JPH06101062A - 高プレス成形性亜鉛系めっき鋼板 - Google Patents

高プレス成形性亜鉛系めっき鋼板

Info

Publication number
JPH06101062A
JPH06101062A JP24996292A JP24996292A JPH06101062A JP H06101062 A JPH06101062 A JP H06101062A JP 24996292 A JP24996292 A JP 24996292A JP 24996292 A JP24996292 A JP 24996292A JP H06101062 A JPH06101062 A JP H06101062A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
oil
steel sheet
zinc
plated steel
based plated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP24996292A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2707927B2 (ja
Inventor
Seiji Bando
誠治 坂東
Saburo Koyama
三郎 小山
Tahei Okada
太平 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Idemitsu Kosan Co Ltd
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Idemitsu Kosan Co Ltd
Sumitomo Metal Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=17200784&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JPH06101062(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by Idemitsu Kosan Co Ltd, Sumitomo Metal Industries Ltd filed Critical Idemitsu Kosan Co Ltd
Priority to JP4249962A priority Critical patent/JP2707927B2/ja
Publication of JPH06101062A publication Critical patent/JPH06101062A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2707927B2 publication Critical patent/JP2707927B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Chemical Treatment Of Metals (AREA)
  • Preventing Corrosion Or Incrustation Of Metals (AREA)
  • Lubricants (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 プレス成形時の表面損傷や割れを低減し、か
つ鋼板と鋼板との重なり部分のオイルステインの発生を
抑制できる油塗布亜鉛系めっき鋼板を提供する。 【構成】 (A)基油に対し、防錆剤の添加を排除し、
(B) ベンゾチアゾール化合物またはチアジアゾール化合
物である極圧性向上剤、および/または(C) 粒径が0.1
μm サイズ以下の炭酸カルシウムを分散溶解させた塩基
価400 〜500 mgKOH/g のスルフォネートである油性向上
剤を配合した防錆兼金属加工用油組成物を亜鉛系めっき
鋼板に塗布する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気亜鉛めっき鋼板、
合金化電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金
化溶融亜鉛めっき鋼板などの亜鉛系めっき鋼板の保存期
間中の防錆性と加工時のプレス成形性を兼ね備えた油組
成物皮膜を設けた高プレス成形性亜鉛系めっき鋼板に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、電気亜鉛めっき鋼板、合金化電気
亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛
めっき鋼板などの亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性は必
ずしも十分ではなかった。
【0003】例えば電気亜鉛めっき鋼板や溶融亜鉛めっ
き鋼板は、めっき層が軟質な亜鉛のη相から構成される
ため、成形時に高面圧のかかるダイス肩部で部分的に凝
着が生じて、摩擦抵抗が増加する。その場合、めっき層
は凝着部より剪断抵抗が小さいためめっき皮膜が剥離し
たり、板破断に至ることがある。
【0004】また、合金化溶融亜鉛めっき鋼板は、溶融
亜鉛めっき後、熱による鉄と亜鉛の相互拡散が起こる
が、それに伴ってFeとZnとの合金化が進み、その結果、
今度は鉄と亜鉛の拡散が一部阻害され、めっき層表面で
は地鉄との界面に比べ鉄濃度が低くなる。さらに近年耐
食性向上の観点からめっきが厚付け化の傾向にあり、表
面・界面の鉄濃度の差は益々拡大され、表面には鉄濃度
の低い比較的軟質なζ相(FeZn13) が存在し易くなり、
前述の電気亜鉛めっき鋼板および溶融亜鉛めっき鋼板と
同様の現象を生ずる場合がある。
【0005】このため亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性
向上対策として、有機系の固体潤滑剤等の潤滑剤を塗布
したり (特開平1−136952号公報参照) 、Fe−Znのフラ
ッシュコートを施こしたりして潤滑性の向上を図ってい
る。しかし、これらの方法はいずれもコスト高であるば
かりでなく、固体潤滑剤を塗布する方式では、固体潤滑
剤自体の防錆力が劣っていたり、鋼板を重ねたときに固
体潤滑剤により鋼板同志が密着して、いわゆるブロッキ
ング等の問題を生じる懸念がある。
【0006】そこで、これらの問題を解決するために、
防錆油に潤滑性 (プレス加工性) を付与することで防錆
油とプレス加工油との機能を兼備する金属加工油を鋼板
に塗布し、プレス加工することが試みられている。例え
ば、特開平3−212495号公報には基油に対しアルキルス
ルフォン酸塩、カルボン酸、またはその塩である防錆添
加剤と、トリアルキルトリチオホスファイト化合物であ
る潤滑助剤と、不活性タイプ硫黄系極圧添加剤とを配合
してなる防錆兼用プレス加工油が開示されている。
【0007】このように、防錆油に潤滑性 (プレス性)
を付与するには、通常、極圧剤を配合することが行われ
る。しかし、このような極圧剤を配合した防錆油では、
鋼板と鋼板との重なり部分にオイルステインが発生した
り、防錆油中の防錆剤と極圧剤が拮抗作用を生じ満足す
るプレス成形性能が発揮されなかったり、発揮されても
不十分な性能レベルであるなどの欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の一般的目的
は、亜鉛系めっき鋼板のプレス成形性能をフラッシュコ
ートや有機系の固体潤滑剤を用いた場合に相当する性能
までに大きく改善することで、プレス時の表面損傷や割
れを低減することができ、かつ鋼板と鋼板との重なり部
分のオイルステインの発生を抑制でき、さらにプレス加
工油の塗布工程を改めて必要としない亜鉛系めっき鋼板
を提供することである。
【0009】本発明のより具体的目的は、防錆油中に添
加される防錆剤と極圧剤との拮抗作用を阻止し、防錆性
と加工性とを共に十分に発揮し得る防錆兼金属加工用油
組成物を塗布して得たプレス成形性亜鉛系めっき鋼板を
提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、先に述べ
た問題点を解決できる亜鉛系めっき鋼板の防錆兼金属加
工油組成物について鋭意研究を重ねた結果、(A) 基油に
対し、(B) 特定の極圧性向上剤と、および/または(C)
特定組成の油性向上剤とを組み合わせて配合することに
より、その目的を達成することができることを見い出し
て本発明を完成した。
【0011】ここに、本発明は、(A) 基油に対し、(B)
極圧性向上剤としてベンゾチアゾール化合物およびチア
ジアゾール化合物の中から選ばれた少なくとも1種を、
全量にもとずき0.4 〜3.0 重量%の範囲で配合し、およ
び/または(C) 油性向上剤として粒径が0.1 μm サイズ
以下の炭酸カルシウムを分散溶解させた塩基価400 〜50
0 mgKOH/g のスルフォネートの中から選ばれた少なくと
も1種を、全量にもとずきCa含有率0.5 〜2.5 重量%の
範囲になるような割合で配合した油組成物皮膜を備えた
高プレス成形性亜鉛系めっき鋼板である。
【0012】
【作用】以下、本発明を詳細に説明する。本発明の対象
とする亜鉛系めっき鋼板は、電気亜鉛めっき鋼板、合金
化電気亜鉛めっき鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶
融亜鉛めっき鋼板などである。
【0013】本発明にあって、そのような亜鉛系めき鋼
板に塗布する油組成物にあって、(A) 成分として用いら
れる基油は、従来より防錆油に慣用されている基油の中
から任意のものを選択して用いることができるが、温度
40℃における動粘度が1〜500cStの範囲にあるものが好
ましく、例えば灯油、軽油留分、60スピンドル油、70N
、100N、150N、300N、500N、BSの各鉱油を用いること
ができる。これらの中で特に1種または2種以上を組み
合わせて、40℃における粘度が5〜30cSt にして用いる
のが好適である。
【0014】すなわち、本発明の好適態様によれば、上
記「基油」は灯油、軽油留分、スピンドル油および鉱油
から成る群から選んだ少なくとも1種であって40℃にお
ける動粘度を1〜500 cSt に調整したものである。
【0015】本発明における前記油組成物において、
(B) 成分として極圧性向上剤が用いられる。この極圧向
上剤としては、ベンゾチアゾール化合物およびチアジア
ゾール化合物の中から選ばれた少なくとも一種が用いら
れる。
【0016】それらの具体的好適例としては、ベンゾチ
アゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2− (ヘ
キシルジチオ) ベンゾチアゾール、2− (オクチルジチ
オ) ベンゾチアゾール、2− (デシルジチオ) ベンゾチ
アゾール、2− (ドデシルジチオ) ベンゾチアゾール、
2− (N,N −ジエチルジチオカルバミル) ベンゾチアゾ
ール、2, 5−ジメチルカプト−1, 3, 4−チアジア
ゾール、2, 5−ビス (ヘキシルジチオ) −1, 3, 4
−チアジアゾール、2, 5−ビス (オクチルジチオ) −
1, 3, 4−チアジアゾール、2, 5−ビス (N,N −ジ
エチルジチオカルバミル) −1, 3, 4−チアジアゾー
ル、3, 5−ジメルカプト−1, 2, 4−チアジアゾー
ル、3, 5−ビス (ヘキシルジチオ) −1, 2, 4−チ
アジアゾール、3, 5−ビス (オクチルジチオ) −1,
2, 4−チアジアゾール、3, 5−ビス (N,N −ジエチ
ルジチオカルバミル) −1, 2, 4−チアジアゾール、
等を挙げることができる。
【0017】前記(B) 成分の極圧性向上剤は、1種だけ
用いても良いし2種以上組み合わせて用いても良く、そ
の配合量は、通常、組成物全量に基づき0.4 〜3重量%
の範囲で選ばれる。この配合量が0.4 重量%未満では極
圧性が不十分であり、3重量%を超えるとオイルステイ
ンが発生する恐れがあり好ましくない。
【0018】本発明における油組成物にあって、(C) 成
分としては油性向上剤が用いられる。この油性向上剤と
しては、粒径が0.1 μm サイズ以下の炭酸カルシウムを
分散溶解させた塩基価400 〜500 mgKOH/g のスルフォネ
ートの中から選ばれた少なくとも1種が用いられる。本
発明における前記油組成物は、前記(C) 成分を、得られ
る油組成物のCa含有量が0.5 〜2.5 重量%の範囲になる
ような割合で配合する。このCa含有量が0.5 重量%未満
では、潤滑性向上効果が少なく、2.5 重量%を超えると
脱脂性が劣化し好ましくない。
【0019】炭酸カルシウムの粒径が0.1 μm 超である
と二次凝集によって、防錆油中での分散、安定性が劣
り、油性向上剤成分が分離、沈降する恐れがあるため、
本発明では0.1 μm 以下、好ましくは0.05μm 以下に制
限する。塩基価を規定するのは400 mgKOH/g 未満の場合
は脱脂性を悪化させる危険性があるためで、500mgKOH/g
超の場合は、Znのアルカリ腐食を招く恐れがある。した
がって、400 〜500mgKOH/gの範囲に制限するのである。
【0020】さらに上記油組成物には、所望に応じて、
本発明の目的を損なわない範囲で、各種添加剤、例えば
酸化ワックス、高級脂肪酸のCa塩、Ba塩、Na塩等の金属
石鹸、オレイン酸、ステアリン酸、ラウリン酸等の脂肪
酸、ソルビタンモノオレエート等の多価アルコールのカ
ルボン酸部分エステル、Baスルフォネート、Caスルフォ
ネートなどの塩基価20mgKOH/g 以下の中性、または弱塩
基性スルフォネート、あるいはアミド類、イミド類など
を添加することができる。
【0021】このように、本発明の特徴は、防錆兼金属
加工用油組成物から成る皮膜を備えた亜鉛系めっき鋼板
にあり、皮膜の防錆性としては防錆用基油の有するそれ
で十分であって、改めて防錆剤の添加を必要とすること
はない。より具体的には本発明の特徴は、(A) 基油に対
し、(B) 前記極圧性向上剤および/または(C) 前記油性
向上剤を配合することにあり、(B) 前記極圧性向上剤お
よび(C) 前記油性向上剤のそれぞれ単独の配合でも潤滑
性向上効果は認められるが、これらを組み合わせて配合
することにより、その効果は一層大きいものとなる。
【0022】本発明におけるかかる潤滑性向上メカニズ
ムについては、明らかではないが以下のように考えられ
る。まず、極圧性向上剤についていえば次のように考え
られる。プレス成形は一般に連続加工で行われるため、
加工度の高い部品の場合は、約120 ℃前後まで型温度が
上昇するが、前述の(B) 極圧性向上剤は、極圧添加剤と
してこのような高面圧、高温の条件下で亜鉛系めっき鋼
板表面と反応し、その反応生成物が潤滑剤となり摩擦抵
抗を低下させる働きを有していると考えられる。
【0023】図3は、後述する実施例の結果を示すグラ
フであるが、これに基づいて上述の関係を説明すると次
の通りである。すなわち、本発明にしたがって極圧性向
上剤としてベンゾチアゾールを配合した防錆油を塗布し
たEG鋼板でビード付きハット成形を行った後のサンプル
から(a) 未加工部、(b) ビード通過部、(C) ビードおよ
びダイス肩通過部の3ヶ所を切り出し、アセトンで超音
波洗浄後、XPS で分析を行った時のS2p のスペクトルを
示すと図3のグラフの通りである。これからも分かるよ
うに、ピーク温度は弱いが通常の防錆油と比べると、明
らかにSの存在が認められた。そして、加工が進むにつ
れ、すなわち(a) 、(b) に比べ(c) は169eV 付近のピー
クが高くなっているのがわかる。
【0024】さらに、図4には、(Eb1=163.4eV)およ
び(Eb2=169.0eV)のそれぞれのピークについてのピ
ークの面積比率を示した。加工の最も厳しい(c) は、
(a) 、(b) に比べてのピークの比率が2倍近くになっ
ている。このことから、境界潤滑において極圧性向上剤
が亜鉛と反応して、何らかの化合物ができたものと考え
られる。
【0025】すなわち、本発明にあって極圧性向上剤と
して用いるベンゾチアゾール化合物およびチアジアゾー
ル化合物は、高面圧、高温の条件下で亜鉛との反応性に
優れ、その反応生成物が潤滑剤となり摩擦抵抗を低下さ
せる働きを有していると考えられる。
【0026】次に、本発明において油性向上剤として用
いる炭酸カルシウム分散体を配合した防錆油を塗布した
EG鋼板についても同様の調査を行い、CaについてXPS で
分析を行ったが、いずれも強いピークが認められ、加工
によるCaのピークシフトは認められなかった。このこと
より、油性向上剤である炭酸カルシウム分散体が鋼板表
面に吸着しているものと考えられる。
【0027】すなわち、(C) 油性向上剤 (炭酸カルシウ
ム分散体) はフリクションモディファイアーとして比較
的低い面圧や低い温度条件で鋼板表面に吸着して鋼板表
面と金型との金属接触を防止し、摩擦抵抗を低減させる
働きを有していると考えられる。
【0028】従って、これら両者を複合添加して得た油
組成物皮膜を備えた亜鉛系めっき鋼板にあっては、さら
に一層広い面圧、温度条件にわたって、摩擦抵抗を低減
させることができ、様々のプレス成形に対して、安定し
て良好な摺動特性を与えるものと考えられる。
【0029】加えて、これら極圧性向上剤と油性向上剤
は、潤滑性以外の性能例えば脱脂性、耐錆性等について
も、本発明が規定する範囲内で配合すれば、問題なく、
通常防錆油と同等以上の性能を確保できるばかりでな
く、(C) 油性向上剤を配合した防錆油は通常の防錆油よ
りも優れた耐錆性を有する。これらは、先ほど述べたよ
うに油性向上剤としての炭酸カルシウム分散体が鋼板表
面に吸着するため、チキソトロピー性を向上させ、油保
持性能も向上するために錆に対しても優れた効果がある
ものと考えられる。
【0030】かかるすぐれた油組成物皮膜は、その膜厚
は所期の効果が得られる限り特に制限ないが、一般には
0.3 〜3g/m2程度であれば十分である。また、塗布形態
もハケ塗り、スプレー塗り、あるいはロールコータを使
用して塗布を行ってもよい。
【0031】
【実施例】次に、実施例により本発明を更に詳細に説明
するが、それらは単に例として示すもので本発明はこれ
らによって何ら限定されるものではない。表1に本発明
の実施例を示すが、亜鉛系めっき鋼板は、 EG:電気亜鉛めっき鋼板(めっき付着量 60/60 g/
m2、板厚 0.8mm) GI:溶融亜鉛めっき鋼板(めっき付着量 90/90 g/
m2、板厚 0.8mm) GA:合金化溶融亜鉛めっき鋼板(めっき付着量 60
/60 g/m、板厚 0.8mm)を用いた。
【0032】防錆油は通常防錆油 (灯油、40℃での動粘
度=15cSt)をベースにし、これに極圧性向上剤 (2−メ
ルカプトベンゾチアゾール) および油性向上剤 (粒径が
0.03μm の炭酸カルシウムを分散溶解させた塩基価450
mgKOH/g のCaスルフォネート) を表1に示す量を配合
し、各亜鉛系めっき鋼板に塗布した。
【0033】このようにして得られた各供試材につい
て、プレス成形性、脱脂性、防錆性・耐オイルステイン
性を評価した。そのときの試験は次に示す方法に従っ
た。結果は表1にまとめて示す。
【0034】1) プレス成形性 図1に示すビード付きハット成形試験において、試験片
である250 ×50mmサイズの各亜鉛系めっき鋼板に各種供
試油組成物を片面1.0 g/m2塗布した後、ビード高さ7m
m、成形高さ43mm、成形速度70mm/secの条件下で成形を
行い、ブランクホルダー圧を0.1 kg/cm2きざみで変化さ
せた時の成形限界範囲を調べた。すなわちこの成形限界
圧が高いほど成形性に優れる。なお、図中の数字は寸法
(mm)を表わす。
【0035】また、円筒深絞り試験 (ブランク: 直径78
mm、ポンチ: 直径 33 mm、ダイス:直径35mm) でブラン
クホルダー力が1ton の時の最大ポンチ力を測定した。
すなわちこの最大ポンチ力が低いほど潤滑性に優れる。
試験片に割れがみられた場合、「×」で示す。
【0036】次に、図2に示す平面摺動試験要領によ
り、油圧で両ダイスに押しつけられた試験片を引張り、
そのときの引張り力をロードセルで計測し、摩擦力を求
め、この押しつけ力と摩擦力から摩擦係数を測定した。
試験条件は次の通りであった。 供試材 25×300 mm 摺動距離 150 mm ダイス SKD11 押付け面積 12×25 (板幅) 押付け力 160 kgf/cm2 速度 200 mm/min。
【0037】 2) 防錆性・耐オイルステイン性 (スタック試験) 各種亜鉛系めっき鋼板に各供試油組成物を2g/m2塗布し
た後、試験片の間に純水を1滴はさみ試験片を4枚重
ね、梱包・クリップで固定した後、1つは常温で、もう
1つは50℃の湿潤環境下で30日間放置して重ね合わせ部
分の発錆度、変色度を調べた。
【0038】◎: 変色なし、○: 若干変色あり、△: 変
色あり、×: 錆発生。
【0039】3) 脱脂性 各種亜鉛系めっき鋼板に各供試油組成物を2g/m2塗布し
た後、試験片を4枚重ね、梱包・クリップで固定した
後、50℃の湿潤環境下で20日間放置して後の開放試験片
を用いて、アルカリ脱脂液 (日本パーカライジング社製
FC-4326TA)によるスプレー脱脂を40℃で30秒間行い、水
洗後の水濡れ面積率から脱脂面積を測定した。
【0040】
【表1】
【0041】表1から明らかなように、本発明にかかる
防錆兼金属加工用油組成物から成る皮膜を備えた亜鉛系
めっき鋼板は、プレス加工においてFe−Znフラッシュコ
ートおよび固体潤滑剤を塗布したもの並みの優れた成形
性を有し、かつ通常の防錆油並み以上の耐錆性・オイル
ステイン性が得られ、塗装前処理工程での脱脂性も良好
である。
【0042】図3は、試験No.20 の 供試材のビード付
きハット成形を行った後に(a) 未加工部、(b) ビード通
過部、(c) ビードおよびダイス肩通過部の3ヶ所を切り
出し、アセトンで超音波洗浄後、XPS(X線光電子分光
法) で分析を行った時のS2p のスペクトルである。最大
ピークを100 %として相対比較したものである。ピーク
強度は弱いが通常の防錆油と比べると、明らかにSの存
在が認められた。そして、加工が進むにつれて、すなわ
ち(a) 、(b) に比べ(c) は169eV 付近のピークが高くな
っているのがわかる。
【0043】図4は、図3における(Eb1=163.4eV)お
よび(Eb2=169.0eV)のそれぞれのピークについての
ピークの面積比率を示した。ピーク面積率=/+
×100(%)である。加工の最も厳しい(c) は、(a) 、(b)
に比べてのピークの比率が2倍近くになっている。こ
れは、境界潤滑において極圧性向上剤が亜鉛と反応し
て、何らかの化合物ができたためと考えられる。なお、
極圧性向上剤としてチアジアゾールを使用した例につい
ても本例と同様の評価が得られた。
【0044】
【発明の効果】以上より明らかなように、本発明によれ
ば、予め防錆兼金属加工用油組成物を塗布するだけで、
優れたプレス成形性が確保され、また満足のいく防錆効
果が発揮されるのであって、その実用上の顕著な効果か
らその意義は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ビード付きハット成形試験法の要領の説明図で
ある。
【図2】平面摺動試験法の実施要領の説明図である。
【図3】EG鋼板を使用した実施例の結果を示すXPS スペ
クトル (S2p)のグラフである。
【図4】同じく実施例の結果を示すピーク面積比率のグ
ラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 135:36 125:10) C10N 10:04 20:06 Z 8217−4H 30:00 A 8217−4H 30:06 30:12 40:24 Z 8217−4H 50:02 80:00 (72)発明者 岡田 太平 市原市姉崎海岸24番地4 出光興産株式会 社営業研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A) 基油に対し、(B) 極圧性向上剤とし
    てベンゾチアゾール化合物およびチアジアゾール化合物
    の中から選ばれた少なくとも1種を、全量にもとずき0.
    4 〜3.0 重量%の範囲で配合した油組成物皮膜を備えた
    高プレス成形性亜鉛系めっき鋼板。
  2. 【請求項2】 (A)基油に対し、(C) 油性向上剤として
    粒径が0.1 μm サイズ以下の炭酸カルシウムを分散溶解
    させた塩基価400 〜500 mgKOH/g のスルフォネートの中
    から選ばれた少なくとも1種を、全量にもとずきCa含有
    率0.5 〜2.5重量%の範囲になるような割合で配合した
    油組成物皮膜を備えた高プレス成形性亜鉛系めっき鋼
    板。
  3. 【請求項3】 (A) 基油に対し、(B) 極圧性向上剤とし
    てベンゾチアゾール化合物およびチアジアゾール化合物
    の中から選ばれた少なくとも1種を、全量にもとずき0.
    4 〜3.0 重量%の範囲で配合し、かつ(C) 油性向上剤と
    して粒径が0.1 μm サイズ以下の炭酸カルシウムを分散
    溶解させた塩基価400 〜500 mgKOH/gのスルフォネート
    の中から選ばれた少なくとも1種を、全量にもとずきCa
    含有率0.5 〜2.5 重量%の範囲になるような割合で配合
    した油組成物皮膜を備えた高プレス成形性亜鉛系めっき
    鋼板。
JP4249962A 1992-09-18 1992-09-18 高プレス成形性亜鉛系めっき鋼板 Expired - Lifetime JP2707927B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4249962A JP2707927B2 (ja) 1992-09-18 1992-09-18 高プレス成形性亜鉛系めっき鋼板

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP4249962A JP2707927B2 (ja) 1992-09-18 1992-09-18 高プレス成形性亜鉛系めっき鋼板

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06101062A true JPH06101062A (ja) 1994-04-12
JP2707927B2 JP2707927B2 (ja) 1998-02-04

Family

ID=17200784

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP4249962A Expired - Lifetime JP2707927B2 (ja) 1992-09-18 1992-09-18 高プレス成形性亜鉛系めっき鋼板

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2707927B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003253284A (ja) * 2002-02-27 2003-09-10 Yushiro Chem Ind Co Ltd 鉄系金属加工用潤滑油組成物
JP2008138092A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 亜鉛メッキ鋼板用金属加工油組成物

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0347898A (ja) * 1989-04-11 1991-02-28 Idemitsu Kosan Co Ltd 防錆兼金属加工油組成物
JPH03106993A (ja) * 1989-09-21 1991-05-07 Mitsubishi Oil Co Ltd プレス加工油兼用防錆油組成物

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0347898A (ja) * 1989-04-11 1991-02-28 Idemitsu Kosan Co Ltd 防錆兼金属加工油組成物
JPH03106993A (ja) * 1989-09-21 1991-05-07 Mitsubishi Oil Co Ltd プレス加工油兼用防錆油組成物

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003253284A (ja) * 2002-02-27 2003-09-10 Yushiro Chem Ind Co Ltd 鉄系金属加工用潤滑油組成物
JP2008138092A (ja) * 2006-12-01 2008-06-19 Idemitsu Kosan Co Ltd 亜鉛メッキ鋼板用金属加工油組成物

Also Published As

Publication number Publication date
JP2707927B2 (ja) 1998-02-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2764300B2 (ja) 表面処理鋼板用成形加工兼防錆油組成物
JP2613117B2 (ja) 防錆兼金属加工油組成物
JP3016962B2 (ja) プレス加工兼用防錆油
JPH08311476A (ja) 鋼板用防錆兼用プレス加工油
JP2707927B2 (ja) 高プレス成形性亜鉛系めっき鋼板
JP4270902B2 (ja) 純亜鉛メッキ鋼板用潤滑防錆油組成物
JPH0221433B2 (ja)
JP4272915B2 (ja) 高潤滑防錆処理金属板
CA2095679C (en) Aluminum plate excellent in formability
JPH0633272A (ja) 防錆油組成物
US5221490A (en) Rust-preventive lubricant composition for zinc-plated steel material
JP2000319680A (ja) 亜鉛めっき鋼板用防錆兼プレス加工油
JPH10279977A (ja) 高潤滑防錆油組成物
JP2002003879A (ja) 高潤滑防錆油組成物
JP3204156B2 (ja) 高潤滑防錆処理鋼板
JP3500237B2 (ja) 冷延鋼板及び亜鉛めっき鋼板用プレス加工兼洗浄防錆油組成物
JPH062168A (ja) 防錆油組成物
JP2004250752A (ja) プレス成形性および防錆性に優れた純亜鉛めっき鋼板
JPH03106993A (ja) プレス加工油兼用防錆油組成物
JP2006161126A (ja) 化成処理性に優れた潤滑処理鋼板
JP3204155B2 (ja) 高潤滑防錆処理鋼板
JP4938276B2 (ja) 鋼板用潤滑防錆油
JP3263202B2 (ja) 亜鉛めっき鋼板用防錆潤滑剤
JPH10152690A (ja) 亜鉛メッキ鋼板用防錆兼プレス加工油
JPH0465154B2 (ja)

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 19970916

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081017

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091017

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091017

Year of fee payment: 12

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101017

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111017

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121017

Year of fee payment: 15

EXPY Cancellation because of completion of term