JPH059779A - 亜鉛−クロム合金電気めつき鋼板の製造方法 - Google Patents

亜鉛−クロム合金電気めつき鋼板の製造方法

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JPH059779A
JPH059779A JP4986691A JP4986691A JPH059779A JP H059779 A JPH059779 A JP H059779A JP 4986691 A JP4986691 A JP 4986691A JP 4986691 A JP4986691 A JP 4986691A JP H059779 A JPH059779 A JP H059779A
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JP
Japan
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current
plating
steel sheet
chromium
zinc
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JP4986691A
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Masaya Kimoto
雅也 木本
Tetsuaki Tsuda
哲明 津田
Atsuhisa Yagawa
敦久 矢川
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Nippon Steel Corp
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Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】耐チッピング性をはじめ、耐食性、塗装後耐食
性など、自動車用防錆鋼板として要求される総合的な性
能に優れた亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板の製造。 【構成】めっき電流として、 OFFタイムが1msec〜1se
cであり、かつデューティー比が 0.5以上である電流波
形のパルス電流を使用するか、周波数が1〜100Hz であ
り、電流変動幅が±1%〜±50%である電流波形の交流
を重畳した直流電流あるいはパルス電流を使用し、めっ
き層のクロム含有量が1〜70wt%以下であるめっきを行
う。この方法は、めっき層の最下層ならびに最表層のみ
に適用しても効果が認められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、未塗装あるいは塗装状
態において、耐食性、皮膜密着性、塗装後耐食性など、
自動車用防錆鋼板として要求される総合的な性能に優れ
た亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板の製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、亜鉛または亜鉛を主体とする合金
めっきを施した鋼板が自動車用防錆鋼板として広く用い
られている。この鋼板は亜鉛のもつ犠牲防食作用を利用
するものであるが、寒冷地帯において、冬期に、凍結防
止用に岩塩を散布した道路を走行する場合のような過酷
な腐食環境下では、防食性能が不十分である。すなわ
ち、亜鉛は素地鋼板に比較して電気化学的に十分卑な電
位を持つので、犠牲防食作用という観点からは好ましい
が、塩分の存在する条件下では亜鉛の溶出速度が非常に
早く、長期にわたって鋼板の防錆効果を維持することが
できない。
【0003】これを改善するために、主として鉄または
ニッケルをめっき皮膜中に含有させた合金亜鉛めっき鋼
板が使用されている。この合金めっき皮膜は、腐食が進
行し始めるとその電位が貴に移行し、素地鋼板との電位
差が減少して、必要以上の腐食電流が流れ合金めっき皮
膜が短期間に溶出するのを抑制する。しかしながら、亜
鉛−鉄合金電気めっきではめっき皮膜中の鉄分が腐食す
るときに赤錆が発生し、また、亜鉛−ニッケル合金電気
めっきではめっき皮膜中のニッケルが単体の金属の状態
で残存するために、腐食がある程度進行すると素地鋼板
との電位関係が逆転し、めっき皮膜の電位が貴となって
素地鋼板の孔食を促進するという欠点がある。
【0004】これに対して、1wt%超から70wt%のクロ
ムを含有する亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板が提案
されている (特公昭63−243295号公報など) 。クロムは
亜鉛と合金状態で存在する場合には亜鉛と同等の電位を
示し、素地鋼板より電気化学的に卑であるため、めっき
皮膜は鋼板を犠牲防食作用により十分保護することが可
能である。さらに、溶出したクロムは不動態化し、素地
鋼板に対して、亜鉛の腐食生成物よりも強固な保護皮膜
となる。
【0005】しかしながら、一般にクロム系のめっき皮
膜は引張りの内部応力 (残留応力)が大きく、クラック
やピンホールが生じ易い欠点をもっているため、十分な
耐食性を発揮することができない。さらに、クロムと亜
鉛との合金めっきにおいては、金属間化合物が形成され
るため、めっき皮膜の脆性が大きいという欠点がある。
つまり、塗装後において良好なめっき皮膜密着性が得ら
れないため、耐チッピング性が劣っている。耐チッピン
グ性とは、自動車の車体の外面に適用された防錆鋼板に
要求される性能で、走行時に路面から跳ねあげられた小
石や岩塩(凍結防止のため散布される)の衝突により塗
膜がめっき皮膜ごと剥離する現象に対する耐性である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、耐食性、皮
膜密着性(耐チッピング性)、塗装後耐食性など、自動
車用防錆鋼板として要求される総合的な性能に優れた亜
鉛−クロム合金電気めっき鋼板の製造方法を提供するこ
とを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】電気クロムめっきあるい
はクロム合金電気めっきにおいては、めっき皮膜に生ず
る内部応力を緩和することによりクラックやピンホール
を低減させることが可能であり、内部応力を緩和するた
めには、めっき電流としてパルス電流を使用するのが有
効であることが、知られている (金属表面技術、第39
巻、第4号(1988)、 156頁〜168頁) 。
【0008】本発明者等は、自動車用防錆鋼板としての
亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板の製造にこのパルス電
流の適用を試み、特定の条件を満たす波形のパルス電流
を用いることにより耐チッピング性に優れた高耐食性の
めっき皮膜が得られることを見いだした。また、このよ
うな効果は、パルス電流だけでなく特定の条件を満たす
交流を重畳した直流電流あるいはパルス電流を用いる場
合にも認められる。
【0009】本発明の要旨は、下記およびの電気め
っき鋼板の製造方法にある。
【0010】 めっき電流として、 OFFタイムが1ms
ec(10-3sec)〜1sec であり、かつデューティー比(1
周期中のONタイムの比率)が 0.5以上である電流波形の
パルス電流を使用して、めっき層のクロム含有量が1〜
70wt%であるめっきを施すことを特徴とする亜鉛−クロ
ム合金電気めっき鋼板の製造方法。
【0011】 めっき電流として、周波数が1〜 100
Hzであり、かつ電流変動幅が使用する直流電流あるいは
パルス電流に対して±1%〜±50%である交流を重畳し
た直流電流あるいはパルス電流を使用して、めっき層の
クロム含有量が1〜70wt%であるめっきを施すことを特
徴とする亜鉛−クロム系合金電気めっき鋼板の製造方
法。
【0012】本発明方法により形成されるめっき皮膜
は、上記のようにクロムを1〜70wt%、亜鉛を30wt%以
上含有する亜鉛−クロム系のめっき皮膜である。
【0013】前記の電流振動幅±1%〜±50%の交流と
は、使用する直流電流あるいはパルス電流の電流値に対
して、+側に1%および−側に1%の幅で電流が振動す
る電流、ないし+側に50%および−側に50%の幅で電流
値が振動する電流をいう。
【0014】なお、ONタイムおよび OFFタイムとは、そ
れぞれ、パルス電流の通電時間および中断時間である。
【0015】
【作用】本発明方法により耐チッピング性に優れた高耐
食性のめっき鋼板が得られるのは、以下の作用効果によ
るものと考えられる。
【0016】(a) めっき皮膜に生ずる内部応力が緩和さ
れ、めっき皮膜の素地鋼板に対する密着力が向上する。
【0017】(b) クロムが酸化物の状態ではなく亜鉛−
クロム共析めっき層として均一に電析し、化成処理性な
らびに塗膜密着性が向上する。
【0018】まず、(a) の作用について説明する。
【0019】電気めっき時の鋼板表面においては、目的
とする金属の電析だけではなく同時に水素の析出も起こ
っているが、この水素は、めっき液中の水素イオンが電
子を受け取って鋼板表面上で原子状水素となり、もう一
つの原子状水素と結びついて水素分子 (ガス) となり、
鋼板表面から脱離したものである。ところが、この過程
の途中段階で、原子状水素の一部が電析した金属、すな
わちめっき皮膜の結晶格子の中に取り込まれ、この水素
に起因してめっき皮膜内に内部応力が生ずる。
【0020】この内部応力によってめっき皮膜の剥離が
生ずるとともに、めっき皮膜の脆化が助長されるが、後
述の実施例に示すように、めっき電流として前記の条件
を満たすパルス電流や、特定の周波数の交流を重畳した
直流あるいはパルス電流を用いると、めっき皮膜に生ず
る内部応力が緩和され、めっき皮膜の素地鋼板に対する
密着力が向上して、耐チッピング性に優れためっき皮膜
が得られるのである。
【0021】次に、(b) の作用については、以下のよう
に考えられる。
【0022】クロムは酸素親和力が大きく、電析におい
ては金属状態としてよりも酸化物として析出し易い傾向
にある。電気めっき時の鋼板表面近傍のめっき液側にお
いては、前記のように、水素の析出により水素イオンが
消費され、電極めっき液界面のpHが上昇するとともにク
ロムイオンも減少し、酸化物状態で析出するクロムが増
え、かつ析出が不均一でポロシティーの多いめっき皮膜
となる。
【0023】この酸化物状態のクロムがめっき皮膜と素
地鋼板の界面に多く存在すれば、酸化物は金属とのぬれ
性が悪いために、めっき皮膜の素地鋼板に対する密着力
が低下する。
【0024】また、この酸化物状態のクロムがめっき皮
膜の表層に多く存在すれば、前述のように強固な不動態
皮膜となり、その結果、化成処理性が低下し、ひいては
塗膜密着性も低下する。
【0025】これに対して、本発明方法を適用し、めっ
き電流としてパルス電流を用いると、 OFFタイムが間歇
的に与えられることとなり、その間に、ONタイムでの電
析により減少した水素イオンおよびクロムイオンが沖合
から電極界面への各イオンの移動により補われ、もとの
状態に回復する。前記の条件を満たす交流を重畳した直
流あるいはパルス電流を用いる場合も、めっき電流に周
期的な増減があるので、めっき電流が減少した状態の時
に界面のpHおよびクロムイオンがもとの状態に回復する
方向に作用し、パルス電流を用いた場合と同様の効果が
あらわれる。
【0026】その結果、酸化物状態でのクロムの析出が
抑制され、クロムは亜鉛−クロム共析めっき層として電
析し、めっき皮膜の素地鋼板に対する密着力が向上する
とともに、めっき皮膜の密着性や化成処理性が向上する
ものと考えられる。
【0027】上述のように、めっき皮膜の素地鋼板との
密着性、化成処理性ならびに塗膜との密着性はいずれも
界面の問題である。つまり、めっき皮膜の素地鋼板との
密着性は、素地鋼板とめっき皮膜の界面部分にあるめっ
き皮膜中の酸化物状態のクロムの存在およびその部分の
内部応力に関係し、めっき皮膜の化成処理性ならびに塗
膜との密着性は、塗膜とめっき皮膜の界面部分にあるめ
っき皮膜中の酸化物状態のクロムの存在に関係する。従
って、例えば3層以上のめっきを施す場合は、全層を本
発明方法により行わず、最下層ならびに最表層のみに本
発明方法を適用してもよく、めっき量がそれぞれ10mg/m
2 以上であればその効果は十分に発揮される。
【0028】本発明方法(の発明)において、パルス
電流の OFFタイムを1msec〜1secと限定した理由は、
OFFタイムが1msec未満では時間が短すぎ界面におけるp
Hの上昇、クロムイオンの欠乏を十分に回復することが
できず、逆に1sec を超えるとめっき皮膜が溶出するか
らである。
【0029】さらに、デューティー比を 0.5以上とした
のは、 0.5未満では有効な電流効率でめっきを施すこと
ができないためである。
【0030】めっき皮膜のクロム含有量を1〜70wt%と
限定した理由は、クロム含有量が1wt%未満ではクロム
酸化物の不動態皮膜による防食効果が十分ではなく、逆
にクロム含有量が70wt%を超え、亜鉛の含有量が30wt%
未満になると、めっき皮膜の犠牲防食効果が十分に得ら
れないためである。
【0031】の発明において、交流を重畳した直流電
流あるいはパルス電流を使用する場合、周波数を1〜 1
00Hz、電流変動幅を±1%〜±50%と限定した理由は、
この範囲を外れると、めっき時の電極界面におけるpHが
上昇し、クロムイオンが欠乏した状態がもとの状態に回
復しないからである。
【0032】
【実施例】0.8 mm厚の冷延鋼板に、Zn2+: 50g/l 、C
r3+: 20g/l 、Na+ : 20g/lを硫酸塩として含むめっき浴
(50℃、pH=1.8に調整)を用い、液流速を1m/sec と
し、表1に示す種々の条件で亜鉛−クロム合金電気めっ
きを施した。次いで、表2に示す条件で塗装を行い、耐
食性(塗装前のめっき鋼板の耐食性、即ち、裸耐食
性)、皮膜密着性(耐チッピング性)及び塗装後耐食性
について性能調査を行った。
【0033】試験方法および各試験における評価方法は
表3に示すとおりである。なお、耐食性試験は塗装前の
めっき鋼板について行った。
【0034】調査結果を表4に示す。この表から、本発
明例では、比較例に比べ耐食性、耐チッピング性、塗装
後耐食性のいずれにおいても優れていることがわかる。
【0035】
【表1】
【0036】
【表2】
【0037】
【表3】
【0038】
【表4】
【0039】
【発明の効果】亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板を製造
するに際し、本発明方法を適用すれば、耐食性、皮膜密
着性(耐チッピング性)、塗装性、塗装後耐食性など、
総合的な性能に優れためっき鋼板を得ることが可能であ
る。このめっき鋼板は自動車用防錆鋼板等として適用さ
れ、工業的価値は非常に大きい。
【0040】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】めっき電流として、 OFFタイムが1msec〜
    1sec であり、かつデューティー比が 0.5以上である電
    流波形のパルス電流を使用して、めっき層のクロム含有
    量が1〜70wt%であるめっきを施すことを特徴とする亜
    鉛−クロム合金電気めっき鋼板の製造方法。
  2. 【請求項2】めっき電流として、周波数が1〜 100Hzで
    あり、かつ電流変動幅が使用する直流電流あるいはパル
    ス電流に対して±1%〜±50%である交流を重畳した直
    流電流あるいはパルス電流を使用して、めっき層のクロ
    ム含有量が1〜70wt%であるめっきを施すことを特徴と
    する亜鉛−クロム合金電気めっき鋼板の製造方法。
JP4986691A 1991-03-14 1991-03-14 亜鉛−クロム合金電気めつき鋼板の製造方法 Pending JPH059779A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994001602A1 (fr) * 1992-07-10 1994-01-20 Kawasaki Steel Corporation Tole en acier resistant a la rouille et presentant des caracteristiques ameliorees y compris la resistance a la corrosion

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO1994001602A1 (fr) * 1992-07-10 1994-01-20 Kawasaki Steel Corporation Tole en acier resistant a la rouille et presentant des caracteristiques ameliorees y compris la resistance a la corrosion
US5510196A (en) * 1992-07-10 1996-04-23 Kawasaki Steel Corporation Corrosion resistant steel sheets improved in corrosion resistance and other characteristics

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