遺伝子tnaAの間に位置
する調節遺伝子tnaCを含む約300bpのDNA領
域で機能する。従って、本領域を利用することにより、
トリプトファンによる新たな遺伝子発現調節が可能とな
る。
リプトファナーゼ構造遺伝子の発現機構は、トリプトフ
ァンにより発現制御を受けることが知られている(M.
C.Deeley and C.Yanofsky;
J.Bac.,1981,147,p787−796参
照)。該トリプトファナーゼオペロンを保有する菌体を
培養する際にトリプトファンを含む培地を用いた場合、
トリプトファナーゼ構造遺伝子の極めて強い発現が認め
られている。本機構は、トリプトファナーゼプロモータ
ーとトリプトファナーゼ構造遺伝子tnaAの間に位置
する調節遺伝子tnaCを含む約300bpのDNA領
域で機能する。従って、本領域を利用することにより、
トリプトファンによる新たな遺伝子発現調節が可能とな
る。
【0004】本発明者らは、先に、トリプトファナーゼ
オペロン(tna)中のプロモーターの強力な遺伝子発
現機構に着目し、その有効利用について鋭意研究を行な
った。その結果、トリプトファナーゼオペロン(tn
a)中のプロモーター及び該プロモーターの下流に位置
する調節遺伝子tnaCを含むDNA断片の下流側に、
トリプトファンシンターゼ構造遺伝子を含むDNA断片
を結合すると、該プロモーターによりトリプトファナー
ゼ構造遺伝子のみならず、トリプトファンシンターゼ構
造遺伝子もまた、強力に発現されうることを見い出し、
提案した(ヨーロッパ公開特許公報397097号参
照)。
オペロン(tna)中のプロモーターの強力な遺伝子発
現機構に着目し、その有効利用について鋭意研究を行な
った。その結果、トリプトファナーゼオペロン(tn
a)中のプロモーター及び該プロモーターの下流に位置
する調節遺伝子tnaCを含むDNA断片の下流側に、
トリプトファンシンターゼ構造遺伝子を含むDNA断片
を結合すると、該プロモーターによりトリプトファナー
ゼ構造遺伝子のみならず、トリプトファンシンターゼ構
造遺伝子もまた、強力に発現されうることを見い出し、
提案した(ヨーロッパ公開特許公報397097号参
照)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らはさらに、
トリプトファンシンターゼ構造遺伝子の高発現化を達成
すべく検討を行った。その結果、今回、トリプトファナ
ーゼオペロンのプロモーター及び該プロモーターの下流
に位置する調節遺伝子tnaCを含むDNA断片と、該
DNA断片の下流に結合したトリプトファンオペロン由
来のトリプトファンシンターゼ構造遺伝子を含むDNA
断片とからなるDNA断片を複数個連結したDNA断片
を、ある種のプラスミドに導入することにより、トリプ
トファンシンターゼの発現量が顕著に増大することを見
い出し、本発明を完成するに至った。
トリプトファンシンターゼ構造遺伝子の高発現化を達成
すべく検討を行った。その結果、今回、トリプトファナ
ーゼオペロンのプロモーター及び該プロモーターの下流
に位置する調節遺伝子tnaCを含むDNA断片と、該
DNA断片の下流に結合したトリプトファンオペロン由
来のトリプトファンシンターゼ構造遺伝子を含むDNA
断片とからなるDNA断片を複数個連結したDNA断片
を、ある種のプラスミドに導入することにより、トリプ
トファンシンターゼの発現量が顕著に増大することを見
い出し、本発明を完成するに至った。
【0006】本発明の新規なプラスミドは、トリプトフ
ァンによるトリプトファンシンターゼ構造遺伝子の誘導
が可能であり、かつコピー数が多く、継代的に安定に分
配可能なプラスミドであり、該プラスミドによりエシエ
リヒア・コリK12系微生物の育種改良が可能となる。
ァンによるトリプトファンシンターゼ構造遺伝子の誘導
が可能であり、かつコピー数が多く、継代的に安定に分
配可能なプラスミドであり、該プラスミドによりエシエ
リヒア・コリK12系微生物の育種改良が可能となる。
【0007】
【課題を解決するための手段】かくして本発明によれ
ば、(1)トリプトファナーゼオペロン中のプロモータ
ー及び該プロモーターの下流に位置する調節遺伝子tn
aCを含むDNA断片と、該DNA断片の下流に結合し
たトリプトファンオペロン由来のトリプトファンシンタ
ーゼ構造遺伝子を含むDNA断片とから成るDNA断片
の少なくとも2個と、ColE1系プラスミド由来の自
律増殖能を司る遺伝子を含むDNA断片から成ることを
特徴とする組換えプラスミド、(2)このプラスミドで
形質転換されたエシエリヒア・コリK12系微生物が提
供される。
ば、(1)トリプトファナーゼオペロン中のプロモータ
ー及び該プロモーターの下流に位置する調節遺伝子tn
aCを含むDNA断片と、該DNA断片の下流に結合し
たトリプトファンオペロン由来のトリプトファンシンタ
ーゼ構造遺伝子を含むDNA断片とから成るDNA断片
の少なくとも2個と、ColE1系プラスミド由来の自
律増殖能を司る遺伝子を含むDNA断片から成ることを
特徴とする組換えプラスミド、(2)このプラスミドで
形質転換されたエシエリヒア・コリK12系微生物が提
供される。
【0008】以下、本発明の組換えプラスミド、宿主微
生物、宿主微生物の形質転換、形質転換微生物の培養に
ついてさらに詳細に説明する。
生物、宿主微生物の形質転換、形質転換微生物の培養に
ついてさらに詳細に説明する。
【0009】I.組換えプラスミド 本発明のプラスミドを構成する「トリプトファナーゼオ
ペロン中のプロモーター及び該プロモーターの下流に位
置する調節遺伝子tnaCを含むDNA断片」(以下、
「P断片」と略称することがある)には、トリプトファ
ナーゼオペロン中のトリプトファナーゼの構造遺伝子で
あるtnaAを発現させうるプロモーター機能をもつD
NA断片(以下、「トリプトファナーゼプロモーター」
ということがある)及び該プロモーターの下流に位置す
る調節遺伝子tnaCをもつDNA断片を結合したDN
A断片が包含される。
ペロン中のプロモーター及び該プロモーターの下流に位
置する調節遺伝子tnaCを含むDNA断片」(以下、
「P断片」と略称することがある)には、トリプトファ
ナーゼオペロン中のトリプトファナーゼの構造遺伝子で
あるtnaAを発現させうるプロモーター機能をもつD
NA断片(以下、「トリプトファナーゼプロモーター」
ということがある)及び該プロモーターの下流に位置す
る調節遺伝子tnaCをもつDNA断片を結合したDN
A断片が包含される。
【0010】かかるP断片としては、実用的には大腸菌
由来のものが好適に使用される。このP断片の供給源と
しては特に制限はないが、例えば、エシエリヒア・コリ
ATCC27325、エシエリヒア・コリATCC23
282、エシエリヒア・コリATCC23437、エシ
エリヒア・コリATCC23461等の菌株の染色体D
NAが有利に使用される。
由来のものが好適に使用される。このP断片の供給源と
しては特に制限はないが、例えば、エシエリヒア・コリ
ATCC27325、エシエリヒア・コリATCC23
282、エシエリヒア・コリATCC23437、エシ
エリヒア・コリATCC23461等の菌株の染色体D
NAが有利に使用される。
【0011】これら供給源微生物からP断片を調製する
ための基本的操作法を簡単に述べれば次のとおりであ
る。上記供給源微生物であるエシエリヒア・コリの培養
物からトリプトファナーゼオペロンを含有する染色体D
NAを常法〔Biochimica et Bioph
ysica Acta,72,p619 (1963)参
照〕で抽出し、その染色体DNAを適当な制限酵素で切
断し、トリプトファナーゼオペロン(tna)中のプロ
モーター及び調節遺伝子tnaCを含むDNA断片をク
ローニングする。しかして、例えば、制限酵素BamH
I及びHind IIIを用いて切り出せば、長さが約3.
2kbのトリプトファナーゼオペロン(tna)DNA
断片を得ることができ、それをさらに制限酵素AluI
及びRsaIを用いて切り出せば、長さが約630bp
のトリプトファナーゼプロモーター及び調節遺伝子tn
aCを含むDNA断片を調製することができ、このDN
A断片はP断片として使用することができる。
ための基本的操作法を簡単に述べれば次のとおりであ
る。上記供給源微生物であるエシエリヒア・コリの培養
物からトリプトファナーゼオペロンを含有する染色体D
NAを常法〔Biochimica et Bioph
ysica Acta,72,p619 (1963)参
照〕で抽出し、その染色体DNAを適当な制限酵素で切
断し、トリプトファナーゼオペロン(tna)中のプロ
モーター及び調節遺伝子tnaCを含むDNA断片をク
ローニングする。しかして、例えば、制限酵素BamH
I及びHind IIIを用いて切り出せば、長さが約3.
2kbのトリプトファナーゼオペロン(tna)DNA
断片を得ることができ、それをさらに制限酵素AluI
及びRsaIを用いて切り出せば、長さが約630bp
のトリプトファナーゼプロモーター及び調節遺伝子tn
aCを含むDNA断片を調製することができ、このDN
A断片はP断片として使用することができる。
【0012】また、上記プラスミドを構成する「トリプ
トファンシンターゼの構造遺伝子を含むDNA断片」
(以下、「T断片」と略称することがある)には、イン
ドールとL−又はDL−セリンからL−トリプトファン
の合成を触媒する酵素をコードする遺伝子を含む領域が
包含され、しかして、T断片には、例えば、トリプトフ
ァンオペロン中のトリプトファンシンターゼ構造遺伝子
を含むDNA領域、すなわちtrpA及びtrpBを含
むDNA断片が挙げられる。これらのT断片として実用
的にはエシエリヒア・コリ(Escherichia
coli)由来のものが好適に使用される。
トファンシンターゼの構造遺伝子を含むDNA断片」
(以下、「T断片」と略称することがある)には、イン
ドールとL−又はDL−セリンからL−トリプトファン
の合成を触媒する酵素をコードする遺伝子を含む領域が
包含され、しかして、T断片には、例えば、トリプトフ
ァンオペロン中のトリプトファンシンターゼ構造遺伝子
を含むDNA領域、すなわちtrpA及びtrpBを含
むDNA断片が挙げられる。これらのT断片として実用
的にはエシエリヒア・コリ(Escherichia
coli)由来のものが好適に使用される。
【0013】このT断片の供給源となる微生物として
は、例えば、エシエリヒア・コリATCC27325、
エシエリヒア・コリATCC23282、エシエリヒア
・コリATCC23437、エシエリヒア・コリATC
C23461等が有利に使用される。これら供給源微生
物からT断片を調製するための基本操作を簡単に述べれ
ば次のとおりである。
は、例えば、エシエリヒア・コリATCC27325、
エシエリヒア・コリATCC23282、エシエリヒア
・コリATCC23437、エシエリヒア・コリATC
C23461等が有利に使用される。これら供給源微生
物からT断片を調製するための基本操作を簡単に述べれ
ば次のとおりである。
【0014】上記の供給源微生物であるエシエリヒア・
コリの染色体DNA中にファージφ80を感染させた後
誘発し、ファージDNA中にトリプトファンオペロンを
取り込んだファージを大量に調製し、次にファージDN
Aを抽出し、制限酵素BamHIを用いて長さが約20
kbのトリプトファンオペロンDNA断片を切り出し、
このDNA断片をさらに制限酵素HincIIで部分分解
を行なえば、長さが約2.6kbのトリプトファン・シ
ンターゼ構造遺伝子(trpA、trpB)含有DNA
断片を調製することができ、このDNA断片はT断片と
して使用することができる。
コリの染色体DNA中にファージφ80を感染させた後
誘発し、ファージDNA中にトリプトファンオペロンを
取り込んだファージを大量に調製し、次にファージDN
Aを抽出し、制限酵素BamHIを用いて長さが約20
kbのトリプトファンオペロンDNA断片を切り出し、
このDNA断片をさらに制限酵素HincIIで部分分解
を行なえば、長さが約2.6kbのトリプトファン・シ
ンターゼ構造遺伝子(trpA、trpB)含有DNA
断片を調製することができ、このDNA断片はT断片と
して使用することができる。
【0015】さらに、本発明において上記P断片及びT
断片と組合わせて使用される「ColE1系プラスミド
由来の自律増殖を司る遺伝子を含むDNA断片」(以
下、「S断片」と略称することがある)には、コピー数
が1細胞染色体当り20〜30個であるColE1系プ
ラスミドの自律増殖を司る遺伝子を含むDNA断片が包
含される。そのようなS断片の代表例としては、例え
ば、約4.3kbの長さを有するプラスミドpBR32
2由来のS断片が挙げられ、その他にプラスミドpBR
322等由来のS断片を例示することができる。
断片と組合わせて使用される「ColE1系プラスミド
由来の自律増殖を司る遺伝子を含むDNA断片」(以
下、「S断片」と略称することがある)には、コピー数
が1細胞染色体当り20〜30個であるColE1系プ
ラスミドの自律増殖を司る遺伝子を含むDNA断片が包
含される。そのようなS断片の代表例としては、例え
ば、約4.3kbの長さを有するプラスミドpBR32
2由来のS断片が挙げられ、その他にプラスミドpBR
322等由来のS断片を例示することができる。
【0016】本発明のプラスミドは、上記したP断片、
T断片、S断片の3つのDNA断片のうち、P断片の下
流にT断片が結合したDNA断片(P+T断片)の少く
とも2個と、S断片を有する限り、他の遺伝情報を担う
DNA断片、例えば抗生物質耐性マーカーであるアンピ
シリン耐性遺伝子を含むDNA断片、カナマイシン耐性
遺伝子を含むDNA断片等をさらに含有しうる。また、
本発明のプラスミドが含有しうるP+T断片の数は一般
に2〜3個が最も好ましい。
T断片、S断片の3つのDNA断片のうち、P断片の下
流にT断片が結合したDNA断片(P+T断片)の少く
とも2個と、S断片を有する限り、他の遺伝情報を担う
DNA断片、例えば抗生物質耐性マーカーであるアンピ
シリン耐性遺伝子を含むDNA断片、カナマイシン耐性
遺伝子を含むDNA断片等をさらに含有しうる。また、
本発明のプラスミドが含有しうるP+T断片の数は一般
に2〜3個が最も好ましい。
【0017】かかるDNA断片からの組換えプラスミド
の構築は、遺伝子操作技術に関する標準的テキストに記
載されている如きそれ自体既知の方法で行なうことがで
きる〔T.Maniatis,E.F.Fritsch
and J.Sambrook,“Molecula
r cloning”Cold Spring Har
bor Laboratory(1982)等の文献参
照〕。
の構築は、遺伝子操作技術に関する標準的テキストに記
載されている如きそれ自体既知の方法で行なうことがで
きる〔T.Maniatis,E.F.Fritsch
and J.Sambrook,“Molecula
r cloning”Cold Spring Har
bor Laboratory(1982)等の文献参
照〕。
【0018】本発明の組換えプラスミドの典型的な具体
例は、2個のP+T断片とS断片から実質的になり、分
子量が約6.45メガダルトン(約9.8kb)のプラ
スミドで、本発明者らが「プラスミドpMTY21」と
命名したもの(後記実施例1参照)を挙げることができ
る。プラスミドpMTY21は下記表1に記載する如き
制限酵素の認識部位数及び該制限酵素による分解断片の
長さ(kb)を示す。
例は、2個のP+T断片とS断片から実質的になり、分
子量が約6.45メガダルトン(約9.8kb)のプラ
スミドで、本発明者らが「プラスミドpMTY21」と
命名したもの(後記実施例1参照)を挙げることができ
る。プラスミドpMTY21は下記表1に記載する如き
制限酵素の認識部位数及び該制限酵素による分解断片の
長さ(kb)を示す。
【0019】 表1 プラスミドpMTY21 制 限 酵 素 認識部位の数 分解断片の長さ(kb) EcoRI 1 9.8 SmaI 1 9.8 Hind III 3 2.7, 2.0, 5.1 SalI 5 2.1, 2.1, 0.6, 0.6, 4.4 BamHI 5 0.6, 0.6, 2.1, 2.4, 4.1 以上に述べた如き特性をもつ本発明のプラスミドpMT
Y21は、例えば次のようにして製造することができ
る。
Y21は、例えば次のようにして製造することができ
る。
【0020】まず、トリプトファナーゼプロモーター及
び該プロモーターの下流に位置する調節遺伝子tnaC
を含むDNA断片(P断片)の調製は、例えば、染色体
遺伝子中にトリプトファナーゼオペロンをもつ大腸菌、
例えば、エシエリヒア・コリK12系株(ATCC23
282、ATCC23437、ATCC27325、A
TCC23461)などから染色体DNAを抽出し、そ
れから常法〔E.F.Fritsch,Sambroo
k,“Molecular cloning”(198
2)p.164〜165,Cold Spring H
arbor Laboratory参照〕に従って、制
限酵素BamHI及びHind IIIを用いてトリプトフ
ァナーゼオペロンDNA断片を切り出し、さらに制限酵
素RsaI、AluIにより約630bpのトリプトフ
ァナーゼプロモーター及びこのプロモーターの下流に位
置する調節遺伝子tnaCを含むDNA断片が得られ
る。さらに、BamHIリンカーを付与することにより
P断片が得られる。
び該プロモーターの下流に位置する調節遺伝子tnaC
を含むDNA断片(P断片)の調製は、例えば、染色体
遺伝子中にトリプトファナーゼオペロンをもつ大腸菌、
例えば、エシエリヒア・コリK12系株(ATCC23
282、ATCC23437、ATCC27325、A
TCC23461)などから染色体DNAを抽出し、そ
れから常法〔E.F.Fritsch,Sambroo
k,“Molecular cloning”(198
2)p.164〜165,Cold Spring H
arbor Laboratory参照〕に従って、制
限酵素BamHI及びHind IIIを用いてトリプトフ
ァナーゼオペロンDNA断片を切り出し、さらに制限酵
素RsaI、AluIにより約630bpのトリプトフ
ァナーゼプロモーター及びこのプロモーターの下流に位
置する調節遺伝子tnaCを含むDNA断片が得られ
る。さらに、BamHIリンカーを付与することにより
P断片が得られる。
【0021】また、トリプトファンシンターゼ構造遺伝
子を含むDNA断片(T断片)の調製は、例えば染色体
遺伝子中にトリプトファンオペロンをもつ大腸菌、例え
ば、エシエリヒア・コリK12系株(ATCC2732
5、ATCC23282、ATCC23437、ATC
C23461)などに、ファージ、例えばファージφ8
0 (ATCC11456a−B1)などを感染させ、溶
原化及び誘発現象を利用して、ファージDNA中にトリ
プトファンオペロンを取り込んだファージを大量に調製
し〔R.M.Denny,C.Yanofsky;J.
Bacteriol.,118,p505 (1974)
参照〕、それから常法〔E.F.Fritsch,Sa
mbrook;Molecularcloning(1
982)p164〜165,Cold Spring
Harbor Laboratory参照〕に従ってフ
ァージDNAを抽出し、制限酵素、例えばBamHI、
EcoRI等を用いてトリプトファンオペロンDNA断
片を切り出し、このDNA断片をさらに制限酵素Hin
dIIで部分切断を行い、trpA及びtrpB遺伝子を
含むDNA断片が得られる。
子を含むDNA断片(T断片)の調製は、例えば染色体
遺伝子中にトリプトファンオペロンをもつ大腸菌、例え
ば、エシエリヒア・コリK12系株(ATCC2732
5、ATCC23282、ATCC23437、ATC
C23461)などに、ファージ、例えばファージφ8
0 (ATCC11456a−B1)などを感染させ、溶
原化及び誘発現象を利用して、ファージDNA中にトリ
プトファンオペロンを取り込んだファージを大量に調製
し〔R.M.Denny,C.Yanofsky;J.
Bacteriol.,118,p505 (1974)
参照〕、それから常法〔E.F.Fritsch,Sa
mbrook;Molecularcloning(1
982)p164〜165,Cold Spring
Harbor Laboratory参照〕に従ってフ
ァージDNAを抽出し、制限酵素、例えばBamHI、
EcoRI等を用いてトリプトファンオペロンDNA断
片を切り出し、このDNA断片をさらに制限酵素Hin
dIIで部分切断を行い、trpA及びtrpB遺伝子を
含むDNA断片が得られる。
【0022】次に得られるDNA断片とSalIリンカ
ーを混合し、T4DNAリガーゼで連結させるとtrp
A及びtrpB断片の両末端にSalI部位をもつT断
片が得られる。他方、ColE1系プラスミド由来の自
律増殖を司る遺伝子を含むDNA断片(S断片)の供給
源としては、ColE1系プラスミドとして代表的なプ
ラスミドpBR322を使用するのが便利である。
ーを混合し、T4DNAリガーゼで連結させるとtrp
A及びtrpB断片の両末端にSalI部位をもつT断
片が得られる。他方、ColE1系プラスミド由来の自
律増殖を司る遺伝子を含むDNA断片(S断片)の供給
源としては、ColE1系プラスミドとして代表的なプ
ラスミドpBR322を使用するのが便利である。
【0023】上記の如くして調製されたP断片及びT断
片をそれぞれプラスミドpUC119(宝酒造製)のB
amHI部位及びSalI部位に挿入後、再びEcoR
IとHindIII で部分切断を行うことによりトリプト
ファナーゼプロモーター及び調節遺伝子tnaC及びト
リプトファンシンターゼ構造遺伝子(trpA、trp
B)を含有する画分(P+T断片)が得られる。かくし
て得られるDNA断片(P+T断片)を、プラスミドp
BR322 (S断片)のEcoRI及びHindIII 部
位に挿入する事によりP+T断片にS断片が結合したプ
ラスミドを構築することができる。
片をそれぞれプラスミドpUC119(宝酒造製)のB
amHI部位及びSalI部位に挿入後、再びEcoR
IとHindIII で部分切断を行うことによりトリプト
ファナーゼプロモーター及び調節遺伝子tnaC及びト
リプトファンシンターゼ構造遺伝子(trpA、trp
B)を含有する画分(P+T断片)が得られる。かくし
て得られるDNA断片(P+T断片)を、プラスミドp
BR322 (S断片)のEcoRI及びHindIII 部
位に挿入する事によりP+T断片にS断片が結合したプ
ラスミドを構築することができる。
【0024】上記の如くして構築されるプラスミドを、
制限酵素EcoRI及びSmaIで切り出すことによっ
て大きさが約7.1kbのDNA断片(P+T+S断
片)を、制限酵素SphIで切り出し末端平滑化した後
さらに制限酵素EcoRIで切り出すことによって大き
さが約2.7kbのDNA断片(P+T断片)を得るこ
とができる。かくして得られるP+T+S断片とP+T
断片とをT4DNAリガーゼによって連結することによ
り、目的とする2個のP+T断片と1個のS断片より成
るプラスミドpMTY21を得ることができる。
制限酵素EcoRI及びSmaIで切り出すことによっ
て大きさが約7.1kbのDNA断片(P+T+S断
片)を、制限酵素SphIで切り出し末端平滑化した後
さらに制限酵素EcoRIで切り出すことによって大き
さが約2.7kbのDNA断片(P+T断片)を得るこ
とができる。かくして得られるP+T+S断片とP+T
断片とをT4DNAリガーゼによって連結することによ
り、目的とする2個のP+T断片と1個のS断片より成
るプラスミドpMTY21を得ることができる。
【0025】かくして造成されるプラスミドを用いて、
上記したプラスミドの構築方法を繰り返すことにより、
P+T断片が3個またはそれ以上含有するプラスミドを
得ることができる。なお、プラスミドpMTY21の具
体的調製法については、後記実施例1でさらに詳細に説
明する。
上記したプラスミドの構築方法を繰り返すことにより、
P+T断片が3個またはそれ以上含有するプラスミドを
得ることができる。なお、プラスミドpMTY21の具
体的調製法については、後記実施例1でさらに詳細に説
明する。
【0026】II.宿主微生物 前項Iに述べた組換えプラスミドで形質転換することが
できる宿主微生物としては、エシエリヒア・コリ(Es
cherichia coli)に属する微生物が好適
であり、例えば、エシエリヒア・コリK12系株(AT
CC27325、ATCC23282、ATCC234
37、ATCC23461等)が使用できる。
できる宿主微生物としては、エシエリヒア・コリ(Es
cherichia coli)に属する微生物が好適
であり、例えば、エシエリヒア・コリK12系株(AT
CC27325、ATCC23282、ATCC234
37、ATCC23461等)が使用できる。
【0027】III.形質転換 前項Iに述べた組換えプラスミドの前項IIに述べた如き
宿主微生物への導入はそれ自体既知の方法、例えば、
M.Mandel,A.Higa;J.Mol.Bio
l.,53,159(1970)等の文献に記載の方法
で行うことができる。
宿主微生物への導入はそれ自体既知の方法、例えば、
M.Mandel,A.Higa;J.Mol.Bio
l.,53,159(1970)等の文献に記載の方法
で行うことができる。
【0028】このようにして形質転換された微生物の具
体例としては、前記プラスミドpMTY21を保有する
エシエリヒア・コリYK2018 (FERM P−12
231)を挙げることができる。上記の形質転換された
エシエリヒア・コリK12系株は、茨城県つくば市東1
丁目1番3号、通商産業省微生物工業技術研究所に、前
記カッコ内の寄託番号で寄託されている。
体例としては、前記プラスミドpMTY21を保有する
エシエリヒア・コリYK2018 (FERM P−12
231)を挙げることができる。上記の形質転換された
エシエリヒア・コリK12系株は、茨城県つくば市東1
丁目1番3号、通商産業省微生物工業技術研究所に、前
記カッコ内の寄託番号で寄託されている。
【0029】IV.形質転換微生物の培養 本発明の組換えプラスミドで形質転換された微生物の培
養は、L又はDL−トリプトファンを含有する培地中に
おいて行なわれる。このL又はDL−トリプトファンの
添加によって、形質転換微生物はトリプトファナーゼオ
ペロン(tna)中のプロモーターの遺伝子発現機構を
強力に働かせることができる。
養は、L又はDL−トリプトファンを含有する培地中に
おいて行なわれる。このL又はDL−トリプトファンの
添加によって、形質転換微生物はトリプトファナーゼオ
ペロン(tna)中のプロモーターの遺伝子発現機構を
強力に働かせることができる。
【0030】培地中のL−又はDL−トリプトファンの
濃度は、厳密に制限されるものではないが、好ましくは
0.05〜2%(wt/vol)さらに好ましくは0.
1〜0.5%(wt/vol)の範囲内である。L−又
はDL−トリプトファンの添加時期は培養初期でも培養
中期でもよいが、好ましくは対数増殖後期以前に添加す
る。
濃度は、厳密に制限されるものではないが、好ましくは
0.05〜2%(wt/vol)さらに好ましくは0.
1〜0.5%(wt/vol)の範囲内である。L−又
はDL−トリプトファンの添加時期は培養初期でも培養
中期でもよいが、好ましくは対数増殖後期以前に添加す
る。
【0031】また、培地には、さらに炭素源、窒素源、
無機塩、成長促進物質等の栄養分が適宜配合される。し
かして炭素源としては、グルコース、グリセロール、フ
ラクトース、シュクロース、糖蜜等の種々の炭水化物や
コハク酸、ピルビン酸、フマール酸、乳酸等の各種の有
機酸が使用できる。培地に含ませうる窒素源としては、
例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸ア
ンモニウム、燐酸アンモニウム等のアンモニウム塩;硝
酸カリ、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム等の硝酸
塩;グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン酸、アス
パラギン等の有機窒素;アンモニアなどが挙げられ、こ
れらは単独もしくは混合して用いることができる。
無機塩、成長促進物質等の栄養分が適宜配合される。し
かして炭素源としては、グルコース、グリセロール、フ
ラクトース、シュクロース、糖蜜等の種々の炭水化物や
コハク酸、ピルビン酸、フマール酸、乳酸等の各種の有
機酸が使用できる。培地に含ませうる窒素源としては、
例えば、硫酸アンモニウム、塩化アンモニウム、硝酸ア
ンモニウム、燐酸アンモニウム等のアンモニウム塩;硝
酸カリ、硝酸ナトリウム、硝酸アンモニウム等の硝酸
塩;グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン酸、アス
パラギン等の有機窒素;アンモニアなどが挙げられ、こ
れらは単独もしくは混合して用いることができる。
【0032】また無機塩としては、例えば、リン酸−水
素カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウ
ム、硫酸鉄、硫酸マンガンなどを単独もしくは混合して
用いることができる。さらに、成長促進物質としては特
に限定されるものではないが、例えば、サイアミン、ビ
オチン等のビタミン類;メチオニン、システイン等のア
ミノ酸;あるいはこれらを全部若しくは部分的に含有す
る酵素エキス、ポリペプトン、肉エキス、コーンスティ
ーブリカー、カザミノ酸等を用いることができる。
素カリウム、リン酸二水素カリウム、硫酸マグネシウ
ム、硫酸鉄、硫酸マンガンなどを単独もしくは混合して
用いることができる。さらに、成長促進物質としては特
に限定されるものではないが、例えば、サイアミン、ビ
オチン等のビタミン類;メチオニン、システイン等のア
ミノ酸;あるいはこれらを全部若しくは部分的に含有す
る酵素エキス、ポリペプトン、肉エキス、コーンスティ
ーブリカー、カザミノ酸等を用いることができる。
【0033】以上に述べた如き組成の培地での微生物の
培養は、通常用いられていると同様の培養装置を用い
て、好気的条件下に実施することができる。特に空気そ
の他の酸素含有ガスを培地に通気及び/又は攪拌するこ
とによって、培地中の溶存酸素濃度を一般に1〜8pp
m、好ましくは2〜7ppmの範囲内に維持することに
よって、培養をより効率的に行なうことができる。
培養は、通常用いられていると同様の培養装置を用い
て、好気的条件下に実施することができる。特に空気そ
の他の酸素含有ガスを培地に通気及び/又は攪拌するこ
とによって、培地中の溶存酸素濃度を一般に1〜8pp
m、好ましくは2〜7ppmの範囲内に維持することに
よって、培養をより効率的に行なうことができる。
【0034】培養温度は、約10〜約45℃、好ましく
は約25〜約40℃の範囲内とすることができ、また、
培地のpHは約3〜約10、好ましくは約5〜約9の範
囲内とすることができる。培養中培地のpHが変化する
場合には、アンモニア、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソ
ーダ、重炭酸ソーダ等のアルカリ、或いは硫酸、塩酸等
の酸を適宜添加してpH調整を行なうことが望ましい。
培養時間は通常約5〜約48時間程度とすることができ
る。
は約25〜約40℃の範囲内とすることができ、また、
培地のpHは約3〜約10、好ましくは約5〜約9の範
囲内とすることができる。培養中培地のpHが変化する
場合には、アンモニア、苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ソ
ーダ、重炭酸ソーダ等のアルカリ、或いは硫酸、塩酸等
の酸を適宜添加してpH調整を行なうことが望ましい。
培養時間は通常約5〜約48時間程度とすることができ
る。
【0035】以上述べた如くして培養を行ない、トリプ
トファンシンターゼを菌体内に充分に生産蓄積させた
後、インドールとL−又はDL−セリンとからL−トリ
プトファンを製造する際の酵素反応に利用することがで
きる。培養された菌体を該酵素反応に利用する場合、該
菌体はそのままで使用することができるが、該菌体を超
音波処理等で破砕した破砕物、又はその破砕物をさらに
水等で抽出した抽出物、或いは該抽出物をさらに硫安等
で処理して酵素成分を沈殿させた粗精製物の形で使用す
ることもでき、さらに、該菌体又はこれら処理物は必要
により固定化して用いることもできる。
トファンシンターゼを菌体内に充分に生産蓄積させた
後、インドールとL−又はDL−セリンとからL−トリ
プトファンを製造する際の酵素反応に利用することがで
きる。培養された菌体を該酵素反応に利用する場合、該
菌体はそのままで使用することができるが、該菌体を超
音波処理等で破砕した破砕物、又はその破砕物をさらに
水等で抽出した抽出物、或いは該抽出物をさらに硫安等
で処理して酵素成分を沈殿させた粗精製物の形で使用す
ることもでき、さらに、該菌体又はこれら処理物は必要
により固定化して用いることもできる。
【0036】該菌体又はその処理物の存在下でのインド
ールとL−又はDL−セリンとの反応は、通常の酵素反
応と同様に例えば0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0〜
9.0)あるいは水(pH7.0〜9.0)等の溶媒中
で、約20〜約50℃、好ましくは約30〜約40℃の
温度で通常約10〜約72時間行なわれる。インドール
とL−又はDL−セリンの反応時の使用量には特に制限
はないが、一般にはそれぞれを0.1〜20%(wt/
vol)の濃度範囲で使用するのが適当である。また、
該菌体又はその処理物の使用量も特に制限されるもので
はないが、一般に1〜10%(wt/vol)の温度で
使用することができる。
ールとL−又はDL−セリンとの反応は、通常の酵素反
応と同様に例えば0.1Mリン酸緩衝液(pH7.0〜
9.0)あるいは水(pH7.0〜9.0)等の溶媒中
で、約20〜約50℃、好ましくは約30〜約40℃の
温度で通常約10〜約72時間行なわれる。インドール
とL−又はDL−セリンの反応時の使用量には特に制限
はないが、一般にはそれぞれを0.1〜20%(wt/
vol)の濃度範囲で使用するのが適当である。また、
該菌体又はその処理物の使用量も特に制限されるもので
はないが、一般に1〜10%(wt/vol)の温度で
使用することができる。
【0037】上記のような培養方法によって得られる菌
体又はその処理物を用いてインドールとL−又はDL−
セリンを反応せしめて得られる反応液中に生成したL−
トリプトファンの分離・精製は、イオン交換樹脂、活性
炭等による吸着、脱着処理等のそれ自体既知の方法によ
り行うことができる。
体又はその処理物を用いてインドールとL−又はDL−
セリンを反応せしめて得られる反応液中に生成したL−
トリプトファンの分離・精製は、イオン交換樹脂、活性
炭等による吸着、脱着処理等のそれ自体既知の方法によ
り行うことができる。
【0038】また、本発明のプラスミドで形質転換され
た微生物は、発酵法によるL−トリプトファンの生産に
も利用することができる。すなわち、本発明のプラスミ
ドで形質転換された微生物をインドールを含む培地で培
養すれば、培地中にL−トリプトファンが生産蓄積し、
これを採取することによりL−トリプトファンを製造す
ることができる。次に実施例により本発明のプラスミド
の調製についてさらに具体的に説明する。
た微生物は、発酵法によるL−トリプトファンの生産に
も利用することができる。すなわち、本発明のプラスミ
ドで形質転換された微生物をインドールを含む培地で培
養すれば、培地中にL−トリプトファンが生産蓄積し、
これを採取することによりL−トリプトファンを製造す
ることができる。次に実施例により本発明のプラスミド
の調製についてさらに具体的に説明する。
【0039】
【実施例】下記の実施例において、制限酵素による認識
部位数及び分解断片の大きさは次に示す方法で測定し
た。制限酵素による「認識部位数」は、DNA断片又は
プラスミドを、過剰の制限酵素の存在下で完全分解し、
それらの分解物をそれ自体既知の方法に従い1%アガロ
ースゲル電気泳動およびポリアクリルアミドゲル電気泳
動に供し、分離可能な断片の数から決定した。
部位数及び分解断片の大きさは次に示す方法で測定し
た。制限酵素による「認識部位数」は、DNA断片又は
プラスミドを、過剰の制限酵素の存在下で完全分解し、
それらの分解物をそれ自体既知の方法に従い1%アガロ
ースゲル電気泳動およびポリアクリルアミドゲル電気泳
動に供し、分離可能な断片の数から決定した。
【0040】また、「切断断片の大きさ」及びプラスミ
ドの大きさは、アガロースゲル電気泳動を用いる場合に
は、エシエリヒア・コリのラムダファージ(λphag
e)のDNAを制限酵素HindIII で切断して得られ
る分子量既知のDNA断片の同一アガロースゲル上での
泳動距離で描かれる標準線に基づき、また、ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動を用いる場合には、エシエリヒア
・コリのファイ・エックス174ファージ(φ×174
phage)のDNAを制限酵素HaeIII で切断して
得られる分子量既知のDNA断片の同一ポリアクリルア
ミドゲル上での泳動距離で描かれる標準線に基づき、切
断DNA断片又はプラスミドの各DNA断片の大きさを
算出した。プラスミドの大きさは、切断断片それぞれの
大きさを加算して求めた。なお、各DNA断片の大きさ
の決定において、1kb以上の断片の大きさについて
は、1%アガロースゲル電気泳動によって得られる結果
を採用し、約0.1kbから1kb未満の断片の大きさ
については4%ポリアクリルアミドゲル電気泳動によっ
て得られる結果を採用した。
ドの大きさは、アガロースゲル電気泳動を用いる場合に
は、エシエリヒア・コリのラムダファージ(λphag
e)のDNAを制限酵素HindIII で切断して得られ
る分子量既知のDNA断片の同一アガロースゲル上での
泳動距離で描かれる標準線に基づき、また、ポリアクリ
ルアミドゲル電気泳動を用いる場合には、エシエリヒア
・コリのファイ・エックス174ファージ(φ×174
phage)のDNAを制限酵素HaeIII で切断して
得られる分子量既知のDNA断片の同一ポリアクリルア
ミドゲル上での泳動距離で描かれる標準線に基づき、切
断DNA断片又はプラスミドの各DNA断片の大きさを
算出した。プラスミドの大きさは、切断断片それぞれの
大きさを加算して求めた。なお、各DNA断片の大きさ
の決定において、1kb以上の断片の大きさについて
は、1%アガロースゲル電気泳動によって得られる結果
を採用し、約0.1kbから1kb未満の断片の大きさ
については4%ポリアクリルアミドゲル電気泳動によっ
て得られる結果を採用した。
【0041】実施例1:プラスミドpMTY21の造成
及び該プラスミドによるエシエリヒア・コリK12系株
の形質転換 (1)トリプトファンシンターゼ構造遺伝子(trp
A、trpB)を含むDNA断片(T断片)の調製
及び該プラスミドによるエシエリヒア・コリK12系株
の形質転換 (1)トリプトファンシンターゼ構造遺伝子(trp
A、trpB)を含むDNA断片(T断片)の調製
【0042】(A)ファージφ80ptの調製 エシエリヒア・コリK−12系株(ATCC2732
5)を100mlのL培地(トリプトン10g、酵母エ
キス5g、グルコース1g、NaCl 5g、蒸留水1
リットル;pH7.2)に接種し、37℃で約4時間振
盪した培養物0.2mlと、ファージφ80 (ATCC
11456a−B1)水溶液(105 ケ/ml)の0.
1mlとを、L培地軟寒天(L培地+寒天沫)中に混合
したのち、L培地寒天プレート上に重層する。該プレー
トを37℃にて約5時間培養するとプラーク(溶菌斑)
を生じ、さらに2〜3日間37℃にて培養を継続する
と、プラーク中にファージφ80溶原菌の生育コロニー
を生ずる。該溶原菌をL培地にて37℃で4時間培養
後、上記と同じL培地寒天プレート上に塗沫したのち、
紫外線照射(400〜800ergs/mm2 、10〜
20秒)による溶原ファージの誘発によりファージφ8
0pt(トリプトファンオペロンを含むファージDN
A)を調製した。
5)を100mlのL培地(トリプトン10g、酵母エ
キス5g、グルコース1g、NaCl 5g、蒸留水1
リットル;pH7.2)に接種し、37℃で約4時間振
盪した培養物0.2mlと、ファージφ80 (ATCC
11456a−B1)水溶液(105 ケ/ml)の0.
1mlとを、L培地軟寒天(L培地+寒天沫)中に混合
したのち、L培地寒天プレート上に重層する。該プレー
トを37℃にて約5時間培養するとプラーク(溶菌斑)
を生じ、さらに2〜3日間37℃にて培養を継続する
と、プラーク中にファージφ80溶原菌の生育コロニー
を生ずる。該溶原菌をL培地にて37℃で4時間培養
後、上記と同じL培地寒天プレート上に塗沫したのち、
紫外線照射(400〜800ergs/mm2 、10〜
20秒)による溶原ファージの誘発によりファージφ8
0pt(トリプトファンオペロンを含むファージDN
A)を調製した。
【0043】(B)トリプトファンオペロン画分の調製 エシエリヒア・コリK12系株(ATCC27325)
を1リットルのL培地(組成は前記と同じ)に接種し、
約37℃で約3時間振盪培養し、対数増殖期に25%
(w/v)グルコース溶液10mlと上記で調製したフ
ァージφ80pt溶液を1011ケ/mlの濃度で添加し
(moi20)、5時間振盪を継続後常法通りクロロホ
ルムの添加により、ファージφ80ptを大量に調製し
た〔Molecular cloning(1982)
p76,Cold SpringHarbor Lab
oratory参照〕。
を1リットルのL培地(組成は前記と同じ)に接種し、
約37℃で約3時間振盪培養し、対数増殖期に25%
(w/v)グルコース溶液10mlと上記で調製したフ
ァージφ80pt溶液を1011ケ/mlの濃度で添加し
(moi20)、5時間振盪を継続後常法通りクロロホ
ルムの添加により、ファージφ80ptを大量に調製し
た〔Molecular cloning(1982)
p76,Cold SpringHarbor Lab
oratory参照〕。
【0044】次に取得したファージφ80pt溶液をト
リス緩衝液(pH7.8)にて透析後、フェノール法に
より、DNA抽出法〔上記“Molecularclo
ning”p.85参照〕によってファージDNAを抽
出精製し、これに制限酵素BamHIを与え30℃で3
0分間反応させ、長さ約20kbのトリプトファンオペ
ロン遺伝子画分を得た。
リス緩衝液(pH7.8)にて透析後、フェノール法に
より、DNA抽出法〔上記“Molecularclo
ning”p.85参照〕によってファージDNAを抽
出精製し、これに制限酵素BamHIを与え30℃で3
0分間反応させ、長さ約20kbのトリプトファンオペ
ロン遺伝子画分を得た。
【0045】(C)プラスミドpBR322trpの調
製 前記(B)項で得たトリプトファンオペロン画分に制限
酵素SalI及びXhoIを37にて1時間反応させ長
さ約7.4kbのDNA画分を切り出し、次いで反応液
を65℃で5分間熱処理して制限酵素を失活させた後、
同様に制限酵素SalIで処理したプラスミドpBR3
22を添加混合した。次いで該失活溶液中の成分が最終
濃度として各々50mMトリス緩衝液(pH7.6)、
10mMMgCl2 、10mMジチオスレイトール、1
mM ATP及びT4DNAリガーゼ1unitになる
ように各成分を強化し、16℃で15時間保温すること
によってDNAを結合させた。
製 前記(B)項で得たトリプトファンオペロン画分に制限
酵素SalI及びXhoIを37にて1時間反応させ長
さ約7.4kbのDNA画分を切り出し、次いで反応液
を65℃で5分間熱処理して制限酵素を失活させた後、
同様に制限酵素SalIで処理したプラスミドpBR3
22を添加混合した。次いで該失活溶液中の成分が最終
濃度として各々50mMトリス緩衝液(pH7.6)、
10mMMgCl2 、10mMジチオスレイトール、1
mM ATP及びT4DNAリガーゼ1unitになる
ように各成分を強化し、16℃で15時間保温すること
によってDNAを結合させた。
【0046】再結合後のDNAを用いてエシエリヒア・
コリK12系株(トリプトファン要求変異株:ATCC
23718)を常法に従い形質転換させ、形質転換株
〔trp要求性の消失、すなわちプラスミド上のtrp
A、trpB遺伝子によりトリプトファンの生合成が可
能となり、最小培地(K2 HPO4 7g、KH2 PO4
2g、MgSO4 ・7H2 O 0.1g、(KH4 )2
SO4 1g、グルコース2g、蒸留水1リットル)上に
て生育可能となった菌株〕を得た。この菌株を常法に従
い液体培養し、培養液よりプラスミドを分離精製した
(以下このプラスミドをpBR322trpと称す
る)。
コリK12系株(トリプトファン要求変異株:ATCC
23718)を常法に従い形質転換させ、形質転換株
〔trp要求性の消失、すなわちプラスミド上のtrp
A、trpB遺伝子によりトリプトファンの生合成が可
能となり、最小培地(K2 HPO4 7g、KH2 PO4
2g、MgSO4 ・7H2 O 0.1g、(KH4 )2
SO4 1g、グルコース2g、蒸留水1リットル)上に
て生育可能となった菌株〕を得た。この菌株を常法に従
い液体培養し、培養液よりプラスミドを分離精製した
(以下このプラスミドをpBR322trpと称す
る)。
【0047】(D)トリプトファンシンターゼ構造遺伝
子(trpA、trpB)画分のクローニング 上記(C)項で得られたプラスミドpBR322trp
を制限酵素SacIIとSalIで37℃で1時間切断
し、trpA、trpB遺伝子を含む画分(長さ約3.
5kb)を得た。ついで制限酵素HincIIを用いて3
7℃で部分的に分解し、trpA、trpBを含む最小
区画分(長さ約2.6kb)を得た。この断片にSal
Iリンカーを混合し、T4DNAリガーゼで結合させ
て、両末端にSalI部位をもつtrpA、trpB画
分(T断片)を得た。
子(trpA、trpB)画分のクローニング 上記(C)項で得られたプラスミドpBR322trp
を制限酵素SacIIとSalIで37℃で1時間切断
し、trpA、trpB遺伝子を含む画分(長さ約3.
5kb)を得た。ついで制限酵素HincIIを用いて3
7℃で部分的に分解し、trpA、trpBを含む最小
区画分(長さ約2.6kb)を得た。この断片にSal
Iリンカーを混合し、T4DNAリガーゼで結合させ
て、両末端にSalI部位をもつtrpA、trpB画
分(T断片)を得た。
【0048】(2)トリプトファナーゼプロモーター及
び該プロモーターの下流に位置する調節遺伝子tnaC
を含むDNA断片(P断片)の調製 (A)エシエリヒア・コリK12系株(ATCC273
25)染色体DNAの調製 L培地(組成は前記と同じ)100mlを容量500m
lの三角フラスコに分注し、120℃で15分間滅菌処
理した。この培地にエシエリヒア・コリ(Eschcr
ichia coli)K12系株(ATCC2732
5)を植菌し、37℃で15時間培養を行った後、この
培養液2mlを採り、新たに上記培地100mlに接種
し、再度37℃で4時間培養を行なった。
び該プロモーターの下流に位置する調節遺伝子tnaC
を含むDNA断片(P断片)の調製 (A)エシエリヒア・コリK12系株(ATCC273
25)染色体DNAの調製 L培地(組成は前記と同じ)100mlを容量500m
lの三角フラスコに分注し、120℃で15分間滅菌処
理した。この培地にエシエリヒア・コリ(Eschcr
ichia coli)K12系株(ATCC2732
5)を植菌し、37℃で15時間培養を行った後、この
培養液2mlを採り、新たに上記培地100mlに接種
し、再度37℃で4時間培養を行なった。
【0049】培養終了後、この培養液全量を遠心分離
(8,000rpm、15分間、4℃)して集菌し、菌
体を50mMトリス緩衝液(pH8.0)−10mM
EDTA・2Na溶液50mlに懸濁した。次にリゾチ
ウムを最終濃度が2mg/mlになるように添加し、5
分間静置後、10%ドデシル硫酸ナトリウム溶液を6m
l添加し、65℃で30分間保温し、溶菌した。この溶
菌液に、5MNaCl溶液15mlを添加し、0℃で1
時間冷却し、全量を遠心分離(12000rpm、60
分間、4℃)し、上清画分を分取し、2倍量のエタノー
ルを加え、混合後、遠心分離(5000rpm、10分
間、4℃)した。得られた沈澱物を10mMトリス緩衝
液(pH7.5)−1mM EDTA・2Na溶液で溶
解させ、フェノール処理(除タンパク処理)およびRN
A分解酵素によりプラスミドを抽出し〔Molecul
ar cloning、(1982)p.130〜14
0参照〕、このプラスミドを制限酵素BamHI及びH
ind IIIで切断し、分子量をアガロースゲル電気泳動
を用いて調べたところ、プラスミドpBR322のHi
ndIII 及びBamHI部位に約3.2kbのDNAの
挿入がみられた(以下このプラスミドをpBR322t
naと称する)。
(8,000rpm、15分間、4℃)して集菌し、菌
体を50mMトリス緩衝液(pH8.0)−10mM
EDTA・2Na溶液50mlに懸濁した。次にリゾチ
ウムを最終濃度が2mg/mlになるように添加し、5
分間静置後、10%ドデシル硫酸ナトリウム溶液を6m
l添加し、65℃で30分間保温し、溶菌した。この溶
菌液に、5MNaCl溶液15mlを添加し、0℃で1
時間冷却し、全量を遠心分離(12000rpm、60
分間、4℃)し、上清画分を分取し、2倍量のエタノー
ルを加え、混合後、遠心分離(5000rpm、10分
間、4℃)した。得られた沈澱物を10mMトリス緩衝
液(pH7.5)−1mM EDTA・2Na溶液で溶
解させ、フェノール処理(除タンパク処理)およびRN
A分解酵素によりプラスミドを抽出し〔Molecul
ar cloning、(1982)p.130〜14
0参照〕、このプラスミドを制限酵素BamHI及びH
ind IIIで切断し、分子量をアガロースゲル電気泳動
を用いて調べたところ、プラスミドpBR322のHi
ndIII 及びBamHI部位に約3.2kbのDNAの
挿入がみられた(以下このプラスミドをpBR322t
naと称する)。
【0050】得られたpBR322tnaを制限酵素A
luIとRsaIで37℃で1時間切断し、トリプトフ
ァナーゼプロモーター及び調節遺伝子tnaCを含む長
さが約630bpの画分を得た。さらに、この断片にB
amHIリンカーを混合し、T4DNAリガーゼで結合
させて、両末端にBamHI部位を持つトリプトファナ
ーゼプロモーター及び調節遺伝子tnaCを含む画分
(P断片)を得た。
luIとRsaIで37℃で1時間切断し、トリプトフ
ァナーゼプロモーター及び調節遺伝子tnaCを含む長
さが約630bpの画分を得た。さらに、この断片にB
amHIリンカーを混合し、T4DNAリガーゼで結合
させて、両末端にBamHI部位を持つトリプトファナ
ーゼプロモーター及び調節遺伝子tnaCを含む画分
(P断片)を得た。
【0051】(3)目的プラスミドの造成 (A)プラスミドpBR322Ptna−trpの調製 まず、上記(1)項と(2)項で得たDNA画分を、そ
れぞれプラスミドpUC119(宝酒造製)のSalI
部位及びBamHI部位に常法に従い挿入した。次ぎ
に、このプラスミドを制限酵素EcoRIとHindII
I により部分切断を行い、トリプトファナーゼプロモー
ター及び調節遺伝子tnaC並びにトリプトファンシン
ターゼ構造遺伝子(trpA、trpB)を含むDNA
画分を切り出した。このDNA画分を、プラスミドpB
R322のEcoRI及びHindIII 部位に常法に従
い挿入し、トリプトファナーゼプロモーター及び調節遺
伝子tnaC並びにトリプトファンシンターゼ構造遺伝
子(trpA、trpB)とプラスミドpBR322を
含むプラスミドを得た(以下このプラスミドをpBR3
22Ptna−trpと称する)。
れぞれプラスミドpUC119(宝酒造製)のSalI
部位及びBamHI部位に常法に従い挿入した。次ぎ
に、このプラスミドを制限酵素EcoRIとHindII
I により部分切断を行い、トリプトファナーゼプロモー
ター及び調節遺伝子tnaC並びにトリプトファンシン
ターゼ構造遺伝子(trpA、trpB)を含むDNA
画分を切り出した。このDNA画分を、プラスミドpB
R322のEcoRI及びHindIII 部位に常法に従
い挿入し、トリプトファナーゼプロモーター及び調節遺
伝子tnaC並びにトリプトファンシンターゼ構造遺伝
子(trpA、trpB)とプラスミドpBR322を
含むプラスミドを得た(以下このプラスミドをpBR3
22Ptna−trpと称する)。
【0052】(B)目的プラスミドの造成 まず上記(A)項で得たプラスミドpBR322Ptn
a−trpをEcoRI及びSmaIで切断し、トリプ
トファナーゼプロモーター及び調節遺伝子tnaC並び
にトリプトファンシンターゼ構造遺伝子(trpA、t
rpB)を含むDNA断片とpBR322とから成るD
NA断片を含むDNA断片で断片の一方がEcoRI切
断末端、他方が平滑末端をもつ断片(P+T+S断片)
を得た。
a−trpをEcoRI及びSmaIで切断し、トリプ
トファナーゼプロモーター及び調節遺伝子tnaC並び
にトリプトファンシンターゼ構造遺伝子(trpA、t
rpB)を含むDNA断片とpBR322とから成るD
NA断片を含むDNA断片で断片の一方がEcoRI切
断末端、他方が平滑末端をもつ断片(P+T+S断片)
を得た。
【0053】また、プラスミドpBR322Ptna−
trpを制限酵素SphIでトリプトファナーゼプロモ
ーター及び調節遺伝子tnaC並びにトリプトファンシ
ンターゼ構造遺伝子(trpA、trpB)断片及びp
BR322の一部分を含む大きさが約6.6kbのDN
A断片を切り出し、T4ファージ由来のDNAポリメラ
ーゼで37℃、5分間反応させ、70℃で5分間失活処
理後、フェノール抽出、エタノール沈殿を行い、末端平
滑化された該DNA断片を含む画分を得た。
trpを制限酵素SphIでトリプトファナーゼプロモ
ーター及び調節遺伝子tnaC並びにトリプトファンシ
ンターゼ構造遺伝子(trpA、trpB)断片及びp
BR322の一部分を含む大きさが約6.6kbのDN
A断片を切り出し、T4ファージ由来のDNAポリメラ
ーゼで37℃、5分間反応させ、70℃で5分間失活処
理後、フェノール抽出、エタノール沈殿を行い、末端平
滑化された該DNA断片を含む画分を得た。
【0054】次にこのDNA断片を制限酵素EcoRI
で切断し、トリプトファナーゼプロモーター及び調節遺
伝子tnaC並びにトリプトファンシンターゼ構造遺伝
子(trpA、trpB)のみを含む大きさが約2.7
kbのDNA断片で、断片の一方がEcoRI切断末
端、他方が平滑末端をもつDNA断片(P+T断片)を
得た。
で切断し、トリプトファナーゼプロモーター及び調節遺
伝子tnaC並びにトリプトファンシンターゼ構造遺伝
子(trpA、trpB)のみを含む大きさが約2.7
kbのDNA断片で、断片の一方がEcoRI切断末
端、他方が平滑末端をもつDNA断片(P+T断片)を
得た。
【0055】上記のP+T+S断片とP+T断片につい
て、T4DNAリガーゼを用いて16℃、15時間反応
させることによりDNAの結合を行ない、目的とするプ
ラスミドを作製した。 (4)プラスミドpMTY21によるエシエリヒア・コ
リK12系株の形質転換エシエリヒア・コリK12系株
(ATCC27325)から常法〔分子生物学実験マニ
ュアル(1984)講談社〕に従いトリプトファナーゼ
欠損変異株を採取し、これを宿主として上記(3)項で
調製したプラスミドDNAを用いて常法に従って形質転
換させ形質転換株を得た。この菌株を常法に従い液体培
養し、該培養液よりプラスミドを分離精製し、このプラ
スミドをpMTY21と命名した。
て、T4DNAリガーゼを用いて16℃、15時間反応
させることによりDNAの結合を行ない、目的とするプ
ラスミドを作製した。 (4)プラスミドpMTY21によるエシエリヒア・コ
リK12系株の形質転換エシエリヒア・コリK12系株
(ATCC27325)から常法〔分子生物学実験マニ
ュアル(1984)講談社〕に従いトリプトファナーゼ
欠損変異株を採取し、これを宿主として上記(3)項で
調製したプラスミドDNAを用いて常法に従って形質転
換させ形質転換株を得た。この菌株を常法に従い液体培
養し、該培養液よりプラスミドを分離精製し、このプラ
スミドをpMTY21と命名した。
【0056】このプラスミドpMTY21を各種の制限
酵素で分解し、認識部位数及び分解断片の大きさを測定
した。その結果は前記表1に示したとおりであった。ま
た、プラスミドpMTY21の制限酵素切断点地図を図
1に示した。このプラスミドpMTY21を保持する形
質転換株エシエリヒア・コリYK2018は、茨城県つ
くば市東1丁目1番3号の工業技術院微生物工業技術研
究所に、受託番号:微工研菌寄第12231号(FER
M P−12231)として寄託されている。
酵素で分解し、認識部位数及び分解断片の大きさを測定
した。その結果は前記表1に示したとおりであった。ま
た、プラスミドpMTY21の制限酵素切断点地図を図
1に示した。このプラスミドpMTY21を保持する形
質転換株エシエリヒア・コリYK2018は、茨城県つ
くば市東1丁目1番3号の工業技術院微生物工業技術研
究所に、受託番号:微工研菌寄第12231号(FER
M P−12231)として寄託されている。
【0057】実施例2:形質転換株エシエリヒア・コリ
YK2018のトリプトファンシンターゼ活性の測定 前記L培地(炭素源としてグルコース1g/リットルの
かわりにコハク酸2g/リットルを含有)100mlを
500ml容三角フラスコに分注し、120℃で15分
間滅菌処理した後、実施例2で得た形質転換株エシエリ
ヒア・コリYK2018 (FERM P−12231)
又はその親株エシエリヒア・コリK−12系株(ATC
C27325)を植菌し、37℃にて1日振盪培養後、
同様に調製した培地にトリプトファンを50mg添加及
び無添加した培地に5ml接種し、同じく37℃にて8
時間振盪培養した。該培養液を遠心分離することにより
菌体を集菌し、100mMトリス緩衝液(pH8.0)
50mlにて洗浄し、再び遠心分離を行い集菌後、湿菌
体を200mg採取し、1mlの100mMトリス緩衝
液(pH8.0)に懸濁し超音波処理を行なった。
YK2018のトリプトファンシンターゼ活性の測定 前記L培地(炭素源としてグルコース1g/リットルの
かわりにコハク酸2g/リットルを含有)100mlを
500ml容三角フラスコに分注し、120℃で15分
間滅菌処理した後、実施例2で得た形質転換株エシエリ
ヒア・コリYK2018 (FERM P−12231)
又はその親株エシエリヒア・コリK−12系株(ATC
C27325)を植菌し、37℃にて1日振盪培養後、
同様に調製した培地にトリプトファンを50mg添加及
び無添加した培地に5ml接種し、同じく37℃にて8
時間振盪培養した。該培養液を遠心分離することにより
菌体を集菌し、100mMトリス緩衝液(pH8.0)
50mlにて洗浄し、再び遠心分離を行い集菌後、湿菌
体を200mg採取し、1mlの100mMトリス緩衝
液(pH8.0)に懸濁し超音波処理を行なった。
【0058】処理後の菌体破砕物を適当に100mMト
リス緩衝液(pH8.0)で希釈して常法〔Metho
ds in Enzymology,Academi
c,Press,New York(1962),vo
l 5,p794〜806参照〕に従い残存するインド
ールを定量した。その結果を下記表2に示した。
リス緩衝液(pH8.0)で希釈して常法〔Metho
ds in Enzymology,Academi
c,Press,New York(1962),vo
l 5,p794〜806参照〕に従い残存するインド
ールを定量した。その結果を下記表2に示した。
【0059】 表 2 トリプトファンシンターゼ活性(Unit* ) 菌 株 トリプトファン添加 トリプトファン無添加 ATCC27325 <1 3 YK2018 250 4 *1 Unit =1μmole生成インドール量/1時間
【0060】実施例3 L−トリプトファンの製造 実施例2で調製したL培地100mlを500ml用三
角フラスコに分注し、120℃で15分間滅菌処理した
ものに前記実施例2で得た形質転換株エシエリヒア・コ
リYK2018 (FERM P−12231)又はその
親株エシエリヒア・コリK12系株(ATCC2732
5)を植菌し37℃にて1日振盪培養後、同様にして調
製した培地50mlを容三角フラスコに分注し、120
℃で15分間滅菌処理したものにトリプトファンを50
mg添加した培地に2ml接種し、同じく37℃にて5
時間振盪培養した。遠心分離を用いて菌体を回収し、こ
れをインドール2.5g、DL−セリン10.0gおよ
びピリドキサールリン酸0.5mgを含む100mMト
リス緩衝液(pH7.8)50mlに懸濁し振盪しなが
ら37℃で24時間反応を行なった。
角フラスコに分注し、120℃で15分間滅菌処理した
ものに前記実施例2で得た形質転換株エシエリヒア・コ
リYK2018 (FERM P−12231)又はその
親株エシエリヒア・コリK12系株(ATCC2732
5)を植菌し37℃にて1日振盪培養後、同様にして調
製した培地50mlを容三角フラスコに分注し、120
℃で15分間滅菌処理したものにトリプトファンを50
mg添加した培地に2ml接種し、同じく37℃にて5
時間振盪培養した。遠心分離を用いて菌体を回収し、こ
れをインドール2.5g、DL−セリン10.0gおよ
びピリドキサールリン酸0.5mgを含む100mMト
リス緩衝液(pH7.8)50mlに懸濁し振盪しなが
ら37℃で24時間反応を行なった。
【0061】反応終了物を水で10倍に希釈したのち遠
心分離により得た上澄液について高速液体クロマトグラ
フィーで生成したL−トリプトファンの分析を行なっ
た。また、反応終了後50mlの10倍希釈液500m
lをアンモニア型強酸性イオン交換樹脂(ダイヤイオン
SK−1B、三菱化成製)のカラムを通してL−トリプ
トファンの粗結晶を析出させたのち、これをアセトンで
洗浄し乾燥してL−トリプトファンの結晶重量を測定し
た。
心分離により得た上澄液について高速液体クロマトグラ
フィーで生成したL−トリプトファンの分析を行なっ
た。また、反応終了後50mlの10倍希釈液500m
lをアンモニア型強酸性イオン交換樹脂(ダイヤイオン
SK−1B、三菱化成製)のカラムを通してL−トリプ
トファンの粗結晶を析出させたのち、これをアセトンで
洗浄し乾燥してL−トリプトファンの結晶重量を測定し
た。
【0062】その結果を下記表3に示した。 表 3 L−トリプトファン L−トリプトファン菌 株 生成量(g/リットル) 結晶重量(g) ATCC27325 <0.1 <0.1 YK2018 3.9 1.4
【図1】本発明のプラスミドpMTY21の制限酵素切
断点地図である。
断点地図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 (C12N 1/21 C12R 1:19) (C12P 13/22 C12R 1:19)
Claims (3)
- 【請求項1】 トリプトファナーゼオペロン中のプロモ
ーター及び該プロモーターの下流に位置する調節遺伝子
tnaCを含むDNA断片と、該DNA断片の下流に結
合したトリプトファンオペロン由来のトリプトファンシ
ンターゼ構造遺伝子を含むDNA断片とから成るDNA
断片の少なくとも2個と、ColE1系プラスミド由来
の自律増殖能を司る遺伝子を含むDNA断片から成るこ
とを特徴とする組換えプラスミド。 - 【請求項2】 プラスミドpMTY21である請求項1
記載の組換えプラスミド。 - 【請求項3】 請求項1または2記載の組換えプラスミ
ドで形質転換されたエシエリヒア・コリK12系微生
物。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25626591A JPH0595788A (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 組換えプラスミド及びそれを含む微生物 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP25626591A JPH0595788A (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 組換えプラスミド及びそれを含む微生物 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0595788A true JPH0595788A (ja) | 1993-04-20 |
Family
ID=17290247
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP25626591A Pending JPH0595788A (ja) | 1991-10-03 | 1991-10-03 | 組換えプラスミド及びそれを含む微生物 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0595788A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108913642A (zh) * | 2018-07-27 | 2018-11-30 | 天津科技大学 | 大肠杆菌基因工程菌及其发酵同步生产l-色氨酸与l-缬氨酸的用途 |
-
1991
- 1991-10-03 JP JP25626591A patent/JPH0595788A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN108913642A (zh) * | 2018-07-27 | 2018-11-30 | 天津科技大学 | 大肠杆菌基因工程菌及其发酵同步生产l-色氨酸与l-缬氨酸的用途 |
| CN108913642B (zh) * | 2018-07-27 | 2021-08-24 | 天津科技大学 | 大肠杆菌基因工程菌及其发酵同步生产l-色氨酸与l-缬氨酸的用途 |
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