JPH06172559A - 一価陰イオン選択性陰イオン交換膜 - Google Patents

一価陰イオン選択性陰イオン交換膜

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JPH06172559A
JPH06172559A JP34981192A JP34981192A JPH06172559A JP H06172559 A JPH06172559 A JP H06172559A JP 34981192 A JP34981192 A JP 34981192A JP 34981192 A JP34981192 A JP 34981192A JP H06172559 A JPH06172559 A JP H06172559A
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JP
Japan
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anion
anion exchange
exchange membrane
chemical
group
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JP34981192A
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Yoshio Sugaya
良雄 菅家
Misaki Kanazawa
美咲 金澤
Haruhisa Miyake
晴久 三宅
Ichiro Terada
一郎 寺田
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AGC Inc
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Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】一価陰イオンの選択透過性に優れ、膜抵抗が低
い陰イオン交換膜を提供する。 【構成】架橋鎖の一部を構成し、かつその固定イオン濃
度が10meq/gH2O以上を有する陰イオン交換基
を有する三次元芳香族重合体からなる。特に重合体は、
芳香族環と連結基からなる重合体であって、陰イオン交
換基を有するセグメントと陰イオン交換基を有しないセ
グメントとのブロック共重合体からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、混合液体より一価陰イ
オンを選択的に透過分離せしめる陰イオン交換膜に関す
る。更に詳しくは、海水濃縮、かん水あるいは河川の脱
塩等の電気透析または混酸廃液からの特定な酸の回収等
の拡散透析に有用な電荷の異なる複数の陰イオンの混合
液体から電荷の小さい一価陰イオンを選択的に透過分離
せしめる陰イオン交換膜に関する。
【0002】
【従来の技術】イオン交換膜を用いて電気透析により、
水溶液中の電解質を濃縮あるいは脱塩するにあたり、イ
オン交換膜に同符号イオン間のイオン選択性を付与する
技術は海水より塩化ナトリウムを濃縮する方法や、かん
水、河川よりNa+ 、Cl- 、NO3 -を除去する方法等
に使用するため、数多くの文献、特許が報告され、工業
的にも実施されている。
【0003】このうち一価陰イオン選択性陰イオン交換
膜については、例えば、スチレン(ビニルピリジン)−
ジビニルベンゼン共重合体系陰イオン交換膜の表面にm
−フェニレンジアミン/ホルマリン等の縮合系の緻密な
架橋薄膜を形成させる方法(特公昭36−1525
8)、陰イオン交換膜の表層部の強塩基性陰イオン交換
基を酸化分解する方法(特公昭40−34649)、膜
表層部に弱塩基性陰イオン交換基、陽イオン交換基また
は不活性基を導入した陰イオン交換膜(特公昭48−3
4999)、表面に陰イオン性電解質を付着、固定させ
た陰イオン交換膜(特公昭50−11981)などが提
案されている。
【0004】一方、限外濾過、逆浸透膜やガス分離膜な
どの分離膜において、機械的強度、加工性の優れたエン
プラ系プラスチックが使用されている。特に耐薬品性が
優れたエンプラ系プラスチック膜にイオン交換基を導入
し、限外濾過や逆浸透での透過性の改良や、イオン選択
透過性を付与し、イオン交換膜への適応が検討されてい
る。
【0005】例えば、繰り返し単位が、
【化6】
【0006】からなるポリスルホンのハロアルキル化共
重合体から合成された陰イオン交換膜が、J.Memb
rane Sci.22巻,325頁(1985)に記
載されている。そしてかかる陰イオン交換膜の使用例と
して、酸の拡散透析や、かん水の電気透析による脱塩が
「繊維と工業」44巻,1号,11頁(1988)に提
案されているが、一価陰イオン選択性を有するエンプラ
系プラスチック陰イオン交換膜については未だ知られて
いない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の一価陰
イオン選択性陰イオン交換膜の手段において、多価の陰
イオンと比べて一価の陰イオンの選択性をより大きくせ
しめる(例えば、海水の電気透析において、NaClを
より選択的に濃縮する場合)には、膜の電気抵抗が増加
したり、膜に通電できる電流密度(限界電流密度)が低
下する問題があった。また、海水よりもカルシウム含有
量が大きな原液(例えば、排煙脱硫装置から排出される
廃液)からカルシウムを濃縮する方法においては、一価
陰イオン選択性が不充分であり、そのため濃縮室や膜内
での硫酸カルシウムが析出する等の問題があった。
【0008】したがって、イオン交換膜法海水濃縮によ
る製塩技術などにおいて、更に電気抵抗の低い一価陰イ
オン選択性陰イオン交換膜が、また、カルシウム含有率
の大きな廃液の処理などにおいては、更に優れた一価陰
イオン選択性や硫酸カルシウムなどが膜内析出しにくい
陰イオン交換膜が要望されている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記した問題
点を解決し、要望を達成するためなされたものであり、
本発明の一価陰イオン選択性陰イオン交換膜は、芳香族
重合体が架橋鎖によりその芳香族環、特にはベンゼン
環、を通じて架橋された三次元芳香族重合体からなる陰
イオン交換膜であって、陰イオン交換基が上記架橋鎖の
一部を構成し、かつ陰イオン交換基の固定イオン濃度
が、10meq/gH2 O以上であることを特徴とす
る。
【0010】本発明の一価陰イオン選択性陰イオン交換
膜は、上記の特定の陰イオン交換基を有する架橋構造を
有することに特徴がある。陰イオン交換基が上記架橋構
造を構成していても、固定イオン濃度が10meq/g
2 O未満であれば、優れた一価陰イオン選択性陰イオ
ン交換膜を示さず、また、固定イオン濃度が30meq
/gH2 O超では膜抵抗が増大する。陰イオン交換基の
固定イオン濃度は、10meq/gH2 O以上、特には
12meq/gH2 O以上で、30meq/gH2 O以
下、特には20meq/gH2 O以下にせしめるのが適
切である。
【0011】本発明を更に詳しく説明すると、本発明に
おいて、芳香族環が架橋鎖により架橋された三次元芳香
族重合体は、代表的には芳香族環にハロアルキル基を有
する芳香族重合体を原料として製造される。
【0012】芳香族環にハロアルキル基を含有する芳香
族重合体としては、クロロメチルスチレン重合体または
その共重合体、またはポリスチレン重合体、芳香族ポリ
スルホン、もしくは芳香族ポリイミド等の芳香族重合体
の芳香族環にハロメチル基を導入した重合体が例示され
る。
【0013】本発明の陰イオン交換膜を得るために、上
記芳香族環にハロアルキル基を含有する芳香族重合体
は、上記ハロアルキル基と反応する官能基を少なくとも
2個有するアミン化合物と反応せしめられ、陰イオン交
換基の導入と架橋構造の導入が同時に起きる。
【0014】上記アミン化合物としては、同一の窒素に
結合した活性水素を1個以上有するアミン化合物、例え
ば、アンモニアの他、メチルアミン、エチルアミン、プ
ロピルアミン、ブチルアミン等のアルキルアミン、ジメ
チルアミン、ジエチルアミン等のジアルキルアミン、ア
ニリン、N−メチルアニリン等の芳香族アミン、ピロリ
ジン、ピペラジン、モルホリン等の複素環アミン、また
はエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルコー
ルアミンが例示される。同一の窒素に結合した活性水素
を1個以上有するアミノ化合物は、上記芳香族重合体の
1つのハロアルキル基と反応し、活性水素を1個失な
い、そしてアミノ化合物が4級化するかまたは残りの活
性水素がハロアルキル基と反応することにより架橋構造
とすることができるが、未架橋構造の弱塩基性陰イオン
交換基の生成が高いことから、好ましくは、アミノ基を
2個以上有するアミン化合物が使用される。
【0015】アミノ基を2個有するアミンとしては、一
般式(R1 )N(R2 )−R3 −(R4 )N(R5
(但しR1 、R2 、R4 、R5 は、互いに同一もしくは
異なる水素原子または炭素数1〜6の炭化水素基であ
る。R3 は、炭素数1〜15の直鎖状もしくは分岐を持
つアルキレン基、または2価の芳香族環あるいは複素環
である。)で表されるアミン化合物またはアミノ基が環
を構成する複素環系ジアミンが好ましく使用される。
【0016】これらの好ましい例としては、m−フェニ
レンジアミン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、1
−メチルイミダゾール、N,N’−ジメチルピペラジ
ン、1,4−ジアザ−ビシクロ[2.2.2]オクタン
等が挙げられる。
【0017】またアミノ基を3個以上有するアミン化合
物としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテト
ラミン、テトラエチレンヘプタミン等のポリエチレンイ
ミン化合物やヘキサメチレンテトラミン等の環状ポリア
ミンなどが例示される。
【0018】上記アミノ基を2個有するアミン化合物の
うちでも、一般式(R1 )N(R2)−(CH2q
(R4 )N(R5 )(但しR1 、R2 、R4 、R5 は上
記と同じ。qは1〜10である。)で表されるジアミノ
アルカンはアルキレン鎖の両末端にアミノ基を有してい
るため、上記ハロアルキル基を有する芳香族重合体との
反応により陰イオン交換基と架橋構造とを導入しやすい
ことから特に好ましく使用される。
【0019】かかるジアミノアルカンとしては、ジアミ
ノメタン、1,2−ジアミノエタン、1,3−ジアミノ
プロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノ
ペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,7−ジアミ
ノヘプタン、1,8−ジアミノオクタン、1,9−ジア
ミノノナン、1,10−ジアミノデカン等の1級アミン
を2個有するアミンの他、それらのN−モノアルキル誘
導体、N,N−ジアルキル誘導体、N,N’−ジアルキ
ル誘導体、N,N,N’−トリアルキル誘導体、N,
N,N’,N’−テトラアルキル誘導体またはN−エタ
ノール誘導体が挙げられ、メチルアミノプロピルアミ
ン、ジメチルアミノプロピルアミン、ジエチルアミノプ
ロピルアミン、ジブチルアミノプロピルアミン、テトラ
メチルエチレンジアミン、アミノエチルエタノールアミ
ン、テトラメチルジアミノプロパン、テトラメチルジア
ミノヘキサン等が例示される。
【0020】かくして上記したアミン化合物は、ハロア
ルキル基を有する芳香族重合体と接触させることによ
り、架橋鎖−(R1 )N+ (R2 )−R3 −(R4 )N
+ (R5 )−(但しR1 、R2 、R3 、R4 、R5 は上
記と同じ。)を通じて芳香族環が架橋され、同時に陰イ
オン交換基が導入される。上記ハロアルキル基を有する
芳香族重合体は、アミン化合物と反応後は三次元の網状
構造を有し、成形が困難であるので、ハロアルキル基を
有する芳香族重合体は、アミン化合物と反応する前に膜
状に成形せしめられ、膜状にてアミン化合物と反応せし
められる。
【0021】ハロアルキル基を有する芳香族重合体は、
上記したクロロメチルスチレン−ジビニルベンゼン共重
合体などの種々の重合体が使用できるが、なかでも陰イ
オン交換膜としての選択透過性や機械的性質が優れるこ
とから、繰り返し単位内に一般式−X−Ar−Y−(但
しX、Yは、−O−、−S−、炭素数1〜13のアルキ
レン基または単結合である。Arは、
【0022】
【化7】
【0023】を有する。但しR6 〜R10は、互いに同一
または異なるハメットの置換基定数が負の置換基であ
り、aは0〜3、b+c及びd+eはいずれも0〜5で
ある。)を含有する重合体からなり、その芳香族環にハ
ロアルキル基を有する芳香族重合体が好ましくは使用さ
れる。かかるハロアルキル基が導入される芳香族重合体
の好ましい例としては、
【0024】
【化8】
【0025】
【化9】
【0026】
【化10】
【0027】等の重合体に、ハロアルキル基を0.5〜
2.5meq/g乾燥樹脂、好ましくは0.8〜2.0
meq/g乾燥樹脂、になるように導入したものが挙げ
られる(但し化8、化9及び化10において、pは10
〜400である。)。
【0028】本発明は、なかでも繰り返し単位内に化7
をブロック的に含有する重合体からなるブロック共重合
体の使用が好ましい。これらの共重合体は、ポリフェニ
レンオキシド/ポリエーテルスルホン共重合体、ポリフ
ェニレンスルフィド/ポリエーテルスルホン共重合体、
ポリアリールエーテルスルホン/ポリエーテルスルホン
共重合体、またはポリアリールエーテルスルホン/ポリ
チオエーテルスルホン共重合体である。これらの共重合
体は、
【0029】
【化11】
【0030】で表されるものが例示される。但しm、n
はいずれも2〜200であり、m/nは100/1〜1
/10であり、分子量は5,000〜200,000、
好ましくは10,000〜100,000である。これ
らの重合体は本出願人による特開平1−215348、
特開平2−245035及び特開平2−248434に
記載されている方法によって得ることができる。
【0031】これらの上記ブロック共重合体が何故に本
発明の一価陰イオン選択性陰イオン交換膜として優れる
かは、必ずしも明らかにされていないが、恐らく、導入
されるハロアルキル基が、膜内に局所的に集中している
ため、アミン化合物による架橋構造を有する陰イオン交
換基の導入率が高められていると信じられる。しかしな
がらかかる説明は本発明の理解の助けのため述べたもの
であり、本発明を限定するものではない。
【0032】上記芳香族重合体の芳香族環へのハロアル
キル基の導入方法としては、芳香族環にアルキル基を有
する重合体を原料とする場合には、塩素化、臭素化等の
反応も使用できる。アルキル基を有しない場合には、ク
ロロメチルメチルエーテル、1,4−ビス(クロロメト
キシ)ブタン、1−クロロメトキシ−4−クロロブタ
ン、ホルマリン−塩化水素、パラホルムアルデヒド−塩
化水素等の親電子反応性のクロロメチル化反応により芳
香族重合体の芳香族環にクロロメチル基等のハロアルキ
ル基を選択的に導入することができる。
【0033】かくして得られた芳香族環にハロアルキル
基を有する芳香族重合体は、好ましくは、以下の方法に
て陰イオン交換基の導入とともに架橋が行われ、本発明
の一価陰イオン選択性陰イオン交換膜とすることができ
る。
【0034】(1)上記芳香族重合体を溶液化せしめ、
流延し、膜状に成形せしめた後、該膜状物をハロアルキ
ル基と反応する官能基を少なくとも2個有するアミン化
合物と接触させる。
【0035】(2)上記芳香族重合体を溶液化せしめ、
ハロアルキル基と反応する官能基を少なくとも2個有す
るアミン化合物を混合した溶液とした後、流延し、膜状
に成形する。
【0036】上記(1)の方法においては、芳香族重合
体の膜状物の表面をアミン化合物と接触させ、その後に
3級アミンと接触させて膜内部の残余のハロアルキル基
を4級化する方法も、一価陰イオン選択性が高く、膜抵
抗が低い陰イオン交換膜が得られるため好ましく使用さ
れる。
【0037】かくて得られる一価陰イオン選択性陰イオ
ン交換膜は、イオン交換容量0.5〜3.0meq/g
乾燥樹脂、好ましくは0.8〜2.5meq/g乾燥樹
脂で、固定イオン濃度が10〜30meq/gH2 O、
好ましくは12〜25meq/gH2 O、膜厚1〜40
0μm、好ましくは2〜200μm、特には5〜50μ
mを有することが好適である。
【0038】本発明の一価陰イオン選択性陰イオン交換
膜は、寸法安定性、取扱性等の機械的な強度を向上させ
るために、多孔性基材により補強することができる。か
かる多孔性基材は、陰イオン交換膜に埋め込んで使用で
きる他、陰イオン交換膜と多孔性基材との複層化して使
用することもできる。膜の形状は、一般的な平面状だけ
ではなく、袋状、中空糸、中空管などの形状にすること
もできる。
【0039】本発明の一価陰イオン選択性陰イオン交換
膜は、陽極と陰極との間に配置され、通電により陰極側
の一価陰イオンを陽極側に選択的に透過せしめるプロセ
スや、陽イオン交換膜と本発明の一価陰イオン選択性陰
イオン交換膜を、陽極と陰極間に交互に組み込んだ電気
透析槽により、海水からの食塩の濃縮や、河川や地下か
ん水からのNa+ 、Mg+ 、Ca++、Cl- 、NO3 -
除去、または排煙脱硫廃液等のCa++含有率の大きな液
から、Cl- の除去等に使用される。また一価及び多価
の複数の陰イオンを含有する酸を本発明の一価陰イオン
選択性陰イオン交換膜の一面に接し、他方の面に水を接
触せしめ、一価陰イオン(F- 、NO3 -の環境汚染イオ
ン)の酸を選択的に水側に回収することにも使用され
る。
【0040】
【作用】本発明において、上記特定の固定イオン濃度を
有し、かつ架橋構造を構成する陰イオン交換膜が、何故
優れた一価陰イオン選択性を示すかは未だ解明されてい
ないが、従来の一価陰イオン選択性陰イオン交換膜にお
ける陰イオン交換基は、例えば、
【0041】
【化12】
【0042】の如く、ポリマー鎖に懸垂している。一
方、これと異なり、本発明の一価陰イオン選択性陰イオ
ン交換膜は、例えば、
【0043】
【化13】
【0044】に示されるような架橋構造を有しているた
め、水和半径の大きな多価陰イオンの透過に対し立体障
害として作用しているためと考えられる。しかしなが
ら、かかる説明は本発明の理解の助けのため述べたもの
であり、かかる説明により本発明が限定されるものでは
ない。
【0045】
【実施例】本発明を実施例により説明するが、本発明
は、かかる実施例に限定されるものではない。
【0046】[実施例1]特開昭61−168629に
記載された合成法と同様にして4,4−ジフェノールと
ジクロロジフェニルスルホンを反応させ、芳香族ポリス
ルホンのユニットからなる固有粘度0.22のプリカー
サーを合成し、ついで該プリカーサーとジクロロジフェ
ニルスルホンと硫化ナトリウムを反応させ、芳香族ポリ
スルホンとポリチオエーテルスルホンが等モルで、固有
粘度0.65の化14を有するブロック共重合体Aを得
た。
【0047】
【化14】
【0048】次に、共重合体Aを、クロロメチルメチル
エーテルと塩化錫の存在下で反応せしめクロロメチル化
共重合体Bを得た。共重合体BのNMR測定から、ジフ
ェノールの芳香族環に選択的にクロロメチル基が導入さ
れていることが確認され、クロロメチル基含有量は2.
04mmol/g樹脂であった。得られた共重合体Bを
N,N’−ジメチルホルムアミドに溶解した後、流延
し、50℃にて乾燥し、膜厚25μmの共重合体膜B1
を得た。共重合体膜B1をN,N,N’N’−テトラメ
チルジアミノプロパン/メタノール溶液中に60℃で2
40時間浸漬し、一価陰イオン選択性陰イオン交換膜C
1を得た。この陰イオン交換膜C1のイオン交換容量
(meq/g樹脂)、固定イオン濃度(meq/gH2
O)、および0.5N NaCl中の交流抵抗(Ω・c
2 )を表1に示す。
【0049】得られた陰イオン交換膜C1を塩化銀電極
を有する陰極側に、一方、セレミオンCMV[旭硝子
(株)製陽イオン交換膜]を銀電極を有する陽極側にし
て、三室型の電気透析セルを組み、陰極室に0.28N
NaClと0.02N Na2 SO4 の混合液を、陽
極室に0.5N NaClを、また、陰イオン交換膜C
1とセレミオンCMWで区画された中央の室に2N N
aClを満たし、40℃で電流密度2A/dm2 にて、
中央の室に電解質を濃縮せしめた。
【0050】陰イオン交換膜C1を透過し中央の室に濃
縮されたCl- イオン、SO4 -- イオンを分析し、各C
- 、SO4 -- の電流効率から次式により選択係数Tを
算出し、結果を表1に示す。
【0051】T=(膜を透過したSO4 --の電流効率/
膜を透過したCl- の電流効率)/(陽極側のSO4 --
の濃度/陽極側のCl- の濃度)
【0052】[実施例2]実施例1においてクロロメチ
ル化反応条件を変え、クロロメチル基含有量を1.75
mmol/g樹脂とした共重合体膜D1を得た以外、実
施例1と同様にして、陰イオン交換膜E1を得た。陰イ
オン交換膜E1のイオン交換容量、固定イオン濃度、
0.5N NaCl中の交流抵抗及び選択係数Tを求め
た結果を表1に示す。
【0053】[比較例1]実施例1で得たクロロメチル
化共重合体膜B1をトリメチルアミン/メタノール溶液
でアミノ化した以外全く同様にして、イオン交換容量、
固定イオン濃度、0.5N NaCl中の交流抵抗及び
選択係数Tを求めた結果を表1に示す。
【0054】[比較例2]実施例2で得たクロロメチル
化共重合体膜D1をトリメチルアミン/メタノール溶液
でアミノ化した以外全く同様にして、イオン交換容量、
固定イオン濃度、0.5N NaCl中の交流抵抗及び
選択係数Tを求めた結果を表1に示す。
【0055】[比較例3]実施例1においてクロロメチ
ル化反応条件を変え、クロロメチル基含有量を2.6m
mol/g樹脂とした共重合体膜とした以外、実施例1
と同様にして陰イオン交換膜を得た。得られた膜のイオ
ン交換容量、固定イオン濃度、0.5NNaCl中の交
流抵抗及び選択係数Tを求めた結果を表1に示す。
【0056】
【表1】
【0057】[実施例3]実施例1で得たクロロメチル
化共重合体膜B1の3枚を、それぞれジアミノエタン/
メタノール溶液、ジアミノプロパン/エタノール溶液、
ジアミノヘキサン/エタノール溶液に浸漬し、陰イオン
交換膜C2、C3及びC4を得た。実施例1と同様にし
て選択係数Tを求めた結果を表2に示す。
【0058】[実施例4]実施例2で得たクロロメチル
化共重合体膜D1の3枚を、それぞれジアミノエタン/
メタノール溶液、ジアミノプロパン/メタノール溶液、
ジアミノヘキサン/メタノール溶液に浸漬し、陰イオン
交換膜E2、E3及びE4を得た。実施例2と同様にし
て選択係数Tを求めた結果を表2に示す。
【0059】
【表2】
【0060】
【発明の効果】本発明の一価陰イオン選択性陰イオン交
換膜は特定の固定イオン濃度を有する架橋構造を有する
結果、SO4 -- 等の多価陰イオンよりCl- 、NO3 -
等の一価陰イオンの選択透過性に優れる。特に芳香族環
と連結基からなる重合体において、陰イオン交換基の導
入をブロック的に行った結果、膜抵抗が低くかつ一価陰
イオン選択性透過性が高く、機械的強度の優れた膜が得
られる。この結果、海水濃縮における省エネルギープロ
セスや排煙脱硫廃液等のカルシウム濃度が高い液の濃縮
・脱硫プロセスに有利に利用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺田 一郎 神奈川県横浜市神奈川区羽沢町1150番地 旭硝子株式会社中央研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】芳香族重合体が架橋鎖によりその芳香族環
    を通じて架橋された三次元芳香族重合体からなる陰イオ
    ン交換膜であって、陰イオン交換基が上記架橋鎖の一部
    を構成し、かつ陰イオン交換基の固定イオン濃度が、1
    0meq/gH2 O以上であることを特徴とする一価陰
    イオン選択性陰イオン交換膜。
  2. 【請求項2】架橋鎖が−(R1 )N+ (R2 )−R3
    (R4 )N+ (R5 )−(但しR1、R2 、R4 及びR5
    は水素原子または互いに同一もしくは異なる炭素数1
    〜6の炭化水素基である。R3 は直鎖状もしくは分岐を
    もつアルキレン基、2価の芳香族環または複素環であ
    る。)である請求項1の一価陰イオン選択性陰イオン交
    換膜。
  3. 【請求項3】芳香族重合体が、繰り返し単位に、−X−
    Ar−Y−(但しX、Yは−O−、−S−、炭素数1〜
    13のアルキレン基または単結合である。Arは化1を
    有する。 【化1】 但しR6 〜R10は互いに同一または異なるハメットの置
    換基定数が負の置換基であり、aは0〜3、b+c及び
    d+eはいずれも0〜5である。)を有する請求項1ま
    たは2の一価陰イオン選択性陰イオン交換膜。
  4. 【請求項4】芳香族重合体が、以下の化2、化3または
    化4を有する請求項1、2または3の一価陰イオン選択
    性陰イオン交換膜(但しpは10〜400である。)。 【化2】 【化3】 【化4】
  5. 【請求項5】芳香族重合体が、化5を有するブロック共
    重合体からなる請求項1、2または3の一価陰イオン選
    択性陰イオン交換膜(但しm、nはいずれも2〜200
    であり、m/nは10/1〜1/10である。)。 【化5】
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