JPH06217660A - 植物組織培養苗の培養方法及び培養装置 - Google Patents
植物組織培養苗の培養方法及び培養装置Info
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Abstract
る時期より該培養容器内に炭酸ガス施肥を行うと共に該
培養容器内の湿度を低下させ、さらに光強度を漸次増加
させることを特徴とする植物組織培養苗の培養方法、並
びに該方法に用いる植物組織培養苗の培養装置、培養容
器、及び該培養容器を前記培養装置の室内に設置して行
う植物組織培養苗の培養方法。 【効果】本発明により、成苗化日数を短縮することがで
きるとともに従来よりも強い正常な培養苗を得ることが
できる。また、本発明の培養装置の使用により、1台の
装置で、培養開始から順化までのすべて行え、研究の場
面においても各種の環境条件を1台の装置で再現でき、
効率良い比較検討が可能である。本発明の培養容器の使
用により作業効率が向上し、培養苗の生産コストの低減
が可能となった。
Description
法及び培養装置に関する。更に詳しくは、植物組織培養
技術を利用した種苗の培養方法、及びそれに用いる種苗
の大量生産に使用しうる培養装置、培養容器に関するも
のである。
植物の種苗生産は、種子や球根あるいはさし木などによ
って増殖が行われている。これらの方法は、多くの植物
において今日的にも重要な種苗生産の技術である。しか
し、これらの方法では、生産を繰り返していくうちに、
病気や害虫に冒されるなどして生育が阻害されたり枯死
するなどの問題点が指摘されており、安定的な方法とは
いえない。
細胞から再生する技術が開発され、品種改良や種苗生産
にも活用されるようになってきた。その方法の一例とし
ては無菌下で頂芽組織を摘出し、それを試験管などの培
地に置床し、培養を行い、植物体に再生させる。その再
生した植物体に多くの腋芽を出芽させ、それを幾つかに
分け、それらの工程を繰り返すことで大量にクローン苗
を増殖させる。そしてそれを一ヵ月程度かけて屋外環境
にならす順化の過程を経て幼苗とすることが一般に行わ
れている。
種苗生産方法は、腋芽のついた植物体を1つ1つ切り離
し、それを繰り返すため、その繰り返し数が多くなけれ
ば大量の苗を得ることができず、そのための作業の手間
が大であるうえ、増殖効率などは高くない。さらに試験
管などに1株ずつ置床するため経済的にコストが高くつ
き、かつ成苗化までの培養時間が長く、順化についても
経験的な方法のため強い苗が生産できるとはいい難い。
養装置は、1台の装置では温度、湿度、光強度、炭酸ガ
ス濃度等は1つのパターンしか設定できない。温度のみ
についてみれば、1台の装置でその室内を複数に区切
り、それぞれを異なった温度に設定・制御するものは一
部にみられるが、光強度、湿度、炭酸ガス濃度まで同時
に制御しうるものはない。
物体の生長促進、健苗化などのために培養容器内のガス
濃度、温度、湿度、養液などを個別に配管を行い制御す
る技術が開発されている。しかし、この方法は、培養容
器内を無菌状態に保つための滅菌処理が必要で、また配
管などの手間がかかるため実用的でない。このような従
来の培養装置には以上のような問題点があり、植物組織
培養技術を利用した種苗生産の研究や実生産を行おうと
する場合、培養から順化の過程では、その植物体の種類
や培養・順化パターンにより異なった環境制御が必要と
なり、そのためには何台もの装置が必要となり効率的で
ない。また培養容器ごとに環境制御することは容器を大
型化することになり、多くの容器を必要とする研究や生
産の場合は効率的でない。
源として主に蛍光灯が用いられており、この光源と培養
容器との距離は20〜30cmであって、近接照明とな
る場合が多く、かつ、培養容器内は密封状態であるた
め、その光源からの熱伝達により培養容器内の温度は容
器外よりも2〜5℃も高くなり、培養植物体の生長を阻
害するなどの現象がみられる。
胚や不定芽系からの植物体再生においては、試験管やせ
いぜい直径10cm程度までの培養容器を用い、その支
持体としては培地に寒天を添加してゲル化させた寒天培
地を利用することが多い。この方法は小規模な育種目的
などの研究に適している。またこれらの容器において綿
栓などを用いて容器内外の通気を可能としているものも
みられる。
生産を行おうとする場合、容器が小さいため大量の種苗
生産には向かない。特に培養作業などに手間がかかり、
支持体としている寒天培地などは、順化時には一旦完全
に洗い流したうえで再度別の支持体に植えつける必要が
あるなど効率が悪い。
気は、単に容器内の温度やガス環境を密封状態よりも良
い状態に保とうとするものであり、積極的な容器内環境
の制御を狙ったものではない。一方、これらの点を考慮
して培養容器を大型化し、その1つ1つに配管などを行
い、温度、湿度やガス環境を制御する装置も考えられて
いるが、これらは取り扱いが面倒であり、コストも高く
つくなど種苗生産の現場で実際に使用しうるものとはい
い難い。
を解決するため鋭意検討した結果、植物組織培養におい
て、炭酸ガス施肥の時期の制御、培養容器内の湿度の制
御及び光強度の制御等を最適に行うことにより、培養日
数の短縮及び強い苗の生産を達成し得ることを見出し本
発明を完成した。さらにかかる培養を容易に実施するた
めの新規な植物組織培養装置、該培養装置に用いる培養
容器を考案した。
の培地糖濃度の減少量が低下し始める時期より該培養容
器内に炭酸ガス施肥を行うと共に該培養容器内の湿度を
低下させ、さらに光強度を漸次増加させることを特徴と
する植物組織培養苗の培養方法、(2)培養容器の収納
が可能な複数の区分けされた室を有し、各室への炭酸ガ
ス供給手段、および各室の温度及び湿度の制御手段を備
えたことを特徴とする植物組織培養苗の培養装置、
(3)セル成形した支持体の収納が可能な培養容器であ
って、配置される培養装置の室内の環境により該培養容
器内の温度、湿度、ガス等の制御が可能な無菌通気膜を
介した開口部を有することを特徴とする培養容器、並び
に(4)セル成形した支持体を収納した前記(3)記載
の培養容器を前記(2)記載の培養装置の室内に設置し
て、培養容器内を密封状態で培養する時期、無菌通気膜
を通じて通気培養を行う時期、及び培養容器を開放状態
にして順化を行う時期を順次行うことを特徴とする植物
組織培養苗の培養方法に関する。
酸ガス施肥、湿度の低下及び光強度を増加させる時期が
特に重要となることを見出したことに基づくものであ
る。即ち、通常の培養条件、例えばMS培地にシュクロ
ース(3%)、ナフタレン酢酸(1mg/リットル)及
びカイネチン(1mg/リットル)を添加したものを培
地とし、温度25℃、湿度70%RH、光強度40μm
ol/m2 /secで24時間照明の下で植物組織培養
を行うと、当初は培地の栄養を摂取し従属栄養生長を行
い不定芽を形成し始める。ついで一定期間経過後、従属
栄養生長から混合栄養生長に移行する。この場合、培養
条件を変更せずに培養を継続すると生長は鈍化し、形成
する苗も弱々しいものとなる。
移行する時期に炭酸ガス施肥を行うと光合成が活発化し
不定芽の生育が促進され、幼苗化が進行する。また混合
栄養生長期に湿度を90%RH程度に制御すると不定芽
の健苗化、順化が容易となる。さらに、混合栄養生長期
に光強度を漸次増加すると光合成を一層活発化し植物体
の生長を促進する。一方、従属栄養生長期に炭酸ガス施
肥を行うと、かえって不定芽の生育が抑制される。
長に移行する時期を判定することが効果的な炭酸ガス施
肥等のために不可欠となるが、本発明においては、培養
中における培地の糖濃度及び培養容器中の炭酸ガス濃度
を追跡することにより、該時期を判定するものである。
即ち、培地中の糖濃度の減少量が低下し始める時期を従
属栄養生長から混合栄養生長への移行期と判定するもの
である。この移行期前に炭酸ガス施肥を行うと不定芽の
生育が抑制されることから、該時期の判定は慎重を要す
る。
始める時期を判定するには、特に限定されることはない
が、通常培地中の糖濃度を糖度計により測定し判定す
る。従属栄養生長から混合栄養生長への移行期を判定し
て、炭酸ガス施肥等の所定の処理を行う。
を収納する培養装置内に無菌通気膜を介して炭酸ガスを
通気することにより行う。培養容器内の炭酸ガス濃度と
しては500〜1000ppmになるよう調整される。
また、培養容器内の湿度制御も無菌通気膜を介して行
い、通常、制御される湿度は90〜95%RHである。
どそれだけ植物体の生長も進むが、成苗化日数を短縮す
るためには、炭酸ガス施肥期間を10〜15日間に制限
し、この後の工程である順化を5〜10日間行う方法
が、鉢上げ後の苗の活着率が高く本発明の目的に合致す
る。
合成を活発化するため光強度を漸次増強する方法が培養
植物体の急激な生長・成苗化に効果的であることを発見
した。光強度の増強方法としては、従属栄養生長期は3
0μmol/m2 /sec程度とし、混合栄養生長期に
は、その倍の60〜70μmol/m2 /sec、順化
時期にはさらにその倍の120〜140μmol/m2
/sec程度に段階的に増強させる。
述の如く、植物体が従属栄養生長から混合栄養生長への
移行期を決定し、この移行期以後において炭酸ガス施
肥、培養容器内の湿度制御、照明の光強度の制御を行う
ことにより、これらの操作の相乗効果として不定芽の生
育促進及び健苗化を達成する手段を提供するものであ
る。また、これらの効果をもたらす本培養方法によって
成苗化日数の短縮をも図ることができる。
記の不定芽形成の培養以外にも、不定胚形成、ランなど
の無菌播種による増殖、ユリなどのりん片培養による苗
生産にも利用することができる。
器内の温度制御のみでなく、炭酸ガス施肥、湿度の制御
が必要であり、また、光強度を増強させた場合に培養容
器内の温度上昇を抑制する必要があるため、従来の植物
組織培養装置を使用するのは適当ではない。
納が可能な複数の区分けされた室を有し、各室への炭酸
ガス供給手段、および各室の温度及び湿度の制御手段を
備えた植物組織培養苗の培養装置を使用するのが好まし
い。炭酸ガス供給手段としては、特に限定されるもので
はなく、例えば炭酸ガスボンベを使用する。温度及び湿
度の制御手段としては、特に限定されるものではない
が、例えば湿度は超音波加湿器よりの送気量により制御
し、温度は冷気発生器よりの冷気送気量調節をダンパー
開閉により行うものが好適に使用される。さらに、人工
光源からの熱を遮断する赤外線遮蔽フィルターを備える
ことにより、光強度を増強させた場合に培養容器内の温
度上昇を抑制することができる。
て、図1により説明する。図1は本発明の培養装置の概
略構成図を示す。1は培養容器の収納が可能な区分けさ
れた室であり、本装置では3つの室(培養A室、培養B
室、培養C室)よりなる例を示す。2は光源(昼色光蛍
光灯)であり、各室においてそれぞれ独立に強度調節が
可能な照明設備である。3は赤外線遮蔽フィルターであ
り、例えば光源と各室の間に取り付けることにより人工
光源からの光照明の強度を上げることによる温度上昇を
防止することができ、温度制御が可能となる。ここで用
いられる赤外線遮蔽フィルターとしては特公平2−12
535号公報又は特公平4−48404号公報が使用可
能である。4は電磁開閉弁であり、炭酸ガス供給量の制
御及び通気量の制御がなされる。炭酸ガスの供給は、炭
酸ガス供給源6より行われ、通気は加湿器7により10
0%RHの空気を供給することが可能である。5は温度
及び湿度制御用ダンパーであり、各室の温度、湿度の制
御をダンパー開閉により自動調節で行い、独立して温
度、湿度の制御が可能である。8は培養容器であり、各
室に収納されている。9は培養容器内に設けられた支持
体、10は培養対象となる植物体を示す。
に区分けされた培養室を有し、そのこの各室はウォーク
インタイプとすると作業上便宜である。本培養装置を使
用することにより、照明強度の調節、炭酸ガスの供給及
びその制御、通気及びその制御、一定範囲における温度
制御等を伴う植物組織培養苗の培養が可能である。
を行うための培養容器が配置される。培養される植物体
の培養環境は、培養容器内の環境であるから、無菌状態
の維持、通気及び炭酸ガスの供給、湿度の制御が可能で
あることを要し、また簡易に大規模な種苗生産を可能と
するものであることが望ましい。本発明の培養容器はこ
のような観点から、セル成形した支持体の収納が可能な
培養容器であって、配置される培養装置内の環境により
該培養容器内の温度、湿度、ガス等の制御が可能な無菌
通気膜を介した開口部を有する容器が使用される。
て、図2により説明する。図2は本発明の培養容器の概
略構成図を示す。11は培養容器の本体であり、無菌状
態を作り、無菌状態を保持するために、オートクレーブ
滅菌が可能な容器、例えばポリカーボネート等のプラス
チック製とし、容量は特に限定されるものではないがク
リーンベンチ内での無菌操作が容易となる程度のものが
好ましい。12は蓋であり、これを開閉して支持体の出
し入れを行う。蓋は密封性を高め培養中の汚染を防ぐた
めシール用パッキン13を取り付け、更に錠などを用
い、好ましくは、パッチン錠14などを用いて施錠可能
とする。容器本体にはセル成形した支持体17を複数個
収納できるようにする。この支持体17としては、例え
ばウレタンキューブやロックウールキューブ、プラグト
レイなどを使用する。また、容器内の湿度や炭酸ガスの
制御は、容器本体11の側面に無菌通気膜15を取り付
けた開口部により間接的に行う。開口部の開閉度は無菌
通気膜15を被覆するように移動可能に設置した無菌通
気膜カバー16を移動させて行う。これにより容器内の
湿度や炭酸ガスが制御される。即ち、例えば無菌通気膜
15の開閉度に応じて湿度が調整されるよう湿度の目盛
りが付されており、無菌通気膜カバー16を所望の目盛
りまで移動させることにより所望の湿度に制御すること
ができる。無菌通気膜15としては例えば、フロロカー
ボン製のメンブランフィルターが用いられる。
記のような本発明の培養装置及び培養容器を用いて効果
的に実施することができる。以下に、本発明の培養装置
及び培養容器を用いて本発明の方法を実施する態様につ
いて説明する。即ち、本発明の方法は、(1)培養容器
内を密封状態で培養する時期、(2)無菌通気膜を通じ
て通気培養を行う時期、及び(3)培養容器を開放状態
にして順化を行う時期に分けられるが、これらの三工程
をすべて本発明の装置で行うことが可能である。
度、炭酸ガスの制御は不要である。光強度は未だ植物組
織が光合成を行うまでに至っていないため30μmol
/m2/sec程度の弱光で十分である。照明は24時
間連続して行うものとする。この期間は条件によって異
なるが約55日間である。
養容器内の炭酸ガス濃度及び湿度の制御が必要である。
本発明の培養容器の換気回数は毎時3回程度であるの
で、培養装置の各室の湿度を70%RH、炭酸ガス濃度
を1000ppmとすると、照明下で培養容器内の湿度
を90%RH程度に制御することができる。照射光の強
度は、植物体が光合成を開始しているので(1)の時期
の場合よりも強く60〜70μmol/m2 /sec程
度にする。照射時間は12〜16時間とし、1日のうち
光を照射しない時間をつくり、自然の条件と同様のリズ
ムをつくる。このリズムづくりは強い苗の生産に有効で
ある。この時期は10〜15日である。
RHの高湿から60%RH程度まで低下させることが特
に重要となる。培養容器は蓋を開放にし、一旦支持体を
洗浄し、糖を洗い流す作業を行い、再び蓋を開放した培
養容器に設置する。培養装置の各室内の環境は照射灯の
点灯時と消灯時で温度、湿度、炭酸ガス濃度を異なった
条件に任意に制御する。湿度は、徐々に低下させ、屋外
環境での育苗に移行できるようにする必要がある。その
低下の態様は適宜選択できるが、好ましくは90%R
H、90〜80%RH、80〜70%RH、70〜60
%RHというように少しずつ下げる方式をとり、植物体
の適応を容易にする。光強度は、(2)の時期の場合よ
りも更に強め、120〜140μmol/m2 /sec
程度にすると順化効率は一段と向上する。この時期は、
5〜10日である。
らに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例等によ
りなんら限定されるものではない。 実施例1 植物体として、リーガスベゴニアの無菌植物の葉柄片
(3mm径、2mm厚)を材料として不定芽形成培養を
行った。この葉柄片は滅菌した本発明の培養容器中に収
納したセル成形した支持体上に置床した。支持体はバー
ミキュライトを詰めた18mm径のセル成形トレイとし
た。培養容器はオートクレーブ滅菌を行うためポリカー
ボネート等のプラスチック製の成形容器を用い、蓋は密
封性を保つためパッチン錠を取り付けたものとした。培
養容器のサイズはクリーンベンチ内での無菌操作を容易
にするため、210mm×250mm(高さ100m
m)のものを用いた。
ュクロース3%、ナフタレン酢酸1mg/リットル及び
カイネチン1mg/リットルを加えたものを用いた。培
養は光強度、温度、湿度、炭酸ガス濃度の制御が可能な
本発明の培養装置を用いて行った。
度40μmol/m2 /secで24時間照明(昼光色
蛍光灯)で培養を行ったところ、培養開始から約60日
目頃に培地中の糖消費量が減少し始めた。この事実は培
養開始から55日目頃までは該葉柄片は従属栄養生長を
続け、55日目頃から光合成を開始したことを意味す
る。そこで、本培養条件下では、培養開始後60日目を
従属栄養生長から混合栄養生長への移行期と決定した。
に炭酸ガス施肥を行うと共に培養容器内の湿度を低下さ
せ、さらに光強度を漸次増加させた。炭酸ガス施肥は強
制的に行うのではなく、培養装置の室内の炭酸ガス濃度
を1000ppm程度に高め、培養容器内へは培養容器
の側面に取り付けてある無菌通気膜を通じて間接的に行
った。これによりガス交換が培養容器内外で行われるの
と同時に湿度も影響を受け、それまで飽和状態にあった
ものが90%RH程度に低下し、この二つの効果により
不定芽の生長が促進され幼苗化が進むことになる。ま
た、光強度は60〜70μmol/m2 /secとし
た。
施肥は長期間行う程植物体の生長も進み鉢上げ後の苗の
活着率も高かったが、成苗化日数が長期化するため、成
苗化日数及び鉢上げ後の苗の活着率を勘案して炭酸ガス
施肥を約10日間及びその後工程の順化期間を約5日間
とするのが最も効率的であった。
し、再度培養容器内に移し、湿度を90%RHから90
〜80%RH、80〜70%RH、70〜60%RHと
順次下げた。照明強度は120〜140μmol/m2
/secまで上昇させ、1日の間に点灯時間と消灯時間
を設けてリズムを作り、屋外環境への移行を容易にし
た。こうして得られた培養苗は従来の成苗化日数の約1
/2(75日)を要したにすぎないが、鉢上げ後の活着
率は95%以上を示し、優れた方法であることがわかっ
た。
用いて同様の実験を行った。従属栄養生長から混合栄養
生長への移行期は培養開始から約60日目であった。
リーガスベゴニアの無菌植物の葉柄片を材料とした不定
芽形成培養を行い、糖濃度と炭酸ガス濃度の経時的変化
を試験した。糖濃度は、培養10日毎にデジタル糖度計
PR−1(アタゴ社製)で、炭酸ガス濃度は、培養5日
毎に検知管法(ガステックNo.2LL)で測定を行っ
た。
日頃には培地中の糖消費量は減少し始めた。また、この
ことから培養55日頃が従属栄養生長から混合栄養生長
への移行期と決定した。
成苗化日数を短縮することができるとともに従来よりも
強い(活着率の高い)正常な培養苗を得ることができ
る。また、本発明の培養装置を使用することにより、1
台の装置で種苗生産の場面において、培養開始から順化
までのすべて行うことができること、また、研究の場面
においても各種の環境条件を1台の装置で再現でき、効
率良い比較検討が可能である。特に本発明の植物組織培
養苗の培養方法を使用するのに適した装置である。さら
に、本発明の培養容器を使用することにより作業効率が
大きく向上するため、培養苗の生産コストの低減が可能
となった。
す。
Claims (6)
- 【請求項1】 培養容器中の培地糖濃度の減少量が低下
し始める時期より該培養容器内に炭酸ガス施肥を行うと
共に該培養容器内の湿度を低下させ、さらに光強度を漸
次増加させることを特徴とする植物組織培養苗の培養方
法。 - 【請求項2】 植物組織培養苗が、不定芽、不定胚又は
無菌播種等由来のものである請求項1記載の培養方法。 - 【請求項3】 培養容器の収納が可能な複数の区分けさ
れた室を有し、各室への炭酸ガス供給手段、および各室
の温度及び湿度の制御手段を備えたことを特徴とする植
物組織培養苗の培養装置。 - 【請求項4】 人工光源からの熱を遮断する赤外線遮蔽
フィルターをさらに備えたことを特徴とする請求項3記
載の培養装置。 - 【請求項5】 セル成形した支持体の収納が可能な培養
容器であって、配置される培養装置の室内の環境により
該培養容器内の温度、湿度、ガス等の制御が可能な無菌
通気膜を介した開口部を有することを特徴とする培養容
器。 - 【請求項6】 セル成形した支持体を収納した請求項5
記載の培養容器を請求項3記載の培養装置の室内に設置
して、培養容器内を密封状態で培養する時期、無菌通気
膜を通じて通気培養を行う時期、及び培養容器を開放状
態にして順化を行う時期を順次行うことを特徴とする植
物組織培養苗の培養方法。
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|---|---|
| JP2732184B2 (ja) | 1998-03-25 |
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