JPH0624722A - フラーレン類の製造方法 - Google Patents

フラーレン類の製造方法

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JPH0624722A
JPH0624722A JP4185067A JP18506792A JPH0624722A JP H0624722 A JPH0624722 A JP H0624722A JP 4185067 A JP4185067 A JP 4185067A JP 18506792 A JP18506792 A JP 18506792A JP H0624722 A JPH0624722 A JP H0624722A
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JP
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fullerenes
container
plasma
product
gas
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JP4185067A
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Takahiro Irie
隆博 入江
Katsuhide Murata
勝英 村田
Masabumi Matsumoto
正文 松本
Naoki Hatta
直樹 八田
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y30/00Nanotechnology for materials or surface science, e.g. nanocomposites
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B32/00Carbon; Compounds thereof
    • C01B32/15Nano-sized carbon materials

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  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
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  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 フラーレン類の製造効率を向上する。 【構成】 プラズマガン7から発生された熱プラズマ1
1中に、ベンゼンやCS2 などの含炭素化合物原料が連
続的に供給され、プラズマ反応部3で反応してフラーレ
ン類およびスス等が生成する。この生成物が冷却され、
捕集容器13等において捕集される。容器13の内面の
付着物をスイーパ34でかき落としながら反応を続け、
一定時間後、容器13を直立させて回収容器32に落下
させる。 【効果】 フラーレン類の生成効率及び捕集効率が極め
て高く、長時間に亘って安定してフラーレン類の大量生
産を行なうことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はフラーレン類を効率良く
製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】フラーレン類はC60,C70などの高炭素
数の閉じたかご状の炭素同素体である。C60は切頭正2
0面体のサッカーボール様の分子構造を有したものであ
る。
【0003】従来のフラーレン類の製造方法には、黒鉛
を蒸発(例えばレーザー照射による気化、高電流密度の
抵抗加熱による気化、黒鉛電極間アーク放電発生等によ
る気化)させ、生成した炭素ガスを冷却する方法が知ら
れている。
【0004】フラーレン類の製造方法の別の従来法とし
てベンゼン/O2 /Ar予混合ガスを低圧下で燃焼さ
せ、生成したガスを冷却する方法がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前者のフラーレン類の
製造方法には、導電性の固体黒鉛(気化分解熱が大き
く、気化温度が高い)を用いなければならず、蒸発速度
が低くエネルギー効率が低い(1%未満)という問題が
ある。また、連続的な原料供給は困難であるという問題
もある。
【0006】後者のフラーレン類の製造方法において
は、温度条件の制御幅が定常燃焼温度範囲に限られ、燃
焼到達温度が1800K程度のため、原料の完全な熱分
解は困難である。また、必要以上にO2 を供給すると、
燃焼により損失する原料量が増え、さらに生成したフラ
ーレン類を酸化分解する恐れもあり、加熱(定常燃焼)
に必要なO2 量とのバランス・最適化が困難であるとい
う問題がある。
【0007】従って、これらの方法はフラーレン類の大
量な製造法として不向きである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明のフラーレン類の
製造方法は、熱プラズマを発生させ、この中に含炭素化
合物原料を供給してこれを加熱・分解させ、この反応ガ
スを冷却部材と接触させて冷却し、固形分を該冷却部材
の表面に付着させて捕集し、この捕集物よりフラーレン
類を分離するフラーレン類の製造方法であって、該冷却
部材の表面から固形分を連続的又は間欠的に脱離させる
ようにしたことを特徴とするものである。
【0009】以下、本発明についてさらに詳細に説明す
る。
【0010】本発明において、熱プラズマを発生させる
方法としては、特定種のプラズマガスを加熱電離する方
法が好ましい。具体的には直流アーク放電プラズマジェ
ット式プラズマガン機構や、100kHz〜10GHz
程度の高周波誘導熱プラズマ発生機構が例示される。
【0011】なお、直流アーク放電プラズマジェット発
生機構と高周波誘導熱プラズマ発生機構を併用して熱プ
ラズマを発生させるようにしても良い。この場合、広い
容積にわたって原料供給速度の変化に対して安定な熱プ
ラズマを発生でき、フラーレン類を高速度で大量に合成
できる。
【0012】このプラズマガスとしては、He,Ar,
またはHe/H2 ,Ar/H2 ,He/O2 ,Ar/O
2 ,He/Ar/H2 ,He/Ar/O2 ,He/Ar
/H2 /O2 もしくはHe/Ar/H2 Oが好ましい。
このガスを適切な手段を用いて加熱電離させ、熱プラズ
マを発生させる。熱プラズマの最高到達温度は2000
K以上、好ましくは3500〜15000Kがよい。
【0013】この熱プラズマ中に供給される含炭素化合
物原料としては、炭素を原子数比で全体の65%以下含
有する化合物であることが好ましい。これらは一般に、
含炭素化合物原料の内でも完全な熱分解が比較的容易
で、安価な原料であるため、高い効率でフラーレン類を
安価に合成できる。
【0014】具体的には、該原料としては、有機物の場
合は次のような化合物が好ましい。
【0015】ベンゼン、ピリジン、シクロペンタジエ
ン、ピロール、フラン、チオフェン等の単環の芳香族化
合物および複素芳香族化合物、もしくはそれらのメチ
ル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換体、ナフタレ
ン、キノリン、インデン、インドール、ベンゾフラン、
ベンゾチオフェン、アントラセン、アクリジン、フェナ
ントレン、フェナントリジン、フルオレン、カルバゾー
ル、ジベンゾフラン、ジベンゾチオフェン、アセナフチ
レン、ピレン、フルオランテン等の縮合多環芳香族化合
物および縮合多環複素芳香族化合物、もしくはそれらの
メチル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換体、ビフェ
ニル、2,2’−(または4,4’−)ビピリジン、o
−(またはm−もしくはp−)テルフェニル等の多環系
環集合芳香族化合物および多環系環集合複素芳香族化合
物、もしくはそれらのメチル、ヒドロキシ、またはメル
カブト置換体、o−(またはp−)ベンゾキノン、1,
4−ナフトキノン、9,10−アントラキノン、9−フ
ルオレノン等の芳香族ケトンおよびキノン、もしくはそ
れらのメチル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換体、
エチレン、1−ブテン、1,3−ブタジエン、アセチレ
ン、1−ブチン、1,3−ブタジイン等の不飽和脂肪族
炭化水素、もしくはそららのメチル、ヒドロキシ、また
はメルカブト置換体、メタン、エタン、プロパン、n−
(またはイソ)ブタン、n−(またはイソもしくはネ
オ)ペンタン、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘ
プタン、n−オクタン等の飽和脂肪族炭化水素、もしく
はそれらのメチル、ヒドロキシ、またはメルカブト置換
体。
【0016】また、無機物では、CS2 、CO等が該原
料として好ましい。特にCS2 の場合、有機物の場合に
必須な脱水素反応を経ることなく極めて容易に熱分解さ
れ、フラーレン類が合成できる。H2 が含まれないプラ
ズマガスによるフラーレン類の合成では、無機物原料の
場合、有機物の副生成がないので、生成物からのフラー
レン類の分離精製が容易である。
【0017】以上の含炭素化合物原料は、単独で、また
は2種以上を組合せて用いる。
【0018】熱プラズマ中に供給された原料は、一度2
000K以上、好ましくは2500K以上まで加熱され
た後、放熱される。この時、1300K以上の温度域に
1〜500ms,好ましくは2500〜1300Kの温
度域に10〜100ms滞在させるようにする。
【0019】なお、プラズマ反応部の内圧は10〜30
0Torrに保つのが好ましい。この熱プラズマ中で分
解によって生じた炭素がクラスタ化し、フラーレン類が
生成する。このフラーレン類は、冷却され、固形分とし
て冷却部材に付着し捕集される。
【0020】なお、プラズマ反応の過程で、多くの場合
副生成物として有機物やススなどが生じ、この場合はフ
ラーレン類とこれらの混合物が冷却部材の表面に付着す
る。
【0021】この冷却に際しては、生成したフラーレン
類の変性や未凝固による流出を防ぐため、できるだけ迅
速に400℃以下、好ましくは100℃程度以下まで冷
却部で冷却する。冷却に必要な排熱量は、プラズマガス
および原料供給速度とプラズマ発生のための供給エネル
ギの大きさに依存する。
【0022】本発明では、生成物が冷却部材によってほ
ぼ完全に捕集されるようにするのが好ましい。このため
には、冷却部材の表面におけるガスの流速が好ましくは
1m/s以下になるように冷却部材の形状を定める。
【0023】このような接触熱交換による冷却と併せ
て、プラズマガス/反応生成物の自然放冷もしくは断熱
膨張による冷却部材;あるいは低温のHe,N2 および
Arなどのいずれかもしくは混合された不活性ガス(液
化ガスを含む)をプラズマガス/反応生成物に加えるこ
とによる冷却を行っても良い。
【0024】こうして冷却、固化された生成物の大部分
は冷却部材に付着して捕集されるのであるが、この冷却
部材に付着しなかった固形分は、ガス後流側に設置され
た捕集手段(例えば捕集壁および/またはバグフィルタ
など)により捕集される。
【0025】上述の冷却部材における生成物の捕集の
際、又、大量製造のために要求される連続運転では次の
ような問題が生じ易い。即ち、運転時間の経過に伴いス
ス状生成物の堆積が生じ、該冷却部材の冷却効率が次第
に悪化して、フラーレン類の捕集効率が低下してしま
う。これは、フラーレン類の揮発性が一般に高いためで
ある(例えば、C60の気化温度は常圧下で約707
K)。
【0026】このため、本発明においては、間欠的にま
たは連続的に該冷却部材の表面から付着生成物を脱離さ
せながら製造運転を行なう。すはわち、該冷却部材の下
流において、流出する反応後のプラズマガス温度を熱電
対等で測定し、この温度が上昇して約400℃に達する
前に、好ましくは約100℃に達する前に生成物を該冷
却部材から十分に脱離させる。
【0027】この脱離時に必要があれば、プラズマ発生
及び原料供給を停止する。この脱離後、プラズマ発生及
び原料供給を継続し、プラズマ反応を続ける。
【0028】以上の脱離/プラズマ反応を繰り返して行
ない、運転中に常時、冷却部材表面が上述の温度以下に
なるように保つ。脱離された生成物は、随時回収部に移
送されるか、または一定量冷却部材上に貯えられた後、
回収部に移送されるようにする。
【0029】以上の方法によって、フラーレン類の凝固
不十分による流出を防止し、効率よく生成フラーレン類
を回収できる。
【0030】冷却部材の表面の付着物を連続的又は間欠
的に脱離させるには、該冷却部材の表面をかき取り用の
部材で擦って付着物をかき取るようにするのが好まし
い。
【0031】このようにしてかき取られた固形分を回収
するとき、必要があれば、冷却部材を起立させるか又は
傾けることにより、固形物を落下させる。
【0032】冷却部材から付着物を脱離させる別の方法
として、振動を冷却部材に加えたり、冷却部材の表面に
ガス流を吹き付ける方法を採用しても良い。
【0033】冷却部材の表面から脱離された固形物をガ
スで搬送して、バッグフィルタやサイクロン等の捕集装
置で回収しても良い。
【0034】冷却部材の表面から脱離された生成物から
フラーレン類を分離する方法には、生成物の再加熱・揮
発ガスの再冷却による逆昇華、フラーレン類が可溶な溶
媒による抽出などがある。これらは適宜組合せて用いて
も良い。
【0035】なお、特に抽出の場合のように、高温でフ
ラーレン類を変質させる恐れがある溶媒等を使用して分
離する場合は、原料供給系からプラズマ発生系、プラズ
マ反応部、冷却系、捕集系に至る経路と、この分離系と
を完全に隔離して操作することが好ましい。この時、あ
らかじめ機械的に脱離させ、脱離した生成物を気密・隔
離された抽出器まで移送してから行なうとよい。逆昇華
の場合も、まず機械的に脱離させ、気密・隔離された逆
昇華器まで移送させた後行なうのが好ましい。
【0036】逆昇華によってフラーレン類を分離する場
合は、He、N2 およびArなどのいずれかもしくは混
合された不活性ガスの雰囲気下において適切な温度まで
加熱した後、揮発ガスを冷却して回収する。この加熱温
度は、例えば10-6Torrでは400℃程度以上、常
圧では500℃程度以上、また冷却温度は100℃以下
が好ましい。
【0037】また、抽出によってフラーレン類を分離す
る場合は、溶媒として生成フラーレン類を化学変化させ
ずによく溶解する揮発性の溶媒、例えば炭素数10以下
の液状の飽和もしくは不飽和炭化水素、ベンゼン、トル
エン、CS2 、ピリジンなどを用いるのが好ましい。
【0038】抽出器としては、バッチ式抽出器、例えば
ソックスレー抽出器などを用いることができる。この
時、加熱や超音波照射等で抽出を速めることもできる。
これらの方法では、フラーレン類は副生成物のススなど
から分離されて回収される。
【0039】この後、必要があればフラーレン類を液体
クロマトグラフィーまたは超臨界流体クロマトグラフィ
ー等によって単離し、精製する。
【0040】以上のフラーレン類の合成方法において、
原料供給系からプラズマ発生系、プラズマ反応部、冷却
系、捕集系に至る経路内は、全て外気から遮断されてい
る。外気と遮断するには、第1、4図のように、真空ポ
ンプ19によって排気されたチャンバ20内に、該経路
の部材全体または主要部分を設置すればよい。なお、該
経路内だけを配管系として構成し、外気から遮断しても
良い。
【0041】
【作用】本発明のフラーレン類の製造方法によると、気
体、液体もしくは粉体の含炭素化合物原料を連続供給で
きる。また、これらの原料は黒鉛に比べて分解温度が低
く分解速度が大きいので、熱プラズマ中の滞在時間内で
充分に加熱・分解でき、エネルギー効率よく迅速にフラ
ーレン類を合成できる。さらに原料の加熱・分解を燃焼
によって行なう方法と異なり、過剰なO2 を供給せず
に、あるいは全くO2 を供給せずにフラーレン類を合成
できる。また、冷却部材から付着物を連続的又は間欠的
に脱離させている。このため、フラーレン類の連続的な
大量製造法として、極めて有効である。
【0042】なお、フラーレン類は揮発性が高い(例え
ばC60の気化温度は常圧下で約707K)。このため、
冷却部材の表面に付着物が付着したままにされると、反
応生成物が冷却されにくくなり、フラーレン類の捕集効
率が低下する。本発明では、この付着物を脱離させなが
ら製造を行なうことにより、フラーレン類の捕集効率を
高く維持することができる。
【0043】
【実施例】
実施例1 第1図は、直流アーク放電プラズマジェットによって熱
プラズマを発生させるフラーレン類の製造装置及び方法
を示す縦断面図である。この製造装置は、冷却捕集容器
13を第2図のように、回動させる機構と、該容器13
内にスイーパ30を挿入できる機構とを有している。こ
れらによって間欠的に生成物を脱離させながらフラーレ
ン類を製造できる。
【0044】プラズマガス供給管6が接続されたプラズ
マガン7は円筒状陽極(銅または黒鉛製)8と中央の陰
極(タングステンまたは黒鉛製)9からなる。前述のプ
ラズマガスが陰極9から陽極8方向に流れ、十分に混合
される。陽極8と陰極9の間に直流電圧を印加しアーク
放電させて、陽極8の下流に熱プラズマのジェット11
を生ぜしめる。両極は損耗しないよう水冷する。この下
流に連続的に含炭素化合物原料を原料供給管4から供給
し、その下流側の冷却捕集容器13内にプラズマ反応部
3を設けて反応させる。容器13は水冷されており、反
応生成物がこの容器13の内面に付着する。プラズマガ
ン7、容器13はチャンバ20内に配置されている。チ
ャンバ20内は排気ポンプ19により排気されている。
【0045】この容器13は、第2図の如く、直立方向
へ回動可能とされている。
【0046】また、第2図の如く、直立された容器13
の内面の付着物をかき落とすために、チャンバ20内に
突出自在なスイーパ30を設けておく。即ち、該容器1
3を起立させ、スイーパ30の先端をすぼめた状態で、
容器13内に挿入する。次いで、スイーパ30の先端を
拡開させ、スイーパ30を回転及び昇降させて生成物を
該容器13の内面からかき落とし、回収容器30内に落
下させる。
【0047】この装置において、運転経過に伴い、該容
器13の内面に生成物が付着して該容器13から流出す
る反応後のプラズマガス温度が次第に上昇していく。こ
のプラズマガス温度を熱電対等で測定し、この温度が約
400℃に達する前に、好ましくは約100℃に達する
前に、前述の脱離・回収操作を繰り返し行なう。これに
よって、フラーレン類が未凝固のまま流出するのを防
ぎ、長時間にわたって安定した回収ができる。
【0048】なお、スイーパ30によって付着物をかき
落とす代わりに、容器13を加振して該容器13の内面
に付着した生成物を脱離させ、回収容器31内に落下さ
せても良い。
【0049】また、噴出するガス流を該容器13内面に
当てて生成物を脱離させ、回収容器31内に落下させて
も良い。このガスとしては、He、N2 及びArなどの
いずれかもしくは混合されたガスを用いるのが好まし
い。このガスとしては、反応・冷却後の熱プラズマを発
生させるのに用いるガスを用いることもできる。
【0050】また、第1、2図の装置において、スイー
パ、加振、及び噴出するガス流による脱離を適宜組合せ
て付着物の回収効率を向上することもできる。
【0051】なお、該スイーパ30の形状は、第2図に
示したものである必要は特になく、冷却捕集容器の形状
に合せて適宜定めれば良い。
【0052】第1図の装置において、原料として液体ベ
ンゼンを3ミリリットル/minの速度でHeを随伴ガ
ス(流量2リットル/min)として原料供給系から供
給した。このベンゼンは、ヒータ式予熱器で80℃に予
熱され、気化されて、そのまま保温された状態でプラズ
マガン7の約2cm下流へ送られる。
【0053】プラズマガスとしては、Arを20リット
ル/min、Heを20リットル/minの割合で供給
した(以上、流量は全て常温常圧時換算)。この試行に
おいて、冷却捕集容器末端出口ガス温度が130℃に達
する前にスイーパ30によって生成物を間欠的に脱離さ
せた。
【0054】その他の主な条件は次の通りである。 プラズマガン電力 25〜40kW(水冷損失込) 反応部内圧 55Torr 反応部温度 1200〜1500K 冷却捕集容器13 末端出口ガス温度 初期には80
℃。その後、130℃まで徐々に上昇。 プラズマジェット内原料滞在時間 約1ms その結果、最初の30minの原料供給でスス状物質
(含C60、C70)約30gが容器13の内面に付着・生
成した。そこで、第2図の如く、容器13を直立させた
後、この生成物をスイーパ30によってかき出し、再び
製造を継続した。これらを繰返し、24hrの間製造を
続行した。その結果、24hrで約1.2kgの生成物
が得られた。この生成物をトルエン抽出したところ、そ
の内のジエチルエーテル不溶成分(フラーレンC60+C
70)は最多時の試行で約8gであった。
【0055】一方、生成物を脱離せずに製造を行なう
と、約3hrで出口ガス温度が400℃に達した。
【0056】第4図に開始後30minまでの生成物の
抽出物中のエーテル不溶成分のトルエン溶媒中における
紫外−可視吸収スペクトルを示す。該不溶成分のスペク
トルは、314nm,334nm,363nm,381
nm,407nmにピークもしくはショルダを、また4
60〜480nm付近になだらかなピークを持ち、参照
データの標準試料のC60とC70のスペクトルの和になっ
ていることがわかる。
【0057】また、第3図に該不溶成分の電子衝撃イオ
ン化マススペクトルを示す。C60およびC70のそれぞれ
の1価および2価陽イオンの質量数/電荷に相当する7
20、360(C60)および840、420(C70)の
ピークが見られる。これらより、フラーレンC60および
70が合成されたことが確認された。
【0058】以上の分析を24hrで得られた生成物全
量を抽出したものに対して行った所、同様の結果が得ら
れた。従って収率を低下させずに長時間製造を続けられ
ることがわかった。
【0059】実施例2 第5図は本発明のフラーレン類の合成方法に用いられる
別の装置を示す。
【0060】第5図の製造装置では、プラズマ反応によ
って生じた生成物を冷却部と捕集部を兼ねた容器13の
内面に付着させると共に、このプラズマ反応を行なって
いる状態において、容器13から耐熱材料(黒鉛又はS
iC等)製スイーパ34によって連続的に生成物を機械
的に脱離させる。脱離生成物が容器13内に蓄積された
後、容器13を直立させ、自由落下によって容器13の
内容物を回収容器32に移送する。
【0061】即ち、第5図では、スイーパ34の先端を
すぼめた状態で、該容器13内に挿入する。次いで、ス
イーパ34の先端を拡開させ、スイーパ34を回転及び
前後進させて生成物を容器13の内面からかき落とす。
このかき落としを行ないながらプラズマ反応を一定時間
行ない、該容器13の内部に生成物を蓄積させる。その
後、原料供給、熱プラズマのアーク電力供給、及びプラ
ズマガス供給を停止してから、該容器13よりスイーパ
34を抜き出し、該容器13を起立させ、回収容器32
内に生成物を落下させる。
【0062】生成物の脱離の際、プラズマガス温度を熱
電対等で測定し、この温度が約400℃以下、好ましく
は約100℃以下に維持されるよう、該容器13の内面
に付着した生成物をかき落とす。
【0063】第5図の装置によれば、冷却捕集容器13
の冷却効率が常に良好に保たれるため、フラーレン類が
未凝固のまま流出するのを防ぎ、長時間にわたって連続
的にフラーレン類の製造ができる。
【0064】具体的な運転結果の一例を次に示す。
【0065】第5図の装置において、原料として液体ベ
ンゼンを3ミリリットル/minの速度でHeを随伴ガ
ス(流量2リットル/min)として原料供給から供給
した。このベンゼンは、ヒータ式予熱器で80度に予熱
され、気化されて、そのまま保温された状態でプラズマ
中へ送られる。
【0066】プラズマガスとしては、Arを20リット
ル/min、Heを20リットル/minの割合で供給
した(以上、流量は全て常温常圧時換算)。この試行に
おいて、第5図のスイーパ34を用いて5分おきに生成
物を冷却捕集容器の表面から脱離させながら反応を続け
た。
【0067】その他の主な条件は次の通りである。
【0068】 プラズマガン電力 25〜40kW 反応部内圧 55Torr 反応部温度 1200〜1500K 冷却捕集容器13 末端出口ガス温度 80〜90℃ プラズマ内原料滞在時間 約1ms 以上の条件でスイーパ34にて付着物をかき落としなが
ら約10Hr運転を継続した。その後、原料供給、アー
ク電力供給及びプラズマガス供給を停止し、容器13を
直立させ、この生成物を回収容器32内に落下させた。
この生成物を分取してトルエン抽出したところ、その内
のジエチルエーテル不溶成分(フラーレンC60+C70
は最多時の試行で約3gであった。該不溶成分の紫外−
可視吸収スペクトル、電子衝撃イオン化マススペクトル
の結果は、第4図および第3図に示したものとほぼ同一
であった。従って、収率を低下させずにフラーレン類の
長時間製造を続けられることが判った。
【0069】
【発明の効果】以上の通り、本発明のフラーレン類の製
造方法によると、原料を連続供給しながら、しかも過剰
なO2 を供給せずに、あるいは全くO2 を供給せずにフ
ラーレン類を合成できる。また、フラーレン類の捕集効
率もきわめて高い。従って、フラーレン類を安定して製
造でき、しかも長期間に亘って連続大量に製造すること
が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例方法に用いられるフラーレン類
製造装置の縦断面図である。
【図2】図1の装置の作動状態を示す断面図である。
【図3】本発明の実施例における生成フラーレン類の別
の分析結果(電子衝撃イオン化マススペクトル)であ
る。
【図4】本発明の実施例における生成フラーレン類の分
析結果(トルエン溶液の紫外−可視吸収スペクトル)で
ある。
【図5】異なるフラーレン類製造装置を示す断面図であ
る。
【符号の説明】
7 プラズマガン 8 陽極 9 陰極 13 冷却捕集容器 19 排気ポンプ 20 チャンバ 30,34 スイーパ 32 回収容器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 八田 直樹 千葉県市原市八幡海岸通1番地 三井造船 株式会社千葉事業所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱プラズマを発生させ、この中に含炭素
    化合物原料を供給してこれを加熱・分解させ、この反応
    ガスを冷却部材と接触させて冷却し、固形分を該冷却部
    材の表面に付着させて捕集し、この捕集物よりフラーレ
    ン類を分離するフラーレン類の製造方法であって、該冷
    却部材の表面から固形分を連続的又は間欠的に脱離させ
    るようにしたことを特徴とするフラーレン類の製造方
    法。
JP4185067A 1992-07-13 1992-07-13 フラーレン類の製造方法 Withdrawn JPH0624722A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007069058A (ja) * 2005-09-02 2007-03-22 Chugoku Electric Power Co Inc:The ガスの処理方法及びシステム、ならびに二酸化炭素回収方法及びシステム

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007069058A (ja) * 2005-09-02 2007-03-22 Chugoku Electric Power Co Inc:The ガスの処理方法及びシステム、ならびに二酸化炭素回収方法及びシステム

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