JPH0623257B2 - ヒドロキシル基のないポリジオルガノシロキサン製造方法 - Google Patents

ヒドロキシル基のないポリジオルガノシロキサン製造方法

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JPH0623257B2
JPH0623257B2 JP63169206A JP16920688A JPH0623257B2 JP H0623257 B2 JPH0623257 B2 JP H0623257B2 JP 63169206 A JP63169206 A JP 63169206A JP 16920688 A JP16920688 A JP 16920688A JP H0623257 B2 JPH0623257 B2 JP H0623257B2
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    • C08G77/00—Macromolecular compounds obtained by reactions forming a linkage containing silicon with or without sulfur, nitrogen, oxygen or carbon in the main chain of the macromolecule
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、ポリジオルガノシロキサンを未端処理して
完成重合体中のケイ素原子上のヒドロキシル基をなくす
方法に関する。
〔従来の技術及び発明が解決しようとする課題〕
ポリジオルガノシロキサンのエラストマーの製造法にお
いては、エラストマー組成物の主鎖として使用する高分
子量のポリジオルガノシロキサンを生産することが必要
になる。このエラストマー組成物は、重合体、充填剤、
及び硬化系を含んでなる。使用する的確な重合体は、最
終のエラストマー組成物の所望の物理的性質にも選定し
た硬化系にも依存する。この場合には、主な関心は、重
合体が一般に「ガム」と呼ばれるような粘度のものにあ
る。これらの重合体は、強化剤としてのコロイドシリカ
及び硬化系としての有機過酸化物類と通常的に組み合わ
されたものである。これらの組成物は、加圧下での成形
により又は押し出しにより成形して形を付けられ、次い
で高温にさらすことにより硬化させられる。硬化したエ
ラストマーは、非常に満足のゆく物理的性質を有するの
はもちろん、耐熱性が並外れている。
典型的なポリジオルガノシロキサンは、通常は次のよう
にしてバッチ法で調製される。すなわち、シロキサン環
状単量体、例えばオクタメチルシクロテトラシロキサン
を、重合容器に入れ、そして蒸留により又は乾燥剤で処
理することにより乾燥させる。次いでこの単量体を約15
5℃に加熱し、水酸化カリウムのような重合触媒を、単
量体百万部につき約5〜50部のカリウム濃度とするの
に十分なだけ加える。重合は、生成した重合体が所望の
粘度になるまで続行させる。重合は、等モル量の酸性物
質、例えばリン酸又は二酸化炭素のような中和剤を加え
て停止させる。次いでこの粗重合体を、減圧下で蒸留し
て未反応の単量体をストリッピングする。熱硬化エラス
トマーを生産するのに用いられる重合体の粘度は、25
℃において標準的に1000pa・sよりも高い。
上記の製法は、重合処理を行なう間に末端ブロック用単
位を加えて重合体の分子量を調節することにより改良さ
れ、重合体の最終粘度を一層うまく調節する。よく使用
される末端ブロック用物質は、R3SiO-の末端(この式で
Rは炭化水素基もしくはヒドロキシル基又はそれらの混
じったものである)を有する短鎖シロキサンである。
強化用のコロイドシリカと共に使用するための重合体を
作ることが望まれる場合には、ヒドロキシル基ができる
限り少ししか存在しないことがしばしば望ましい。存在
しているいずれのヒドロキシル基もコロイドシリカとの
接触によって反応し、橋かけ結合と同じに働く重合体と
充填剤との結合を生じさせ、かくして加圧下で容易に流
動することのない一層高粘度の橋かけ混合物を作り出
す。結果として得られた過程は、「クレーピング」とし
て知られている。クレーピングされた物質は、例えば二
本のロール機で強力に剪断して破壊しなければならず、
それからでなければこの物質を更に処理することができ
ない。これは費用のかかる方法であり、そしてまた結果
として得られた硬化エラストマーの物理的性質に影響を
及ぼしかねない。末端ブロック用の物質は、重合体にヒ
ドロキシル基がほとんど存在しないように、通常はトリ
オルガノ基で末端をブロックされる。この問題の一部を
防止しようとするもう一つの方法は、組成物に「処理助
剤(process aids)」を使用することである。代表的な処
理助剤は、低粘度の末端をヒドロキシル基でブロックさ
れたポリジオルガノシロキサンである。この低粘度物質
は選択的に充填剤と反応し、こうして充填剤が高粘度の
重合体と反応するのを妨げる、というのがこの考えであ
る。
高分子量の重合体を作るための重合法では、ヒドロキシ
ル基が少数の鎖の末端で生成されると考えられる。本発
明の方法は、これらのヒドロキシル基を充填剤と反応し
ない基と取り替えることに関連する。
ピーターソン(Peterson)は、1981年2月10日発行の米国
特許第4250290号明細書において、ジオルガノポリシロ
キサン重合体を連続的に製造する方法を教示する。この
方法は、該方法において使用するスタティックミキサー
の効率を維持するために水かあるいはトリオルガノシロ
キシ連鎖停止剤を使用する。
マース(Maass)らは、1984年3月27日発行の米国特許第4
439592号明細書に、環状ジオルガノポリシロキサンとト
リオルガノシリル基を末端基とするシロキサンとの塩基
性重合によりトリオルガノシリル基を末端基とするポリ
ジオルガノシロキサンを調製する方法を記載する。重合
を始める前に、重合触媒の存在下に環状ジオルガノシロ
キサンの一部を蒸留して除去し、混合物中に存在してい
る水分を重合開始前に可能な限りたくさん取り除く。
ハーバーグ(Herberg)らは、1985年11月5日発行の米国
特許第4551515号明細書において、ポリジオルガノシロ
キサンを連続的に重合させる方法を教示するが、この方
法ではスクリュー押出機を使って、シクロポリシロキサ
ンは1又は2以上の連鎖停止剤と混合され、予熱され、
触媒され、そして中和される。ハーバーグらは、この処
理の初めにモレキュラーシーブを通過させて四量体と連
鎖停止剤との混合物を乾燥させ、そうしなければ重合体
の鎖をシラノール基で停止させる水分を除去することを
検討する。ハーバーグらは、連鎖停止剤はビニル連鎖停
止剤、トリメチルシロキシ連鎖停止剤、又はシラノール
連鎖停止剤のような、当業界で公知のもののうちのいず
れでもよいことを教示する。
上述の方法のうちのいずれも、重合体中にヒドロキシル
基が完全に少しもない重合体を生産するものではない。
トリオルガノシリル基で末端をブロックされた連鎖停止
剤のみを使用し、そして環状単量体を使用前に乾燥させ
る場合には、最少量のヒドロキシル基が存在する重合体
を生産することができるけれども、その最少量は、クレ
ーピングを起こさせるに十分な程度まで重合体にコロイ
ドシリカ充填剤との反応を起こさせるのに十分である。
シラノール基含有量がよく少ないポリジオルガノシロキ
サンを生産する手段が、1986年10月27日に提出されたス
テブルトン(Leo Stebleton)による米国特許出願第92346
8号明細書“Neutralization of Catalyst in Polymeriz
ation of Polydiorganosiloxane”であって、本願と同
一の譲受人に譲渡されたものに見いだされよう。この発
明は、ポリジオルガノシロキサンのアルカリ性重合に使
用した触媒を中和する方法に関するものであるが、この
方法における中和剤は、式R3′SiOC(O)R″(この式にお
いて、R′は炭素原子数1〜6個の炭化水素基であり、
R″は炭素原子数1〜8個の炭化水素基である)の組成
物である。好ましいのは、ジメチルビニルシリルアセテ
ートである。
ポリジオルガノシロキサン重合体は、一般には、アルカ
リ性触媒を使用する環状物質の重合によって製造され
る。この触媒は、重合工程の最後に中和され、その結果
生じた塩が一般に重合体中に少量取り残される。高温に
加熱された場合、この触媒は活性化され、重合体を分解
(degradation)させる。1956年3月27日発行の米国特許
第2739952号明細書は、ケイ素と結合したハロゲンのな
い有機リン化合物をそのような重合体と共に使用して、
加熱による重合体の分解を防止することを教示する。19
64年10月13日発行の米国特許第3153007号明細書には、
米国特許第2739952号明細書に記載されているようなガ
ムの脱揮発分(devolatilization)を行なう間に水蒸気が
望ましくない副作用を引き起こすことが注釈されてい
る。
〔課題を解決するための手段及び作用効果〕
熱に安定であるのはもちろん、ケイ素にヒドロキシル基
が付いていないポリジオルガノシロキサンは、酸性の又
は酸を生じるリン含有成分とトリアキルシリルアセトア
ミド成分とでポリジオルガノシロキサンを処理して生産
することができる。これらの成分は、混ぜ合わせて重合
体に加えることができ、あるいは順を追って加えること
ができる。
熱に安定であり、且つ、フュームシリカと結合して老化
によりクレープを生じないポリジオルガノシロキサンの
ガムを製造することが、この発明の目的である。
この発明は、ヒドロキシル基のないポリジオルガノシロ
キサンを製造する方法であって、(A)ポリジオルガノ
シロキサン100重量部を室温から160℃までの温度に加熱
する工程、次いで、(B)下記の式、すなわち、 (この式では、X,Y、及びZは水素又はSiR3であり、
Rは炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基又はハロゲ
ン化炭化水素基である)の酸性の又は酸を生ずるリン含
有成分を、工程(A)におけるポリジオルガノシロキサ
ンからのアルカリ金属の工程(B)におけるホスフェー
トに対するモル比を1:1から1:10までにするのに十
分なだけ、また、式R3SiNR′C(O)R″(この式におい
て、Rは水素又は炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素
基もしくはハロゲン化炭化水素基であり、R′及びR″
は水素、炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基、又は
R3Si−基である)のトリアルキルシリルアセトアミ
ド成分0.2〜1.0重量部を加え、そして大気水分を排除し
て混合する工程、次に、(C)ヒドロキシル基を除去す
るのに十分なだけの時間温度を保持する工程、次いで、
(D)脱揮発分を行なってアセトアミド又はアセトアミ
ド残留物の量を0.15重量部未満のレベルまで低下させ、
粘度変化がわずかであり且つケイ素に付いたヒドロキシ
ル基のないポリジオルガノシロキサンを得る工程、を含
んでなる方法に関する。
シリコーンゴムを製造するのに有用である典型的ポリジ
オルガノシロキサンは、上記の従来技術情報に記載した
やり方で作られる。重合のために用いるアルカリ金属触
媒を中和する通常の方法は、混合物に二酸化炭素を加え
るものであり、これは触媒と共に塩を生成しそして重合
工程を停止させる。そのようなガムは、フュームシリカ
で強化される場合には、比較的熱に安定な商業的な物質
になる。
熱安定性添加剤を何ら加えずにそのようなガムを例えば
250℃のような高温に加熱する場合、重合体は触媒によ
って攻撃されてよく低分子量の種に逆戻りし、そしてそ
れは当該物質から揮発する。この重合体は、そのような
条件の下では数時間で完全に蒸発する。
そのような典型的ポリジオルガノシロキサンは、トリオ
ルガノシリル基で末端をブロックされるが、重合体の鎖
のうちの少数は末端をヒドロキシル基でブロックされ
る。これらの基は、強化のために用いられるフュームド
シリカと反応して取扱いの困難な硬い塊を生じかねな
い。すなわち、「クレーピング」として一般に知られる
プロセスである。この発明の方法は、重合体にほんのわ
ずかに残っているヒドロキシル基に、それらがもはやフ
ュームシリカと反応しないように反応を起こさせる。
この発明の方法は、重合工程を停止させ且つポリジオル
ガノシロキサンの重合を行なう間の重合触媒を中和する
手段として実施することができる。
ガムに残っているヒドロキシル基の量は、生成したガム
の粘度を測定し、次いでこのガムを該ヒドロキシル基に
より橋かけさせ、そして粘度を再び測定することにより
比較でもっ推定されよう。粘度が相対的に上昇すること
は、ガムにヒドロキシル基が存在しているかどうかの目
安である。存在するヒドロキシル基の量を指示するの
に、「活性数(activity number)」を使用する。この場
合には、活性数が0であることはヒドロキシル基が存在
しないことに相当する。活性数が30であることは、鎖
末端の約30パーセントがヒドロキシル基であることに
相当する。活性数が250であることは、鎖末端の全てが
ヒドロキシル基であることに相当する。
ポリジオルガノシロキサンのガムは、低分子量の環状種
の重合によって生産される。高分子量を得るためには、
出発環状物質が比較的純粋であることが必要であり、そ
のため普通の出発成分は、式(R2SiO)4(この式ではRは
一価の置換又は非置換炭化水素基である)のオクタオル
ガノシクロテトラシロキサンである。この環状物質は、
水分を存在させずに重合触媒と共に加熱して重合させ
る。この重合触媒は、例えば、環状物質百万重量部につ
き約50重量部の量の水酸化カリウムのようなアルカリ
金属化合物である。重合が所望の水準に達した後に、触
媒を中和し、そして所望するならば混合物をストリッピ
ングして未反応の低分子量物質を除去する。
この発明の方法は、重合の後に触媒を中和することがで
きる。重合触媒は、所望する程度の重合が行なわれた後
に、次の式、すなわち、 (この式では、X,Y、及びZは個々に水素又はSiR3で
あり、Rは炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基又は
ハロゲン化炭化水素基である)の酸性の又は酸を生ずる
リン含有成分を、ポリジオルガノシロキサン重合触媒か
らのアルカリ金属の上記リン含有成分のホスフェートに
対する比を1:1から1:10までにするのに十分なだ
け加えて中和される。すなわち、ポリジオルガノシロキ
サン中に存在する各アルカリ金属について少なくとも1
のフォスフェートがなければならない。上記のリン含有
成分におけるRは、炭素原子数1〜6個の一価の炭化水
素基、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、もし
くはヘキシル基のようなアルキル基や、ビニル基もしく
はアリル基のようなアルケニル基のようなもの、あるい
はハロゲン化炭化水素基、例えば、クロロメチル基もし
くは3,3,3−トリフロオロプロピル基のようなハロ
ゲン化アルキル基のようなもの、又はフェニル基のよう
な芳香族基でよい。
上記のリン含有化合物の例は、リン酸及びトリス(トリ
メチルシリル)フォスフェートであるが、リン酸の方が
好ましい。リン含有化合物としてリン酸を加える場合、
これは好ましくは濃度85%の水溶液として加えられ
る。
この発明の方法では、式R3SiNR′C(O)R″(この式にお
いて、Rは水素又は炭素原子数1〜6個までの一価の炭
化水素基もしくはハロゲン化炭化水素基であり、R′及
びR″は水素、炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素
基、又はR3Si−基である)のトリアルキルシリルア
セトアミド成分を0.2〜1.0重量部加える。
上記のシリルアミン成分におけるRは、炭素原子数1〜
6個の一価の炭化水素基、例えば、メチル基、エチル
基、プロピル基、もしくはヘキシル基のようなアルキル
基や、ビニル基もしくはアリル基のようなアルケニル基
のようなもの、あるいはハロゲン化炭化水素基、例え
ば、クロロメチル基もしくは3,3,3−トリフルオロ
プロピル基のようなもの、又はフェニル基のような芳香
族基でよい。
上記のシリルアミン成分におけるR′及びR″は、炭素
原子数1〜6個の一価の炭化水素基、例えば、メチル
基、エチル基、プロピル基、もしくはヘキシル基のよう
なアルキル基や、アリル基のようなアルケニル基のよう
なもの、又はフェニル基のような芳香族基でよい。
トリアルキルシリルアセトアミドは、次の式、すなわ
ち、 のジメチルビニルシリル(メチル)アセトアミドや、次
の式、すなわち、 のトリメチルシリル(メチル)アセトアミドのようなも
のである。
トリアルキルアセトアミドの好ましい量は、処理すべき
ガムに存在しているヒドロキシル基の量によって決定さ
れる。ヒドロキシル基の各モルにつき1モルのトリアル
キルシリル基のあることが必要である。処理工程の間に
少しでも他のヒドロキシル基源が存在する場合、例え
ば、処理を行なう間に空気からの水分にガムと接触させ
る漏れがミキサーにある場合の用心に、より多くのトリ
アルキルシリル基の存在することが好ましい。未反応の
ガムのヒドロキシル基含有量は、先に検討した活性試験
を行なって推定することができる。この試験によって得
られた活性度とガムに存在しているヒドロキシル基の量
との間に、相関関係を樹立することができる。この推定
ヒドロキシル基含有量は、その後トリアルキルシリルア
ミンの使用量を決定するのに利用することができる。実
際問題として、使用するトリアルキルシリルアミンの量
は、ヒドロキシル基のトリアルキルシリル基に対する比
率として少なくとも1:1から1:10まで変えること
ができる。
リン含有成分(B)及びトリアルキルシリルアセトアミ
ド(C)は、所望の温度まで加熱することが可能であっ
て且つ、密封してミキサー外の雰囲気中の水分と接触さ
せずに混ぜ合わせるのを可能にする容器内で、ポリジオ
ルガノシロキサン(A)に加えられる。ミキサー外の雰
囲気中の水分と接触させずに混ぜ合わせるのは、全ての
水分を反応混合物から排除しておいて反応物をポリジオ
ルガノシロキサンのヒドロキシル基と反応させ且つ、付
随するヒドロキシル基を反応混合物中に持ち込ませては
ならないからである。この反応は、十分な時間、例えば
4時間行なうことが許される場合には室温で行なわれ
る。反応は、反応混合物が160℃の温度まで加熱される
場合には、2分ほどの短い時間で行なわれる。
反応が所望の点まで進んだ後に、混合物を加熱し且つ真
空にさらしていずれの揮発性生成物及び未反応成分をも
除去し、次に真空中で冷却して、粘度変化がわずかであ
り且つケイ素にヒドロキシル基の付いていないポリジオ
ルガノシロキサンが得られる。
この発明の方法は、重合後に慣用的な手段により、例え
ば二酸化炭素を用いるようなもので中和されたポリジオ
ルガノシロキサン中のヒドロキシル基を取除くのに用い
ることもできる。この場合には、この方法は、(A)中
和したポリジオルガノシロキサン100重量部を室温から1
60℃までの温度に加熱する工程、次いで、(B)次の
式、すなわち、 (この式では、X,Y、及びZは水素又はSiR3であり、
Rは炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基又はハロゲ
ン化炭化水素基である)の酸性の又は酸を生ずるリン含
有成分を、工程(A)におけるポリジオルガノシロキサ
ンからのアルカリ金属の工程(B)におけるホスフェー
トに対する比を1:1から1:10までにするのに十分
なだけ、また、式R3SiNR′C(O)R″(この式において、
Rは水素又は炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基も
しくはハロゲン化炭化水素基であり、R′及びR″は水
素、炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基、又はR3
Si−基である)のトリアルキルシリルアセトアミド成
分0.2〜1.0重量部を加え、そして大気水分を排除して混
合する工程、次に、(C)ヒドロキシル基を除去するの
に十分なだけの時間温度を保持する工程、次いで、
(D)脱揮発分を行なってトリアルキルシリルアセトア
ミド又はアセトアミド残留物の量を0.15重量部未満のレ
ベルまで低下させ、粘度変化がわずかであり且つヒドロ
キシル基のないポリジオルガノシロキサンを得る工程、
を含んでなる。
既に二酸化炭素で中和されているガムのヒドロキシル活
性を減少させるこの方法では、リン含有成分及びトリア
ルキルシリルアセトアミド成分を加える順序は、結果に
何らかの相違を生じさせるとは思われない。リン含有成
分の濃度は、結果として得られたガムが加熱によって色
を発現させるかどうかに影響を及ぼさない。
この発明の方法は、強化用シリカと混合された場合にク
レープしないポリジオルガノシロキサンガムを与える。
このガムは、空気中で酸素の存在下に加熱された場合に
並外れた熱安定性を有する。この発明により製造したガ
ムは、従来通りに製造されたポリジオルガノシロキサン
ガムの代りに使用して、以前から入手可能であったもの
以上に改良された製品を得ることができる。
〔実施例〕
以下に掲げる例は、例示のみを目的として提示するもの
であって、本発明を限定するものであると解釈すべきで
はない。本発明は、特許請求の範囲に正確に示されてい
る。なお、以下の例において使用する「部」は、全て重
量部である。
例1 最初にジメチルシクロテトラシロキサン2000g、重合度
1〜7の末端をジメチルビニル基でブロックされたジメ
チルシロキサン液2.0g、及びメチルビニルシクロテト
ラシロキサン3.3gをドウミキサーに入れ、このミキサ
ーを密封し、そして乾燥窒素でミキサーをパージしなが
ら15分間160℃に加熱して、シリコーン重合体を調製
した。次いで、カリウムを重合体百万部につき25部と
するのに十分なカリウムシラノレート触媒を加えた。重
合反応は、その温度で9時間行なわせた。この反応期間
中に、キミサーを密封しているゴムの隔膜を取り除き、
大気からの水分をミキサー内に入り込ませた。次に、8
5%のリン酸0.15ml(リン41ppm)をミキサーへ注入
して反応物を中和し、直ちに4.4mlのジメチルビニルシ
リル(メチル)アセトアミド(0.2重量%)を加えた。
中和剤を添加してからそれぞれ15分後及び30分後に
ミキサーよりガムの試料を取り出し、そしてこのシリル
化反応物を、二本ロール機を使用し、蒸留水でガムを洗
浄して急冷した。これらの試料の活性数試験を行ない、
重合体に残っているヒドロキシル基の度合を測定した。
重合体の可塑性及び損失重量も測定した。
シリル化剤を加える前の最初のガムにおけるジメチルビ
ニルシリル基のヒドロキシル基に対する比は、およそ1
対1であった。カリウムのリンに対する比は、およそ1
対1.5であった。
ガムに残っているヒドロキシル基の量は、生成したガム
の粘度を測定し、次いでこのガムを該ヒドロキシルによ
り橋かけさせ、そして粘度を再び測定することによる比
較でもって推定されよう。粘度が相対的に上昇すること
は、ガムにヒドロキシル基が存在しているかどうかの目
安となる。「活性数」を使用して、存在するヒドロキシ
ル基の量を指示する。この場合には、活性数が0である
ことはヒドロキシル基が存在しないことに相当する。活
性数が30であることは、鎖の末端の約30パーセント
がヒドロキシル基であることに相当する。活性数が250
であることは、鎖末端の全てがヒドロキシル基であるこ
とに相当する。
ASTM D 926に従って可塑性を測定してガムの評価を行な
った。下記の表に、ウィリアムズ可塑度を示す。ガムの
活性すなわち残されたヒドロキシル基の量の尺度を、先
に検討した手順に従って測定した。熱安定性を、空気を
循環させたオーブン内で、表に指示された時間後の250
℃の損失重量によって測定した。
このガムは、ジメチルビニルシリル基で安全に末端をブ
ロックされている。重合工程の間に、ジメチルビニル基
で末端をブロックされたジメチルポリシロキサン液はジ
メチルシクロテトラシロキサンと共重合し、一定数のヒ
ドロキシル基で末端をブロックされた末端とシラノレー
トの末端(SiKの末端)を有するのはもちろん、ジメチ
ルビニルシリル基で末端をブロックされている分子が得
られた。ジメチルビニルシリル(メチル)アセトアミド
を用いて行なう処理は、ヒドロキシル基で末端をブロッ
クされた末端及びシラノレートの末端の全てをジメチル
ビニルシリル基が末端をブロックしているものに取り替
えた。
このガムの性質を第1表に示す。可塑性は、重合を行な
わせる間に水分が存在するため期待されるものよりも小
さい。
ガムは透明であり、また加熱によって色を発しなかっ
た。
例2 ジメチルビニルシリル(メチル)アセトアミド及びリン
酸を加える順序を逆にしたことを除き、上述の例を反復
した。この場合には、ミキサーのゴムの隔膜を取りはず
さず、そして可塑性は期待したレベルであった。結果を
第2表に示す。
ガムは透明であり、加熱によって色を発しなかった。
例3 活性数28のポリジメチルシロキサンガムをドウミキサ
ーに入れ、乾燥窒素でパージし且つ混合しながら100℃
に加熱した。次いで、10ml(0.5重量%)のジメチル
ビニルシリル(メチル)アセトアミドを注入し、次いで
直ちに0.34g(リン145ppm)の85%リン酸を注入し
た。この混合物を110℃で3時間反応させ、その後混合
物を165℃で30分間ストリッピングし、冷却して、例
1と同じように試験を行なった。結果を第3表に示す。
最初のガムの性質を、比較のために示す。
例4 この発明の方法を用いて行なうシリコーンゴムの処理方
法と、処理剤としてリン酸及びヘキサメチルジシラザン
の組み合わせを用いて行なう方法との比較を行なった。
最初に、約0.14モル%のビニル基を有しそして残りがメ
チル基であってジメチルビニルシロキシ末端ブロック基
を有するポリジオルガノシロキサンガム2000gを室温で
ミキサーに入れ、そして混ぜ合わせながら窒素で15分
間パージした。10mlのジメチルビニルシリルメチルア
セトアミドを混ぜ合わせ、続いて即座に0.34gの85%
リン酸を混ぜ合わせた。ガムの重合工程からのカリウム
のリン酸に由来するリンに対する比は、1:1と計算さ
れた。この組成物を110℃で3時間混合し、そして165℃
で30分間ストリッピングした。処理したガムの試料
を、安定性を試験するため真空オーブン内で160℃で5
時間加熱した。
同じ種類のガム6800gをミキサーに入れて窒素でパージ
して、比較試料を調製した。次に、0.5mlの85%リン
酸を1分間混ぜ合わせ、それから30mlのヘキサメチル
ジシラザンを加えてミキサー内容物上の窒素圧力を大気
圧以上に保ちながら30分間混合し、続いてミキサー内
を真空にし、減圧下でミキサー内容物を45分間混合し
て揮発分を除去した。ガムの試料を採取し、そしてこの
時点で試験を行なった。この処理されたガムを更に、室
温で45日後に試験した。
上記のガムのそれぞれを、種々の処理後の活性について
試験した。その結果を第4表に示す。
例5 この発明に従って製造したガムとトリメチルシリルアセ
テート処理剤を用いて製造したガムとの差異を例示する
比較例を用意した。
最初に、例4のガム70gを、密封し160℃に予熱した
ミキサーに入れた。次いで、0.3gのトリメチルシリル
アセテートと10分間混ぜ合わせた。処理したガムをミ
キサーより取り出して、120℃で40分間ストリッピン
グを行なった。次にこのガムの試料を採取し、例4と同
じように試験を行なった。結果を第5表に示す。
この比較例との比較を行なうために、第5表には例4の
ガムを再度示す。
例6 この発明に従って製造したガムとジメチルビニルシリル
(メチル)アミドだけを使って製造したガムとの差異を
例示する比較例を用意した。
リン酸を加えなかったことを除き、例4の試料と同じ試
料を調製した。処理後にガムの試料を採取し、例4と同
じように試験を行なった。結果を第6表に示す。
この比較例との比較のために、第6表には再度例4のガ
ムを示す。
例7 この発明のガムを用いて作ったシリコーンゴムと従来の
ガムを使って作ったものとの比較は、この発明のガムの
思いも寄らぬ利益を説明する。
約0.14モル%のビニル基を有しそして残りがメチル基で
あってジメチルビニルシロキシ末端ブロック基を有し、
ウィリアムズ可塑度が約150であるポリジオルガノシロ
キサンガム100部、25℃における粘度が約0.04Pa・sで
あって約4重量%のケイ素結合ヒドロキシル基を有する
ヒドロキシル基で末端をブロックされたポリジメチルシ
ロキサン液7.5部、表面積が約250m2/gであるフューム
シリカ20部、及び、ポリジオルガノシロキサン液中
2,4−ジクロロベンゾイルペルオキシドが50%存在
する触媒ペースト1.2部を混合して、比較原料を調製し
た。
例1におけるように調製したガムを用いたことを除き、
同様の原料を調製した。
各原料を、116℃で5分間プレスしてシートにし、そし
てこのシートを200℃で4時間後硬化させて成形した。
次に、これらのシートを切断して試験試料にし、試験を
行なった。その結果を第7表に示す。
この発明のガムを使用したものの圧縮永久歪は、従来の
ガムを使用したもののそれよりも有意に小さい。
上記の量とは異なる量の充填剤を有する原料で行なった
同様の比較は、同様の結果を示した。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】次の諸工程、すなわち、 (A)ポリジオルガノシロキサン100重量部を室温から1
    60℃までの温度に加熱する工程、次いで、 (B)下記の式、すなわち、 (この式では、X,Y、及びZは水素又はSiR3であり、
    Rは炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基又はハロゲ
    ン化炭化水素基である)の酸性の又は酸を生ずるリン含
    有成分を、工程(A)におけるポリジオルガノシロキサ
    ンからのアルカリ金属の工程(B)におけるホスフェー
    トに対するモル比を1:1から1:10までにするのに十
    分なだけ、また、式R3SiNR′C(O)R″(この式におい
    て、Rは水素又は炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素
    基もしくはハロゲン化炭化水素基であり、R′及びR″
    は水素、炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基、又は
    R3Si−基である)のトリアルキルシリルアセトアミド成
    分0.2〜1.0重量部を加え、そして大気水分を排除して混
    合する工程、次に、 (C)ヒドロキシル基を除去するのに十分なだけの時間
    温度を保持する工程、次いで、 (D)脱揮発分(devolatilizing)を行なってトリアルキ
    ルシリルアセトアミド又はアセトアミド残留物の量を0.
    15重量部未満のレベルまで低下させ、粘度変化がわずか
    であり且つヒドロキシル基のないポリジオルガノシロキ
    サンを得る工程、を含んでなる、ヒドロキシル基のない
    ポリジオルガノシロキサンの製造方法。
  2. 【請求項2】次の諸工程、すなわち、 (A)アルカリ性重合触媒の存在下において、ジオルガ
    ノシクロシロキサン100重量部を所望の分子量まで重合
    させるのに十分なだけの時間室温から160℃までの温度
    に加熱して、ポリジオルガノシロキサンを生じさせる工
    程、次いで、 (B)下記の式、すなわち、 (この式では、X,Y、及びZは水素又はSiR3であり、
    Rは炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基又はハロゲ
    ン化炭化水素基である)の酸性の又は酸を生ずるリン含
    有成分を、工程(A)におけるポリジオルガノシロキサ
    ンからのアルカリ金属の工程(B)におけるホスフェー
    トに対するモル比を1:1から1:10までにするのに十
    分なだけ、また、式R3SiNR′C(O)R″(この式におい
    て、Rは水素又は炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素
    基もしくはハロゲン化炭化水素基であり、R′及びR″
    は水素、炭素原子数1〜6個の一価の炭化水素基、又は
    R3Si−基である)のトリアルキルシリルアセトアミド成
    分0.2〜1.0重量部を加え、そして大気水分を排除して混
    合する工程、次に、 (C)ヒドロキシル基を除去するのに十分なだけの時間
    温度を保持する工程、次いで、 (D)脱揮発分を行なってトリアルキルシリルアセトア
    ミド又はアセトアミド残留物の量を0.15重量部未満のレ
    ベルまで低下させ、粘度変化がわずかであり且つヒドロ
    キシル基の数が減少したポリジオルガノシロキサンを得
    る工程、 を含んでなる、ヒドロキシル基のないポリジオルガノシ
    ロキサンの製造方法。
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