JPH06103792B2 - 内層用回路板の銅回路の処理方法 - Google Patents

内層用回路板の銅回路の処理方法

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JPH06103792B2
JPH06103792B2 JP27736890A JP27736890A JPH06103792B2 JP H06103792 B2 JPH06103792 B2 JP H06103792B2 JP 27736890 A JP27736890 A JP 27736890A JP 27736890 A JP27736890 A JP 27736890A JP H06103792 B2 JPH06103792 B2 JP H06103792B2
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富男 淡野
隆 相楽
泰宏 沖
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Matsushita Electric Works Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は、多層プリント配線板の製造に使用される内層
用回路板の銅回路の処理方法に関するものである。
【従来の技術】
多層プリント配線板は、片面乃至両面に銅箔等で回路を
形成した内層用回路板にプリプレグを介して外層用回路
板もしくは銅箔を重ね、これを加熱加圧成形して内層用
回路板と外層用回路板もしくは銅箔とを積層することに
よって、製造されるのが一般的である。 この多層プリント配線板にあっては、内層用回路板に形
成した銅の回路と外層用回路板もしくは銅箔を積層させ
るプリプレグの樹脂との接着性を確保することが必要で
ある。特に内層用回路板の回路を電解銅箔によって形成
する場合、銅箔の片面は粗面に形成されるが他の片面は
平滑面に形成されており、内層用回路板の製造に際して
は粗面で銅箔を接着させているために、内層用回路板の
銅回路の表面は銅箔の平滑面となり、銅回路とプリプレ
グの樹脂との接着性は非常に低くなるものであって、接
着性を高める工夫が必要となるのである。 そこで、従来から種々の方法で銅の回路と樹脂との接着
性を高めることが検討されており、例えば銅回路の表面
に銅酸化物を形成して接着性を高めることが一般になさ
れている。銅を酸化処理して得られる銅酸化物には表面
に微細な突起が形成されることになり、この突起によっ
て銅の回路の表面を粗面化して接着性を高めることがで
きるのである。そしてこの銅回路の表面に銅酸化物を形
成する方法としては、過硫酸カリウムを含むアルカリ水
溶液、あるいは亜塩素酸ナトリウムを含むアルカリ水溶
液などを用いて処理することによっておこなうことが一
般的である。しかしながら、銅酸化物、特に酸化第二銅
は酸に溶解し易いために、多層プリント配線板にスルー
ホールをドリル加工した後にスルーホールメッキをする
際に化学メッキ液や電気メッキ液に浸漬すると、スルー
ホールの内周に露出する銅回路の断面部分の銅酸化物層
がメッキ液の酸(塩酸等)に溶解し、スルーホールの内
周から銅回路と樹脂との界面を酸が浸入する溶解侵食が
発生するいわゆるハロー現象が起こり易くなり、多層プ
リント配線板の信頼性が低下するおそれがある。 そこで本出願人は従前に特願平2-69363号(特公平05-68
113号)において、発生期の水素による還元処理の方法
を提案した。すなわち、酸化処理して内層用回路板の銅
回路の表面に銅酸化物を形成した後に、銅回路の表面に
銅酸化物よりもイオン化し易い亜鉛粉末などの金属をコ
ーティングし、次いで酸で処理して金属を溶解させると
同時にこの際に発生する発生期の水素によって、表面の
微細な凹凸を残したまま銅酸化物を強力に還元させ、銅
酸化物を酸に溶解しにくい酸化第一銅あるいは金属銅に
するのである。そしてこのように還元処理したのち、内
層用回路板を水洗して酸を洗い流し、内層用回路板を多
層プリント配線板への成形に用いることができる。
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように銅酸化物を還元処理することによ
って銅回路の耐酸性を高める場合、還元処理しない銅酸
化物に比べて銅回路とプリプレグの樹脂との接着性は低
下する傾向がある。これは還元処理後に水洗して酸を洗
い流す際に、銅酸化物を還元させて形成されている銅の
凹凸が洗浄水中に溶解してしまい、凹凸が小さくなるた
めであると考えられる。そしてこのように銅回路とプリ
プレグの樹脂との接着性は低下すると、回路幅が狭くな
るにつれて成形加工などの際に銅回路とプリプレグの樹
脂との間に剥離が発生するなどのトラブルが予想され
る。 本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、銅回路
の接着性が低下することを防ぐことができる内層用回路
板の銅回路の処理方法を提供することを目的とするもの
である。
【課題を解決するための手段】
本発明に係る内層用回路板の銅回路の処理方法は、内層
用回路板に設けた銅の回路を酸化処理して回路の表面に
銅酸化物を形成し、次いで銅酸化物の表面に銅酸化物よ
りもイオン化し易い金属をコーティングした後、酸で金
属を溶解させると同時にこの際に発生する発生期の水素
で銅酸化物を還元させ、次に銅の回路の表面を強アルカ
リで中和処理した後、水洗処理することを特徴とするも
のである。 以下本発明を詳細に説明する。 内層用回路板としては、銅箔を張った銅張ガラスエポキ
シ樹脂積層板、銅張ガラスポリイミド樹脂積層板などの
銅箔をエッチング処理等することによって、片面もしく
は両面に銅の回路を設けて形成したものを使用すること
ができるが、その他、積層板に化学メッキや電気メッキ
で銅の回路を片面もしくは両面に形成したものなどを使
用することもできる。そしてまずこの内層用回路板の表
面を粗面化処理するのが好ましい。粗面化処理は、バフ
研摩、ソフトエッチング等による化学薬品処理、電解処
理、液体ホーニング等によっておこなうことができる。
銅箔として両面が粗面に予め形成されたものを用いる場
合には、このような粗面化処理は省略することができ
る。 次に、この内層用回路板の銅回路の表面を酸化処理す
る。酸化処理は、過硫酸カリウムを含むアルカリ水溶液
や、亜塩素酸ナトリウムを含むアルカリ水溶液など、酸
化剤を含むアルカリ水溶液を用いて処理することによっ
ておこなうことができる。このように酸化処理すること
によって銅回路の表面に銅酸化物を形成することができ
るものであり、銅酸化物は主として酸化第二銅(CuO)
によって形成される。そしてこの酸化処理によって銅回
路の表面には微細な突起が生成され、銅回路の表面に凹
凸を形成して粗面化することができるのである。 このようにして内層用回路板の銅回路の表面に銅酸化物
を形成させた後に、銅酸化物に発生期の水素を作用さ
せ、その強力な還元作用で銅酸化物をその表面の凹凸を
残したまま酸化第一銅あるいは金属銅に還元させるもの
である。このように還元処理するにあたって、まず銅酸
化物(主としてCuO)よりもイオン化し易い金属、例え
ば亜鉛粉末などの金属粉末を銅回路の銅酸化物の表面に
付着させてコーティングする。このコーティングをおこ
なうためには、例えば水に金属粉末を分散させた液を用
い、この液に内層用回路板を浸漬したり、内層用回路板
にこの液をスプレーしたりしておこなうことができる。 上記のようにして銅回路の酸化物層の表面に金属粉末を
付着させてコーティングした後に、金属粉末を酸で銅酸
化物の表面から溶解させる。金属粉末を溶解させる酸は
特に限定されるものではないが、銅酸化物の溶解と還元
速度の点から、酸化力の低い硫酸や塩酸などの水溶液が
好ましい。また酸で金属粉末を溶解させるにあたって
は、酸の浴に内層用回路板を浸漬したり、内層用回路板
に酸をスプレーしたりすることによっておこなうことが
できる。このように酸で金属粉末を溶解させると、この
金属は銅酸化物よりもイオン化し易いために銅酸化物よ
り優先的に陽イオンの状態で溶解される。このように金
属粉末が酸に溶解される際に水素が発生し、この水素で
銅回路の銅酸化物に還元作用が働き、銅酸化物中の酸化
第二銅(CuO)を酸化第一銅(Cu2O)や金属銅(Cu)に
還元させることができる。特に、金属が酸の水溶液に溶
解する際に生成される水素の発生直後の状態、すなわち
発生期の水素は極めて反応性に富み、還元作用が非常に
高いものであり、しかもこの発生期の水素は銅酸化物の
表面に直接作用するために、銅酸化物を強力に還元させ
ることができる。このように銅回路の表面に形成した銅
酸化物を還元させることによって、銅酸化物を酸に溶解
しにくいものにすることができるものであり、酸に溶解
することによって発生するハロー現象を防ぐことが可能
になるのである。ここで、上記のように酸を作用させる
際に銅回路の表面に形成した銅酸化物が酸に溶解される
と、銅の酸化で形成された凹凸粗面が消失されてしまう
おそれがあるが、銅酸化物の表面には銅酸化物よりも優
先して酸に溶解される金属粉末がコーティングされてい
るために、この金属粉末で銅酸化物を酸から保護しなが
ら還元させることができ、銅の酸化で形成される凹凸粗
面を保持しつつ銅酸化物を酸に溶解しにくい状態に還元
することができるものである。また金属粉末が酸に溶解
する際に発生する水素などのガスが銅酸化物の表面を包
むために、このガスによっても銅酸化物を酸から保護す
ることができる。 このようにして酸で処理して還元処理をおこなった後
に、直ちに水洗して酸を洗い流すと、既述したように銅
酸化物の還元した表面に形成されている銅の凹凸が洗浄
水中に溶解してしまうおそれがある。これは、水洗の際
に還元処理面で硫酸等の酸と水の濃淡電池のような現象
が起こり、銅が洗浄水に溶解していくものと推定され
る。そこで本発明では、酸で処理して還元した後に水で
物理的に酸を洗い流すという遅い方法ではなく、酸を中
和処理するという化学的な方法で瞬時に除去することに
よって、濃淡電池が生じて銅が溶解することを防ぐよう
にするものであり、この中和は強アルカリを用いておこ
なうものである。すなわち、酸で上記のように処理した
内層用回路板を直ちに強アルカリの溶液に浸漬したり、
内層用回路板に強アルカリの溶液をスプレーしたりして
おこなうことができる。この強アルカリとしてはpH12以
上の水溶液を用いるのが好ましく、また水酸化ナトリウ
ムや水酸化カリウムなどの水酸基を含む水溶液を用いる
のが好ましい。 上記のようにして中和処理して内層用回路板の銅回路の
表面の酸を中和除去したのちに、直ちに水洗や湯洗等し
て乾燥し、あとはこの内層用回路板を用いて、通常の工
程で多層プリント配線板を製造することができる。すな
わち、この内層用回路板にプリプレグを介して外層用回
路板(あるいは他の内層用回路板)やもしくは銅箔を重
ね、これを加熱加圧して積層成形することによってプリ
プレグをボンディング層として多層に積層し、さらにス
ルーホールをドリル加工して設けると共に化学メッキ等
によってスルーホールメッキを施し、さらにエッチング
等の処理をして外層回路を形成することによって、多層
プリント配線板を製造することができる。
【実施例】
次に本発明を実施例によって説明する。 実施例1 両面に35μ厚の銅箔を張って形成した厚み1.0mmのガ
ラス布基材エポキシ樹脂積層板を用いて内層用回路板を
作成し、内層用回路板の銅回路の表面をバフ研摩して粗
面化処理した。 次に、 K2S2O8 …15g/l NaOH …50g/l の組成の過硫酸カリウム浴を60℃に調整し、この酸化処
理浴に内層用回路板を3分間浸漬して銅回路の表面を酸
化処理した。 次に、水1に平均粒子径が5μmの亜鉛粉末を10g
分散させた浴を90℃に加温し、この浴に内層用回路板を
3分間浸漬して銅回路の表面に亜鉛粉末を付着させてコ
ーティングした。 このように亜鉛粉末でコーティングをおこなった後
に、20%H2SO4水溶液中に内層用回路板を1分間浸漬し
て、銅回路表面の亜鉛を溶解除去した。この際に銅回路
の表面の銅酸化物は還元作用を受けた。 次に、NaOHを0.4重量%添加した強アルカリ水溶液(p
H13.1)中に内層用回路板を1分間浸漬して中和処理を
おこなった。 この後に、内層用回路板を流水で水洗して乾燥した。 そしてこのように処理した内層用回路板の両面に、ガラ
ス布基材にエポキシ樹脂を含浸乾燥して調製した厚み0.
1mmのプリプレグを三枚ずつ重ねると共に、さらにその
外側に厚み18μの銅箔を重ね、6.7×103パスカルに減圧
した雰囲気下で、170℃、40kgf/cm2、120分間の条件で
二次積層成形することによって多層板を得た。 実施例2 実施例1において、の工程の中和処理を、NaOHを1重
量%添加した強アルカリ水溶液(pH14以上)を用いてお
こなうようにした他は、実施例1と同様にした。 実施例3 実施例1において、の工程の中和処理を、KOHを1重
量%添加した強アルカリ水溶液(pH14以上)を用いてお
こなうようにした他は、実施例1と同様にした。 比較例1 実施例1において、の工程の中和処理をおこなわない
ようにした他は、実施例1と同様にした。 比較例2 実施例1において、の工程の中和処理を、Na2CO3を1
重量%添加した弱アルカリ水溶液を用いておこなうよう
にした他は、実施例1と同様にした。 比較例3 実施例1において、〜の工程の処理をおこなわない
ようにした他は、実施例1と同様にした。 上記実施例1〜3及び比較例1〜3において得た多層板
に、0.4mmφのドリルビットを用いて80000rpmの回転
数、1.6m/minの送り速度でスルーホールの加工をおこな
った。このスルーホールを加工した多層板を17.5%のHC
l水溶液中に10分間浸漬し、ハローの大きさをスルーホ
ールの内周からの寸法で測定した。また上記多層板につ
いて内層回路板とプリプレグの層との層間密着力につい
ても測定をおこなった。結果を次表に示す。 前表の結果にみられるように、酸を用いて還元処理した
後に強アルカリで中和処理するようにした各実施例のも
のでは、酸化処理のみをおこなうようにした比較例3の
ものと同等以上の密着力を保持していることが確認され
る。これに対して中和処理を弱アルカリでおこなうよう
にした比較例2のものでは、密着力が比較例3のものよ
りも大きく低下していることが確認される。
【発明の効果】
上述のように本発明にあっては、銅回路の銅酸化物の表
面にコーティングした金属を酸で溶解させると同時にこ
の際に発生する発生期の水素で銅酸化物を還元させ、次
に銅の回路の表面を強アルカリで中和処理した後、水洗
処理するようにしたので、酸を強アルカリで急速に中和
処理するという化学的な方法で銅回路の表面から酸を瞬
時に除去することができるものであり、水洗で酸を除去
する場合のように濃淡電池が生じて銅回路の表面が溶解
されることを防止でき、還元処理後に酸を除去する際に
銅回路の表面の凹凸が溶解されてプリプレグ樹脂との接
着性が低下することを防ぐことができるものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内層用回路板に設けた銅の回路を酸化処理
    して回路の表面に銅酸化物を形成し、次いで銅酸化物の
    表面に銅酸化物よりもイオン化し易い金属をコーティン
    グした後、酸で金属を溶解させると同時にこの際に発生
    する発生期の水素で銅酸化物を還元させ、次に銅の回路
    の表面を強アルカリで中和処理した後、水洗処理するこ
    とを特徴とする内層用回路板の銅回路の処理方法。
  2. 【請求項2】中和処理に用いる強アルカリがpH12以上の
    水溶液であることを特徴とする請求項1に記載の内層用
    回路板の銅回路の処理方法。
  3. 【請求項3】中和処理に用いる強アルカリが水酸化ナト
    リウムや水酸化カリウムのような水酸基を含む水溶液で
    あることを特徴とする請求項1又は2に記載の内層用回
    路板の銅回路の処理方法。
JP27736890A 1990-10-15 1990-10-15 内層用回路板の銅回路の処理方法 Expired - Lifetime JPH06103792B2 (ja)

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