JPH062137A - 蒸着めっき方法 - Google Patents
蒸着めっき方法Info
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- JPH062137A JPH062137A JP18615892A JP18615892A JPH062137A JP H062137 A JPH062137 A JP H062137A JP 18615892 A JP18615892 A JP 18615892A JP 18615892 A JP18615892 A JP 18615892A JP H062137 A JPH062137 A JP H062137A
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Landscapes
- Physical Vapour Deposition (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 蒸着室内で複数の蒸着原料を電子ビームによ
り加熱・蒸発させて蒸着めっきを行なう際に、スプラッ
シュによる表面欠陥を生じさせることなく、高品質のめ
っき製品を効率よく得ることのできる方法を確立するこ
と。 【構成】 1つの蒸着室に複数の蒸発槽を設置し、各原
料槽に装入された蒸着原料を電子ビーム加熱によって加
熱、蒸発させることにより蒸着室内を走行する帯状物に
連続めっきを行う方法において、各蒸発槽へ投入する電
子ビームの投入パワーおよび照射面積を夫々独立に設定
することにより照射密度を個々に制御する。
り加熱・蒸発させて蒸着めっきを行なう際に、スプラッ
シュによる表面欠陥を生じさせることなく、高品質のめ
っき製品を効率よく得ることのできる方法を確立するこ
と。 【構成】 1つの蒸着室に複数の蒸発槽を設置し、各原
料槽に装入された蒸着原料を電子ビーム加熱によって加
熱、蒸発させることにより蒸着室内を走行する帯状物に
連続めっきを行う方法において、各蒸発槽へ投入する電
子ビームの投入パワーおよび照射面積を夫々独立に設定
することにより照射密度を個々に制御する。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子線加熱により蒸着
原料を蒸発させて鋼板、Al板、ステンレス鋼板、プラ
スチックフィルム、紙等の帯状物表面に連続蒸着めっき
する方法の改良に関するものである。
原料を蒸発させて鋼板、Al板、ステンレス鋼板、プラ
スチックフィルム、紙等の帯状物表面に連続蒸着めっき
する方法の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】真空の蒸着室内にて蒸着原料を加熱蒸発
させて金属、プラスチック、ガラス、紙等の基材に蒸着
めっきを行なう方法は広く実用化されている。また、帯
状物を蒸着室内で移動させ、帯状物表面に連続的に蒸着
めっきする方法も実用化されている。帯状物に合金めっ
きや多層めっきを連続的に実施する方法として1つの蒸
着室に複数の蒸発層を設けて夫々に蒸着原料を装入し、
これらを電子線照射により加熱・蒸発させる方法があ
り、この方法でめっきの付着量や組成を制御する方法と
しては各々の蒸着原料に投入する電子線のパワーを適宜
調節することにより、各々の蒸着原料の蒸発速度を調節
する方法を採用している。
させて金属、プラスチック、ガラス、紙等の基材に蒸着
めっきを行なう方法は広く実用化されている。また、帯
状物を蒸着室内で移動させ、帯状物表面に連続的に蒸着
めっきする方法も実用化されている。帯状物に合金めっ
きや多層めっきを連続的に実施する方法として1つの蒸
着室に複数の蒸発層を設けて夫々に蒸着原料を装入し、
これらを電子線照射により加熱・蒸発させる方法があ
り、この方法でめっきの付着量や組成を制御する方法と
しては各々の蒸着原料に投入する電子線のパワーを適宜
調節することにより、各々の蒸着原料の蒸発速度を調節
する方法を採用している。
【0003】しかし、単に各々の蒸着原料に対する投入
パワーのみを制御するだけでは、次に述べる様な問題が
生じてくる。 蒸着原料がAl、Zn、Cu、Tiの様な溶融して溶
湯化する物質の場合には、付着量の増加あるいは生産性
の向上のために投入パワーを増加していくと、溶湯表面
の電子線照射部からスプラッシュと呼ばれる溶湯の飛散
が発生し易くなり、このスプラッシュが帯状物に付着し
て製品に重大な欠陥を与える。しかも蒸気雲の密度が高
くなると、この中を通過する電子線の散乱が著しくなっ
て、散乱電子が蒸発槽の壁面等にも照射され、これが加
熱されて蒸発槽が熱劣化を起こす。 蒸着原料がCr、Mg、SiO2 の様に溶湯化せず固
体から直接蒸発する昇華性物質の場合は、スプラッシュ
の発生以外にも、蒸着原料の蒸発・消費によって蒸着原
料に穴があく速度が早くなり、短時間で蒸着原料を消費
しつくしてしまう。 一方、投入パワーを減少させると蒸着原料の蒸発速度
が低下する。蒸発速度は蒸着原料の表面温度の指数に比
例して増加するので、投入パワーを減少させると蒸発速
度は指数的に減少するが、蒸着原料から蒸発槽への熱伝
達により失われるエネルギーは温度に比例するので、そ
の減少率は蒸発速度の減少ほど著しくない。その結果、
投入パワーを小さくするにつれて該パワーの利用効率は
著しく低下してくる。
パワーのみを制御するだけでは、次に述べる様な問題が
生じてくる。 蒸着原料がAl、Zn、Cu、Tiの様な溶融して溶
湯化する物質の場合には、付着量の増加あるいは生産性
の向上のために投入パワーを増加していくと、溶湯表面
の電子線照射部からスプラッシュと呼ばれる溶湯の飛散
が発生し易くなり、このスプラッシュが帯状物に付着し
て製品に重大な欠陥を与える。しかも蒸気雲の密度が高
くなると、この中を通過する電子線の散乱が著しくなっ
て、散乱電子が蒸発槽の壁面等にも照射され、これが加
熱されて蒸発槽が熱劣化を起こす。 蒸着原料がCr、Mg、SiO2 の様に溶湯化せず固
体から直接蒸発する昇華性物質の場合は、スプラッシュ
の発生以外にも、蒸着原料の蒸発・消費によって蒸着原
料に穴があく速度が早くなり、短時間で蒸着原料を消費
しつくしてしまう。 一方、投入パワーを減少させると蒸着原料の蒸発速度
が低下する。蒸発速度は蒸着原料の表面温度の指数に比
例して増加するので、投入パワーを減少させると蒸発速
度は指数的に減少するが、蒸着原料から蒸発槽への熱伝
達により失われるエネルギーは温度に比例するので、そ
の減少率は蒸発速度の減少ほど著しくない。その結果、
投入パワーを小さくするにつれて該パワーの利用効率は
著しく低下してくる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の様な従
来技術の問題に着目してなされたものであって、その目
的は、1つの蒸着室に複数の蒸発槽を設置して夫々に蒸
着原料を装入し、電子線加熱により各蒸着原料を加熱・
蒸発させて帯状物表面に連続めっきを行なうに当たり、
帯状物表面にスプラッシュによる欠陥を発生させること
なく、且つ電子ビームのエネルギー利用効率を最大限に
高め得る様な蒸着めっき方法を提供しようとするもので
ある。
来技術の問題に着目してなされたものであって、その目
的は、1つの蒸着室に複数の蒸発槽を設置して夫々に蒸
着原料を装入し、電子線加熱により各蒸着原料を加熱・
蒸発させて帯状物表面に連続めっきを行なうに当たり、
帯状物表面にスプラッシュによる欠陥を発生させること
なく、且つ電子ビームのエネルギー利用効率を最大限に
高め得る様な蒸着めっき方法を提供しようとするもので
ある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決すること
のできた本発明に係る蒸着めっき方の構成は、1つの蒸
着室に複数の蒸発槽を設置し、各原料槽に装入された蒸
着原料を電子線加熱によって加熱・蒸発させることによ
り蒸着室内を走行する帯状物に連続めっきを行う方法に
おいて、各蒸発槽へ投入する電子ビームの投入パワーお
よび照射面積を夫々独立に設定することにより照射密度
を個々に制御するところに要旨を有するものである。
のできた本発明に係る蒸着めっき方の構成は、1つの蒸
着室に複数の蒸発槽を設置し、各原料槽に装入された蒸
着原料を電子線加熱によって加熱・蒸発させることによ
り蒸着室内を走行する帯状物に連続めっきを行う方法に
おいて、各蒸発槽へ投入する電子ビームの投入パワーお
よび照射面積を夫々独立に設定することにより照射密度
を個々に制御するところに要旨を有するものである。
【0006】
【作用】本発明者らは蒸発槽中の蒸着原料に投入する電
子ビームのパワーのみならず、照射部面積、即ち電子ビ
ームを走査させている部分の縦横の長さを変化させて蒸
着めっきを行ったところ、パワーを照射幅で割った単
位面積当たりの電子線照射密度によってスプラッシュ発
生およびエネルギー利用効率が変わってくること、ス
プラッシュが発生せずエネルギー利用効率が高いという
照射密度の最適値が存在すること、この最適値は蒸発
原料により変化すること、を見出し、こうした知見を基
に更に研究を進めた結果、上記本発明の完成を見た。
子ビームのパワーのみならず、照射部面積、即ち電子ビ
ームを走査させている部分の縦横の長さを変化させて蒸
着めっきを行ったところ、パワーを照射幅で割った単
位面積当たりの電子線照射密度によってスプラッシュ発
生およびエネルギー利用効率が変わってくること、ス
プラッシュが発生せずエネルギー利用効率が高いという
照射密度の最適値が存在すること、この最適値は蒸発
原料により変化すること、を見出し、こうした知見を基
に更に研究を進めた結果、上記本発明の完成を見た。
【0007】まず本発明の対象となるめっき方法は、真
空に保たれた蒸着室内に複数の蒸発槽を設けて夫々に蒸
着原料を装入し、これらを電子ビームにて加熱・蒸発さ
せて当該蒸着室内を走行する帯状物の表面に蒸着めっき
を行なう方法であれば、蒸着原料の種類や形状には一切
制限がなく、また被めっき材である帯状物は、蒸着室内
を連続移動しつつ、蒸着めっきをスムーズに行なえるだ
けの機械的強度や熱的性質を有するものであれば、金
属、プラスチック、紙等、どの様な材料であってもかま
わない。しかし以下の説明においては鋼帯表面にAl−
Cr合金めっきを施す場合を代表例として説明を進め
る。
空に保たれた蒸着室内に複数の蒸発槽を設けて夫々に蒸
着原料を装入し、これらを電子ビームにて加熱・蒸発さ
せて当該蒸着室内を走行する帯状物の表面に蒸着めっき
を行なう方法であれば、蒸着原料の種類や形状には一切
制限がなく、また被めっき材である帯状物は、蒸着室内
を連続移動しつつ、蒸着めっきをスムーズに行なえるだ
けの機械的強度や熱的性質を有するものであれば、金
属、プラスチック、紙等、どの様な材料であってもかま
わない。しかし以下の説明においては鋼帯表面にAl−
Cr合金めっきを施す場合を代表例として説明を進め
る。
【0008】鋼帯表面にAl−Cr合金めっきを行う場
合には、たとえば図1に示す様に、蒸着室a内に蒸発槽
A、Bを設置して夫々にAlとCrを装入し、これらに
電子銃bから電子ビームcを照射すると共に、たとえば
図2に示す様に走査して蒸着原料を加熱・蒸発させる。
dは鋼帯を示す。ここでX(cm)は照射部の幅方向長
さ,Y(cm)は照射部の鋼帯進行方向長さであり、照
射面積S(cm2 )は S=X・Y で示される。
合には、たとえば図1に示す様に、蒸着室a内に蒸発槽
A、Bを設置して夫々にAlとCrを装入し、これらに
電子銃bから電子ビームcを照射すると共に、たとえば
図2に示す様に走査して蒸着原料を加熱・蒸発させる。
dは鋼帯を示す。ここでX(cm)は照射部の幅方向長
さ,Y(cm)は照射部の鋼帯進行方向長さであり、照
射面積S(cm2 )は S=X・Y で示される。
【0009】このような照射パターンでは、Xを大きく
取るほど蒸発蒸気の幅方向均一性、即ちめっき付着量の
幅方向均一性は良好となるが、一方蒸発した原料のうち
鋼帯dに付着したものの比率で定義される蒸気効率は低
下する。そのためXは、めっき付着量の幅方向均一性と
蒸気効率とのバランスを考慮して決められるが、通常は
めっき付着量の均一性を重視し、鋼帯dの幅とほぼ同じ
値に設定される。
取るほど蒸発蒸気の幅方向均一性、即ちめっき付着量の
幅方向均一性は良好となるが、一方蒸発した原料のうち
鋼帯dに付着したものの比率で定義される蒸気効率は低
下する。そのためXは、めっき付着量の幅方向均一性と
蒸気効率とのバランスを考慮して決められるが、通常は
めっき付着量の均一性を重視し、鋼帯dの幅とほぼ同じ
値に設定される。
【0010】つぎに照射部の鋼帯進行方向長さYは、電
子ビームの走査を正弦波もしくは矩形波としてその振幅
を変化させたり、あるいは電子ビームの径を変化させる
ことによって調整される。
子ビームの走査を正弦波もしくは矩形波としてその振幅
を変化させたり、あるいは電子ビームの径を変化させる
ことによって調整される。
【0011】また、複数の蒸発槽A、Bに対して数msec
〜数10msecの周期で電子ビームを交互に照射させるこ
とにより、1つの電子銃で複数の原料の加熱・蒸発を行
うことができる。この場合の蒸着原料への投入パワー
(P)は P=(電子ビーム出力)×(ある原料へ電子ビームが照
射されている時間の比率) として定義される。この場合、蒸発槽内の蒸着原料のあ
る特定部位に着目すると、その原料には電子ビームが照
射されている瞬間と、照射されていない瞬間とがある
が、その周期は先に述べた様に原料からの熱伝達に比べ
てはるかに短いので、原料の蒸発量は、上に定義した投
入パワーが連続して照射された場合と実質的に変わらな
い。
〜数10msecの周期で電子ビームを交互に照射させるこ
とにより、1つの電子銃で複数の原料の加熱・蒸発を行
うことができる。この場合の蒸着原料への投入パワー
(P)は P=(電子ビーム出力)×(ある原料へ電子ビームが照
射されている時間の比率) として定義される。この場合、蒸発槽内の蒸着原料のあ
る特定部位に着目すると、その原料には電子ビームが照
射されている瞬間と、照射されていない瞬間とがある
が、その周期は先に述べた様に原料からの熱伝達に比べ
てはるかに短いので、原料の蒸発量は、上に定義した投
入パワーが連続して照射された場合と実質的に変わらな
い。
【0012】また照射密度D(kw/cm2 )は次式の
様に定義される。 D=P/S=P/(X・Y) エネルギー利用効率(μ)は、単位時間当たりの原料の
蒸発量A(kg/hr)と蒸発潜熱ΔH(kj/mo
l)から原料の蒸発に使用されたエネルギーを求め、こ
れを投入パワーP(kw)で割った値であり、次式で表
わすことができる。 μ=A・ΔH/P 上記の定義を踏まえてAlまたはCrを電子ビームによ
り加熱・蒸発させる場合のエネルギー利用効率、照射密
度、スプラッシュ発生状況を調べたところ、次の様な結
果を得た。
様に定義される。 D=P/S=P/(X・Y) エネルギー利用効率(μ)は、単位時間当たりの原料の
蒸発量A(kg/hr)と蒸発潜熱ΔH(kj/mo
l)から原料の蒸発に使用されたエネルギーを求め、こ
れを投入パワーP(kw)で割った値であり、次式で表
わすことができる。 μ=A・ΔH/P 上記の定義を踏まえてAlまたはCrを電子ビームによ
り加熱・蒸発させる場合のエネルギー利用効率、照射密
度、スプラッシュ発生状況を調べたところ、次の様な結
果を得た。
【0013】図3、図4は、AlまたはCrを電子ビー
ム加熱・蒸発させる際において、投入パワーを一定とし
て照射面積を変化させた場合の照射密度とエネルギー利
用効率およびスプラッシュ発生の有無との関係を示した
ものである。図3からも明らかな様に、Alでは照射密
度が増加するにつれてエネルギー利用効率は増加する
が、照射密度が1.3kw/cm2 以上になるとスプラ
ッシュが発生する。またCr(図4)でも同様に照射密
度が増加するほどエネルギー利用効率は増加するが、照
射密度が0.2kw/cm2 を超えるとスプラッシュが
発生し始め、0.4kw/cm2 以上ではスプラッシュ
が著しくなる。
ム加熱・蒸発させる際において、投入パワーを一定とし
て照射面積を変化させた場合の照射密度とエネルギー利
用効率およびスプラッシュ発生の有無との関係を示した
ものである。図3からも明らかな様に、Alでは照射密
度が増加するにつれてエネルギー利用効率は増加する
が、照射密度が1.3kw/cm2 以上になるとスプラ
ッシュが発生する。またCr(図4)でも同様に照射密
度が増加するほどエネルギー利用効率は増加するが、照
射密度が0.2kw/cm2 を超えるとスプラッシュが
発生し始め、0.4kw/cm2 以上ではスプラッシュ
が著しくなる。
【0014】尚本発明者らが他の実験で確認したところ
によると、たとえ同じ種類の蒸発原料であっても、その
形状や、不純物含有量等によってスプラッシュを発生す
る照射密度の下限は著しく異なってくる。たとえばCr
原料では、1個80gの脱ガス処理されたブリケットで
は、照射密度のスプラッシュ発生限度値は図4の通りで
あるが、Cr原料が1個0.2〜2gの脱ガス処理され
ていない通常の電解クロム粉砕品では、照射密度のスプ
ラッシュ発生限度値は0.1kw/cm2 となり、スプ
ラッシュが非常に発生し易くなる。
によると、たとえ同じ種類の蒸発原料であっても、その
形状や、不純物含有量等によってスプラッシュを発生す
る照射密度の下限は著しく異なってくる。たとえばCr
原料では、1個80gの脱ガス処理されたブリケットで
は、照射密度のスプラッシュ発生限度値は図4の通りで
あるが、Cr原料が1個0.2〜2gの脱ガス処理され
ていない通常の電解クロム粉砕品では、照射密度のスプ
ラッシュ発生限度値は0.1kw/cm2 となり、スプ
ラッシュが非常に発生し易くなる。
【0015】また、蒸発槽の形状が変化すると伝熱状態
が変化するので、当然スプラッシュ発生限度値は変化し
てくる。そして蒸発槽が大きくなるほど相対的な電熱の
比率(熱ロス)が小さくなるので、スプラッシュ発生限
界値は小さい方向に推移する。
が変化するので、当然スプラッシュ発生限度値は変化し
てくる。そして蒸発槽が大きくなるほど相対的な電熱の
比率(熱ロス)が小さくなるので、スプラッシュ発生限
界値は小さい方向に推移する。
【0016】この様に、電子ビームを用いて加熱・蒸発
を行う場合には、スプラッシュが発生せず、エネルギー
利用効率が最大となる照射密度は必ず存在するが、その
最適照射密度は単に蒸発原料の種類のみによって決まる
訳ではなく、蒸発原料の形状や純度、あるいは蒸発原料
を装入する蒸発槽の形状によっても変わってくるもので
ある。
を行う場合には、スプラッシュが発生せず、エネルギー
利用効率が最大となる照射密度は必ず存在するが、その
最適照射密度は単に蒸発原料の種類のみによって決まる
訳ではなく、蒸発原料の形状や純度、あるいは蒸発原料
を装入する蒸発槽の形状によっても変わってくるもので
ある。
【0017】この様なところから本発明では、1つの蒸
着室に複数の蒸発槽を設置して夫々に蒸着原料を装入
し、電子線加熱により蒸着原料を加熱・蒸発させること
により帯状物に連続めっきを行うに際し、各々の蒸着原
料に投入する電子ビームのパワーおよび照射面積を各々
に独立に変化させ、照射密度が各原料に最適の値となる
様に制御することにより、最良のエネルギー利用効率で
スプラッシュのない高品質の蒸着めっきが行える様にし
たものである。
着室に複数の蒸発槽を設置して夫々に蒸着原料を装入
し、電子線加熱により蒸着原料を加熱・蒸発させること
により帯状物に連続めっきを行うに際し、各々の蒸着原
料に投入する電子ビームのパワーおよび照射面積を各々
に独立に変化させ、照射密度が各原料に最適の値となる
様に制御することにより、最良のエネルギー利用効率で
スプラッシュのない高品質の蒸着めっきが行える様にし
たものである。
【0018】尚これまでの説明では2種類の蒸着原料を
同時に加熱・蒸発させる例を示したが、本発明はもとよ
りこれに限られる訳ではなく、3種あるいはそれ以上の
原料を加熱・蒸発させる場合にも同様に適用することが
可能である。たとえば図5には3種類の蒸発原料を加熱
・蒸発させる場合の例を示した。
同時に加熱・蒸発させる例を示したが、本発明はもとよ
りこれに限られる訳ではなく、3種あるいはそれ以上の
原料を加熱・蒸発させる場合にも同様に適用することが
可能である。たとえば図5には3種類の蒸発原料を加熱
・蒸発させる場合の例を示した。
【0019】また電子銃は1蒸着室当たりに1個に限定
されるものではなく、複数の蒸着原料に対して夫々1個
の電子銃を用いる複数ビーム方式を採用することも可能
であり、むしろ複数ビーム方式であれば、一方の蒸発槽
から他方の蒸発槽へ電子ビームをジャンプさせる際の蒸
発槽の損傷が起こらないので有利である。
されるものではなく、複数の蒸着原料に対して夫々1個
の電子銃を用いる複数ビーム方式を採用することも可能
であり、むしろ複数ビーム方式であれば、一方の蒸発槽
から他方の蒸発槽へ電子ビームをジャンプさせる際の蒸
発槽の損傷が起こらないので有利である。
【0020】上記説明では、Al−Cr合金めっきを行
なう場合について説明したが、本発明の蒸着めっき法は
このほか例えば、Al−Ti系、Zn−Ni系、Al−
Mg系、SiO2 −Al系等のAlベースめっき、Zn
−Mg系、Zn−Ti系等のZn系めっき、Cu−Zn
系、Cu−Al系等のCu系めっき等を行なう場合にも
同様に適用できる。
なう場合について説明したが、本発明の蒸着めっき法は
このほか例えば、Al−Ti系、Zn−Ni系、Al−
Mg系、SiO2 −Al系等のAlベースめっき、Zn
−Mg系、Zn−Ti系等のZn系めっき、Cu−Zn
系、Cu−Al系等のCu系めっき等を行なう場合にも
同様に適用できる。
【0021】
実施例1 次に実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、
本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるもの
ではない。図6に示す連続蒸着めっきライン(図中、1
は繰出しロール、2はシャー、3は溶接機、4はめっき
前処理室、5は入側真空ロックシステム、6,8は電子
銃、7,9は蒸着室、10は出側真空ロックシステム、
11はスキンパス圧延機、13は巻取りロール、14は
鋼帯を夫々に示す。)を採用し、図1に示す原料配置で
Al−Cr蒸着めっきを行なった。そして実施例では本
発明の方法により各蒸着原料への照射密度を夫々最適値
に設定し、一方比較例では、照射面積を同一にして実施
例と同一の付着量のめっきを実施した。
本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるもの
ではない。図6に示す連続蒸着めっきライン(図中、1
は繰出しロール、2はシャー、3は溶接機、4はめっき
前処理室、5は入側真空ロックシステム、6,8は電子
銃、7,9は蒸着室、10は出側真空ロックシステム、
11はスキンパス圧延機、13は巻取りロール、14は
鋼帯を夫々に示す。)を採用し、図1に示す原料配置で
Al−Cr蒸着めっきを行なった。そして実施例では本
発明の方法により各蒸着原料への照射密度を夫々最適値
に設定し、一方比較例では、照射面積を同一にして実施
例と同一の付着量のめっきを実施した。
【0022】・めっき原板;厚さ0.8mm、幅780
mmの冷延鋼帯 ・Al原料;純度99.8%以上 ・Cr原料;脱ガス処理高純度ブリケット 80g/個
純度99.8%以上 ・Al用蒸発槽;電融アルミナ製、(B蒸発槽) 内寸
115cm(縦)×25cm(横)×15cm(深さ) ・Cr用蒸発槽;電融アルミナ製、(A蒸発槽) 内寸
115cm(縦)×23cm(横)×10cm(深さ) 結果は表1に示す通りであり、実施例1ではスプラッシ
ュの無い蒸着めっきを低い投入パワーで行なうことがで
きるが、比較例1aでは、Crへの照射密度が大きすぎ
るためCrからのスプラッシュが発生している。また、
比較例1bでは、Alへの照射密度が小さすぎるため1
7g/m2の付着量を得るのに実施例より大きな投入パワ
ーを必要とする。
mmの冷延鋼帯 ・Al原料;純度99.8%以上 ・Cr原料;脱ガス処理高純度ブリケット 80g/個
純度99.8%以上 ・Al用蒸発槽;電融アルミナ製、(B蒸発槽) 内寸
115cm(縦)×25cm(横)×15cm(深さ) ・Cr用蒸発槽;電融アルミナ製、(A蒸発槽) 内寸
115cm(縦)×23cm(横)×10cm(深さ) 結果は表1に示す通りであり、実施例1ではスプラッシ
ュの無い蒸着めっきを低い投入パワーで行なうことがで
きるが、比較例1aでは、Crへの照射密度が大きすぎ
るためCrからのスプラッシュが発生している。また、
比較例1bでは、Alへの照射密度が小さすぎるため1
7g/m2の付着量を得るのに実施例より大きな投入パワ
ーを必要とする。
【0023】
【表1】
【0024】実施例2 図6に示す連続蒸着めっきラインを採用し、図1に示す
原料配置でCu−Al蒸発着めっきを行った。そして実
施例で本発明の方法により各蒸着原料への照射密度を夫
々最適値に設定し、一方、比較例では照射面積を同一と
して実施例と同一の付着量のめっきを実施した。 ・めっき原板;厚さ0.8mm、幅780mmの冷延鋼
帯 ・Cu原料;無酸素銅 純度99.99%以上 ・Al原料;純度99.9%以上 ・Cu用蒸発槽;グラファイト内張りアルミナ製(B蒸
発槽) 内寸115cm(縦)×25cm(横)×15
cm(深さ) ・Al用蒸発槽;電融アルミナ製、(A蒸発槽)内寸1
15cm(縦)×25cm(横)×15cm(深さ) 結果は表2に示す通りであり、実施例2では、スプラッ
シュの無いめっきが低い投入パワーで行なえるが、比較
例2aではCuへの照射密度が大き過ぎるためCuから
のスプラッシュが発生し、また比較例2bではAlへの
照射密度が小さすぎるため6g/m2の付着量を得るのに
実施例より大きな投入パワーを必要とする。
原料配置でCu−Al蒸発着めっきを行った。そして実
施例で本発明の方法により各蒸着原料への照射密度を夫
々最適値に設定し、一方、比較例では照射面積を同一と
して実施例と同一の付着量のめっきを実施した。 ・めっき原板;厚さ0.8mm、幅780mmの冷延鋼
帯 ・Cu原料;無酸素銅 純度99.99%以上 ・Al原料;純度99.9%以上 ・Cu用蒸発槽;グラファイト内張りアルミナ製(B蒸
発槽) 内寸115cm(縦)×25cm(横)×15
cm(深さ) ・Al用蒸発槽;電融アルミナ製、(A蒸発槽)内寸1
15cm(縦)×25cm(横)×15cm(深さ) 結果は表2に示す通りであり、実施例2では、スプラッ
シュの無いめっきが低い投入パワーで行なえるが、比較
例2aではCuへの照射密度が大き過ぎるためCuから
のスプラッシュが発生し、また比較例2bではAlへの
照射密度が小さすぎるため6g/m2の付着量を得るのに
実施例より大きな投入パワーを必要とする。
【0025】
【表2】
【0026】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されており、電
子ビームの照射密度を蒸着原料毎に個別に設定すること
により、スプラッシュを発生させることなくエネルギー
利用効率を最大限に高めることができ、表面欠陥のない
高品質の蒸着めっき製品を効率よく製造することができ
る。
子ビームの照射密度を蒸着原料毎に個別に設定すること
により、スプラッシュを発生させることなくエネルギー
利用効率を最大限に高めることができ、表面欠陥のない
高品質の蒸着めっき製品を効率よく製造することができ
る。
【図1】蒸着めっき状況を示す概念図である。
【図2】電子ビームの照射パターンを例示する説明図で
ある。
ある。
【図3】Alを電子ビーム加熱するときのエネルギー利
用効率と照射密度の関係を示すグラフである。
用効率と照射密度の関係を示すグラフである。
【図4】Crを電子ビーム加熱するときのエネルギー利
用効率と照射密度の関係を示すグラフである。
用効率と照射密度の関係を示すグラフである。
【図5】電子ビームの更に他の照射パターンを示す説明
図である。
図である。
【図6】実施例で採用した蒸着めっき法を示すフロー図
である。
である。
A,B 蒸発槽 a 蒸着室 b 電子銃 c 電子ビーム d 鋼帯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 綾部 東太 加古川市金沢町1番地 株式会社神戸製鋼 所加古川製鉄所内 (72)発明者 加藤 淳 加古川市金沢町1番地 株式会社神戸製鋼 所加古川製鉄所内 (72)発明者 三宅 昭二 加古川市金沢町1番地 株式会社神戸製鋼 所加古川製鉄所内
Claims (1)
- 【請求項1】 1つの蒸着室に複数の蒸発槽を設置し、
各原料槽に装入された蒸着原料を電子線加熱によって加
熱・蒸発させることにより蒸着室内を走行する帯状物に
連続めっきを行う方法において、各蒸発槽へ投入する電
子ビームの投入パワーおよび照射面積を夫々独立に設定
することにより照射密度を個々に制御することを特徴と
する蒸着めっき方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18615892A JPH062137A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 蒸着めっき方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18615892A JPH062137A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 蒸着めっき方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH062137A true JPH062137A (ja) | 1994-01-11 |
Family
ID=16183400
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18615892A Withdrawn JPH062137A (ja) | 1992-06-19 | 1992-06-19 | 蒸着めっき方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH062137A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5534314A (en) * | 1994-08-31 | 1996-07-09 | University Of Virginia Patent Foundation | Directed vapor deposition of electron beam evaporant |
| EP2166127A1 (en) * | 2008-09-16 | 2010-03-24 | United Technologies Corporation | Electron beam vapor deposition apparatus and method |
| WO2014078746A1 (en) * | 2012-11-15 | 2014-05-22 | Arcelormittal Investigacion Y Desarrollo S.L. | Method of making high strength steel crane rail |
| US10604819B2 (en) | 2012-11-15 | 2020-03-31 | Arcelormittal Investigacion Y Desarrollo, S.L. | Method of making high strength steel crane rail |
-
1992
- 1992-06-19 JP JP18615892A patent/JPH062137A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US5534314A (en) * | 1994-08-31 | 1996-07-09 | University Of Virginia Patent Foundation | Directed vapor deposition of electron beam evaporant |
| EP2166127A1 (en) * | 2008-09-16 | 2010-03-24 | United Technologies Corporation | Electron beam vapor deposition apparatus and method |
| US8404047B2 (en) | 2008-09-16 | 2013-03-26 | United Technologies Corporation | Electron beam vapor deposition apparatus and method |
| WO2014078746A1 (en) * | 2012-11-15 | 2014-05-22 | Arcelormittal Investigacion Y Desarrollo S.L. | Method of making high strength steel crane rail |
| US10604819B2 (en) | 2012-11-15 | 2020-03-31 | Arcelormittal Investigacion Y Desarrollo, S.L. | Method of making high strength steel crane rail |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 19990831 |