JPH06100930A - マルテンサイト系ステンレス継目無管製造用丸ビレットの製造方法 - Google Patents
マルテンサイト系ステンレス継目無管製造用丸ビレットの製造方法Info
- Publication number
- JPH06100930A JPH06100930A JP4247705A JP24770592A JPH06100930A JP H06100930 A JPH06100930 A JP H06100930A JP 4247705 A JP4247705 A JP 4247705A JP 24770592 A JP24770592 A JP 24770592A JP H06100930 A JPH06100930 A JP H06100930A
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- Japan
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- martensitic stainless
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Abstract
(57)【要約】
【目的】マルテンサイト系ステンレス鋼の鋳片を素材と
して継目無管製造用の丸ビレットを製造するに際し、穿
孔圧延時の内面欠陥の発生率を低減し、手入れ工数の減
少、生産性の向上、コストの削減を図り、良質なマルテ
ンサイト系ステンレス継目無管を安価に製造する。 【構成】連続鋳造2又は分塊圧延4から得た13%Cr
鋼鋳片5を炉6に入れ、オーステナイト−フェライト2
相領域となる1250〜1430℃の温度に加熱し、こ
の温度に1時間以上均熱保持し、分塊圧延機7で圧下比
1.3以上に圧延して中間断面の素材とし、再加熱炉8
でオーステナイト単相となる温度範囲に再加熱し、この
温度範囲に30分以上均熱保持した後、ビレット圧延機
9で175mmφの丸ビレット10に圧延し、次いで、
マンネスマン−マンドレルミル方式により73.0mm
φ×5.51mmtの継目無管に製造した。
して継目無管製造用の丸ビレットを製造するに際し、穿
孔圧延時の内面欠陥の発生率を低減し、手入れ工数の減
少、生産性の向上、コストの削減を図り、良質なマルテ
ンサイト系ステンレス継目無管を安価に製造する。 【構成】連続鋳造2又は分塊圧延4から得た13%Cr
鋼鋳片5を炉6に入れ、オーステナイト−フェライト2
相領域となる1250〜1430℃の温度に加熱し、こ
の温度に1時間以上均熱保持し、分塊圧延機7で圧下比
1.3以上に圧延して中間断面の素材とし、再加熱炉8
でオーステナイト単相となる温度範囲に再加熱し、この
温度範囲に30分以上均熱保持した後、ビレット圧延機
9で175mmφの丸ビレット10に圧延し、次いで、
マンネスマン−マンドレルミル方式により73.0mm
φ×5.51mmtの継目無管に製造した。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油井管やラインパイプ
等に用いられるマルテンサイト系ステンレス継目無管の
製造に素材として用いられる丸ビレットの製造方法に関
する。
等に用いられるマルテンサイト系ステンレス継目無管の
製造に素材として用いられる丸ビレットの製造方法に関
する。
【0002】
【従来の技術】SUS420鋼種で代表されるマルテン
サイト系ステンレス鋼は、CO2 を含む腐食環境下で優
れた耐食性を示すことから、油井管等の材料として多用
されている。ステンレス継目無管製造時には鋳型、もし
くは連続鋳造機にて鋳造された鋳片を加熱し、分塊圧延
さらには孔型圧延によって所定の径に仕上げられた中実
丸ビレットを素材としてマンネスマンピアサに代表され
る傾斜圧延方式によって穿孔圧延されるのが一般的であ
る。
サイト系ステンレス鋼は、CO2 を含む腐食環境下で優
れた耐食性を示すことから、油井管等の材料として多用
されている。ステンレス継目無管製造時には鋳型、もし
くは連続鋳造機にて鋳造された鋳片を加熱し、分塊圧延
さらには孔型圧延によって所定の径に仕上げられた中実
丸ビレットを素材としてマンネスマンピアサに代表され
る傾斜圧延方式によって穿孔圧延されるのが一般的であ
る。
【0003】しかし、マルテンサイト系ステンレス鋼は
熱間加工性が悪く、そのため材料にとって苛酷な変形を
強いるマンネスマンピアサでの穿孔圧延過程で内表面に
割れやヘゲ等の圧延欠陥が発生し、歩留り生産性を著し
く阻害していた。このようなマルテンサイト系ステンレ
ス鋼のマンネスマンピアサ穿孔圧延時に発生する内表面
の割れやヘゲ等の圧延欠陥は穿孔圧延時に丸ビレット中
に存在するδフェライトが熱間加工性を低下させること
により発生することが知られている。
熱間加工性が悪く、そのため材料にとって苛酷な変形を
強いるマンネスマンピアサでの穿孔圧延過程で内表面に
割れやヘゲ等の圧延欠陥が発生し、歩留り生産性を著し
く阻害していた。このようなマルテンサイト系ステンレ
ス鋼のマンネスマンピアサ穿孔圧延時に発生する内表面
の割れやヘゲ等の圧延欠陥は穿孔圧延時に丸ビレット中
に存在するδフェライトが熱間加工性を低下させること
により発生することが知られている。
【0004】穿孔圧延時の内面の欠陥発生を防止するこ
とを目的として、例えば特開昭63−134630号公
報に開示されているように、穿孔圧延前の丸ビレットを
950℃から1150℃での温度範囲で30分以上均熱
保持、好ましくは1000℃〜1100℃の温度範囲で
1時間以上均熱保持して丸ビレット中のδフェライトを
消失させる方法が提案されている。
とを目的として、例えば特開昭63−134630号公
報に開示されているように、穿孔圧延前の丸ビレットを
950℃から1150℃での温度範囲で30分以上均熱
保持、好ましくは1000℃〜1100℃の温度範囲で
1時間以上均熱保持して丸ビレット中のδフェライトを
消失させる方法が提案されている。
【0005】しかしながら、上記のような穿孔圧延前の
丸ビレットを高温で長時間均熱する方法では、製管ライ
ンの加熱炉での材炉時間が長くなって製管での生産性が
低下し、スケールロスや燃料原単位が上昇するばかりで
なく、丸ビレット外表面の脱炭が進行し、かえって外表
面へのδフェライトの析出が促進されて熱間加工性が低
下し、外表面へのへげや割れ等の圧延欠陥の発生により
大幅に歩留りが低下するという問題点を有している。
丸ビレットを高温で長時間均熱する方法では、製管ライ
ンの加熱炉での材炉時間が長くなって製管での生産性が
低下し、スケールロスや燃料原単位が上昇するばかりで
なく、丸ビレット外表面の脱炭が進行し、かえって外表
面へのδフェライトの析出が促進されて熱間加工性が低
下し、外表面へのへげや割れ等の圧延欠陥の発生により
大幅に歩留りが低下するという問題点を有している。
【0006】そこで本発明者等は、マンネスマンピアサ
穿孔圧延時の内表面の欠陥の発生を完全に回避し、高い
生産性、低コスト、かつ高歩留りで製造し得るマルテン
サイト系ステンレス鋼丸ビレットの製造方法を提供する
ことを目的として、特開平2−182825号公報に開
示される方法、即ち丸ビレットの素材である鋳片を分塊
圧延等の一次圧延によって、中心部を圧延組織にした
後、再び平衡状態図上のδフェライト析出温度以下で均
熱保持し、通常のビレット圧延で丸ビレットに仕上げる
ことにより、効果的にδフェライトを消去する方法を提
案した。
穿孔圧延時の内表面の欠陥の発生を完全に回避し、高い
生産性、低コスト、かつ高歩留りで製造し得るマルテン
サイト系ステンレス鋼丸ビレットの製造方法を提供する
ことを目的として、特開平2−182825号公報に開
示される方法、即ち丸ビレットの素材である鋳片を分塊
圧延等の一次圧延によって、中心部を圧延組織にした
後、再び平衡状態図上のδフェライト析出温度以下で均
熱保持し、通常のビレット圧延で丸ビレットに仕上げる
ことにより、効果的にδフェライトを消去する方法を提
案した。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法では、ビレット中のδフェライトを皆無にすること
が不可能なため、造管時のストレッチレデューサでの絞
り変形量が大きいサイズの製品では、極微量のδフェラ
イトの残存量でも内面欠陥につながる。さらに丸ビレッ
トの素材である鋳片のCr、P等の中心偏析が顕著な場
合、効果的にδフェライトを消失するためには再加熱時
の均熱保持時間を長時間にする必要があり、丸ビレット
製造時の生産性を低下させるという問題点を有してい
た。本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもの
であって、マンネスマンピアサ穿孔圧延時の内表面の欠
陥の発生を完全に回避し、高い生産性、低コスト、かつ
高歩留りで製造し得るマルテンサイト系ステンレス鋼丸
ビレットを生産性を損ねることなく製造する方法を提供
することを目的とする。
方法では、ビレット中のδフェライトを皆無にすること
が不可能なため、造管時のストレッチレデューサでの絞
り変形量が大きいサイズの製品では、極微量のδフェラ
イトの残存量でも内面欠陥につながる。さらに丸ビレッ
トの素材である鋳片のCr、P等の中心偏析が顕著な場
合、効果的にδフェライトを消失するためには再加熱時
の均熱保持時間を長時間にする必要があり、丸ビレット
製造時の生産性を低下させるという問題点を有してい
た。本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたもの
であって、マンネスマンピアサ穿孔圧延時の内表面の欠
陥の発生を完全に回避し、高い生産性、低コスト、かつ
高歩留りで製造し得るマルテンサイト系ステンレス鋼丸
ビレットを生産性を損ねることなく製造する方法を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、マルテンサ
イト系ステンレス鋼のビレット圧延後の丸ビレット中に
残存するδフェライト量と鋳片の中心偏析量、一次圧延
・仕上げ圧延条件との関係を鋭意調査・研究を重ねた結
果、δフェライトの消失には鋼中に偏析した主にCr、
Pのフェライトフォーマー元素の拡散・均質化が重要で
あることを見出した。さらに一次圧延前の加熱保持で、
オーステナイト−フェライト2相領域となる高温の温度
領域で偏析元素であるCr、Pの拡散を進行させ、その
後の一次圧延で中心部を圧延組織にした後に再びオース
テナイト単相となる温度領域で加熱保持し、ビレット圧
延で丸ビレットに仕上げることにより鋳片の中心偏析が
顕著であっても効果的にδフェライトを消去できること
を見出し本発明をなすに至ったのである。
イト系ステンレス鋼のビレット圧延後の丸ビレット中に
残存するδフェライト量と鋳片の中心偏析量、一次圧延
・仕上げ圧延条件との関係を鋭意調査・研究を重ねた結
果、δフェライトの消失には鋼中に偏析した主にCr、
Pのフェライトフォーマー元素の拡散・均質化が重要で
あることを見出した。さらに一次圧延前の加熱保持で、
オーステナイト−フェライト2相領域となる高温の温度
領域で偏析元素であるCr、Pの拡散を進行させ、その
後の一次圧延で中心部を圧延組織にした後に再びオース
テナイト単相となる温度領域で加熱保持し、ビレット圧
延で丸ビレットに仕上げることにより鋳片の中心偏析が
顕著であっても効果的にδフェライトを消去できること
を見出し本発明をなすに至ったのである。
【0009】すなわち、本発明は、マルテンサイト系ス
テンレス鋼の鋳片を素材として継目無管製造用の丸ビレ
ットを製造するに際し、(1)鋳片をオーステナイト−
フェライト2相領域となる温度に加熱し、該温度に1時
間以上均熱してCr、Pを拡散させ、(2)圧下比1.
3以上にて圧延して中間製品のブルームとして中心部の
鋳込み組織を圧延組織に変化させ、(3)オーステナイ
ト単相となる温度範囲に再加熱し、該温度に30分以上
均熱保持し、(4)ビレット圧延にて所定の外径の丸ビ
レットに仕上圧延を行うことにより、上記目的を達成す
るものである。
テンレス鋼の鋳片を素材として継目無管製造用の丸ビレ
ットを製造するに際し、(1)鋳片をオーステナイト−
フェライト2相領域となる温度に加熱し、該温度に1時
間以上均熱してCr、Pを拡散させ、(2)圧下比1.
3以上にて圧延して中間製品のブルームとして中心部の
鋳込み組織を圧延組織に変化させ、(3)オーステナイ
ト単相となる温度範囲に再加熱し、該温度に30分以上
均熱保持し、(4)ビレット圧延にて所定の外径の丸ビ
レットに仕上圧延を行うことにより、上記目的を達成す
るものである。
【0010】
【作用】以下、本発明における加熱条件、加工条件を前
述の通り限定した理由について説明する。 (一次圧延前加熱条件)鋳片をオーステナイト−フェラ
イト2相領域となる温度に加熱・均熱することは以下の
理由による。図2はFe−Cr−Cの三元系平衡状態図
の0.2重量%Cの切断図である。例えばマルテンサイ
ト系ステンレス鋼の代表的鋼種であるSUS420J
1、13%Cr−0.2%C鋼では1250℃以上でオ
ーステナイト−フェライト2相が現れ初め、950℃か
ら1250℃の温度範囲ではオーステナイト単相領域で
ある。しかしながら、鋳片の中心偏析部では部分的にフ
ェライトフォーマーであるCr、P濃度が高い領域が存
在し、平衡状態図上でオーステナイト単相領域となる温
度に保持しても、これら偏析したCr、Pの拡散速度が
非常に遅いため局部的にフェライトが析出する。これら
析出フェライトを消失するためには偏析したCr、Pを
高温で長時間保持しながら拡散させることが必要である
が、これら元素の拡散は保持温度が高い程速く、さらに
オーステナイト中よりもフェライト中の方が速い。そこ
で、偏析元素の拡散を促進するために、より高温である
オーステナイト−フェライト2相領域となる温度に加熱
・均熱し、Cr、P濃度が高い偏析部をまずフェライト
に変態させる。
述の通り限定した理由について説明する。 (一次圧延前加熱条件)鋳片をオーステナイト−フェラ
イト2相領域となる温度に加熱・均熱することは以下の
理由による。図2はFe−Cr−Cの三元系平衡状態図
の0.2重量%Cの切断図である。例えばマルテンサイ
ト系ステンレス鋼の代表的鋼種であるSUS420J
1、13%Cr−0.2%C鋼では1250℃以上でオ
ーステナイト−フェライト2相が現れ初め、950℃か
ら1250℃の温度範囲ではオーステナイト単相領域で
ある。しかしながら、鋳片の中心偏析部では部分的にフ
ェライトフォーマーであるCr、P濃度が高い領域が存
在し、平衡状態図上でオーステナイト単相領域となる温
度に保持しても、これら偏析したCr、Pの拡散速度が
非常に遅いため局部的にフェライトが析出する。これら
析出フェライトを消失するためには偏析したCr、Pを
高温で長時間保持しながら拡散させることが必要である
が、これら元素の拡散は保持温度が高い程速く、さらに
オーステナイト中よりもフェライト中の方が速い。そこ
で、偏析元素の拡散を促進するために、より高温である
オーステナイト−フェライト2相領域となる温度に加熱
・均熱し、Cr、P濃度が高い偏析部をまずフェライト
に変態させる。
【0011】偏析が拡散するためには少なくとも1時間
以上、好ましくは2時間以上の均熱・保持が必要である
が、10時間を過ぎるとかえって表面の脱炭が起こり、
その後の一次圧延時の表面欠陥を発生させる恐れがある
ので上限を10時間とすることが望ましい。 (一次圧延条件)一次加熱後の鋳片を圧下比1.3以上
に一次圧延して中間製品のブルームとすることは以下の
理由による。一次圧延後の再加熱時に平衡状態図上でオ
ーステナイト単相となる温度範囲に保持したときに、一
次圧延によって鋳片中心部が鋳込み組織から圧延歪みの
加わった圧延組織へと変化した部分が再結晶を開始し、
この再結晶によりCr、Pの拡散が促進され、δフェラ
イトが容易にオーステナイトへ変態し丸ビレット中のδ
フェライト残存量が減少する。
以上、好ましくは2時間以上の均熱・保持が必要である
が、10時間を過ぎるとかえって表面の脱炭が起こり、
その後の一次圧延時の表面欠陥を発生させる恐れがある
ので上限を10時間とすることが望ましい。 (一次圧延条件)一次加熱後の鋳片を圧下比1.3以上
に一次圧延して中間製品のブルームとすることは以下の
理由による。一次圧延後の再加熱時に平衡状態図上でオ
ーステナイト単相となる温度範囲に保持したときに、一
次圧延によって鋳片中心部が鋳込み組織から圧延歪みの
加わった圧延組織へと変化した部分が再結晶を開始し、
この再結晶によりCr、Pの拡散が促進され、δフェラ
イトが容易にオーステナイトへ変態し丸ビレット中のδ
フェライト残存量が減少する。
【0012】ここで、一次圧延材の中心部が圧延組織と
なり、その後の再加熱で容易に再結晶するためには、素
材である鋳片から一次圧延材に分塊圧延する際の圧下比
は1.3以上が必要であり、好ましくは2.0以上とれ
ると効果的である。しかし、あまり大きな圧下比をとる
と、圧延での負荷が増大してバス数が増え、かえって一
次圧延での表面欠陥が多発するので圧下比10以下が現
実的である。
なり、その後の再加熱で容易に再結晶するためには、素
材である鋳片から一次圧延材に分塊圧延する際の圧下比
は1.3以上が必要であり、好ましくは2.0以上とれ
ると効果的である。しかし、あまり大きな圧下比をとる
と、圧延での負荷が増大してバス数が増え、かえって一
次圧延での表面欠陥が多発するので圧下比10以下が現
実的である。
【0013】(再加熱条件)一次圧延後のブルームをオ
ーステナイト単相となる温度範囲で再加熱・均熱保持す
ることは以下の理由による。一次圧延前の加熱時に析出
したものも含めて析出している全てのフェライトをオー
ステナイトへ変態させるためには、新たにフェライトが
析出しない温度で、かつオーステナイトが安定して存在
する温度領域に均熱・保持することが必要である。オー
ステナイト単相となる温度範囲で再加熱・均熱保持する
ことにより析出しているフェライトを容易にオーステナ
イトに変態させることができる。フェライトをオーステ
ナイトに変態させるためには少なくとも30分以上、好
ましくは1時間以上の均熱・保持が必要であるが、10
時間を過ぎるとかえって表面の脱炭が起こり、ビレット
圧延時の表面欠陥を発生させる恐れがあるため、上限を
10時間とすることが望ましい。
ーステナイト単相となる温度範囲で再加熱・均熱保持す
ることは以下の理由による。一次圧延前の加熱時に析出
したものも含めて析出している全てのフェライトをオー
ステナイトへ変態させるためには、新たにフェライトが
析出しない温度で、かつオーステナイトが安定して存在
する温度領域に均熱・保持することが必要である。オー
ステナイト単相となる温度範囲で再加熱・均熱保持する
ことにより析出しているフェライトを容易にオーステナ
イトに変態させることができる。フェライトをオーステ
ナイトに変態させるためには少なくとも30分以上、好
ましくは1時間以上の均熱・保持が必要であるが、10
時間を過ぎるとかえって表面の脱炭が起こり、ビレット
圧延時の表面欠陥を発生させる恐れがあるため、上限を
10時間とすることが望ましい。
【0014】
【実施例】図1はマルテンサイト系ステンレス鋼継目無
管の素材である丸ビレットを圧延するための本発明の製
造工程を模式的に示す概念図である。転炉1で精錬され
たステンレス鋼は連続鋳造機2で連続鋳造されるか、又
はインゴット3に鋳造され分塊圧延機4を経て、鋳片5
となる。加熱炉6で加熱された鋳片5は分塊圧延機7で
分塊圧延後、再加熱炉8で再加熱され、ビレット圧延機
9で丸ビレット10に圧延される。
管の素材である丸ビレットを圧延するための本発明の製
造工程を模式的に示す概念図である。転炉1で精錬され
たステンレス鋼は連続鋳造機2で連続鋳造されるか、又
はインゴット3に鋳造され分塊圧延機4を経て、鋳片5
となる。加熱炉6で加熱された鋳片5は分塊圧延機7で
分塊圧延後、再加熱炉8で再加熱され、ビレット圧延機
9で丸ビレット10に圧延される。
【0015】表1に示す成分組成を有する13%Cr鋼
を表2に示す各断面の鋳片素材に製造した。本成分の鋼
は図2に示すように、1250〜1430℃の範囲でオ
ーステナイト・フェライト2相組織、950〜1250
℃の範囲でオーステナイト単相組織となる。この鋳片を
図1に示す製造工程にしたがって、表2に示す条件にて
それぞれ175mmφのビレットに仕上げ、マンネスマ
ン−マンドレルミル方式によりストレッチレデューサで
の絞り変形量が比較的大きい73.0mmφ×5.51
mmtの継目無管に製造した。この管を目視検査及び超
音波探傷検査を実施して内面欠陥の発生率を調査した結
果を表2に併せて示す。
を表2に示す各断面の鋳片素材に製造した。本成分の鋼
は図2に示すように、1250〜1430℃の範囲でオ
ーステナイト・フェライト2相組織、950〜1250
℃の範囲でオーステナイト単相組織となる。この鋳片を
図1に示す製造工程にしたがって、表2に示す条件にて
それぞれ175mmφのビレットに仕上げ、マンネスマ
ン−マンドレルミル方式によりストレッチレデューサで
の絞り変形量が比較的大きい73.0mmφ×5.51
mmtの継目無管に製造した。この管を目視検査及び超
音波探傷検査を実施して内面欠陥の発生率を調査した結
果を表2に併せて示す。
【0016】この表から明らかなように、本発明法によ
り製造された丸ビレットを使用した管は、従来法により
製造された丸ビレットを使用した管に比べて内面欠陥の
発生が大幅に減少していることがわかる。
り製造された丸ビレットを使用した管は、従来法により
製造された丸ビレットを使用した管に比べて内面欠陥の
発生が大幅に減少していることがわかる。
【0017】
【表1】
【0018】
【表2】
【0019】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば穿孔圧延
時の内面欠陥の発生率を低減し手入れ工数の減少、生産
性の向上、コストの削減が可能となり、良質なマルテン
サイト系ステンレス継目無管を安価に製造することがで
きる。
時の内面欠陥の発生率を低減し手入れ工数の減少、生産
性の向上、コストの削減が可能となり、良質なマルテン
サイト系ステンレス継目無管を安価に製造することがで
きる。
【図1】マルテンサイト系ステンレス鋼継目無管の素材
である丸ビレットを圧延するための本発明の製造工程を
模式的に示す概念図である。
である丸ビレットを圧延するための本発明の製造工程を
模式的に示す概念図である。
【図2】Fe−Cr−Cの三元系平衡状態図の0.2%
C切断面を示す特性図である。
C切断面を示す特性図である。
1 転炉 2 連続鋳造機 3 インゴット 4 分塊圧延機 5 鋳片 6 加熱炉 7 分塊圧延機 8 再加熱炉 9 ビレット圧延機 10 丸ビレット
Claims (1)
- 【請求項1】 マルテンサイト系ステンレス鋼の鋳片を
素材として継目無管製造用の丸ビレットを製造するに際
し、オーステナイト−フェライト2相領域となる温度に
加熱し、該温度に1時間以上均熱保持した鋳片を圧下比
1.3以上に圧延して中間断面の素材とし、次いで該素
材をオーステナイト単相となる温度範囲に再加熱し、該
温度範囲に30分以上均熱保持した後、丸ビレットに圧
延することを特徴とするマルテンサイト系ステンレス継
目無管製造用丸ビレットの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4247705A JPH06100930A (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | マルテンサイト系ステンレス継目無管製造用丸ビレットの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4247705A JPH06100930A (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | マルテンサイト系ステンレス継目無管製造用丸ビレットの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06100930A true JPH06100930A (ja) | 1994-04-12 |
Family
ID=17167438
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4247705A Withdrawn JPH06100930A (ja) | 1992-09-17 | 1992-09-17 | マルテンサイト系ステンレス継目無管製造用丸ビレットの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06100930A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007107073A (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Sanyo Special Steel Co Ltd | Fe−Cr系マルテンサイトステンレス棒鋼の製造方法 |
-
1992
- 1992-09-17 JP JP4247705A patent/JPH06100930A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2007107073A (ja) * | 2005-10-17 | 2007-04-26 | Sanyo Special Steel Co Ltd | Fe−Cr系マルテンサイトステンレス棒鋼の製造方法 |
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