JPH0616405A - フラーレン類の製造方法 - Google Patents
フラーレン類の製造方法Info
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- JPH0616405A JPH0616405A JP4170871A JP17087192A JPH0616405A JP H0616405 A JPH0616405 A JP H0616405A JP 4170871 A JP4170871 A JP 4170871A JP 17087192 A JP17087192 A JP 17087192A JP H0616405 A JPH0616405 A JP H0616405A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 フラーレン類の製造効率を向上する。
【構成】 プラズマガン7から発生された熱プラズマ1
1中に、ベンゼンやCS2 などの含炭素化合物原料が連
続的に供給され、プラズマ反応部3で反応してフラーレ
ン類およびスス等が生成する。この生成物が冷却され、
捕集容器13等において捕集される。 【効果】 フラーレン類の生成効率が極めて高く、長時
間に亘って安定してフラーレン類の製造を行なうことが
できる。
1中に、ベンゼンやCS2 などの含炭素化合物原料が連
続的に供給され、プラズマ反応部3で反応してフラーレ
ン類およびスス等が生成する。この生成物が冷却され、
捕集容器13等において捕集される。 【効果】 フラーレン類の生成効率が極めて高く、長時
間に亘って安定してフラーレン類の製造を行なうことが
できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフラーレン類を効率良く
製造する方法に関する。
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フラーレン類はC60,C70などの高炭素
数の閉じたかご状の炭素同素体である。C60は切頭正2
0面体のサッカーボール様の分子構造を有したものであ
る。
数の閉じたかご状の炭素同素体である。C60は切頭正2
0面体のサッカーボール様の分子構造を有したものであ
る。
【0003】従来のフラーレン類の製造方法には、黒鉛
を蒸発(例えばレーザー照射による気化、高電流密度の
抵抗加熱による気化、黒鉛電極間アーク放電発生等によ
る気化)させ、生成した炭素ガスを冷却する方法が知ら
れている。
を蒸発(例えばレーザー照射による気化、高電流密度の
抵抗加熱による気化、黒鉛電極間アーク放電発生等によ
る気化)させ、生成した炭素ガスを冷却する方法が知ら
れている。
【0004】フラーレン類の製造方法の別の従来法とし
てベンゼン/O2 /Ar予混合ガスを低圧下で燃焼さ
せ、生成したガスを冷却する方法がある。
てベンゼン/O2 /Ar予混合ガスを低圧下で燃焼さ
せ、生成したガスを冷却する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前者のフラーレン類の
製造方法には、導電性の固体黒鉛(気化分解熱が大き
く、気化温度が高い。)を用いなければならず、蒸発速
度が低くエネルギー効率が低い(1%未満)という問題
がある。また、連続的な原料供給は困難であるという問
題もある。
製造方法には、導電性の固体黒鉛(気化分解熱が大き
く、気化温度が高い。)を用いなければならず、蒸発速
度が低くエネルギー効率が低い(1%未満)という問題
がある。また、連続的な原料供給は困難であるという問
題もある。
【0006】後者のフラーレン類の製造方法において
は、温度条件の制御幅が定常燃焼温度範囲に限られ、燃
焼到達温度が1800K程度のため、原料の完全な熱分
解は困難である。また、必要以上にO2 を供給すると、
燃焼により損失する原料量が増え、さらに生成したフラ
ーレン類を酸化分解する恐れもあり、加熱(定常燃焼)
に必要なO2 量とのバランス・最適化が困難であるとい
う問題がある。
は、温度条件の制御幅が定常燃焼温度範囲に限られ、燃
焼到達温度が1800K程度のため、原料の完全な熱分
解は困難である。また、必要以上にO2 を供給すると、
燃焼により損失する原料量が増え、さらに生成したフラ
ーレン類を酸化分解する恐れもあり、加熱(定常燃焼)
に必要なO2 量とのバランス・最適化が困難であるとい
う問題がある。
【0007】従って、これらの方法はフラーレン類の大
量な製造法として不向きである。
量な製造法として不向きである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフラーレン類の
製造方法は、熱プラズマを発生させ、この中に含炭素化
合物原料を供給してこれを加熱・分解させ、この反応ガ
スを冷却して固形分を捕集し、この捕集物よりフラーレ
ン類を分離することを特徴とするものである。
製造方法は、熱プラズマを発生させ、この中に含炭素化
合物原料を供給してこれを加熱・分解させ、この反応ガ
スを冷却して固形分を捕集し、この捕集物よりフラーレ
ン類を分離することを特徴とするものである。
【0009】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
る。
【0010】本発明において、熱プラズマを発生させる
方法としては、特定種のプラズマガスを加熱電離する方
法が好ましい。具体的には直流アーク放電プラズマジェ
ット式プラズマガン機構や、100kHz〜10GHz
程度の高周波誘導熱プラズマ発生機構が例示される。
方法としては、特定種のプラズマガスを加熱電離する方
法が好ましい。具体的には直流アーク放電プラズマジェ
ット式プラズマガン機構や、100kHz〜10GHz
程度の高周波誘導熱プラズマ発生機構が例示される。
【0011】なお、直流アーク放電プラズマジェット発
生機構と高周波誘導熱プラズマ発生機構を併用して熱プ
ラズマを発生させるようにしても良い。この場合、広い
容積にわたって原料供給速度の変化に対して安定な熱プ
ラズマを発生でき、フラーレン類を高速度で大量に合成
できる。
生機構と高周波誘導熱プラズマ発生機構を併用して熱プ
ラズマを発生させるようにしても良い。この場合、広い
容積にわたって原料供給速度の変化に対して安定な熱プ
ラズマを発生でき、フラーレン類を高速度で大量に合成
できる。
【0012】このプラズマガスとしては、He,Ar,
またはHe/H2 ,Ar/H2 ,He/O2 ,Ar/O
2 ,He/Ar/H2 ,He/Ar/O2 ,He/Ar
/H2 /O2 もしくはHe/Ar/H2 Oが好ましい。
このガスを適切な手段を用いて加熱電離させ、熱プラズ
マを発生させる。熱プラズマの最高到達温度は2000
K以上、好ましくは3500〜15000Kがよい。
またはHe/H2 ,Ar/H2 ,He/O2 ,Ar/O
2 ,He/Ar/H2 ,He/Ar/O2 ,He/Ar
/H2 /O2 もしくはHe/Ar/H2 Oが好ましい。
このガスを適切な手段を用いて加熱電離させ、熱プラズ
マを発生させる。熱プラズマの最高到達温度は2000
K以上、好ましくは3500〜15000Kがよい。
【0013】この熱プラズマ中に供給される含炭素化合
物原料としては、炭素を原子数比で全体の65%以下含
有する化合物であることが好ましい。これらは一般に、
含炭素化合物原料の内でも完全な熱分解が比較的容易
で、安価な原料であるため、高い効率でフラーレン類を
安価に合成できる。
物原料としては、炭素を原子数比で全体の65%以下含
有する化合物であることが好ましい。これらは一般に、
含炭素化合物原料の内でも完全な熱分解が比較的容易
で、安価な原料であるため、高い効率でフラーレン類を
安価に合成できる。
【0014】具体的には、該原料としては、有機物の場
合は次のような化合物が好ましい。
合は次のような化合物が好ましい。
【0015】ベンゼン、ピリジン、シクロペンタジエ
ン、ピロール、フラン、チオフェン等の単環の芳香族化
合物および複素芳香族化合物、もしくはそれらのメチ
ル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換体、ナフタレ
ン、キノリン、インデン、インドール、ベンゾフラン、
ベンゾチオフェン、アントラセン、アクリジン、フェナ
ントレン、フェナントリジン、フルオレン、カルバゾー
ル、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、アセナフチ
レン、ピレン、フルオランテン等の縮合多環芳香族化合
物および縮合多環複素芳香族化合物、もしくはそれらの
メチル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換体、ビフェ
ニル、2,2’−(または4,4’−)ビピリジン、o
−(またはm−もしくはp−)テルフェニル等の多環系
環集合芳香族化合物および多環系環集合複素芳香族化合
物、もしくはそれらのメチル、ヒドロキシ、またはメル
カブト置換体、o−(またはp−)ベンゾキノン、1,
4−ナフトキノン、9,10−アントラキノン、9−フ
ルオレノン等の芳香族ケトンおよびキノン、もしくはそ
れらのメチル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換体、
エチレン、1−ブテン、1,3−ブタジエン、アセチレ
ン、1−ブチン、1,3−ブタジイン等の不飽和脂肪族
炭化水素、もしくはそららのメチル、ヒドロキシ、また
はメルカブト置換体、メタン、エタン、プロパン、n−
(またはイソ)ブタン、n−(またはイソもしくはネ
オ)ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘ
プタン、n−オクタン等の飽和脂肪族炭化水素、もしく
はそれらのメチル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換
体。
ン、ピロール、フラン、チオフェン等の単環の芳香族化
合物および複素芳香族化合物、もしくはそれらのメチ
ル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換体、ナフタレ
ン、キノリン、インデン、インドール、ベンゾフラン、
ベンゾチオフェン、アントラセン、アクリジン、フェナ
ントレン、フェナントリジン、フルオレン、カルバゾー
ル、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、アセナフチ
レン、ピレン、フルオランテン等の縮合多環芳香族化合
物および縮合多環複素芳香族化合物、もしくはそれらの
メチル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換体、ビフェ
ニル、2,2’−(または4,4’−)ビピリジン、o
−(またはm−もしくはp−)テルフェニル等の多環系
環集合芳香族化合物および多環系環集合複素芳香族化合
物、もしくはそれらのメチル、ヒドロキシ、またはメル
カブト置換体、o−(またはp−)ベンゾキノン、1,
4−ナフトキノン、9,10−アントラキノン、9−フ
ルオレノン等の芳香族ケトンおよびキノン、もしくはそ
れらのメチル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換体、
エチレン、1−ブテン、1,3−ブタジエン、アセチレ
ン、1−ブチン、1,3−ブタジイン等の不飽和脂肪族
炭化水素、もしくはそららのメチル、ヒドロキシ、また
はメルカブト置換体、メタン、エタン、プロパン、n−
(またはイソ)ブタン、n−(またはイソもしくはネ
オ)ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘ
プタン、n−オクタン等の飽和脂肪族炭化水素、もしく
はそれらのメチル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換
体。
【0016】また、無機物では、CS2 、CO等が該原
料として好ましい。特にCS2 の場合、有機物の場合に
必須な脱水素反応を経ることなく極めて容易に熱分解さ
れ、フラーレン類が合成できる。H2 が含まれないプラ
ズマガスによるフラーレン類の合成では、無機物原料の
場合、有機物の副生成がないので、生成物からのフラー
レン類の分離精製が容易である。
料として好ましい。特にCS2 の場合、有機物の場合に
必須な脱水素反応を経ることなく極めて容易に熱分解さ
れ、フラーレン類が合成できる。H2 が含まれないプラ
ズマガスによるフラーレン類の合成では、無機物原料の
場合、有機物の副生成がないので、生成物からのフラー
レン類の分離精製が容易である。
【0017】以上の含炭素化合物原料は、単独で、また
は2種以上を組合せて用いる。
は2種以上を組合せて用いる。
【0018】熱プラズマ中に供給された原料は、一度2
000K以上、好ましくは2500K以上まで加熱され
た後、放熱される。この時、1300K以上の温度域に
1〜500ms,好ましくは2500〜1300Kの温
度域に10〜100ms滞在させるようにする。
000K以上、好ましくは2500K以上まで加熱され
た後、放熱される。この時、1300K以上の温度域に
1〜500ms,好ましくは2500〜1300Kの温
度域に10〜100ms滞在させるようにする。
【0019】なお、プラズマ反応部の内圧は10〜30
0Torrに保つのが好ましい。この熱プラズマ中で分
解によって生じた炭素がクラスタ化し、フラーレン類が
生成する。このフラーレン類を含む生成物は、冷却さ
れ、固形分として捕集される。
0Torrに保つのが好ましい。この熱プラズマ中で分
解によって生じた炭素がクラスタ化し、フラーレン類が
生成する。このフラーレン類を含む生成物は、冷却さ
れ、固形分として捕集される。
【0020】反応生成物を含むガスの冷却方法として
は、プラズマガス/反応生成物の自然放冷もしくは断熱
膨張によるもの;低温のHe、N2 およびArなどのい
ずれかもしくは混合された不活性ガス(液化ガスを含
む)をプラズマガス/反応生成物に加えることによるも
の;熱交換冷却たとえば水冷壁へのプラズマガス/反応
生成物の接触によるものなどがある。この際、生成した
フラーレン類の変性や未凝固による流出を防ぐため、で
きるだけ迅速に400℃以下、好ましくは100℃程度
以下まで冷却部で冷却する。冷却に必要な排熱量は、プ
ラズマガスおよび原料供給速度とプラズマ発生のための
供給エネルギの大きさに依存する。
は、プラズマガス/反応生成物の自然放冷もしくは断熱
膨張によるもの;低温のHe、N2 およびArなどのい
ずれかもしくは混合された不活性ガス(液化ガスを含
む)をプラズマガス/反応生成物に加えることによるも
の;熱交換冷却たとえば水冷壁へのプラズマガス/反応
生成物の接触によるものなどがある。この際、生成した
フラーレン類の変性や未凝固による流出を防ぐため、で
きるだけ迅速に400℃以下、好ましくは100℃程度
以下まで冷却部で冷却する。冷却に必要な排熱量は、プ
ラズマガスおよび原料供給速度とプラズマ発生のための
供給エネルギの大きさに依存する。
【0021】こうして冷却・固化された生成物は捕集手
段(例えば捕集壁および/またはバグフィルタなど)に
より捕集される。放冷や熱交換によって冷却する場合
は、冷却手段と捕集手段とを兼ねることもできる。
段(例えば捕集壁および/またはバグフィルタなど)に
より捕集される。放冷や熱交換によって冷却する場合
は、冷却手段と捕集手段とを兼ねることもできる。
【0022】生成物が捕集手段で完全に捕集されるよう
にするのが好ましい。このためには、捕集手段における
ガスの流速が好ましくは1m/s以下になるように捕集
手段の形状を定める。なお、プラズマ反応の過程で、多
くの場合副生成物として有機物やススなどが生じ、この
場合はフラーレン類とこれらの混合物が捕集される。捕
集された生成物の分離法には、生成物の再加熱・揮発ガ
スの再冷却による逆昇華、フラーレン類が可溶な溶媒に
よる抽出などがある。これらは適宜組合せて用いても良
い。
にするのが好ましい。このためには、捕集手段における
ガスの流速が好ましくは1m/s以下になるように捕集
手段の形状を定める。なお、プラズマ反応の過程で、多
くの場合副生成物として有機物やススなどが生じ、この
場合はフラーレン類とこれらの混合物が捕集される。捕
集された生成物の分離法には、生成物の再加熱・揮発ガ
スの再冷却による逆昇華、フラーレン類が可溶な溶媒に
よる抽出などがある。これらは適宜組合せて用いても良
い。
【0023】なお、特に抽出の場合のように、高温でフ
ラーレン類を変質させる恐れがある溶媒等を使用して分
離する場合は、原料供給系からプラズマ発生系、プラズ
マ反応部、冷却系、捕集系に至る経路と、この分離系と
を完全に隔離して操作することが好ましい。この時、あ
らかじめ機械的に脱離させ、脱離した生成物を気密・隔
離された抽出器まで移送してから行なうとよい。逆昇華
の場合も、まず機械的に脱離させ、気密・隔離された逆
昇華器まで移送させた後行なうのが好ましい。
ラーレン類を変質させる恐れがある溶媒等を使用して分
離する場合は、原料供給系からプラズマ発生系、プラズ
マ反応部、冷却系、捕集系に至る経路と、この分離系と
を完全に隔離して操作することが好ましい。この時、あ
らかじめ機械的に脱離させ、脱離した生成物を気密・隔
離された抽出器まで移送してから行なうとよい。逆昇華
の場合も、まず機械的に脱離させ、気密・隔離された逆
昇華器まで移送させた後行なうのが好ましい。
【0024】逆昇華によってフラーレン類を分離する場
合は、He、N2 およびArなどのいずれかもしくは混
合された不活性ガスの雰囲気下において適切な温度まで
加熱した後、揮発ガスを冷却して回収する。この加熱温
度は、例えば10-6Torrでは400℃程度以上、常
圧では500℃程度以上、また冷却温度は100℃以下
が好ましい。
合は、He、N2 およびArなどのいずれかもしくは混
合された不活性ガスの雰囲気下において適切な温度まで
加熱した後、揮発ガスを冷却して回収する。この加熱温
度は、例えば10-6Torrでは400℃程度以上、常
圧では500℃程度以上、また冷却温度は100℃以下
が好ましい。
【0025】また、抽出によってフラーレン類を分離す
る場合は、溶媒として生成フラーレン類を化学変化させ
ずによく溶解する揮発性の溶媒、例えば炭素数10以下
の液状の飽和もしくは不飽和炭化水素、ベンゼン、トル
エン、CS2 、ピリジンなどを用いるのが好ましい。
る場合は、溶媒として生成フラーレン類を化学変化させ
ずによく溶解する揮発性の溶媒、例えば炭素数10以下
の液状の飽和もしくは不飽和炭化水素、ベンゼン、トル
エン、CS2 、ピリジンなどを用いるのが好ましい。
【0026】抽出器としては、バッチ式抽出器、例えば
ソックスレー抽出器などを用いることができる。この
時、加熱や超音波照射等で抽出を速めることもできる。
これらの方法では、フラーレン類は副生成物のススなど
から分離されて回収される。
ソックスレー抽出器などを用いることができる。この
時、加熱や超音波照射等で抽出を速めることもできる。
これらの方法では、フラーレン類は副生成物のススなど
から分離されて回収される。
【0027】この後、必要があればフラーレン類を液体
クロマトグラフィーまたは超臨界流体クロマトグラフィ
ー等によって単離し、精製する。
クロマトグラフィーまたは超臨界流体クロマトグラフィ
ー等によって単離し、精製する。
【0028】以上のフラーレン類の合成方法において、
原料供給系からプラズマ発生系、プラズマ反応部、冷却
系、捕集系に至る経路内は、全て外気から遮断されてい
る。外気と遮断するには、第1、4図のように、真空ポ
ンプ19によって排気されたチャンバ20内に、該経路
の部材全体または主要部分を設置すればよい。なお、該
経路内だけを配管系として構成し、外気から遮断しても
良い。
原料供給系からプラズマ発生系、プラズマ反応部、冷却
系、捕集系に至る経路内は、全て外気から遮断されてい
る。外気と遮断するには、第1、4図のように、真空ポ
ンプ19によって排気されたチャンバ20内に、該経路
の部材全体または主要部分を設置すればよい。なお、該
経路内だけを配管系として構成し、外気から遮断しても
良い。
【0029】
【作用】本発明のフラーレン類の製造方法によると、気
体、液体もしくは粉体の含炭素化合物原料を連続供給で
きる。また、これらの原料は黒鉛に比べて分解温度が低
く分解速度が大きいので、熱プラズマ中の滞在時間内で
充分に加熱・分解でき、エネルギー効率よく迅速にフラ
ーレン類を合成できる。さらに原料の加熱・分解を燃焼
によって行なう方法と異なり、過剰なO2 を供給せず
に、あるいは全くO2 を供給せずにフラーレン類を合成
できる。このため、フラーレン類の大量製造法として、
極めて有効である。
体、液体もしくは粉体の含炭素化合物原料を連続供給で
きる。また、これらの原料は黒鉛に比べて分解温度が低
く分解速度が大きいので、熱プラズマ中の滞在時間内で
充分に加熱・分解でき、エネルギー効率よく迅速にフラ
ーレン類を合成できる。さらに原料の加熱・分解を燃焼
によって行なう方法と異なり、過剰なO2 を供給せず
に、あるいは全くO2 を供給せずにフラーレン類を合成
できる。このため、フラーレン類の大量製造法として、
極めて有効である。
【0030】
実施例1 第1図は、直流アーク放電プラズマジェットによって熱
プラズマを発生させるフラーレン類の製造方法を示す縦
断面図である。
プラズマを発生させるフラーレン類の製造方法を示す縦
断面図である。
【0031】プラズマガス供給管6が接続されたプラズ
マガン7aは円筒状陽極(銅または黒鉛製)8と中央の
陰極(タングステンまたは黒鉛製)9からなる。前述の
プラズマガスが陰極9から陽極8方向に流れ、十分に混
合される。陽極8と陰極9の間に直流電圧を印加しアー
ク放電させて、陽極8の下流に熱プラズマのジェット1
1を生ぜしめる。両極は損耗しないよう水冷する。この
下流に連続的に含炭素化合物原料を原料供給管4から供
給し、その下流側の冷却捕集容器13内にプラズマ反応
部3を設けて反応させる。容器13は水冷されている。
プラズマガン7a、容器13はチャンバ20内に配置さ
れている。チャンバ20内は排気ポンプ19により排気
されている。なお、この陽極8から約30cm下流の位
置に5cm角のα−炭化珪素(SiC)製の邪魔板12
を設置し、これに原料/プラズマジェットを当て、この
邪魔板12の温度を測定しながら反応させた。この邪魔
板12を用いると、冷却効率が高くなる。
マガン7aは円筒状陽極(銅または黒鉛製)8と中央の
陰極(タングステンまたは黒鉛製)9からなる。前述の
プラズマガスが陰極9から陽極8方向に流れ、十分に混
合される。陽極8と陰極9の間に直流電圧を印加しアー
ク放電させて、陽極8の下流に熱プラズマのジェット1
1を生ぜしめる。両極は損耗しないよう水冷する。この
下流に連続的に含炭素化合物原料を原料供給管4から供
給し、その下流側の冷却捕集容器13内にプラズマ反応
部3を設けて反応させる。容器13は水冷されている。
プラズマガン7a、容器13はチャンバ20内に配置さ
れている。チャンバ20内は排気ポンプ19により排気
されている。なお、この陽極8から約30cm下流の位
置に5cm角のα−炭化珪素(SiC)製の邪魔板12
を設置し、これに原料/プラズマジェットを当て、この
邪魔板12の温度を測定しながら反応させた。この邪魔
板12を用いると、冷却効率が高くなる。
【0032】第1図の装置において、原料として液体ベ
ンゼンを3ミリリットル/minの速度でHeを随伴ガ
ス(流量2リットル/min)として原料供給系から供
給した。このベンゼンは、ヒータ式予熱器で80℃に予
熱され、気化されて、そのまま保温された状態でプラズ
マガン7aの約2cm下流へ送られる。
ンゼンを3ミリリットル/minの速度でHeを随伴ガ
ス(流量2リットル/min)として原料供給系から供
給した。このベンゼンは、ヒータ式予熱器で80℃に予
熱され、気化されて、そのまま保温された状態でプラズ
マガン7aの約2cm下流へ送られる。
【0033】プラズマガスとしては、Arを20リット
ル/min、Heを20リットル/minの割合で供給
した(以上、流量は全て常温常圧時換算)。
ル/min、Heを20リットル/minの割合で供給
した(以上、流量は全て常温常圧時換算)。
【0034】その他の主な条件は次の通りである。
【0035】 プラズマガン電力 25〜40kW(水冷損失込) 反応部内圧 55Torr 反応部温度 1200〜1500K 冷却捕集容器13 末端出口ガス温度 初期には8
0℃。その後、130℃まで徐々に上昇。
0℃。その後、130℃まで徐々に上昇。
【0036】 プラズマジェット内原料滞在時間 約1ms その結果、30minの原料供給でスス状物質(含
C60、C70)約30gが容器13の内面に付着・生成し
た。この生成物をかき出し、トルエン抽出したところ、
その内のジエチルエーテル不溶成分(フラーレンC60+
C70)は最多時の試行で約0.2gであった。
C60、C70)約30gが容器13の内面に付着・生成し
た。この生成物をかき出し、トルエン抽出したところ、
その内のジエチルエーテル不溶成分(フラーレンC60+
C70)は最多時の試行で約0.2gであった。
【0037】第2図に該不溶成分のトルエン溶媒中にお
ける紫外−可視吸収スペクトルを示す。該不溶成分のス
ペクトルは、314nm,334nm,363nm,3
81nm,407nmにピークもしくはショルダを、ま
た460〜480nm付近になだらかなピークを持ち、
参照データの標準試料のC60とC70のスペクトルの和に
なっていることがわかる。
ける紫外−可視吸収スペクトルを示す。該不溶成分のス
ペクトルは、314nm,334nm,363nm,3
81nm,407nmにピークもしくはショルダを、ま
た460〜480nm付近になだらかなピークを持ち、
参照データの標準試料のC60とC70のスペクトルの和に
なっていることがわかる。
【0038】また、第3図に該不溶成分の電子衝撃イオ
ン化マススペクトルを示す。C60およびC70のそれぞれ
の1価および2価陽イオンの質量数/電荷に相当する7
20、360(C60)および840、420(C70)の
ピークが見られる。これらより、フラーレンC60および
C70が合成されたことが確認された。
ン化マススペクトルを示す。C60およびC70のそれぞれ
の1価および2価陽イオンの質量数/電荷に相当する7
20、360(C60)および840、420(C70)の
ピークが見られる。これらより、フラーレンC60および
C70が合成されたことが確認された。
【0039】実施例2 実施例1と同じ装置、同じ条件によってCS2 を原料と
してフラーレン類の合成を試みたところ、生成物のトル
エン抽出物の電子衝撃イオン化マススペクトルにおいて
C60とC70の1価および2価の陽イオンに相当するピー
クが見られ、同様にフレーレン類が合成できることがわ
かった。
してフラーレン類の合成を試みたところ、生成物のトル
エン抽出物の電子衝撃イオン化マススペクトルにおいて
C60とC70の1価および2価の陽イオンに相当するピー
クが見られ、同様にフレーレン類が合成できることがわ
かった。
【0040】実施例3 第4図は、高周波誘導熱プラズマによって熱プラズマを
発生させるフラーレン類の製造方法を示す縦断面図であ
る。
発生させるフラーレン類の製造方法を示す縦断面図であ
る。
【0041】外部から隔離されたプラズマ発生系に前述
のプラズマガスを一方向に流し、外部に設けた高周波誘
導コイル10に高周波電流を通じさせて、高周波誘導熱
プラズマを発生させる。このコイル10およびプラズマ
発生部7bは適宜空冷または水冷などによって冷却され
る。この熱プラズマに連続的に含炭素化合物原料を原料
供給系から供給し、その下流にプラズマ反応部を設けて
反応させる。その他は前述の実施例1と同様にしてフラ
ーレン類が合成できる。
のプラズマガスを一方向に流し、外部に設けた高周波誘
導コイル10に高周波電流を通じさせて、高周波誘導熱
プラズマを発生させる。このコイル10およびプラズマ
発生部7bは適宜空冷または水冷などによって冷却され
る。この熱プラズマに連続的に含炭素化合物原料を原料
供給系から供給し、その下流にプラズマ反応部を設けて
反応させる。その他は前述の実施例1と同様にしてフラ
ーレン類が合成できる。
【0042】ここで高周波電流とは、100kHz〜1
0GHzの帯域にあるものを指す。なお、コイル10か
ら約10cm下流の位置に5cm角のα−SiC邪魔板
12を設置し、これに原料/プラズマを当て、この邪魔
板12の温度を測定しながら反応させた。
0GHzの帯域にあるものを指す。なお、コイル10か
ら約10cm下流の位置に5cm角のα−SiC邪魔板
12を設置し、これに原料/プラズマを当て、この邪魔
板12の温度を測定しながら反応させた。
【0043】具体的な運転結果の一例を次に示す。
【0044】第4図の装置において、原料として液体ベ
ンゼンを1ミリリットル/minの速度でHeを随伴ガ
ス(流量0.5リットル/min)として原料供給から
供給した。このベンゼンは、ヒータ式予熱器で80度に
予熱され、気化されて、そのまま保温された状態でプラ
ズマ中へ送られる。
ンゼンを1ミリリットル/minの速度でHeを随伴ガ
ス(流量0.5リットル/min)として原料供給から
供給した。このベンゼンは、ヒータ式予熱器で80度に
予熱され、気化されて、そのまま保温された状態でプラ
ズマ中へ送られる。
【0045】プラズマガスとしては、Arを4リットル
/min、Heを4リットル/minの割合で供給した
(以上、流量は全て常温常圧時換算)。
/min、Heを4リットル/minの割合で供給した
(以上、流量は全て常温常圧時換算)。
【0046】その他の主な条件は次の通りである。
【0047】 高周波周波数 13.56MH2 高周波電力 1〜15kW 反応部内圧 55Torr 反応部温度 1200〜1500K 冷却捕集容器13 末端出口ガス温度 初期には80
℃。その後、130℃まで徐々に上昇。
℃。その後、130℃まで徐々に上昇。
【0048】 プラズマ内原料滞在時間 約5ms その結果、30minの原料供給でスス状物質(含
C60、C70)約10gが生成した。この生成物をかき出
し、トルエン抽出したところ、その内のジエチルエーテ
ル不溶成分(フラーレンC60+C70)は最多時の試行で
約0.1gであった。該不溶成分の紫外−可視吸収スペ
クトル、電子衝撃イオン化マススペクトルの結果は、第
2図および第3図に示したものとほぼ同一であった。
C60、C70)約10gが生成した。この生成物をかき出
し、トルエン抽出したところ、その内のジエチルエーテ
ル不溶成分(フラーレンC60+C70)は最多時の試行で
約0.1gであった。該不溶成分の紫外−可視吸収スペ
クトル、電子衝撃イオン化マススペクトルの結果は、第
2図および第3図に示したものとほぼ同一であった。
【0049】実施例4 実施例3と同じ装置、同じ条件によってCS2 を原料と
してフラーレン類の合成を試みたところ、生成物のトル
エン抽出物の電子衝撃イオン化マススペクトルにおいて
C60とC70の1価および2価の陽イオンに相当するピー
クが見られ、同様にフラーレン類が合成できることがわ
かった。
してフラーレン類の合成を試みたところ、生成物のトル
エン抽出物の電子衝撃イオン化マススペクトルにおいて
C60とC70の1価および2価の陽イオンに相当するピー
クが見られ、同様にフラーレン類が合成できることがわ
かった。
【0050】
【発明の効果】以上の通り、本発明のフラーレン類の製
造方法によると、原料を連続供給しながら、しかも過剰
なO2 を供給せずに、あるいは全くO2 を供給せずにフ
ラーレン類を合成できる。従って、フラーレン類を安定
して製造でき、しかも長期間に亘って連続製造すること
が可能である。
造方法によると、原料を連続供給しながら、しかも過剰
なO2 を供給せずに、あるいは全くO2 を供給せずにフ
ラーレン類を合成できる。従って、フラーレン類を安定
して製造でき、しかも長期間に亘って連続製造すること
が可能である。
【図1】本発明の実施例方法に用いられるフラーレン類
製造装置の縦断面図である。
製造装置の縦断面図である。
【図2】本発明の実施例における生成フラーレン類の分
析結果(トルエン溶液の紫外−可視吸収スペクトル)で
ある。
析結果(トルエン溶液の紫外−可視吸収スペクトル)で
ある。
【図3】本発明の実施例における生成フラーレン類の別
の分析結果(電子衝撃イオン化マススペクトル)であ
る。
の分析結果(電子衝撃イオン化マススペクトル)であ
る。
【図4】異なるフラーレン類製造装置を示す断面図であ
る。
る。
7a プラズマガン 7b プラズマ発生部 8 陽極 9 陰極 12 邪魔板 13 冷却捕集容器 19 排気ポンプ 20 チャンバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松本 正文 千葉県市原市八幡海岸通1番地 三井造船 株式会社千葉事業所内
Claims (1)
- 【請求項1】 熱プラズマを発生させ、この中に含炭素
化合物原料を供給してこれを加熱・分解させ、この反応
ガスを冷却して固形分を捕集し、この捕集物よりフラー
レン類を分離することを特徴とするフラーレン類の製造
方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4170871A JPH0616405A (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | フラーレン類の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4170871A JPH0616405A (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | フラーレン類の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0616405A true JPH0616405A (ja) | 1994-01-25 |
Family
ID=15912863
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4170871A Withdrawn JPH0616405A (ja) | 1992-06-29 | 1992-06-29 | フラーレン類の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0616405A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006290698A (ja) * | 2005-04-14 | 2006-10-26 | Yamaguchi Univ | カーボンナノ繊維の製造方法 |
| JP2021161009A (ja) * | 2020-04-03 | 2021-10-11 | 国立大学法人千葉大学 | フラン環を選択的に導入した含酸素炭素材料の製造方法 |
-
1992
- 1992-06-29 JP JP4170871A patent/JPH0616405A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006290698A (ja) * | 2005-04-14 | 2006-10-26 | Yamaguchi Univ | カーボンナノ繊維の製造方法 |
| JP2021161009A (ja) * | 2020-04-03 | 2021-10-11 | 国立大学法人千葉大学 | フラン環を選択的に導入した含酸素炭素材料の製造方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990831 |