JPH06214092A - 原子力発電プラントの水質制御方法及び燃料棒並びに燃料集合体並びに原子力発電プラント - Google Patents
原子力発電プラントの水質制御方法及び燃料棒並びに燃料集合体並びに原子力発電プラントInfo
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- JPH06214092A JPH06214092A JP5008344A JP834493A JPH06214092A JP H06214092 A JPH06214092 A JP H06214092A JP 5008344 A JP5008344 A JP 5008344A JP 834493 A JP834493 A JP 834493A JP H06214092 A JPH06214092 A JP H06214092A
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- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract
(57)【要約】
【目的】放射化核種の炉水中への再溶解を十分に抑制で
きる原子力発電プラントの水質制御方法、燃料棒、燃料
集合体、及び原子力発電プラントを提供する。 【構成】チャンネルボックス12の内側の接水面は、燃
料被覆管11a表面に付着する混合クラッド50よりも
電位が高い高電位物質層13(例えばマグネタイト等を
メッキ等によりチャンネルボックス12の内側の接水面
に膜状に形成したもの)で構成されている。電位の高い
高電位物質層13から燃料被覆管11a表面を通じて混
合クラッド50へ電流が流れ、混合クラッド50は高電
位物質層13より電位が低く電子が放出される酸化環境
となるので混合クラッドに含まれるフェライト等の再溶
解を抑制することができる。
きる原子力発電プラントの水質制御方法、燃料棒、燃料
集合体、及び原子力発電プラントを提供する。 【構成】チャンネルボックス12の内側の接水面は、燃
料被覆管11a表面に付着する混合クラッド50よりも
電位が高い高電位物質層13(例えばマグネタイト等を
メッキ等によりチャンネルボックス12の内側の接水面
に膜状に形成したもの)で構成されている。電位の高い
高電位物質層13から燃料被覆管11a表面を通じて混
合クラッド50へ電流が流れ、混合クラッド50は高電
位物質層13より電位が低く電子が放出される酸化環境
となるので混合クラッドに含まれるフェライト等の再溶
解を抑制することができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、原子力発電プラントに
係わり、特に放射性クラッドの一次冷却水中への溶解を
抑制し原子炉周辺の配管の放射線量を低減するのに好適
な原子力発電プラントの水質制御方法及び燃料棒並びに
燃料集合体並びに原子力発電プラントに関する。
係わり、特に放射性クラッドの一次冷却水中への溶解を
抑制し原子炉周辺の配管の放射線量を低減するのに好適
な原子力発電プラントの水質制御方法及び燃料棒並びに
燃料集合体並びに原子力発電プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電プラントの一次冷却水系の配
管材などから発生する腐食生成物粒子(以下、適宜鉄ク
ラッドという)は鉄の酸化物及び水酸化物が主体であ
る。これら鉄クラッドは、一次冷却水に含有されている
ニッケルイオン、コバルトイオンなどとともに原子炉内
に流入する。原子炉内に流入した鉄クラッド及びニッケ
ルイオン、コバルトイオン等は、燃料被覆管の表面にク
ラッドとして析出付着し(以下、適宜混合クラッドとい
う)、そこで中性子照射を受けて放射化される。このと
き混合クラッド中のニッケルイオン、コバルトイオンは
それぞれ、放射化核種であるコバルト58及びコバルト
60になる。これらの放射化された核種を含む混合クラ
ッドは、燃料被覆管表面より原子炉水中へ溶出(以下、
適宜再溶解という)し、原子炉外に出て原子炉周辺の配
管に付着・沈積しその場所において放射線を発生する。
これにより原子炉再循環系、原子炉浄化系配管等の放射
線量が上昇し作業従事者の放射線被曝の増大につながる
おそれがあるので、原子力発電プラントでは放射線量低
減のため一次冷却水の水質制御を行っている。
管材などから発生する腐食生成物粒子(以下、適宜鉄ク
ラッドという)は鉄の酸化物及び水酸化物が主体であ
る。これら鉄クラッドは、一次冷却水に含有されている
ニッケルイオン、コバルトイオンなどとともに原子炉内
に流入する。原子炉内に流入した鉄クラッド及びニッケ
ルイオン、コバルトイオン等は、燃料被覆管の表面にク
ラッドとして析出付着し(以下、適宜混合クラッドとい
う)、そこで中性子照射を受けて放射化される。このと
き混合クラッド中のニッケルイオン、コバルトイオンは
それぞれ、放射化核種であるコバルト58及びコバルト
60になる。これらの放射化された核種を含む混合クラ
ッドは、燃料被覆管表面より原子炉水中へ溶出(以下、
適宜再溶解という)し、原子炉外に出て原子炉周辺の配
管に付着・沈積しその場所において放射線を発生する。
これにより原子炉再循環系、原子炉浄化系配管等の放射
線量が上昇し作業従事者の放射線被曝の増大につながる
おそれがあるので、原子力発電プラントでは放射線量低
減のため一次冷却水の水質制御を行っている。
【0003】この一次冷却水の水質制御の方法は、燃
料被覆管表面に付着する混合クラッドの生成量を低減す
る方法、生成した混合クラッドの再溶解を抑制する方
法の2つに大別される。
料被覆管表面に付着する混合クラッドの生成量を低減す
る方法、生成した混合クラッドの再溶解を抑制する方
法の2つに大別される。
【0004】方法の従来技術としては、給水系への酸
素注入や耐食性鋼の使用により配管材の腐食を防止し発
生する鉄クラッドの発生量の低減を図る方法や、復水浄
化系を強化して発生した鉄クラッドを一次冷却系の途中
で除去する方法等がある。方法の従来技術としては、
冷却水中のニッケルイオン又はコバルトイオンを鉄イオ
ンと反応させて、溶解速度の小さい複合酸化物であるニ
ッケルフェライトNiFe2O4又はコバルトフェライトC
oFe2O4とし、このニッケルフェライト又はコバルトフ
ェライトの形で混合クラッドを形成させることにより、
放射化された後に放射化核種であるコバルト58・コバ
ルト60を含む混合クラッドの再溶解を低減する方法が
ある。
素注入や耐食性鋼の使用により配管材の腐食を防止し発
生する鉄クラッドの発生量の低減を図る方法や、復水浄
化系を強化して発生した鉄クラッドを一次冷却系の途中
で除去する方法等がある。方法の従来技術としては、
冷却水中のニッケルイオン又はコバルトイオンを鉄イオ
ンと反応させて、溶解速度の小さい複合酸化物であるニ
ッケルフェライトNiFe2O4又はコバルトフェライトC
oFe2O4とし、このニッケルフェライト又はコバルトフ
ェライトの形で混合クラッドを形成させることにより、
放射化された後に放射化核種であるコバルト58・コバ
ルト60を含む混合クラッドの再溶解を低減する方法が
ある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術には以下の問題点が存在する。方法によれば、
一次冷却水給水系において復水浄化等を行って鉄クラッ
ドの発生量を低減しても、下流の原子炉直前に位置する
ステンレス製の給水ヒーターよりある程度のニッケルイ
オン・コバルトイオン溶出は免れない。すなわち原子炉
内においては鉄イオン濃度のみが低減されて極低レベル
になる一方でニッケルイオン・コバルトイオンはあるレ
ベルで存在することとなる。このとき鉄クラッドが燃料
被覆管表面に付着する量は減少するが、ニッケルイオン
・コバルトイオンはそれぞれNiO、CoOを形成して燃
料被覆管表面に付着して混合クラッドとなる。ところが
このNiO、CoOは再溶解における溶解速度が高く、す
なわち放射化後にはコバルト58・コバルト60が燃料
被覆管表面から高い溶解速度で再溶解することとなり、
炉水放射能を高め原子炉系配管等の放射線量が上昇す
る。
来技術には以下の問題点が存在する。方法によれば、
一次冷却水給水系において復水浄化等を行って鉄クラッ
ドの発生量を低減しても、下流の原子炉直前に位置する
ステンレス製の給水ヒーターよりある程度のニッケルイ
オン・コバルトイオン溶出は免れない。すなわち原子炉
内においては鉄イオン濃度のみが低減されて極低レベル
になる一方でニッケルイオン・コバルトイオンはあるレ
ベルで存在することとなる。このとき鉄クラッドが燃料
被覆管表面に付着する量は減少するが、ニッケルイオン
・コバルトイオンはそれぞれNiO、CoOを形成して燃
料被覆管表面に付着して混合クラッドとなる。ところが
このNiO、CoOは再溶解における溶解速度が高く、す
なわち放射化後にはコバルト58・コバルト60が燃料
被覆管表面から高い溶解速度で再溶解することとなり、
炉水放射能を高め原子炉系配管等の放射線量が上昇す
る。
【0006】また方法において、ニッケルフェライ
ト、コバルトフェライトを生成させるためには化学量論
的にはニッケルイオンまたはコバルトイオン1モルに対
して鉄イオン2モルが必要である。しかし炉内構造材か
らのニッケルイオン、コバルトイオンの溶出およびフェ
ライトへの転化率は100%ではないので、給水中の鉄
イオンは過剰量必要である。かかる見地から沸騰水型原
子力発電プラントにおいては、ニッケルおよびコバルト
(特に量的に多いニッケル)に対して給水中の鉄イオン
濃度の制御を行う必要がある。この鉄イオン濃度の制御
方法としては、一次冷却系に二重に配置された復水浄化
装置(復水濾過器と復水脱塩器)のうちの復水濾過器を
バイパスして一部の復水を流通させることによりこの復
水からの鉄イオンの減少を防止して鉄イオン濃度の制御
を行う方法、あるいは特開昭61-240196号公報及び同61-
245093号公報に記載のように、復水浄化装置の下流側か
ら原子炉までの間の配管内の一次冷却水中に別途系外か
ら鉄の水酸化物・酸化物又はイオンを注入することによ
り鉄イオン濃度の制御を行う方法がある。上記方法によ
れば、溶解速度の小さいニッケルフェライト又はコバル
トフェライトにより混合クラッドを形成させ燃料被覆管
表面に付着させることができる。しかし、ニッケルフェ
ライトやコバルトフェライトは溶解速度が小さいがゼロ
ではなく、固有の溶解速度によりわずかずつ溶解する。
従って、この方法によっては、放射化後においてはこの
固有溶解速度以下には混合クラッド中の放射化核種の炉
水中への再溶解を抑制することはできず不十分である。
また一般に酸化物の溶解速度は水質条件や他の環境因子
の影響を受け変化するから、燃料被覆管表面近傍の環境
条件によっては、混合クラッド中の放射化核種の炉水中
への再溶解が増加する場合も生じる。
ト、コバルトフェライトを生成させるためには化学量論
的にはニッケルイオンまたはコバルトイオン1モルに対
して鉄イオン2モルが必要である。しかし炉内構造材か
らのニッケルイオン、コバルトイオンの溶出およびフェ
ライトへの転化率は100%ではないので、給水中の鉄
イオンは過剰量必要である。かかる見地から沸騰水型原
子力発電プラントにおいては、ニッケルおよびコバルト
(特に量的に多いニッケル)に対して給水中の鉄イオン
濃度の制御を行う必要がある。この鉄イオン濃度の制御
方法としては、一次冷却系に二重に配置された復水浄化
装置(復水濾過器と復水脱塩器)のうちの復水濾過器を
バイパスして一部の復水を流通させることによりこの復
水からの鉄イオンの減少を防止して鉄イオン濃度の制御
を行う方法、あるいは特開昭61-240196号公報及び同61-
245093号公報に記載のように、復水浄化装置の下流側か
ら原子炉までの間の配管内の一次冷却水中に別途系外か
ら鉄の水酸化物・酸化物又はイオンを注入することによ
り鉄イオン濃度の制御を行う方法がある。上記方法によ
れば、溶解速度の小さいニッケルフェライト又はコバル
トフェライトにより混合クラッドを形成させ燃料被覆管
表面に付着させることができる。しかし、ニッケルフェ
ライトやコバルトフェライトは溶解速度が小さいがゼロ
ではなく、固有の溶解速度によりわずかずつ溶解する。
従って、この方法によっては、放射化後においてはこの
固有溶解速度以下には混合クラッド中の放射化核種の炉
水中への再溶解を抑制することはできず不十分である。
また一般に酸化物の溶解速度は水質条件や他の環境因子
の影響を受け変化するから、燃料被覆管表面近傍の環境
条件によっては、混合クラッド中の放射化核種の炉水中
への再溶解が増加する場合も生じる。
【0007】本発明の目的は、混合クラッド中の放射化
核種の炉水中への再溶解を十分に抑制することができる
原子力発電プラントの水質制御方法及び燃料棒並びに燃
料集合体並びに原子力発電プラントを提供することにあ
る。
核種の炉水中への再溶解を十分に抑制することができる
原子力発電プラントの水質制御方法及び燃料棒並びに燃
料集合体並びに原子力発電プラントを提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によれば、原子力発電プラントの一次冷却水
の水質を制御して原子炉周辺の配管の放射線量を低減す
る原子力発電プラントの水質制御方法において、前記原
子炉内の燃料被覆管表面に付着しているクラッドへ電子
が供給されないようにすることにより前記クラッドから
炉水中への放射化核種の溶解速度を低減することを特徴
とする原子力発電プラントの水質制御方法が提供され
る。
に、本発明によれば、原子力発電プラントの一次冷却水
の水質を制御して原子炉周辺の配管の放射線量を低減す
る原子力発電プラントの水質制御方法において、前記原
子炉内の燃料被覆管表面に付着しているクラッドへ電子
が供給されないようにすることにより前記クラッドから
炉水中への放射化核種の溶解速度を低減することを特徴
とする原子力発電プラントの水質制御方法が提供され
る。
【0009】また上記目的を達成するために、本発明に
よれば、原子力発電プラントの一次冷却水の水質を制御
して原子炉周辺の配管の放射線量を低減する原子力発電
プラントの水質制御方法において、前記原子炉内の燃料
被覆管表面に付着しているクラッドよりも前記一次冷却
水中において高い電位を有する高電位媒体と該クラッド
とを接触させることにより前記クラッドから前記高電位
媒体に電子を放出させることを特徴とする原子力発電プ
ラントの水質制御方法が提供される。
よれば、原子力発電プラントの一次冷却水の水質を制御
して原子炉周辺の配管の放射線量を低減する原子力発電
プラントの水質制御方法において、前記原子炉内の燃料
被覆管表面に付着しているクラッドよりも前記一次冷却
水中において高い電位を有する高電位媒体と該クラッド
とを接触させることにより前記クラッドから前記高電位
媒体に電子を放出させることを特徴とする原子力発電プ
ラントの水質制御方法が提供される。
【0010】好ましくは、前記原子力発電プラントの水
質制御方法において、前記高電位媒体は前記原子炉の一
次冷却水に接する構成部材に設けられその一次冷却水中
において前記クラッドより高い電位を有する高電位物質
であり、その高電位物質と前記燃料被覆管とを電気的に
短絡させることにより該クラッドから該燃料被覆管へと
電子を放出させることを特徴とする原子力発電プラント
の水質制御方法が提供される。
質制御方法において、前記高電位媒体は前記原子炉の一
次冷却水に接する構成部材に設けられその一次冷却水中
において前記クラッドより高い電位を有する高電位物質
であり、その高電位物質と前記燃料被覆管とを電気的に
短絡させることにより該クラッドから該燃料被覆管へと
電子を放出させることを特徴とする原子力発電プラント
の水質制御方法が提供される。
【0011】また好ましくは、前記原子力発電プラント
の水質制御方法において、前記高電位媒体は燃料棒とチ
ャンネルボックスとの間に設けられ前記一次冷却水中に
おいて前記クラッドより高い電位を有する高電位物質を
備えた電極であり、その電極と前記燃料被覆管とを電気
的に短絡させることにより該クラッドから該燃料被覆管
へと電子を放出させることを特徴とする原子力発電プラ
ントの水質制御方法が提供される。
の水質制御方法において、前記高電位媒体は燃料棒とチ
ャンネルボックスとの間に設けられ前記一次冷却水中に
おいて前記クラッドより高い電位を有する高電位物質を
備えた電極であり、その電極と前記燃料被覆管とを電気
的に短絡させることにより該クラッドから該燃料被覆管
へと電子を放出させることを特徴とする原子力発電プラ
ントの水質制御方法が提供される。
【0012】さらに好ましくは、前記原子力発電プラン
トの水質制御方法において、前記高電位物質は、マグネ
タイト、白金、金、銀、銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウ
ム、酸化鉛、及び酸化マグネシウムのうちの少なくとも
ひとつであることを特徴とする原子力発電プラントの水
質制御方法が提供される。
トの水質制御方法において、前記高電位物質は、マグネ
タイト、白金、金、銀、銅、酸化亜鉛、酸化アルミニウ
ム、酸化鉛、及び酸化マグネシウムのうちの少なくとも
ひとつであることを特徴とする原子力発電プラントの水
質制御方法が提供される。
【0013】また好ましくは、前記原子力発電プラント
の水質制御方法において、外部電源により電圧を印加し
て前記燃料被覆管に正の電位を与えて該燃料被覆管を前
記クラッドより高電位に保持することにより該クラッド
から前記燃料被覆管へと電子を放出させることを特徴と
する原子力発電プラントの水質制御方法が提供される。
の水質制御方法において、外部電源により電圧を印加し
て前記燃料被覆管に正の電位を与えて該燃料被覆管を前
記クラッドより高電位に保持することにより該クラッド
から前記燃料被覆管へと電子を放出させることを特徴と
する原子力発電プラントの水質制御方法が提供される。
【0014】さらに好ましくは、前記原子力発電プラン
トの水質制御方法において、外部電源により電圧を印加
して前記原子炉の一次冷却水に接する構成部材に負の電
位を与えることを特徴とする原子力発電プラントの水質
制御方法が提供される。
トの水質制御方法において、外部電源により電圧を印加
して前記原子炉の一次冷却水に接する構成部材に負の電
位を与えることを特徴とする原子力発電プラントの水質
制御方法が提供される。
【0015】また好ましくは、前記原子力発電プラント
の水質制御方法において、燃料棒とチャンネルボックス
との間に電極を設け、その電源に外部電源により電圧を
印加して負の電位を与えることを特徴とする原子力発電
プラントの水質制御方法が提供される。
の水質制御方法において、燃料棒とチャンネルボックス
との間に電極を設け、その電源に外部電源により電圧を
印加して負の電位を与えることを特徴とする原子力発電
プラントの水質制御方法が提供される。
【0016】さらに好ましくは、前記原子力発電プラン
トの水質制御方法において、前記外部電源により印加す
る電圧は100ミリボルト以上であることを特徴とする
原子力発電プラントの水質制御方法が提供される。
トの水質制御方法において、前記外部電源により印加す
る電圧は100ミリボルト以上であることを特徴とする
原子力発電プラントの水質制御方法が提供される。
【0017】また上記目的を達成するために、本発明に
よれば、原子力発電プラントの一次冷却水の水質を制御
して原子炉の周辺の配管の放射線量を低減する原子力発
電プラントの水質制御方法において、前記原子炉内の燃
料被覆管表面に付着しているクラッドと前記燃料被覆管
とを電気的に絶縁することを特徴とする原子力発電プラ
ントの水質制御方法が提供される。
よれば、原子力発電プラントの一次冷却水の水質を制御
して原子炉の周辺の配管の放射線量を低減する原子力発
電プラントの水質制御方法において、前記原子炉内の燃
料被覆管表面に付着しているクラッドと前記燃料被覆管
とを電気的に絶縁することを特徴とする原子力発電プラ
ントの水質制御方法が提供される。
【0018】さらに上記目的を達成するために、本発明
によれば、原子力発電プラントの一次冷却水の水質を制
御して原子炉の周辺の配管の放射線量を低減する原子力
発電プラントの水質制御方法において、前記原子炉内の
燃料被覆管表面に付着しているクラッドより前記一次冷
却水中において高い電位を有する粒子及びイオンのうち
の一つを該一次冷却水中に供給し、前記粒子及びイオン
のうちの一つを前記燃料被覆管の表面に析出させて前記
クラッドと接触させることにより該クラッドから該粒子
及びイオンのうちの一つへと電子を放出させることを特
徴とする原子力発電プラントの水質制御方法が提供され
る。
によれば、原子力発電プラントの一次冷却水の水質を制
御して原子炉の周辺の配管の放射線量を低減する原子力
発電プラントの水質制御方法において、前記原子炉内の
燃料被覆管表面に付着しているクラッドより前記一次冷
却水中において高い電位を有する粒子及びイオンのうち
の一つを該一次冷却水中に供給し、前記粒子及びイオン
のうちの一つを前記燃料被覆管の表面に析出させて前記
クラッドと接触させることにより該クラッドから該粒子
及びイオンのうちの一つへと電子を放出させることを特
徴とする原子力発電プラントの水質制御方法が提供され
る。
【0019】好ましくは、前記原子力発電プラントの水
質制御方法において、前記粒子は粒径が5μm以下であ
ることを特徴とする原子力発電プラントの水質制御方法
が提供される。
質制御方法において、前記粒子は粒径が5μm以下であ
ることを特徴とする原子力発電プラントの水質制御方法
が提供される。
【0020】また好ましくは、前記原子力発電プラント
の水質制御方法において、前記粒子は、マグネタイト、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化鉛、酸化マグネシウ
ム、白金、金、銀及び銅のうちの少なくとも一つにより
構成されることを特徴とする原子力発電プラントの水質
制御方法が提供される。
の水質制御方法において、前記粒子は、マグネタイト、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化鉛、酸化マグネシウ
ム、白金、金、銀及び銅のうちの少なくとも一つにより
構成されることを特徴とする原子力発電プラントの水質
制御方法が提供される。
【0021】さらに好ましくは、前記原子力発電プラン
トの水質制御方法において、前記イオンは、鉄2価イオ
ン、鉄3価イオン、アルミニウムイオン、鉛イオン、マ
グネシウムイオン、白金イオン、金イオン、及び銀イオ
ンのうちの少なくとも一つであることを特徴とする原子
力発電プラントの水質制御方法が提供される。
トの水質制御方法において、前記イオンは、鉄2価イオ
ン、鉄3価イオン、アルミニウムイオン、鉛イオン、マ
グネシウムイオン、白金イオン、金イオン、及び銀イオ
ンのうちの少なくとも一つであることを特徴とする原子
力発電プラントの水質制御方法が提供される。
【0022】また上記目的を達成するために、本発明に
よれば、格子配列に配置された複数の燃料棒と、前記複
数の燃料棒を囲んで設けられるチャンネルボックスとを
有する燃料集合体において、前記チャンネルボックスは
各燃料棒を外側から被覆する燃料被覆管と電気的に短絡
され、かつ前記燃料被覆管の表面に付着しているクラッ
ドより一次冷却水中において高い電位を有する高電位物
質からなる高電位物質層を該チャンネルボックス内側表
面に有することを特徴とする燃料集合体が提供される。
よれば、格子配列に配置された複数の燃料棒と、前記複
数の燃料棒を囲んで設けられるチャンネルボックスとを
有する燃料集合体において、前記チャンネルボックスは
各燃料棒を外側から被覆する燃料被覆管と電気的に短絡
され、かつ前記燃料被覆管の表面に付着しているクラッ
ドより一次冷却水中において高い電位を有する高電位物
質からなる高電位物質層を該チャンネルボックス内側表
面に有することを特徴とする燃料集合体が提供される。
【0023】好ましくは、前記燃料集合体を有する原子
力発電プラントが提供される。
力発電プラントが提供される。
【0024】また上記目的を達成するために、本発明に
よれば、燃料集合体に用いられる燃料棒において、前記
燃料棒外側を被覆する燃料被覆管が設けられ、かつその
燃料被覆管の外側表面に比抵抗が1010オームセンチメ
ートル以上で厚さが100ナノメートル以上の厚さの電
気絶縁層が設けられたことを特徴とする燃料棒が提供さ
れる。
よれば、燃料集合体に用いられる燃料棒において、前記
燃料棒外側を被覆する燃料被覆管が設けられ、かつその
燃料被覆管の外側表面に比抵抗が1010オームセンチメ
ートル以上で厚さが100ナノメートル以上の厚さの電
気絶縁層が設けられたことを特徴とする燃料棒が提供さ
れる。
【0025】好ましくは、前記燃料棒を有する燃料集合
体が提供される。
体が提供される。
【0026】また好ましくは、前記燃料棒を備えた燃料
集合体を有する原子力発電プラントが提供される。
集合体を有する原子力発電プラントが提供される。
【0027】
【作用】以上のように構成した本発明においては、原子
炉内の燃料被覆管表面に付着しているクラッドへ電子が
供給されないようにすることにより、電子が供給される
ことにより発生するクラッドの還元溶解が促進されるこ
とがなくクラッドに含まれる放射化核種の炉水中への溶
解速度を低減する。
炉内の燃料被覆管表面に付着しているクラッドへ電子が
供給されないようにすることにより、電子が供給される
ことにより発生するクラッドの還元溶解が促進されるこ
とがなくクラッドに含まれる放射化核種の炉水中への溶
解速度を低減する。
【0028】また本発明においては、原子炉内の燃料被
覆管表面に付着しているクラッドよりも一次冷却水中に
おいて高い電位を有する高電位媒体と前記クラッドとを
接触させることにより、クラッドから高電位媒体に電子
を放出させる酸化環境としてクラッドの還元溶解を抑制
しクラッドに含まれる放射化核種の炉水中への溶解速度
を低減する。
覆管表面に付着しているクラッドよりも一次冷却水中に
おいて高い電位を有する高電位媒体と前記クラッドとを
接触させることにより、クラッドから高電位媒体に電子
を放出させる酸化環境としてクラッドの還元溶解を抑制
しクラッドに含まれる放射化核種の炉水中への溶解速度
を低減する。
【0029】また前記高電位媒体の例としては、高電位
物質を備えた原子炉の構成部材でありこの構成部材と前
記燃料被覆管とを電気的に短絡させる構成や、燃料棒と
チャンネルボックスとの間に設けられ高電位物質を備え
た電極でありこの電極と前記燃料被覆管とを電気的に短
絡させる構成があり、いずれも該クラッドから該燃料被
覆管へと電子を放出させることによりクラッドから高電
位媒体に電子を放出させる酸化環境となりクラッドの還
元溶解を抑制しクラッドに含まれる放射化核種の炉水中
への溶解速度を低減する。この高電位物質の例として
は、例えばマグネタイト、白金、金、銀、銅、酸化亜
鉛、酸化アルミニウム、酸化鉛、及び酸化マグネシウム
のうちの少なくともひとつとする構成がある。また、外
部電源で電圧を印加して前記燃料被覆管に正の電位を与
え前記クラッドより高電位に保持することにより、クラ
ッドから燃料被覆管へと電子を放出させる酸化環境とな
りクラッドの還元溶解を抑制しクラッドに含まれる放射
化核種の炉水中への溶解速度を低減する。さらに、外部
電源により電圧を印加して前記原子炉の構成部材に負の
電位を与えることにより、燃料被覆管をクラッドより高
電位に保持する実効を図る。また、燃料棒とチャンネル
ボックスとの間に電極を設けその電極に外部電源により
電圧を印加して負の電位を与えることにより、燃料被覆
管をクラッドより高電位に保持する実効を図る。さら
に、前記外部電源により印加する電圧は100ミリボル
ト以上であることにより、クラッドを十分に低電位に保
持する。
物質を備えた原子炉の構成部材でありこの構成部材と前
記燃料被覆管とを電気的に短絡させる構成や、燃料棒と
チャンネルボックスとの間に設けられ高電位物質を備え
た電極でありこの電極と前記燃料被覆管とを電気的に短
絡させる構成があり、いずれも該クラッドから該燃料被
覆管へと電子を放出させることによりクラッドから高電
位媒体に電子を放出させる酸化環境となりクラッドの還
元溶解を抑制しクラッドに含まれる放射化核種の炉水中
への溶解速度を低減する。この高電位物質の例として
は、例えばマグネタイト、白金、金、銀、銅、酸化亜
鉛、酸化アルミニウム、酸化鉛、及び酸化マグネシウム
のうちの少なくともひとつとする構成がある。また、外
部電源で電圧を印加して前記燃料被覆管に正の電位を与
え前記クラッドより高電位に保持することにより、クラ
ッドから燃料被覆管へと電子を放出させる酸化環境とな
りクラッドの還元溶解を抑制しクラッドに含まれる放射
化核種の炉水中への溶解速度を低減する。さらに、外部
電源により電圧を印加して前記原子炉の構成部材に負の
電位を与えることにより、燃料被覆管をクラッドより高
電位に保持する実効を図る。また、燃料棒とチャンネル
ボックスとの間に電極を設けその電極に外部電源により
電圧を印加して負の電位を与えることにより、燃料被覆
管をクラッドより高電位に保持する実効を図る。さら
に、前記外部電源により印加する電圧は100ミリボル
ト以上であることにより、クラッドを十分に低電位に保
持する。
【0030】また、本発明においては、原子炉内の燃料
被覆管表面に付着しているクラッドと前記燃料被覆管と
を電気的に絶縁することにより、これらの間の電子のや
りとり自体ができないようにし、電子が供給されること
により発生するクラッドの還元溶解が促進されずクラッ
ドに含まれる放射化核種の炉水中への溶解速度を低減す
る。
被覆管表面に付着しているクラッドと前記燃料被覆管と
を電気的に絶縁することにより、これらの間の電子のや
りとり自体ができないようにし、電子が供給されること
により発生するクラッドの還元溶解が促進されずクラッ
ドに含まれる放射化核種の炉水中への溶解速度を低減す
る。
【0031】さらに、本発明においては、原子炉内の燃
料被覆管表面に付着しているクラッドより高い電位を有
する粒子及びイオンのうちの一つを一次冷却水中に供給
し前記燃料被覆管の表面に析出させて前記クラッドと接
触させることにより、クラッドから粒子・イオンへと電
子を放出させる酸化環境となりクラッドの還元溶解を抑
制しクラッドに含まれる放射化核種の炉水中への溶解速
度を低減する。
料被覆管表面に付着しているクラッドより高い電位を有
する粒子及びイオンのうちの一つを一次冷却水中に供給
し前記燃料被覆管の表面に析出させて前記クラッドと接
触させることにより、クラッドから粒子・イオンへと電
子を放出させる酸化環境となりクラッドの還元溶解を抑
制しクラッドに含まれる放射化核種の炉水中への溶解速
度を低減する。
【0032】また前記粒子は粒径が5μm以下であるこ
とより、前記燃料被覆管表面への付着が良好である。前
記粒子の例としては、マグネタイト、酸化亜鉛、酸化ア
ルミニウム、酸化鉛、酸化マグネシウム、白金、金、銀
及び銅のうちの少なくとも一つにより構成するものがあ
り、前記イオンの例としては、鉄2価イオン、鉄3価イ
オン、アルミニウムイオン、鉛イオン、マグネシウムイ
オン、白金イオン、金イオン、及び銀イオンのうちの少
なくとも一つにより構成するものがある。
とより、前記燃料被覆管表面への付着が良好である。前
記粒子の例としては、マグネタイト、酸化亜鉛、酸化ア
ルミニウム、酸化鉛、酸化マグネシウム、白金、金、銀
及び銅のうちの少なくとも一つにより構成するものがあ
り、前記イオンの例としては、鉄2価イオン、鉄3価イ
オン、アルミニウムイオン、鉛イオン、マグネシウムイ
オン、白金イオン、金イオン、及び銀イオンのうちの少
なくとも一つにより構成するものがある。
【0033】また本発明の燃料集合体においては、チャ
ンネルボックスは各燃料棒を外側から被覆する燃料被覆
管と電気的に短絡されかつ高電位物質層を該チャンネル
ボックス内側表面に有することにより、クラッドから燃
料被覆管へと電子を放出させる酸化環境となりクラッド
の還元溶解を抑制しクラッドに含まれる放射化核種の炉
水中への溶解速度を低減する。
ンネルボックスは各燃料棒を外側から被覆する燃料被覆
管と電気的に短絡されかつ高電位物質層を該チャンネル
ボックス内側表面に有することにより、クラッドから燃
料被覆管へと電子を放出させる酸化環境となりクラッド
の還元溶解を抑制しクラッドに含まれる放射化核種の炉
水中への溶解速度を低減する。
【0034】また、本発明の燃料棒においては、前記燃
料棒外側を被覆する燃料被覆管の外側表面に比抵抗が1
010オームセンチメートル以上で厚さが100ナノメー
トル以上の厚さの電気絶縁層を有することにより、燃料
被覆管とクラッドとの間の電子のやりとりをできないよ
うにし、電子が供給されることにより発生するクラッド
の還元溶解が促進されずクラッドに含まれる放射化核種
の炉水中への溶解速度を低減する。
料棒外側を被覆する燃料被覆管の外側表面に比抵抗が1
010オームセンチメートル以上で厚さが100ナノメー
トル以上の厚さの電気絶縁層を有することにより、燃料
被覆管とクラッドとの間の電子のやりとりをできないよ
うにし、電子が供給されることにより発生するクラッド
の還元溶解が促進されずクラッドに含まれる放射化核種
の炉水中への溶解速度を低減する。
【0035】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1〜図10により
説明する。まず、本発明の原理を図2〜図4により説明
する。一般に、酸化物の溶解は、溶解反応に水素イオン
が関与することからpHが低いほど早くなる。また酸化
物の溶解現象は酸化物結晶を構成するカチオン(陽イオ
ン)とアニオン(陰イオン)とが固相から液相へ移行す
る現象であって、その際に固相と液相の相境界(酸化物
表面)では電荷の移行を生じることから、溶解速度は酸
化物表面と液との界面で発生する電位差に依存する。こ
の酸化物表面の電位は、酸化物表面に吸着配位している
溶液中のイオンの種類によって変化し、また表面電位の
異なる異種の酸化物同士が接触する場合も変化する。さ
らに酸化物が燃料被覆管の表面に付着する場合は、酸化
物と燃料被覆管との電位差によっても変化する。
説明する。まず、本発明の原理を図2〜図4により説明
する。一般に、酸化物の溶解は、溶解反応に水素イオン
が関与することからpHが低いほど早くなる。また酸化
物の溶解現象は酸化物結晶を構成するカチオン(陽イオ
ン)とアニオン(陰イオン)とが固相から液相へ移行す
る現象であって、その際に固相と液相の相境界(酸化物
表面)では電荷の移行を生じることから、溶解速度は酸
化物表面と液との界面で発生する電位差に依存する。こ
の酸化物表面の電位は、酸化物表面に吸着配位している
溶液中のイオンの種類によって変化し、また表面電位の
異なる異種の酸化物同士が接触する場合も変化する。さ
らに酸化物が燃料被覆管の表面に付着する場合は、酸化
物と燃料被覆管との電位差によっても変化する。
【0036】本発明は、原子力発電プラントの燃料被覆
管表面に付着した酸化物である混合クラッドの電位を制
御することにより、混合クラッドの炉水中への溶解速度
を低減し混合クラッドの含まれる放射化核種の再溶解を
抑制するものである。以下、この電位制御の原理につい
て具体的に説明する。
管表面に付着した酸化物である混合クラッドの電位を制
御することにより、混合クラッドの炉水中への溶解速度
を低減し混合クラッドの含まれる放射化核種の再溶解を
抑制するものである。以下、この電位制御の原理につい
て具体的に説明する。
【0037】燃料被覆管表面に付着する混合クラッドの
成分は、ニッケルフェライトNiFe2O4、コバルトフェ
ライトCoFe2O4、ヘマタイトα-Fe2O3などに代表さ
れ、これらの酸化物(以下適宜フェライト等という)
は、次式に示すような還元溶解支配型の溶解挙動を示
す。 NiFe2O4+2e-+8H+ → Ni2++2Fe2++4H2O (1) CoFe2O4+2e-+8H+ → Co2++2Fe2++4H2O (2) α-Fe2O3+2e-+6H+ → 2Fe2++3H2O (3) すなわち、これらフェライト等は電子が供給されると上
式において右向きに反応が進み、それぞれイオンとなっ
て溶解が促進される。
成分は、ニッケルフェライトNiFe2O4、コバルトフェ
ライトCoFe2O4、ヘマタイトα-Fe2O3などに代表さ
れ、これらの酸化物(以下適宜フェライト等という)
は、次式に示すような還元溶解支配型の溶解挙動を示
す。 NiFe2O4+2e-+8H+ → Ni2++2Fe2++4H2O (1) CoFe2O4+2e-+8H+ → Co2++2Fe2++4H2O (2) α-Fe2O3+2e-+6H+ → 2Fe2++3H2O (3) すなわち、これらフェライト等は電子が供給されると上
式において右向きに反応が進み、それぞれイオンとなっ
て溶解が促進される。
【0038】ところで、酸化物であるフェライト等を水
中に浸漬させると、界面に電気二重層が形成されフェラ
イト等と水との間に電位差が生じる。この電位差はフェ
ライト等の組成や化学形態によって異なる。水との電位
差が異なる2種のフェライト等が水中で接触する場合は
局所電池を形成することになり、電位の高い方から低い
方へ電流が流れ、電位の低い方から電位の高い方へ電子
が供給される。そして電子が供給されたフェライト等
は、上記反応式により溶解が促進される。すなわち、ニ
ッケルフェライトNiFe2O4、コバルトフェライトCo
Fe2O4、及びヘマタイトα-Fe2O3は電子の供給を受
けると(すなわち還元環境において)それぞれNi2++
2Fe2+、Co2++2Fe2+、及び2Fe2+となって還元溶
解する。
中に浸漬させると、界面に電気二重層が形成されフェラ
イト等と水との間に電位差が生じる。この電位差はフェ
ライト等の組成や化学形態によって異なる。水との電位
差が異なる2種のフェライト等が水中で接触する場合は
局所電池を形成することになり、電位の高い方から低い
方へ電流が流れ、電位の低い方から電位の高い方へ電子
が供給される。そして電子が供給されたフェライト等
は、上記反応式により溶解が促進される。すなわち、ニ
ッケルフェライトNiFe2O4、コバルトフェライトCo
Fe2O4、及びヘマタイトα-Fe2O3は電子の供給を受
けると(すなわち還元環境において)それぞれNi2++
2Fe2+、Co2++2Fe2+、及び2Fe2+となって還元溶
解する。
【0039】この2種のフェライト等による局所電池の
一例を図2に示す。図2は、ニッケルフェライトNiFe
2O4とコバルトフェライトCoFe2O4とが水中で接触し
ている場合である。コバルトフェライトがニッケルフェ
ライトに対して電位が高い(水との電位差がより大き
い)ために、コバルトフェライトからニッケルフェライ
トに電流(溶解電流)が流れ、電子がコバルトフェライ
トに供給されコバルトフェライトは上述の反応式(2)
により還元溶解する。
一例を図2に示す。図2は、ニッケルフェライトNiFe
2O4とコバルトフェライトCoFe2O4とが水中で接触し
ている場合である。コバルトフェライトがニッケルフェ
ライトに対して電位が高い(水との電位差がより大き
い)ために、コバルトフェライトからニッケルフェライ
トに電流(溶解電流)が流れ、電子がコバルトフェライ
トに供給されコバルトフェライトは上述の反応式(2)
により還元溶解する。
【0040】このような局所電池による溶解電流は酸化
物と酸化物の間のみならず、酸化物と他の物質との間で
も流れ得る。酸化物と他の物質との局所電池の例を図3
に示す。図3は、混合クラッドと、混合クラッドと最も
長時間接触する燃料被覆管とが局所電池を形成する場合
である。図3において、混合クラッドは、ニッケルフェ
ライトにコバルトがドープされた酸化物である(NiC
o)Fe2O4を形成して燃料被覆管表面のジルコニウム合
金に付着している。この混合クラッドはジルコニウム合
金に対して電位が高い(水との電位差がより大きい)の
で、混合クラッドからジルコニウム合金に溶解電流が流
れ、混合クラッドは電子の供給を受けて反応式(1)及
び(2)に従って還元溶解する。
物と酸化物の間のみならず、酸化物と他の物質との間で
も流れ得る。酸化物と他の物質との局所電池の例を図3
に示す。図3は、混合クラッドと、混合クラッドと最も
長時間接触する燃料被覆管とが局所電池を形成する場合
である。図3において、混合クラッドは、ニッケルフェ
ライトにコバルトがドープされた酸化物である(NiC
o)Fe2O4を形成して燃料被覆管表面のジルコニウム合
金に付着している。この混合クラッドはジルコニウム合
金に対して電位が高い(水との電位差がより大きい)の
で、混合クラッドからジルコニウム合金に溶解電流が流
れ、混合クラッドは電子の供給を受けて反応式(1)及
び(2)に従って還元溶解する。
【0041】上記2つの局所電池の種々の温度の純水中
における溶解電流の測定結果を図4に示す。図4におい
て、下段の□印は、図2に示したニッケルフェライトN
iFe2O4とコバルトフェライトCoFe2O4とが水中で接
している場合の溶解電流であり、上段の○印は、図3に
示した(NiCo)Fe2O4([Co]/[Ni]=0.1)
とジルコニウム合金とが水中で接している場合の溶解電
流である。
における溶解電流の測定結果を図4に示す。図4におい
て、下段の□印は、図2に示したニッケルフェライトN
iFe2O4とコバルトフェライトCoFe2O4とが水中で接
している場合の溶解電流であり、上段の○印は、図3に
示した(NiCo)Fe2O4([Co]/[Ni]=0.1)
とジルコニウム合金とが水中で接している場合の溶解電
流である。
【0042】以上のように、混合クラッドの主成分であ
るフェライト等は電子が供給されることにより還元溶解
が促進され溶解速度が増加する。よって、混合クラッド
に電子が供給されないようにする(例えば、混合クラッ
ドを高電位の物質と接触させ混合クラッドから電子が放
出される酸化環境とする)ことによりフェライト等の溶
解速度を低減し再溶解を抑制することができる。以下、
この原理に基づく本発明の実施例を説明する。
るフェライト等は電子が供給されることにより還元溶解
が促進され溶解速度が増加する。よって、混合クラッド
に電子が供給されないようにする(例えば、混合クラッ
ドを高電位の物質と接触させ混合クラッドから電子が放
出される酸化環境とする)ことによりフェライト等の溶
解速度を低減し再溶解を抑制することができる。以下、
この原理に基づく本発明の実施例を説明する。
【0043】本発明の第1の実施例を図1により説明す
る。本実施例の水質制御方法を実施する燃料集合体の横
断面を図1に示す。図1の燃料集合体において、燃料ペ
レットを燃料被覆管11aに入れた燃料棒11が8本×
8本の正方格子状に配置され、チャンネルボックス12
に納められている。また一部の燃料棒11はウォーター
ロッドに置き換えられる場合もある。各燃料棒11の燃
料被覆管11aとチャンネルボックス12はその上部ま
たは下部において、図示しないスプリング・チャンネル
ファスナー・上部タイプレート・下部タイプレート等を
介し電気的に短絡されている。
る。本実施例の水質制御方法を実施する燃料集合体の横
断面を図1に示す。図1の燃料集合体において、燃料ペ
レットを燃料被覆管11aに入れた燃料棒11が8本×
8本の正方格子状に配置され、チャンネルボックス12
に納められている。また一部の燃料棒11はウォーター
ロッドに置き換えられる場合もある。各燃料棒11の燃
料被覆管11aとチャンネルボックス12はその上部ま
たは下部において、図示しないスプリング・チャンネル
ファスナー・上部タイプレート・下部タイプレート等を
介し電気的に短絡されている。
【0044】チャンネルボックス12の内側の接水面
は、燃料被覆管11a表面に付着する混合クラッド50
よりも電位が高い(炉水との間の電位差が大きい)高電
位物質からなる高電位物質層13で構成されている。高
電位物質層13は、マグネタイト、白金、金、銀、銅、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化鉛、酸化マグネシウ
ム等の高電位物質をメッキ、溶射、スパッタリングなど
によりチャンネルボックス12の内側の接水面に膜状に
形成したものである。
は、燃料被覆管11a表面に付着する混合クラッド50
よりも電位が高い(炉水との間の電位差が大きい)高電
位物質からなる高電位物質層13で構成されている。高
電位物質層13は、マグネタイト、白金、金、銀、銅、
酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化鉛、酸化マグネシウ
ム等の高電位物質をメッキ、溶射、スパッタリングなど
によりチャンネルボックス12の内側の接水面に膜状に
形成したものである。
【0045】以上において、電位の高い高電位物質層1
3からこれと電気的に短絡されている燃料被覆管11a
表面を通じて電位の低い混合クラッド50へ電流が流れ
る。すなわち混合クラッド50から燃料被覆管11aへ
と電子が放出される酸化環境となって還元溶解が抑制さ
れる。このとき燃料被覆管11a表面に付着している混
合クラッド50と、チャンネルボックス12との間で電
気的閉回路が形成されるが、沸騰水型原子炉では炉水を
はじめとする一次冷却水は超純水レベルの低い導電率で
あることから、この閉回路全体の電気抵抗を極力小さく
するためには、一次冷却水を介した燃料被覆管11aと
チャンネルボックス12との距離は10メートル以内で
あることが望ましい。
3からこれと電気的に短絡されている燃料被覆管11a
表面を通じて電位の低い混合クラッド50へ電流が流れ
る。すなわち混合クラッド50から燃料被覆管11aへ
と電子が放出される酸化環境となって還元溶解が抑制さ
れる。このとき燃料被覆管11a表面に付着している混
合クラッド50と、チャンネルボックス12との間で電
気的閉回路が形成されるが、沸騰水型原子炉では炉水を
はじめとする一次冷却水は超純水レベルの低い導電率で
あることから、この閉回路全体の電気抵抗を極力小さく
するためには、一次冷却水を介した燃料被覆管11aと
チャンネルボックス12との距離は10メートル以内で
あることが望ましい。
【0046】本実施例によれば、チャンネルボックス1
2の内側の接水面が混合クラッド50よりも電位が高い
高電位物質層13で構成されるので、混合クラッド50
から燃料被覆管11aへと電子が放出される酸化環境と
なり、混合クラッド50に含まれる放射化したフェライ
ト等の再溶解を抑制することができる。
2の内側の接水面が混合クラッド50よりも電位が高い
高電位物質層13で構成されるので、混合クラッド50
から燃料被覆管11aへと電子が放出される酸化環境と
なり、混合クラッド50に含まれる放射化したフェライ
ト等の再溶解を抑制することができる。
【0047】なお、燃料被覆管11aと電気的に短絡さ
れ高電位物質13が設けられる構造材はチャンネルボッ
クス12に限られるものではなく、例えばスペーサー、
炉心支持板、上部格子板等の炉心及び燃料集合体の構成
部材でも良く、この場合にも同様の効果を得る。
れ高電位物質13が設けられる構造材はチャンネルボッ
クス12に限られるものではなく、例えばスペーサー、
炉心支持板、上部格子板等の炉心及び燃料集合体の構成
部材でも良く、この場合にも同様の効果を得る。
【0048】本発明の第2の実施例を図5により説明す
る。本実施例の水質制御方法を実施する燃料集合体の横
断面を図5に示す。第1の実施例と共通の部品について
は共通の番号で示す。図5の燃料集合体において、第1
の実施例の燃料集合体と異なる点は、燃料棒11とチャ
ンネルボックスとの間に別途電極24を設け、その表面
を高電位物質層13で構成したことである。よってチャ
ンネルボックス22内側の接水面には高電位物質層13
は設けられていない。
る。本実施例の水質制御方法を実施する燃料集合体の横
断面を図5に示す。第1の実施例と共通の部品について
は共通の番号で示す。図5の燃料集合体において、第1
の実施例の燃料集合体と異なる点は、燃料棒11とチャ
ンネルボックスとの間に別途電極24を設け、その表面
を高電位物質層13で構成したことである。よってチャ
ンネルボックス22内側の接水面には高電位物質層13
は設けられていない。
【0049】また、第1の実施例と同様に、各燃料棒1
1の燃料被覆管11aと電極24とはその上部または下
部において図示しない上部タイトプレート等により電気
的に短絡されている。、電極24の高電位物質層13は
マグネタイト、白金等であり、電極24全体がこれらか
ら構成されていてもよいし、電極24の母材表面にメッ
キ、溶射、スパッタリング等によりこれらの膜を形成し
てもよい。
1の燃料被覆管11aと電極24とはその上部または下
部において図示しない上部タイトプレート等により電気
的に短絡されている。、電極24の高電位物質層13は
マグネタイト、白金等であり、電極24全体がこれらか
ら構成されていてもよいし、電極24の母材表面にメッ
キ、溶射、スパッタリング等によりこれらの膜を形成し
てもよい。
【0050】以上において、第1の実施例と同様に、電
極24の高電位物質層13から電位の低い混合クラッド
50へ電流が流れ、混合クラッド50から燃料被覆管1
1aへと電子が放出され還元溶解が抑制される。また同
様にこのとき一次冷却水を介した燃料被覆管11aと電
極24との距離は10メートル以内が望ましい。本実施
例によっても、第1の実施例と同様の効果が得られる。
極24の高電位物質層13から電位の低い混合クラッド
50へ電流が流れ、混合クラッド50から燃料被覆管1
1aへと電子が放出され還元溶解が抑制される。また同
様にこのとき一次冷却水を介した燃料被覆管11aと電
極24との距離は10メートル以内が望ましい。本実施
例によっても、第1の実施例と同様の効果が得られる。
【0051】本発明の第3の実施例を図6により説明す
る。本実施例の水質制御方法を実施する燃料集合体の横
断面を図6に示す。第1及び第2の実施例と共通の部品
については共通の番号で示す。本実施例は、燃料集合体
の外側に外部電源35を設け、これにより電圧(例えば
100ミリボルト以上)を強制的に印加し、燃料棒11
の燃料被覆管11aに正の電位を与えて燃料被覆管11
a表面を混合クラッド50よりも高電位に保持するもの
である。また図示しない絶縁手段で燃料棒11の燃料被
覆管11aとチャンネルボックス32とを絶縁したうえ
でチャンネルボックス32と外部電源35の負極側を接
続し、チャンネルボックス32には負の電位を与えてい
る。
る。本実施例の水質制御方法を実施する燃料集合体の横
断面を図6に示す。第1及び第2の実施例と共通の部品
については共通の番号で示す。本実施例は、燃料集合体
の外側に外部電源35を設け、これにより電圧(例えば
100ミリボルト以上)を強制的に印加し、燃料棒11
の燃料被覆管11aに正の電位を与えて燃料被覆管11
a表面を混合クラッド50よりも高電位に保持するもの
である。また図示しない絶縁手段で燃料棒11の燃料被
覆管11aとチャンネルボックス32とを絶縁したうえ
でチャンネルボックス32と外部電源35の負極側を接
続し、チャンネルボックス32には負の電位を与えてい
る。
【0052】本実施例によれば、外部電源35により燃
料被覆管11a表面を混合クラッド50よりも高電位に
保持するので、混合クラッド50から燃料被覆管11a
へと電子が放出される酸化環境となり混合クラッド50
に含まれる放射化したフェライト等の再溶解を抑制する
ことができる。
料被覆管11a表面を混合クラッド50よりも高電位に
保持するので、混合クラッド50から燃料被覆管11a
へと電子が放出される酸化環境となり混合クラッド50
に含まれる放射化したフェライト等の再溶解を抑制する
ことができる。
【0053】なお、燃料被覆管11aと電気的に絶縁さ
れたうえで負の電位を与えられる構造材はチャンネルボ
ックス12に限られるものではなく、例えばスペーサ
ー、炉心支持板、上部格子板等の炉心及び燃料集合体の
構成部材でも良く、この場合にも同様の効果を得る。
れたうえで負の電位を与えられる構造材はチャンネルボ
ックス12に限られるものではなく、例えばスペーサ
ー、炉心支持板、上部格子板等の炉心及び燃料集合体の
構成部材でも良く、この場合にも同様の効果を得る。
【0054】本発明の第4の実施例を図7により説明す
る。本実施例の水質制御方法を実施する燃料集合体の横
断面を図7に示す。第1〜第3の実施例と共通の部品に
ついては共通の番号で示す。本実施例は、燃料被覆管1
1aに正の電位を与える点は第3の実施例と同様である
が、一方で燃料集合体の燃料棒11とチャンネルボック
ス22との間に第2の実施例と同様の電極46を設け、
この電極46に負の電位を与えるものである。本実施例
によっても、第3の実施例と同様の効果が得られる。
る。本実施例の水質制御方法を実施する燃料集合体の横
断面を図7に示す。第1〜第3の実施例と共通の部品に
ついては共通の番号で示す。本実施例は、燃料被覆管1
1aに正の電位を与える点は第3の実施例と同様である
が、一方で燃料集合体の燃料棒11とチャンネルボック
ス22との間に第2の実施例と同様の電極46を設け、
この電極46に負の電位を与えるものである。本実施例
によっても、第3の実施例と同様の効果が得られる。
【0055】本発明の第5の実施例を図8により説明す
る。一般に、原子炉構成部材は燃料被覆管表面に付着し
ているニッケルフェライトなどの混合クラッドより炉水
条件下での電位が低い(すなわち炉水との電位差が小さ
い)。例えば、燃料被覆管に用いられるジルコニウム合
金は混合クラッドより電位が低いため、その表面に付着
した混合クラッドに電子を供給して混合クラッドの再溶
解を促進する。これを防ぐために上記第1〜第4の実施
例においては、混合クラッドを燃料被覆管より低電位と
することで混合クラッドへ電子を供給せず混合クラッド
から電子を放出させ、混合クラッドの再溶解を抑制する
ものであった。
る。一般に、原子炉構成部材は燃料被覆管表面に付着し
ているニッケルフェライトなどの混合クラッドより炉水
条件下での電位が低い(すなわち炉水との電位差が小さ
い)。例えば、燃料被覆管に用いられるジルコニウム合
金は混合クラッドより電位が低いため、その表面に付着
した混合クラッドに電子を供給して混合クラッドの再溶
解を促進する。これを防ぐために上記第1〜第4の実施
例においては、混合クラッドを燃料被覆管より低電位と
することで混合クラッドへ電子を供給せず混合クラッド
から電子を放出させ、混合クラッドの再溶解を抑制する
ものであった。
【0056】本実施例は、燃料被覆管の表面に電気絶縁
層を設けて混合クラッドと燃料被覆管表面とを接触させ
ず、これらの間での電子のやりとり自体をできないよう
にすることにより混合クラッドの再溶解を抑制するもの
である。
層を設けて混合クラッドと燃料被覆管表面とを接触させ
ず、これらの間での電子のやりとり自体をできないよう
にすることにより混合クラッドの再溶解を抑制するもの
である。
【0057】本実施例の水質制御方法を実施する燃料集
合体において用いる燃料棒の燃料被覆管一部の縦断面を
図8に示す。第1〜第4の実施例と共通の部品について
は、共通の番号で示す。図8において、燃料被覆管11
aの被覆管材であるジルコニウム合金57の外表面に電
気絶縁層58が設けられる。電気絶縁層58の材料とし
ては、比抵抗が1010オームセンチメートル以上の酸化
物(例えば酸化アルミニウム、酸化ケイ素)・窒化物・
炭化物等のセラミックスが好適で、これらの材料を溶射
・スパッタリングなどにより100ナノメートル以上の
厚さの膜状に形成して電気絶縁層58を構成する。また
この電気絶縁層58の中に酸化ベリリウムなどの高熱伝
導性物質を混入させれば燃料棒の熱伝導向上に効果的で
ある。
合体において用いる燃料棒の燃料被覆管一部の縦断面を
図8に示す。第1〜第4の実施例と共通の部品について
は、共通の番号で示す。図8において、燃料被覆管11
aの被覆管材であるジルコニウム合金57の外表面に電
気絶縁層58が設けられる。電気絶縁層58の材料とし
ては、比抵抗が1010オームセンチメートル以上の酸化
物(例えば酸化アルミニウム、酸化ケイ素)・窒化物・
炭化物等のセラミックスが好適で、これらの材料を溶射
・スパッタリングなどにより100ナノメートル以上の
厚さの膜状に形成して電気絶縁層58を構成する。また
この電気絶縁層58の中に酸化ベリリウムなどの高熱伝
導性物質を混入させれば燃料棒の熱伝導向上に効果的で
ある。
【0058】以上において、一次冷却水中の鉄クラッド
やイオン等はこの電気絶縁層58の表面に付着析出し、
混合クラッド50を形成する。したがって混合クラッド
50とジルコニウム合金57とは電気的に絶縁され電子
のやりとりがないことより、混合クラッド50の再溶解
を抑制できる。
やイオン等はこの電気絶縁層58の表面に付着析出し、
混合クラッド50を形成する。したがって混合クラッド
50とジルコニウム合金57とは電気的に絶縁され電子
のやりとりがないことより、混合クラッド50の再溶解
を抑制できる。
【0059】本実施例によれば、電気絶縁層58により
混合クラッド50と燃料被覆管11aとが絶縁され混合
クラッド50へ電子が供給されることがないので、混合
クラッド50に含まれる放射化したフェライト等の再溶
解を抑制することができる。
混合クラッド50と燃料被覆管11aとが絶縁され混合
クラッド50へ電子が供給されることがないので、混合
クラッド50に含まれる放射化したフェライト等の再溶
解を抑制することができる。
【0060】本発明の第6の実施例を図9及び図10に
より説明する。第1〜第5の実施例と共通の部品につい
ては共通の番号で示す。本実施例は、第1〜第4の実施
例と同様、混合クラッドと燃料被覆管表面とが接触する
場合において電位を制御することにより混合クラッドの
再溶解を抑制するものであるが、燃料被覆管の電位を高
電位とするのではなく別途冷却水中に高電位の粒子を加
えて燃料被覆管表面に付着させ、この高電位粒子と混合
クラッドとを接触させることにより混合クラッドから電
子を放出させるものである。
より説明する。第1〜第5の実施例と共通の部品につい
ては共通の番号で示す。本実施例は、第1〜第4の実施
例と同様、混合クラッドと燃料被覆管表面とが接触する
場合において電位を制御することにより混合クラッドの
再溶解を抑制するものであるが、燃料被覆管の電位を高
電位とするのではなく別途冷却水中に高電位の粒子を加
えて燃料被覆管表面に付着させ、この高電位粒子と混合
クラッドとを接触させることにより混合クラッドから電
子を放出させるものである。
【0061】本実施例の水質制御方法を実施する沸騰水
型原子力発電プラントの一次冷却水の循環系統を図9に
示す。図9において、原子炉69内の炉心60で発生し
た蒸気はタービン61を回転させたのち復水器62にお
いて凝縮し復水となる。この復水は復水フィルター63
及び復水脱塩器64に送られてそれぞれにおいて不純物
が除去され、さらに給水ヒーター65に圧送され加熱さ
れて原子炉69へと給水される。また原子炉69内の炉
水の一部は再循環系を流通しさらにその一部は炉水浄化
系を循環する。また復水脱塩器64の下流側には粒子・
イオン注入装置66が設けられ、燃料被覆管11a表面
に付着する混合クラッド50よりも高電位で粒径が5μ
m以下である粒子又はイオンが一次冷却水中に供給さ
れ、混合クラッド50よりも電位の高い高電位物質68
を燃料被覆管11a表面に析出せしめる。粒子の粒径を
5μm以下とするのは5μm以上の粒子では燃料被覆管
11a表面への付着量が低下するためである。
型原子力発電プラントの一次冷却水の循環系統を図9に
示す。図9において、原子炉69内の炉心60で発生し
た蒸気はタービン61を回転させたのち復水器62にお
いて凝縮し復水となる。この復水は復水フィルター63
及び復水脱塩器64に送られてそれぞれにおいて不純物
が除去され、さらに給水ヒーター65に圧送され加熱さ
れて原子炉69へと給水される。また原子炉69内の炉
水の一部は再循環系を流通しさらにその一部は炉水浄化
系を循環する。また復水脱塩器64の下流側には粒子・
イオン注入装置66が設けられ、燃料被覆管11a表面
に付着する混合クラッド50よりも高電位で粒径が5μ
m以下である粒子又はイオンが一次冷却水中に供給さ
れ、混合クラッド50よりも電位の高い高電位物質68
を燃料被覆管11a表面に析出せしめる。粒子の粒径を
5μm以下とするのは5μm以上の粒子では燃料被覆管
11a表面への付着量が低下するためである。
【0062】粒子・イオン注入装置66から注入する粒
子としては、酸化物ではマグネタイト、酸化亜鉛、酸化
アルミニウム、酸化鉛、酸化マグネシウムなどがあり、
金属では白金、金、銀、銅などがある。またイオンとし
ては、鉄2価イオン、鉄3価イオン、アルミニウムイオ
ン、鉛イオン、マグネシウムイオン、白金イオン、金イ
オン、及び銀イオンなどがある。高電位物質68が析出
した燃料被覆管11a接水部断面を図10に示す。
子としては、酸化物ではマグネタイト、酸化亜鉛、酸化
アルミニウム、酸化鉛、酸化マグネシウムなどがあり、
金属では白金、金、銀、銅などがある。またイオンとし
ては、鉄2価イオン、鉄3価イオン、アルミニウムイオ
ン、鉛イオン、マグネシウムイオン、白金イオン、金イ
オン、及び銀イオンなどがある。高電位物質68が析出
した燃料被覆管11a接水部断面を図10に示す。
【0063】図10において、混合クラッド50よりも
電位が高く燃料被覆管11aの表面に析出した高電位物
質68と混合クラッド50とが燃料被覆管11a表面で
接触している。燃料被覆管11aのジルコニウム合金7
よりも混合クラッド50が電位が高いためジルコニウム
合金7から混合クラッド50へ電子が供給されるが、高
電位物質68が混合クラッド50よりもさらに電位が高
いのでこの供給された電子は直ちに高電位物質68へと
放出される。よって混合クラッド50の再溶解を抑制す
ることができる。この際、高電位物質68として例えば
マグネタイトを析出させた場合は、そのマグネタイトが
還元溶解することになる。
電位が高く燃料被覆管11aの表面に析出した高電位物
質68と混合クラッド50とが燃料被覆管11a表面で
接触している。燃料被覆管11aのジルコニウム合金7
よりも混合クラッド50が電位が高いためジルコニウム
合金7から混合クラッド50へ電子が供給されるが、高
電位物質68が混合クラッド50よりもさらに電位が高
いのでこの供給された電子は直ちに高電位物質68へと
放出される。よって混合クラッド50の再溶解を抑制す
ることができる。この際、高電位物質68として例えば
マグネタイトを析出させた場合は、そのマグネタイトが
還元溶解することになる。
【0064】本実施例によれば、混合クラッド50より
も電位の高い高電位物質68と混合クラッド50とが接
触するので、混合クラッド50から高電位物質68へと
電子が放出される酸化環境となり混合クラッド50に含
まれる放射化したフェライト等の再溶解を抑制すること
ができる。
も電位の高い高電位物質68と混合クラッド50とが接
触するので、混合クラッド50から高電位物質68へと
電子が放出される酸化環境となり混合クラッド50に含
まれる放射化したフェライト等の再溶解を抑制すること
ができる。
【0065】
【発明の効果】本発明によれば、原子炉内の燃料被覆管
表面に付着しているクラッドへ電子が供給されないよう
にするので、クラッドに含まれる放射化核種の炉水中へ
の溶解速度を低減し炉水中への再溶解を十分に抑制する
ことができる。よって、炉水の放射能濃度や配管及び各
機器の表面線量が低減でき、原子力発電プラントの作業
従事者の放射線被曝を大幅に低減できる。
表面に付着しているクラッドへ電子が供給されないよう
にするので、クラッドに含まれる放射化核種の炉水中へ
の溶解速度を低減し炉水中への再溶解を十分に抑制する
ことができる。よって、炉水の放射能濃度や配管及び各
機器の表面線量が低減でき、原子力発電プラントの作業
従事者の放射線被曝を大幅に低減できる。
【0066】また本発明によれば、高電位媒体とクラッ
ドとを接触させるので、クラッドから高電位媒体に電子
を放出させクラッドに含まれる放射化核種の炉水中への
再溶解を抑制することができる。
ドとを接触させるので、クラッドから高電位媒体に電子
を放出させクラッドに含まれる放射化核種の炉水中への
再溶解を抑制することができる。
【0067】またクラッドから燃料被覆管へと電子を放
出させるのでクラッドから高電位媒体に電子を放出させ
クラッドに含まれる放射化核種の炉水中への再溶解を抑
制することができる。さらに、外部電源で電圧を印加し
て燃料被覆管をクラッドより高電位に保持するので、ク
ラッドから燃料被覆管へと電子を放出させクラッドに含
まれる放射化核種の炉水中への再溶解を抑制することが
できる。また、外部電源により原子炉の構成部材に負の
電位を与えるので燃料被覆管をクラッドより高電位に効
果的に保持することができる。さらに、燃料棒とチャン
ネルボックスとの間に電極を設けその電極に負の電位を
与えるので、燃料被覆管をクラッドより高電位に効果的
に保持することができる。また、外部電源により印加す
る電圧は100ミリボルト以上であるのでクラッドを十
分に低電位に保持することができる。
出させるのでクラッドから高電位媒体に電子を放出させ
クラッドに含まれる放射化核種の炉水中への再溶解を抑
制することができる。さらに、外部電源で電圧を印加し
て燃料被覆管をクラッドより高電位に保持するので、ク
ラッドから燃料被覆管へと電子を放出させクラッドに含
まれる放射化核種の炉水中への再溶解を抑制することが
できる。また、外部電源により原子炉の構成部材に負の
電位を与えるので燃料被覆管をクラッドより高電位に効
果的に保持することができる。さらに、燃料棒とチャン
ネルボックスとの間に電極を設けその電極に負の電位を
与えるので、燃料被覆管をクラッドより高電位に効果的
に保持することができる。また、外部電源により印加す
る電圧は100ミリボルト以上であるのでクラッドを十
分に低電位に保持することができる。
【0068】また本発明によれば、原子炉内の燃料被覆
管表面に付着しているクラッドと前記燃料被覆管とを電
気的に絶縁するので、これらの間の電子のやりとり自体
ができないようにしてクラッドに含まれる放射化核種の
炉水中への再溶解を抑制することができる。
管表面に付着しているクラッドと前記燃料被覆管とを電
気的に絶縁するので、これらの間の電子のやりとり自体
ができないようにしてクラッドに含まれる放射化核種の
炉水中への再溶解を抑制することができる。
【0069】さらに本発明によれば、クラッドより高い
電位を有する粒子及びイオンのうちの一つを一次冷却水
中に供給し燃料被覆管の表面に析出させてクラッドと接
触させるので、クラッドから粒子・イオンへと電子を放
出させクラッドに含まれる放射化核種の炉水中への再溶
解を抑制することができる。
電位を有する粒子及びイオンのうちの一つを一次冷却水
中に供給し燃料被覆管の表面に析出させてクラッドと接
触させるので、クラッドから粒子・イオンへと電子を放
出させクラッドに含まれる放射化核種の炉水中への再溶
解を抑制することができる。
【0070】また粒子は粒径が5μm以下であるので燃
料被覆管表面への付着が良好である。
料被覆管表面への付着が良好である。
【0071】さらに本発明の燃料集合体によれば、チャ
ンネルボックスが各燃料棒を外側から被覆する燃料被覆
管と電気的に短絡されかつ高電位物質層を内側表面に有
するので、クラッドから燃料被覆管へと電子を放出させ
クラッドに含まれる放射化核種の炉水中への再溶解を抑
制することができる。
ンネルボックスが各燃料棒を外側から被覆する燃料被覆
管と電気的に短絡されかつ高電位物質層を内側表面に有
するので、クラッドから燃料被覆管へと電子を放出させ
クラッドに含まれる放射化核種の炉水中への再溶解を抑
制することができる。
【0072】また本発明の燃料棒によれば、燃料被覆管
の外側表面に比抵抗が1010オームセンチメートル以上
で厚さが100ナノメートル以上の厚さの電気絶縁層を
有するので、燃料被覆管とクラッドとの間の電子のやり
とりをできないようにしクラッドに含まれる放射化核種
の炉水中への再溶解を抑制することができる。
の外側表面に比抵抗が1010オームセンチメートル以上
で厚さが100ナノメートル以上の厚さの電気絶縁層を
有するので、燃料被覆管とクラッドとの間の電子のやり
とりをできないようにしクラッドに含まれる放射化核種
の炉水中への再溶解を抑制することができる。
【図1】本発明の第1の実施例の水質制御方法を実施す
る燃料集合体の横断面図である。
る燃料集合体の横断面図である。
【図2】フェライト等の局所電池による溶解を示す図で
ある。
ある。
【図3】酸化物と他の物質との局所電池による溶解を示
す図である。
す図である。
【図4】溶解電流の測定結果である。
【図5】本発明の第2の実施例の水質制御方法を実施す
る燃料集合体の横断面図である。
る燃料集合体の横断面図である。
【図6】本発明の第3の実施例の水質制御方法を実施す
る燃料集合体の横断面図である。
る燃料集合体の横断面図である。
【図7】本発明の第4の実施例の水質制御方法を実施す
る燃料集合体の横断面図である。
る燃料集合体の横断面図である。
【図8】本発明の第5の実施例の水質制御方法を実施す
る燃料集合体における燃料棒の燃料被覆管一部の縦断面
図である。
る燃料集合体における燃料棒の燃料被覆管一部の縦断面
図である。
【図9】本発明の第6の実施例の水質制御方法を実施す
る沸騰水型原子力発電プラントの一次冷却水の循環系統
を示す図である。
る沸騰水型原子力発電プラントの一次冷却水の循環系統
を示す図である。
【図10】高電位物質が析出した燃料被覆管接水部の断
面図である。
面図である。
11 燃料棒 11a 燃料被覆管 12 チャンネルボックス 13 高電位物質層 22 チャンネルボックス 24 電極 32 チャンネルボックス 35 外部電源 46 電極 50 混合クラッド 57 ジルコニウム合金 58 電気絶縁層 66 粒子・イオン注入装置 68 高電位物質
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G21D 3/08 GDB G 9117−2G 9216−2G G21C 3/32 E (72)発明者 朝倉 大和 茨城県日立市幸町三丁目1番1号 株式会 社日立製作所日立工場内
Claims (19)
- 【請求項1】 原子力発電プラントの一次冷却水の水質
を制御して原子炉周辺の配管の放射線量を低減する原子
力発電プラントの水質制御方法において、 前記原子炉内の燃料被覆管表面に付着しているクラッド
へ電子が供給されないようにすることにより前記クラッ
ドから炉水中への放射化核種の溶解速度を低減すること
を特徴とする原子力発電プラントの水質制御方法。 - 【請求項2】 原子力発電プラントの一次冷却水の水質
を制御して原子炉周辺の配管の放射線量を低減する原子
力発電プラントの水質制御方法において、 前記原子炉内の燃料被覆管表面に付着しているクラッド
よりも前記一次冷却水中において高い電位を有する高電
位媒体と該クラッドとを接触させることにより前記クラ
ッドから前記高電位媒体に電子を放出させることを特徴
とする原子力発電プラントの水質制御方法。 - 【請求項3】 請求項2記載の原子力発電プラントの水
質制御方法において、前記高電位媒体は前記原子炉の一
次冷却水に接する構成部材に設けられその一次冷却水中
において前記クラッドより高い電位を有する高電位物質
であり、その高電位物質と前記燃料被覆管とを電気的に
短絡させることにより該クラッドから該燃料被覆管へと
電子を放出させることを特徴とする原子力発電プラント
の水質制御方法。 - 【請求項4】 請求項2記載の原子力発電プラントの水
質制御方法において、前記高電位媒体は燃料棒とチャン
ネルボックスとの間に設けられ前記一次冷却水中におい
て前記クラッドより高い電位を有する高電位物質を備え
た電極であり、その電極と前記燃料被覆管とを電気的に
短絡させることにより該クラッドから該燃料被覆管へと
電子を放出させることを特徴とする原子力発電プラント
の水質制御方法。 - 【請求項5】 請求項3または4記載の原子力発電プラ
ントの水質制御方法において、前記高電位物質は、マグ
ネタイト、白金、金、銀、銅、酸化亜鉛、酸化アルミニ
ウム、酸化鉛、及び酸化マグネシウムのうちの少なくと
もひとつであることを特徴とする原子力発電プラントの
水質制御方法。 - 【請求項6】 請求項2記載の原子力発電プラントの水
質制御方法において、外部電源により電圧を印加して前
記燃料被覆管に正の電位を与えて該燃料被覆管を前記ク
ラッドより高電位に保持することにより該クラッドから
前記燃料被覆管へと電子を放出させることを特徴とする
原子力発電プラントの水質制御方法。 - 【請求項7】 請求項6記載の原子力発電プラントの水
質制御方法において、外部電源により電圧を印加して前
記原子炉の一次冷却水に接する構成部材に負の電位を与
えることを特徴とする原子力発電プラントの水質制御方
法。 - 【請求項8】 請求項6記載の原子力発電プラントの水
質制御方法において、燃料棒とチャンネルボックスとの
間に電極を設け、その電源に外部電源により電圧を印加
して負の電位を与えることを特徴とする原子力発電プラ
ントの水質制御方法。 - 【請求項9】 請求項6〜8のいずれか1項記載の原子
力発電プラントの水質制御方法において、前記外部電源
により印加する電圧は100ミリボルト以上であること
を特徴とする原子力発電プラントの水質制御方法。 - 【請求項10】 原子力発電プラントの一次冷却水の水
質を制御して原子炉の周辺の配管の放射線量を低減する
原子力発電プラントの水質制御方法において、 前記原子炉内の燃料被覆管表面に付着しているクラッド
と前記燃料被覆管とを電気的に絶縁することを特徴とす
る原子力発電プラントの水質制御方法。 - 【請求項11】 原子力発電プラントの一次冷却水の水
質を制御して原子炉の周辺の配管の放射線量を低減する
原子力発電プラントの水質制御方法において、 前記原子炉内の燃料被覆管表面に付着しているクラッド
より前記一次冷却水中において高い電位を有する粒子及
びイオンのうちの一つを該一次冷却水中に供給し、前記
粒子及びイオンのうちの一つを前記燃料被覆管の表面に
析出させて前記クラッドと接触させることにより該クラ
ッドから該粒子及びイオンのうちの一つへと電子を放出
させることを特徴とする原子力発電プラントの水質制御
方法。 - 【請求項12】 請求項11記載の原子力発電プラント
の水質制御方法において、前記粒子は粒径が5μm以下
であることを特徴とする原子力発電プラントの水質制御
方法。 - 【請求項13】 請求項11または12記載の原子力発
電プラントの水質制御方法において、前記粒子は、マグ
ネタイト、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化鉛、酸化
マグネシウム、白金、金、銀及び銅のうちの少なくとも
一つにより構成されることを特徴とする原子力発電プラ
ントの水質制御方法。 - 【請求項14】 請求項11記載の原子力発電プラント
の水質制御方法において、前記イオンは、鉄2価イオ
ン、鉄3価イオン、アルミニウムイオン、鉛イオン、マ
グネシウムイオン、白金イオン、金イオン、及び銀イオ
ンのうちの少なくとも一つであることを特徴とする原子
力発電プラントの水質制御方法。 - 【請求項15】 格子配列に配置された複数の燃料棒
と、前記複数の燃料棒を囲んで設けられるチャンネルボ
ックスとを有する燃料集合体において、 前記チャンネルボックスは各燃料棒を外側から被覆する
燃料被覆管と電気的に短絡され、かつ前記燃料被覆管の
表面に付着しているクラッドより一次冷却水中において
高い電位を有する高電位物質からなる高電位物質層を該
チャンネルボックス内側表面に有することを特徴とする
燃料集合体。 - 【請求項16】 請求項15記載の燃料集合体を有する
原子力発電プラント。 - 【請求項17】 燃料集合体に用いられる燃料棒におい
て、前記燃料棒外側を被覆する燃料被覆管が設けられ、
かつその燃料被覆管の外側表面に比抵抗が1010オーム
センチメートル以上で厚さが100ナノメートル以上の
厚さの電気絶縁層が設けられたことを特徴とする燃料
棒。 - 【請求項18】 請求項17記載の燃料棒を有する燃料
集合体。 - 【請求項19】 請求項17記載の燃料棒を備えた燃料
集合体を有する原子力発電プラント。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00834493A JP3165273B2 (ja) | 1993-01-21 | 1993-01-21 | 原子力発電プラントの水質制御方法及び燃料集合体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP00834493A JP3165273B2 (ja) | 1993-01-21 | 1993-01-21 | 原子力発電プラントの水質制御方法及び燃料集合体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06214092A true JPH06214092A (ja) | 1994-08-05 |
| JP3165273B2 JP3165273B2 (ja) | 2001-05-14 |
Family
ID=11690604
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP00834493A Expired - Fee Related JP3165273B2 (ja) | 1993-01-21 | 1993-01-21 | 原子力発電プラントの水質制御方法及び燃料集合体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3165273B2 (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2009092619A (ja) * | 2007-10-12 | 2009-04-30 | Global Nuclear Fuel-Japan Co Ltd | 燃料集合体、その部品、それらの製造方法、および、チャンネルボックス |
| JP2009229388A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 原子力プラントの放射線被ばく低減方法、原子力プラント及び燃料集合体 |
| CN108597625A (zh) * | 2018-05-08 | 2018-09-28 | 西安交通大学 | 一种研究铅基反应堆棒束通道内熔融物迁徙行为的实验装置 |
| JP2019028058A (ja) * | 2017-07-31 | 2019-02-21 | 株式会社東芝 | 燃料集合体の改修方法、燃料集合体の製造方法 |
| CN109863564A (zh) * | 2016-09-06 | 2019-06-07 | 西屋电器瑞典股份有限公司 | 燃料组件 |
-
1993
- 1993-01-21 JP JP00834493A patent/JP3165273B2/ja not_active Expired - Fee Related
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| JP2009092619A (ja) * | 2007-10-12 | 2009-04-30 | Global Nuclear Fuel-Japan Co Ltd | 燃料集合体、その部品、それらの製造方法、および、チャンネルボックス |
| JP2009229388A (ja) * | 2008-03-25 | 2009-10-08 | Hitachi-Ge Nuclear Energy Ltd | 原子力プラントの放射線被ばく低減方法、原子力プラント及び燃料集合体 |
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| JP2019028058A (ja) * | 2017-07-31 | 2019-02-21 | 株式会社東芝 | 燃料集合体の改修方法、燃料集合体の製造方法 |
| CN108597625A (zh) * | 2018-05-08 | 2018-09-28 | 西安交通大学 | 一种研究铅基反应堆棒束通道内熔融物迁徙行为的实验装置 |
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