JPH06207664A - ベルト式無段変速機の制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の制御装置

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JPH06207664A
JPH06207664A JP5003487A JP348793A JPH06207664A JP H06207664 A JPH06207664 A JP H06207664A JP 5003487 A JP5003487 A JP 5003487A JP 348793 A JP348793 A JP 348793A JP H06207664 A JPH06207664 A JP H06207664A
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valve
control
pressure
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gear ratio
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JP5003487A
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Akira Yasuda
明 安田
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Mitsubishi Motors Corp
Original Assignee
Mitsubishi Motors Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ベルト式無段変速機の制御装置の異常時にお
ける発進性・登坂性の向上を図ると共に始動時のライン
圧を低くする。 【構成】 ベルト式無段変速機の各プーリの油圧を制御
する変速比制御バルブ16、変速機に供給するライン圧
を設定するレギュレータバルブ15、変速比制御バルブ
及びレギュレータバルブに車両の運転状態に応じた制御
油圧を供給する制御弁10及び9、制御油圧が高いとき
に開弁されてマニュアルバルブ19が特定位置にあると
きに当該マニュアルバルブから所定の油圧を変速比制御
バルブに供給して低速段に変速させる変速制限バルブ1
7、制御弁9又は10の異常時に高い制御油圧を発生し
て変速制限バルブを開弁させると共に、レギュレータバ
ルブに当該高い制御油圧を供給してライン圧を高く調圧
させる制御弁18とを備えた構成としたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベルト式無段変速機の
制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ベルト式無段変速機は、ベルトとプーリ
とを使用して変速比を無段階に変化させる変速機で、図
1に示すように、エンジンから電磁クラッチ、流体継手
等(図示せず)を介して駆動されるプライマリプーリ
(入力軸)1と、前車軸に連結されるセカンダリプーリ
(出力軸)2と、これらのプライマリプーリ1とセカン
ダリプーリ2との間に掛回されたベルト3と、プライマ
リプーリ1、セカンダリプーリ2の溝幅Wp、Wsを制
御する油圧制御装置4等により構成されている。
【0003】プライマリプーリ1、セカンダリプーリ2
は、所定の傾斜面を有するシャフト1a、2aと、可動
シーブ1b、2bと、可動シーブ1b、2bの背面に夫
々設けられたプライマリシリンダ1c、セカンダリシリ
ンダ2cとを備え、可動シーブ1b、2bは、ボールス
プラインによりシャフト1a、2a上を摺動可能とさ
れ、油圧制御装置4から供給されるプライマリ油圧P
p、セカンダリ油圧Psによりプーリの溝幅Wp、Ws
が可変されるようになっている。油圧制御装置4は、電
子制御装置(図示せず)を備えており、アクセル開度、
エンジン回転数、車速等の各信号を入力し、これらの信
号に基づいて油圧ポンプ5から供給される油圧を制御し
てプライマリプーリ1、セカンダリプーリ2の溝幅W
p、Wsを制御する。
【0004】即ち、ロー状態のときには図2のようにプ
ライマリプーリ1の溝幅Wpが広く、セカンダリプーリ
2の溝幅Wsが狭くなり、変速比が大きくなる。反対に
オーバドライブ状態のときには図3のようにプライマリ
プーリ1の溝幅Wpが狭く、セカンダリプーリ2の溝幅
Wsが広くなり、変速比が小さくなる。油圧制御装置4
は、図4のようにレギュレータバルブ6、変速比制御バ
ルブ7、プライマリ圧排出バルブ8、ソレノイドバルブ
9、10等により構成されている。ソレノイドバルブ
9、10は、ノーマルクローズタイプのバルブで前記電
子制御装置によりアクセル開度、エンジン回転数、車速
等の車両の運転状態に応じてデューティ制御される。こ
れらのソレノイドバルブ9、10は、ポート9a、10
aに所定のソレノイド供給圧Pvが供給され、ポート9
b、10bからデューティ比に応じた制御油圧(以下単
に「制御圧」という)Pvb(≦Pv)、Pva(≦P
v)を出力してレギュレータバルブ6、変速比制御バル
ブ7に供給する。また、ソレノイドバルブ10のデュー
ティ比は、変速比が低速段側のときに大きく、高速段側
のときに小さくなり、制御圧Pvaは、低速段側から高
速段側に移行するに伴い低くなる。
【0005】レギュレータバルブ6は、ポート6aに供
給されるライン圧PLとスプリング6saのばね圧と、
ポート6cに供給される制御圧Pvbとスプリング6s
bのばね圧との差圧によりスプール6pが制御され、油
圧ポンプ5から吐出される高圧の油圧を所定のライン圧
PLに調圧する。変速比制御バルブ7は、ポート7eに
供給されるソレノイド供給圧Pvとスプリング7saの
ばね圧と、ポート7cに供給される制御圧Pvaとスプ
リング7sbのばね圧との差圧によりスプール7pが制
御され、プライマリシリンダ1cの油圧を制御する。
【0006】ライン圧PLは、常時セカンダリシリンダ
2cに供給されてセカンダリプーリ2の溝幅Wsを狭く
するように作用する。ソレノイドバルブ10の制御圧P
vaが高いときには、変速比制御バルブ7のスプール7
pが図中左方に押動され、ポート7aを7bから遮断す
ると共に排出ポート7xに連通させ、プライマリシリン
ダ1cをプライマリ圧排出バルブ8に接続し、当該プラ
イマリシリンダ1cの油圧によりスプリング8sに抗し
てスプール8pを押動し、シリンダ内の油を排出ポート
8xから徐々に排出させる。この結果、図2のようにプ
ライマリプーリ1の溝幅Wpが最大、セカンダリプーリ
2の溝幅Wsが最小となり、変速比が低速段となる。
【0007】ソレノイドバルブ10の制御圧Pvaが低
くなると、これに伴いスプール7pが図中右方に押動さ
れ、ポート7aと7bとが徐々に連通され、ライン圧P
Lがプライマリシリンダ1cに供給される。プライマリ
シリンダ1cは、セカンダリシリンダ2cよりも受圧面
積が大きく(図1)、従って、プライマリシリンダ1c
にライン圧PLが供給されるに伴いプライマリシリンダ
1cの押圧力がセカンダリシリンダ2cの押圧力よりも
大きくなり、プライマリプーリ1の溝幅Wpが徐々に狭
くなり、これに応じて、セカンダリプーリ2の溝幅Ws
が広くなり、変速比が徐々に高速段側に変化する。
【0008】ソレノイドバルブ10の制御圧Pvaが更
に低くなると、スプール7pが図中更に右方に押動さ
れ、ポート7aと7bとが完全に連通される。これによ
り図3に示すようにプライマリプーリ1の溝幅Wpが最
小、セカンダリプーリ2の溝幅Wsが最大となり、変速
比がオーバドライブ状態となる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の変速
機の制御装置4は、変速比制御バルブ7を制御している
ソレノイドバルブ10、又は電子制御装置(図示せず)
の故障によりソレノイドバルブ10が消勢されて閉弁さ
れ、制御圧Pvaが0となると、変速比制御バルブ7の
ポート7aと7bとが連通されて変速比が高速段側に変
化するように油圧バランスが設定されている。これは、
故障時に変速比が低速段側になるように設定すると、高
速走行時にエンジンが過回転する場合があり、かかる不
具合を防止するためである。このためソレノイドバルブ
10又は前記電子制御装置が故障した時には変速比が高
速段側(オーバドライブ状態)となり、車両の発進性、
登坂性が著しく低下するという問題がある。
【0010】更にソレノイドバルブ9、又は前記電子制
御装置の故障によってソレノイドバルブ9が消勢されて
閉弁され、制御圧Pvbが0となると、レギュレータバ
ルブ6のスプール6pが図中右方に押動されてポート6
bと6xpとが連通され、ライン圧PLがポート6xp
から油圧ポンプ5の吸込口側に排出されて最低となるよ
うに設定されている。これは、変速比が高速段側のとき
にライン圧PLを高くするとベルト3の寿命が低下する
ためにライン圧を低くしている。従って、ソレノイドバ
ルブ9又は前記電子制御装置が故障した時にはライン圧
PLが最低となり、この状態でプライマリプーリ1に過
大なトルクが加わると、ベルト3がスリップしてベルト
の寿命が低下するという問題がある。
【0011】本発明は上述の点に鑑みてなされたもの
で、レギュレータバルブを制御する制御弁、変速比制御
バルブを制御する制御弁或いはこれらの制御弁を制御す
る電子制御装置等に異常が発生したときに、エンジンの
過回転の防止と発進・登坂性とを両立させ、更にライン
圧を高くしてベルトスリップを防止するようにしたベル
ト式無段変速機の制御装置を提供することを目的とす
る。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明によれば、入力軸及び出力軸に設けられたプラ
イマリプーリ及びセカンダリプーリとの間にベルトを掛
回し、油圧により各プーリの溝幅を相対的に変化させて
変速させるベルト式無段変速機の前記各プーリの油圧を
制御し、供給される制御油圧が高いときには前記変速機
を低速段側に、低いときには高速段側に変速させる変速
比制御バルブと、前記変速機に供給するライン圧を設定
するレギュレータバルブと、前記変速比制御バルブ及び
前記レギュレータバルブに夫々車両の運転状態に応じた
制御油圧を供給する第1及び第2の制御弁と、マニュア
ルバルブと前記変速比制御バルブとの間に介在され、供
給される制御油圧が高いときには開弁され前記マニュア
ルバルブが特定位置にあるときに当該マニュアルバルブ
から所定の油圧を前記変速比制御バルブに供給して前記
変速比制御バルブを低速段側に変速させ、制御油圧が低
いときには閉弁される変速制限バルブと、前記第1、第
2の制御弁の正常時には前記変速制限バルブに低い制御
油圧を供給して閉弁させ、異常時には前記制御油圧を高
くして前記変速制限バルブを開弁させると共に前記レギ
ュレータバルブに前記高い制御圧を供給してライン圧を
高く調圧させる第3の制御弁とを備えた構成としたもの
である。
【0013】
【作用】第3の制御弁は、第1又は第2の制御弁の異常
時に制御油圧を高くして変速制限バルブを開弁させ、マ
ニュアルバルブが特定の位置即ち、L位置又はR位置に
あるときに当該マニュアルバルブから所定圧の油圧を変
速比制御バルブに供給する。変速比制御バルブは、前記
所定圧の油圧が供給されると変速機を低速段側に変速さ
せる。これにより発進性・登坂性が確保される。第3の
制御弁の制御圧は、オリフィスを介してレギュレータバ
ルブに供給され、徐々に高くなり前記制御圧に近づく。
レギュレータバルブは、制御圧が高くなるとライン圧を
高く調圧する。これにより変速機のベルトのスリップが
防止される。
【0014】
【実施例】以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて
詳述する。尚、図4と同一部材には同一符号を付してあ
る。図5においてレギュレータバルブ15は、スプール
15pと15p’とを有し、スプール15p’は、スプ
ール15pと同径のランド15mと当該ランド15mよ
りも僅かに大径のランド15nとが一体に形成され、ラ
ンド15mは、ばね座とされている。スプール15pの
一端とばね座15gとの間にはスプリング15saが、
当該スプール15pの他端とスプール15p’のランド
15mとの間にはスプリング15sbが夫々縮設されて
いる。変速比制御バルブ16は、レギュレータバルブ1
5と同様にスプール16pと16p’とを有し、スプー
ル16p’は、スプール16pと同径のランド16mと
ランド16nとが一体に形成されており、ランド16m
は、ばね座とされている。スプール16pの一端とハウ
ジングの端面との間にはスプリング16saが、当該ス
プール16pの他端とスプール16p’のランド16m
との間にはスプリング16sbが夫々縮設されている。
【0015】レギュレータバルブ15のポート15b
は、油圧ポンプ5の吐出口に接続されると共に変速比制
御バルブ16のポート16bに接続され、ポート15x
pは、油圧ポンプ5の吸込口に、ポート15cは、ソレ
ノイドバルブ9のポート9bに、ポート15dは、ソレ
ノイドバルブ18のポート18bに夫々接続されてい
る。変速比制御バルブ16のポート16aは、プライマ
リシリンダ1cに、ポート16bは、セカンダリシリン
ダ2cに、ポート16cは、ソレノイドバルブ10のポ
ート10bに、ポート16dは、変速制限バルブ17の
ポート17aに、排出ポート16xは、プライマリ圧排
出バルブ8に夫々接続されている。
【0016】マニュールバルブ19のポート19bは、
一方向弁23を介して変速制限バルブ17のポート17
bに接続され、ポート19cは、後進ブレーキ22に接
続されると共に一方向弁24を介して変速制限バルブ1
7のポート17bに接続されている。また、ポート19
d、19eは前進クラッチ21に接続されている。一方
向弁23、24は、マニュアルバルブ19のポート19
b、19cから変速制限バルブ17のポート17b方向
にのみ油の流れを許容するように接続されている。変速
制限バルブ17のポート17cは、レギュレータバルブ
15のポート15dとソレノイドバルブ18のポート1
8bとを接続する油路の途中に接続されており、更に当
該油路にはポート15dとポート17cとの間にオリフ
ィス25が設けられている。
【0017】ソレノイドバルブ9、10、18は、入力
側の各ポート9a、10a、18aにソレノイド供給圧
Pvが供給される。これらのソレノイドバルブ9、10
及び18は、前記電子制御装置により駆動される。ソレ
ノイドバルブ18は、ノーマルオープンタイプのオン−
オフバルブで、制御圧Pvc(=Pv)を出力して変速
制限バルブ17のポート17cに供給すると共に、オリ
フィス25を介してレギュレータバルブ15のポート1
5dに供給する。
【0018】前記電子制御装置は、ソレノイドバルブ
9、10及び当該電子制御装置自体が正常状態にあると
きにはソレノイドバルブ18を付勢して閉弁させ、ソレ
ノイドバルブ9、又はソレノイドバルブ10、又は当該
電子制御装置自体の何れかに異常が発生したときにはソ
レノイドバルブ18を消勢して開弁させる。変速制限バ
ルブ17は、閉弁されるとポート17aと17bとが遮
断され、開弁されるとポート17aと17bとが連通さ
れる。
【0019】レギュレータバルブ15は、油圧ポンプ5
から吐出される高圧の油圧を所定のライン圧PLに調圧
してセカンダリシリンダ2c及び変速比制御バルブ16
のポート16bに供給する。また、このライン圧PL
は、レギュレータバルブ15のポート15aにも供給さ
れる。マニュアルバルブ19は、L位置、2位置のとき
にはポート19aと19d、19eとが連通され、D位
置のときにはポート19aと19dとが連通されて夫々
クラッチ供給圧Pcが前進クラッチ21に供給され、N
位置のときにはポート19aが他のポート19b〜19
eと遮断され、R位置のときにはポート19aと19c
とが連通されて後進ブレーキ22にクラッチ供給圧Pc
が供給され、P位置のときにはポート19aが閉塞され
る。
【0020】また、マニュアルバルブ19は、L位置の
ときにはポート19aと19bとが連通され、クラッチ
供給圧Pcが一方向弁23を通して変速制限バルブ17
のポート17bに供給され、R位置のときにはポート1
9cから一方向弁24を通して変速制限バルブ17のポ
ート17bにクラッチ供給圧Pcが供給される。即ち、
マニュアルバルブ19がL位置又はR位置にあるときに
は変速制限バルブ17のポート17bにクラッチ供給圧
Pcが供給される。
【0021】以下に作用を説明する。ソレノイドバルブ
18は、ソレノイドバルブ9、ソレノイドバルブ10、
前記電子制御装置が正常状態にあるときには付勢されて
閉弁され、制御圧Pvcが0となり、変速制限バルブ1
7は、スプリング7sのばね力によりスプール7pが図
中左方に押動され、ポート7aと7bとが遮断されて閉
弁される。これによりマニュアルバルブ19から変速比
制御バルブ16へのクラッチ供給圧Pcの供給が阻止さ
れる。ソレノイドバルブ9、10は、前記電子制御装置
によりデューティ制御され、制御圧Pvb、Pvaを出
力する。
【0022】レギュレータバルブ15は、ポート15a
に供給されるライン圧PLとスプリング15saのばね
圧と、ソレノイドバルブ9の制御圧Pvbとスプリング
15sbのばね圧との差圧に応じて油圧ポンプ5から吐
出される高圧の油圧を所定のライン圧PLに調圧する。
このライン圧PLは、セカンダリシリンダ2cに供給さ
れ、セカンダリプーリ2(図1)の溝幅Wsが狭くな
る。
【0023】変速比制御バルブ16は、ポート16eに
供給されるソレノイド供給圧Pvとスプリング16sa
のばね圧と、ソレノイドバルブ10の制御圧Pvaとス
プリング16sbのばね圧との差圧に応じてポート16
pが位置決め制御され、制御圧Pvaが高いときには図
示のように左方に押動され、ポート16aがポート16
bから遮断されると共に排出ポート16xに連通され
る。これによりプライマリシリンダ1cの油がポート1
6xを経てプライマリ圧排出バルブ8から徐々に排出さ
れる。この結果、図2のようにプライマリプーリ1の溝
幅Wpが最大、セカンダリプーリ2の溝幅Wsが最小と
なり、変速比は、低速段側(ロー側)に制御される。
【0024】ソレノイドバルブ10の制御圧Pvaが低
くなると変速比制御バルブ16のスプール16pが図中
右方に押動され、ポート16aが排出ポート16xと遮
断されると共にポート16bに徐々に連通され、プライ
マリシリンダ1cにもライン圧PLが供給される。プラ
イマリシリンダ1cは、セカンダリシリンダ2cよりも
受圧面積が大きく(図1)、従って、プライマリシリン
ダ1cの押圧力がセカンダリシリンダ2cの押圧力より
も大きくなり、この結果、プライマリプーリ1の溝幅W
pが狭く、セカンダリプーリ2の溝幅Wsが広くなり、
変速比は、高速段側に制御される。
【0025】ソレノイドバルブ10の制御圧Pvaが更
に低くなると、スプール16pが図中更に右方に押動さ
れ、ポート16aと16bとが完全に連通される。これ
により図3に示すようにプライマリプーリ1の溝幅Wp
が最小、セカンダリプーリ2の溝幅Wsが最大となり、
変速比がオーバドライブ状態となる。さて、マニュアル
バルブ9がD位置で走行しているときに、例えば、ソレ
ノイドバルブ10が断線して閉弁したとする。前記電子
制御装置は、ソレノイドバルブ10の断線を検出すると
ソレノイドバルブ18を消勢して開弁させる。ソレノイ
ドバルブ10が閉弁すると、制御圧Pvaが0となり、
これに伴い変速比制御バルブ16のスプール16pが図
中右方に押動され、ポート16aがポート16bに連通
され、変速比が高速段側(オーバドライブ側)に制御さ
れる。これにより高速走行中であってもエンジン過回転
が防止される。
【0026】ソレノイドバルブ18が開弁すると、制御
圧Pvc(=Pv)が発生し、変速制限バルブ17のス
プール17pがスプリング17sに抗して図のように右
方に押動され、ポート17aと17bとが連通される。
同時に制御圧Pvcは、オリフィス25を通してレギュ
レータバルブ15のポート15dに供給される。しかし
ながら、この制御圧Pvcは、オリフィスを通してポー
ト15dに供給されるために、その油圧は徐々に上昇し
て制御圧Pvcに近づく。そして、レギュレータバルブ
15は、ポート15dに制御圧Pvcが供給されるとス
プール15p’が徐々に左方に押動され、これに伴いス
プリング15sbが圧縮されてばね圧が高くなり、ライ
ン圧PLが徐々に高くなる。
【0027】この状態において、マニュアルバルブ19
を前記D位置から例えば、L位置に操作すると、クラッ
チ供給圧Pcがポート19bから一方向弁23を通して
ポート17bに供給され、更にポート17aを経て変速
比制御バルブ16のポート16dに供給される。変速比
制御バルブ16は、クラッチ供給圧Pcが供給されると
スプール16p’が左方に押動され、これに伴いスプリ
ング16sbが圧縮されてばね圧が高くなり、スプール
16pが左方に押動され、ポート16aがポート16b
から遮断されると共に排出ポート16xに連通される。
この結果、プライマリシリンダ1cの油がプライマリ圧
排出バルブ8から徐々に排出され、プライマリプーリ1
(図1)の溝幅Wpが最大となる。
【0028】一方、セカンダリシリンダ2cには高いラ
イン圧PLが供給されており、セカンダリプーリ2の溝
幅Wsが最小となる。これにより変速比が低速段に制御
される。マニュアルバルブ19がR位置に操作された場
合も上述と同様に変速比が低速段に制御される。このよ
うにマニュアルバルブ19がD位置で走行している場合
でもL位置に操作すると低速段の変速比となり、従っ
て、発進性・登坂性が確保される。また、マニュアルバ
ルブ19をR位置にすることにより後進も確保される。
しかも、マニュアルバルブ19をL位置、又はR位置に
操作したときには前述したようにライン圧PLが高くな
り、ベルト3(図1)のスリップが防止される。
【0029】レギュレータバルブ15は、オリフィス2
5の下流側の油圧が高くなる程、ライン圧PLを高くす
る。従って、制御装置に異常が発生すると、ライン圧P
Lが徐々に高くなる。従って、始動時は、ライン圧PL
が低く、その後ライン圧PLが徐々に上昇する。そし
て、作動油が低温である程、オリフィス25の下流の圧
力上昇に時間が掛かり、ライン圧PLの上昇時間が長く
なる。これは、始動時における駆動トルクの低減を図る
上で有効である。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、無
段変速機の制御装置の異常時には変速機が高速段側に変
速し、高速走行中でもダウンシフトによるエンジン過回
転が防止され、マニュアルバルブをL位置にすると変速
比が低速段側となり、発進性・登坂性が確保され、R位
置にすると後進が確保され、しかも、制御装置の異常時
にはライン圧が高くなるためにベルトのスリップが防止
され、変速機の耐久性の向上が図られる。更に始動時の
ライン圧を低くできるために無段変速機の駆動トルクを
低くすることができ、始動困難になることがなく、始動
後にはライン圧が高くなり、制御装置の故障時に必要な
油圧の状態を確保することができる。更に、作動油が低
温である程、オリフィス下流の圧力上昇時間が長くな
り、これに伴いライン圧の上昇時間が長くなるために始
動時における駆動トルクの低減を図ることができる等の
優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】ベルト式無段変速機の構成図である。
【図2】図1の変速機の低速段側(ロー側)の状態を示
す斜視図である。
【図3】図1の変速機の高速段側(オーバドライブ側)
の状態を示す斜視図である。
【図4】図1のベルト式無段変速機の従来の制御装置の
油圧回路図である。
【図5】本発明に係るベルト式無段変速機の制御装置の
一実施例を示す油圧回路図である。
【符号の説明】
1 プライマリプーリ 1c プライマリシリンダ 2 セカンダリプーリ 2c セカンダリシリンダ 3 ベルト 4 油圧制御装置 5 油圧ポンプ 8 プライマリ圧排出バルブ 9、10、18 ソレノイドバルブ 15 レギュレータバルブ 16 変速比制御バルブ 17 変速制限バルブ 19 マニュアルバルブ 23、24 一方向弁 25 オリフィス

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力軸及び出力軸に設けられたプライマ
    リプーリ及びセカンダリプーリとの間にベルトを掛回
    し、油圧により各プーリの溝幅を相対的に変化させて変
    速させるベルト式無段変速機の前記各プーリの油圧を制
    御し、供給される制御油圧が高いときには前記変速機を
    低速段側に、低いときには高速段側に変速させる変速比
    制御バルブと、前記変速機に供給するライン圧を設定す
    るレギュレータバルブと、前記変速比制御バルブ及び前
    記レギュレータバルブに夫々車両の運転状態に応じた制
    御油圧を供給する第1及び第2の制御弁と、マニュアル
    バルブと前記変速比制御バルブとの間に介在され、供給
    される制御油圧が高いときには開弁され前記マニュアル
    バルブが特定位置にあるときに当該マニュアルバルブか
    ら所定の油圧を前記変速比制御バルブに供給して前記変
    速比制御バルブを低速段側に変速させ、制御油圧が低い
    ときには閉弁される変速制限バルブと、前記第1、第2
    の制御弁の正常時には前記変速制限バルブに低い制御油
    圧を供給して閉弁させ、異常時には前記制御油圧を高く
    して前記変速制限バルブを開弁させると共に前記レギュ
    レータバルブに前記高い制御圧を供給してライン圧を高
    く調圧させる第3の制御弁とを備えたことを特徴とする
    ベルト式無段変速機の制御装置。
  2. 【請求項2】 前記レギュレータバルブと前記変速制限
    バルブは、前記第3の制御弁に接続され、且つ前記変速
    制限バルブは前記レギュレータバルブの上流側に接続さ
    れ、前記変速制御バルブと前記レギュレータバルブとの
    間の油路にオリフィスが設けられていることを特徴とす
    る請求項1記載のベルト式無段変速機の制御装置。
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