JPH06132111A - Mn−Zn系フェライトの製造方法 - Google Patents
Mn−Zn系フェライトの製造方法Info
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- JPH06132111A JPH06132111A JP4351900A JP35190092A JPH06132111A JP H06132111 A JPH06132111 A JP H06132111A JP 4351900 A JP4351900 A JP 4351900A JP 35190092 A JP35190092 A JP 35190092A JP H06132111 A JPH06132111 A JP H06132111A
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Landscapes
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- Magnetic Ceramics (AREA)
- Soft Magnetic Materials (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 微細な結晶粒をもつ緻密な焼結体からなるM
n−Zn系フェライトの製造方法において、該焼結体中
にヘマタイト相等のスピネル相以外の異相が生成するこ
とを抑制し、飽和磁束密度、初期透磁率の向上を達成す
るMn−Zn系フェライトの製造方法の提供。 【構成】 原料粉末に予め還元剤を添加しておき、圧縮
成形体焼成時に、該圧縮成形体内部を還元して酸素分圧
を調整(圧縮成形体内部のガス中の酸素分圧を低下)
し、ヘマタイト相の除去して、スピネル単相からなるM
n−Zn系フェライトの焼結体を得る。
n−Zn系フェライトの製造方法において、該焼結体中
にヘマタイト相等のスピネル相以外の異相が生成するこ
とを抑制し、飽和磁束密度、初期透磁率の向上を達成す
るMn−Zn系フェライトの製造方法の提供。 【構成】 原料粉末に予め還元剤を添加しておき、圧縮
成形体焼成時に、該圧縮成形体内部を還元して酸素分圧
を調整(圧縮成形体内部のガス中の酸素分圧を低下)
し、ヘマタイト相の除去して、スピネル単相からなるM
n−Zn系フェライトの焼結体を得る。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、磁気ヘッドや電源用
トランス材料等に使用される微結晶焼結体からなるMn
−Zn系フェライトの製造方法に係り、特に、予め原料
粉末に還元剤を添加して焼結体内部のヘマタイト相の発
生を防止し、磁気特性の向上を可能とするMn−Zn系
フェライトの製造方法に関する。
トランス材料等に使用される微結晶焼結体からなるMn
−Zn系フェライトの製造方法に係り、特に、予め原料
粉末に還元剤を添加して焼結体内部のヘマタイト相の発
生を防止し、磁気特性の向上を可能とするMn−Zn系
フェライトの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から磁気ヘッド用材料として使用さ
れているMn−Zn系フェライトには、近年、磁気記録
密度の向上に伴う磁気ヘッドの狭トラック化が進むなか
で、磁気ヘッドからの発生磁束の均一性を保つために、
また加工時のチッピングダメージを最小限にするため等
の理由から、結晶の微細化が望まれている。
れているMn−Zn系フェライトには、近年、磁気記録
密度の向上に伴う磁気ヘッドの狭トラック化が進むなか
で、磁気ヘッドからの発生磁束の均一性を保つために、
また加工時のチッピングダメージを最小限にするため等
の理由から、結晶の微細化が望まれている。
【0003】微細な結晶粒をもつ緻密な焼結体からなる
Mn−Zn系フェライトを得るためには、原料粉末とし
て微粉末原料を使用すること、また粒成長を抑制するた
めに焼結を低温で実施、すなわち低温焼結することが必
要である。微粉末原料を得るためには、ボールミルでは
長時間を要することから工業規模において量産的でな
く、通常、共沈法、水熱合成法などの化学的成長法、若
しくは媒体撹拌ミル等の機械的微粉砕法等によって作成
されている。
Mn−Zn系フェライトを得るためには、原料粉末とし
て微粉末原料を使用すること、また粒成長を抑制するた
めに焼結を低温で実施、すなわち低温焼結することが必
要である。微粉末原料を得るためには、ボールミルでは
長時間を要することから工業規模において量産的でな
く、通常、共沈法、水熱合成法などの化学的成長法、若
しくは媒体撹拌ミル等の機械的微粉砕法等によって作成
されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】粉末原料の粒径が最終
的に得られる焼結体の焼結密度、結晶粒径に及ぼす影響
を、本願発明者の実験に基づき焼結温度に対応させて検
討すると、図1に示すような結果が得られる。すなわ
ち、粉Aは媒体撹拌ミルで、粉Bはボールミルで、粉C
は共沈法によって調製した原料粉末であり、これらの原
料粉末を予め予備成形した後、5000kg/cm2で
CIP成形し、該圧縮成形体を800°C〜1200°
Cで6時間、N2流気雰囲気中で焼結した結果である。
なお、N2流気雰囲気中のO2濃度は10ppm程度であ
る。また、上記原料粉末は、フェライト組成がFe2O3
=51.8mol%、MnO=27.3mol%、Zn
O=20.9mol%となるように混合した後、大気中
にて850°Cで3時間焼成した仮焼粉(ただし、粉C
は仮焼粉を用いることなく直接共沈法によって得た粉末
である)を上記所定方法にて微粉砕したものであり、ま
た、各々出発原料の比表面積径はBET法にて測定した
結果、粉Aが0.05μm、粉Bが0.3μm、粉Cが
0.3μmであった。
的に得られる焼結体の焼結密度、結晶粒径に及ぼす影響
を、本願発明者の実験に基づき焼結温度に対応させて検
討すると、図1に示すような結果が得られる。すなわ
ち、粉Aは媒体撹拌ミルで、粉Bはボールミルで、粉C
は共沈法によって調製した原料粉末であり、これらの原
料粉末を予め予備成形した後、5000kg/cm2で
CIP成形し、該圧縮成形体を800°C〜1200°
Cで6時間、N2流気雰囲気中で焼結した結果である。
なお、N2流気雰囲気中のO2濃度は10ppm程度であ
る。また、上記原料粉末は、フェライト組成がFe2O3
=51.8mol%、MnO=27.3mol%、Zn
O=20.9mol%となるように混合した後、大気中
にて850°Cで3時間焼成した仮焼粉(ただし、粉C
は仮焼粉を用いることなく直接共沈法によって得た粉末
である)を上記所定方法にて微粉砕したものであり、ま
た、各々出発原料の比表面積径はBET法にて測定した
結果、粉Aが0.05μm、粉Bが0.3μm、粉Cが
0.3μmであった。
【0005】図1から明らかなように、粉Bと粉Cは焼
結体の緻密化にそれぞれ1100°C、1200°Cを
要したが、粉Aは900°Cから緻密化して、粉B、粉
Cに比べ低温焼結が可能であることが分かる。なお、焼
結体の密度はアルキメデス法で、結晶粒径は切断法(J
IS G 0552)で、いずれも公知の方法にて測定
した。ちなみに、粉Aの焼結温度が900°Cの場合、
得られた焼結体の焼結密度は5.07g/cm3(相対
密度:99.0%)、結晶粒径は0.2μmであり、微
細な粒径からなる原料粉末を使用することによって、微
細な結晶粒をもつ緻密な焼結体からなるMn−Zn系フ
ェライトを得ることが確認できる。
結体の緻密化にそれぞれ1100°C、1200°Cを
要したが、粉Aは900°Cから緻密化して、粉B、粉
Cに比べ低温焼結が可能であることが分かる。なお、焼
結体の密度はアルキメデス法で、結晶粒径は切断法(J
IS G 0552)で、いずれも公知の方法にて測定
した。ちなみに、粉Aの焼結温度が900°Cの場合、
得られた焼結体の焼結密度は5.07g/cm3(相対
密度:99.0%)、結晶粒径は0.2μmであり、微
細な粒径からなる原料粉末を使用することによって、微
細な結晶粒をもつ緻密な焼結体からなるMn−Zn系フ
ェライトを得ることが確認できる。
【0006】上記の如く、媒体撹拌ミル等の粉砕機を使
用して作成した微細な粒径からなる原料粉末を使用する
ことによって、微細な結晶粒をもつ緻密な焼結体からな
るMn−Zn系フェライトを得ることができるが、最近
の磁気ヘッドに要求される諸特性の観点からは、十分な
磁気特性を有しているものとは言い難い。
用して作成した微細な粒径からなる原料粉末を使用する
ことによって、微細な結晶粒をもつ緻密な焼結体からな
るMn−Zn系フェライトを得ることができるが、最近
の磁気ヘッドに要求される諸特性の観点からは、十分な
磁気特性を有しているものとは言い難い。
【0007】本発明者は、上記の方法によって得られた
Mn−Zn系フェライトの微細構造をX線回折装置(X
RD:X−ray diffractometry)に
て観察したところ、該XRDパターンから表層部はスピ
ネル単相であったが、内部は図2のAに示すようにスピ
ネル相とヘマタイト相の混在した構造からなっているこ
とが確認できた。このような焼結体中に残留するヘマタ
イト相が磁気特性、すなわち飽和磁束密度、初期透磁率
の向上の妨げになっているものと推測される。
Mn−Zn系フェライトの微細構造をX線回折装置(X
RD:X−ray diffractometry)に
て観察したところ、該XRDパターンから表層部はスピ
ネル単相であったが、内部は図2のAに示すようにスピ
ネル相とヘマタイト相の混在した構造からなっているこ
とが確認できた。このような焼結体中に残留するヘマタ
イト相が磁気特性、すなわち飽和磁束密度、初期透磁率
の向上の妨げになっているものと推測される。
【0008】この発明は、微細な結晶粒をもつ緻密な焼
結体からなるMn−Zn系フェライトの製造方法におい
て、該焼結体中にヘマタイト相等のスピネル相以外の異
相が生成することを抑制し、飽和磁束密度、初期透磁率
の向上を達成するMn−Zn系フェライトの製造方法の
提供を目的とするものである。
結体からなるMn−Zn系フェライトの製造方法におい
て、該焼結体中にヘマタイト相等のスピネル相以外の異
相が生成することを抑制し、飽和磁束密度、初期透磁率
の向上を達成するMn−Zn系フェライトの製造方法の
提供を目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者は、ヘマタイト
相等のスピネル相以外の異相が生成する原因が、圧縮成
形体焼成時の雰囲気条件にあるものと着目して検討し
た。先に説明したように、Mn−Zn系フェライトの焼
成に際しては、例えば、酸素とN2などの不活性ガスと
を混合して得られるN2流気雰囲気等の酸素分圧を調整
した雰囲中にて実施される。通常使用されるN2流気雰
囲気中の酸素濃度は10ppm程度(分圧で10-5at
m程度)であり、これ以下の酸素分圧の調整には、CO
2−H2流気雰囲気等の還元雰囲気中での焼結が採用され
る。また、一般的に、Mn−Zn系フェライトの焼成温
度が低い場合には、高温で焼成した場合に比べ、スピネ
ル単相になる平衡酸素分圧が低いことが知られている。
相等のスピネル相以外の異相が生成する原因が、圧縮成
形体焼成時の雰囲気条件にあるものと着目して検討し
た。先に説明したように、Mn−Zn系フェライトの焼
成に際しては、例えば、酸素とN2などの不活性ガスと
を混合して得られるN2流気雰囲気等の酸素分圧を調整
した雰囲中にて実施される。通常使用されるN2流気雰
囲気中の酸素濃度は10ppm程度(分圧で10-5at
m程度)であり、これ以下の酸素分圧の調整には、CO
2−H2流気雰囲気等の還元雰囲気中での焼結が採用され
る。また、一般的に、Mn−Zn系フェライトの焼成温
度が低い場合には、高温で焼成した場合に比べ、スピネ
ル単相になる平衡酸素分圧が低いことが知られている。
【0010】ここで、先の実験結果を検討し、平衡酸素
分圧の観点にて推測すると、粉Aの場合、酸素濃度が1
0ppm程度では、焼結温度が1000°C付近よりス
ピネル単相の焼結体が得られるはずであるが、焼結密度
が4.86g/cm3以上(相対密度:95%以上)と
なる900°C付近ではスピネル相とヘマタイト相が生
成されており、低温で生成しているヘマタイト相の還元
が終了しないうちに緻密化し、高温までヘマタイト相が
焼結体の内部に残存しているものと考えられる。また、
CO2−H2流気雰囲気等の還元雰囲気中で焼結した場合
も、圧縮成形体内部のガス置換が完全に行われないた
め、同様にヘマタイト相が焼結体の内部に残存するもの
と考えられる。
分圧の観点にて推測すると、粉Aの場合、酸素濃度が1
0ppm程度では、焼結温度が1000°C付近よりス
ピネル単相の焼結体が得られるはずであるが、焼結密度
が4.86g/cm3以上(相対密度:95%以上)と
なる900°C付近ではスピネル相とヘマタイト相が生
成されており、低温で生成しているヘマタイト相の還元
が終了しないうちに緻密化し、高温までヘマタイト相が
焼結体の内部に残存しているものと考えられる。また、
CO2−H2流気雰囲気等の還元雰囲気中で焼結した場合
も、圧縮成形体内部のガス置換が完全に行われないた
め、同様にヘマタイト相が焼結体の内部に残存するもの
と考えられる。
【0011】本発明者は、このような推測のもとに、ス
ピネル単相からなるMn−Zn系フェライトの焼結体を
得るためには、低温での酸素分圧の制御を行い、圧縮成
形体が緻密化する以前にヘマタイト相を除去する必要が
あると判断し、原料粉末に予め還元剤を添加しておくこ
とによって、圧縮成形体焼成時に、該圧縮成形体内部を
還元して酸素分圧を調整(圧縮成形体内部のガス中の酸
素分圧を低下)し、ヘマタイト相の除去を可能としたの
である。
ピネル単相からなるMn−Zn系フェライトの焼結体を
得るためには、低温での酸素分圧の制御を行い、圧縮成
形体が緻密化する以前にヘマタイト相を除去する必要が
あると判断し、原料粉末に予め還元剤を添加しておくこ
とによって、圧縮成形体焼成時に、該圧縮成形体内部を
還元して酸素分圧を調整(圧縮成形体内部のガス中の酸
素分圧を低下)し、ヘマタイト相の除去を可能としたの
である。
【0012】すなわち、この発明は、微結晶焼結体から
なるMn−Zn系フェライトの製造方法において、圧縮
成形体焼成時の該圧縮成形体内部の酸素分圧を調整可能
に、予め原料粉末に還元剤を添加しておくことを特徴と
する微結晶焼結体からなるMn−Zn系フェライトの製
造方法である。
なるMn−Zn系フェライトの製造方法において、圧縮
成形体焼成時の該圧縮成形体内部の酸素分圧を調整可能
に、予め原料粉末に還元剤を添加しておくことを特徴と
する微結晶焼結体からなるMn−Zn系フェライトの製
造方法である。
【0013】また、この発明は、上記還元剤としては、
特に、原料粉末の造粒の際に使用する有機バインダーと
して知られるPVA(ポリビニルアルコール)の添加
が、その作業性等の観点からも有効であることを確認し
た。
特に、原料粉末の造粒の際に使用する有機バインダーと
して知られるPVA(ポリビニルアルコール)の添加
が、その作業性等の観点からも有効であることを確認し
た。
【0014】この発明は、微結晶焼結体からなるMn−
Zn系フェライト内部にスピネル相以外の異相が完全に
除去される場合に限定されるものでなく、原料粉末への
還元剤の添加によって、ヘマタイト相等の異相の生成が
低減されるものであれば良い。さらに、原料粉末の粒径
も、先に粉Aとして示したような微粉末を使用した場合
に限定されるものでなく、粉B、粉Cのように比較的粒
径が大きい場合でもこの発明の効果は同様に認められ、
磁気特性の向上を実現できる。
Zn系フェライト内部にスピネル相以外の異相が完全に
除去される場合に限定されるものでなく、原料粉末への
還元剤の添加によって、ヘマタイト相等の異相の生成が
低減されるものであれば良い。さらに、原料粉末の粒径
も、先に粉Aとして示したような微粉末を使用した場合
に限定されるものでなく、粉B、粉Cのように比較的粒
径が大きい場合でもこの発明の効果は同様に認められ、
磁気特性の向上を実現できる。
【0015】
【作用】この発明の製造方法によれば、原料粉末に予め
PVA等の還元剤を添加しておくことによって、圧縮成
形体焼成時に、該圧縮成形体内部を還元して酸素分圧を
調整(圧縮成形体内部のガス中の酸素分圧を低下)し、
ヘマタイト相の除去を可能とする。特に、還元剤として
添加するPVAは、溶液の形態にて原料粉末に対して均
一に添加することが可能であり、また原料粉末の造粒を
目的に添加した場合、圧縮成形後の脱バインダー処理を
省略することによって、この発明の目的とする効果を得
ることができる。
PVA等の還元剤を添加しておくことによって、圧縮成
形体焼成時に、該圧縮成形体内部を還元して酸素分圧を
調整(圧縮成形体内部のガス中の酸素分圧を低下)し、
ヘマタイト相の除去を可能とする。特に、還元剤として
添加するPVAは、溶液の形態にて原料粉末に対して均
一に添加することが可能であり、また原料粉末の造粒を
目的に添加した場合、圧縮成形後の脱バインダー処理を
省略することによって、この発明の目的とする効果を得
ることができる。
【0016】さらに、還元剤としてはPVAの他に、燃
焼を起こす有機化合物や有機金属化合物、TiやSnの
金属、カーボン(C)等の使用が可能であるが、いずれ
も、燃焼初期の昇温中の酸素濃度や昇温速度等のことを
考慮してその添加量等を決定することが望ましい。ちな
みに、後述する実施例にて詳細に説明するが、PVAの
場合は、Mn−Zn系フェライトの原料粉末組成を10
0wt%としたとき、その0.2wt%〜1.2wt%
の範囲での添加が好ましく、さらに0.4wt%〜1.
0wt%の添加が好ましく、0.6wt%〜1.0wt
%の添加が最も好ましい。
焼を起こす有機化合物や有機金属化合物、TiやSnの
金属、カーボン(C)等の使用が可能であるが、いずれ
も、燃焼初期の昇温中の酸素濃度や昇温速度等のことを
考慮してその添加量等を決定することが望ましい。ちな
みに、後述する実施例にて詳細に説明するが、PVAの
場合は、Mn−Zn系フェライトの原料粉末組成を10
0wt%としたとき、その0.2wt%〜1.2wt%
の範囲での添加が好ましく、さらに0.4wt%〜1.
0wt%の添加が好ましく、0.6wt%〜1.0wt
%の添加が最も好ましい。
【0017】また、この発明の製造方法は、本来、低温
焼結にて得られる微結晶焼結体からなるMn−Zn系フ
ェライトを対象としていることから、図1からも想定さ
れるように、特に、最終的に得られる焼結体の平均結晶
粒径が2μm以下の場合に有効である。
焼結にて得られる微結晶焼結体からなるMn−Zn系フ
ェライトを対象としていることから、図1からも想定さ
れるように、特に、最終的に得られる焼結体の平均結晶
粒径が2μm以下の場合に有効である。
【0018】
【実施例】実施例1 前述の実験に使用した粉Aからなる原料粉末に還元剤と
してPVAを1.0wt%添加して造粒し、該粉末を予
備成形した後5000kg/cm2でCIP成形し、さ
らにこの該圧縮成形体を脱バインダーを行わず、900
°Cで6時間、N2流気雰囲気中(該N2中のO2濃度:
10ppm程度)で焼結し、その焼結密度と結晶粒径を
測定した。なお、成形条件、焼結条件は先の実験と同一
である。
してPVAを1.0wt%添加して造粒し、該粉末を予
備成形した後5000kg/cm2でCIP成形し、さ
らにこの該圧縮成形体を脱バインダーを行わず、900
°Cで6時間、N2流気雰囲気中(該N2中のO2濃度:
10ppm程度)で焼結し、その焼結密度と結晶粒径を
測定した。なお、成形条件、焼結条件は先の実験と同一
である。
【0019】測定結果を図1中に●印*1として示す。
この結果より、PVAを添加しない場合と同様な緻密化
した焼結体が得られることが分かる。さらに、この焼結
体の微細構造をXRDで測定したところ、焼結体の内部
においても図2のBに示すXRDパターンより、わずか
にウエスタイト相の析出したスピネル相であることが確
認できた。PVAを添加しない場合の図2のAに示すX
RDパターンと比較すると、この発明の効果が一層明確
になる。
この結果より、PVAを添加しない場合と同様な緻密化
した焼結体が得られることが分かる。さらに、この焼結
体の微細構造をXRDで測定したところ、焼結体の内部
においても図2のBに示すXRDパターンより、わずか
にウエスタイト相の析出したスピネル相であることが確
認できた。PVAを添加しない場合の図2のAに示すX
RDパターンと比較すると、この発明の効果が一層明確
になる。
【0020】実施例2 先の実験に使用した粉Aからなる原料粉末に還元剤とし
てPVAを0.6wt%添加して造粒し、該粉末を予備
成形した後5000kg/cm2でCIP成形し、さら
にこの該圧縮成形体を脱バインダーをおこなわず、10
00°Cで6時間、N2流気雰囲気中(該N2中のO2濃
度:10ppm程度)で焼結し、その焼結密度と結晶粒
径を測定した。なお、成形条件、焼結条件は先の実験と
同一である。測定結果を図1中に●印*2として示す。
この結果より、PVAを添加しない場合と同様な緻密化
した焼結体が得られることが分かる。さらに、この焼結
体の微細構造をXRDで測定したところ、スピネル単相
であることが確認できた。
てPVAを0.6wt%添加して造粒し、該粉末を予備
成形した後5000kg/cm2でCIP成形し、さら
にこの該圧縮成形体を脱バインダーをおこなわず、10
00°Cで6時間、N2流気雰囲気中(該N2中のO2濃
度:10ppm程度)で焼結し、その焼結密度と結晶粒
径を測定した。なお、成形条件、焼結条件は先の実験と
同一である。測定結果を図1中に●印*2として示す。
この結果より、PVAを添加しない場合と同様な緻密化
した焼結体が得られることが分かる。さらに、この焼結
体の微細構造をXRDで測定したところ、スピネル単相
であることが確認できた。
【0021】実施例3 還元剤としてPVAの添加量を変えた以外(PVA以外
にCを添加した一実施例も含む)は実施例2と同一条件
にて製造したMn−Zn系フェライトの飽和磁束密度、
初期透磁率を表1に示す。
にCを添加した一実施例も含む)は実施例2と同一条件
にて製造したMn−Zn系フェライトの飽和磁束密度、
初期透磁率を表1に示す。
【0022】
【表1】
【0023】表1より、PVAを添加することによりP
VAを添加しない従来例に比べて飽和磁束密度が向上す
ることが分かる。また、初期透磁率においてもPVAが
1.2wt%以下の範囲において増加していることが分
かる。飽和磁束密度、初期透磁率の向上という観点から
はPVAを0.6wt%〜1.0wt%の範囲で添加す
るのが最も良いことが分かる。PVAにかえてCを添加
した場合も、同様な効果が得られることが確認できた。
VAを添加しない従来例に比べて飽和磁束密度が向上す
ることが分かる。また、初期透磁率においてもPVAが
1.2wt%以下の範囲において増加していることが分
かる。飽和磁束密度、初期透磁率の向上という観点から
はPVAを0.6wt%〜1.0wt%の範囲で添加す
るのが最も良いことが分かる。PVAにかえてCを添加
した場合も、同様な効果が得られることが確認できた。
【0024】なお、上記の試料2〜9の焼結体中に含ま
れるC量を高周波燃焼赤外吸収検知式炭素分析装置にて
測定したところ、いずれも0.02wt%以下の値であ
り、PVAを有機バインダーとして造粒の際使用し、脱
バインダーして焼結した焼結体中に含まれるCの量と同
程度であった。
れるC量を高周波燃焼赤外吸収検知式炭素分析装置にて
測定したところ、いずれも0.02wt%以下の値であ
り、PVAを有機バインダーとして造粒の際使用し、脱
バインダーして焼結した焼結体中に含まれるCの量と同
程度であった。
【0025】
【発明の効果】この発明の製造方法は、微細な結晶粒を
もつ緻密な焼結体からなるMn−Zn系フェライトの製
造方法において、原料粉末に予めPVA等の還元剤を添
加しておくことによって、圧縮成形体焼成時に、該圧縮
成形体内部を還元して酸素分圧を調整(圧縮成形体内部
のガス中の酸素分圧を低下)し、焼結体中にヘマタイト
相等のスピネル相以外の異相が生成することを抑制し、
飽和磁束密度、初期透磁率の向上を達成することができ
る。特に、還元剤としてPVAを添加する場合は、溶液
の形態にて原料粉末に対して均一に添加することが可能
であることから、この発明をより一層効果的に実現でき
る。
もつ緻密な焼結体からなるMn−Zn系フェライトの製
造方法において、原料粉末に予めPVA等の還元剤を添
加しておくことによって、圧縮成形体焼成時に、該圧縮
成形体内部を還元して酸素分圧を調整(圧縮成形体内部
のガス中の酸素分圧を低下)し、焼結体中にヘマタイト
相等のスピネル相以外の異相が生成することを抑制し、
飽和磁束密度、初期透磁率の向上を達成することができ
る。特に、還元剤としてPVAを添加する場合は、溶液
の形態にて原料粉末に対して均一に添加することが可能
であることから、この発明をより一層効果的に実現でき
る。
【0026】また、この発明の製造方法は、本来、低温
焼結にて得られる微結晶焼結体からなるMn−Zn系フ
ェライトを対象としており、最終的に得られる焼結体の
平均結晶粒径が2μm以下の場合に有効である。この発
明の製造方法によって得られる磁気ヘッドは、従来の微
結晶Mn−Zn系フェライトを用いたものと同様に、緻
密な焼結体として得ることができることから、磁気ヘッ
ドからの発生磁束の均一性を保つとともに、加工時のチ
ッピングダメージを最小限にすることができるだけでな
く、磁気特性においても、従来の磁気ヘッド以上に優れ
た特性を発揮することができる。
焼結にて得られる微結晶焼結体からなるMn−Zn系フ
ェライトを対象としており、最終的に得られる焼結体の
平均結晶粒径が2μm以下の場合に有効である。この発
明の製造方法によって得られる磁気ヘッドは、従来の微
結晶Mn−Zn系フェライトを用いたものと同様に、緻
密な焼結体として得ることができることから、磁気ヘッ
ドからの発生磁束の均一性を保つとともに、加工時のチ
ッピングダメージを最小限にすることができるだけでな
く、磁気特性においても、従来の磁気ヘッド以上に優れ
た特性を発揮することができる。
【0027】さらに、近年のトランス材料として要求さ
れる、SW電源の変換周波数の上昇に伴う渦電流損失低
減のための微結晶化をも実現でき、このような用途の他
種々の電子材料としての用途が拡大される。
れる、SW電源の変換周波数の上昇に伴う渦電流損失低
減のための微結晶化をも実現でき、このような用途の他
種々の電子材料としての用途が拡大される。
【図1】製造方法の異なる各原料粉末毎の焼結温度と焼
結密度、および結晶粒径との関係を示すグラフである。
結密度、および結晶粒径との関係を示すグラフである。
【図2】A,Bは焼結体の微細構造を示すXRDパター
ン図である。
ン図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 微結晶焼結体からなるMn−Zn系フェ
ライトの製造方法において、圧縮成形体焼成時の該圧縮
成形体内部の酸素分圧を調整可能に、予め原料粉末に還
元剤を添加しておくことを特徴とする微結晶焼結体から
なるMn−Zn系フェライトの製造方法。 - 【請求項2】 還元剤がPVA(ポリビニルアルコー
ル)であることを特徴とする請求項1記載のMn−Zn
系フェライトの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4351900A JPH06132111A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | Mn−Zn系フェライトの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4351900A JPH06132111A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | Mn−Zn系フェライトの製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06132111A true JPH06132111A (ja) | 1994-05-13 |
Family
ID=18420383
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4351900A Pending JPH06132111A (ja) | 1992-10-19 | 1992-10-19 | Mn−Zn系フェライトの製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06132111A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6495059B1 (en) | 1999-09-20 | 2002-12-17 | Tdk Corporation | Magnetic ferrite composition and process of production thereof |
| JP2006100469A (ja) * | 2004-09-29 | 2006-04-13 | Murata Mfg Co Ltd | 積層コイル部品およびその製造方法 |
| JP2014169197A (ja) * | 2013-03-01 | 2014-09-18 | Nippon Chem Ind Co Ltd | 硫化リチウムの製造方法及び無機固体電解質の製造方法 |
| WO2016104593A1 (ja) * | 2014-12-25 | 2016-06-30 | 日立金属株式会社 | MnZn系フェライトの製造方法及びMnZn系フェライト |
-
1992
- 1992-10-19 JP JP4351900A patent/JPH06132111A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6495059B1 (en) | 1999-09-20 | 2002-12-17 | Tdk Corporation | Magnetic ferrite composition and process of production thereof |
| US6652768B2 (en) | 1999-09-20 | 2003-11-25 | Tdk Corporation | Magnetic ferrite composition and process of production thereof |
| US6790379B2 (en) | 1999-09-20 | 2004-09-14 | Tdk Corporation | Magnetic ferrite composition and process of production thereof |
| JP2006100469A (ja) * | 2004-09-29 | 2006-04-13 | Murata Mfg Co Ltd | 積層コイル部品およびその製造方法 |
| JP2014169197A (ja) * | 2013-03-01 | 2014-09-18 | Nippon Chem Ind Co Ltd | 硫化リチウムの製造方法及び無機固体電解質の製造方法 |
| WO2016104593A1 (ja) * | 2014-12-25 | 2016-06-30 | 日立金属株式会社 | MnZn系フェライトの製造方法及びMnZn系フェライト |
| CN107001150A (zh) * | 2014-12-25 | 2017-08-01 | 日立金属株式会社 | MnZn系铁氧体的制造方法以及MnZn系铁氧体 |
| JPWO2016104593A1 (ja) * | 2014-12-25 | 2017-11-02 | 日立金属株式会社 | MnZn系フェライトの製造方法及びMnZn系フェライト |
| US10937579B2 (en) | 2014-12-25 | 2021-03-02 | Hitachi Metals, Ltd. | MnZn-ferrite and its production method |
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