JPH06116457A - スチレン系樹脂組成物 - Google Patents

スチレン系樹脂組成物

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JPH06116457A
JPH06116457A JP27041292A JP27041292A JPH06116457A JP H06116457 A JPH06116457 A JP H06116457A JP 27041292 A JP27041292 A JP 27041292A JP 27041292 A JP27041292 A JP 27041292A JP H06116457 A JPH06116457 A JP H06116457A
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JP
Japan
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polyamide
weight
segment
component
styrene resin
Prior art date
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Withdrawn
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JP27041292A
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English (en)
Inventor
Yuzuru Ishibashi
譲 石橋
Kiyoshi Kawakami
潔 川上
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Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた帯電防止性を有し、熱安定性が良く、成
形体とした時に層状剥離を生じさせないようなスチレン
系樹脂組成物を提供する。 【構成】スチレン系樹脂成分70〜95重量%と、特定
のポリアミドエラストマー5〜30重量%とからなるス
チレン系樹脂組成物。前記ポリアミドエラストマーのポ
リアミドセグメントを、ジアミンとジカルボン酸との重
縮合で形成されて下記(1)式で表されるポリアミド
(1)と、下記(2)式で表されるポリアミド(2)と
で構成する。透明な組成物とするには、前記スチレン系
樹脂とポリアミドエラストマーとの屈折率差を0.02
以下とする。 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) −[C(=O)−R3 −NH]n2− ……(2) (但し、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化
水素残基である。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、優れた永久帯電防止性
を有し、かつ機械的物性や成形時の熱安定性が良好であ
って、例えばエレクトロニクス製品、家電製品、OA機
器等の各種部品に、静電気の帯電を防止することのでき
る材料として好適なスチレン系樹脂組成物に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】スチレン系樹脂は安価であり、機械的強
度、剛性などの機械的特性や成形性に優れていることか
ら、従来から広範囲な分野で使用されているが、ビデオ
カセット、ICカード、複写機、テレビ等の電子・電気
機械部品では、静電気の帯電により性能に障害が生じた
り、家電製品やOA機器のハウジングでは、静電気の帯
電によりゴミが付着して汚れやすくなったりするため、
スチレン系樹脂にも帯電防止性を付与することが望まれ
ていた。
【0003】特開昭61−246244号、特公昭63
−53226号の各公報には、スチレン系樹脂に帯電防
止性を付与しながら耐衝撃性等の機械的特性を維持する
ために、ポリアミドエラストマーをスチレン系樹脂にブ
レンドすることが開示されている。また、特開平1−1
44417号、特開平2−292353号の各公報に
は、透明なスチレン系樹脂に帯電防止性を付与するため
に、屈折率の近いポリアミドエラストマーをスチレン系
樹脂(ABS樹脂、MBS樹脂等)にブレンドする方法
が開示されている。
【0004】このようなポリアミドエラストマーとして
は、ハードセグメントである脂肪族ポリアミドとソフト
セグメントであるポリオキシアルキレングリコールと
を、エステル結合で連結したポリエ−テルエステルアミ
ドと、アミド結合で連結したポリエ−テルアミドとが用
いられているが、これらはスチレン系樹脂との相容性が
良くないために、ブレンドを成形体とした時にその成形
体に層状剥離が生ずるという問題があった。
【0005】このような問題を改善するために、特開昭
62−241945号、特開昭63−227648号、
特開平1−163250号、特開平1−163251号
の各公報には、カルボキシル基、エポキシ基、アミノ基
等の反応性基を含有するビニル重合体を必須成分として
ブレンドすることが開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開昭62−241945号、特開昭63−227648
号、特開平1−163250号、特開平1−16325
1号各公報の方法では、成形体の層状剥離をなくすこと
はできるが、銀条こんや艶消し等の外観不良が生じた
り、成形時の加熱によりゲル化されて流動性が低下した
りするという不具合があった。このような不具合は、特
開平1−144417号公報に開示されている透明なス
チレン系樹脂組成物においても生じていた。
【0007】また、特開平2−292353号公報に開
示されている透明なスチレン系樹脂組成物においては、
ヒドロキシル基を含有するビニル重合体をブレンドする
ことにより、上記の不具合は改善されるが、熱安定性が
不十分であるという不具合があった。本発明は、このよ
うな不具合を解決するためのものであり、優れた帯電防
止性を有するとともに、熱安定性が良く、成形体となっ
た時に層状剥離が生じないスチレン系樹脂組成物を提供
することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1のスチレン系樹脂組成物は、〔A〕スチレ
ン系樹脂成分70〜95重量%と、 〔B〕(イ)ジアミンとジカルボン酸との重縮合で形成
されて下記(1)式で表されるポリアミド(1)と下記
(2)式で表されるポリアミド(2)とで構成され、ポ
リアミド(1)に対するポリアミド(2)のモル比が0
以上10以下であるポリアミドセグメントと、 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) −[C(=O)−R3 −NH]n2− ……(2) (但し、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水素残基であ
り、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化水素
残基であり、R3 は炭素数5〜11の二価の炭化水素残
基であり、全ポリアミドセグメント中のn1 ,n2 の平
均値がそれぞれ1〜20である。)(ロ)50重量%以
上のポリオキシエチレンを含有し、数平均分子量が50
0〜6000であるポリオキシアルキレンセグメント
と、(ハ)ポリアミドセグメントとポリオキシアルキレ
ンセグメントとを連結するジカルボン酸、ジアミン、ま
たはジイソシアネートとからなり、(イ)と(ハ)との
合計含有量が20〜70重量%であるポリアミドエラス
トマー成分5〜30重量%とからなることを特徴とす
る。
【0009】また、請求項2のスチレン系樹脂組成物
は、〔A’〕透明なスチレン系樹脂成分70〜95重量
%と、 〔B〕(イ)ジアミンとジカルボン酸との重縮合で形成
されて下記(1)式で表されるポリアミド(1)と下記
(2)式で表されるポリアミド(2)とで構成され、ポ
リアミド(1)に対するポリアミド(2)のモル比が0
以上10以下であるポリアミドセグメントと、 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) −[C(=O)−R3 −NH]n2− ……(2) (但し、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水素残基であ
り、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化水素
残基であり、R3 は炭素数5〜11の二価の炭化水素残
基であり、全ポリアミドセグメント中のn1 ,n2 の平
均値がそれぞれ1〜20である。)(ロ)50重量%以
上のポリオキシエチレンを含有し、数平均分子量が50
0〜6000であるポリオキシアルキレンセグメント
と、(ハ)ポリアミドセグメントとポリオキシアルキレ
ンセグメントとを連結するジカルボン酸、ジアミン、ま
たはジイソシアネートとからなり、(イ)と(ハ)との
合計含有量が20〜70重量%であるポリアミドエラス
トマー成分5〜30重量%とからなり、〔A’〕成分の
スチレン系樹脂と〔B〕成分のポリアミドエラストマー
との屈折率の差が0.02以下であることを特徴とする
ものである。
【0010】請求項1および2の組成物において、前記
〔B〕成分の(イ)におけるポリアミド(1)を表す
(1)式のR1 が二価の脂肪族炭化水素残基であり、R
2 が二価の芳香族炭化水素残基であると好適である。請
求項1の組成物における〔A〕成分のスチレン系樹脂と
しては、以下に挙げるようなスチレン系樹脂または、他
の熱可塑性樹脂とのブレンドでスチレン系樹脂を50重
量%以上含有するものが用いられる。
【0011】すなわち、スチレン系樹脂としては、ポリ
スチレン、ゴム強化ポリスチレン(HIPS)、スチレ
ン−アクリロニトリル共重合体(AS樹脂)、スチレン
−ブタジエン−アクリロニトリル共重合体(ABS樹
脂)、スチレン−ゴム質重合体−(メタ)アクリル酸メ
チル共重合体(MBS樹脂)、およびスチレンモノマー
に他のビニルモノマー例えば(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、マレイミド、アクリル
アミド等を共重合したランダム、ブロック、あるいはグ
ラフト共重合体が挙げられる。さらに、これらのスチレ
ン系樹脂をなすスチレンの一部をα−メチルスチレン、
p−メチルスチレン等で置換したものも含まれる。これ
らのスチレン系樹脂は、単独でまたは複数種を混合して
用いることができる。
【0012】このようなスチレン系樹脂にブレンドでき
る熱可塑性樹脂としては、メタクリル酸エステルの単独
重合体または共重合体、あるいは一部がアクリル酸エス
テルで置換された共重合体等のアクリル系樹脂、芳香族
ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹
脂やポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル
樹脂等が挙げられる。
【0013】請求項2の組成物における〔A’〕成分の
透明なスチレン系樹脂としては、上記スチレン系樹脂の
うち透明なものを用いる。ABS樹脂やMBS樹脂等の
ゴム質重合体を含有する樹脂は、ベースのスチレン樹脂
に平均粒子径0.5〜5μm程度の粒状ゴム質重合体が
分散しているものであり、スチレン樹脂と屈折率が近く
なるようにゴム質重合体の組成を調節したり、スチレン
樹脂との相容性が高いポリマーをブレンドすることによ
り、透明にすることができる。
【0014】請求項1および2の組成物における〔B〕
成分のポリアミドエラストマーは、(イ)のポリアミド
セグメントと(ロ)のポリオキシアルキレンセグメント
とを(ハ)の連結剤でエステル結合またはアミド結合に
より連結してなるマルチブロック型の共重合体である。
(イ)のポリアミドセグメントは、ジアミンとジカルボ
ン酸との重縮合で形成されて下記(1)式で表されるポ
リアミド(1)を必須成分として含有する。
【0015】 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) (但し、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水素残基であ
り、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化水素
残基であり、全ポリアミドセグメント中のn1 の平均値
が1〜20である。) (1)式において、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水
素残基であり、これらのうち少なくとも一方は芳香族炭
化水素残基である必要がある。R1 ,R2 ともに脂肪族
の炭化水素残基である場合には、スチレン系樹脂との相
容性が悪くなり、組成物を成形体とした時に層状剥離が
起こる原因となる。
【0016】このようなポリアミド(1)は、例えば
6,T−ナイロンのような芳香族ジカルボン酸と脂肪族
ジアミンとを、芳香族ジアミンと脂肪族ジカルボン酸と
を、または芳香族ジアミンと芳香族ジカルボン酸とを重
縮合して得られる。また、脂肪族あるいは芳香族ジカル
ボン酸と、下記(3)式で表される両末端がカルボキシ
ル基のアミドオリゴマーと、脂肪族あるいは芳香族ジア
ミンとを重縮合して得られるポリアミドが挙げられる。
【0017】 HO−[C(=O)−R3 −NH]m −C(=O)−OH ……(3) (但し、R3 は炭素数5〜11の二価の炭化水素残基で
ある。) ポリアミド(1)を形成するジアミンとしては、脂肪
族、脂環式、芳香族ジアミンが用いられる。具体的に
は、ヘキサメチレンジアミン、ジアミノジフェニルメタ
ン、ジアミノジフェニルエーテル、キシリレンジアミ
ン、ナフタレンジアミンやこれらのハロゲン置換体等が
挙げられるが、ジアミノジフェニルメタン、ジアミノジ
フェニルエーテルが特に好適に用いられる。
【0018】ポリアミド(1)を形成するジカルボン酸
としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、デ
カンジカルボン酸等の脂肪族ジカルボン酸や、テレフタ
ル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等の芳香
族ジカルボン酸や、シクロヘキサンジカルボン酸等の脂
環式ジカルボン酸が挙げられ、これらのジカルボン酸の
エステル化合物、酸クロライド等の誘導体も用いること
ができる。これらのうち、アゼライン酸、セバシン酸、
またはデカンジカルボン酸が特に好適に用いられる。
【0019】また、これらのジアミンおよびジカルボン
酸の塩を用いることもできる。ポリアミド(1)として
特に好ましいものは、芳香族ジアミンと脂肪族ジカルボ
ン酸とから得られるポリアミドや、脂肪族ジカルボン酸
と前記アミドオリゴマーと芳香族ジアミンとから得られ
るポリアミドである。(イ)のポリアミドセグメント
は、上記のポリアミド(1)と下記(2)式で表される
ポリアミド(2)とで構成される。
【0020】 −[C(=O)−R3 −NH]n2− ……(2) (但し、R3 は炭素数5〜11の二価の炭化水素残基で
あり、全ポリアミドセグメント中のn2 の平均値が1〜
20である。) このポリアミド(2)においてR3 の炭素数が5〜11
の範囲外である場合には、ポリアミドエラストマーの分
子量が充分大きくならなかったり、スチレン系樹脂と混
合して得られる組成物の帯電防止性能が充分でなかった
りする。
【0021】このようなポリアミド(2)としては、例
えば、6−ナイロン、7−ナイロン、8−ナイロン、9
−ナイロン、10−ナイロン、11−ナイロン、12−
ナイロン等が挙げられるが、6−ナイロン、11−ナイ
ロン、12−ナイロンが特に好適に使用される。これら
のポリアミドは、アミノカルボン酸あるいはラクタムを
重合することで容易に得られる。
【0022】(イ)のポリアミドセグメントにおいて
は、ポリアミド(1)に対するポリアミド(2)のモル
比が0以上10以下である必要がある。前記モル比が1
0を超えると〔B〕成分(ポリアミドエラストマー)の
スチレン系樹脂との相容性が悪くなり、組成物を成形体
とした時に層状剥離が起こり易くなる。ポリアミド
(1)をなす芳香族成分の種類や含有量にもよるが、ポ
リアミド(1)に対するポリアミド(2)のモル比は0
〜5が好ましく、0.1〜3が特に好ましい。
【0023】また、ポリアミド(1),ポリアミド
(2)の各重合度(n1 ,n2 )は、全ポリアミドセグ
メント中の平均値を1〜20とする。この値が20を超
えると高分子量のポリアミドエラストマーが得にくくな
り、スチレン系樹脂成分との組成物からなる成形体の機
械的強度が低下する。この値は1〜10であることが好
ましく、1〜5であることが特に好ましい。
【0024】なお、請求項2の組成物においては、
〔A’〕成分のスチレン系樹脂と〔B〕成分のポリアミ
ドエラストマーとの屈折率の差を0.02以下とする
が、前記ポリアミド(1)は、スチレン系樹脂との相容
性を増す作用とともに、エラストマーの屈折率を高くす
る作用を有する。したがって、ポリアミド(1)の構成
およびポリアミド(1)とポリアミド(2)との比率に
よって、例えば、1.50〜1.60の広い範囲でエラ
ストマーの屈折率を調節することができる。
【0025】(ロ)のポリオキシアルキレンセグメント
は、末端がヒドロキシル基、アミノ基、あるいはカルボ
キシル基であるポリオキシアルキレンから得られる。こ
こで、(ハ)の連結剤により(ロ)のポリオキシアルキ
レンセグメントと前記(イ)のポリアミドセグメントと
をエステル結合で連結させて、〔B〕成分としてポリエ
−テルエステルアミドを形成する場合には、末端がヒド
ロキシル基であるものを用いる。
【0026】すなわち、ポリオキシエチレングリコール
(50重量%以上)と、その他のポリオキシアルキレン
グリコール、例えば、ポリオキシプロピレングリコー
ル、ポリオキシテトラメチレングリコール、エチレンオ
キサイドとプロピレンオキサイドとがブロック共重合さ
れたグリコール等とが用いられる。また、ビスフェノー
ル−Aやビスフェノール−Sのエチレンオキサイド付加
物、ジヒドロキシナフタレンのエチレンオキサイド等の
低分子ジオール類も共に用いることができる。
【0027】(ハ)の連結剤により(ロ)のポリオキシ
アルキレンセグメントと前記(イ)のポリアミドセグメ
ントとをアミド結合で連結させて、〔B〕成分としてポ
リエ−テルアミドを形成する場合には、末端がアミノ基
またはカルボキシル基であるものを用いる。すなわち、
末端がアミノ基またはカルボキシル基のポリオキシエチ
レン(50重量%以上)と、末端がアミノ基またはカル
ボキシル基のポリプロピレンオキサイド、ポリテトラメ
チレンオキサイド、エチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドとのブロック共重合体とを用いる。
【0028】(ロ)のポリオキシアルキレンセグメント
においては、ポリオキシエチレンを50重量%以上含有
する必要がある。50重量%未満であると、組成物の帯
電防止性能が低下する。ポリオキシエチレンを70重量
%以上含有してあると特に好ましい。(ロ)のポリオキ
シアルキレンセグメントの数平均分子量は500〜60
00の範囲とする。500未満では、前記エラストマー
の融点が低くなって固まりにくいものとなり、組成物の
物性が低下する。数平均分子量が6000を超えると高
分子量のエラストマーが合成しにくくなり、組成物を成
形体とした時の機械的物性が低下する。前記数平均分子
量の好ましい範囲は600〜4000であり、600〜
3000が特に好ましい。
【0029】(ハ)はポリアミドセグメントとポリオキ
シアルキレンセグメントとを連結する連結剤であって、
ジカルボン酸、ジアミン、またはジイソシアネートが用
いられる。前述のように(ロ)のポリオキシアルキレン
セグメントと前記(イ)のポリアミドセグメントとをエ
ステル結合で連結させて、〔B〕成分としてポリエ−テ
ルエステルアミドを形成する場合には、ジカルボン酸を
用いる。このようなジカルボン酸としては、脂肪族ジカ
ルボン酸、脂環式ジカルボン酸、または芳香族ジカルボ
ン酸のいずれでもよく、例えば、コハク酸、アジピン
酸、アゼライン酸、セバシン酸、デカンジカルボン酸、
テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン
酸、シクロヘキサンジカルボン酸などが挙げられる。す
なわち、炭素数4〜20のジカルボン酸が重合性や物性
の点から好ましい。これらは単独で用いてもよいし、二
種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】(ロ)のポリオキシアルキレンセグメント
と前記(イ)のポリアミドセグメントとをアミド結合で
連結させて、〔B〕成分としてポリエ−テルアミドを形
成する場合であって、(ロ)のポリオキシアルキレンセ
グメントとして末端がアミノ基であるものを用いる場合
には、上記と同様のジカルボン酸を用いる。(ロ)のポ
リオキシアルキレンセグメントとして末端がカルボキシ
ル基であるものを用いる場合には、ジアミンまたはジイ
ソシアネートを用いる。
【0031】このようなジアミンまたはジイソシアネー
トとしては、ヘキサメチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジイソシアネート、ジアミノジフェニルメタン、ジアミ
ノジフェニルエーテル、またはジフェニルメタンジイソ
シアネート等が好適に用いられる。(ハ)の連結剤を、
前述の(ロ)のポリオキシアルキレンセグメントと実質
上等モル使用することで、〔B〕成分として高分子量の
ポリアミドエラストマーが得られる。
【0032】なお、〔B〕成分のポリアミドエラストマ
ーとしては、(ロ)のポリオキシアルキレンセグメント
と前記(イ)のポリアミドセグメントとを(ハ)のジカ
ルボン酸によりエステル結合で連結させて得られるポリ
エ−テルエステルアミドを用いることが特に好ましい。
また、〔B〕成分のポリアミドエラストマーは、(イ)
のポリアミド(1)とポリアミド(2)とが別々に単独
で、(ハ)の連結剤により(ロ)のポリオキシアルキレ
ンセグメントと結合されていてもよいし、(イ)のポリ
アミド(1)とポリアミド(2)とが共重合されたもの
が(ハ)の連結剤により(ロ)のポリオキシアルキレン
セグメントと結合されていてもよいが、後者の共重合さ
れたポリアミドセグメントが(ロ)のポリオキシアルキ
レンセグメントと結合されているものの方が好ましい。
さらに、少量であれば、その他のポリアミド形成性モノ
マーが(イ)のポリアミドに共重合されていてもよい。
【0033】〔B〕成分のポリアミドエラストマーにお
いて、(イ)のポリアミドセグメントと(ハ)の連結剤
との各構造単位は、このエラストマーの耐熱性や強度お
よびスチレン系樹脂との相容性に関与するものであり、
このエラストマー中における合計含有量が20〜70重
量%の範囲にある必要があり、30〜60重量%が好ま
しく、35〜60重量%が特に好ましい。この含有量が
20重量%未満または70重量%を超えると、組成物の
帯電防止性能が低くなる。
【0034】このような〔B〕成分のポリアミドエラス
トマーの製造方法としては、均一なエラストマーが得ら
れる方法であればどのような方法でも採用できる。例え
ば、前記ポリエ−テルエステルアミドは、(イ)のポリ
アミドセグメントを形成可能なモノマーと(ハ)のジカ
ルボン酸とを予め反応させて、末端がカルボキシル基の
ポリアミドを合成し、このポリアミドと(ロ)のポリオ
キシアルキレンセグメントとして末端がアミノ基のポリ
オキシアルキレンとを溶媒の存在下あるいは非存在下で
加熱して均質化し、次いで減圧下で高重合度化する方法
で得ることができる。
【0035】また、前記ポリアミド形成性モノマーとジ
カルボン酸とポリオキシアルキレンとを一緒に仕込み、
加熱して均質化した後に減圧下で高重合度化する方法で
得ることもできる。この反応においては、エステル化触
媒を用いることによって短時間に合成することができ
る。〔B〕成分のポリアミドエラストマーの重合度は、
必要に応じて変えることができるが、混練条件での溶融
粘度がスチレン系樹脂と近いものが好ましい。すなわ
ち、エラストマー0.5gをメタクレゾールに溶かして
100ミリリットルとした溶液により温度30℃で測定
した相対粘度が、1.5以上であるものが好ましく、前
記相対粘度が1.6以上であるものがより好ましい。
【0036】さらに、得られるポリアミドエラストマー
の熱安定性を高めるために、各種の耐熱老化防止剤、酸
化防止剤等の耐熱安定剤を使用することができる。この
ような耐熱安定剤は、ポリアミドエラストマーの重合時
に添加することができ、重合反応における初期、中期、
または末期のどの段階で添加してもよい。また、この耐
熱安定剤は、ポリアミドエラストマーをスチレン系樹脂
と混練する際に添加することもできる。
【0037】このような耐熱安定剤としては、例えば、
N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシケイ皮酸アミド)、4,4’−ビス
(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、2,2’−メ
チレンビス−(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5
−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオ
ネート〕、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジ
ル)ベンゼン等の各種ヒンダードフェノール類;N,
N’−ビス(β−ナフチル)−p−フェニレンジアミ
ン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、
ポリ(2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノ
リン)等の芳香族アミン類;ジラウリルチオジプロピオ
ネート等のイオウ化合物やリン化合物等が用いられる。
【0038】請求項1および2の組成物は、〔A〕また
は〔A’〕成分のスチレン系樹脂70〜95重量%と、
〔B〕成分のポリアミドエラストマー5〜30重量%と
からなるものである。すなわち、〔A〕または〔A’〕
成分と〔B〕成分とからなる組成物中において、〔B〕
成分のポリアミドエラストマーを5〜30重量%の割合
で配合している。〔B〕成分の割合が5重量%未満では
組成物の帯電防止効果が不十分であり、30重量%を超
えると組成物を成形体とした時の剛性が低下する傾向が
ある。〔B〕成分の割合の好ましい範囲は5〜25重量
%であり、より好ましい範囲は6〜20重量%である。
【0039】請求項1および2の組成物は、〔A〕また
は〔A’〕成分の成分のスチレン系樹脂と〔B〕成分の
ポリアミドエラストマーとを公知の方法、例えばバンバ
リーミキサー、ミキシングロール、一軸もしくは二軸の
押し出し機などで混練する方法等によって得ることがで
きる。この際の混練温度は、200〜280℃の温度範
囲であることが好ましい。
【0040】請求項1および2の組成物には、帯電防止
性能をさらに高めるために、界面活性剤や無機系アルカ
リ金属塩を加えることができる。このような界面活性剤
としては、脂肪族エステルやポリオキシエチレンアルキ
ルアリルエーテル等の非イオン界面活性剤、有機スルホ
ン酸塩や有機リン酸塩等の陰イオン界面活性剤が好適に
用いられる。無機系アルカリ金属塩としては、リチウ
ム、ナトリウム、カリウム、セシウム等のハロゲン化物
や硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩等が挙げられる。
【0041】このような界面活性剤や無機系アルカリ金
属塩は単独で用いてもよいし、二種類以上を組み合わせ
て用いてもよいが、その合計配合量は組成物全体に対し
て5重量%以下とする。この配合量が5重量%を超える
と、成形品の表面に肌荒れが生じたり、成形時に着色し
たりするため好ましくない。この配合量は0.1〜3重
量%であることが好ましく、0.3〜1重量%であるこ
とが特に好ましい。
【0042】これらの界面活性剤や無機系アルカリ金属
塩、予めポリアミドエラストマーに添加しておき、これ
らを含むポリアミドエラストマーをスチレン系樹脂とブ
レンドしてもよいし、ポリアミドエラストマーとスチレ
ン系樹脂とをブレンドする際に添加してもよい。特に、
無機系アルカリ金属塩を添加する場合には、溶液として
予めポリアミドエラストマーに含浸させた後に、スチレ
ン系樹脂とブレンドすることが好ましい。
【0043】請求項1および2の組成物には、他の成
分、例えば染料、紫外線吸収剤、耐候剤、熱安定剤、酸
化防止剤、滑剤、光散乱剤、可塑剤、離型剤や、別の重
合体等を混練過程や成形過程等の任意の過程において含
有させることができる。このようにして得られる請求項
1および2の組成物は、一般の熱可塑性樹脂の形成に採
用されている公知の方法、例えば射出成形、押出成形、
ブロー成形、真空成形等の方法により成形することがで
きる。
【0044】
【作用】請求項1および請求項2の組成物では、前述の
(イ)により限定される特定のポリアミドセグメントと
(ロ)により限定される特定のポリオキシアルキレンセ
グメントとを含有するポリアミドエラストマーが、スチ
レン系樹脂と良好に混練される。これにより、請求項1
および請求項2の組成物から得られる成形体は、帯電防
止性に優れ、熱安定性が良く、層状剥離が生じにくいも
のとなる。
【0045】なお、請求項2の組成物においては、
〔A’〕成分のスチレン系樹脂と〔B〕成分のポリアミ
ドエラストマーとの屈折率の差を0.02以下とするこ
とにより、前記特性に加えて透明性の高いスチレン系樹
脂組成物が提供される。
【0046】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明はこれらにより何ら限定されるものではな
い。はじめに、以下の実施例および比較例で使用する各
種ポリアミドエラストマー(B1〜B8)の調製方法を
示す。なお、エラストマーの相対粘度は、エラストマー
0.5gをメタクレゾールに溶かし、100ミリリット
ルとした溶液により30℃で測定した。 <ポリアミドエラストマーB−1>かき混ぜ機、窒素導
入口、および留去管を備えた500ミリリットルの反応
器に数平均分子量1490のポリオキシエチレングリコ
ール112.0g(75.2ミリモル)、セバシン酸4
6.5g(230ミリモル)、カプロラクタム38.0
g(337ミリモル)、および1,3,5−トリメチル
−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−
ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.4gを仕込み、12
0℃に加熱して融解した後、4,4’−ジアミノジフェ
ニルメタン29.8g(150ミリモル)を添加し、窒
素ガスを100ミリリットル/分で流しながら250℃
で4時間反応させた。
【0047】次いで、徐々に減圧して未反応のカプロラ
クタムを留去した後、常圧に戻してからジルコニウムテ
トラブトキサイド0.4gを添加して、260℃、1ト
ールで2.5時間反応させた。反応器から溶融ポリマー
をストランド状にして水中に抜き出して冷却し、ペレタ
イザーでカットして透明なポリアミドエラストマーのチ
ップを得た。
【0048】このエラストマーは、ポリアミドセグメン
トの含有量が44重量%で、ポリアミド(2)/ポリア
ミド(1)=1.3であり、相対粘度が2.0であっ
た。 <ポリアミドエラストマーB−2>前記と同様の反応器
に数平均分子量1490のポリオキシエチレングリコー
ル88.0g(59.1ミリモル)、ビスフェノール−
Aのエチレンオキサイド付加物5.6g(17.1ミリ
モル)、セバシン酸62.9g(311ミリモル)、カ
プロラクタム12.0g(106ミリモル)、2−ピロ
リドン50g、および1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン0.4gを仕込み、120℃に
加熱して融解した後、4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン45.3g(229ミリモル)を添加し、窒素ガス
を100ミリリットル/分で流しながら260℃で3時
間反応させた。
【0049】次いで、徐々に減圧して2−ピロリドンと
未反応のカプロラクタムを留去した後、常圧に戻してか
らジルコニウムテトラブトキサイド0.4gを添加し
て、260℃、1トールで2.5時間反応させた。以下
前記と同様にして透明なポリアミドエラストマーのチッ
プを得た。このエラストマーは、ポリアミドセグメント
の含有量が51重量%で、ポリアミド(2)/ポリアミ
ド(1)=0.3であり、相対粘度が1.8であった。 <ポリアミドエラストマーB−3>前記と同様の反応器
に数平均分子量1490のポリオキシエチレングリコー
ル110.0g(73.8ミリモル)、1,10−デカ
ンジカルボン酸68.0g(295ミリモル)、カプロ
ラクタム33.0g(292ミリモル)、2−ピロリド
ン50g、および1,3,5−トリメチル−2,4,6
−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベ
ンジル)ベンゼン0.4gを仕込み、120℃に加熱し
て融解した後、4,4’−ジアミノジフェニルメタン4
3.9g(221ミリモル)を添加し、前記B2の場合
と同様に反応させて同様の処理を行い、透明なポリアミ
ドエラストマーのチップを得た。
【0050】このエラストマーは、ポリアミドセグメン
トの含有量が52重量%で、ポリアミド(2)/ポリア
ミド(1)=0.8であり、相対粘度が1.9であっ
た。 <ポリアミドエラストマーB−4>前記と同様の反応器
に数平均分子量990のポリオキシエチレングリコール
100.0g(101ミリモル)、セバシン酸62.5
g(309ミリモル)、N−メチル−ε−カプロラクタ
ム50.0g、および1,3,5−トリメチル−2,
4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロ
キシベンジル)ベンゼン0.4gを仕込み、120℃に
加熱して融解した後、4,4’−ジアミノジフェニルメ
タン40.1g(202ミリモル)を添加し、窒素ガス
を100ミリリットル/分で流しながら260℃で3時
間反応させた。
【0051】次いで、280℃に昇温し、徐々に減圧し
て未反応のN−メチル−ε−カプロラクタムを留去した
後、常圧に戻した。以下、前記B1の方法と同様にして
透明なポリアミドエラストマーのチップを得た。このエ
ラストマーは、ポリアミドセグメントの含有量が47重
量%で、ポリアミド(2)/ポリアミド(1)=0であ
り、相対粘度が1.8であった。 <ポリアミドエラストマーB−5>前記と同様の反応器
に、数平均分子量1490のポリオキシエチレングリコ
ール52.0g(34.9ミリモル)、数平均分子量1
980のポリオキシエチレングリコール52.0g(2
6.3ミリモル)、セバシン酸50.5g(250ミリ
モル)、カプロラクタム35.0g(310ミリモ
ル)、2−ピロリドン50g、および1,3,5−トリ
メチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.4gを仕込
み、120℃に加熱して融解した後、4,4’−ジアミ
ノジフェニルメタン36.4g(183ミリモル)を添
加し、前記B2の場合と同様に反応させて以下同様の処
理を行い、透明なポリアミドエラストマーのチップを得
た。
【0052】このエラストマーは、ポリアミドセグメン
トの含有量が49重量%で、ポリアミド(2)/ポリア
ミド(1)=1.0であり、相対粘度が1.9であっ
た。 <ポリアミドエラストマーB−6>前記と同様の反応器
に、数平均分子量1490のポリオキシエチレングリコ
ール114.0g(76.5ミリモル)、セバシン酸4
7.3g(234ミリモル)、カプロラクタム45.0
g(398ミリモル)、4,4’−ジアミノジフェニル
エーテル30.6g(153ミリモル)、および1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.
4gを仕込み、120℃に加熱して融解した後、窒素ガ
スを100ミリリットル/分で流しながら260℃で3
時間反応させた。以下、前記B1と同様の処理を行い、
透明なポリアミドエラストマーのチップを得た。
【0053】このエラストマーは、ポリアミドセグメン
トの含有量が43重量%で、ポリアミド(2)/ポリア
ミド(1)=1.5であり、相対粘度が1.9であっ
た。 <ポリアミドエラストマーB−7>かき混ぜ機と窒素導
入口とを備えた1リットルの反応器に、数平均分子量1
000の末端がジアミンであるポリオキシエチレン10
0.0g(99.3ミリモル)、セバシン酸41.0g
(203ミリモル)、スルホラン200g、および1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.
4gを仕込み、120℃に加熱して融解した後、4,
4’−ジアミノジフェニルメタン19.7g(99.3
ミリモル)を添加し、窒素ガスを100ミリリットル/
分で流しながら200℃で2時間反応させた。
【0054】次いで、260℃に昇温して更に2時間反
応させた後、反応器から溶融ポリマーを水中に取り出し
て回収し、更に水洗、乾燥して透明なポリアミドエラス
トマーのチップを得た。このエラストマーは、ポリアミ
ドセグメントの含有量が35重量%で、ポリアミド
(2)/ポリアミド(1)=0であり、相対粘度が2.
0であった。 <ポリアミドエラストマーB−8>前記B−1の場合と
同様の反応器に、数平均分子量1490のポリオキシエ
チレングリコール100.0g(67.1ミリモル)、
アジピン酸9.90g(67.8ミリモル)、カプロラ
クタム62.0g(549ミリモル)、および1,3,
5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t
−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン0.4g
を仕込み、窒素ガスを50ミリリットル/分で流しなが
ら250℃で3時間反応させた。
【0055】次いで、徐々に減圧して未反応のカプロラ
クタムを留去した後、常圧に戻してからジルコニウムテ
トラブトキサイド0.4gを添加して、260℃、1ト
ールで2.5時間反応させた。以下前記B1の場合と同
様にして、透明なポリアミドエラストマーのチップを得
た。このエラストマーは、ポリアミドセグメントの含有
量が50重量%で、ポリアミド(1)を含有せず、相対
粘度が2.1であった。すなわち、このエラストマーは
請求項1および2の〔B〕成分の範囲外のものである。
【0056】このようにして得られた各ポリアミドエラ
ストマー、以下に示すスチレン系樹脂、熱可塑性樹脂、
界面活性剤、およびその他の添加剤を下記表1および表
2の組成で混合した組成物を、一軸押出機にかけて23
0℃で混練し、得られたストランドを水冷してペレット
化した。得られたペレットを乾燥した後、シリンダー温
度230℃、金型温度60℃の条件で射出成形した。
【0057】<スチレン系樹脂> A−1:ブタジエン系ゴム12重量%を含有するポリス
チレン A−2:ポリスチレン(後述の条件1で測定したMFR
の値が2.3) A−3:ABS樹脂 商品名「スタイラックABS A−4130」(旭化成
工業(株)製) A−4:AS樹脂 商品名「スタイラックAS 783」(旭化成工業
(株)製) A−5:商品名「スタイラックAT−15」(旭化成工
業(株)製) A−6:ポリブタジエンゴム10重量%を含有する透明
なメタクリル酸メチル−スチレン−アクリロニトリル共
重合体 A−7:SBR12重量%を含有する透明なメタクリル
酸メチル−スチレン−アクリル酸ブチル共重合体 A−8:カルボキシル基含有ポリスチレン (メタクリル酸を8重量%共重合したポリスチレン) <熱可塑性樹脂> C−1:ポリカーボネート樹脂 商品名「パンライトL−1285」(帝人化成(株)
製) <界面活性剤> D−1:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(竹本
油脂(株)製) D−2:ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル
(花王(株)製) <添加剤(耐熱安定剤)> E−1:トリス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フ
ォスフェイト 商品名「イルガフォス168」(チバ・ガイギー(株)
製) また、前記スチレン系樹脂A−5からA−7と、前記ポ
リアミドエラストマーB−1、B−2、B−5、および
B−8とについて、屈折率を測定した結果を下記の表3
に示す。
【0058】
【表1】
【0059】
【表2】
【0060】
【表3】
【0061】表2に示す実施例9〜13が請求項2の組
成物に相当する。前述のようにして成形された試料を2
3℃、55%RHの条件下で2日間放置してから各物性
を以下のようにして測定した。 <表面抵抗率>50×50×2mmに成形した試料を流
水で1分間洗浄した後、付着している水を拭き取ってか
ら、アデバンテスト社製のエレクトロメーターTR−8
651および電極と、安藤電気社製のシールドボックス
および電極ホルダーとにより500V印加した際の抵抗
値を測定して表面抵抗率を求めた。
【0062】<アイゾット衝撃強度>ASTM D−2
56に準じて、厚みが1/8インチのノッチ付き試験片
を用い、23℃、55%RHの環境下で測定した。 <曲げ弾性率>ASTM D−790に準じて、厚みが
1/8インチの試験片を用い、23℃、55%RHの環
境下で測定した。
【0063】<表面状態>JIS1号型試験片を引っ張
り試験機にかけて50mm/minの速度で引っ張り、
破断時の状況を目視にて観察し、層状剥離が起きるかど
うかを調べた。 <熱安定性>射出成形前のペレットと、このペレットを
不活性ガス気流下、250℃の温度で20分間加熱した
後、室温まで冷却してから粉砕したものとについて、直
径1mm、長さ10mmのノズルにより下記の各条件で
メルトフローレイト(MFR)を測定し、各値を比較し
た。
【0064】 条件1:MFRの測定温度200℃、荷重5kg 条件2:MFRの測定温度220℃、荷重10kg <透明性>50×50×2mmに成形した試料を用い、
日本電色工業社製の測色色度計により、JIS K−7
103の方法に準じ透過法でヘイズ値を測定した。
【0065】結果を以下の表4および5に示す。
【0066】
【表4】
【0067】
【表5】
【0068】すなわち、本発明の各実施例では、表面抵
抗率が低いことから帯電防止性能に優れ、アイゾット衝
撃強度や曲げ弾性率の値から機械的特性に優れ、表面状
態も良好であり、MFRの値から成形時の熱安定性にも
優れていることがわかる。また、請求項2の組成物に相
当する実施例9〜13においては、良好な透明性を有し
ていることがわかる。
【0069】これに比べて、比較例1および6では、ポ
リアミドエラストマーの含有量が、3.0重量%と少な
いため、表面抵抗率が大きくなり、帯電防止性能に劣っ
ている。比較例2および7では、ポリアミドエラストマ
ーの含有量が40.0重量%と多いため、曲げ弾性率が
小さくなり、成形体の機械的強度が低下する。比較例3
から5および8は、ポリアミドエラストマーが本発明に
おける〔B〕成分の範囲外のもの(アミド(1)を含有
しないB−8)であり、比較例3および8では層状剥離
が起き、比較例4および5では加熱処理後にMFR値が
大きく低下している。
【0070】また、比較例9〜11は、本発明における
〔B〕成分を含まないスチレン系樹脂100%のもので
あり、表面抵抗率が1015を超える大きな値となってお
り、帯電性が高いことがわかる。さらに、比較例8は、
スチレン系樹脂とポリアミドエラストマーとで屈折率差
が0.035と大きいため、Haze値が81と大きく
なり、不透明となっていることがわかる。
【0071】
【発明の効果】以上説明してきたように、本発明によれ
ば、特定のポリアミドセグメントと特定のポリオキシア
ルキレンセグメントとを含有するポリアミドエラストマ
ーをスチレン系樹脂に含有させることにより、成形体と
した時に、帯電防止性に優れ、熱安定性が良く、層状剥
離が生じにくいスチレン系樹脂組成物を提供することが
できる。
【0072】特に、請求項2の組成物においては、前述
のポリアミドエラストマーを透明なスチレン系樹脂に含
有させて、両者の屈折率の差を0.02以下とすること
により、前記特性に加えて透明性の高いスチレン系樹脂
組成物が提供される。その結果、照明器具、機器銘板、
メーターカバーをはじめとして、エレクトロニクス製
品、家電製品、OA機器等の各種部品用の静電気防止材
料として好適に用いられる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 〔A〕スチレン系樹脂成分70〜95重
    量%と、 〔B〕(イ)ジアミンとジカルボン酸との重縮合で形成
    されて下記(1)式で表されるポリアミド(1)と、下
    記(2)式で表されるポリアミド(2)とで構成され、
    ポリアミド(1)に対するポリアミド(2)のモル比が
    0以上10以下であるポリアミドセグメントと、 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) −[C(=O)−R3 −NH]n2− ……(2) (但し、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水素残基であ
    り、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化水素
    残基であり、R3 は炭素数5〜11の二価の炭化水素残
    基であり、全ポリアミドセグメント中のn1 ,n2 の平
    均値がそれぞれ1〜20である。)(ロ)50重量%以
    上のポリオキシエチレンを含有し、数平均分子量が50
    0〜6000であるポリオキシアルキレンセグメント
    と、(ハ)ポリアミドセグメントとポリオキシアルキレ
    ンセグメントとを連結するジカルボン酸、ジアミン、ま
    たはジイソシアネートとからなり、(イ)と(ハ)との
    合計含有量が20〜70重量%であるポリアミドエラス
    トマー成分5〜30重量%とからなることを特徴とする
    スチレン系樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 〔A’〕透明なスチレン系樹脂成分70
    〜95重量%と、 〔B〕(イ)ジアミンとジカルボン酸との重縮合で形成
    されて下記(1)式で表されるポリアミド(1)と下記
    (2)式で表されるポリアミド(2)とで構成され、ポ
    リアミド(1)に対するポリアミド(2)のモル比が0
    以上10以下であるポリアミドセグメントと、 −[C(=O)−R1 −C(=O)−NH−R2 −NH]n1− ……(1) −[C(=O)−R3 −NH]n2− ……(2) (但し、R1 ,R2 はそれぞれ二価の炭化水素残基であ
    り、R1 ,R2 のうち少なくとも一方が芳香族炭化水素
    残基であり、R3 は炭素数5〜11の二価の炭化水素残
    基であり、全ポリアミドセグメント中のn1 ,n2 の平
    均値がそれぞれ1〜20である。)(ロ)50重量%以
    上のポリオキシエチレンを含有し、数平均分子量が50
    0〜6000であるポリオキシアルキレンセグメント
    と、(ハ)ポリアミドセグメントとポリオキシアルキレ
    ンセグメントとを連結するジカルボン酸、ジアミン、ま
    たはジイソシアネートとからなり、(イ)と(ハ)との
    合計含有量が20〜70重量%であるポリアミドエラス
    トマー成分5〜30重量%とからなり、〔A’〕成分の
    スチレン系樹脂と〔B〕成分のポリアミドエラストマー
    との屈折率の差が0.02以下であることを特徴とする
    スチレン系樹脂組成物。
  3. 【請求項3】 前記〔B〕成分の(イ)におけるポリア
    ミド(1)を表す(1)式のR1 が二価の脂肪族炭化水
    素残基であり、R2 が二価の芳香族炭化水素残基である
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のスチレン系
    樹脂組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012206395A (ja) * 2011-03-30 2012-10-25 Pilot Corporation 万年筆
CN119613883A (zh) * 2024-12-09 2025-03-14 会通新材料股份有限公司 一种耐汽油高光黑asa材料及其制备方法

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