JPH06100598B2 - 感光性化合物および光フィルター層を含む分析要素ならびにその使用法 - Google Patents

感光性化合物および光フィルター層を含む分析要素ならびにその使用法

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JPH06100598B2
JPH06100598B2 JP62032619A JP3261987A JPH06100598B2 JP H06100598 B2 JPH06100598 B2 JP H06100598B2 JP 62032619 A JP62032619 A JP 62032619A JP 3261987 A JP3261987 A JP 3261987A JP H06100598 B2 JPH06100598 B2 JP H06100598B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、臨床化学に関し、更に詳しくは、多層分析要
素および臨床上重要な酵素検体、例えば、リパーゼ、ク
レアチンキナーゼまたはそのイソ酵素(イソエンチー
ム)の測定方法に関する。
〔先行技術〕
化学的または生物学的物質(本明細書では検体とする)
の測定のための種々の流体の比色検定は、よく知られて
いる。このような検定は、人および動物の病気を迅速か
つ経済的に診断および治療するための医学および獣医学
の職業的努力として、臨床化学において特に重要であ
る。その結果として、研究者は絶えず、このような検定
を行なうためのさらに高感度でありより費用の少ない方
法を探究している。
かかる臨床化学技術に対する比較的最近の貢献は、例え
ば米国特許第3,992,158号および同第4,144,306号に開示
されているものの如き、薄膜多層分析要素の開発であっ
た。これらの要素は、一般に、非多孔質支持体上に設け
られた多孔質展開層、試薬層および記録層を有すると記
載されている。支持体は、特定の波長で検出し得る種
(species)の測定を容易にするために、入射輻射線
(又は放射線)の全部または一部を通過するよう設計さ
れている。
この技術における他の重要な進歩は、米国特許第4,089,
747号に記載されている。この文献には、過酸化水素ま
たは、検体の存在の結果として過酸化水素が発生するグ
ルコース、尿酸および他の検体用の検定に非常に有用に
なって来ている、ある種のトリアリールイミジアゾール
ロイコ染料が記載されている。
ヒトの血清中のクレアチンキナーゼ(本明細書ではCKと
略記する、しかし、クレアチンホスホキナーゼCPKまた
はATP:クレアチンホスホトランスフェラーゼE.C.2.7.3.
2.としても知られている)の活性の測定は、骨筋の疾患
および心筋の疾患の診断のための最も高感度のある実験
室的方法の1つと考えられている。CKの測定は、例え
ば、進行性筋ジストロフィー、皮膚筋炎および特に心筋
梗塞に有用である。CKの3つのイソ酵素の1つであるCK
−MBの測定は、心臓梗塞の場合での心臓に対する損傷の
評価のために重要である。
クレアチンキナーゼを含む多くの検体の最も標準的な検
定は、一般に光吸収における変化を測定する。試験試料
上の光入射は、光学装置および使用する方法に依存し、
広帯域輻射線または透過輻射線である。
〔解決すべき問題点〕
しかしながら、このような検定に使用されるある種の化
合物は、感光性即ちこれら化合物は公に応答して早過ぎ
る変化を起したり、または変化を促進させたりする。特
に、検定に有用なある染料または染料プレカーサー(例
えば、上記トリアリールイミダゾールロイコ染料)は、
CKまたは他の酵素のための検定を含む種々の検定で望ま
しくない感光性を示す。その結果として、該染料または
そのプレカーサーは、検定において、望ましくない光学
濃度の変化および高割合(high rate)のバックグラン
ド生成を与えるのが早過ぎる。換言すれば、望ましくな
い検出可能な割合変化がある。この問題は、検体からの
応答が望ましくないバックグランドよりもはるかに大き
いために、高濃度で存在する検体の検定においては認め
られない。しかしながら、この問題は、検体が比較的低
濃度で存在する場合には顕著になってくる。高割合又は
高速度でのバックグランド生成は、検定感度および精度
を著しく低下させる。
多くの感光性染料および染料プレカーサーが低レベルの
検体の検定に有用であるが、これらの使用はその感光性
のために制限される。
〔問題を解決する手段〕
上記の問題は、臨床上重要な酵素検体に応答する検出可
能な光学濃度の変化を与えることができる感光性化合物
を含有する分析要素によって克服される。
本発明に従えば、感光性化合物を含有して成り、濃度変
化を検出するための入射輻射線が、感光性化合物上に入
射する前に、光フィルター層を通過するように要素中に
位置された、感光性化合物に悪影響を及ぼす輻射線を吸
収し、感光性でない化合物を透過する少なくとも一種の
フィルター染料を含む前記光フィルター層を有する分析
要素が提供される。
本発明に従えば、また、(A)臨床上重要な酵素検体を
含むと思われる液体の試料を、感光性化合物を含有して
成り、濃度変化を検出するための入射輻射線が、感光性
化合物上に入射する前に、光フィルター層を通過するよ
うに要素中に位置された、感光性化合物に悪影響を及ぼ
す輻射線を吸収し、感光性でない化合物を透過する少な
くとも一種のフィルター染料を含む前記光フィルター層
を有する分析要素と接触させ、そして (B)検体の存在によって生ずる光学濃度の変化を測定
する ことを含んでなる、臨床上重要な酵素検体の測定方法が
提供される。
〔実施態様〕
本発明は、分光光度的に測定することができる広範囲の
臨床上重要な酵素検体のあらゆるものの測定(定性また
は定量測定)に関する。このような検体は、一般に、試
験流体中に低レベル、例えば、150I.U./dl未満、特に50
I.U./dl未満で存在する。これらには、クレアチンキナ
ーゼまたはそのイソ酵素、リパーゼ、ラクテートデヒド
ロゲナーゼ、アルドラーゼ、トランスアミナーゼ、およ
び当業者に知られている他のものが含まれる。本発明
は、水性液体中の全クレアチンキナーゼまたはクレアチ
ンキナーゼイソ酵素の比色測定に特に有用である。
本発明は、あらゆる水性流体を検定するために使用する
ことができる。それは、特に動物または人の生物学的流
体の検定に有用である。このような流体には、全血液、
血漿、血清、リンパ液、胆汁、尿、骨髄液、唾液、汗、
便分泌物などが含まれるが、これらに限定されるもので
はない。また、骨筋、心臓、腎臓、肺臓、脳、骨髄また
は皮膚の如き人または動物組織の流体標本を検定するこ
とも可能である。本発明の好ましい用途は、ヒト血清中
の検体を測定することである。試験試料は稀釈するかま
たは稀釈しないでできる。
好適な実施態様において、本発明は、CK−MMおよびCK−
BBも含有する可能性のある生物学的流体中のクレアチン
キナーゼ、例えば、クレアチンキナーゼ−MBのイソ酵素
を選択的に測定するための免疫化学的方法に関する。他
のイソ酵素も同様に測定することができる。一般に、本
発明の方法は、検定されるべき液体を本発明の分析要素
と適当に接触させることからなり、その詳細は以下に述
べる。この接触の前または接触と同時にイソ酵素の検定
のために、液体試料を、関心のないイソ酵素−例えば、
試料中に存在するCK−MMおよびCK−MBイソ酵素中のMサ
ブユニット−と優先的に反応するか、または関心のない
イソ酵素の酵素活性を抑制することのできる1種または
2種以上の抗体と接触させる。この例において、CK−MB
イソ酵素Bサブユニットは、抗体の存在によって理想的
に影響されず、そのために、検出可能な光学濃度の変化
を生ずる多くの反応系列において反応しない。CK−BBの
量は、一般的にこのような検定において無視し得ると考
えられる。それで、生じた濃度変化は、流体試料中のCK
−MBイソ酵素の量に直接関係している。
本発明の方法は、検体を、濃度変化を生ずるに十分な試
薬と接触または混合した時、検体の存在の結果として生
ずる光学濃度の変化を測定することによって行なわれ
る。ある場合には、ここに記載した感光染料(又は色
素)または染料プレカーサーのみが、光学濃度の変化を
与えるために必要である。好ましい態様において、追加
の試薬は、1つまたは2つ以上の反応を通して、検体の
存在下に光学濃度の変化を与える相互作用組成物の形で
要素中に存在する。
望ましくない感光効果に関係なく、本発明の方法で使用
することのできる感光性化合物には、電磁輻射線に応答
して、ある方法で変化する有機または無機化合物が含ま
れる。例えば、この化合物は、入射輻射線を伴なう光学
濃度中で変化する感光性染料または染料プレカーサーで
ある。また、この化合物は、電磁輻射線に応答して、変
化し、反応しまたは変化をひき起こす電子移動剤、補足
因子、基質、緩衝剤、活性化剤、抗酸化剤等である。
本発明の実施に有用な感光性染料または染料プレカーサ
ーには、検出のための特徴ある波長を吸収または発生す
る能力を有する全ての有機化合物、または、そのような
種に転換し得る全ての有機化合物が含まれる。これらの
物質は、逆に、電磁輻射線、特に200〜700nmの範囲内の
電磁スペクトルに対し感光性であり、この輻射線に応答
して光学濃度の変化を示す。
有用な感光性染料およびプレカーサーの種類には、シア
ニン、アロポーラーシアニン、トリアリールメタンおよ
びイミダゾール、特に、上記米国特許第4,089,747号、
ヨーロッパ特許出願第122,641号および日本特許公報58
−45,557号に記載されているようなジーおよびトリアリ
ールイミダゾールロイコ染料が含まれる。米国特許第4,
089,747号のトリアリールイミダゾールロイコ染料は、
本発明の実施に好ましい。
本発明の詳細の残りの部分は、それをクレアチンキナー
ゼまたはそのイソ酵素の検定に応用したとき示す。しか
しながら、本発明は、これら実施態様の範囲に限定され
ない。
クレアチンキナーゼの測定のための濃度変化は、分光光
度的に検出され、クレアチンホスフェートの反応または
反応(1)に従う進行方向におけるその反応生成物から
得られる光学濃度を意味する。
この最も簡単な形において、検定はクレアチンホスフェ
ートの消失またはクレアチンの出現のいずれかを測定で
きる。
しかしながら、一般に、反応(1)は、ATPまたはその
反応生成物のさらに次の反応の結果として光学濃度の変
化を与える1つまたは2つ以上の他の酵素反応と組み合
わせられる。光学濃度の変化は比色的、螢光光度的、測
光的であり、無色から着色への変化、着色から無色への
変化、光学濃度における増加または減少のレートの変
化、または、1つの波長から他の波長への吸収のシフト
のいずれかである。
さらに特に、全CKまたはイソ酵素、例えばCK−MBは、比
色法によって測定され、光学濃度の変化は200と900nmの
間の波長で測定される。
この実施態様において、光学濃度の変化は、検体と相互
作用組成物との反応の副生物と反応する感光性染料また
は染料プレカーサーによって与えられる。
本発明の好ましい実施態様において、全CKまたはCK−MB
活性は、次の一連の反応によって測定される。
(4)中間体種+感光性染料または染料プレカーサー→
比色法的測定可能種 この好ましい実施態様の実施における全クレアチンキナ
ーゼまたはそのイソ酵素の定量化は、電子受容体として
の酸素、過酸化活性を有する物質および感光性色原体を
使用して達成される。このような場合に、反応(3)で
は、ジヒドロキシアセトンホスフェートおよび過酸化水
素が生成する。この一連の反応の詳細は米国特許第4,54
7,461号に記載されている。
有用な過酸化性物質にはパーオキシダーゼ(天然に存在
するものおよび合成のものの両方)が含まれる。パーオ
キシダーゼは、過酸化水素が他の物質を酸化する反応に
触媒作用をする酵素である。パーオキシダーゼは一般
に、鉄ポルフィリンを含む複合蛋白質である。パーオキ
シダーゼはセイヨウワサビ(horseradish)、ポテト、
イチジク樹液およびカブ中に(植物パーオキシダー
ゼ)、牛乳中に(ラクトパーオキシダーゼ)並びに白血
球中に(ベルドパーオキシダーゼ)存在する。それは微
生物中にも存在し、発酵によって生成され得る。好まし
いパーオキシダーゼはセイヨウワサビから得られるもの
である。
本発明において有用な過酸化水素およびパーオキシダー
ゼの存在下に色生成をもたらす感光性色原体は前に記載
されている。ロイコ染料は、上記引用例に記載されたも
のを含んでいて特に有用である。特に有用なロイコ染料
には、2−(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−4,5−ビス(4−ジメチル−アミノフェニル)イ
ミダゾール、2−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェ
ニル)−4,5−ビス(p−ジメチルアミノフェニル)−1
H−イミダゾール、2−(3−エトキシ−4−ヒドロキ
シフェニル−4,5−ビス(p−ジメチルアミノフェニ
ル)−1H−イミダゾール、2−(4−ヒドロキシ−3,5
−ジメトキシフェニル)−4−〔4−(ジメチルアミ
ノ)−フェニル−5−(2−フリル)イミダゾール、2
−(4−ヒドロキシ−3,5−ジメトキシフェニル)−4,5
−ジ(2−フリル)イミダゾール、2−(3,5−ジメト
キシ−4−ヒドロキシフェニル)−4−〔4−(ジメチ
ルアミノ)フェニル〕−5−フェネチルイミダゾールお
よび2−(3,5−ジメトキシ−4−ヒドロキシフェニ
ル)−4−〔4−(ジメチルアミノ)フェニル〕−5−
ベンジルイミダゾールなどが含まれる。
感光性染料または染料プレカーサーを含む、本発明の実
施に有用な試薬、基質および酵素の量は、試料中の酵素
検体(例えば、クレアチンキナーゼまたはイソ酵素)の
広範囲の濃度、検出装置の性能および生ずる検出可能な
変化に依存する。その量は、上記引用例の教示を有する
臨床化学における当業者によって容易に測定できる。
本発明の分析要素には、CK活性化剤、アデニル酸キナー
ゼ抑制剤、金属イオン補足因子(例えば、マグネシウ
ム、カルシウムおよび鉄イオン)、溶剤、緩衝剤または
界面活性剤を含む、全CKまたはCKイソ酵素測定に一般に
使用される他の試薬または付加物もまた含まれ得る。全
クレアチンキナーゼ活性を促進する1種または2種以上
のCK活性化剤を含むことが、特に望ましい。このような
活性化剤には、チオグルコース、ジチオスレイトール、
ジチオエリスリトール、メルカプトエタノール、グルタ
チオン、N−アセチルシステイン、システイン、チオグ
リセロールおよびチオグリコール酸の如きメルカプト含
有化合物(チオール含有またはスルフヒドリル化合物)
が、臨床化学における当業者に公知の量で含まれる。
CKイソ酵素を測定するための、本発明の実施に有用な抗
体はBまたはMサブユニットのいずれかに特有であり、
公知の方法を使用する抗血清から生ずる。この抗体は一
般に、適当な担体上で使用される。本発明の検定におい
て、1種または2種以上の抗体は、所望により追加の担
体物質なしに要素自体の中に固定されるか、または、検
定の間要素に試験試料を加える前かもしくは試料と同時
に加えることができる。CK−MB測定用に有用な抗体およ
び担体物質のさらに詳細なことは、例えば、米国特許第
4,237,044号および同第4,260,678号中に与えられてい
る。
本発明の要素は、少なくとも2層からなり、自己支持
性、即ち、検定の間元のままに留めるに十分な全体強度
を有するものである。さらに一般的には、それは、本明
細書に記載した感光性化合物を含有する第1の層と光フ
ィルター層とをその上に有する非多孔質支持体からな
る。感光性化合物を含有する層は、一般に、該化合物が
分布している1種または2種以上のバインダー物質から
なる。有用なバインダー物質は当業者に知られており、
硬化もしくは未硬化ゼラチンならびに他のコロイド物
質、ポリサッカライドまたは天然ならびに合成ポリマー
が含まれる。
その代わりに、感光性化合物は、要素の多孔質展開層
(上記した)中にあってもよい。
同様に、光フィルター層は1種または2種以上のバイン
ダー物質中の1種または2種以上のフィルター染料(又
は色素)を含有する。使用されるフィルター染料は、そ
のバインダー中の溶解度、その吸光係数、吸収する波長
および当業者に公知の他のパラメータを基に選択され
る。さらに特に、フィルター染料は感光性化合物に悪影
響を及ぼす輻射線を吸収し、感光性でない化合物を透過
する。このような染料の混合物が、所望の波長を吸収す
るために使用される。好ましい実施態様において、フィ
ルター染料は500nmより短い波長を有する輻射線を取り
除く。有用な染料の例は、当該技術で公知の分散繊維染
料、紫外線吸収剤である。有用なフィルター染料の例に
は、C.I.Disperse Red 137、C.I.Disperse Yellow 5、
C.I.Disperse Orange 3および2,2′−ジヒドロキシ−4,
4′−ジメトキシベンゾフェノンおよび当該技術で公知
の他のものが含まれる。これらの染料は全て商業的に利
用可能である。光フィルター層中のフィルター染料の量
は、当業者によって容易に決定できる。使用される各染
料の量は、染料の吸光係数、使用されるバインダー中の
その溶解度および所望の波長を吸収するに必要な割合に
依存する。これらの量は、日常の実験で決定できる。
フィルター染料は、それを溶解し、要素に適当な適用さ
れるか他の方法で取り込まれる適当なバインダー物質中
で使用できる。一般に、バインダーは、合成または天然
の重合体またはコロイド状物質、例えば、ゼラチン、寒
天、コラーゲン、セルロースエステル(セルロースアセ
テートの如き)、ポリスチレン、ポリウレタンまたはポ
リカーボネートである。
また、光フィルター層は非多孔質支持体としても機能す
る。光フィルター層の唯一の重要な点は、それが感光性
化合物との関係で、光学濃度変化を検出するために使用
される入射輻射線が感光性化合物に到達する前に光フィ
ルター層を通過するように位置していることである。光
フィルター層は、他の層の調製と同時に要素中に取り込
まれ得る。その代わりに、他の層が最初に調製され、そ
の後で光フィルター層がある方法、例えば、コーティン
グまたはラミネーションによってそれに適用されること
もできる。
さらに好ましくは、要素には最外層として多孔質展開層
も含まれる。イソ酵素測定のための試薬および/または
抗体は、吸収、浸透、コーティングまたは他の適当な技
術によって多孔質展開層中に取り込まれ得る。一般に、
抗体は既に被覆された層に吸収またはウォッシュコーテ
ィングによって取り込まれるので、それらは被覆組成物
中に取り込まれる。多孔質展開層を作るための有用な吸
収性物質は、水または全血液または血清の如き生物学的
流体にさらされた時に、不溶性でありその元の構造を維
持している。有用な要素は、紙、多孔質微粒子構造物、
多孔質ポリマーフィルム、セルロース、木材、ガラス繊
維、編織および不織繊維製品(合成および非合成)なら
びに類似物から調製された展開層を有する。このような
層を作るための有用な物質および方法は当該技術でよく
知られている。
例えば、多孔質展開層は、米国特許第4,292,272号、同
第3,992,158号、同第4,258,001号、同第4,430,436号お
よび日本特許公報57−101760号に記載されたものを含
む、適当な繊維性もしくは非繊維性物質またはそのいず
れかもしくは両者の混合物から調製される。展開層は、
多孔性が、粒子、繊維または重合体ストランドの間の相
互連結空間または空孔によって生じた時、層中で各方向
に同一であることを意味する、等方性多孔質でなくては
ならない。
支持体は、適当な、方向的に安定で非多孔質で、好まし
くは、200nmと900nmの間の波長の電磁輻射線を透過する
透明(即ち、輻射線透過性)な物質である。特定の要素
のために選択する支持体は、意図する検出方式(反射、
透過または螢光分光)に適合させねばならない。有用な
支持体は、紙、金属箔、ポリスチレン、ポリエステル、
ポリカーボネートまたはセルロースエステルから作るこ
とができる。
本発明の要素は、多孔質展開層の下に記録層または試薬
層を有することができる。これらの層は、界面活性剤ま
たは緩衝剤の如き検定のために必要とされる1種または
2種以上の試薬または酵素を含有し得る。これらは、一
般に1種または2種以上の親水性バインダー物質(例え
ば、処理もしくは未処理ゼラチンおよび他のコロイド状
物質、ポリサッカライド、ビニルピロリドンポリマーま
たはアクリルアミドポリマー)を含有する。他のバイン
ダー物質の例は、当業者に公知である。好ましくは、こ
の層は標準硬化剤で硬化されたゼラチンを含有する。
要素は、1つまたは2つ以上の他の層、例えば追加の展
開層、放射線遮蔽もしくは透過層、下塗り層またはバリ
ヤー層を有することができる。これらの層は互に、一般
に、流体、試薬および反応生成物が流体によって隣接層
の重なり合った帯域の間を通過または移動することを意
味する、流体接触の状態にある。
本発明の好ましい実施態様は、その片側面上に、次の順
序で流体接触で、本明細書に記載された感光性染料プレ
カーサー(ロイコ染料)および任意に他の試薬を含有す
る記録層、クレアチンホスフェート、AMP、ADPおよび他
の所望の試薬を含有する試薬層、任意の下塗り層および
任意のCK活性化剤もしくは少なくとも、1種のCKのMサ
ブユニットのための抗体または両者を含有する多孔質展
開層を有する支持体からなるCK−MBを測定するために有
用な多層要素である。下塗り層は当業者に公知の1種ま
たは2種以上の下塗り物質、例えば、ビニルピロリドン
またはアクリルアミドポリマーからなり得る。
上記の好ましい感光性染料プレカーサーが使用されると
き、記録層はまた、α−グリセロホスフェートオキシダ
ーゼを含み、試薬層はまた、グリセロールおよびグリセ
ロールキナーゼを含む。
支持体の他の側面には、上記の、入射光が記録層上に入
射する前に通過する光フィルター層がある。
種々の異なった要素が、検定の方法に依存して、本発明
に従って調製できる。要素は、所望の幅の細長いテー
プ、シート、スライドまたはチップを含む種々の形に形
成できる。
本発明の検定は、手動または自動でできる。一般に、乾
式要素を使用する場合は、検体測定は、供給ロール、チ
ップ包みまたは他の源から要素を取り出し、それを試験
すべき液体の試料(200μまで)と物理的に接触さ
せ、そうして試料を要素中の試薬と混合することによっ
て行なわれる。このような接触は、あらゆる適当な方
法、例えば要素を試料中に浸漬することによって、好ま
しくは、手動または機械により、適当な分配具を使用し
て試料の滴で要素にスポット付けすることにより達成で
きる。
試料を適用した後、要素を、試験結果を得るのを促進ま
たは他のやり方で容易にするために望ましい、培養、加
熱または類似手段のような條件下に露出する。
CKまたはイソ酵素の場合には、試験試料中のCKまたはイ
ソ酵素は、ADPとクレアチンホスフェート基質との反応
に試料中に存在する検体の量に基くレートで触媒作用を
する。クレアチンホスフェートの反応または反応生成
(例えば、ATP)の生成のいずれかに基く光学濃度の変
化(例えば、染料生成)のレートは、要素を通過し、適
当な反射または透過分光光度検出装置が存在する帯域に
達することによって定量可能である。適当な検出装置お
よび方法は当該技術で公知である。
本開示および特許請求の範囲に関して使用されるとき、
I.U.は、1I.U.が酵素のための標準のpHおよび温度條件
下で1分間当り1マイクロモルの基質の転化を触媒作用
するに必要な酵素活性の量であるとして定義される、酵
素活性のための国際単位を表わす。
実施例1および2:クレアチンキナーゼ−MBの検定 これらの実施例で、光学濃度における望ましくない変化
割合の量は、本発明の要素で測定した。CK−MBも貯蔵し
たヒト血清中でこの要素を使用して測定した。本発明の
検定は、本発明の範囲外である公知の分析要素で行なわ
れた検定と比較した。
この比較で使用された要素は、下記に示す一般的な形式
および成分を有していた。しかしながら、対照要素は光
フィルター層を持っていなかった。これらは、展開層中
に抗−CK−MM抗体も含有されているほかは、上記米国特
許第4,547,461号に記載された要素と同様に調製した。
本発明の要素は、下記に示す組成を有し、支持体の裏面
に被覆された光フィルター層から成っていた。
本発明の要素は、支持体の他の要素層の反対側面に隣接
して被覆された光フィルター層からなる。この光フィル
ター層には、次の物質が含まれている:酢酸セルロース
バインダー(10.7g/m2)、UVINOL 490紫外線フィルター
染料(0.3g/m2)、C.I.Disperse Orange 3(EASTONE Or
ange 2R)フィルター染料(0.15g/m2)、C.I.Disperse
Yellow 5(EASTONE Yellow 6GN)フィルター染料(0.3
5g/m2)およびC.I.Disperse Orange 3(EASTONE Red 2B
−GLF)フィルター染料(0.15g/m2)。
要素(対照および本発明の両者)は、展開層に蒸留水ま
たは貯蔵ヒト血清のいずれかの試料10μを適用し、37
℃で12分間まで培養し、染料生成からの結果である反射
濃度における変化を分光光度計で測定することによって
評価した。
反射濃度表示値を、Clapper−Williams変換器〔J.Opt.S
oc.Am.,43,595(1953)に記載〕を使用して、透過濃度
(DT)表示値に変換した。各要素について、透過濃度対
時間のプロットを作った。結果を第1図および第2図に
示す。第1図は対照および本発明の要素に蒸留水でスポ
ット付けした時のバックグランドレートを示し、一方、
第2図は、要素に貯蔵ヒト血清でスポット付けした時の
バックグランドレートを示す。対照要素(フィルター層
なし)は高いバックグランドートを示し、一方本発明の
要素は十分に低いバックグランドレートを示すことがわ
かる。両図は、対照要素と本発明の要素との間のバック
グランドレートの変化の大きさを示している。
実施例3:別の分析要素 光フィルター層を、記録層に隣接して支持体に適用した
ほかは、実施例1および2に示したと同様にして、本発
明の他の要素を調製した。この要素を実施例1に記載し
たようにして評価し、予め測定した量のCK−MBを有する
試料を適用することによって、標準方法を使用して検定
曲線を作った。この曲線を第3図に示す。
実施例4:クレアチンキナーゼMBの検定 CK−MBの検定を、上記実施例1および2に記載した要素
および方法を使用して行なった。実施例1および2の対
照要素を同様に試験した。要素に、2つの試験溶液:CK
−MBを含有する貯蔵ヒト血清(約300I.U./のCK−MB)
および約2000I.U./のCK−MMおよび約40I.U./のCK−
MBを含有するウシ血清アルブミン(BSA)溶液でスポッ
ト付けした。
得られた反射濃度の結果から、両検定の精度を両試験試
料について計算した。精度結果を下記第1表に示す。本
発明の検定が、対照要素を使用した検定よりも両試験試
料についてより精確であることが明らかである。
〔発明の効果〕 本発明は、感光性化合物(例えば、染料またはプレカー
サー)を使用する、選択された臨床上重要な酵素検体の
ための高感度分光光度的検定を提供する。臨床上重要な
酵素検体は、人または動物の生物学的流体の臨床的評価
において重要である酵素に関して知られている技術専門
用語である。これらの酵素は、一般に生物学的流体中に
測定可能な量で存在する。
本発明は、低レベルの酵素検体の検出に特に苛酷である
望ましくないバックグランドレートの問題を克服する。
イソ酵素、例えばクレアチンキナーゼ−MBの測定は、本
発明により有利に実施できる。本発明の検定は、特にCK
−MBの測定において改良された精度を提供する。
本発明の利益は、本発明の要素中に光フィルター層を使
用することによって達せられる。この光フィルター層に
は、要素中の感光性化合物に悪影響を及ぼす輻射線を吸
収し、感光性でない化合物を透過する1種又はそれ以上
のフィルター染料が含まれている。それによって、反応
の望ましくないバックグランドレートは減少し精度が改
良される。要素保存も、光フィルター層を使用すること
によって改良される。光フィルター層は、検体反応の結
果である光学濃度の変化を検出するために使用される入
射輻射線の通路に配置されている限りにおいて、要素の
どの位置にも置くことができる。この入射輻射線は感光
性化合物に達する前にフィルター層を通過する。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図は、実施例1および実施例2に記載
されたバックグランドの早過ぎる形成の測定のための透
過濃度(DT)対時間のグラフプロットである。 第3図は、実施例3に記載された、CK−MB濃度対反応レ
ート×10-1の検定曲線である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ロナルド アンドリュー ウェルマン アメリカ合衆国,ニューヨーク 14617, ロチェスター,ベルミード ロード 166 (72)発明者 マーク エルドン シェイファー アメリカ合衆国,ニューヨーク 14450, フェアポート,ターク ヒル ロード 1105

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】感光性化合物を含有して成り、濃度変化を
    検出するための入射輻射線が、感光性化合物上に入射す
    る前に、光フィルター層を通過するように要素中に位置
    された、感光性化合物に悪影響を及ぼす輻射線を吸収
    し、感光性でない化合物を透過する少なくとも一種のフ
    ィルター染料を含む前記光フィルター層を有する分析要
    素。
  2. 【請求項2】A.臨床上重要な酵素検体を含むと思われる
    液体の試料を、感光性化合物を含有して成り、濃度変化
    を検出するための入射輻射線が、感光性化合物上に入射
    する前に、光フィルター層を通過するように要素中に位
    置された、感光性化合物に悪影響を及ぼす輻射線を吸収
    し、感光性でない化合物を透過する少なくとも一種のフ
    ィルター染料を含む前記光フィルター層を有する分析要
    素と接触させ、そして B.検体の存在によって生ずる光学濃度の変化を測定する ことを含んでなる、臨床上重要な酵素検体の測定方法。
JP62032619A 1986-02-18 1987-02-17 感光性化合物および光フィルター層を含む分析要素ならびにその使用法 Expired - Lifetime JPH06100598B2 (ja)

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