JPH061662B2 - カラ−陰極線管の製造方法 - Google Patents

カラ−陰極線管の製造方法

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JPH061662B2
JPH061662B2 JP13906386A JP13906386A JPH061662B2 JP H061662 B2 JPH061662 B2 JP H061662B2 JP 13906386 A JP13906386 A JP 13906386A JP 13906386 A JP13906386 A JP 13906386A JP H061662 B2 JPH061662 B2 JP H061662B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、シャドウマスクを有するカラー陰極線管の製
造方法に関する。さらに詳しくはシャドウマスクのドー
ミングを低減するため、シャドウマスクの電子ビーム照
射面側を酸化ビスマス層で覆ったカラー陰極線管の製造
方法に関する。
[従来の技術] 通常のシャドウマスク式カラー陰極線管の構成を第1図
に示す。第1図において、(1)は内部を高真空に保つた
めの外囲器、(2)は3本の電子ビームを放出するための
電子銃、(3)と色選択電極を構成するシャドウマスクで
あり、たとえば多数のスリットを有する薄い鉄板からな
る。(4)は外囲器(1)の一部を構成する透光性のガラスパ
ネル、(5)は蛍光面で赤、緑、青に発光する蛍光体のス
トライプがガラスパネル(4)の内面に順次塗布されてお
り、これらストライプ群が各々前記シャドウマスク(3)
のスリット群の各々に電子光学的に正確に対応するよう
な位置関係に設けられている。
つぎに前記カラー陰極線管の動作について説明する。電
子銃(2)から放出された3本の電子ビームは偏向装置(6)
により蛍光面(5)の全面を走査するように偏向されてシ
ャドウマスク(3)に到達する。このシャドウマスク(3)は
3本の電子ビームが各々に対応する色の蛍光体ストライ
プだけを叩くようにさせる色選択機能を有する。そして
前記のごとくこれらの位置関係は本来正確な対応ができ
るように設定されている。
しかしながらこのばあい、電子銃(2)から放出された電
子ビームのうち約80%がシャドウマスク(3)に衝突して
さえぎられ、シャドウマスク(3)に全く無意味な熱エネ
ルギーを与え、シャドウマスク(3)を昇温させる。その
結果、シャドウマスク(3)は熱膨張により変形し、正確
に対応していたシャドウマスク(3)と蛍光体ストライプ
の位置関係がずれて色ずれの大きな要因となる。
これらの問題点を解決する方法として、特開昭55-76553
号公報では、シャドウマスク(3)の電子ビーム照射面に
シャドウマスク(3)を構成する物質よりも電子ビームの
反射率の大きな物質からなる被膜を設けることや、また
特公昭60-14459号公報では、70をこえた原子番号を有す
る重金属の材料を含む溶液を吹付塗布して前記電子ビー
ムの反射膜である塗膜(7)を設けることが提案されてお
り、前記重金属材料として鉛、タングステンおよびビス
マスが選ばれ、またこれらの炭化物、硫化物および酸化
物についてもその有用性が述べられている。
特公昭60-14459号公報に開示された塗膜が設けられたシ
ャドウマスクを用いた陰極線管を製造するばあい、いず
れの重金属材料を用いるばあいも、その微粒子の平均粒
径を1μm以下にするのが好適とされており、たとえば
被膜材料として酸化ビスマスをえらんだばあい、通常数
μm〜数十μm程度の大粒径の粒子を粉砕して用いる。
粉砕方法として通常ボールミルを用いており、ボールミ
ル時に酸化ビスマスと水ガラスおよび適量の水を同時に
加え、5〜10日間のボールミルを行ない、再度適量の水
ガラスおよび水を加えてシャドウマスク上に塗布し乾燥
したのち通常のカラー陰極線管の製造工程を経てえられ
ている。
しかるにこのようにして製造されたカラー陰極線管は電
子放出の寿命特性が低下する。
本発明者らの研究によれば寿命特性の低下は以下に述べ
る原因であることがわかった。
すなわち最終的に完成した陰極線管内においてシャドウ
マスク上の塗膜を構成する酸化ビスマスと水ガラスの一
部が化学変化をおこし、この塗膜がガスの放出源とな
り、該ガスがカソードを被毒し陰極線管の寿命特性を低
下させているのである。たとえば、カリウム系水ガラス
の主成分である水酸化カリウムは空気中の炭酸ガスと反
応し、炭酸カリウムを生成しやすい。
また特開昭57-50745号公報において酸化ビスマス層中の
酸化ビスマスはその平均粒径について1μm以下である
のが好適とされている。一般に酸化ビスマスとして使用
される高純度酸化ビスマスはその平均粒径が数μmから
数十μmであり、平均粒径を1μm以下にするには粉砕
が必要であるので、酸化ビスマスは水ガラスが加えられ
たのち充分なボールミルが施される。しかしながらこの
粉砕工程には数日間が必要とされ、この長時間のボール
ミルによって、酸化ビスマスが炭酸ガスと反応し不安定
な化合物である含水オキシ炭酸ビスマスが一部生成され
る。
塗液はこの後、シャドウマスク上に塗布され乾燥後、30
0〜460℃の温度範囲を有するカラーブラウン管の加熱処
理工程を通される。この塗布、乾燥および加熱処理の前
に前述した含水オキシ炭酸ビスマスは一部分解反応が生
じ生成したガスは塗膜より排出される。このときの分解
反応は、反応式(I)で示される。
含水オキシ炭酸ビスマスの無水化物Bi2O2CO3は分解温度
が400℃といわれており、従来カラー陰極線管の加熱処
理だけでは充分この物質を分解させることはできないま
ま塗膜中、すなわちカラー陰極線管中に残留する。カラ
ー陰極線管の動作に際して電子ビームが塗膜に射突する
と未分解の前記無水オキシ炭酸ビスマスは反応式(II) で示される分解反応をおこし、また含水オキシ炭酸ビス
マスは反応式(I)に示される分解反応が促進されるの
で、炭酸ガス、炭酸および水が陰極線管内に遊離する。
なお、電子ビーム照射は別の反応(6Bi2O3+SiO2→Bi12S
iO20)の反応条件から推測すると500℃以上の昇温に相
当すると考えられることからBi2O2CO3の電子ビーム照射
による分解が納得される。
陰極線管内に放出されたガスは陰極線管内のゲッターの
膜により吸着されるが、ゲッターの吸着性能上限度があ
り、長期間にわたり電子ビーム射突による前記反応式
(I)および(II)に示される反応が継続するとゲッターの
吸着能力が低下し、管内の真空度がわるくなって電子放
出源となるカソードにダメージを与え、陰極線管の特性
を損う。
真空度悪化による電子放出寿命特性を改善する手段とし
てゲッターの量を増やすことが考えられるが、ゲッター
の量の増加に伴なってゲッター材料の電子銃側への飛散
量が多くなり耐電圧特性の劣化をもたらすという不都合
が生じ、この量にも限度がある。
前記ボールミル工程で水ガラスを省き、酸化ビスマスと
水だけでボールミルを施してできる限り酸化ビスマスと
水ガラスの接触時間を減らす方法においては、ボールミ
ル時間が増すにつれて、塗液の粘度が急激に上昇し、約
1日で粘土状に固化してしまうという不都合を生じるこ
とがわかった。
[発明が解決しようとする問題点] 以上述べたように従来の製造方法よりなるカラー陰極線
管は、動作中の電子ビーム射突によるシャドウマスクか
らのガス放出が多く、電子放出の寿命特性が低下すると
いう問題点があり、またボールミル時に水ガラスを省い
たばあいには粘土状になってしまって酸化ビスマスを所
望する粒径に粉砕することができないという問題点があ
る。
本発明は前記のような問題点を解消するためになされた
もので、動作中シャドウマスクの塗膜から放出されるガ
ス量を減少させ、長寿命のカラー陰極線管の製造方法を
提供することを目的とするものである。
[問題点を解決するための手段] 本発明は、酸化ビスマス、水およびアンモニア水を混合
し、前記酸化ビスマスを粉砕することによりえられた混
合物に水ガラスを添加し、えられた塗液をシャドウマス
クの電子ビーム照射面側に塗布することを特徴とするカ
ラー陰極線管の製造方法に関し、粘度の上昇や粘土状に
固まることなくボールミルを行ない、所望する粒径の酸
化ビスマスをうるとともに、これによってえられる酸化
ビスマスをシャドウマスク上に塗布してカラー陰極線管
における電子放出寿命を改善したものである。
[作用および実施例] 本発明において酸化ビスマスは、ボールミル時に添加し
たアンモニアにより、粘度上昇や固化するこなく非常に
スムーズに粉砕され、粉砕後水ガラスと混合されてシャ
ドウマスク上に塗布される。これは、酸化ビスマスが粉
砕されて微粒化されるに伴い新たにできる粒子表面の帯
電がおこることが考えられるが、アンモニア水を用いる
ことによりこの表面の電荷が緩和されて凝集がおこりに
くくなり、したがって粘度上昇が防止できると考えられ
る。
また、このばあいのアンモニアは通常のカラー陰極線管
製造工程中の何回かの熱処理工程において蒸発してしま
うと考えられ、以下に説明されるカラー陰極線管で通常
の動作条件による寿命試験で充分満足しうる性能を有す
ることが確認できた。
本発明では酸化ビスマス、水およびアンモニア水を混合
し、前記酸化ビスマスを粉砕し、えられた混合物に水ガ
ラスを添加するが、前記酸化ビスマスとしては、陰極線
管のシャドウマスクに一般に使用されている平均粒径が
数μmから数十μmの高純度酸化ビスマスが好適に使用
しうる。また水ガラスとしてはナトリウム系水ガラス、
カリウム系水ガラスなどが好適に使用しうる。
前記酸化ビスマス1部(重量部、以下同様)と、水およ
びアンモニア水を混合物中のアンモニアの濃度が酸化ビ
スマスに対して好ましくは0.01〜0.1%(重量%、以下
同様)となるように通常0.6〜0.8部混合し、酸化ビスマ
スの平均粒径が0.5〜2.0μmとなるようにボールミルを
2〜7日間行なう。これに水ガラス0.2〜0.4部を加えて
均一な組成となるように攪拌する。なお、アンモニアの
濃度が0.01%未満のばあいは、粘度の上昇がおこり好ま
しくない。また、0.1%をこえたばあいは、塗液の臭い
が強くなり作業上好ましくない。
えられた塗膜をシャドウマスクの電子ビーム照射面側に
乾燥後の厚さが2〜6μmとなるようにスプレーガンな
どを用いた吹付け法などにより塗布したのち乾燥する。
この後、シャドウマスクを外囲器に組込み通常のカラー
陰極線管の製造工程を経てカラー陰極線管が製造され
る。
つぎに本発明を実施例に基づきさらに詳細に説明する。
実施例1 酸化ビスマス(Bi2 O3)粉末3kgに水2および2.8%
アンモニア水15mlを混合して内容量5の磁性ボールミ
ルポットに適当量のアルミナボールとともに入れ、ボー
ルミルを72時間行ない酸化ビスマスの平均粒径を0.5〜
2.0μmとしたのち、これに水ガラス600mlを加えて均一
な組成となるように攪拌した。えられた塗液をシャドウ
マスクの電子ビーム照射面側にスプレー塗布し乾燥し
た。この後、シャドウマスクを外囲器に組み込み通常の
カラー陰極線管の製造工程を経てカラー陰極線管を製造
した。
上記のボールミルにおいては、塗液の粘度上昇や酸化ビ
スマスの凝集固化がおこらず、非常にスムーズに酸化ビ
スマスが粉砕された。
えられたカラー陰極線管のカソードの電子放出特性を検
討した結果について述べる。電子ビーム電流0.9mA、電
子ビーム加速電圧25kV、ヒーター電圧6.3Vでカソードの
エミッションライフ特性を測定したばあい、本発明の製
造方法によってえられたシャドウマスクを用いたカラー
陰極線管では、最大エミッション電流のライフ特性が同
形の従来のカラー陰極線管のそれに比べて約15%増の良
好な結果がえられた。
実施例2 酸化ビスマス(Bi2O3)粉末3kgに水2および2.8%ア
ンモニア水100mlを混合して内容量5の磁性ボールミ
ルポットに適当量のアルミナボールとともに入れ、ボー
ルミルを72時間行ない酸化ビスマスの平均粒系を0.5〜
2.0μmとしたのち、これに水ガラス600mlを加えて均一
な組成となるように攪拌した。えられた塗液をシャドウ
マスクの電子ビーム照射面側にスプレー塗布し乾燥し
た。この後、シャドウマスクを外囲器に組み込み通常の
カラー陰極線管の製造工程を経てカラー陰極線管を製造
した。
上記のボールミルにおいては、塗液の粘度上昇や、酸化
ビスマスの凝集固化がおこらず、また塗液のにおいも強
くなく、非常にスムーズに酸化ビスマスが粉砕された。
えられたカラー陰極線管のカソードの電子放出特性を検
討したところ実施例1と同様の結果がえられた。
[発明の効果] 以上のように本発明によれば、ボールミル時におこる塗
液の粘度上昇や凝集固化が防げるとともに、水ガラスと
酸化ビスマスとの接触時間が短いため、シャドウマスク
の塗膜からのガス放出量の非常に少ない長寿命のカラー
陰極線管がえられるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
第1図は通常のシャドウマスク式カラー陰極線管の構成
を示す一部断面概略図である。なお、シャドウマスク
(3)および塗膜(7)は誇張して描かれている。 (図面の符号) (3):シャドウマスク (7):塗膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 克弘 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社材料研究所内 (72)発明者 西浦 久和 兵庫県尼崎市塚口本町8丁目1番1号 三 菱電機株式会社材料研究所内 (72)発明者 服部 睦 京都府長岡京市馬場図所1番地 三菱電機 株式会社京都製作所内 (72)発明者 武岡 国生 京都府長岡京市馬場図所1番地 三菱電機 株式会社京都製作所内 (72)発明者 山本 盛男 京都府長岡京市馬場図所1番地 三菱電機 株式会社京都製作所内 (72)発明者 佐藤 巖 京都府長岡京市馬場図所1番地 三菱電機 株式会社京都製作所内 (72)発明者 渡辺 徹也 京都府長岡京市馬場図所1番地 三菱電機 株式会社京都製作所内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】酸化ビスマス、水およびアンモニア水を混
    合し、前記酸化ビスマスを粉砕することによりえられた
    混合物に水ガラスを添加し、えられた塗液をシャドウマ
    スクの電子ビーム照射面側に塗布することを特徴とする
    カラー陰極線管の製造方法。
  2. 【請求項2】前記混合物中のアンモニアの濃度が酸化ビ
    スマスに対して0.01〜0.1重量%である特許請求の範囲
    第(1)項記載のカラー陰極線管の製造方法
JP13906386A 1986-06-13 1986-06-13 カラ−陰極線管の製造方法 Expired - Lifetime JPH061662B2 (ja)

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DE59706243D1 (de) * 1997-08-01 2002-03-14 Matsushita Display Devices Ger Farbbildröhre

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