JPH06134852A - 中空構造板を使用した合成樹脂成形品の成形方法 - Google Patents

中空構造板を使用した合成樹脂成形品の成形方法

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JPH06134852A
JPH06134852A JP20112793A JP20112793A JPH06134852A JP H06134852 A JPH06134852 A JP H06134852A JP 20112793 A JP20112793 A JP 20112793A JP 20112793 A JP20112793 A JP 20112793A JP H06134852 A JPH06134852 A JP H06134852A
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JP
Japan
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hollow structure
structure plate
synthetic resin
vacuum forming
resin molded
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JP20112793A
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English (en)
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Kanji Oyama
寛治 大山
Katsuhiko Fukushima
克彦 福島
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KTX Corp
Ube Exsymo Co Ltd
Original Assignee
KTX Corp
Ube Nitto Kasei Co Ltd
Konan Tokushu Sangyo Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 中空構造板のリブの湾曲又は座屈を防止し
て、厚さが略均一でかつ強度の高い合成樹脂成形品を成
形するとともに、一対のライナーに真空成形型の成形面
を転写して、両面共に美しい合成樹脂成形品を成形す
る。 【構成】 一対のライナー32,33とその間を長手方
向に平行に仕切る多数のリブ34とを備えた中空構造板
31を、適正に加熱して過不足なく軟化させ、第一真空
成形型10と第二真空成形型20との間にセットする。
両真空成形型10,20は、型締め時に二つの成形面1
3,22が中空構造板31の厚さと等しい間隔をおいて
対峙するように型締め装置に取付けられている。この真
空成形型10,20を型締めして成形面13,22間に
中空構造板31を挾むとともに、減圧装置30により両
真空成形型10,20の減圧室を減圧して中空構造板3
1を真空吸引することにより、合成樹脂成形品1を成形
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用内装品、包装
用容器、土木建材、その他の各種分野に適用できる合成
樹脂成形品の成形方法に関し、詳しくは、間隔をおいて
平行配置された一対のライナーと、このライナー間を長
手方向に平行に仕切る多数のリブとを備えた合成樹脂製
の中空構造板を、所望形状の成形品に成形する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の中空構造板は、耐衝撃性、耐圧
性、耐水性、断熱性、遮音性、軽量性等の数多くの特性
を備えているので、これを箱状に折曲げてパッケージに
加工する等、各種分野に広く使用されている。また、実
開昭54−159509号公報及び実開昭54−160
440号公報には、図20に示すように、真空成形型4
1の上部に加熱軟化した中空構造板51をセットした
後、真空成形型41を減圧してその成形面42に中空構
造板51を真空吸引することにより、自動車用内装芯
材、断熱容器等の合成樹脂成形品61を成形する方法が
示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、前記合成樹
脂成形品の成形方法には、次のような問題があった。す
なわち、図21に鎖線で示すように、加熱軟化した中空
構造板51の各部は押圧によって湾曲したり、引張りに
よって伸びたりしやすい。このため、図20に示すよう
に、成形面42の開口縁部43においては、両ライナー
52,53の強い湾曲によりリブ54が座屈し、そこだ
け中空構造板51が薄くなりやすい。一方、成形面42
の底コーナ部44においては、成形面側のライナー52
のみが強く真空吸引されてリブ54が延び、そこだけ中
空構造板51が厚くなりやすい。反対側のライナー53
が真空吸引されないのは、リブ54相互間の独立空間5
5が中空構造板51の端部で大気に開放していて、成形
面側のライナー52の真空吸引が反対側のライナー53
にまで伝わらないためである。このように、中空構造板
51の厚さが不均一になると、本来の耐衝撃性、耐圧性
等の特性が劣化し、合成樹脂成形品61の強度が低下し
てしまう。
【0004】そこで、本発明者は、図20に鎖線で示す
ようなプラグ45を使用し、真空吸引前に中空構造板5
1を成形面42に押し込んで接近させる方法を試みた。
この方法によれば、真空吸引による中空構造板51の変
形量が少なくて済むので、前記の問題が軽減され、中空
構造板51の厚さは均一に近付いた。しかし、図22に
示すように、リブ54がプラグ45の押圧により座屈し
やすく、また、プラグ45の接触したライナー53に凹
凸状の皺56が発生するという新たな問題が生じた。こ
の皺56は、プラグ45によるライナー53の冷却ムラ
によるものと考えられる。
【0005】そこで、本発明の目的は、中空構造板のリ
ブの湾曲又は座屈を防止して、厚さが略均一でかつ強度
の高い合成樹脂成形品を成形することができるととも
に、中空構造板の一対のライナーに真空成形型の成形面
を転写して、両面共に美しい合成樹脂成形品を成形する
ことができる新規な方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の中空構造板を使用した合成樹脂成形品の成
形方法においては、間隔をおいて平行配置された一対の
ライナーと、このライナー間を長手方向に平行に仕切る
多数のリブとを備え、且つ、このリブと前記ライナーと
が合成樹脂原料を一体に押出して成形された中空構造板
と、型締め時に二つの成形面が中空構造板の厚さと略等
しい間隔をおいて対峙するように構成された二つの真空
成形型とを使用し、型開きした二つの真空成形型の間に
加熱した中空構造板をセットした後、両真空成形型を型
締めして両成形面間に中空構造板を挾むとともに、両真
空成形型を減圧して両成形面に中空構造板を真空吸引す
るという手段をとった。
【0007】ここで、「熱可塑性合成樹脂」としては、
ポリプロピレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ABS樹脂、
AS樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネイト樹脂、
アクリル樹脂、塩化ビニル樹脂等やこれらの混合樹脂等
を例示でき、とりわけ溶融粘度の高い樹脂は、適度な軟
化状態が得られる温度範囲が広い点で好ましい。「一対
のライナー」の間隔は2〜7mmが好ましく、「リブ」
の相互間隔は2〜10mmが好ましい。また、「真空成
形型」は特定構造の型に限定されず、多数の通気孔を有
した電鋳殻やセラミック型を用いたものを例示できる。
とりわけ、電鋳の初期に発生させた非電着部を電鋳の進
行と共に成長させることにより多数の通気孔とした通気
性電鋳殻(例えば、特公平2−14434号公報参照)
を用いたものが好ましい。また、「二つの成形面が中空
構造板の厚さと略等しい間隔をおいて対峙する」という
のは、必ずしも成形面の全体でなくてもよく、成形品の
強度に悪影響を及ぼさない位置又は程度において、成形
面の一部が中空構造板の厚さと異なる間隔をおいて対峙
してもよい。
【0008】また、型開きした二つの真空成形型の間に
加熱した中空構造板をセットする際に、該中空構造板の
少なくとも一方の面に通気性のある装飾用表皮材を配置
することもできる。この「装飾用表皮材」としては、不
織布、織布等の繊維製品、軟質樹脂シート、発泡樹脂シ
ート等の合成樹脂製品等を例示できる。装飾用表皮材
は、これを通して中空構造板を十分に真空吸引するため
に、通気性を有している必要があり、通気性を有しない
場合には針穴加工等により通気性を付与すればよい。ま
た、装飾用表皮材は伸展性を有していることが好まし
く、伸展性を有しない場合には予備加熱等により伸展性
を付与するとよい。
【0009】
【作用】本発明の合成樹脂成形品の成形方法によれば、
二つの真空成形型を型締めした時に、その二つの成形面
が、中空構造板を殆ど厚さ変化させることなく挾むとと
もに、該中空構造板の一対のライナーを真空吸引するた
め、従来のようにリブが湾曲又は座屈して中空構造板の
一部が薄くなったり、逆にリブが伸びて中空構造板の一
部が厚くなったりすることがなく、中空構造板の厚さが
そのまま均一に維持された強度の高い合成樹脂成形品を
成形することができる。また、二つの成形面の一方又は
両方にシボ模様、布目模様、ステッチ模様、木目模様等
の微細凹凸模様を設けたり、他方又は両方を無模様の平
滑面としたりすることにより、一方又は両方のライナー
にこれらの成形面の状態を転写できるので、表面の美し
い合成樹脂成形品を成形することができる。
【0010】また、型開きした二つの真空成形型の間に
加熱した中空構造板をセットする際に、該中空構造板の
少なくとも一方のライナーに通気性のある装飾用表皮材
を重ねた場合には、両真空成形型を型締めして両成形面
間に中空構造板を挾み真空吸引するときに、装飾用表皮
材を通して中空構造板が真空吸引され、装飾用表皮材が
加熱により軟化しているライナーに貼り合わされる。特
に、装飾用表皮材が繊維製品(不織布、織布等)や粗面
化された合成樹脂シート等である場合には、その繊維や
粗面が軟化状態のライナーの表面部に埋め込まれて、強
固に一体化される。また、装飾用表皮材が中空構造板と
同系材料よりなる場合(例えば、いずれも塩化ビニルで
あるような場合)には、その装飾用表皮材が軟化状態の
ライナーの表面部に融着されて、強固に一体化される。
【0011】
【実施例】以下、本発明を図12に示すような四角錐台
形状の合成樹脂成形品1を成形する方法に具体化した第
一実施例について、図1〜図11を参照して説明する。
まず、図1〜図6は本成形方法に使用する真空成形型の
製造方法を示し、その手順は次の通りである。図1に示
すように、所望の合成樹脂成形品1と同一形状のモデル
2を木(合成樹脂、石膏、ロウ、その他の材料でもよ
い。)により形成した後、シボ模様3を備えた牛革4
(スエード、布、その他の微細凹凸模様を備えた素材で
もよい。)を前記モデル2の台上面のみに貼り付けてマ
スターモデル5を形成する。
【0012】図2に示すように、前記マスターモデル5
の表面にシリコンゴム(その他の付着性の低い材料でも
よい。)を注入して(注入枠等は図示略)これを硬化さ
せることにより、前記シボ模様3の転写による逆シボ模
様6を備えた中間型7を形成し、これを剥離する。図3
に示すように、前記中間型7の表面にエポキシ樹脂その
他の反応硬化性材料を注入して(注入枠等は図示略)こ
れを硬化させることにより、前記逆シボ模様6の転写に
よるシボ模様8を備えた母型9を形成し、これを剥離す
る。
【0013】特公平2−14434号公報記載の方法に
より、前記母型9から図4に示すような通気性電鋳殻1
1を製造する。すなわち、母型9の表面に、ペースト状
銀ラッカーと塩化ビニルラッカー液と酢酸ブチル溶液と
の混合液をスプレーする等して、微小な非導電部を有す
る薄い導電膜(図示略)を形成する。この母型9を、ラ
ウリル硫酸ナトリウム等の界面活性剤を実質的に含まな
い電解液(図示略)に浸漬し、前記導電膜に電鋳を行う
と、図4に示すような通気性電鋳殻11が形成される。
この通気性電鋳殻11には、前記導電膜の非導電部に自
然発生した微小な非電着部が電鋳の進行とともに拡径し
ながら貫通してなる多数の通気孔12が形成される。ま
た、通気性電鋳殻11の成形面13には前記シボ模様8
の転写による逆シボ模様14が形成される。
【0014】前記通気性電鋳殻11から図5に示すよう
な第一真空成形型(凹型)10を組立てる。すなわち、
通気性電鋳殻11の背面周縁部に支持枠15を取付ける
とともに、該支持枠15に基盤16を取付けて、通気性
電鋳殻11の背面に減圧室を形成する。この減圧室に多
数の金属粒とエポキシ樹脂との混合物を充填し、金属粒
間をエポキシ樹脂により通気性を失わないように固める
ことによりバッキング17(作図の便宜上、その内部を
省略して図示する。)を形成して、通気性電鋳殻11の
背面をバックアップする。なお、この金属粒に代えてガ
ラスビーズ、砂、セラミック粒等を使用することもでき
るし、全く別構造のバッキングを採用することもでき
る。そして、減圧室にバルブ28等を介して真空ポンプ
等の減圧装置30を接続すればよい。
【0015】図5に示すように、前記通気性電鋳殻11
の成形面13に、後述する中空構造板31と等しい厚さ
5mmのシート状ワックス18を湾曲させて粘着させ
る。このシート状ワックス18の背面に多数のガラスビ
ーズとエポキシ樹脂との混合物を略一定厚さに塗付け、
ガラスビーズ間をエポキシ樹脂により通気性を失わない
ように固めることにより、無模様の平滑な成形面22を
もった通気性樹脂殻21を形成する。この通気性樹脂殻
21を剥離した後、シート状ワックス18を除去すれば
よい。
【0016】前記通気性樹脂殻21から図6に示すよう
な第二真空成形型(凸型)20を組立てる。すなわち、
通気性樹脂殻21の背面に、第一真空成形型10と同様
の支持枠23、基盤24、バッキング25等を設け、減
圧室にバルブ29等を介して前記減圧装置30を接続す
ればよい。以上のようにして製造された両真空成形型1
0,20は、型締め時に二つの成形面13,22が5m
mの間隔をおいて対峙するよう、型締め装置(図示略)
に取付けられる。本実施例では、第一真空成形型(凹
型)10が上型として配置され、第二真空成形型(凸
型)20が下型として配置される。
【0017】また、本成形方法に使用する中空構造板3
1は、図7に示すように、間隔をおいて平行配置された
一対のライナー32,33と、このライナー32,33
間を長手方向に平行に仕切る多数のリブ34とを備え、
且つ、このリブ34と前記ライナー32,33とがポリ
プロピレン樹脂原料を一体に押出して成形されたもの
で、各リブ34の相互間には多数の細長い独立空間35
が区画形成されている。中空構造板31の厚さは5m
m、両ライナー32,33の間隔は約3mm、リブ34
の相互間隔は5mmである。
【0018】さて、図8〜図12は上記の第一,第二真
空成形型10,20及び中空構造板31を使用して行う
本成形方法を示し、その手順は次の通りである。まず、
図8に示すように、中空構造板31をその周縁部をクラ
ンプ26で挟持することにより水平に保持し、その上下
からヒータ27で適正に加熱して過不足なく軟化させ
る。同中空構造板31の適正な加熱温度は160〜21
0℃であり、さらに好ましくは180〜200℃であ
る。
【0019】続いて、図9に示すように、前記中空構造
板31を第一真空成形型10と第二真空成形型20との
間にセットした後、第一真空成形型10を下降させると
ともに第二真空成形型20を上昇させることにより、第
二真空成形型20で中空構造板31を第一真空成形型1
0に押し込む。
【0020】そして、図10に示すように、両真空成形
型10,20を型締めして、二つの成形面13,22間
に中空構造板31を挾むとともに、減圧装置30により
両真空成形型10,20の減圧室を減圧して中空構造板
31を真空吸引することにより、合成樹脂成形品1を成
形する。
【0021】このとき、図11に示すように、一方のラ
イナー32は通気性電鋳殻11の通気孔12から成形面
13に真空吸引されるので、該ライナー32の表面には
前記逆シボ模様14の転写によるシャープなシボ模様3
6が賦形される。また、他方のライナー33は通気性樹
脂殻21の金属粒間から成形面22に真空吸引されるの
で、該ライナー33の表面は無模様の平滑面となる。ま
た、両成形面13,22の対峙間隔を中空構造板31の
厚さと等しくするとともに、前記の通り両ライナー3
2,33を真空吸引するため、従来のようにリブ34が
湾曲又は座屈して中空構造板の一部が薄くなったり、逆
にリブ34が伸びて中空構造板の一部が厚くなったりす
ることがなく、中空構造板31の厚さがそのまま均一に
維持された強度の高い合成樹脂成形品1を成形すること
ができる。
【0022】その後、両真空成形型10,20を型開き
し、成形された合成樹脂成形品1を離型する。最後に、
図12に鎖線で示すように、合成樹脂成形品1から不要
縁部38を切除すればよい。なお、図11に示すよう
に、通気性電鋳殻11の一部に文字を構成する凹部19
(すなわち、両成形面13,22が中空構造板31の厚
さより大きい間隔をおいて対峙する部分)を設けておく
ことにより、ライナー32をこの凹部19に真空吸引し
て、図12に示すような浮出し文字37を賦形すること
ができる。
【0023】次に、本実施例の効果を確認するため、図
13(a)及び(b)に示すような試験例及び比較例の
合成樹脂成形品1を成形し、この合成樹脂成形品1に対
して図13(c)に示すような圧縮試験を行った。
【0024】この成形に使用した中空構造板31は、ポ
リプロピレン樹脂製で、厚さ5mm、リブ間隔5mm、
目付1500g/m2 の製品(宇部日東化成株式会社
製:商品名ダンプレートA−5−150)であり、これ
を420mm角に切断して成形した。
【0025】また、圧縮試験に使用した引張・圧縮試験
機は、図13(c)に示すように、基台101と、該基
台101に立設された機枠102と、該基台101上に
圧縮荷重検出用のロードセル103を介して設置された
受台104と、機枠102内を昇降するクロスヘッド1
05とを備えた一般的なものである。この受台104と
クロスヘッド105との間に、合成樹脂成形品1を2枚
の押え板106(500mm角)で挾むようにしてセッ
トし、クロスヘッド105を圧縮速度50mm/分で下
降させて圧縮試験を行った。
【0026】[試験例]試験例の合成樹脂成形品1は、
実施例の第一真空成形型10及び第二真空成形型20と
基本構造は同じで成形面の形状のみが異なる第一真空成
形型(凹型)及び第二真空成形型(凸型)(いずれも図
示略)を使用し、実施例と同様に成形した。すなわち、
中空構造板31を180℃に加熱し、両真空成形型の間
にセットした後、両真空成形型を型締めして両成形面間
に中空構造板を挾むとともに、両真空成形型を減圧して
両成形面に中空構造板を真空吸引することにより、図1
3(a)及び(b)に示すように、外径380mm、高
さ70mmのドーム状凸部1aを有する合成樹脂成形品
1を成形した。この合成樹脂成形品1は、前記実施例記
載の通り、シャープなシボ模様や平滑面が得られ、リブ
(特にドーム状凸部1aの開口コーナ部及び内底コーナ
部)の座屈や伸びも無く、均一な厚さに成形されてい
た。そして、この試験例の前記圧縮試験における最大圧
縮破壊荷重(5個の平均値)は、図14に示すように5
48kgfであった。
【0027】[比較例A]また、比較例Aの合成樹脂成
形品は、前記試験例の第一真空成形型(凹型)のみを使
用し、図20に示した従来例と同様に成形した。すなわ
ち、中空構造板を180℃に加熱し、上向き配置の第一
真空成形型上にセットした後、該真空成形型のみを減圧
して成形面に中空構造板を真空吸引することにより、試
験例と同一形状の合成樹脂成形品を成形した。この合成
樹脂成形品は、ドーム状凸部の開口コーナ部及び内底コ
ーナ部におけるリブが座屈し、厚さが不均一であった。
そして、この比較例Aの最大圧縮破壊荷重は図14に示
すように416kgfであった。
【0028】[比較例B]また、比較例Bの合成樹脂成
形品は、前記比較例Aの成形方法において、図20に鎖
線で示すようなプラグを使用し、真空吸引前に中空構造
板を成形面に押し込んで接近させる方法を併用して、試
験例と同一形状の合成樹脂成形品を成形した。この合成
樹脂成形品は、やはりリブが座屈し、ライナーに皺がで
きていた。そして、この比較例Bの最大圧縮破壊荷重は
図14に示すように484kgfであった。
【0029】次に、本発明の第二実施例に係る合成樹脂
成形品の成形方法について、図15〜図18を参照して
説明する。本実施例は、中空構造板の成形と同時にその
一方の面に通気性のある装飾用表皮材を一体化する点に
おいてのみ、第一実施例と相違するものである。従っ
て、第一実施例と共通の部材については、同図に第一実
施例と同一の符号を付して説明を省略する。
【0030】本実施例でも、第一実施例と同構造の第一
真空成形型10と第二真空成形型20とが使用される
が、第一真空成形型(凹型)10は下型として配置さ
れ、第二真空成形型(凸型)20は上型として配置され
る。
【0031】図15に示すように、型開きした第一真空
成形型10の直上に通気性のある装飾用表皮材40を配
置する。続いて、図16に示すように、前記装飾用表皮
材40の直上に加熱した中空構造板31をセットする。
次に、図17に示すように、第一真空成形型10及び第
二真空成形型20を型締めして、第二真空成形型20で
中空構造板31及び装飾用表皮材40を第一真空成形型
10に押し込み、二つの成形面13,22間に中空構造
板31及び装飾用表皮材40を挾むとともに、減圧装置
30により両真空成形型10,20の減圧室を減圧して
中空構造板31を真空吸引することにより、合成樹脂成
形品1を成形する。
【0032】このとき、装飾用表皮材40を通して中空
構造板31を真空吸引するため、加熱により軟化してい
る一方のライナー32は装飾用表皮材40に強く当接す
ることとなり、装飾用表皮材40はライナー32の表面
に貼り合わされる。また、第一実施例と同様に、中空構
造板31の厚さがそのまま均一に維持された強度の高い
合成樹脂成形品1が成形される。
【0033】その後、両真空成形型10,20を型開き
し、図18に示すような、成形された合成樹脂成形品1
を離型する。最後に、第一実施例と同様に、合成樹脂成
形品1から不要縁部38を切除すればよい。
【0034】次に、本実施例の効果を確認するため、前
述した試験例(図13)において本実施例の成形方法を
適用し、装飾用表皮材としての不織布が一体化された合
成樹脂成形品(図示略)を成形してみた。不織布として
は、通気性及び伸展性のあるポリプロピレン繊維からな
るニードルパンチマット(目付200g/m2 )を使用
した。成形された合成樹脂成形品は、その片面に不織布
が皺もなく貼り合わされていた。その不織布を成形品か
ら引き剥そうとしたところ、不織布の繊維が成形品表面
にしっかりと埋め込まれていたため難しく、無理に引き
剥そうとすると、不織布が切断されてしまった。このよ
うに本実施例によれば、不織布等の装飾用表皮材を、接
着剤を用いることなく、合成樹脂成形品の表面に貼り合
わせることができる。
【0035】このように装飾用表皮材が一体化された中
空構造板による合成樹脂成形品は、その耐衝撃性、断熱
性、軽量性等を生かして、例えば、図19に示すように
自動車の天井材111、リヤパーセルシェルフ112、
スペアタイヤカバー113等に応用することができる。
【0036】なお、本発明は前記実施例の構成に限定さ
れるものではなく、例えば以下のように、発明の趣旨か
ら逸脱しない範囲で変更して具体化することもできる。 (1)合成樹脂成形品の両面にシャープな微細凹凸模様
を転写賦形したり、あるいは両面とも無模様の平滑面に
したりすること。 (2)中空構造板31の一部をもとの厚さより大きくな
るように成形し、その部分を補強リブや他部品の取付座
として利用すること。
【0037】
【発明の効果】以上詳述した通り、請求項1記載の発明
に係る中空構造板を使用した合成樹脂成形品の成形方法
によれば、中空構造板のリブの湾曲又は座屈を防止し
て、厚さが略均一でかつ強度の高い合成樹脂成形品を成
形することができるとともに、中空構造板の一対のライ
ナーに真空成形型の成形面を転写して、両面共に美しい
合成樹脂成形品を成形することができる。
【0038】また、請求項2記載の発明に係る中空構造
板を使用した合成樹脂成形品の成形方法によれば、上記
発明と同様に、中空構造板のリブの湾曲又は座屈を防止
して、厚さが略均一でかつ強度の高い合成樹脂成形品を
成形することができるとともに、少なくとも一方のライ
ナーに対し装飾用表皮材を、接着剤を用いることなく、
成形と同時に貼り合わせることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用する第一真空成形型を製
造するためのマスターモデルの断面図である。
【図2】同マスターモデルから形成した中間型の断面図
である。
【図3】同中間型から形成した母型の断面図である。
【図4】同母型から形成した通気性電鋳殻の断面図であ
る。
【図5】同通気性電鋳殻を用いて組立てた第一真空成形
型とこれに形成した通気性樹脂殻の断面図である。
【図6】同通気性樹脂殻を用いて組立てた第二真空成形
型の断面図である。
【図7】実施例に使用する中空構造板の斜視図である。
【図8】同中空構造板の加熱工程の概略図である。
【図9】第一実施例において加熱した中空構造板を両真
空成形型で挾むときの断面図である。
【図10】同じく両真空成形型の型締め時の断面図であ
る。
【図11】図10の要部の拡大断面図である。
【図12】第一実施例により成形された合成樹脂成形品
の斜視図である
【図13】(a)は試験例の合成樹脂成形品を示す斜視
図、(b)は同じく断面図、(c)は圧縮試験方法を示
す正面図である。
【図14】同試験例と比較例の圧縮試験結果を示すグラ
フである。
【図15】第二実施例において装飾用表皮材を第一真空
成形型の直上に配置したときの断面図である。
【図16】同じく装飾用表皮材の直上に加熱した中空構
造板をセットしたときの断面図である。
【図17】同じく両真空成形型の型締め時の断面図であ
る。
【図18】第一実施例により成形された合成樹脂成形品
の斜視図である
【図19】同合成樹脂成形品の自動車用内装材への応用
例を示す概略図である。
【図20】従来の合成樹脂成形品の成形方法を示す断面
図である。
【図21】同成形方法における中空構造板の拡大断面図
である。
【図22】同じく中空構造板の拡大断面図である。
【符号の説明】
1 合成樹脂成形品 10 第一真空成
形型 11 通気性電鋳殻 13 成形面 20 第二真空成形型 21 通気性樹
脂殻 22 成形面 31 中空構造
板 32 ライナー 33 ライナー 34 リブ 40 装飾用表
皮材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間隔をおいて平行配置された一対のライ
    ナーと、このライナー間を長手方向に平行に仕切る多数
    のリブとを備え、且つ、このリブと前記ライナーとが合
    成樹脂原料を一体に押出して成形された中空構造板と、
    型締め時に二つの成形面が中空構造板の厚さと略等しい
    間隔をおいて対峙するように構成された二つの真空成形
    型とを使用し、 型開きした二つの真空成形型の間に加熱した中空構造板
    をセットした後、両真空成形型を型締めして両成形面間
    に中空構造板を挾むとともに、両真空成形型を減圧して
    両成形面に中空構造板を真空吸引することを特徴とする
    中空構造板を使用した合成樹脂成形品の成形方法。
  2. 【請求項2】 型開きした二つの真空成形型の間に加熱
    した中空構造板をセットする際に、該中空構造板の少な
    くとも一方の面に通気性のある装飾用表皮材を配置する
    ことを特徴とする請求項1記載の中空構造板を使用した
    合成樹脂成形品の成形方法。
JP20112793A 1992-09-08 1993-07-20 中空構造板を使用した合成樹脂成形品の成形方法 Pending JPH06134852A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6010323A (en) * 1997-04-11 2000-01-04 Masaki Ooba Vacuum pressure forming apparatus and vacuum pressure forming method
JP2007083586A (ja) * 2005-09-22 2007-04-05 Toyota Boshoku Corp 表皮材成形型
CN104309104A (zh) * 2014-08-26 2015-01-28 金兴汽车内饰股份有限公司 汽车仪表板表皮阴模真空成型工艺
JP2015112741A (ja) * 2013-12-09 2015-06-22 株式会社イノアックコーポレーション 車両用天井材の製造方法及びこれに用いる加熱プレス成形型

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