JPH0618557B2 - 医療用導電性粘着剤およびそれを用いた医療用粘着電極 - Google Patents

医療用導電性粘着剤およびそれを用いた医療用粘着電極

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JPH0618557B2
JPH0618557B2 JP60274154A JP27415485A JPH0618557B2 JP H0618557 B2 JPH0618557 B2 JP H0618557B2 JP 60274154 A JP60274154 A JP 60274154A JP 27415485 A JP27415485 A JP 27415485A JP H0618557 B2 JPH0618557 B2 JP H0618557B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は導電性粘着剤の層を電極板表面に設けた医療用
粘着電極に関する。
(従来の技術) 心電計,筋電計,脳波計,低周波治療器,手術用電気メ
スなどの医療用電気機器を使用する場合には,皮膚表面
に信号用電極やアース用電極を貼付し,皮膚表面の所定
場所とこれら機器とを電気的に接続したり皮膚表面を接
地することが行われる。医療用粘着電極の素材や形状,
さらにはその電極の皮膚表面への固定手段について種々
の改良がなされており,現在では導電性粘着剤層が金属
箔製電極板表面に設けられた粘着電極が好適に利用され
ている。
このような粘着電極に使用されうる導電性粘着剤として
は,例えば,特開昭52-95895号公報には,α,β−オレ
フィン性不飽和カルボン酸と末端が第4アンモニウム基
である1価もしくは多価アルコールとのエステルを含む
ポリマーと多価アルコールとを含有する粘着剤が開示さ
れている。特開昭56-36939号公報には,(メタ)アクリ
ル酸,マレイン酸などの有機カルボン酸の塩(アルカリ
金属塩,アミン塩など)を5モル%以上の割合で含むポ
リマーとグリセリンなどの多価アルコールとを含有する
粘着剤が開示されている。さらに,特開昭56-36940号公
報には,ポリビニルアルコールなどの非イオン性親水性
ポリマーとグリセリンなどの水溶性可塑剤とを含有する
粘着剤が開示されている。
上記医療用粘着電極に用いられる電極板には,通常,
錫,アルミニウム,錫−アルミニウム合金などが,導電
性が良好でありかつ比較的安価であることなどから,好
適に利用される。しかし,このような電極板に上記導電
性粘着剤を接触させたまま放置すると電極板の金属が短
期間のうちに腐食される。例えば,電極板として錫を用
いると黒〜褐色の斑点が不規則に発生し,次第にその数
が増す。電極板としてアルミニウムを用いると腐食によ
り変色し穿孔が発生する。腐食の進行とともに孔の数が
増加し,その径も大きくなる。このような電極は導電性
が低下するばかりでなく,穿孔が生じると電極としての
用をなさない。一般に,粘着剤の導電性の度合が高くか
つ粘着性に優れた粘着剤ほど電極板を腐食しやすいとい
う現象が認められる。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は上記従来の欠点を解決するものであり,その目
的とするところは,各種医療用電気機器に利用され得,
優れた導電性と粘着性とを有し,かつ,電極板を腐食す
ることのない導電性粘着剤を提供することにある。本発
明の他の目的は,上記優れた性質を有する粘着剤の層が
電極板表面に設けられた医療用粘着電極を提供すること
にある。
(問題点を解決するための手段) 本発明の医療用導電性粘着剤は,(a)置換アンモニオ基
を有するポリマー;(b)グリセリンおよび/もしくはジ
グリセリンでなる軟化剤;および(c)リン酸アルカリ金
属塩,リン酸アンモニウム塩,ピロリン酸アルカリ金属
塩,ピロリン酸アンモニウム塩,サリチル酸アルカリ金
属塩,サリチル酸アンモニウム塩,クエン酸アルカリ金
属塩,クエン酸アンモニウム塩および上記塩の複塩でな
る群から選択される少なくとも一種の腐食防止剤を含有
し,そのことにより上記目的が達成される。
本発明の医療用粘着電極は,導電性粘着剤層が電極板の
少なくとも一部に設けられた医療用粘着電極であって,
該粘着剤は,(a)置換アンモニオ基を有するポリマー;
(b)グリセリンおよび/もしくはジグリセリンでなる軟
化剤;および(c)リン酸アルカリ金属塩,リン酸アンモ
ニウム塩,ピロリン酸アルカリ金属塩,ピロリン酸アン
モニウム塩,サリチル酸アルカリ金属塩,サリチル酸ア
ンモニウム塩,クエン酸アルカリ金属塩,クエン酸アン
モニウム塩および上記塩の複塩でなる群から選択される
少なくとも一種の腐食防止剤を含有し,そのことにより
上記目的が達成される。
本発明の医療用導電性粘着剤の主成分であるポリマー
は,次の構造式を有する(メタ)アクリルアミド誘導体
(I)および/もしくは(メタ)アクリル酸エステル誘
導体(II)を共重合成分(第1共重合成分)として含有
する共重合体である: (ここで,R1はHまたはCH3;R2は炭素数1〜6の飽和
炭化水素基;R3,R4およびR5は炭素数1〜4のアルキル
基;そしてXはCl,Brなどのハロゲン原子である) (ここで,R6はHまたはCH3;R7は炭素数1〜6の飽和
炭化水素基またはヒドロキシル基を有する炭素数1〜6
の飽和炭化水素基;R8,R9およびR10は炭素数1〜4のア
ルキル基;そしてXはCl,Brなどのハロゲン原子であ
る)。
上記構造式で示される化合物のうち,(メタ)アクリル
アミド誘導体(I)としては,2(アクリルアミド)エ
チルトリメチルアンモニウムクロライド,2(メタクリ
ルアミド)エチルトリメチルアンモニウムクロライド,
3(アクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウム
クロライド,3(メタクリルアミド)プロピルトリメチ
ルアンモニウムクロライド,3(メタクリルアミド)プ
ロピルジエチルメチルアンモニウムクロライド,3(メ
タクリルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムブロ
マイド,3(アクリルアミド)イソペンチルトリメチル
アンモニウムクロライドなどがある。(メタ)アクリル
酸エステル誘導体(II)としては,2(アクリルオキ
シ)エチルトリメチルアンモニウムアイオダイド,2
(メタクリルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムク
ロライド,3(アクリルオキシ)プロピルトリメチルア
ンモニウムクロライド,3(メタクリルオキシ)プロピ
ルトリメチルアンモニウムクロライド,3(メタクリル
オキシ)2ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム
クロライドなどがある。
上記第1共重合成分とともに共重合体を形成する共重合
成分(第2共重合成分)としては,ブチルアクリレー
ト,2ヒドロキシエチルアクリレート,2ヒドロキシエ
チルメタクリレート,2ヒドロキシプロピルアクリレー
ト,2ヒドロキシプロピルメタクリレート,エチルアク
リレート,ブトキシエチルアクリレート,エトキシブチ
ルアクリレート,テトラヒドロフルフリルアクリレー
ト,アクリルアミド,メタクリルアミド,N−ジメチル
アクリルアミド,N−ジメチルメタクリルアミド,N−
ブトキシメチルアクリルアミド,ジメチルアミノプロピ
ルメタクリルアミド,ジメチルアミノエチルアクリレー
ト,ジエチルアミノエチルアクリレート,ポリエチレン
グリコールメタクリレート,ポリプロピレングリコール
メタクリレート,グリセロールメタクリレート,酢酸ビ
ニル,プロピオン酸ビニル,ビニルピロリドン,ジアセ
トンアクリルアミドなどがある。
共重合体中には第1共重合成分が20〜70重量%の割合
で,そして第2共重合成分が80〜30重量%の割合で含有
される。本発明の粘着剤の導電性は,主として,共重合
体中の第1共重合成分に起因するため,第1共重合成分
が過少であると実質的に導電性が得られない。過剰であ
ると粘着剤が吸湿性を示す。第1および第2共重合成分
はそれぞれ2種以上が混合されていてもよい。
上記第1共重合成分および第2共重合成分(いずれも単
量体)を通常のラジカル重合方法,例えば,溶液重合法
により重合反応に供して,共重合体が得られる。溶液重
合法による場合は,溶媒としては,使用する各単量体お
よび生成する共重合体を溶解させうる溶媒が利用され
る。このような溶媒は,使用する単量体の組成により異
なるが,例えば,アルコール,水−アルコール混液(ア
ルコールは,メタノール,エタノール,イソプロパノー
ルなど)が用いられる。
共重合体を得るには,例えば,まず,上記の各単量体と
溶媒とを還流冷却器付き反応器に仕込む。単量体の仕込
濃度は30〜80%が好適である。次に,反応器内を窒素な
どの不活性ガスにより置換し,加熱・攪拌しながら触媒
の投入を開始する。触媒は,重合反応に通常用いられる
アゾビス系,過酸化物系などが好適に用いられる。触媒
量は,通常,全単量体のモル数の0.1〜0.5モル%の範囲
が採用される。触媒は全量の1/20〜1/5の量ずつ適宜分
割して反応液に投入される。触媒投入間隔は,使用する
触媒の半減期の0.5〜1.5倍とすることが好ましい。反応
温度は通常50〜80℃である。第1および第2共重合成分
が含まれるこのような反応系においては共重合性が高く
暴走反応やゲル化の危険が比較的少ない。しかし,特に
単量体の仕込濃度が50%以上の場合には,反応系に数回
〜十数回にわたり溶媒を加えて粘度を低下させる濃度漸
減法により暴走反応やゲル化が起こらないようにするこ
とが好ましい。反応時間は単量体組成,触媒の種類や
量,反応条件などにより異なるが,通常,約20〜50時間
である。このようにして,共重合体を含む粘稠な溶液が
得られる。
このようにして得られた共重合体は,粘着剤の主成分と
なる。この共重合体は共重合成分の種類や量により,そ
れ自体で粘着性を有する場合もあるが,通常,非粘着性
で乾燥状態では比較的もろく硬い樹脂状である。乾燥状
態では導電性も発現されない。しかし,これに適当な軟
化剤が加えられると,共重合体は軟化して粘着性を有
し,粘着剤として機能するようになる。内部凝集力も適
度となり粘弾性的性質を有し導電性を示すようになる。
軟化剤としては,水が用いられうるが,蒸発により粘着
性や導電性が変化するため,通常,グリセリンおよび/
もしくはジクリセリンが利用される。軟化剤の量は共重
合成分の組成,軟化剤の種類,粘着剤層の厚み,所望す
る粘着性の度合などにより異なるが,通常,共重合体10
0重量部に対して10〜90重量部の範囲である。過少であ
ると粘着性が発現されないばかりか導電性も得られな
い。共重合体に軟化剤が加えられて軟化し,粘着剤とし
て機能する状態であれば導電性も充分である。軟化剤量
が過剰であると得られる粘着剤の接着性は増大するが,
軟化し流動性を有するようになる。
上記共重合体と軟化剤とを含有する粘着剤は優れた導電
性と粘着性とを有する。しかし,これを錫やアルミニウ
ムなどの金属に長期間接触させると金属を腐食させる欠
点がある。そのため本発明の粘着剤では,さらに,腐食
防止剤が加えられる。腐食防止剤としてはリン酸アルカ
リ金属塩,リン酸アンモニウム塩,ピロリン酸アルカリ
金属塩,ピロリン酸アンモニウム塩,サリチル酸アルカ
リ金属塩,サリチル酸アンモニウム塩,クエン酸アルカ
リ金属塩,クエン酸アンモニウム塩および上記塩の複塩
でなる群から選択される少なくとも一種が用いられる。
このような腐食防止剤としては,例えば,リン酸三ナト
リウム,リン酸三カリウム,リン酸水素二ナトリウム,
リン酸水素二カリウム,リン酸二水素ナトリウム,リン
酸二水素カリウム,リン酸三アンモニウム,リン酸水素
二アンモニウム,リン酸二水素アンモニウム,リン酸水
素アンモニウムナトリウム,ピロリン酸ナトリウム,ピ
ロリン酸カリウム,ピロリン酸アンモニウム,クエン酸
二ナトリウム,クエン酸二カリウム,クエン酸三ナトリ
ウム,クエン酸二アンモニウム,クエン酸三アンモニウ
ム,サリチル酸ナトリウム,サリチル酸カリウム,サリ
チル酸アンモニウムがある。これらは2種以上混合され
て用いられてもよい。
このような腐食防止剤は,通常,共重合体100重量部あ
たり1〜30重量部の割合で粘着剤中に配合される。腐食
防止剤の量が過少であると腐食防止効果が得られない。
過剰であると粘着剤の粘着性が低下する。さらに,腐食
防止剤により粘着剤の系が酸性もしくはアルカリ性とな
るため,粘着剤が皮膚刺激性を有する場合もある。腐食
防止剤が上記範囲で加えられた粘着剤はアルミニウムや
錫などの金属を全く腐食しないか,製品化された場合に
実用上全く問題のない程度に腐食速度が遅い。しかも,
粘着剤の導電性および粘着性に影響を与えることがな
く,皮膚に対する刺激もない。腐食防止剤の作用機構の
詳細は不明であるが,腐食防止剤自体が解離しやすい性
質をもち,解離して生じたイオンが,主としてイオン反
応によるとされている金属の腐食反応に関与して,これ
を防止もしくは遅延させるものと考えられる。
本発明の粘着剤中には,通常,共重合体,軟化剤および
腐食防止剤の合計量中に共重合体が30〜90重量%の割合
で,軟化剤が5〜50重量%の割合で,そして腐食防止剤
が1〜20重量%の割合で含有される。
上記共重合体,軟化剤および腐食防止剤の他に,粘着剤
中には必要に応じて充填剤,粘着剤を皮膜としたときの
強度調整剤,粘着性調整剤,導電性調整剤などの添加剤
が含有される。これらのうち,充填剤には,炭酸カルシ
ウム,炭酸マグネシウム,亜鉛華,酸化アルミニウムな
どがある。皮膜強度調整剤には,ポリビニルアルコー
ル,ポリビニルピロリドン,ポリアクリル酸,ビニルメ
チルエーテル−無水マレイン酸共重合体,ヒドロキシメ
チルセルロース,アラビアゴム,膠,トラガカントゴ
ム,カラヤゴムなどがある。粘着性調整剤には,ポリエ
チレングリコール,ポリプロピレングリコール,ブチレ
ングリコール,アミレングリコール,トリメチロールエ
タン,ソルビトール,ジエタノールアミン,アルキル硫
酸トリエタノールアミン,脂肪酸ジエタノールアミド,
アミノアルキルプロパノール,塩化マグネシウムなどが
ある。導電性調整剤には,ベヘニルトリメチルアンモニ
ウムクロライド,ラウリルトリメチルアンモニウムクロ
ライド,オクタデシルトリメチルアンモニウムクロライ
ド,ジメチルドデシルアンモニウム酢酸などがある。上
記,添加剤の量は個々により異なるが,通常,共重合
体,軟化剤および腐食防止剤の合計重量の約40%以下で
ある。過剰であると,例えば,粘着剤の粘着性や導電性
が低下する。
本発明の粘着剤を調製するには,例えば,まず,上記共
重合反応により調製された共重合体溶液に必要に応じて
溶媒を添加し粘度調整を行う。これに軟化剤および腐食
防止剤,さらに必要に応じて,上記充填剤,皮膜強度調
整剤などが加えられて粘着剤溶液が得られる。通常,軟
化剤はそのまま,そして,腐食防止剤は水やアルコール
の濃厚溶液として添加される。粘着剤溶液の固形分濃度
は,25〜35%に調整される。この粘着剤溶液を塗布・乾
燥すると粘着剤層が形成される。
本発明の医療用粘着電極に用いられる電極板の材質とし
ては錫,アルミニウム,ニッケル,クロム,銀,金,白
金,鉄,銅やこれらの合金などが用いられる。特に,導
電性に優れかつ比較的安価な錫,アルミニウムおよび錫
−アルミニウム合金が好適に用いられる。これら金属を
厚さ20〜200μmの金属箔として,あるいは補強用裏打
部材とのラミネート体として電極板が形成される。電極
板の大きさはその用途により異なるが,例えば心電計の
電極である場合には,その直径は20〜50mmである。補強
用裏打部材には,例えば,ポリエチレンテレフタレー
ト,ポリエチレン,ポリプロピレン,ポリ塩化ビニル,
ナイロン,ポリウレタン,エチレン−酢酸ビニル共重合
体,エチレン−アクリル酸エステル共重合体,繊維素誘
導体などの樹脂でなるフィルムもしくはシート;天然繊
維,合成繊維などを用いた紙,織布および不織布;があ
る。補強用裏打部材自体がラミネート体であってもよ
い。
このような電極板表面に粘着剤層を設けるには,例え
ば,軟化剤,腐食防止剤などが加えられた上記粘着剤溶
液を上記導電性基材上に流延・乾燥する。粘着剤溶液を
剥離紙上に流延・乾燥した後,導電性基材表面に転写し
てもよい。粘着剤層の厚みは100〜1000μm,好ましく
は100〜600μmである。このように比較的薄い層であっ
ても充分な粘着性が得られる。このようにして粘着剤層
が形成された導電性基材は,例えば,剥離紙をあてたま
ま打抜加工に供され,所望の形状の粘着電極が得られ
る。導電性基材を所望の形状に調製してからこれに粘着
剤層を形成してもよい。
第1図および第2図に示すように,本発明の粘着電極1
は,例えば,円盤状の金属箔製電極板11と,この電極板
11の片面に設けた導電性粘着剤層12とを有する。導電性
粘着剤層12の表面(被測定者の皮膚表面に接触する側)
にはシリコーンなどを薄く塗布・キュアー処理した剥離
紙13が張りつけられる。この剥離紙13は導電性粘着剤層
12を保護するものであり,該電極を皮膚に取りつけると
きに剥離される。電極板11の一部には外側方に突出する
突起部110が設けられる。突起部110には粘着剤層が設け
られておらず,第3図に示すように,この突起部110に
導線31を介して心電計などの医療用電気機器3に電気的
に接続される。突起部110への導線の接続はクリップな
どを介して行われる。電極板としては,金属箔と裏打部
材とのラミネート体を用いることもできる。ラミネート
体を用いる場合の金属箔の厚みは10〜50μmが適当であ
る。このような電極としては,金属箔製電極板11の代わ
りにラミネート体を用いたこと以外は,第1図および第
2図と同様の構造をもつ電極が用いられうる。さらに,
第4図および第5図に示すように,補強用裏打部材211
と金属箔212とのラミネート体でなる電極板21の突起部2
10の一部に金属製端子213を貫通させた電極も好適に用
いられる。この金属製端子213は導電性に優れた鉄,ニ
ッケルなどで形成される。電極板21の金属箔面に金属製
端子213が突出した部分には,該金属製端子213が皮膚と
接触するのを避けるために,絶縁シート214が接着され
る。突起部210の裏打部材面から突出した金属製端子213
の先端にクリップなどで導線が接続され,該導線を介し
て電極2と医療用電気機器が接続される。第5図におい
て22および23は第2図の12および13と同様,それぞれ粘
着剤層および剥離紙を示す。
(作用) 本発明によれば,このように,導電性と粘着性とに優れ
た粘着剤が得られる。本発明の粘着剤の層を電極板表面
に設けた粘着電極は導電性に優れるため,例えば,心電
計などの測定機器に利用すると良好な測定感度が得られ
る。従来の導電性粘着剤はいずれも錫やアルミニウムを
腐食する性質をもっているのに対して,本発明の粘着剤
はこれら金属を腐食しないため,錫やアルミニウムを電
極板として,優れた性質の粘着電極が安価に製造され
る。電極を長期間保存しても錫やアルミニウムなどの電
極板が腐食を受けて導電性が変化することがなく,ま
た,粘着剤自体の導電性が変化することもない。粘着剤
は皮膚刺激性がないため電極を長時間皮膚表面に貼付し
てもかぶれが生じにくい。
(実施例) 本発明を実施例につき説明する。
実施例1−1 (A)粘着剤の調製:(メタ)アクリルアミド誘導体
(第1共重合成分)として3(メタクリルアミド)プロ
ピルトリメチルアンモニウムクロライド45重量部,第2
共重合成分としてアクリル酸ブチル55重量部,そして溶
媒としてエチルアルコール−水混液(90:10)を還流冷却
装置をそなえた反応容器に仕込み,50%溶液とした。N
気流下,攪拌しながら50℃で12時間,60℃で12時間,
さらに70℃で24時間反応を行なった。重合触媒としては
アゾビスイソブチロニトリルを上記モノマーの合計量の
0.4重量%をエチルアルコール−酢酸エチル混液(90:1
0)に0.4重量%となるように溶解して用いた。触媒は50
℃では6時間おきに2回,60℃では4時間おきに3回,
そして70℃では3時間おきに7回に分割して反応系に投
入した。重合反応中に反応液の粘度が著しく上昇した場
合には,攪拌が困難となりゲル化や暴走反応が起こるお
それもあるため,溶媒で反応液を希釈した。得られた反
応液は粘稠な透明溶液であった。この反応液(共重合体
溶液)を溶媒で希釈し後述の軟化剤などを配合するのに
適した粘度(ポリマー成分25〜35%)とした。この溶液
のポリマー成分100重量部に対して軟化剤としてグリセ
リンを45重量部,そして腐食防止剤としてリン酸水素二
ナトリウム(無水)4重量部を加えて粘着剤溶液を得
た。この粘着剤溶液,後述の実施例1−2〜1−6およ
び比較例1−1〜1−6で得られる粘着剤溶液をそれぞ
れ非伸縮性裏打シート上に塗布・乾燥し50μmの層厚と
したときの粘着力はいずれも600〜900g/15mm(JIS−
Z 1522,180°折返し法により測定)である。
(B)粘着剤の腐食性評価:(A)項で得られた粘着剤
溶液を錫基材およびアルミニウム基材上にそれぞれ100c
m2の広さに塗布・乾燥し,厚さ約200μmの粘着剤層を
形成した。ここで使用した錫基材は厚さ15μmの錫箔と
厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フ
ィルムのラミネート体である。錫箔面には3mm間隔で切
り込み線が形成されており,この面に上記粘着剤層を形
成した。アルミニウム基材としては厚さ30μmの軟質ア
ルミニウム箔を利用した。粘着剤層が形成された各基材
を60℃,70%RHの条件下で放置し,基材が所定の程度に
まで腐食されるのに要する時間を測定した。ここで,所
定の程度にまで腐食されるとは,錫基材を用いた場合に
は錫箔面が25%の割合で腐食された状態を示す。アルミ
ニウム基材を用いた場合には,基材10cm2あたりに1個
の割合で孔が生じた状態を示す。この実施例では240時
間放置したが錫基材の場合もアルミニウム基材の場合も
上記程度にまで腐食されることはなかった。本実施例,
実施例1−2〜1−3および比較例1−1〜1−3(B
項)の結果をあわせて表1(a)に示す。実施例1−4〜
1−6および比較例1−4〜1−6(B項)の結果は表
1(b)に示す。
(C)導電性評価:(A)項で得られた粘着剤溶液を
(B)項で利用したのと同様の錫基材表面に塗布し,厚
さ約200μmの粘着剤層(約4cm×4cm)を形成し,こ
の基材を下部電極とした。ただし,錫基材の粘着剤層が
形成されていない部分には切り込み線が形成されていな
い。切り込み線が形成されていない別の錫基材を上部電
極とし,この上部電極の錫箔面が下部電極面上の粘着剤
層に2cm×2cmの領域にわたって接するように重ね,試
験片を得た。上部電極の粘着剤層に接していない箇所
(2cm×約1cm)を90°折りかえして上部電極端子と
し,この上部電極端子に対応する下部電極部分(粘着剤
層が形成されていない部分)を下部電極端子とした。上
部電極端子および下部電極端子にそれぞれ導線を接続
し,粘着剤層を介して10Hz,10mVの正弦波電圧を印加し
た。そのときに流れる電流値Iを測定した。この電流値
から上記試験片の電気抵抗値R(インピーダンス)を算
出した。
次にこの試験片を(B)項と同様の条件下(60℃,70%Rh)
で保存した後,再び測定を行い,インピーダンスを算出
した。本実施例,実施例1−2〜1−3および比較例1
−1〜1−6(C)項の結果をあわせて表1(a)に示
す。実施例1−4〜1−6および比較例1−4〜1−6
(C)項の結果は表1(b)に示す。
比較例1−1 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例1−1(A)項と同様である。
(B)本比較例(A)項で得られた粘着剤を用い,実施
例1−1(B)項に準じて腐食性を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例1−2 (A)粘着剤の調製:第1共重合成分の量を35重量部と
し,第2共重合成分としてアクリル酸2ヒドロキシエチ
ルを65重量部の割合で用いて共重合体を調製し,軟化剤
および腐食防止剤の添加量をそれぞれ20重量部および3
重量部としたこと以外は実施例1−1(A)項と同様で
ある。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
比較例1−2 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例1−2(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例1−3 (A)粘着剤の調製:第1共重合成分として2(メタク
リルオキシ)エチルトリメチルアンモニウムクロライド
55重量部を,そして第2共重合成分としてアクリル酸2
ヒドロキシプロピル45重量部を用いて共重合体を調製
し,軟化剤および腐食防止剤の添加量をそれぞれ35重量
部および5重量部としたこと以外は実施例1−1(A)
項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
比較例1−3 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例1−3(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例1−4 (A)粘着剤の調製:第1共重合成分として3(アクリ
ルアミド)イソペンチルトリメチルアンモニウムクロラ
イド50重量部を,そして第2共重合成分としてアクリル
酸ブチル30重量部およびアクリル酸2ヒドロキシエチル
20重量部を用いて共重合体を調製し,軟化剤および腐食
防止剤の添加量をそれぞれ30重量部および5重量部とし
たこと以外は実施例1−1(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
比較例1−4 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例1−4(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例1−5 (A)粘着剤の調製:第1共重合成分として3(アクリ
ルアミド)プロピルトリメチルアンモニウムクロライド
30重量部を,そして第2共重合成分としてアクリル酸2
ヒドロキシプロピル40重量部およびアクリル酸2ヒドロ
キシエチル30重量部を用いて共重合体調製し,軟化剤お
よび腐食防止剤の添加量をそれぞれ15重量部および3重
量部としたこと以外は実施例1−1(A)項と同様であ
る。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
比較例1−5 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例1−5(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例1−6 (A)粘着剤の調製:第1共重合成分として3(アクリ
ルオキシ)プロピルトリメチルアンモニウムクロライド
60重量部,そして第2共重合成分としてビニルピロリド
ン25重量部および酢酸ビニル15重量部を用いて共重合体
を調製し,軟化剤および腐食防止剤の添加量をそれぞれ
55重量部および6重量部としたこと以外は実施例1−1
(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
比較例1−6 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例1−6(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例2−1 (A)粘着剤の調製:実施例1−1(A)項と同様に共
重合体を調製し,軟化剤としてジグリセリン48重量部お
よび腐食防止剤としてクエン酸二アンモニウム5重量部
を添加して粘着剤溶液を得た。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。本実施例,実施例2−2〜2−3および比
較例2−1〜2−3(B)項の結果をあわせて表2(a)
に示す。実施例2−4〜2−6および比較例2−4〜2
−6(B)項の結果は表2(b)に示す。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(B)項に準じて導電性を評価し
た。本実施例,実施例2−2〜2−3および比較例2−
1〜2−3(C)項の結果をあわせて表2(a)に示す。
実施例2−4〜2−6および比較例2−4〜2−6
(C)項の結果は表2(b)に示す。
比較例2−1 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例2−1(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例2−2 (A)粘着剤の調製:実施例1−2(A)項と同様に共
重合体を調製し,軟化剤としてジグリセリン23重量部お
よび腐食防止剤としてクエン酸二アンモニウム4重量部
を添加して粘着剤溶液を得た。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
比較例2−2 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例2−2(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例2−3 (A)粘着剤の調製:実施例1−3(A)項と同様に共
重合体を調製し,軟化剤としてジグリセリン38重量部お
よび腐食防止剤としてクエン酸二アンモニウム6重量部
を添加して粘着剤溶液を得た。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
比較例2−3 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例2−3(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例2−4 (A)粘着剤の調製:実施例1−4(A)項と同様に共
重合体を調製し,軟化剤としてジグリセリン33重量部お
よび腐食防止剤としてクエン酸二アンモニウム6重量部
を添加して粘着剤溶液を得た。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
比較例2−4 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例2−4(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例2−5 (A)粘着剤の調製:実施例1−5(A)項と同様に共
重合体を調製し,軟化剤としてジグリセリン18重量部お
よび腐食防止剤としてクエン酸二アンモニウム4重量部
を添加して粘着剤溶液を得た。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
比較例2−5 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例2−5(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例2−6 (A)粘着剤の調製:実施例1−6(A)項と同様に共
重合体を調製し,軟化剤としてジグリセリン55重量部お
よび腐食防止剤としてクエン酸二アンモニウム7重量部
を添加して粘着剤溶液を得た。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本実施例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
比較例2−6 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤を加えなかったこと以
外は実施例2−6(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本比較例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(C)導電性評価:本比較例(A)項で得られた粘着剤
を用い,実施例1−1(C)項に準じて導電性を評価し
た。
実施例3−1 (A)粘着剤の調製:実施例1−1(A)項と同様に共
重合体を調製し,軟化剤としてグリセリン45重量部およ
び腐食防止剤としてリン酸三アンモニウム(3水和物)
4重量部を添加して粘着剤溶液を得た。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。その結果を表3に示す。実施例3−2〜3
−8の結果もあわせて表3に示す。
実施例3−2 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤としてピロリン酸ナト
リウム(10水和物)を用いたこと以外は実施例3−1
(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
実施例3−3 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤としてリン酸二水素カ
リウム6重量部を用いたこと以外は実施例3−1(A)
項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
実施例3−4 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤としてリン酸水素アン
モニウムナトリウム(4水和物)5重量部を用いたこと
以外は実施例3−1(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
実施例3−5 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤としてリン酸水素二ア
ンモニウム6重量部を用いたこと以外は実施例3−1
(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
実施例3−6 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤としてクエン酸三ナト
リウム(2水和物)4重量部を用いたこと以外は実施例
3−1(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
実施例3−7 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤としてクエン酸三アン
モニウム5重量部を用いたこと以外は実施例3−1
(A)項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
実施例3−8 (A)粘着剤の調製:腐食防止剤としてサリチル酸ナト
リウム4重量部を用いたこと以外は実施例3−1(A)
項と同様である。
(B)粘着剤の腐食性評価:本実施例(A)項で得られ
た粘着剤を用い,実施例1−1(B)項に準じて腐食性
を評価した。
(発明の効果) 本発明によれば,このように,導電性と粘着性とに優
れ,かつ,錫やアルミニウムなどの金属を腐食すること
のない粘着剤が得られる。このような粘着剤の層を電極
板表面に設けた本発明の粘着電極は,皮膚への粘着性に
優れ,かつ優れた導電性を有するため,例えば,心電計
などの医療用測定機器に利用すると良好な測定感度が得
られる。電極板として,錫,アルミニウムなどの導電性
に優れ,かつ比較的安価な金属を選択できるため,精度
の高い電極が安価で製造されうる。電極は長時間保存し
ても電極板が腐食を受けて導電性が変化することがな
く,かつ粘着剤自体の導電性が変化することもない。粘
着剤の皮膚刺激性もないため,電極を長時間皮膚表面に
貼付してもかぶれが生じにくい。このような粘着電極は
心電計,筋電計,脳波計,低周波治療器などの医療用電
気機器に広く利用され得る。
【図面の簡単な説明】
第1図および第2図はそれぞれ本発明の医療用粘着電極
の一例を示す平面図および側面図,第3図は粘着電極の
使用状態を示す説明図,そして第4図および第5図はそ
れぞれ本発明の医療用粘着電極の他の例を示す平面図お
よび側面図である。 1,2……粘着電極,11,21……電極板,12,22……粘着
剤層,110,210……突起部。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(a)置換アンモニオ基を有するポリマー; (b)グリセリンおよび/もしくはジグリセリンでなる軟
    化剤;および (c)リン酸アルカリ金属塩,リン酸アンモニウム塩,ピ
    ロリン酸アルカリ金属塩,ピロリン酸アンモニウム塩,
    サリチル酸アルカリ金属塩,サリチル酸アンモニウム
    塩,クエン酸アルカリ金属塩,クエン酸アンモニウム塩
    および上記塩の複塩でなる群から選択される少なくとも
    一種の腐食防止剤を含有する, 医療用導電性粘着剤。
  2. 【請求項2】前記ポリマーが 置換アンモニオ基を有する基が(メタ)アクリルアミド
    基とアミド結合により結合した化学構造の(メタ)アク
    リルアミド誘導体,および/もしくは 置換アンモニオ基を有する基が(メタ)アクリルオキシ
    基とエステル結合により結合した化学構造の(メタ)ア
    クリル酸エステル誘導体, を共重合成分とする共重合体である特許請求の範囲第1
    項に記載の粘着剤。
  3. 【請求項3】前記ポリマー100重量部に対して前記軟化
    剤が10〜90重量部の割合で,そして前記腐食防止剤が1
    〜30重量部の割合で含有される特許請求の範囲第1項に
    記載の粘着剤。
  4. 【請求項4】導電性粘着剤層が電極板の少なくとも一部
    に設けられた医療用粘着電極であって, 該粘着剤は, (a)置換アンモニオ基を有するポリマー; (b)グリセリンおよび/もしくはジグリセリンでなる軟
    化剤;および (c)リン酸アルカリ金属塩,リン酸アンモニウム塩,ピ
    ロリン酸アルカリ金属塩,ピロリン酸アンモニウム塩,
    サリチル酸アルカリ金属塩,サリチル酸アンモニウム
    塩,クエン酸アルカリ金属塩,クエン酸アンモニウム塩
    および上記塩の複塩でなる群から選択される少なくとも
    一種の腐食防止剤を含有する, 医療用粘着電極。
  5. 【請求項5】前記ポリマーが 置換アンモニオ基を有する基が(メタ)アクリルアミド
    基とアミド結合により結合した化学構造の(メタ)アク
    リルアミド誘導体,および/もしくは 置換アンモニオ基を有する基が(メタ)アクリルオキシ
    基とエステル結合により結合した化学構造の(メタ)ア
    クリル酸エステル誘導体, を共重合成分とする共重合体である特許請求の範囲第4
    項に記載の医療用粘着電極。
  6. 【請求項6】前記粘着剤は,前記ポリマー100重量部に
    対して前記軟化剤を10〜90重量部の割合で,そして前記
    腐食防止剤を1〜30重量部の割合で含有する特許請求の
    範囲第4項に記載の医療用粘着電極。
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