JPH06104761B2 - ポリエチレン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリエチレン系樹脂組成物

Info

Publication number
JPH06104761B2
JPH06104761B2 JP2033550A JP3355090A JPH06104761B2 JP H06104761 B2 JPH06104761 B2 JP H06104761B2 JP 2033550 A JP2033550 A JP 2033550A JP 3355090 A JP3355090 A JP 3355090A JP H06104761 B2 JPH06104761 B2 JP H06104761B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polyethylene resin
modified
density polyethylene
composition
weight
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2033550A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH03237144A (ja
Inventor
正己 松岡
輝 青柳
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Denko KK filed Critical Showa Denko KK
Priority to JP2033550A priority Critical patent/JPH06104761B2/ja
Publication of JPH03237144A publication Critical patent/JPH03237144A/ja
Publication of JPH06104761B2 publication Critical patent/JPH06104761B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Laminated Bodies (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は特定のポリエチレン系樹脂組成物に関する。特
に、耐燃料油性、耐衝撃性(とりわけ、低温における耐
衝撃性)および耐熱性にすぐれ、かつポリエチレン樹脂
やポリプロピレン樹脂などの各種ポリオレフィン樹脂、
ナイロン6、ナイロン6−6などのポリアミド樹脂、エ
チレンと酢酸ビニルとの共重合体のけん化物(EVOH)、
ポリエチレンテレフタレート樹脂やポリブチレンテレフ
タレート樹脂などのポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニ
ル樹脂やポリ塩化ビニリデン樹脂などのハロゲン含有樹
脂などの各種樹脂材料、アルミニウム、鉄などの金属材
料との親和性または接着性を有する材料を提供するもの
であり、各種ポリエチレン系樹脂材料が使われている包
装容器分野、産業資材分野などにおいて有用なポリエチ
レン系樹脂組成物に関する。
〔従来の技術〕
すでに、エチレン単独重合体またはエチレンを主成分と
するエチレン系共重合体に不飽和カルボン酸もしくはそ
の誘電体(たとえば、その無水物)をグラフト重合する
技術はよく知られている。
なかでも、アクリル酸やマレイン酸または無水マレイン
酸をグラフト重合された変性エチレン系重合体(変性ポ
リエチレン樹脂)はポリアミド樹脂(ナイロン)、エチ
レン−酢酸ビニル共重合体のけん化物(エチレン−ビニ
ルアルコール共重合体)、熱可塑性ポリエステル樹脂、
ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂などの極
性樹脂やアルミニウム箔などの金属箔などの各種積層体
(フイルム、シートなど)や金属板または金属管のコー
ティングにおける接着材料として用いられ、実用に供し
ている。
また、各種充填剤や補強剤、顔料などの添加剤を配合
(添加)した複合材料に加え、異種の樹脂同志のポリマ
ーブレンドにおけるマトリックス樹脂との親和性や相溶
性および異種ポリマー相互の接着性の機能を付与する目
的でも多く使用されている。
この種の変性エチレン系重合体(変性ポリエチレン樹
脂)としてはこれまで数多く提案されているが、単一の
変性エチレン系重合体では、もはや市場が求めている種
々の性能をことごとく満足することは難しく、したがっ
て該性能を付与するために変性エチレン系重合体に種々
の他の特定のポリオレフィン樹脂類やエラストマーもし
くは極性基を有するポリマーまたは極性基を有する化合
物などを配合することが数多く提案されている。
たとえば、変性ポリオレフィン樹脂に軟質樹脂を配合し
た組成物(たとえば、特公昭55−18251号、特開昭61−1
32345号、同62−18258号、特公昭60−36217号など)や
変性エチレン系重合体に他の重合体(たとえば、エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体のけん化物、熱可塑性ポリエス
テル樹脂)を配合した組成物(たとえば、特開昭53−39
381号、同52−124080号、同52−103480号)が提案され
ている。
さらに、最近では耐環境応力亀裂性(ESCR)やヒートシ
ール性、低温特性などがすぐれた性質を有する線状低密
度ポリエチレン樹脂(いわゆるL−LDPE)を変性エチレ
ン系重合体のベース材料や変性エチレン系重合体との配
合材として用いることにより、上記の特性の付与や耐熱
性および接着性の向上を図ることが提案されている(特
開昭57−170940号、同57−68351号、同61−276808号、
同62−18258号、同62−25138号、同62−119247号)。
これらの提案のうち、特開昭57−170940号公報によれ
ば、密度が0.900〜0.940g/cm3であるエチレンと0.2〜20
モル%のα−オレフィンとの中・低圧法共重合体(a)
30〜100重量%および(a)以外のポリオレフィン樹脂
(b)70〜0重量%の少なくとも一方がグラフト重合さ
れたポリオレフィン系樹脂組成物である。その目的とす
るところは、接着性および耐環境応力亀裂性(ESCR)に
すぐれたポリオレフィン系樹脂組成物を提供することで
ある。しかし、実施例1〜6および第1表に示されてい
るごとく、使われている中・低圧法ポリエチレン樹脂の
密度は0.920g/cm3であり、後記のごとく本発明の線状超
低密度ポリエチレン樹脂の密度範囲(0.880〜0.910g/cm
3)については具体的に開示されていない。しかも組成
物中のグラフト変性線状低密度ポリエチレン樹脂および
未変性線状低密度ポリエチレン樹脂の合計量は80〜100
重量%であり、組成物中に占めるこれらの樹脂の組成割
合が極めて大きい。そのため、この発明では、本発明の
目的とする耐燃料油性、耐熱性および剛性の点およびそ
れらの長期耐久性において、充分に満足しうるものを得
ることができない。
また、特開昭59−68351号(特公昭64−5614号)公報で
は、以上と同様の目的であり、未変性線状低密度ポリエ
チレン樹脂99.9〜65重量%とグラフト変性した線状低密
度または高密度のポリエチレン樹脂0.1〜35重量%から
なるポリエチレン樹脂組成物を用いたエチレン−酢酸ビ
ニル共重合体のけん化物、ポリアミド樹脂または熱可塑
性ポリエステル樹脂およびポリオレフィン系樹脂との積
層物である。未変性線状低密度ポリエチレン樹脂および
グラフト変性線状低密度ポリエチレン樹脂の線状低密度
ポリエチレン樹脂として、密度が0.910〜0.960g/cm
3(好ましくは、0.915〜0.930g/cm3、実施例では、0.92
6g/cm3)の線状ポリエチレン樹脂が使われている。
同様に、特開昭61−276808号および同62−167308号公報
では、特に密度が0.900〜0.940g/cm3の線状低密度ポリ
エチレン樹脂を用い、得られるグラフト変性物の汚染や
グラフト変性時に発生する架橋または酸化反応を少なく
し、グラフト効率の高い変性物を得るための製造方法を
提供するものである。また、特開昭62−18258号では、
密度が0.910g/cm3以下の気相・低圧法で製造された線状
超低密度ポリエチレン樹脂を用いたグラフト変性ポリオ
レフィン樹脂および該ポリオレフィン樹脂と異種材料と
の混合物などを提供するものである。この異種材料とし
て、未変性エラストマー(たとえば、エチレン−プロピ
レン共重合ゴム)、高圧法低密度ポリエチレン樹脂、エ
チレン−エチルアクリレート共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体などのポリオレフィン系樹脂、ポリアミ
ド樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化物(エ
チレン−ビニルアルコール共重合体)などがあげられて
いる。
さらに、特開昭62−25139号では、メルトフローレート
とメルトテンションとの積およびメルトフローレートで
特定された高圧法低密度ポリエチレン樹脂と密度が0.88
0〜0.900g/cm3のエチレンとα−オレフィンとの共重合
体(線状超低密度ポリエチレン樹脂)のアクリル酸また
は無水マレイン酸グラフト変性ポリエチレン樹脂とから
なる組成物であり、成形加工性および接着性にすぐれた
材料を提供するものである。
また、特開昭62−10107号では、良好な接着性、ヒート
シール性およびそれらの耐熱保持性をあわせもつ密度が
0.890〜0.910g/cm3であり、かつ重量平均分子量/数平
均分子量が2〜15であり、しかも160℃の温度における
メルトテンションとメルトフローレートとの積が4以下
のエチレンと炭素数が4以上のα−オレフィンとの共重
合体の変性ポリエチレン系樹脂、該変性ポリエチレン系
樹脂と未変性ポリエチレン系樹脂組成物が提案されてい
る。
さらに、特開昭61−131345号および同61−132377号で
は、密度が0.860〜0.910g/cm3であり、かつ沸騰n−ヘ
キサン不溶分が10重量%以上であり、しかも示差走査熱
量計(Differential Scanning Calorimeter)による最
大ピーク温度が100℃以上であるエチレンとα−オレフ
ィンとの共重合体または該共重合体を主成分とするポリ
オレフィン系樹脂との組成物100重量部に対してゴム1
〜40重量部を添加し、グラフト変性した接着性樹脂およ
びその積層体が提案されている。
その上、特公昭60−36942号では、結晶化度が40%以上
のポリエチレン樹脂または沸騰n−ヘキサン不溶分が80
%以上のポリプロピレンのグラフト変性物99〜50重量%
と結晶化度が5〜30%であり、かつ密度が0.870〜0.910
g/cm3のエチレン−α−オレフィン共重合体1〜50重量
%からなるポリオレフィン樹脂組成物とナイロン(ポリ
アミド樹脂)層からなる多層積層物であり、層間接着
性、とりわけ沸騰水浸漬時の相間接着性が著しく改善さ
れた積層体を提供することが提案されている。しかし、
最も好ましい(結晶化度5〜30%、密度0.890〜0.910g/
cm3)エチレン−α−オレフィン共重合体としては、バ
ナジウム系触媒によって重合される密度が0.870〜0.900
g/cm3であり、かつエチレンの共重合割合が85〜95モル
%であり、しかも結晶化度が5〜30%のエチレン−ブテ
ン−1ランダム共重合体をあげている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、いずれの変性ポリエチレン樹脂またはそ
の組成物を用いたとしても、本発明が目的とする耐燃料
油性(耐ガソリン性)および耐衝撃性がすぐれ、しかも
良好な親和性および接着性を兼備する材料を提供するこ
とは極めて困難である。たとえば、低温ないし高温にお
いて長期間使用される工業缶やガソリンなどの燃料用容
器、さらに関連の自動車部材として用いられている材料
としては、上記の諸物性をことごとく充分満足するもの
でなければならず、とりわけこれらの諸物性をガソリン
などの燃料油の透過性の防止を目的とするポリアミド樹
脂などの多層ポリエチレン樹脂燃料容器(たとえば三種
五層)に用いられているポリアミド樹脂層とポリエチレ
ン樹脂層の接着層にも強く要求されており、同様にこれ
まで提案された前記発明では、充分に満足するものを得
ることができない。
すなわち、耐衝撃性を向上するためにグラフト変性ポリ
エチレン樹脂もしくはその組成物の製造に使われる合成
ゴムなどのエラストマーやバナジウム系触媒を主触媒と
して重合したエチレン−α−オレフィン共重合体または
密度が0.880〜0.910g/cm3である線状超低密度ポリエチ
レン樹脂を主成分とするグラフト変性ポリエチレン樹脂
もしくはその組成物では、高温において長期間にわたっ
て使用するさいの耐燃料油性が極めて劣り、また、たと
えばグラフト変性高密度ポリエチレン樹脂単独またはグ
ラフト変性高密度ポリエチレン樹脂と未変性ポリエチレ
ン樹脂もしくは未変性低密度ポリエチレン樹脂との組成
物では、耐燃料油性については満足することができたと
しても、極めてすぐれた耐衝撃性を得ることが困難であ
り、さらに良好な前記各種樹脂材料、金属材料との親和
性や接着性を得ることは難しい。
また、ブロー成形によって製造される大型成形物の例を
とると、通常成形時には、バリが発生し、このバリは経
済的観点から一般にはリサイクルして使用されることが
一般的である。
後記するごとく、特にポリアミド樹脂(PA)やエチレン
−酢酸ビニル共重合体のけん化物(EVOH)などをバリヤ
ー材を用いて内容物の容器外への透過を防止する目的で
製造される多層構造物は、通常これらのバリヤー材もバ
リ中に含まれ、リサイクルされることになる。
ところで、これらのバリヤー材の耐衝撃性は、一般的に
ブロー成形に使われる比較的高分子量の高密度ポリエチ
レン樹脂に比べて大幅に劣り、特に低温における耐衝撃
性が劣るという欠点があることは知られている。したが
って、多層構造物からなる容器を工業的に、かつ経済的
に得るために耐衝撃性が劣る材料を主要材料の層にリサ
イクルするさい、容器の耐衝撃性の低下を招き、要求さ
れる性能を満足することが困難となる。
いうまでもなく、この点を解決するために新たにバリを
リサイクルするための層(バリ層)を設けたり、あるい
は主材(主として、ポリエチレン系樹脂)とバリヤー材
とを接着するための接着層に多層のバリをリサイクルす
る方法が提案されている。しかし、前者では新たな設備
を必要とする点で経済的でなく、また後者の場合では、
バリ中のPA(バリヤー材としてPAを使用した場合)がグ
ラフト変性ポリオレフィン樹脂と反応し、ゲルを発生し
たり、部分的な接着不良をおこしたり、長期接着耐久性
の点で劣るために好ましくない。
これらの理由により、該多層バリをリサイクルしたとし
ても、得られる製品の耐衝撃性が低下するのを防ぐ目的
で、たとえば特公昭60−34461号(特開昭54−113678
号)、特公昭61−42625号(特開昭55−91634号)のごと
く、特定の接着性がすぐれているポリオレフィン系樹脂
やポリアミド樹脂を用いることが提案されているが、こ
れらの発明では、それぞれの樹脂の長期間にわたり耐燃
料油性が劣り、実用的でない。
以上のことから、本発明はこれらの欠点をことごとく解
決し、すなわち長期間使用したとしても、高温の雰囲気
下における耐燃料油性が良好であるばかりでなく、耐衝
撃性(とりわけ、低温)についても極めて優れており、
しかも成形加工時に発生するバリのリサイクルするさい
の被リサイクル材との親和性やポリアミド樹脂などのバ
リヤー材との接着性も著しく優れた材料を得ることを目
的とするものである。
〔課題を解決するための手段および作用〕
本発明にしたがえば、これらの課題は、 (A)密度が0.930g/cm3以上であり、かつメルトフロー
レート(JIS K7210にしたがい、条件が4で測定、以下
「MFR」と云う)が0.01g/10分以上である高密度ポリエ
チレン樹脂、 (B)該高密度ポリエチレン樹脂に不飽和カルボン酸お
よびその誘導体からなる群からえらばれた少なくとも一
種のモノマーがグラフトした変性ポリエチレン樹脂 ならびに (C)主鎖の炭素数1000個当りの短鎖の分岐数が18〜60
個であり、かつ密度が0.890〜0.910g/cm3であり、MFR
(メルトフローレート)が0.1〜30g/10分であり、しか
も示差走査熱量計(DSC)法による融点が110〜125℃で
ある線状超低密度ポリエチレン樹脂 からなる組成物であり、該高密度ポリエチレン樹脂およ
び変性ポリエチレン樹脂の合計量中に占める変性ポリエ
チレン樹脂の組成割合は少なくとも0.1重量%であり、
全組成物中に占める該線状超低密度ポリエチレン樹脂の
組成割合は5.0〜35重量%であり、かつ全組成物中に占
めるグラフトしたモノマーの割合はそれらの合計量とし
て0.001〜5.0重量%であるポリエチレン系樹脂組成物、 によって解決することができる。以下、本発明を具体的
に説明する。
(A)高密度ポリエチレン樹脂 本発明において使われる高密度ポリエチレン樹脂および
後記の変性ポリエチレン樹脂の製造に材料として用いら
れる高密度ポリエチレン樹脂はいずれもエチレン単独ま
たはエチレンと炭素数が3〜12個(好ましくは、3〜8
個)のα−オレフィンとをいわゆるフィリップス系触媒
またはチーグラー触媒の存在下で単独重合あるいは共重
合させることによって得られるものであり、一般には常
圧ないし約100kg/cm2の圧力で製造(中ないし低圧法重
合)されるものである。該α−オレフィンの好ましいも
のとしては、プロピレン、ブテン−1、ヘキセン−1、
4−メチルペンテン−1およびオクテン−1があげられ
る。その共重合割合は多くとも6.5重量%であり、とり
わけ6.0重量%以下が望ましい。
この高密度ポリエチレン樹脂の主鎖の炭素原子1000個当
りの短鎖の分岐数は多くとも20個である。
また、密度は0.930g/cm3以上であり、0.933g/cm3以上が
好ましく、特に0.935g/cm3以上が好適である。密度が0.
930g/cm3未満のポリエチレン樹脂を用いると、得られる
組成物を用いて成形される製品の剛性、耐熱性、耐燃料
油性および表面硬度などの点で劣る。
さらに、MFRは0.01g/10分以上であり、0.015g/10分以上
が望ましく、とりわけ0.02g/10分以上が好適である。MF
Rが0.01g/10分未満では、成形加工性の点でよくない。
また、上限は特に限定する訳ではないが、通常50g/10分
であり、特に35g/10分以下が好ましい。
特に、後記の変性ポリエチレン樹脂では、MFRが0.01g/1
0分未満では、グラフト変性条件にもよるが、得られる
グラフトされた高密度ポリエチレン樹脂のMFRは、一般
にはグラフトに使った高密度ポリエチレン樹脂のMFRよ
りもさらに低くなり、成形加工性が低下するとともにグ
ラフトされていない高密度ポリエチレン樹脂と混合物を
製造するさいの相溶性が著しく低下し、均一な組成物を
得ることができない。したがって、変性ポリエチレン樹
脂のMFRとしては、一般には0.05g/10分以上の望まし
く、とりわけ0.1g/10分以上が好適である。
これらの高密度ポリエチレン樹脂はそれぞれ単独に使用
してもよく、二種以上を併合してもよい。
本発明において使用される変性ポリエチレン樹脂(以下
「グラフト変性高密度ポリエチレン樹脂」と云う)は該
高密度ポリエチレン樹脂に後記の不飽和カルボン酸およ
び/またはその誘電体をラジカル開始剤の存在下で処理
することによって得ることができる。このさい、グラフ
トされる高密度ポリエチレン樹脂と親和性のある後記の
合成樹脂やエラストマー(ゴム)を存在させてもよい。
(B)不飽和カルボン酸およびその誘電体 本発明においてグラフト処理に用いられる不飽和カルボ
ン酸およびその誘電体としては、一塩基不飽和カルボン
酸および二塩基不飽和カルボン酸ならびにこれらの金属
塩、アミド、イミド、エステルおよび無水物があげられ
る。これらのうち、一塩基不飽和カルボン酸の炭素数は
一般には多くとも20個(好ましくは、15個以下)であ
る。また、その誘電体の炭素数は通常多くとも20個(望
ましくは、15個以下)である。さらに、二塩基性不飽和
カルボン酸の炭素数は一般には多くとも30個(好ましく
は、25個以下)である。また、その誘電体の炭素数は通
常多くとも30個(望ましくは、25個以下)である。
これらの不飽和カルボン酸およびその代表例は特開昭62
−10107号公報明細書の第3頁下段右欄第8行ないし第
4頁上段右欄第12行に記載されている。
これらの不飽和カルボン酸およびその誘電体のなかで
も、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸およびその
無水物、5−ノルボルネン−2,3−ジカルボン酸および
その無水物ならびにメタクリル酸グリシジルが好まし
く、特に無水マレイン酸および5−ノルボルネン酸無水
物が好適である。
(C)ラジカル開始剤 さらに、本発明においてグラフト変性高密度ポリエチレ
ン樹脂の製造に使用されるラジカル開始剤としては、通
常その1分半減期の分解温度は100℃以上であり、103℃
以上のものが望ましく、とりわけ105℃以上のものが好
適である。好適なラジカル開始剤としては、ジクミルバ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−第三級
−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(第
三級−ブチルパーオキシ)ヘキサン,2,5−ジメチル−2,
5−ジ(第三級−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3、ラ
ウロイルパーオキサイド、第三級−ブチルパーオキシベ
ンゾエートなどの有機過酸化物があげられる。
(D)合成樹脂およびエラストマー 本発明においてグラフト変性高密度ポリエチレン樹脂を
製造するさい、グラフトされる高密度ポリエチレン樹脂
とともにグラフトされる合成樹脂およびエラストマーは
高密度ポリエチレン樹脂と親和性のあるものである。
これらのうち、合成樹脂としては、高圧法低密度ポリエ
チレン樹脂、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン
−アクリル酸共重合体、エチレン−メタクリル酸共重合
体、エチレン−メチルアクリレート共重合体、エチレン
−エチルアクリレート共重合体、エチレン−ブチルアク
リレート共重合体、エチレン−メチルメタクリレート共
重合体などのエチレンと他のビニルモノマーとの共重合
体があげられる。
また、エラストマーとしては、エチレン−プロピレン共
重合ゴム、エチレン−プロピレン−ジエン三元共重合ゴ
ム、エチレン−ブテン−1共重合ゴムなどのエチレン−
α−オレフィン系共重合ゴム、ポリイソブチレンゴム、
ポリウレタンゴム、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、
ポリブタジエンゴムなどの合成ゴムおよび天然ゴムがあ
げられる。
(E)割合 本発明のグラフト変性ポリエチレン樹脂を製造するにあ
たり、グラフトされる高密度ポリエチレン樹脂100重量
部に対する不飽和カルボン酸および/またはその誘電体
ならびにラジカル開始剤の割合は下記の通りである。
不飽和カルボン酸およびその誘電体では、それらの合計
量として、一般には0.01〜5.0重量部であり、0.01〜3.0
重量部が好ましく、特に0.02〜2.0重量部が好適であ
る。不飽和カルボン酸およびその誘電体の割合がそれら
の合計量として0.01重量部未満では、グラフト変性が不
充分となり、本発明の目的とする親和性または接着性の
点において問題がある。一方、5.0重量部を超えると、
得られるグラフト変性高密度ポリエチレン樹脂がゲル化
したり、着色や劣化などを招く恐れがあり、本発明の目
的の性能の向上が認められなくなる。
また、ラジカル開始剤の割合は、通常0.001〜1.0重量部
であり、0.005〜1.0重量部が望ましく、とりわけ0.005
〜0.5重量部が好適である。ラジカル開始剤の割合が0.0
01重量部未満では、グラフト変性の効果の発揮が乏し
く、グラフト変性を完全に行なうために長時間を要する
ばかりでなく、未反応物が混在する結果となる。一方、
1.0重量部を超えると、過度の分解または架橋反応を起
こすために好ましくない。
さらに、前記合成樹脂やエラストマーを用いる場合、高
密度ポリエチレン樹脂との合計量中に占める割合は一般
には多くとも10重量%であり、特に5.0重量%以下が好
ましい。高密度ポリエチレン樹脂との合計量中に占める
合成樹脂および/またエラストマーの割合が合計量とし
て15重量%を超えると、高密度ポリエチレンの基本的特
性を損なうことがある。
(F)グラフト変性高密度ポリエチレン樹脂の製造 本発明のグラフト変性高密度ポリエチレン樹脂は前記の
高密度ポリエチレン樹脂(場合により、合成樹脂および
/またはエラストマー)、不飽和カルボン酸および/ま
たはその誘電体ならびにラジカル開始剤を前記の割合の
範囲内で処理することによって製造することができる。
その処理方法は特開昭62−10107号公報明細書第4頁下
段左欄第13行以降や同61−132345号公報明細書第7頁上
段左欄第14行以降などに記載されているごとく公知の方
法を採用すればよい。
その処理方法としては、押出機やバンバリーミキサー、
ニーダーなどを用いて処理される高密度ポリエチレン樹
脂などが溶融状態で混練する方法、適当な溶媒に高密度
ポリエチレン樹脂などのポリマーを溶解して行なう溶液
法、高密度ポリエチレン樹脂などのポリマーの粒子を懸
濁状で行なうスラリー法、あるいはいわゆる気相グラフ
ト法があげられる。
処理温度としては、高密度ポリエチレン樹脂などのポリ
マーの劣化、不飽和カルボン酸やその誘電体の分解、使
用するラジカル開始剤の分解温度などを考慮して適宜選
択されるが、前記の溶融状態で混練する方法を例にとる
と、通常100〜350℃であり、150〜300℃で望ましく、と
りわけ180〜300℃が好適である。
もちろん、このようにして本発明のグラフト変性高密度
ポリエチレン樹脂を製造することが、その性能を向上す
る目的で、特開昭62−10107号公報明細書のごとくすべ
てに公知の処理法、たとえばグラフト変性時あるいはグ
ラフト変性後にエポキシ化合物またはアミノ基もしくは
水酸基などを含む多管能性化合物で処理する方法、さら
に加熱や洗浄などによって未反応モノマー(不飽和カル
ボン酸やその誘電体)や副生する諸成分などを除去する
方法を採用することができる。
(G)線状超低密度ポリエチレン樹脂 また、本発明において用いられる線状超低密度ポリエチ
レン樹脂の製造方法は広く知られているものであり、近
年スラリー重合法の改良、あるいは気相重合法などによ
って工業的に製造され、広く利用されているものであ
る。
したがって、従来知られているバナジウム触媒系を用い
て重合することによって得られる結晶化度が数%ないし
約30%の低結晶化度のエチレン−α−オレフィンランダ
ム共重合体(密度0.86〜0.91g/cm3)とは異なり、たと
えば特開昭57−68306号、同59−23011号、同62−109805
号各公報に記載されているような立体規則性触媒(いわ
ゆるチーグラー触媒)を用いてスラリー法または気相法
で製造される線状超低密度ポリエチレン樹脂である。
本発明における線状超低密度ポリエチレン樹脂は、密度
が0.890〜0.910g/cm3、MFRが0.1〜30g/10分であり、か
つDSCによる融点が110〜125℃であり、しかも主鎖の炭
素数1000個当りの短鎖の分岐数が18〜60個である線状低
密度ポリエチレン樹脂である。
本発明において、該ポリエチレン系樹脂の密度該0.890g
/cm3未満では、得られる組成物の耐燃料油性の点で問題
がある。一方、0.910g/cm3を超えると、得られる組成物
の耐衝撃性の点で不充分である。これらのことから密度
が0.892〜0.910g/cm3のものが好ましい。
また、該樹脂のMFRが0.1g/10分未満では、成形性および
加工性の点で好ましくない。一方、30g/10分を超える
と、耐衝撃性の点で問題がある。これらのことから、MF
Rが0.1〜10g/10分が望ましく、とりわけ0.2〜8.0g/10分
が好適である。
さらに、DSC(約5mgのサンプルを秤量し、これをDSC測
定装置にセットし、200℃まで室温より10℃/分の昇温
速度で昇温した後、その温度で5分間保持し、ついで10
℃/分の降温速度で室温まで降温させ、さらに前記の昇
温速度で昇温した時の最大吸熱領域のピークの温度をも
って融点とする)で示される融点は110〜125℃を有する
ものである。特に112〜125℃のものが好ましい。融点が
110℃よりも低いと、得られる組成物の耐熱性の点で不
充分である。一方、125℃よりも高いと、耐衝撃性の改
良効果が乏しい。
しかも、該ポリエチレン樹脂の主鎖の炭素数1000個当り
の短鎖の分岐数は18〜60個であり、18〜50個が望まし
く、とりわけ20〜50個が好適である。主鎖の炭素数1000
個当りの短鎖の分岐数が18個未満では、得られる耐衝撃
性の点において問題がある。一方、60個を超えると、耐
燃料油性が大幅に劣る。ここで、短鎖とは、実質的に炭
素数が1〜10個(好ましくは、1〜6個)のアルキル基
からなるものである。
加えて、耐衝撃性の改良効果の点から、該ポリエチレン
樹脂の初期の引張弾性率が2×103kgf/cm2以下(好まし
くは、1.5×103kgf/cm2以下)のものが好ましい。
該ポリエチレン樹脂はチーグラー触媒を使ってエチレン
とα−オレフィンとを共重合させることによって得られ
るものである。該α−オレフィンの炭素数は通常3〜12
個(好適には、3〜8個)のものが望ましい。望ましい
α−オレフィンとしては、プロピレン、ブテン−1、ペ
ンテン−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1お
よびオクテン−1があげられる。
(H)組成割合 本発明のポリエチレン系樹脂組成物中の前記線状超低密
度ポリエチレン樹脂の組成割合は5.0〜35重量%であ
り、5.0〜33重量%が望ましく、とりわけ7.0〜33重量%
が好適である。ポリエチレン系樹脂組成物中の線状超低
密度ポリエチレン樹脂の組成割合が5.0重量%未満で
は、得られる組成物の耐衝撃性の点で劣る。一方、35重
量%を超えると、耐燃料油性(とりわけ、40℃における
耐燃料油性)の点で著しく低下するために好ましくな
い。
また、前記高密度ポリエチレン樹脂および変性ポリエチ
レン樹脂の合計量中に占める変性ポリエチレン樹脂の組
成割合は少なくとも、0.1重量%であり、1.0重量%以上
が望ましく、とりわけ2.5重量%が好適である。高密度
ポリエチレン樹脂および変性ポリエチレン樹脂の組成割
合が0.1重量%未満では、本発明の目的とする前記樹脂
材料や金属材料などとの親和性または接着性を満足する
ポリエチレン系樹脂組成物を得ることができない。
(J)組成物およびその製造方法 本発明のポリエチレン系樹脂組成物は前記高密度ポリエ
チレン樹脂、変性ポリエチレン樹脂および線状超低密度
ポリエチレン樹脂がそれぞれ前記組成割合の範囲内にあ
るものである。
一般に、ポリマー(本発明の場合では、高密度ポリエチ
レン樹脂)にモノマー(本発明の場合では、不飽和カル
ボン酸やその誘電体)をグラフト変性するさい、かなら
ずしもすべてのポリマーにモノマーがグラフトすること
は難しく、その一部がグラフトしていないポリマーが存
在する。本発明においては、グラフトしていない高密度
ポリエチレン樹脂を分離することなく、そのまま使用し
てもよい。また、グラフト処理していない高密度ポリエ
チレン樹脂をさらに配合してもよい。
また、高密度ポリエチレン樹脂と線状超低密度ポリエチ
レン樹脂とをあらかじめ混合し、得られる混合物と変性
ポリエチレン樹脂を混合してもよく、全組成成分を同時
に混合してもよい。
以上のいずれの場合でも、本発明のポリエチレン系樹脂
組成物中に占めるグラフトしたモノマーの割合はそれら
の合計量として0.001〜5.0重量%であり、0.01〜2.0重
量%が望ましく、とりわけ0.02〜1.0重量%が好適であ
る。ポリエチレン系樹脂組成物中に占めるグラフトした
モノマーの割合がそれらの合計量として0.001重量%未
満では、本発明の種々の効果を充分に発揮することがで
きない。一方、5.0重量%を超えたとしても、本発明の
効果をさらに向上することができない。
本発明のポリエチレン系樹脂組成物を製造するにあた
り、該組成物の効果を実質的に損なわない範囲でポリオ
レフィン系樹脂の分野において一般に使用されている酸
化防止剤、熱安定剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止
剤、顔料(着色剤)などの添加剤を配合することができ
る。
該組成物を製造するための混合方法としては、合成樹脂
の分野において一般に行なわれている各種の混合方法、
すなわちタンブラーやヘンシェルミキサーのごとき混合
機を使ってドライブレンドする方法、押出機、ニーダ
ー、バンバリーミキサーおよびロールのごとき混練機を
用いて溶融混練する方法のいずれの方法を採用すること
ができる。このさい、これらの混合方法のうち、二つ以
上を実施することによって一層均一な組成物を得ること
ができる(たとえば、あらかじめドライブレンドし、得
られる混合物をさらに溶融混練する方法)。
(K)加工方法など このようにして得られる本発明のポリエチレン系樹脂組
成物は工業缶やガソリンなどの燃料油タンクなどの容器
に応用することができ、一般にその成形法として実施さ
れている中空形成法によって希望する形状に容易に賦形
することが可能であり、従来にない耐衝撃性にすぐれた
物品を得ることができる。また、中空成形法以外にも、
キャップや種々の工業部材として射出成形法や圧縮成形
法などによって容易に種々の部品を得ることができる。
さらに、近年において自動車の燃料油タンクなどにポリ
エチレン樹脂が採用されるようになってきたが、これら
のタンクから燃料油の透過を防止する手段の一つとして
開発が進められているポリアミド樹脂(PA)をバリヤー
層とした多層燃料油タンクにおけるバリヤー材(PA)と
主材(主として、高密度ポリエチレン樹脂)の接着層と
して、本発明のポリエチレン系樹脂組成物はすぐれた耐
衝撃性(特に低温における耐衝撃性)と耐燃料油性を併
せ有するために特に有用である。この場合の多層構成と
しては、主材をA、バリヤー材をB、本発明の組成物を
Cとして、A/C/B、A/C/B/C/A、A/C/B/C、C/B/C/Aなどの
三層またはそれ以上(もちろん、これらの構成中にAと
C層間に、たとえば中空成形で発生するバリ層を入れた
層を設けてもよい)である。
また、本発明のポリエチレン系樹脂組成物はPAなどのバ
リヤー樹脂との親和性および接着性を有するため、これ
らを主材としたC/BまたはC/B/Cの二種二層あるいは二種
三層とからなる積層物として用いることができる。
〔実施例および比較例〕
以下実施例によって本発明を更に詳しく説明する。
なお、実施例および比較例において、耐衝撃性はJIS K7
110法に従い、厚さが3mmのプレス板を用い、23℃および
−40℃の温度におけるノッチ付アイゾット衝撃強度を測
定した。また、耐熱耐燃料油性(耐久性テスト)は厚さ
が2mmのプレス板から作成したJIS2号試験片を115℃のギ
ヤオーブン中に96時間静置した後、40℃の市販レギュラ
ーガソリン中に2000時間浸漬した後、JIS K7113法に従
って引張破断伸度(E1)を測定し、該耐久テストをしな
い試片の引張破断伸度(E0)と比較することによって評
価した。
なお、実施例および比較例において使った変性ポリエチ
レン樹脂は次のようにして製造した。
MFRが0.9g/10分であり、密度が0.952g/cm3である粉末状
の高密度ポリエチレン樹脂(以下「HDPE(i)」と云
う〕100重量部にラジカル開始剤として2,5−ジメチル−
2,5−第三級−ブチルパーオキシヘキサンを0.012重量部
を添加し、ヘンシェルミキサーを用いて2分間ドライブ
レンドを行なった。ついで、得られる混合物に不飽和カ
ルボン酸またはその誘電体として無水マレイン酸(以下
「MAH」と云う)を0.35重量部を加え、さらにヘキシェ
ルミキサーで3分間ドライブレンドを行なった。得られ
た混合物を押出機(径40mm)を使用し、265℃の樹脂温
度で溶融混練し、ペレット化して変性ポリエチレン樹脂
(以下「変性PE(A)」と云う〕を作成した。該変性PE
(A)を赤外吸収スペクトル法(以下「IR法」と云う)
によって測定したグラフトされたMAHの量は0.31重量%
であった。
前記変性PE(A)を製造するさいに用いたHDPE(i)の
かわりに、MFRが0.3g/10分であり、かつ密度が0.955g/c
m3である高密度ポリエチレン樹脂(以下「HDPE(ii)」
と云う〕を使用したほかは、変性PE(A)の場合と同様
にドライブレンドおよび溶融混練を行ない、変性ポリエ
チレン樹脂(以下「変性PE(B)」と云う〕を製造し
た。該変性PE(B)をIR法によって測定したグラフトさ
れたMAHの量は0.29重量%であった。同様に前記変性PE
(A)を製造するさいに用いたHDPE(i)のかわりに、
MFRが0.4g/10分であり、かつ密度が0.935g/cm3である高
密度ポリエチレン樹脂を使ったほかは、前記と同様にド
ライブレンドおよび溶融混練を行ない、変性ポリエチレ
ン樹脂(以下「変性PE(C)」と云う〕を製造した。該
変性PE(C)をIR法によって測定したグラフトされたMA
Hの量は0.31重量%であった。さらに、同様に前記変性P
E(A)を製造するさいに使ったHDPE(i)のかわり
に、MFRが7.2g/10分であり、かつ密度が0.958g/cm3であ
る高密度ポリエチレン樹脂95重量%とMFRが3.8g/10分で
あり、密度が0.900g/cm3であり、ブテン−1の共重合割
合が9.5モル%であるエチレンとブテン−1とのランダ
ム共重合体5重量%からなる組成物を用いたほかは、前
記と同様にドライブレンドおよび溶融混練を行ない、ポ
リエチレン樹脂組成物の変性物(以下「変性PE(D)」
と云う〕を製造した。該変性PE(D)をIR法によって測
定したグラフトされたMAHの量は0.31重量%であった。
比較のために、同様に前記変性PE(A)を製造するさい
に使用したHDPE(i)のかわりに、後記のEBRC(エチレ
ン−ブテン−1ランダム共重合体)を使ったほかは、前
記と同様にドライブレンドおよび溶融混練を行ない、変
性ポリエチレン樹脂(以下「変性EBRC」と云う)を製造
した。該変性EBRCをIR法によって測定したグラフトされ
たMAHの量は0.30重量%であった。また同様に前記変性P
E(A)を製造するさいに用いたHDPE(i)のかわり
に、後記のEPRC(エチレン−プロピレンランダム共重合
体)を使ったほかは、前記と同様にドライブレンドおよ
び溶融混練を行ない、変性ポリエチレン樹脂(以下「変
性EPRC」と云う)を製造した。該変性EPRCをIR法によっ
て測定したグラフトされたMAHの量は0.29重量%であっ
た。
さらに、高密度ポリエチレン樹脂として、MFRが0.7g/10
分であり、かつ密度が0.952g/cm3である高密度ポリエチ
レン樹脂〔以下「HDPE(I)」と云う〕およびMFRが0.0
6g/10分であり、かつ密度が0.944g/cm3である高密度ポ
リエチレン樹脂〔以下「HDPE(II)」と云う〕を使用し
た。
また、線状超低密度ポリエチレン樹脂として、それぞれ
チタンを含有する固体触媒成分と有機アルミニウム化合
物系からなる触媒を用いてスラリー状態で重合すること
によって得られた密度が0.904g/cm3であり、MFRが1.0g/
10分であり、「DSC法による融点」(以下「m.p.」と云
う)が120℃であり、しかも「主鎖の炭素数1000個当り
の短鎖の平均分岐数」(以下、単に「分岐数」と云う)
が31.5個である線状超低密度ポリエチレン樹脂〔以下
「LVLDPE(a)」と云う〕、スラリー状態で重合するこ
とによって得られた密度が0.897g/cm3であり、MFRが0.7
6g/10分であり、かつm.p.が113℃であり、しかも分岐数
が43個である線状超低密度ポリエチレン樹脂〔以下「LV
LDPE(b)」と云う〕、さらに前記と同じ触媒を使用し
て溶液法で重合することによって得られた密度が0.908g
/cm3であり、MERが7.4g/10分であり、かつm.p.が122℃
であり、しかも分岐数が24.4個である線状超低密度ポリ
エチレン樹脂〔以下「LVLDPE(c)」と云う〕を使っ
た。比較のために、密度が0.890g/cm3であり、MFRが2.0
g/10分であり、m.p.が97℃であり、しかも分岐数が67.5
個であるエチレン−ブテン−1ランダム共重合体(以下
「EBRC」と云う)、密度が0.923g/cm3であり、MFRが0.8
g/10分であり、かつm.p.が121℃であり、しかも分岐数
が11個である線状超低密度ポリエチレン樹脂〔以下「LL
DPE(e)」と云う〕、密度が0.918g/cm3であり、MFRが
2.3g/10分であり、かつm.p.が119℃であり、しかも分岐
数が14.8個である線状超低密度ポリエチレン樹脂〔以下
「LLDPE(f)」と云う〕、さらに密度が0.894g/cm3
あり、MFRが0.8g/10分であり、かつm.p.が42℃であり、
しかも分岐数が115個であるエチレン−プロピレンラン
ダム共重合体〔以下「EPRC」と云う〕を用いた。
実施例1〜15、比較例1〜12 第1表にそれぞれの種類および混合割合が示されている
変性ポリエチレン樹脂など(以下「変性物」と云う)、
高密度ポリエチレン樹脂(以下「HDPE」と云う)および
線状超低密度ポリエチレン樹脂など(以下「LVLDPE」と
云う)をあらかじめヘンシェルミキサーを使ってドライ
ブレンドを5分間行なった。得られた各混合物をダルメ
ージスクリューを装備した押出機(径50mm)を用い、19
0℃の樹脂温度で溶融混練しながらペレット状のポリエ
チレン系樹脂組成物(各組成物の略称を第1表に示す)
を製造した。得られた各ポリエチレン系樹脂組成物をア
イゾット衝撃強度および耐熱耐燃料油性を測定するため
の試片を製造し、23℃および−40℃におけるアイゾット
衝撃強度ならびに耐熱耐燃料油性試験として耐久性テス
トを行なった引張破断伸度(E1)および耐久性テストを
行なわない試片の引張破断伸度(E0)の測定を行なっ
た。それらの結果を第2表に示す。
実施例16,17、比較例13〜15 実施例3および7ならびに比較例2および3によって得
られた各ポリエチレン系樹脂組成物、さらに比較例10に
おいて使った変性EBRCを用いて後記と同様にしてナイロ
ン6とから二種三層のシートをシートカッターを用いて
それぞれ凡そ3mm×6mmに裁断したものを8重量部と前記
HDPE(II)92重量部を径が50mmの二軸同方向の押出機を
使用して260℃の樹脂温度で溶融混練することによって
得られた各組成物40重量%とHDPE(II)60重量%とから
なる組成物(ペレット)を径が50mmの一軸押出機を使っ
てそれぞれ樹脂温度が235℃の樹脂温度で溶融混練する
ことによって製造した。内外層になるようにし、中間層
になるように得られた各ペレットを230℃の樹脂温度で
プレスし、厚さが2mmのシートを作成した。得られた各
シートを前記と同様に耐熱耐燃料油性評価と同じ方法で
引張破断伸度を測定した。前記HDPE(II)のみの場合で
は800%であったのに対し、実施例3および7で得られ
た各組成物を用いた場合では、それぞれ825%および810
%の値を示したのに対し、比較例2および3で得られた
組成物を使用した場合では、それぞれ540%および740%
であった。また、比較例10において使った変性EBRCを使
った場合では、415%であった。とりわけ、比較例2で
得られた組成物および比較例10において用いた変性EBRC
をそれぞれ使用した場合では、引張破断伸度が著しく低
下するのみならず、バラツキが大きく、引張りの過程に
おいて伸びの不均一性が認められた。
以上のようにして得られた本発明のポリエチレン系樹脂
組成物を評価するために後記の参考例および比較例によ
って得られたポリエチレン系樹脂組成物などを対照例と
し、ポリアミド樹脂との接着性について対比することに
よって本発明の効果を明らかにする。
〔参考例および対照例〕
接着性は、径がそれぞれ50mmおよび40mmの二台押出機と
二種三層の多層Tダイを装備した多層共押出装置を用
い、ナイロン6(東レ社製、商品名アミラン CM1046)
を径が40mmの押出機にて厚さが0.10mmの中間層を、また
実施例または比較例で作成したポリエチレン系樹脂組成
物などを径が50mmの押出機にて各層の厚さが0.35mmであ
る内外層とした二種三層のシートを成形温度が235℃で
作成した。得られた各シートの試片についてナイロン6
の界面でテンシロン型引張試験機を用いて剥離速度が50
mm/分でT型剥離を行なって処理前として剥離抵抗値(k
g/cm幅)を求めた。さらに接着性についての耐熱耐燃料
油性の評価として、各多層切片を115℃のオーブン中に9
6時間静置した後、40℃の市販レギュラーガソリン中に1
000時間浸漬した後、同様にしてナイロン6との接着性
を処理後として求めた。それらの結果を第3表に示す。
〔発明の効果〕 本発明のポリエチレン径樹脂組成物は、下記のごとき効
果を発揮する。
(1)常温における耐衝撃性がすぐれていることはもち
ろんのこと、低温(たとえば、−40℃)における耐衝撃
性についても良好である。
(2)耐燃耐燃料油性がすぐれている。
(3)ポリエチレン樹脂、ポリアミド樹脂、EVOH、熱可
塑性ポリエステル樹脂などの各種樹脂材料や各種金属と
の親和性および接着性が良好であり、とりわけポリエチ
レン樹脂とポリアミド樹脂との間に本発明の組成物を介
在させた積層物を作成することもできる。該積層物は耐
熱耐燃料油性がすぐれている。
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は以上のごとき効果
を発揮するため多方面にわたって利用することができ
る。とりわけ、前記の各種樹脂材料や各種金属材料と接
着、あるいはそれらの間に介在させて各分野にわたって
利用することができる代表的な用途を下記に示す。
(1)ガソリンタンクのごとき燃料油を用いる各種容器
やその他の部品。
(2)各種包装材料。
(3)各種産業資材。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08L 23:06 23:26 51:06)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)密度が0.930g/cm3以上であり、かつ
    メルトフローレートが0.01g/10分以上である高密度ポリ
    エチレン樹脂、 (B)該高密度ポリエチレン樹脂に不飽和カルボン酸お
    よびその誘導体からなる群からえらばれた少なくとも一
    種のモノマーがグラフトした変性ポリエチレン樹脂 ならびに (C)主鎖の炭素数1000個当りの短鎖の分岐数が18〜60
    個であり、かつ密度が0.890〜0.910g/cm3であり、メル
    トフローレートが0.1〜30g/10分であり、しかも示差走
    査熱量計法による融点が110〜125℃である線状超低密度
    ポリエチレン樹脂 からなる組成物であり、該高密度ポリエチレン樹脂およ
    び変性ポリエチレン樹脂の合計量中に占める変性ポリエ
    チレン樹脂の組成割合は少なくとも0.1重量%であり、
    全組成物中に占める該線状超低密度ポリエチレン樹脂の
    組成割合は5.0〜35重量%であり、かつ全組成物中に占
    めるグラフトしたモノマーの割合はそれらの合計量とし
    て0.001〜5.0重量%であるポリエチレン系樹脂組成物。
JP2033550A 1990-02-14 1990-02-14 ポリエチレン系樹脂組成物 Expired - Fee Related JPH06104761B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2033550A JPH06104761B2 (ja) 1990-02-14 1990-02-14 ポリエチレン系樹脂組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2033550A JPH06104761B2 (ja) 1990-02-14 1990-02-14 ポリエチレン系樹脂組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH03237144A JPH03237144A (ja) 1991-10-23
JPH06104761B2 true JPH06104761B2 (ja) 1994-12-21

Family

ID=12389663

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2033550A Expired - Fee Related JPH06104761B2 (ja) 1990-02-14 1990-02-14 ポリエチレン系樹脂組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH06104761B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006176717A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Nippon Polyethylene Kk ポリエチレン系樹脂組成物及びそれを用いた容器

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7750917B2 (ja) * 2023-02-17 2025-10-07 旭化成株式会社 ポリエチレン組成物、及び成形体
JP7661441B2 (ja) * 2023-02-17 2025-04-14 旭化成株式会社 ポリエチレン組成物及び成形体

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006176717A (ja) * 2004-12-24 2006-07-06 Nippon Polyethylene Kk ポリエチレン系樹脂組成物及びそれを用いた容器

Also Published As

Publication number Publication date
JPH03237144A (ja) 1991-10-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US4440911A (en) Modified polyethylene and laminate thereof
EP0664327B1 (en) Adhesive resin composition
US5643997A (en) Polyethylenic resin composition
JPS6325006B2 (ja)
JP3113815B2 (ja) グラフト化されたポリオレフィンを基剤とする同時押出バインダー
CN101765613A (zh) 改进的流变改性接枝物和粘合剂共混物
JP2614352B2 (ja) ポリエチレン系樹脂組成物
JP2003073506A (ja) 接着性樹脂組成物及びそれを用いた多層積層構造体
EP0483736B1 (en) Resin composition
JPH06104762B2 (ja) ポリエチレン系樹脂組成物
JPH0645730B2 (ja) 変性ポリエチレン樹脂組成物
US6924013B1 (en) Coextrusion binder, its use for a multilayer structure and the structure thus obtained
JPH0543741B2 (ja)
JP2000007859A (ja) ポリエチレン系樹脂組成物
EP0791640A1 (en) Extrudable resin for polystyrene and laminate
JPS6215349B2 (ja)
US5296554A (en) Adhesive resin composition
EP0526230B1 (en) Polyolefin based blend containing reactive low molecular weight compound and process for making the same
JP2972844B2 (ja) 樹脂組成物
JPH02245042A (ja) 接着性ポリプロピレン組成物
JPH03237144A (ja) ポリエチレン系樹脂組成物
JPS6310606A (ja) 変性オレフイン系重合体の製造方法
JP3512922B2 (ja) 積層体
JPH0428546B2 (ja)
JPH0813532B2 (ja) 燃料油容器

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20071221

Year of fee payment: 13

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081221

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081221

Year of fee payment: 14

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091221

Year of fee payment: 15

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees