JPH06102707A - 磁性粒子およびその製造方法 - Google Patents

磁性粒子およびその製造方法

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JPH06102707A
JPH06102707A JP4253137A JP25313792A JPH06102707A JP H06102707 A JPH06102707 A JP H06102707A JP 4253137 A JP4253137 A JP 4253137A JP 25313792 A JP25313792 A JP 25313792A JP H06102707 A JPH06102707 A JP H06102707A
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JP
Japan
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magnetic powder
magnetic
vinyl
vinyl monomer
monomer
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Pending
Application number
JP4253137A
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English (en)
Inventor
Masaya Shiozaki
正弥 塩崎
Shinji Kikuta
慎司 菊田
Kazuhisa Edahiro
和久 枝廣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Mita Industrial Co Ltd
Original Assignee
Mita Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Mita Industrial Co Ltd filed Critical Mita Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁性粉の分散性、分散安定性、結着樹脂との
親和性がよく、小粒径でかつ粒度分布の幅が狭く、しか
も耐熱性、耐摩耗性等にすぐれるとともに、硬くかつ割
れにくい、バインダー型の磁性粒子を得る。 【構成】 イソシアネート基含有ビニル単量体で処理し
て表面にビニル基を導入した磁性粉を使用して、懸濁重
合法により磁性粒子を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法、静電記録
法、静電印刷法等を利用した画像形成装置において、帯
電性のトナーとともに2成分系の現像剤を構成するキャ
リヤや、1成分系の現像剤としての磁性トナーとして使
用される他、磁気ディスプレイ等にも利用される磁性粒
子と、その懸濁重合法による製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、上記磁性粒子としては、フェライ
ト粒子の表面を樹脂コートしたものが一般的に使用され
ている。しかし、上記フェライト粒子を、たとえば2成
分系の現像剤のキャリヤとして画像形成装置に使用した
場合には、昨今の高画質化の要求に十分に対応できなく
なりつつあるのが現状である。
【0003】キャリヤとトナーからなる2成分の現像剤
を使用する画像形成装置の現像部においては、まず現像
剤を攪拌混合してトナーを帯電させて、キャリヤ粒子の
周りに付着させた後、磁石を内蔵した現像スリーブの表
面にキャリヤを磁気付着させて、当該キャリヤからなる
磁気ブラシを形成する。そしてこの磁気ブラシを、表面
に静電潜像が形成された感光体の表面に接近または接触
させると、磁気ブラシ中のトナーが静電潜像に静電付着
して、当該静電潜像がトナー像に顕像化される。
【0004】ところが、上記キャリヤとしてフェライト
粒子を使用した場合には、このフェライト粒子の重量故
に、磁気ブラシが現像スリーブの回転時に生じる遠心力
によって大きく伸び、慣性力によって感光体の表面を傷
つけたり、感光体の表面に静電付着したトナーを掻き取
ったり付着位置をずらしたりして、形成画像の画質を低
下させるのである。
【0005】また、形成画像の画質を低下させる他の原
因として、上記フェライト粒子からなるキャリヤが、フ
ェライト粉を焼結して製造されるため小粒径化が困難で
あることや、完全な球状に形成できないため流動性が悪
いこと等もあげられる。そこで近時、上記フェライト粒
子からなるキャリヤの問題点を解消して、形成画像の高
画質化を図るべく、結着樹脂からなる粒子中に磁性粉を
分散させた軽量なキャリヤ、いわゆるバインダー型のキ
ャリヤについての研究、開発が盛んに行われている。
【0006】このバインダー型のキャリヤは、フェライ
ト粒子より軽量であるため、磁気ブラシが遠心力によっ
て大きく伸びることがない上、慣性力が小さいため感光
体の表面を傷つけたり、感光体の表面に静電付着したト
ナーを掻き取ったり付着位置をずらしたりすることがな
い。上記バインダー型のキャリヤは、スチレン−アクリ
ル系等の結着樹脂、フェライト粉等の磁性粉およびその
他の添加剤を溶融混練し、ついで粉砕し分級することで
も製造できる。しかし、かかる粉砕型のキャリヤは、粒
度分布が広く、かつ粒径が大きい上、完全な球状になら
ないという問題が残る。
【0007】そこで懸濁重合法を利用して、上記バイン
ダー型のキャリヤを製造することが検討されている。こ
の方法は、結着樹脂の元になるラジカル重合性のビニル
単量体と、磁性粉その他の添加剤とを含む液状のモノマ
ー相を分散媒中に液滴状に分散させつつ加熱して、ビニ
ル単量体を重合させる方法である。かかる方法によって
得られるバインダー型のキャリヤは、粒度分布が狭く、
かつ小粒径化が可能で、しかも完全な球状に近いものが
得られるため、フェライト粒子からなるキャリヤを使用
した場合に比べ、形成画像の高品質化が可能となる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところが、マグネタイ
ト粉等の磁性粉は、表面が親水性であること、比重がビ
ニル単量体より著しく大きいこと、ビニル単量体に対し
て多量(体積比でほぼ2:1程度)に配合する必要があ
ること、等に起因して、モノマー相中に均一に分散させ
るのが困難であるため、製造されたキャリヤ中における
磁性粉の分散状態が不均一になり、キャリヤの磁気特性
や電気特性が不均一化する等のおそれがある。また、製
造されたキャリヤにおいては、磁性粉とキャリヤの結着
樹脂との親和性が低く、両者が十分に結合していないた
め、両者の界面からキャリヤ割れが発生したり、磁性粉
がキャリヤ粒子から脱落したりして、形成画像を汚染
し、現像剤の性能が低下するおそれもある。
【0009】そこで、磁性粉の分散性、分散安定性を向
上させるとともに、結着樹脂に対する親和性を向上させ
るために、チタネートカップリング剤、シランカップリ
ング剤、アルミニウムカップリング剤等のカップリング
剤で処理して表面を疎水化した磁性粉を使用することが
提案された(特開昭56−51755号公報、特開昭5
9−224102号公報、特開昭60−254054号
公報、特開昭61−53653号公報等)。しかし十分
な処理効果を得るには、磁性粉を過剰量のカップリング
剤で処理する必要があり、生成キャリヤ中には余剰のカ
ップリング剤が低分子量の状態で存在するため、製造さ
れるキャリヤは、耐熱性、耐摩耗性に劣るとともに、硬
度が低く柔らかいものとなってしまう。
【0010】バインダー型のキャリヤの場合、硬度が低
いと凝集しやすくなり、たとえば現像部の穂切り板(磁
気ブラシの厚みを調整する部材)等の部分に詰まって、
詰まった部分だけ磁気ブラシが形成されず、画像に白筋
が発生したりするという問題を生じる。また、硬度が低
いキャリヤは割れやすくなり、割れたキャリヤから脱落
した磁性粉が、形成画像を汚染するおそれもある。
【0011】磁性粉の表面に吸着しうるモノあるいはビ
ス有機リン酸エステル化合物のモノマーと、その他の重
合性モノマーとを水の存在下で重合させて、磁性粉の表
面を重合体でカプセル化することも提案されている(特
開昭63−281409号公報参照)。ところが、重合
体の重合度が大きくなる程、その他の重合性モノマーの
特性が大きく現れて、モノあるいはビス有機リン酸エス
テル化合物による磁性粉表面への吸着効果が薄れるの
で、高分子の磁性粉表面への吸着性を確保するには、重
合体の重合度をあまり大きくできない。このため、製造
されるキャリヤは、やはり耐熱性、耐摩耗性に劣るとと
もに、硬度が低く柔らかいものとなってしまい、先にあ
げた種々の問題を生じる。
【0012】また上記処理を行った磁性粉は、上記のよ
うに分子量の低い重合体を多量に含むので、モノマー相
の粘度が高くなって、分散媒中に液滴状に分散させるの
が困難になり、50〜70μm以下程度の小粒径のキャ
リヤが得られない、キャリヤの粒度分布が広くなってし
まう、等の問題を生じる。本発明は以上の事情に鑑みて
なされたものであって、磁性粉の分散性、分散安定性、
結着樹脂との親和性がよく、小粒径でかつ粒度分布の幅
が狭く、しかも耐熱性、耐摩耗性等にすぐれ、硬くかつ
割れにくいため、キャリヤ等に好適に使用できる磁性粒
子と、その重合法による製造方法とを提供することを目
的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段および作用】上記課題を解
決するための本発明の磁性粒子は、イソシアネート基含
有ビニル単量体によって処理された、表面にビニル基が
導入された磁性粉の存在下で、ビニル単量体を重合させ
た重合体からなることを特徴とする。また本発明の第1
の製造方法は、磁性粉をイソシアネート基含有ビニル単
量体で処理して表面にビニル基を導入した後、この磁性
粉とビニル単量体とを含むモノマー相を分散媒中に液滴
状に分散させつつ重合させることを特徴とする。
【0014】さらに本発明の第2の製造方法は、磁性粉
をイソシアネート基含有ビニル単量体で処理して表面に
ビニル基を導入し、この磁性粉とビニル単量体とを重合
させてグラフト化した後、このグラフト化した磁性粉
と、上記ビニル単量体と同一または相異なるビニル単量
体とを含むモノマー相を分散媒中に液滴状に分散させつ
つ重合させることを特徴とする。
【0015】上記構成からなる本発明においては、磁性
粉をイソシアネート基含有ビニル単量体によって処理す
ると、磁性粉の表面の親水性基(水酸基、硫酸基、硝酸
基等)の活性水素と、イソシアネート基含有ビニル単量
体のイソシアネート基とが反応して磁性粉の表面にビニ
ル基が導入され、磁性粉が疎水化されるため、磁性粉の
モノマー相への分散性、分散安定性が向上する。また磁
性粉の表面に導入されたビニル基は、その後の工程で重
合性の単量体と重合してグラフト鎖を生成し、磁性粉を
グラフト化する。
【0016】したがって本発明によれば、磁性粉の分散
性、分散安定性ならびに結着樹脂との親和性が向上する
ので、モノマー相に分散した磁性粉が再凝集して磁気特
性が不均一化したり、あるいは、製造された磁性粒子に
割れや磁性粉の脱落が発生したりすることが防止され
る。上記磁性粉とイソシアネート基含有ビニル単量体と
の反応は、室温程度の比較的低温の条件下で進行するの
で、この段階で、他のビニル単量体が系中に存在して
も、副生成物としてのフリーの重合体が発生することは
殆どない。またグラフト化の反応は、上記の処理によっ
て表面にビニル基が導入された磁性粉と、重合性のビニ
ル単量体との間で進行するのでグラフト化率が著しく高
く、副生成物としてのフリーの重合体の生成が著しく抑
えられる。さらに磁性粉の処理に使用したイソシアネー
ト基含有ビニル単量体は、もし余剰分が発生しても、そ
の後の重合工程で他の単量体と重合するので、低分子量
のままで磁性粒子中に存在することはない。したがって
製造された磁性粒子は、耐熱性、耐摩耗性等にすぐれる
とともに、硬くかつ割れにくいものとなる。
【0017】しかも、上記のように磁性粉とイソシアネ
ート基含有ビニル単量体との反応の際や、グラフト化の
反応の際に、副生成物としてのフリーの重合体が発生す
ることがないので、モノマー相の粘度は低く、分散媒中
に液滴状に分散させるのが容易となる。したがって製造
された磁性粒子は、小粒径でかつ粒径分布が狭く、粒径
の揃ったものとなる。
【0018】以下に本発明を、製造方法の工程にしたが
って説明する。まず、磁性粉をイソシアネート基含有ビ
ニル単量体で処理して、磁性粉の表面にビニル基を導入
する。磁性粉とイソシアネート基含有ビニル単量体との
反応は、前記のように室温程度の比較的低温で進行する
ので、上記処理を行うには、たとえば所定量の磁性粉と
イソシアネート基含有ビニル単量体とを適当な溶媒中に
投入して混合するだけでよい。なお、イソシアネート基
含有ビニル単量体のイソシアネート基は水分と反応しや
すいので、上記処理は、乾燥雰囲気下で行うのが好まし
い。
【0019】磁性粉の処理に使用されるイソシアネート
基含有ビニル単量体としては、1分子中にイソシアネー
ト基とビニル基とを含む種々の化合物を使用することが
できる。イソシアネート基含有ビニル単量体としては、
たとえば一般式(1) :
【0020】
【化1】
【0021】〔式中R1 は水素原子またはアルキル基を
示す〕で表されるアクリロイルイソシアネート誘導体等
があげられる。このアクリロイルイソシアネート誘導体
の具体的化合物としては、式(1a):
【0022】
【化2】
【0023】で表されるメタクリロイルイソシアネート
が好適に使用される。イソシアネート基含有ビニル単量
体の使用量はとくに限定されないが、磁性粉100重量
部に対して0.1〜10重量部の範囲内が好ましく、1
〜5重量部の範囲内がより好ましい。イソシアネート基
含有ビニル単量体の使用量が上記範囲を下回った場合に
は、磁性粉の表面に導入されるビニル基の量が不足する
ため、磁性粉が十分に疎水化されず、分散性、分散安定
性が低下するおそれがある他、グラフト化率が低下する
ので、結着樹脂との親和性が悪化して割れや磁性粉の脱
落を生じたり、あるいはグラフト化率が低下する分、副
生成物としてのフリーの重合体の生成が増加するので、
耐熱性、耐摩耗性等が悪化したり、磁性粒子が柔らかく
かつ割れやすくなったりするおそれがある。
【0024】一方、イソシアネート基含有ビニル単量体
の使用量が上記範囲を超えた場合には、当該イソシアネ
ート基含有ビニル単量体が親水性であるため、製造され
る磁性粒子の耐候性とくに耐湿性に悪影響を及ぼすおそ
れがある他、イソシアネート基含有ビニル単量体は他の
ビニル単量体に比べれば重合性がやや劣るので、重合反
応に関与せずに磁性粒子中に残存する低分子量の成分が
増加して、耐熱性、耐摩耗性等が悪化したり、磁性粒子
が柔らかくかつ割れやすくなったりするおそれがある。
【0025】イソシアネート基含有ビニル単量体は1種
を単独で使用できる他、2種以上を併用することもでき
る。イソシアネート基含有ビニル単量体によって処理さ
れる磁性粉の種類についてはとくに限定されない。本発
明では、強磁性を示す金属やその合金、各種のフェライ
ト、あるいは強磁性を示す元素を含有しないが、適当に
熱処理することによって強磁性を示す合金等、現在知ら
れているあらゆる種類の磁性材料の粉末を使用すること
ができる。強磁性を示す金属としては、鉄、コバルト、
ニッケル等があげられ、上記のようにこれらの金属を含
有する合金を使用することもできる。フェライトとして
は、たとえば四三酸化鉄(Fe3 4 )、三二酸化鉄(γ
−Fe23 )、酸化鉄亜鉛(ZnFe2 4 )、酸化鉄イッ
トリウム(Y3 Fe5 12)、酸化鉄カドミウム(CdFe2
4 )、酸化鉄ガドリニウム(Gd3 Fe5 4 )、酸化鉄
銅(CuFe2 4 )、酸化鉄鉛(PbFe1219)、酸化鉄ネ
オジム(NdFeO3 )、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、
酸化鉄マグネシウム(MgFe2 4 )、酸化鉄マンガン
(MnFe2 4 )、酸化鉄ランタン(LaFeO3 )等があげ
られる。また熱処理によって強磁性を示す合金として
は、たとえばマンガン−銅−アルミニウムや、マンガン
−銅−錫などの、マンガンと銅を含有するホイスラー合
金等があげられる。これらは単独で使用される他、2種
以上を併用することもできる。磁性粉の粒径については
とくに限定されず、通常のバインダー型キャリヤに使用
されるのと同程度、すなわち0.01〜5μm程度が好
ましい。磁性粉の粒径が上記範囲を下回ると、飽和磁化
の低下を招いたり、モノマー相の粘度が増大して、微小
でかつ均一な粒径の磁性粒子が得られなくなるおそれが
ある。また磁性粉の粒径が上記範囲を超えると、たとえ
イソシアネート基含有ビニル単量体によって処理して
も、分散性、分散安定性が不十分になり、懸濁重合時に
液滴から磁性粉が脱落する等して、均質な磁気特性の磁
性粒子が得られなくなるおそれがある。
【0026】処理に使用する溶媒としては、非水性の種
々の溶媒を使用できるが、とくに、上記処理が室温程度
の比較的低温条件で行われ、前述したように、他のビニ
ル単量体が系中に存在しても、副生成物としてのフリー
の重合体が発生することがないので、その後の重合工程
で使用されるのと同じビニル単量体を溶媒として使用す
るのが好ましい。この場合には、次工程に移行する際に
溶媒除去の工程を省略できるので、生産効率が向上する
という利点がある。
【0027】上記処理の後、本発明の第1の製造方法に
おいては、処理済みの磁性粉をビニル単量体、重合開始
剤等と混合して懸濁重合用のモノマー相を作製する。そ
してこのモノマー相を、適当な分散媒中に液滴状に分散
させつつ重合させると、本発明の磁性粒子が製造され
る。ビニル単量体としては、たとえばモノビニル芳香族
単量体、アクリル系単量体、ビニルエステル系単量体、
ビニルエーテル系単量体、ジオレフィン系単量体、モノ
オレフィン系単量体、ハロゲン化オレフィン系単量体、
ポリビニル系単量体等の従来公知の種々のビニル系単量
体を使用することができる。
【0028】モノビニル芳香族単量体としては、下記一
般式(2) :
【0029】
【化3】
【0030】〔式中R2 は水素原子、低級アルキル基ま
たはハロゲン原子を示し、R3 は水素原子、低級アルキ
ル基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アミノ基、ニトロ
基、ビニル基、スルホ基、ナトリウムスルホナト基、カ
リウムスルホナト基またはカルボキシル基を示す。)で
表される化合物、たとえばスチレン、α−メチルスチレ
ン、ビニルトルエン、α−クロロスチレン、o,m,p
−クロロスチレン、p−エチルスチレン、スチレンスル
ホン酸ナトリウムなどがあげられる。
【0031】アクリル系単量体としては、下記一般式
(3) :
【0032】
【化4】
【0033】〔式中R4 は水素原子または低級アルキル
基を示し、R5 は水素原子、炭素数12までの炭化水素
基、ヒドロキシアルキル基、ビニルエステル基またはア
ミノアルキル基を示す。)で表される化合物、たとえば
アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸メチル、アクリ
ル酸エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸−2−エチ
ルヘキシル、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸フ
ェニル、アクャリロニトリル、メタクリル酸メチル、メ
タクリル酸ブチル、メタクリル酸ヘキシル、メタクリル
酸−2−エチルヘキシル、β−ヒドロキシアクリル酸エ
チル、γ−ヒドロキシアクリル酸ブチル、δ−ヒドロキ
シアクリル酸ブチル、β−ヒドロキシメタクリル酸エチ
ル、γ−アミノアクリル酸プロピル、γ−N,N−ジエ
チルアミノアクリル酸プロピル、エチレングリコールジ
メタクリル酸エステル、テトラエチレングリコールジメ
タクリル酸エステルなどがあげられる。
【0034】ビニルエステル系単量体としては、たとえ
ばギ酸ビニル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどが
あげられる。ビニルエーテル系単量体としては、たとえ
ばビニルメチルエーテル、ビニルエチルエーテル、ビニ
ル−n−ブチルエーテル、ビニルフェニルエーテル、ビ
ニルシクロヘキテルエーテルなどがあげられる。
【0035】ジオレフィン系単量体としては、たとえば
ブタジエン、イソプレン、クロロプレンなどがあげられ
る。モノオレフィン系単量体としては、たとえばエチレ
ン、プロピレン、ブテン−1、ペンテン−1,4−メチ
ルペンテン−1などがあげられる。ハロゲン化オレフィ
ン系単量体としては、たとえば塩化ビニル、塩化ビニリ
デンなどがあげられる。
【0036】さらにポリビニル単量体としては、たとえ
ばジビニルベンゼン、ジアリルフタレート、トリシアヌ
レートなどがあげられる。これらは単独で使用できる
他、2種以上を併用することもできる。たとえば、最も
一般的なスチレン−アクリル系の結着樹脂を含む磁性粒
子を製造する場合には、ビニル単量体としてスチレンと
アクリル系単量体とを併用すればよい。
【0037】上記ビニル単量体と、イソシアネート基含
有ビニル単量体によって処理された磁性粉の配合割合は
磁性粒子の用途によって異なるが、バインダー型のキャ
リヤの場合には、ビニル単量体の総量100重量部に対
して、磁性粉が100〜250重量部、好ましくは15
0〜200重量部の割合で配合されるのが好ましい。重
合開始剤としては、分散媒に不溶で、かつビニル単量体
との相溶性のあるものが好ましく、たとえばアゾビスイ
ソブチロニトリル、2,2′−アゾビス−(2,4−ジ
メチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス−(4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,
2′−アゾビス−(2−シクロプロピルプロピオニトリ
ル)、2,2′−アゾビス−(2−メチルプロピオニト
リル)、2,2′−アゾビス−(2−メチルブチロニト
リル)、1,1′−アゾビス−(シクロヘキサン−1−
カルボニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル、ジメチル−2,2′
−アゾビス(2−メチルプロピオネート)等のアゾ化合
物;クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペル
オキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペル
オキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイル等の過
酸化物が使用できるほか、紫外線や可視光線の照射によ
る重合を行う場合には、従来公知の光重合開始剤を使用
することもできる。これらは単独で使用される他、2種
以上を併用することもできる。
【0038】重合開始剤の使用量は、ビニル単量体10
0重量部に対して0.001〜10重量部、好ましくは
0.01〜6重量部の範囲である。なおγ線、加速電子
線等を用いて重合を開始させることも可能であり、この
場合には重合開始剤を使用しなくてもよい。また、紫外
線と各種光増感剤とを組合せて重合を開始してもよい。
【0039】また必要に応じて、以上の各成分の他に、
種々の添加剤、たとえば電荷制御剤やオフセット防止剤
(離型剤)、架橋剤等を配合することもできる。電荷制
御剤は、磁性粒子を2成分系現像剤のキャリヤや、1成
分系現像剤としての磁性トナーに使用する場合に配合さ
れるもので、帯電極性によって、正電荷制御用と負電荷
制御用の2種の電荷制御剤がある。
【0040】正電荷制御用の電荷制御剤としては、塩基
性窒素原子を有する有機化合物、例えば塩基性染料、ア
ミノピリン、ピリミジン化合物、多核ポリアミノ化合
物、アミノシラン類等や、上記各化合物で表面処理され
た充填剤等があげられる。負電荷制御用の電荷制御剤と
しては、ニグロシンベース(CI5045)、オイルブラック
(CI26150 )、ボントロンS、スピロンブラック等の油
溶性染料;スチレン−スチレンスルホン酸共重合体等の
電荷制御性樹脂;カルボキシ基を含有する化合物(例え
ばアルキルサリチル酸金属キレート等)、金属錯塩染
料、脂肪酸金属石鹸、樹脂酸石鹸、ナフテン酸金属塩等
があげられる。
【0041】電荷制御剤は、ビニル単量体100重量部
に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重
量部の割合で使用される。オフセット防止剤は磁性粒子
の凝集を防止するためのもので、脂肪族系炭化水素、脂
肪族金属塩類、高級脂肪酸類、脂肪酸エステル類もしく
はその部分ケン化物、シリコーンオイル、各種ワックス
等があげられる。中でも、重量平均分子量が1000〜
10000程度の脂肪族系炭化水素が好ましい。具体的
には、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレ
ン、パラフィンワックス、炭素原子数4以上のオレフィ
ン単位からなる低分子量のオレフィン重合体、シリコー
ンオイル等の1種または2種以上の組み合わせが適当で
ある。
【0042】オフセット防止剤は、ビニル単量体100
重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5
〜8重量部の割合で使用される。架橋剤は、結着樹脂や
磁性粉のグラフト鎖を架橋させて、磁性粒子の機械的あ
るいは熱的特性を改善するとともに、磁性粉と結着樹脂
とをより一層強固に一体化するために配合されるもの
で、たとえばジビニルベンゼン等のジビニル化合物;ジ
アリルフタレート、ジアリルイソフタレート、ジアリル
アジペート、ジアリルグリコレート、ジアリルマレエー
ト、ジアリルセバケート等のジアリル化合物;トリアリ
ルホスフェート、トリアリルアコニテート、トリアリル
シアヌレート、トリメリット酸アリルエステル、ピロメ
リット酸アリルエステル等のトリアリル化合物;1,6
−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリ
コールジアクリレート、エチレングリコールジアクリレ
ート、ジエチレングリコールジアクリレート、ポリエチ
レングリコールジアクリレート、ポリプロピレングリコ
ールジアクリレート、ブチレングリコールジアクリレー
ト、ペンタエリスリトールジアクリレート、1,4−ブ
タンジオールジアクリレート等のジアクリレート化合
物;トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタ
エリスリトールトリアクリレート等のトリアクリレート
化合物;1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、
ネオペンチルグリコールジメタクリレート、エチレング
リコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメ
タクリレート、ポリエチレングリコールジメタクリレー
ト、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、ブチ
レングリコールジメタクリレート等のジメタクリレート
化合物;トリメチロールプロパントリメタクリレート等
のトリメタクリレート化合物;ジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレート、テトラメチロールメタンテトラア
クリレート、N,N,N′,N′−テトラキス(β−ヒ
ドロキシエチル)エチレンジアミンのアクリル酸エステ
ル等のポリ(メタ)アクリレート化合物;アリルアクリ
レート、アリルメタクリレート等のアリル−アクリル系
化合物;N,N′−メチレンビスアクリルアミド、N,
N′−メチレンビスメタクリルアミド等のアクリルアミ
ド化合物;ポリウレタンアクリレート、エポキシアクリ
レート、ポリエーテルアクリレート、ポリエステルアク
リレート等のプレポリマーなどがあげられる。
【0043】架橋剤は、ビニル単量体100重量部に対
して0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5重量
部の割合で使用される。なお、本発明の磁性粒子をキャ
リヤに使用する場合には、架橋剤をこれ以上の割合で配
合しても差し支えない。本発明の磁性粒子を、磁性トナ
ーとして使用する場合には、さらに、着色剤を配合する
こともできる。着色剤としては、カーボンブラック、ア
ニリンブルー、カルコオイルブルー、クロムイエロー、
ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリ
ンイエロー、メチレンブルークロライド、フタロシアニ
ンブルー、マラカイトグリーン、ローズベンガル等、従
来公知の種々の着色剤を使用することができる。着色剤
は、ビニル単量体100重量部に対して1〜15重量
部、好ましくは5〜10重量部の割合で使用される。
【0044】上記各成分からなるモノマー相が分散され
る分散媒としては、ビニル単量体等の原料成分および重
合後の磁性粒子を全く溶解しないか、あるいは殆ど溶解
せず、しかも不活性な溶媒が使用される。好適な分散媒
としては、たとえば水または水系の溶媒などがあげられ
る。良好な分散状態を得るため、上記分散媒には懸濁安
定剤を配合するのが好ましい。
【0045】懸濁安定剤としては従来公知の種々の懸濁
安定剤が使用できるが、目的とする磁性粒子の粒径が、
キャリヤの場合50〜70μm以下、磁性トナーの場合
5〜10μm以下であることを考慮すると、懸濁分散能
力にすぐれている必要があり、また製造後の磁性粒子の
特性に影響を与えないためには、磁性粒子から除去しや
すいものである必要がある。上記の要件を満たす、本発
明に好適に使用される懸濁安定剤としては、たとえばリ
ン酸三カルシウム等のリン酸カルシウム塩と、ドデシル
ベンゼンスルホン酸ナトリウムとの組み合わせ等があげ
られる。
【0046】上記分散媒中に、前記の各成分を含有する
モノマー相を加え、たとえば102〜108 ダイン/cm
程度の剪断力で攪拌すると、モノマー相が分散媒中に懸
濁して球状に造粒される。この状態で、−30〜90
℃、特に30〜80℃の温度で0.1〜50時間程度の
重合を行うと、ビニル単量体が重合して球状の磁性粒子
が得られる。このとき、酸素による重合の停止反応を抑
制するために反応系内を不活性ガスで置換することが好
ましい。かくして得られる磁性粒子は、高解像度の画像
を得るためには、体積平均粒径が、前記のようにキャリ
ヤの場合50〜70μm以下、磁性トナーの場合5〜1
0μm以下が望ましい。
【0047】上記本発明の第1の製造方法によれば、モ
ノマー相中に含まれる各成分はいずれも低分子量である
ためモノマー相は低粘度で、分散媒中に液滴状に分散さ
せるのが容易である。したがって、キャリヤの場合50
〜70μm以下、磁性トナーの場合5〜10μm以下で
かつ粒度分布がきわめて狭い、粒径の揃った磁性粒子を
製造することができる。また磁性粉は、表面にビニル基
が導入されて疎水化されているため、モノマー相中に分
散させた際の分散性、分散安定性にすぐれており、再凝
集することがないので、生成された磁性粒子中にほぼ均
一に分散されており、磁性粒子は磁気特性にすぐれたも
のとなる。
【0048】さらに重合反応時には、上記磁性粉の表面
のビニル基にビニル単量体が重合して高効率でグラフト
化されるため、磁性粉にグラフトした高分子と磁性粒子
の結着樹脂とが磁性粒子中でほぼ均一に混和した状態と
なって、磁性粉と結着樹脂とが一体化する。このため、
両者の界面から割れが発生したり、磁性粉が磁性粒子か
ら脱落したりするおそれがなく、製造された磁性粒子
は、耐久性にすぐれたものとなる。
【0049】しかも上記反応過程では、磁性粒子の物性
を低下させる低分子量の重合体や未反応の成分などは殆
ど生成しないので、磁性粒子は、耐熱性、耐摩耗性等に
すぐれるとともに、硬くかつ割れにくいものとなる。一
方、本発明の第2の製造方法においては、イソシアネー
ト基含有ビニル単量体によって処理済みの磁性粉を、ま
ずビニル単量体と混合して重合させて、グラフト化磁性
粉を得る。
【0050】ビニル単量体としては、前記例示の各種ビ
ニル単量体の中から、次工程の懸濁重合工程で、ビニル
単量体の重合により生成される結着樹脂と同じビニル単
量体または同じビニル単量体の組み合わせを使用するの
が最も好ましいが、結着樹脂との相溶性にすぐれたグラ
フト鎖を形成しうるのであれば、結着樹脂を構成するビ
ニル単量体またはその組み合わせとは別種または別の組
み合わせのビニル単量体を使用することもできる。但
し、磁性粒子の物性に悪影響を及ぼすようなビニル単量
体は、たとえ結着樹脂との相溶性にすぐれていても、グ
ラフト化に使用するのは望ましくない。
【0051】たとえば最も一般的なスチレン−アクリル
系の結着樹脂を含む磁性粒子を製造する場合には、グラ
フト化の際のビニル単量体、および懸濁重合の際のビニ
ル単量体として、ともにスチレンとアクリル系単量体と
を併用するのが最も望ましいが、何れか一方の工程でス
チレンのみを使用し、他方の工程でアクリル系単量体の
みを使用すること等も可能である。
【0052】ビニル単量体の使用量は、磁性粉100重
量部に対し、10〜50重量部程度が好ましい。ビニル
単量体の使用量が上記範囲未満では、グラフト化された
高分子の分子量が小さすぎるため、製造される磁性粒子
が、耐熱性、耐摩耗性に劣るとともに、硬度が低く柔ら
かいものとなるおそれがある。
【0053】逆に、ビニル単量体の使用量が上記範囲を
超えた場合には、グラフト化された高分子の分子量が大
きすぎてモノマー相の粘度が高くなり、分散媒中に液滴
状に分散させるのが困難になって、小粒径の磁性粒子が
得られない、磁性粒子の粒度分布が広くなってしまう、
等の問題を生じるおそれがある。また、過剰のビニル単
量体がフリーの重合体を生成して、やはり、製造される
磁性粒子が、耐熱性、耐摩耗性に劣るとともに、硬度が
低く柔らかいものとなるおそれがある。
【0054】上記グラフト化の反応は、加熱だけでも進
行する可能性があるが、やはり、重合開始剤を添加する
のが好ましい。また前記と同様に、γ線、加速電子線等
を用いて重合を開始させたり、紫外線と各種光増感剤と
を組合せて重合を開始させたりすることも可能であり、
この場合には重合開始剤を使用しなくてもよい。グラフ
ト化の反応に使用する重合開始剤は、ビニル単量体への
溶解性にすぐれたものであればよく、懸濁重合に使用す
る重合開始剤のように分散媒との溶解性を考慮する必要
はない。しかし、得られる磁性粒子の耐湿性を考慮する
と、懸濁重合に使用するのと同様に、非水溶性の重合開
始剤を使用するのが好ましい。
【0055】重合開始剤の添加量は、ビニル単量体10
0重量部に対して0.001〜5重量部であるのが好ま
しく、とくに0.01〜1重量部であるのが好ましい。
グラフト化の反応は適当な溶媒中で行ってもよいが、溶
媒除去の工程を省略することを考慮すると、溶媒を使用
せず、グラフト化に使用するビニル単量体に溶媒の役目
を兼ねさせるのが好ましい。
【0056】つぎに、グラフト化が完了した反応液に、
さらにビニル単量体、重合開始剤、電荷制御剤、オフセ
ット防止剤、架橋剤等を添加して懸濁重合用のモノマー
相を作製し、あとは第1の製造方法と同条件で、同様に
して、モノマー相を適当な分散媒中に液滴状に分散させ
つつ重合させると、本発明の磁性粒子が製造される。モ
ノマー相に添加されるビニル単量体は、前記のように結
着樹脂を構成するものであり、磁性粉にグラフト化した
高分子との相溶性にすぐれた結着樹脂を構成しうるビニ
ル単量体を使用するのが望ましい。その添加量は、グラ
フト化に使用したビニル単量体との合計量100重量部
に対して、磁性粉が100〜250重量部、好ましくは
150〜200重量部の割合となるように設定すればよ
い。
【0057】重合開始剤その他の添加剤については、先
の第1の製造方法で使用したのと同様のものを、同量使
用することができる。また分散媒や懸濁安定剤について
も、先の第1の製造方法であげたのと同様のものを使用
できる。上記本発明の第2の製造方法によれば、磁性粉
の表面のビニル基に、ビニル単量体が重合して高効率で
グラフト化されるため、グラフト化率が著しく高く、副
生成物としてのフリーの重合体の生成が著しく抑えられ
る。
【0058】また、2度の重合工程を経るので、イソシ
アネート基含有ビニル単量体やビニル単量体が低分子量
で残存することがほとんどなく、カップリング剤等の低
分子量の成分を使用しないことと相俟って、製造される
磁性粒子中には、磁性粒子の物性に影響を及ぼす低分子
量の成分が存在することがない。このため、製造される
磁性粒子は、耐熱性、耐摩耗性等にすぐれるとともに、
硬くかつ割れにくいものとなる。
【0059】また、上記のようにグラフト化の反応はグ
ラフト化率が著しく向上し、副生成物としてのフリーの
重合体の生成が著しく抑えられるので、モノマー相は低
粘度で、分散媒中に液滴状に分散させるのが容易であ
る。したがって、キャリヤの場合50〜70μm以下、
磁性トナーの場合5〜10μm以下でかつ粒度分布がき
わめて狭い、粒径の揃った磁性粒子を製造することがで
きる。
【0060】さらに、グラフト化された磁性粉は、未処
理のものにくらべてモノマー相中への分散性、分散安定
性が向上するとともに、懸濁重合工程で生成するビニル
単量体の重合物としての結着樹脂と、磁性粉にグラフト
した高分子とが磁性粒子中でほぼ均一に混和した状態と
なって、磁性粉と結着樹脂とが一体化する。このため、
両者の界面から割れが発生したり、磁性粉が磁性粒子か
ら脱落したりするおそれがなく、製造された磁性粒子
は、耐久性にすぐれたものとなる。
【0061】なお、本発明の磁性粒子は、前記のよう
に、帯電性のトナーとともに2成分系の現像剤を構成す
るキャリヤとして使用できる他、1成分系の現像剤とし
ての磁性トナーや磁気ディスプレイ等の種々の分野に使
用することができる。
【0062】
【実施例】以下に本発明を、実施例、比較例に基づいて
説明する。実施例1 乾燥雰囲気下で、四三酸化鉄粉(チタン工業社製の品番
BL−100)100重量部および四三酸化鉄粉(チタ
ン工業社製の品番BL−200)100重量部と、前記
式(1a)で表されるメタクリロイルイソシアネート10重
量部とを、60重量部のスチレン中に添加し、5分間攪
拌、混合して処理した。
【0063】つぎに、上記処理液を、下記に示す各成分
と混合してモノマー相を作製した。 成 分 重量部 ・ビニル単量体:ブチルメタクリレート 20 ・架橋剤: ジビニルベンゼン 2 ジエチレングリコールジメタクリレート 8 ・重合開始剤: 2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル) 6 つぎに、分散媒としての蒸留水600重量部に、懸濁安
定剤としてのリン酸三カルシウム40重量部およびドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量部を溶解
した後、上記モノマー相を加え、TKホモミキサー〔特
殊機化工業社製〕の高粘度用脚部を改造したミキサーを
用いて回転数6500r.p.m.で12分間攪拌して懸濁さ
せて、モノマー相を液滴化した。
【0064】つぎに、この懸濁液をセパラブルフラスコ
中に移し替え、窒素雰囲気下、回転数250r.p.m.で攪
拌しつつ80℃に加熱して、5時間重合反応させた。そ
して、重合粒子をろ別して希酸洗浄、水洗浄、乾燥を行
って、磁性粒子を得た。比較例1 最初の処理液にメタクリロイルイソシアネートを配合せ
ず、スチレンの使用量を70重量部としたこと以外は、
上記実施例1と同様にしてモノマー相を作製したとこ
ろ、四三酸化鉄粒子は単量体に対する濡れ性が低いた
め、均質なモノマー相が得られなかった。そして、上記
モノマー相を分散媒中に投入して実施例1と同条件で懸
濁を試みたが、モノマー相を液滴化することはできなか
った。
【0065】比較例2 メタクリロイルイソシアネートに代えて、10重量部の
シランカップリング剤(トーレシリコーン社製の品番S
H6026)を使用したこと以外は、上記実施例1と同
様にして磁性粒子を得た。実施例2 乾燥雰囲気下で、四三酸化鉄粉(チタン工業社製の品番
BL−100)100重量部および四三酸化鉄粉(チタ
ン工業社製の品番BL−200)100重量部と、前記
式(1a)で表されるメタクリロイルイソシアネート2.0
重量部と、ブチルメタクリレート20重量部と、重合開
始剤としての2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチル
バレロニトリル)0.02重量部とを、60重量部のス
チレン中に添加し、混合して、四三酸化鉄粉を処理し
た。つぎに、上記処理液を攪拌下、60℃に加熱して3
時間反応させて、グラフト化した四三酸化鉄粉を含むス
ラリーを得た。
【0066】つぎに上記スラリーを、下記に示す各成分
と混合して、モノマー相を作製した。 成 分 重量部 ・ビニル単量体: ブチルメタクリレート 8.0 2−エチルヘキシルメタクリレート 7.0 ・架橋剤: ジビニルベンゼン 2.0 ジエチレングリコールジメタクリレート 8.0 ・重合開始剤: 2,2′−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル) 6.0 つぎに、分散媒としての蒸留水600重量部に、懸濁安
定剤としてのリン酸三カルシウム40重量部およびドデ
シルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.5重量部を溶解
した後、上記モノマー相を加え、TKホモミキサー〔特
殊機化工業社製〕の高粘度用脚部を改造したミキサーを
用いて回転数7000r.p.m.で12分間攪拌して懸濁さ
せて、モノマー相を液滴化した。
【0067】つぎに、この懸濁液をセパラブルフラスコ
中に移し替え、窒素雰囲気下、回転数250r.p.m.で攪
拌しつつ80℃に加熱して、5時間重合反応させた。そ
して、重合粒子をろ別して希酸洗浄、水洗浄、乾燥を行
って、磁性粒子を得た。上記各実施例、比較例について
以下の各試験を行い、特性を評価した。
【0068】平均粒径測定 各実施例、比較例で製造した磁性粒子の粒度分布のうち
体積基準のメジアン径D50を、レーザー回折式粒子径測
定装置(堀場製作所製の型番LA−700)を用いて測
定して平均粒径とした。また、25%残留径D25と75
%残留径D75との比D25/D75を求めて、粒度分布の幅
を評価した。結果を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】上記表1の結果より、実施例1,2の磁性
粒子は、比較例2の磁性粒子と同程度にD50が小さいこ
とから平均粒径が小さく、またD25/D75が小さいこと
から、粒度分布の幅が狭く、粒径の揃ったものであるこ
とがわかった。そしてこの事実から、本発明の第1およ
び第2の製造方法によれば、いずれの場合にも、副生成
物であるフリーの重合体の発生がない分、モノマー相の
粘度を低くでき、したがって、モノマー相を微小な液滴
として分散媒中に分散させるのが容易になることが確認
された。
【0071】さらに、実施例1と2を比較すると、実施
例1の方が平均粒径が小さい上、粒度分布の幅が狭く、
このことから、グラフト化した磁性粉をモノマー相に配
合するより、その前段階としてのイソシアネート基含有
ビニル単量体によって処理された磁性粉をモノマー相に
配合した方が、さらにモノマー相の粘度を低くできるこ
とがわかった。
【0072】実用試験 各実施例、比較例で製造した磁性粒子をキャリヤとし
て、それぞれ、平均粒径10μmのトナー〔三田工業
(株)製のDC2585用〕と、トナー濃度が8%とな
るように配合して2成分系の現像剤を作製し、以下の各
測定を行って、特性を評価した。
【0073】 画像濃度測定 各現像剤を、三田工業(株)製の普通紙複写機(型番D
C2585)にスタート現像剤として使用するととも
に、現像剤に使用したのと同じトナーを補給用トナーと
して使用しつつ、黒白原稿の1万枚の連続複写を行い、
画像形成1枚目(初期)、1千枚目、4千枚目および1
万枚目の形成画像における画像濃度を、反射濃度計(東
京電色社製の型番TC−6D)を用いて測定した。
【0074】 かぶり濃度測定 上記画像形成1枚目(初期)、1千枚目、4千枚目およ
び1万枚目の形成画像の余白部分の濃度を、上記反射濃
度計を用いて測定した。 ブローオフ帯電量測定 上記1万枚の連続複写前(初期)、1千枚複写後、4千
枚複写後および1万枚複写後における現像剤の帯電量
を、東芝ケミカル社製のブローオフ帯電量測定器を用い
て測定した。
【0075】画像濃度の測定結果を表2、かぶり濃度の
測定結果を表3、ブローオフ帯電量の測定結果を表4に
それぞれ示す。
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】上記各表の結果より、比較例2の磁性粒子
をキャリヤとして含有する現像剤は、複写枚数の増加に
ともなって画像濃度が低下し、かぶり濃度が上昇すると
ともに、ブローオフ帯電量が低下した。また形成画像を
観察したところ、1千枚目の画像には全面にかぶりがみ
られ、4千枚目の画像には全面にかぶりがみられるとと
もに多数の白筋が発生した。そこで連続複写を中止して
複写機の現像部を検査したところ、キャリヤが凝集し
て、現像部の穂切り板の部分に詰まっているのが観察さ
れた。
【0080】これに対し、実施例1,2はいずれも、1
万枚の連続複写を行っても、各特性にほとんど変化がみ
られず、形成画像も良好であった。そしてこのことか
ら、実施例1,2の磁性粒子は耐久性にすぐれたもので
あることが確認された。
【0081】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明によれば、
磁性粉の分散性、分散安定性、結着樹脂との親和性がよ
く、小粒径でかつ粒度分布の幅が狭く、しかも耐熱性、
耐摩耗性等にすぐれるとともに硬くかつ割れにくい、バ
インダー型の磁性粒子が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 2/44 MCQ 7442−4J G03G 9/083

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】イソシアネート基含有ビニル単量体によっ
    て処理された、表面にビニル基が導入された磁性粉の存
    在下で、ビニル単量体を重合させた重合体からなること
    を特徴とする磁性粒子。
  2. 【請求項2】磁性粉をイソシアネート基含有ビニル単量
    体で処理して表面にビニル基を導入した後、この磁性粉
    とビニル単量体とを含むモノマー相を分散媒中に液滴状
    に分散させつつ重合させることを特徴とする磁性粒子の
    製造方法。
  3. 【請求項3】磁性粉をイソシアネート基含有ビニル単量
    体で処理して表面にビニル基を導入し、この磁性粉とビ
    ニル単量体とを重合させてグラフト化した後、このグラ
    フト化した磁性粉と、上記ビニル単量体と同一または相
    異なるビニル単量体とを含むモノマー相を分散媒中に液
    滴状に分散させつつ重合させることを特徴とする磁性粒
    子の製造方法。
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