JPH06106690A - 積層体 - Google Patents

積層体

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JPH06106690A
JPH06106690A JP25844792A JP25844792A JPH06106690A JP H06106690 A JPH06106690 A JP H06106690A JP 25844792 A JP25844792 A JP 25844792A JP 25844792 A JP25844792 A JP 25844792A JP H06106690 A JPH06106690 A JP H06106690A
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JP
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carboxylic acid
vinyl
laminate
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Application number
JP25844792A
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English (en)
Inventor
Kazuhiko Minowa
一彦 簔輪
Teru Aoyanagi
輝 青柳
Masami Matsuoka
正己 松岡
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ガソリン等の炭化水素、及び酸素含有有機化
合物と炭化水素との混合物、例えば、アルコール含有ガ
ソリンに対する透過防止能(バリヤー性)に優れた積層
体を提供することを目的とする。 【構成】 不飽和カルボン酸またはその誘導体を含有し
た変性ポリオレフィン(a)からなる最外層、不飽和ニ
トリル単量体含有量が50〜95重量%であり、不飽和
カルボン酸エステル、ビニルエステル、ビニルエーテ
ル、ビニリデン化合物、芳香族ビニル、不飽和カルボン
酸、不飽和カルボン酸の誘導体から選ばれた少なくとも
一種の不飽和化合物が5〜50重量%である高ニトリル
樹脂(b)からなる中間層、及びポリアミド(c)また
はエチレン−ビニルアルコール共重合体(d)からなる
接着層を有する積層体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は積層体に関し、詳しくは
ガソリン等の炭化水素、及び酸素含有有機化合物と炭化
水素との混合物、例えばアルコール含有ガソリンに対す
る透過防止能(バリヤー性)に優れた積層体に関する。
【0002】
【従来の技術】特公昭55−49989に記されている
ように、従来から、ポリオレフィンとポリアミド6との
積層体は、自動車用のガソリンタンクを始めとする液状
炭化水素の容器として用いた場合、優れた透過防止能が
あることが認められている。またポリオレフィンと高ニ
トリル樹脂を用いた積層体が特開昭49−28683、
特公昭54−41634、特開昭62−22043、特
公平1−52180に記されている。
【0003】環境汚染と石油資源の枯渇の観点から、最
近アルコールなどの酸素含有有機化合物を含有したガソ
リンの使用が義務づけられる方向にある。ところが、ポ
リオレフィンとポリアミド6の積層体をアルコール含有
ガソリンの容器に用いた場合、ポリアミド6がアルコー
ルで膨潤するため、透過防止能が著しく低下してしまい
致命的な欠陥となっている。
【0004】また、特開昭49−28683、特公昭5
4−41634、特開昭62−22043、特公平1−
52180のように無水マレイン酸変性ポリオレフィン
を接着材としたポリオレフィンと高ニトリル樹脂の積層
体においては、2層間の接着性が乏しいためガソリン及
びアルコール含有ガソリンに対する透過防止能が不十分
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明はガソリン等の
炭化水素、酸素含有化合物と炭化水素との混合物に対し
て透過防止能に優れた液状炭化水素等の容器に用いられ
る積層体を提供することを課題とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者は、酸素
含有有機化合物、例えばアルコールなどを、ガソリンな
どの炭化水素に混合した燃料に対するバリヤー性に優れ
た材料を得るために鋭意研究を重ねた。その結果、変性
ポリオレフィンを最外層、特定の高ニトリル樹脂を中間
層、ポリアミドまたはエチレン−ビニルアルコール共重
合体を接着層とした積層体が上記目的を達成できること
を見いだした。本発明はかかる知見に基づいて完成した
ものである。
【0007】すなわち本発明は、不飽和カルボン酸また
はその誘導体を含有した変性ポリオレフィン(a)から
なる最外層、不飽和ニトリル単量体含有量が50〜95
重量%であり、不飽和カルボン酸エステル、ビニルエス
テル、ビニルエーテル、ビニリデン化合物、芳香族ビニ
ル、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸の誘導体から
選ばれた少なくとも一種の不飽和化合物が5〜50重量
%である高ニトリル樹脂(b)からなる中間層、及びポ
リアミド(c)またはエチレン−ビニルアルコール共重
合体(d)からなる接着層を有することを特徴とする積
層体である。
【0008】不飽和カルボン酸またはその誘導体を含有
する変性ポリオレフィン(a)本発明の積層体に用いら
れる不飽和カルボン酸またはその誘導体を含有する変性
ポリオレフィン(a)は、具体的にはグラフト反応また
は共重合反応によって得られる。グラフト反応に使用さ
れるポリオレフィンは、各種のものが使用でき、例えば
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレンなど、炭
素数2〜8のオレフィン単量体の単独重合体、さらには
これらのオレフィンの2種以上あるいは他のコモノマ
ー、例えば酢酸ビニル、無水マレイン酸との共重合体等
を包含する。特にエチレン単独重合体、あるいはエチレ
ンとブテン−1、ヘキセン−1、プロピレン等のα−オ
レフィンとの共重合体が好適である。具体的には、高、
中及び低密度ポリエチレン、プロピレンホモポリマ−、
耐衝撃性ポリプロピレン等が挙げられる。また、このポ
リオレフィンには、エチレン−プロピレン共重合体、エ
チレン−プロピレン−ジエン共重合体などのエラストマ
ーも混合でき、混合量は一般には25重量%以下が好ま
しい。
【0009】グラフト反応はポリオレフィン骨格に不飽
和カルボン酸またはその誘導体をグラフト重合させるこ
とによって得られる。グラフト反応の方法としては、キ
シレン、トルエンなどの芳香族炭化水素化合物、ヘキサ
ン、ヘプタンなどの脂肪族炭化水素化合物などの溶媒中
でポリオレフィン、不飽和カルボン酸またはその誘導体
及びラジカル開始剤を加熱混合させて製造する方法、ま
たはポリオレフィン、不飽和カルボン酸またはその誘導
体及びラジカル開始剤をあらかじめ本質的に架橋しない
条件で混合させ、得られる混合物を押出機、バンバリー
ミキサー、ニーダーなどの一般に合成樹脂の分野で使わ
れている混練機を使用して溶融混合させることによる製
造方法などがあげられるが、操作性、経済性の点から後
者の方法が好んで採用される。後者の場合、グラフト反
応の温度については、ポリオレフィンの劣化、不飽和カ
ルボン酸またはその誘導体の分解、ラジカル開始剤の分
解温度などを考慮して適宜選定されるが、一般には10
0〜350℃であり、150〜300℃が好適である。
【0010】グラフト反応に使用する不飽和カルボン酸
は一塩基性不飽和カルボン酸と二塩基性不飽和カルボン
酸とに大別される。一塩基性不飽和カルボン酸の炭素数
は通常20個以下、好ましくは15個以下であり、その
代表例としてはアクリル酸、メタクリル酸などが挙げら
れる。また二塩基性不飽和カルボン酸の炭素数は一般に
40個以下、好ましくは30個以下であり、その代表例
としては、マレイン酸、イタコン酸、ナディック酸およ
びフマル酸が挙げられる。
【0011】さらに誘導体としてはこれら一塩基性不飽
和カルボン酸および二塩基性不飽和カルボン酸の金属塩
ならびに酸無水物が挙げられる。これらの誘導体のう
ち、金属塩の金属としては、一般にはアルカリ金属およ
び周期律表第II族の金属が挙げられ、その代表例として
は、ナトリウム、カリウム、亜鉛、マグネシウムおよび
カルシウムがあげられる。これらの誘導体の代表例とし
ては、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウ
ム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸カリウム、無水
マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸などが
あげられる。
【0012】グラフト反応で使用されるラジカル開始剤
としては、ラジカル開始剤の一分半減期温度が通常10
0℃以上であり、105℃以上が好ましく、特に120
℃以上のものが好適である。ラジカル開始剤の代表例と
しては、ジクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキ
サイド、ジ−第3級−ブチルパーオキサイド、2,5−
ジメチル−2,5−ジ(第3級−ブチル−パーオキシ)
ヘキサンなどの有機過酸化物が挙げられる。
【0013】ポリオレフィン100重量部に対する不飽
和カルボン酸またはその誘導体の使用割合は一般に0.
01〜5.0重量部であり、0.05〜3.0重量部が
好ましく、特に0.1〜2.0重量部が好ましい。不飽
和カルボン酸またはその誘導体が0.01重量部未満で
は、接着性が不十分である。一方5.0重量部を超える
と、グラフト反応の際、分解または架橋反応が併発し、
製造が困難なばかりでなく、接着性が低下する。
【0014】また、ポリオレフィン100重量部に対す
るラジカル開始剤の使用割合は一般に0.001〜1.
0重量部であり、0.01〜1.0重量部が好ましく、
特に0.01〜0.5重量部が好適である。ラジカル開
始剤の使用割合が0.001重量部未満では、グラフト
反応が十分ではなく、一方1.0重量部を超えると分解
及び架橋反応を起こすため好ましくない。
【0015】また、本発明において(a)はこれと未変
性のポリオレフィンを混合してもよい。
【0016】不飽和ニトリル単量体含有量が50〜95
重量%である高ニトリル樹脂(b)本発明の積層体に用
いられる高ニトリル樹脂(b)は不飽和ニトリル単量体
が50〜95重量%である高ニトリル樹脂であり、前記
組成範囲において、溶融成形を容易にするため不飽和カ
ルボン酸エステル、ビニルエステル、ビニルエーテル、
ビニリデン化合物、芳香族ビニル、不飽和カルボン酸、
不飽和カルボン酸の誘導体から選ばれた少なくとも一種
の不飽和化合物が5〜50重量%含まれている。
【0017】不飽和ニトリル単量体は次の構造式で表さ
れる。
【化1】 (但し、R1 は水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル
基またはハロゲンである。)具体的には、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、α−
クロロアクリロニトリル、α−フルオロアクリロニトリ
ルなどがある。不飽和ニトリル単量体が50重量%未満
では積層体のバリヤー性が不十分であり、また95重量
%を越えると、高ニトリル樹脂の熱分解温度と溶融温度
が接近し、成形が困難になる。好ましくは55〜75重
量%である。
【0018】溶融成形を容易にするために不飽和カルボ
ン酸エステル、ビニルエステル、ビニルエーテル、ビニ
リデン化合物、芳香族ビニル、不飽和カルボン酸、不飽
和カルボン酸の誘導体からえらばれた少なくとも一種の
不飽和化合物が不飽和ニトリル単量体と共重合される。
【0019】不飽和カルボン酸エステルは下の構造式で
示される単量体である。
【化2】 (但し、R2 は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基ま
たはハロゲンであり、R3 は炭素数1〜30のアルキル
基である。)具体的にはメチルアクリレート、エチルア
クリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、アミルアクリレート、ヘキシルアクリレート、メチ
ル−α−クロロアクリレート、エチル−α−クロロアク
リレートなどがある。
【0020】ビニルエステルには、ビニルアセテート、
ビニルプロピオネート、ビニルブチレートなどがあり、
中でもビニルアセテートが好適である。
【0021】ビニルエーテルには、メチルビニルエーテ
ル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、
ブチルビニルエーテル、メチルイソプロペニルエーテ
ル、エチルイソプロペニルエ−テルなどがあり、中でも
メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピ
ルビニルエーテル、ブチルビニルエーテルが好適であ
る。
【0022】ビニリデン化合物は下の構造式で示される
単量体である。
【化3】 (但しR4 、R5 は炭素数1〜7のアルキル基であ
る。)具体的には、イソブチレン、2−メチルブテン−
1、2−メチルペンテン−1、2−メチルヘキセン−
1、2−メチルヘプテン−1、2−メチルオクテン−
1、2−エチルブテン−1、2−プロピルペンテン−
1、2,4,4−トリメチルペンテン−1などとその混
合物であり、なかでもイソブチレンが好適である。
【0023】芳香族ビニルには、スチレン、α−メチル
スチレン、ビニルトルエン、ビニルキシレン、インデン
などがあり、中でも、スチレンが好適である。
【0024】不飽和カルボン酸としては大別して一塩基
性不飽和カルボン酸と二塩基性不飽和カルボン酸とに大
別される。一塩基性不飽和カルボン酸の炭素数は通常2
0個以下、好ましくは15個以下であり、その代表例と
してはアクリル酸、メタクリル酸などが挙げられる。ま
た二塩基性不飽和カルボン酸の炭素数は一般に40個以
下、好ましくは30個以下であり、その代表例として
は、マレイン酸、イタコン酸、ナディック酸およびフマ
ル酸が挙げられる。
【0025】さらに不飽和カルボン酸の誘導体としては
これら一塩基性不飽和カルボン酸および二塩基性不飽和
カルボン酸の金属塩ならびに酸無水物が挙げられる。こ
れらの誘導体のうち、金属塩の金属としては、一般には
アルカリ金属および周期律表第II族の金属が挙げられ、
その代表例としては、ナトリウム、カリウム、亜鉛、マ
グネシウムおよびカルシウムがあげられる。これらの誘
導体の代表例としては、アクリル酸ナトリウム、メタク
リル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、メタクリル酸
カリウム、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シト
ラコン酸などがあげられる。
【0026】また、不飽和ニトリル単量体と不飽和カル
ボン酸エステル、ビニルエステル、ビニルエーテル、ビ
ニリデン化合物、芳香族ビニル、不飽和カルボン酸、不
飽和カルボン酸の誘導体からえらばれた少なくとも一種
に不飽和化合物との共重合は、共役ジエンの単独重合体
や共重合体などのゴム存在下で重合してもよい。これに
よって耐衝撃性が向上する。
【0027】共役ジエン単量体には、1,3−ブタジエ
ン、イソプレン、クロロプレン、ブロモプレン、シアノ
プレン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、2−
エチル1,3−ブタジエン、2,3−ジエチル−1,3
−ブタジエンなどがあり、中でも1,3−ブタジエンや
イソプレンが好適である。
【0028】共役ジエンと共重合させるコモノマーに
は、以下のようなものがある。
【化4】 (但し、R6 は水素原子、炭素数1〜4の低級アルキル
基またはハロゲンである。)具体的には、アクリロニト
リル、メタクリロニトリル、エタクリロニトリル、α−
クロロアクリロニトリル、α−フルオロアクリロニトリ
ルなどがある。
【化5】 (但し、R7 は水素原子、炭素数1〜6のアルキル基ま
たはハロゲンであり、R8 は炭素数1〜30のアルキル
基である。)具体的にはメチルアクリレート、エチルア
クリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレー
ト、アミルアクリレートやヘキシルアクリレート、メチ
ル−α−クロロアクリレート、エチル−α−クロロアク
リレートなどがある。
【化6】 (但しR9 、R10は炭素数1〜7のアルキル基であ
る。)ビニルエーテル、ビニルエステルなどである。
【0029】共役ジエン含量は50〜100重量%であ
る。共役ジエン共重合体としては、具体的には、ブタジ
エン−アクリロニトリル共重合体、イソプレン−アクリ
ロニトリル共重合体、ポリブタジエンなどがあげられ
る。
【0030】ポリアミド(c) 本発明の積層体に用いられるポリアミド(c)は、下記
【化7】 (式中、nは3〜13の数、mは4〜11の数であ
る。)で表される反復単位からなるポリアミド類であ
る。具体的には、ヘキサメチレンジアミン、デカメチレ
ンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4−ト
リメチレヘキサンジアミン、1,3または1,4ビス
(アミノメチル)シクロヘキサン、ビス(p−アミノシ
クロヘキシルメタン)、m−またはp−キシリレンジア
ミンのような脂肪族、脂環族又は芳香族のジアミンと、
アジピン酸、スペリン酸、セバシン酸、シクロヘキサン
ジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸のような脂
肪族、脂環族又は芳香族のジカルボン酸とから製造され
るポリアミド樹脂、6−アミノカプロン酸、11−アミ
ノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸のようなアミ
ノカルボン酸から製造されるポリアミド樹脂、ε−カプ
ロラクタム、ω−ドデカラクタムのようなラクタムから
製造させるポリアミド樹脂、及びこれらの成分からなる
共重合ポリアミド樹脂、またはこれらのポリアミド樹脂
の混合物が挙げられる。具体的にはナイロン6、ナイロ
ン66、ナイロン11、ナイロン12及びこれらの共重
合体、更にはこれらの混合物を使用することができる。
ポリアミドの相対粘度は1.0〜10の範囲にあるもの
が好ましく、特に3.0〜8.0の範囲が好ましい。
【0031】エチレン−ビニルアルコール共重合体
(d) 本発明の積層体に用いられるエチレン−ビニルアルコー
ル共重合体(d)は通常エチレン含有率25〜50モル
%のエチレン−酢酸ビニル共重合体を、ケン化度96%
以上になるようにケン化することにより得られる。この
ケン化共重合体のエチレン含有率が50モル%を越える
とバリヤー性が不十分であり、25モル%未満であると
溶融成形が困難となる。またケン化度が96%未満の場
合はバリヤー性が不十分である。分子量は溶融成形可能
な範囲であれば特に制限するものではないが、フェノー
ル/水混合溶媒、30℃の極限粘度[η]が0.07〜
0.17リットル/gの範囲が好ましい。
【0032】本発明の積層体は、基本的には少なくとも
上記変性ポリオレフィン(a)からなる層と高ニトリル
樹脂(b)からなる層とポリアミド(c)またはエチレ
ン−ビニルアルコール共重合体(d)からなる層より構
成されるが、通常は機械的強度の点から変性ポリオレフ
ィンにはポリオレフィンを加えて使用する。また他にリ
グラインド層を加えてもかまわない。そしてそれぞれの
厚みについては特に限定するものではない。
【0033】本発明の積層体を製造するには、一般のポ
リオレフィンの分野において実施されているような成形
方法、例えばT−ダイ成形、インフレーション成形、吹
き込み成形、射出成形、スタンピング成形などを適用す
ればよい。この成形方法の代表例としては、外層、中間
層および接着層となる樹脂をこれらの分野で使用される
成形機を用いて別々に溶融押出し、各肉薄物(フィル
ム、シート)を成形し、その後にこれらの各肉薄物を接
着させることによって積層体を製造し、更に真空成形
法、圧空成形法またはプレス成形法によって容器を製造
する方法や外層、中間層、接着層を構成する樹脂を共押
出成形法により、直接、前記積層体及び容器を製造する
方法などが挙げられる。
【0034】この積層体は、ガソリン等の炭化水素、及
び酸素含有化合物と炭化水素との化合物、特にアルコー
ル含有ガソリンに対する耐性に優れるとともに、透過防
止能に優れているため、この積層体の容器は、アルコー
ル含有ガソリンの容器(例えば、自動車用燃料タンク)
として有用である。
【0035】
【実施例】次に実施例および比較例により更に詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。用いた変性ポリオレフィン、高ニトリル樹
脂、ポリアミド、エチレン−ビニルアルコール共重合体
などを以下に示す。
【0036】(a)不飽和カルボン酸または不飽和カル
ボン酸の誘導体を含有する変性ポリオレフィン (a−1)MFR(JIS K6760に準拠、荷重は
2.16kg、190℃)が0.7g/10min 、密度
が0.945g/cm3 である高密度ポリエチレン10
0重量部に対して無水マレイン酸0.3重量部、パーヘ
キサ25B(日本油脂社製)を0.02重量部をあらか
じめヘンシェルミキサーを使って混合した。得られた混
合物を40mmφ単軸押出機を使用して樹脂温度260℃
で溶融混練して得た無水マレイン酸をグラフトしたポリ
エチレン。 (a−2)HLHFR(JIS K6760に準拠、荷
重は21.6kg、190℃)が5.0g/10mi
n、密度が0.945g/cm3 である高密度ポリエチ
レン90重量部、(a−1)10重量部をペレット状で
混合したもの。
【0037】(b−1)高ニトリル樹脂 アクリロニトリル−ブタジエンゴム10重量部の存在下
に、アクリロニトリル70重量部、メチルアクリレート
20重量部の混合物を乳化重合してなるアクリロニトリ
ル含有量約70重量%の高ニトリル樹脂。但し、MF
R:0.18g/10min(JIS K6760に準
拠。なお、荷重は2.16kg、190℃)。
【0038】(c−1)ポリアミド6 溶融粘度(250℃)が1.78×104 (poise) 、融
点が225℃のポリアミド6。
【0039】(d−1)エチレン−ビニルアルコール共
重合体 MFR(JIS K6760に準拠、荷重は2.16k
g、温度190℃)が1.3g/10min、エチレン
含量が32mol%、密度1.19g/cm3であるエ
チレン−ビニルアルコール共重合体。
【0040】(その他の樹脂) (e−1)高密度ポリエチレン HLHFR(JIS K6760に準拠、荷重は21.
6kg、190℃)が5.0g/10min、密度が
0.945g/cm3 である高密度ポリエチレン。
【0041】なお、以下の実施例および比較例で用いる
積層体は内径40mmの押出機3台からなる共押出シー
ト成形機を用いて成形された厚さ1mmの多層シートで
ある。ガソリン及びアルコ−ル含有ガソリンに対するバ
リヤー性試験は直径6cm、深さ2.5cmのカップの
中にそれぞれ30ccのトルエン/イソオクタン=50
/50(容量%)混合液、及びトルエン/イソオクタン
/メタノール=45/45/10(容量%)混合液を入
れ、成形したシートを完全に漏れないように取り付け、
40℃のオーブンの中にカップを逆さまにして置き、そ
の重量の経時変化を測定し、単位厚み(1mm)、単位
表面積(1m2 )、24時間の重量変化である透過係数
(P)を求めた。
【0042】実施例1 変性ポリオレフィン(a−2)と高ニトリル樹脂(b−
1)とポリアミド(c−1)を(a−2)/(c−1)
/(b−1)/(c−1)/(a−2)=47/1.5
/3/1.5/47(厚み比)になる構成の厚み1mm
の共押出シートを作成して、該シートのバリヤー性試験
を行った。結果を表1に示す。
【0043】実施例2 変性ポリオレフィン(a−2)と高ニトリル樹脂(b−
1)とエチレン−ビニルアルコール共重合体(d−1)
を(a−2)/(d−1)/(b−1)/(d−1)/
(a−2)=47/1.5/3/1.5/47(厚み
比)になる構成の厚み1mmの共押出シートを作成し
て、該シートのバリヤー性試験を行った。結果を表1に
示す。
【0044】実施例3 変性ポリオレフィン(a−1)と高ニトリル樹脂(b−
1)とポリアミド6(c−1)を(a−1)/(c−
1)/(b−1)/(c−1)/(a−1)=47/
1.5/3/1.5/47(厚み比)になる構成の厚み
1mmの共押出シートを作成して、該シートのバリヤー
性試験を行った。結果を表1に示す。
【0045】比較例1 高密度ポリエチレン(e−1)の1mmのシートを作成
し、バリヤー試験を行った。結果は表1に示すように極
端に低いバリヤー性を示した。
【0046】比較例2 最外層として高密度ポリエチレン、接着層としてポリア
ミド6のかわりに、特開昭62−220436で用いら
れているイソプレン−スチレンブロック共重合体“PR
−1111”を用いた以外は実施例1と同様のシートを
作成した。バリヤー性は低い性能を示した。
【0047】比較例3 最外層として高密度ポリエチレン、接着層として特開昭
49−28683や特公平1−52180で用いられて
いるような無水マレイン酸グラフトポリオレフィンを用
いた以外は実施例1と同様のシートを作成した。バリヤ
ー性は低い性能を示した。
【0048】比較例4 高密度ポリエチレン(e−1)とポリアミド6(c−
1)と変性ポリエチレン(a−1)を(e−1)/(a
−1)/(c−1)/(a−1)/(e−1)=47/
1.5/3/1.5/47(厚み比)になる構成の厚み
1mmの共押出シートを作成して、該シートのバリヤー
性試験を行った。結果を表1に示す。ガソリンに対応す
る、トルエン/イソオクタン、50/50混合液に対す
るバリヤー性は実施例1と同様に優れていたが、アルコ
ール含有ガソリンに対する、トルエン/イソオクタン/
メタノール、45/45/10混合液に対するバリヤー
性は低いものであった。
【0049】
【表1】
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の積層体
は、炭化水素と酸素含有有機化合物との混合物、特にア
ルコール含有ガソリンに対する透過防止能(バリヤー
性)に優れたものである。したがって、本発明の積層体
は、各種シート、フィルム、管、パイプ、容器などの成
形品として用いることができるが、前記のようなアルコ
ール含有ガソリンを燃料とする自動車用の燃料タンク等
の素材として有効に利用できる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 不飽和カルボン酸またはその誘導体を含
    有した変性ポリオレフィン(a)からなる最外層、不飽
    和ニトリル単量体含有量が50〜95重量%であり、不
    飽和カルボン酸エステル、ビニルエステル、ビニルエー
    テル、ビニリデン化合物、芳香族ビニル、不飽和カルボ
    ン酸、不飽和カルボン酸の誘導体から選ばれた少なくと
    も一種の不飽和化合物が5〜50重量%である高ニトリ
    ル樹脂(b)からなる中間層、及びポリアミド(c)ま
    たはエチレン−ビニルアルコール共重合体(d)からな
    る接着層を有する積層体。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2281726A (en) * 1993-09-14 1995-03-15 Dowty Woodville Polymer Ltd Fuel storage vessel with flexible inner container eg for vehicles
US7211307B2 (en) 2002-07-11 2007-05-01 Visteon Global Techologies, Inc. Low permeation polymer fuel tank

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GB2281726B (en) * 1993-09-14 1997-03-12 Dowty Woodville Polymer Ltd Fuel storage vessels
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