JPH06237783A - アルギン酸カリウムオリゴ糖及びその製造法 - Google Patents
アルギン酸カリウムオリゴ糖及びその製造法Info
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- JPH06237783A JPH06237783A JP5028270A JP2827093A JPH06237783A JP H06237783 A JPH06237783 A JP H06237783A JP 5028270 A JP5028270 A JP 5028270A JP 2827093 A JP2827093 A JP 2827093A JP H06237783 A JPH06237783 A JP H06237783A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 高血圧症の予防等健康維持に役立つアルギン
酸カリウムオリゴ糖及びその製造法の提供。 【構成】 本発明のアルギン酸カリウムオリゴ糖は、ア
ルギン酸カリウム及び(又は)アルギン酸ナトリウム
に、微生物の産生する多糖類分解酵素(アルギン酸リア
ーゼ)を作用させて得られたアルギン酸カリウムオリゴ
糖又はアルギン酸ナトリウムオリゴ糖から一旦脱金属イ
オン処理した後に、これを水酸化カリウムで処理し、且
つ該余分な塩の分離除去により得られ、またその製造法
は、アルギン酸カリウム及び(又は)アルギン酸ナトリ
ウムを、微生物の産生する多糖類分解酵素(アルギン酸
リアーゼ)に作用させ、得られたアルギン酸カリウムオ
リゴ糖及び(又は)アルギン酸ナトリウムオリゴ糖から
一旦脱金属イオン処理し、これを水酸化カリウムで処理
し、得られるアルギン酸カリウムオリゴ糖中の余分な塩
を分離除去することを特徴とする。
酸カリウムオリゴ糖及びその製造法の提供。 【構成】 本発明のアルギン酸カリウムオリゴ糖は、ア
ルギン酸カリウム及び(又は)アルギン酸ナトリウム
に、微生物の産生する多糖類分解酵素(アルギン酸リア
ーゼ)を作用させて得られたアルギン酸カリウムオリゴ
糖又はアルギン酸ナトリウムオリゴ糖から一旦脱金属イ
オン処理した後に、これを水酸化カリウムで処理し、且
つ該余分な塩の分離除去により得られ、またその製造法
は、アルギン酸カリウム及び(又は)アルギン酸ナトリ
ウムを、微生物の産生する多糖類分解酵素(アルギン酸
リアーゼ)に作用させ、得られたアルギン酸カリウムオ
リゴ糖及び(又は)アルギン酸ナトリウムオリゴ糖から
一旦脱金属イオン処理し、これを水酸化カリウムで処理
し、得られるアルギン酸カリウムオリゴ糖中の余分な塩
を分離除去することを特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、アルギン酸カリウムオ
リゴ糖、詳しくは、血圧上昇抑制作用を有するアルギン
酸カリウムオリゴ糖及びその製造法に関するものであ
る。本発明は、更に上記アルギン酸塩オリゴ糖を含有す
る血圧上昇抑制食品に関するものである。
リゴ糖、詳しくは、血圧上昇抑制作用を有するアルギン
酸カリウムオリゴ糖及びその製造法に関するものであ
る。本発明は、更に上記アルギン酸塩オリゴ糖を含有す
る血圧上昇抑制食品に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】一般
に、海藻は、日常食品として広く利用されており、古来
健康維持、高血圧症や老化の予防に有効とされている。
特に、海藻の中で、コンブを代表とする褐藻類について
は、その中に含まれるアルギン酸やアミノ酸の作用によ
り血圧の低下に寄与することが知られている。しかしな
がら、日常の食生活において海藻を多量に且つ常時食す
ることは一般に困難である。
に、海藻は、日常食品として広く利用されており、古来
健康維持、高血圧症や老化の予防に有効とされている。
特に、海藻の中で、コンブを代表とする褐藻類について
は、その中に含まれるアルギン酸やアミノ酸の作用によ
り血圧の低下に寄与することが知られている。しかしな
がら、日常の食生活において海藻を多量に且つ常時食す
ることは一般に困難である。
【0003】そこで、海藻の加工品を食品に配合するこ
と等により、海藻を食べ易くすることが考えられる。褐
藻類の主要な細胞間粘質多糖類であるアルギン酸(アル
ギン酸カリウム、アルギン酸ナトリウム)は、その主構
成分子としてD−マンニュロン酸及びL−グルロン酸を
含むもので、このアルギン酸を低分子化すれば、アルギ
ン酸オリゴ糖を得ることができると考えられる。しかし
ながら、アルギン酸の水溶液は粘調性が高く、該アルギ
ン酸は、該水溶液中のカルシウム等と金属塩をつくりゲ
ル化するため、非常に分解され難いことが知られてい
る。
と等により、海藻を食べ易くすることが考えられる。褐
藻類の主要な細胞間粘質多糖類であるアルギン酸(アル
ギン酸カリウム、アルギン酸ナトリウム)は、その主構
成分子としてD−マンニュロン酸及びL−グルロン酸を
含むもので、このアルギン酸を低分子化すれば、アルギ
ン酸オリゴ糖を得ることができると考えられる。しかし
ながら、アルギン酸の水溶液は粘調性が高く、該アルギ
ン酸は、該水溶液中のカルシウム等と金属塩をつくりゲ
ル化するため、非常に分解され難いことが知られてい
る。
【0004】そこで、アルギン酸の処理においては、微
生物の産生するアルギン酸分解酵素を用いて分解する試
みがなされており、このようなアルギン酸分解酵素は、
実験室レベルで種々報告されている{例えばKitamikado
et al.,(1989)日本水産学会誌 55(4)709-713 等参
照}。そして、上記酵素を用いて得られたオリゴ糖は、
アルギン酸ナトリウムオリゴ糖又はアルギン酸カリウム
オリゴ糖であり、その内、アルギン酸カリウムオリゴ糖
については、原料として用いる多糖のアルギン酸カリウ
ムの純度のため、カリウム以外にナトリウムも多く含ま
れている。また、アルギン酸カリウムについての上述の
ような血圧の低下といった生理活性の報告はあるが、こ
のオリゴ糖について、血圧の低下といった生理活性の報
告も、それを利用した食品等に関する報告もなかった。
従って、本発明の目的は、アルギン酸ナトリウム及び
(又は)アルギン酸カリウムを原料として、高血圧症の
予防等健康維持に役立つカリウム含量の高いアルギン酸
カリウムオリゴ糖及びその製造法を提供することにあ
る。
生物の産生するアルギン酸分解酵素を用いて分解する試
みがなされており、このようなアルギン酸分解酵素は、
実験室レベルで種々報告されている{例えばKitamikado
et al.,(1989)日本水産学会誌 55(4)709-713 等参
照}。そして、上記酵素を用いて得られたオリゴ糖は、
アルギン酸ナトリウムオリゴ糖又はアルギン酸カリウム
オリゴ糖であり、その内、アルギン酸カリウムオリゴ糖
については、原料として用いる多糖のアルギン酸カリウ
ムの純度のため、カリウム以外にナトリウムも多く含ま
れている。また、アルギン酸カリウムについての上述の
ような血圧の低下といった生理活性の報告はあるが、こ
のオリゴ糖について、血圧の低下といった生理活性の報
告も、それを利用した食品等に関する報告もなかった。
従って、本発明の目的は、アルギン酸ナトリウム及び
(又は)アルギン酸カリウムを原料として、高血圧症の
予防等健康維持に役立つカリウム含量の高いアルギン酸
カリウムオリゴ糖及びその製造法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルギン酸カ
リウム及び(又は)アルギン酸ナトリウムに、微生物の
産生する多糖類分解酵素(アルギン酸リアーゼ)を作用
させて得られたアルギン酸カリウムオリゴ糖又はアルギ
ン酸ナトリウムオリゴ糖から一旦脱金属イオン処理した
後に、これを水酸化カリウムで処理し、且つ該余分な塩
の分離除去により得られるカリウム含量の高いアルギン
酸カリウムオリゴ糖を提供することにより上記目的を達
成したものである。本発明はまた、アルギン酸カリウム
及び(又は)アルギン酸ナトリウムを、微生物の産生す
る多糖類分解酵素(アルギン酸リアーゼ)に作用させ、
得られたアルギン酸カリウムオリゴ糖及び(又は)アル
ギン酸ナトリウムオリゴ糖から一旦脱金属イオン処理
し、これを水酸化カリウムで処理し、得られるアルギン
酸カリウムオリゴ糖中の余分な塩を分離除去することを
特徴とするアルギン酸カリウムオリゴ糖の製造法を併せ
て提供するものである。
リウム及び(又は)アルギン酸ナトリウムに、微生物の
産生する多糖類分解酵素(アルギン酸リアーゼ)を作用
させて得られたアルギン酸カリウムオリゴ糖又はアルギ
ン酸ナトリウムオリゴ糖から一旦脱金属イオン処理した
後に、これを水酸化カリウムで処理し、且つ該余分な塩
の分離除去により得られるカリウム含量の高いアルギン
酸カリウムオリゴ糖を提供することにより上記目的を達
成したものである。本発明はまた、アルギン酸カリウム
及び(又は)アルギン酸ナトリウムを、微生物の産生す
る多糖類分解酵素(アルギン酸リアーゼ)に作用させ、
得られたアルギン酸カリウムオリゴ糖及び(又は)アル
ギン酸ナトリウムオリゴ糖から一旦脱金属イオン処理
し、これを水酸化カリウムで処理し、得られるアルギン
酸カリウムオリゴ糖中の余分な塩を分離除去することを
特徴とするアルギン酸カリウムオリゴ糖の製造法を併せ
て提供するものである。
【0006】以下、本発明のアルギン酸カリウムオリゴ
糖を、本発明の製造法に基づいて詳述する。本発明のア
ルギン酸カリウムオリゴ糖の原料となるアルギン酸カリ
ウム又はアルギン酸ナトリウムとしては、例えば、コン
ブ、ワカメ等由来のアルギン酸カリウム又はアルギン酸
ナトリウムが挙げられる。
糖を、本発明の製造法に基づいて詳述する。本発明のア
ルギン酸カリウムオリゴ糖の原料となるアルギン酸カリ
ウム又はアルギン酸ナトリウムとしては、例えば、コン
ブ、ワカメ等由来のアルギン酸カリウム又はアルギン酸
ナトリウムが挙げられる。
【0007】本発明のアルギン酸カリウムオリゴ糖の製
造法において用いられる多糖類分解酵素(アルギン酸リ
アーゼ)は、微生物の産生する酵素であり、上記アルギ
ン酸リアーゼを産生する微生物としては、アルテロモナ
ス属に属する微生物が挙げられ、特にアルテロモナス
エスピーNo. 1786株が好ましい。上記微生物(アルテロ
モナス エスピーNo. 1786株)は、魚介類の腸及びその
内容物よりアルギン酸ナトリウムを唯一の炭素源として
スクリーニングを実施し、カブトガニの腸より分離され
たものであり、その形態学的性質及び生理学的性質は下
記〔表1〕に示す通りである。
造法において用いられる多糖類分解酵素(アルギン酸リ
アーゼ)は、微生物の産生する酵素であり、上記アルギ
ン酸リアーゼを産生する微生物としては、アルテロモナ
ス属に属する微生物が挙げられ、特にアルテロモナス
エスピーNo. 1786株が好ましい。上記微生物(アルテロ
モナス エスピーNo. 1786株)は、魚介類の腸及びその
内容物よりアルギン酸ナトリウムを唯一の炭素源として
スクリーニングを実施し、カブトガニの腸より分離され
たものであり、その形態学的性質及び生理学的性質は下
記〔表1〕に示す通りである。
【0008】
【表1】 *核酸の塩基組成を表すときのグアニンとシトシンが全
体の中で占める割合をいう。
体の中で占める割合をいう。
【0009】上記〔表1〕に示す菌株の性質に基づいて
清水らの方法〔海洋微生物研究法、学会出版センター、
228 〜239(1985)参照〕に従って同定を試みた結果、上
記微生物(本菌株)は、アルテロモナス属に属するもの
であることが判明した。本菌株は微生物工業技術研究所
に、微工研菌寄第 11685号として寄託されている。而し
て、上記微生物の生産するアルギン酸リアーゼは、上記
〔表1〕に示す性質を有する菌株を、実施例として示す
後記の〔培養法〕等により培養して得られるもので、そ
の酵素的性質は次の通りである。
清水らの方法〔海洋微生物研究法、学会出版センター、
228 〜239(1985)参照〕に従って同定を試みた結果、上
記微生物(本菌株)は、アルテロモナス属に属するもの
であることが判明した。本菌株は微生物工業技術研究所
に、微工研菌寄第 11685号として寄託されている。而し
て、上記微生物の生産するアルギン酸リアーゼは、上記
〔表1〕に示す性質を有する菌株を、実施例として示す
後記の〔培養法〕等により培養して得られるもので、そ
の酵素的性質は次の通りである。
【0010】作用:アルギン酸ナトリウム(アルギン
酸カリウム)を基質として上記微生物の生産するアルギ
ン酸リアーゼを反応させた時、反応生成物であるアルギ
ン酸ナトリウムオリゴ糖(アルギン酸カリウムオリゴ
糖)の二重結合に由来する特異吸収波長である230n
mにおける吸光度の増加、及び生じるオリゴ糖による還
元力の増加が確認された。 至適pH:上記微生物の生産するアルギン酸リアーゼ
は、pH7.0〜7.5の範囲で相対活性量が高く、相
対活性量が最大になるpH7.0が至適pHである。
酸カリウム)を基質として上記微生物の生産するアルギ
ン酸リアーゼを反応させた時、反応生成物であるアルギ
ン酸ナトリウムオリゴ糖(アルギン酸カリウムオリゴ
糖)の二重結合に由来する特異吸収波長である230n
mにおける吸光度の増加、及び生じるオリゴ糖による還
元力の増加が確認された。 至適pH:上記微生物の生産するアルギン酸リアーゼ
は、pH7.0〜7.5の範囲で相対活性量が高く、相
対活性量が最大になるpH7.0が至適pHである。
【0011】至適温度及び熱安定性:上記微生物の生
産するアルギン酸リアーゼは、45〜55℃の範囲で相
対活性量が高くなり、相対活性量が最大となる50℃が
至適温度であり、また、その熱安定性は、粗酵素で50
℃付近まで安定であり、室温濃縮を行っても酵素活性の
低下は認められなかった。尚、本発明のアルギン酸カリ
ウムオリゴ糖の製造法において上記微生物の生産するア
ルギン酸リアーゼを用いる際は、該アルギン酸リアーゼ
の酵素活性が45〜55℃の範囲で高くなるので、アル
ギン酸カリウム及び(又は)アルギン酸ナトリウムとア
ルギン酸リアーゼとの反応は45〜55℃で行うのが好
ましい。 酵素活性:下記組成の反応液を用い、アルギン酸ナト
リウム(アルギン酸カリウム)とアルギン酸リアーゼと
を50℃にて10分間反応させ、生成したオリゴ糖量を
ネルソン・ソモギー法により測定することにより、アル
ギン酸リアーゼの酵素活性を測定できる。この酵素活性
は、1μmoleのマンニュロン酸に相当するアルギン酸ナ
トリウムオリゴ糖(アルギン酸カリウムオリゴ糖)を生
成する酵素量を1単位として示す。
産するアルギン酸リアーゼは、45〜55℃の範囲で相
対活性量が高くなり、相対活性量が最大となる50℃が
至適温度であり、また、その熱安定性は、粗酵素で50
℃付近まで安定であり、室温濃縮を行っても酵素活性の
低下は認められなかった。尚、本発明のアルギン酸カリ
ウムオリゴ糖の製造法において上記微生物の生産するア
ルギン酸リアーゼを用いる際は、該アルギン酸リアーゼ
の酵素活性が45〜55℃の範囲で高くなるので、アル
ギン酸カリウム及び(又は)アルギン酸ナトリウムとア
ルギン酸リアーゼとの反応は45〜55℃で行うのが好
ましい。 酵素活性:下記組成の反応液を用い、アルギン酸ナト
リウム(アルギン酸カリウム)とアルギン酸リアーゼと
を50℃にて10分間反応させ、生成したオリゴ糖量を
ネルソン・ソモギー法により測定することにより、アル
ギン酸リアーゼの酵素活性を測定できる。この酵素活性
は、1μmoleのマンニュロン酸に相当するアルギン酸ナ
トリウムオリゴ糖(アルギン酸カリウムオリゴ糖)を生
成する酵素量を1単位として示す。
【0012】 (反応液の組成) ・0.5%アルギン酸ナトリウム(和光純薬製)を含む 0.05Mリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0) ----0.45ml ・酵素液 --------------------------------------------0.05ml 尚、本発明のアルギン酸カリウムオリゴ糖の製造法にお
いては、上記本菌株を通常の変異手段を適用して得られ
る変異株であってアルギン酸リアーゼ産生能を有する菌
株を培養して得られるアルギン酸リアーゼも使用するこ
とができる。本発明のアルギン酸カリウムオリゴ糖の製
造法において、アルギン酸カリウムオリゴ糖及び(又
は)アルギン酸ナトリウムオリゴ糖からカリウム又はナ
トリウムを除去(脱金属イオン)する方法としては、例
えば、上記オリゴ糖を、強酸性イオン交換樹脂等の担体
を充填したカラムに添加して該担体と接触させ、脱塩水
により溶出させる方法が挙げられる。
いては、上記本菌株を通常の変異手段を適用して得られ
る変異株であってアルギン酸リアーゼ産生能を有する菌
株を培養して得られるアルギン酸リアーゼも使用するこ
とができる。本発明のアルギン酸カリウムオリゴ糖の製
造法において、アルギン酸カリウムオリゴ糖及び(又
は)アルギン酸ナトリウムオリゴ糖からカリウム又はナ
トリウムを除去(脱金属イオン)する方法としては、例
えば、上記オリゴ糖を、強酸性イオン交換樹脂等の担体
を充填したカラムに添加して該担体と接触させ、脱塩水
により溶出させる方法が挙げられる。
【0013】また、本発明のアルギン酸カリウムオリゴ
糖の製法を用いると、ナトリウム含量が少なく、カリウ
ム含量が多い高純度アルギン酸カリウムオリゴ糖の製造
が可能である。ナトリウム自身は、血圧上昇に関与する
因子であるので、それを除くことができることは、アル
ギン酸カリウムオリゴ糖を血圧抑制に使用するならば、
理想的な製造方法である。本発明のアルギン酸カリウム
オリゴ糖の製造法において、上記アルギン酸カリウムオ
リゴ糖及び(又は)アルギン酸ナトリウムオリゴ糖から
カリウム又はナトリウムを一旦除去(脱金属イオン)し
た後、カリウムの水酸化物で処理する際に用いられるも
のとしては、水酸化カリウム、炭酸カリウム等が挙げら
れる。このような処理より得られるアルギン酸カリウム
オリゴ糖のカリウム含有率は、オリゴ糖全体に含まれる
金属イオン量(モル量)に対して、10%以上、特に1
0〜20%であることが望ましい。
糖の製法を用いると、ナトリウム含量が少なく、カリウ
ム含量が多い高純度アルギン酸カリウムオリゴ糖の製造
が可能である。ナトリウム自身は、血圧上昇に関与する
因子であるので、それを除くことができることは、アル
ギン酸カリウムオリゴ糖を血圧抑制に使用するならば、
理想的な製造方法である。本発明のアルギン酸カリウム
オリゴ糖の製造法において、上記アルギン酸カリウムオ
リゴ糖及び(又は)アルギン酸ナトリウムオリゴ糖から
カリウム又はナトリウムを一旦除去(脱金属イオン)し
た後、カリウムの水酸化物で処理する際に用いられるも
のとしては、水酸化カリウム、炭酸カリウム等が挙げら
れる。このような処理より得られるアルギン酸カリウム
オリゴ糖のカリウム含有率は、オリゴ糖全体に含まれる
金属イオン量(モル量)に対して、10%以上、特に1
0〜20%であることが望ましい。
【0014】本発明のアルギン酸カリウムオリゴ糖の製
造法における分離精製法としては、ゲル濾過や塩析等が
あり、例えば、小スケール(数グラム程度)の場合、オ
リゴ糖の分画ゲル濾過担体を充填したカラムに上記オリ
ゴ糖を注入して脱塩水により溶出させる方法等が挙げら
れる(特開平4−169188号公報)。上記オリゴ糖
分画ゲル濾過担体としては、分画範囲100〜1800
ダルトンのものが好ましく、具体的には、Bio−Ge
l P−2及びBio−GelP−6DG(バイオラッ
ド社製)等が挙げられる。また、大スケール(数百グラ
ム以上)の場合、電気透析装置(旭化成工業(株)製、
商品名、マイクロ・アシライザー)等を用いることが好
ましい。
造法における分離精製法としては、ゲル濾過や塩析等が
あり、例えば、小スケール(数グラム程度)の場合、オ
リゴ糖の分画ゲル濾過担体を充填したカラムに上記オリ
ゴ糖を注入して脱塩水により溶出させる方法等が挙げら
れる(特開平4−169188号公報)。上記オリゴ糖
分画ゲル濾過担体としては、分画範囲100〜1800
ダルトンのものが好ましく、具体的には、Bio−Ge
l P−2及びBio−GelP−6DG(バイオラッ
ド社製)等が挙げられる。また、大スケール(数百グラ
ム以上)の場合、電気透析装置(旭化成工業(株)製、
商品名、マイクロ・アシライザー)等を用いることが好
ましい。
【0015】本発明のアルギン酸カリウムオリゴ糖は、
血圧上昇抑制作用を有し、食品に添加することにより、
高血圧の予防等健康維持に役立つものである。尚、上述
の血圧上昇抑制作用が見られたアルギン酸カリウムオリ
ゴ糖の重合度は2〜5であった。本発明のアルギン酸カ
リウムオリゴ糖を食品に添加する際は、通常の手段を用
いてジュース、飴、ガム、アイスクリーム等の通常の食
品に含有させれば良く、食品の味覚等を損なわない範囲
で含有させることができる。具体的な含有量としては、
1〜10重量%、特に2.5〜5重量%であることが好
ましい。
血圧上昇抑制作用を有し、食品に添加することにより、
高血圧の予防等健康維持に役立つものである。尚、上述
の血圧上昇抑制作用が見られたアルギン酸カリウムオリ
ゴ糖の重合度は2〜5であった。本発明のアルギン酸カ
リウムオリゴ糖を食品に添加する際は、通常の手段を用
いてジュース、飴、ガム、アイスクリーム等の通常の食
品に含有させれば良く、食品の味覚等を損なわない範囲
で含有させることができる。具体的な含有量としては、
1〜10重量%、特に2.5〜5重量%であることが好
ましい。
【0016】
【実施例】以下、本発明のアルギン酸カリウムオリゴ糖
を実施例により具体的に説明する。但し、本発明は、こ
れらの実施例によりその技術的範囲が限定されるもので
はない。尚、下記〔培養法〕は、本発明におけるアルギ
ン酸リアーゼを得るための前記微生物(本菌株)の培養
法を示す。
を実施例により具体的に説明する。但し、本発明は、こ
れらの実施例によりその技術的範囲が限定されるもので
はない。尚、下記〔培養法〕は、本発明におけるアルギ
ン酸リアーゼを得るための前記微生物(本菌株)の培養
法を示す。
【0017】〔培養法〕 (培地組成) ・アルギン酸ナトリウム ・・・・・・ 10g ・人工海水*1 ・・・・・・・・・・ 1000ml ・Fe stock*2 ・・・・・・・・・・・・・ 1ml ・Pi stock*3 ・・・・・・・・・・・・・ 2ml ・NH4 stock *4・・・・・・・・・・・・・ 5ml ・1M トリス−塩酸緩衝液(pH7.8)・・50ml ───────────────────── *1: 人工海水:塩化ナトリウム300mM 、塩化カリウム10
mM、硫酸マグネシウム(7水和物)50mM、塩化カルシウム
(2水塩)10mM *2: Fe stock:クエン酸鉄アンモニウム10g /100ml 脱
塩水 *3: Pi stock:リン酸水素二カリウム(3水和物)7.5g/1
00ml脱塩水 *4: NH4 stock:塩化アンモニウム20g /100ml 脱塩水
mM、硫酸マグネシウム(7水和物)50mM、塩化カルシウム
(2水塩)10mM *2: Fe stock:クエン酸鉄アンモニウム10g /100ml 脱
塩水 *3: Pi stock:リン酸水素二カリウム(3水和物)7.5g/1
00ml脱塩水 *4: NH4 stock:塩化アンモニウム20g /100ml 脱塩水
【0018】上記組成の培地を用い、凍結乾燥保存菌体
アルテロモナス・エスピーNo. 1786株を2回前培養(2
0℃、1日)後、本培養(25℃、1日)を行った。そ
の結果、酵素活性が培養液1ml当り0.84単位である
アルギン酸リアーゼ培養液が生産された。上記培養液か
ら分画分子量500,000の限外濾過膜(ロミコン社
製)により菌体を取り除いて粗アルギン酸リアーゼ溶液
とした。
アルテロモナス・エスピーNo. 1786株を2回前培養(2
0℃、1日)後、本培養(25℃、1日)を行った。そ
の結果、酵素活性が培養液1ml当り0.84単位である
アルギン酸リアーゼ培養液が生産された。上記培養液か
ら分画分子量500,000の限外濾過膜(ロミコン社
製)により菌体を取り除いて粗アルギン酸リアーゼ溶液
とした。
【0019】(実施例1)アルギン酸カリウムオリゴ糖
及びアルギン酸ナトリウムオリゴ糖の製造 アルギン酸カリウム(2.1Kg)を20Lの脱塩水に
溶解後、上記〔培養法〕で製造した粗アルギン酸リアー
ゼ濃縮液(10,000U)を加え、40℃で20時間
攪拌しながら反応させ、アルギン酸カリウムオリゴ糖を
得た。なお、アルギン酸カリウムのかわりにアルギン酸
ナトリウムを用いても同様な条件で分解でき、上記と同
様にしてアルギン酸ナトリウムオリゴ糖が得られた。ま
た、アルギン酸カリウム及びアルギン酸ナトリウムの混
合物を用いれば、アルギン酸カリウムオリゴ糖とアルギ
ン酸ナトリウムオリゴ糖の混合物が得られる。
及びアルギン酸ナトリウムオリゴ糖の製造 アルギン酸カリウム(2.1Kg)を20Lの脱塩水に
溶解後、上記〔培養法〕で製造した粗アルギン酸リアー
ゼ濃縮液(10,000U)を加え、40℃で20時間
攪拌しながら反応させ、アルギン酸カリウムオリゴ糖を
得た。なお、アルギン酸カリウムのかわりにアルギン酸
ナトリウムを用いても同様な条件で分解でき、上記と同
様にしてアルギン酸ナトリウムオリゴ糖が得られた。ま
た、アルギン酸カリウム及びアルギン酸ナトリウムの混
合物を用いれば、アルギン酸カリウムオリゴ糖とアルギ
ン酸ナトリウムオリゴ糖の混合物が得られる。
【0020】(実施例2)カリウム含量の高いアルギン
酸カリウムオリゴ糖の調製 実施例1で製造したアルギン酸カリウムオリゴ糖をDo
wex 50W(強酸性陽イオン交換樹脂、ダウエック
ス社製)を充填したカラム(Φ8×30cm)に添加し、
脱塩水で溶出することにより脱カリウムを行った。脱カ
リウムしたアルギン酸オリゴ糖を、フラクションコレク
ターで分画し、pH2以下で、さらに、230nmの吸
収のあるフラクションを集めた。これらのフラクション
に過剰の水酸化カリウムを加えて一晩室温で攪拌するこ
とによりアルギン酸カリウムオリゴ糖を得た。以上の操
作により、実施例1で調製したアルギン酸カリウムオリ
ゴ糖1,000gから、よりカリウム含量の高いアルギ
ン酸カリウムオリゴ糖を510g調製した。調製したア
ルギン酸カリウムオリゴ糖は、直接電気透析装置(旭化
成工業(株)製)に供して過剰の水酸化カリウム等を除
去し精製した。また、実施例1で調製したアルギン酸ナ
トリウムオリゴ糖から、アルギン酸カリウムオリゴ糖を
上記と同様にして調製した。
酸カリウムオリゴ糖の調製 実施例1で製造したアルギン酸カリウムオリゴ糖をDo
wex 50W(強酸性陽イオン交換樹脂、ダウエック
ス社製)を充填したカラム(Φ8×30cm)に添加し、
脱塩水で溶出することにより脱カリウムを行った。脱カ
リウムしたアルギン酸オリゴ糖を、フラクションコレク
ターで分画し、pH2以下で、さらに、230nmの吸
収のあるフラクションを集めた。これらのフラクション
に過剰の水酸化カリウムを加えて一晩室温で攪拌するこ
とによりアルギン酸カリウムオリゴ糖を得た。以上の操
作により、実施例1で調製したアルギン酸カリウムオリ
ゴ糖1,000gから、よりカリウム含量の高いアルギ
ン酸カリウムオリゴ糖を510g調製した。調製したア
ルギン酸カリウムオリゴ糖は、直接電気透析装置(旭化
成工業(株)製)に供して過剰の水酸化カリウム等を除
去し精製した。また、実施例1で調製したアルギン酸ナ
トリウムオリゴ糖から、アルギン酸カリウムオリゴ糖を
上記と同様にして調製した。
【0021】アルギン酸カリウムオリゴ糖について、直
接アルギン酸カリウムを酵素処理しただけのオリゴ糖と
酵素分解、脱金属イオンした後、再びカリウム塩を付加
したオリゴ糖を元素分析レベルで比較した。その結果を
下記〔表2〕に示す。その結果から脱金属イオン処理し
た後、再びカリウム塩で処理したオリゴ糖は、カリウム
含量が高くなった。
接アルギン酸カリウムを酵素処理しただけのオリゴ糖と
酵素分解、脱金属イオンした後、再びカリウム塩を付加
したオリゴ糖を元素分析レベルで比較した。その結果を
下記〔表2〕に示す。その結果から脱金属イオン処理し
た後、再びカリウム塩で処理したオリゴ糖は、カリウム
含量が高くなった。
【0022】
【表2】
【0023】(実施例3)血圧上昇抑制作用試験 高血圧自然発症ラット(SHR)(1群6匹)に、以下
の様な組成の飼料を5週間連続して与えた。すなわち、
配合粉末飼料MF〔オリエンタル酵母(株)製〕中にア
ルギン酸カリウムオリゴ糖を2.5%及びNaClを1
%加えた飼料を与えた(アルギン酸カリウムオリゴ糖
群)。また、対照として、配合粉末飼料MF〔オリエン
タル酵母(株)製〕中にNaClを1%加えた飼料を与
えた(対照群)。実験開始後、1週間おきに上記ラット
(SHR)の血圧を非観血的尾動脈測定装置〔(株)理
研開発製〕を用いて測定した。その結果を図1に示し
た。図1から明らかなように、アルギン酸カリウムオリ
ゴ糖を与えた群は、試験開始後2週間目には、対照群に
比し、平均血圧の上昇が顕著に抑制され、血圧上昇抑制
作用が認められた。
の様な組成の飼料を5週間連続して与えた。すなわち、
配合粉末飼料MF〔オリエンタル酵母(株)製〕中にア
ルギン酸カリウムオリゴ糖を2.5%及びNaClを1
%加えた飼料を与えた(アルギン酸カリウムオリゴ糖
群)。また、対照として、配合粉末飼料MF〔オリエン
タル酵母(株)製〕中にNaClを1%加えた飼料を与
えた(対照群)。実験開始後、1週間おきに上記ラット
(SHR)の血圧を非観血的尾動脈測定装置〔(株)理
研開発製〕を用いて測定した。その結果を図1に示し
た。図1から明らかなように、アルギン酸カリウムオリ
ゴ糖を与えた群は、試験開始後2週間目には、対照群に
比し、平均血圧の上昇が顕著に抑制され、血圧上昇抑制
作用が認められた。
【0024】以下の実施例に食品の製造例を記す。 (実施例5) アルギン酸カリウムオリゴ糖を含むジュースの製造 下記の組成で製造した。 ジュース(計1000ml) ・アルギン酸カリウムオリゴ糖 25g ・液糖 80ml ・ハチミツ 10ml ・ワイン 10ml ・香料 2ml ・ビタミンC 2ml ・水 896ml
【0025】(実施例5) アルギン酸カリウムオリゴ糖を含む飴の製造 下記の組成で製造した。 飴(計100g) ・アルギン酸カリウムオリゴ糖 2.5g ・砂糖 37.5g ・水飴 60.0g
【0026】(実施例6) アルギン酸カリウムオリゴ糖を含むガムの製造 下記の組成で製造した。 ガム(計100g) ・アルギン酸カリウムオリゴ糖 2.5g ・ガムベース 37.5g ・砂糖 43.0g ・グルコース 10.0g ・コーンシロップ 5.0g ・香料 2.0g
【0027】(実施例7) アルギン酸カリウムオリゴ糖を含むアイスクリームの製
造 下記の組成で製造した。 アイスクリーム(計100g) ・アルギン酸カリウムオリゴ糖 2.5g ・脱脂粉乳 8.0g ・植物脂肪 10.0g ・砂糖 13.0g ・安定剤 0.3g ・乳化剤 0.3g ・バニラフレーバー 0.1g ・卵黄 7.5g ・水 58.3g
造 下記の組成で製造した。 アイスクリーム(計100g) ・アルギン酸カリウムオリゴ糖 2.5g ・脱脂粉乳 8.0g ・植物脂肪 10.0g ・砂糖 13.0g ・安定剤 0.3g ・乳化剤 0.3g ・バニラフレーバー 0.1g ・卵黄 7.5g ・水 58.3g
【0028】(実施例8)本実施例は、本発明のアルギ
ン酸カリウムオリゴ糖の重合度の分析例を示すものであ
る。重合度の決定は、薄層クロマトグラフィ−(TL
C)により行った。まず最初に、標準物質としてアルギ
ン酸ナトリウムを1Nトリフルオロ酢酸で100℃、2
4hrで加水分解して調製した。尚、標準物質としてア
ルギン酸カリウムを用いても良い。
ン酸カリウムオリゴ糖の重合度の分析例を示すものであ
る。重合度の決定は、薄層クロマトグラフィ−(TL
C)により行った。まず最初に、標準物質としてアルギ
ン酸ナトリウムを1Nトリフルオロ酢酸で100℃、2
4hrで加水分解して調製した。尚、標準物質としてア
ルギン酸カリウムを用いても良い。
【0029】TLCは、以下のような条件で行った。 薄層プレート:シリカゲル60HPTLCプレート(メ
ルク社製) 展開溶媒:1−ブタノール/酢酸/水(5/2/3) 発色試薬:ジフェニルアミン−アニリン−リン酸試薬
ルク社製) 展開溶媒:1−ブタノール/酢酸/水(5/2/3) 発色試薬:ジフェニルアミン−アニリン−リン酸試薬
【0030】上記アルギン酸ナトリウム加水分解物(標
準物質)をTLCに供したところ、6つのスポットが得
られた。6つのスポットのうち、一番移動度の大きいス
ポットは、D−マンニュロン酸(シグマ社製D−マンニ
ュロン酸ラクトンをアルカリ処理してラクトン環をはず
したもの、Rf値1.00、DP=1)と一致した。さ
らに、Rf値0.74と0.69を示すスポットに関し
て、Bio−GelP−2(1.5×46cm,0.1
M酢酸緩衝液(pH4.0)で溶出)でゲル濾過して、
精製オリゴ糖を得た。この精製オリゴ糖について、ウロ
ン酸量(オルシノール鉄塩酸法、Brown;Arc
h.Biochem.,11,269−278(194
6))と還元糖量(ソモギ−ネルソン法、Somogy
i;J.Biol.Chem.,195,19−23
(1952),Nelson;J.Biol.Che
m.,153,375−380(1944))を測定
し、ウロン酸量/還元糖量により重合度(DP)を算出
したところ、それぞれ1.93、3.04となった。こ
れらの2種の精製オリゴ糖、D−マンニュロン酸及び他
の3スポットを用いて相対移動度(Rf/1−Rf)と
重合度(DP)との関係をプロットし、検量線を作成し
た。その結果、6つのスポットから直線性が得られた。
この検量線を図2に示す。
準物質)をTLCに供したところ、6つのスポットが得
られた。6つのスポットのうち、一番移動度の大きいス
ポットは、D−マンニュロン酸(シグマ社製D−マンニ
ュロン酸ラクトンをアルカリ処理してラクトン環をはず
したもの、Rf値1.00、DP=1)と一致した。さ
らに、Rf値0.74と0.69を示すスポットに関し
て、Bio−GelP−2(1.5×46cm,0.1
M酢酸緩衝液(pH4.0)で溶出)でゲル濾過して、
精製オリゴ糖を得た。この精製オリゴ糖について、ウロ
ン酸量(オルシノール鉄塩酸法、Brown;Arc
h.Biochem.,11,269−278(194
6))と還元糖量(ソモギ−ネルソン法、Somogy
i;J.Biol.Chem.,195,19−23
(1952),Nelson;J.Biol.Che
m.,153,375−380(1944))を測定
し、ウロン酸量/還元糖量により重合度(DP)を算出
したところ、それぞれ1.93、3.04となった。こ
れらの2種の精製オリゴ糖、D−マンニュロン酸及び他
の3スポットを用いて相対移動度(Rf/1−Rf)と
重合度(DP)との関係をプロットし、検量線を作成し
た。その結果、6つのスポットから直線性が得られた。
この検量線を図2に示す。
【0031】次に、実施例1の方法で調製したアルギン
酸ナトリウムオリゴ糖を、DEAEGLASS(ナカラ
イテスク社製)を用いたNaClによる0から2Mグラ
ジエント溶出により高速液体クロマトグラフィ−に供
し、フラクションコレクタ−で分画した(特開平4−2
66896号公報参照)。この溶出パターンを図3
(a)に示す。230nmに吸収のある画分P−1から
P−8のうち、主な画分であるP−2、P−3、P−
5、P−8を回収し、それぞれの画分をBio−Gel
P−2(バイオラッド社製)を充填したカラムを用い
て脱塩(特開平4−169188号公報参照)した後凍
結乾燥し、TLCに供した。その結果、図3(b)に示
すような薄層クロマトグラムが得られた。図3(b)に
おいて、Oは原点を示し、MはD−マンニュロン酸、S
はアルギン酸ナトリウムの酵素分解オリゴ糖、2はP−
2画分、3は、P−3画分、5は、P−5画分、8は、
P−8画分を示す。また、a、b、c、dはRf値を算
出したスポットを示す。
酸ナトリウムオリゴ糖を、DEAEGLASS(ナカラ
イテスク社製)を用いたNaClによる0から2Mグラ
ジエント溶出により高速液体クロマトグラフィ−に供
し、フラクションコレクタ−で分画した(特開平4−2
66896号公報参照)。この溶出パターンを図3
(a)に示す。230nmに吸収のある画分P−1から
P−8のうち、主な画分であるP−2、P−3、P−
5、P−8を回収し、それぞれの画分をBio−Gel
P−2(バイオラッド社製)を充填したカラムを用い
て脱塩(特開平4−169188号公報参照)した後凍
結乾燥し、TLCに供した。その結果、図3(b)に示
すような薄層クロマトグラムが得られた。図3(b)に
おいて、Oは原点を示し、MはD−マンニュロン酸、S
はアルギン酸ナトリウムの酵素分解オリゴ糖、2はP−
2画分、3は、P−3画分、5は、P−5画分、8は、
P−8画分を示す。また、a、b、c、dはRf値を算
出したスポットを示す。
【0032】図3(b)の薄層クロマトグラムからわか
るように、各サンプルとも1スポットにならなかった。
そこで、主なスポットのRf値を求め、図2に示した検
量線の上にプロットし、重合度を検討した。その結果、
分画したオリゴ糖(P−2、P−3、P−5、P−8)
の重合度は、2〜5が主であることが明らかになった。
すなわち、アルギン酸ナトリウムオリゴ糖は、重合度2
〜5の混合物であった。尚、アルギン酸カリウムオリゴ
糖は、アルギン酸ナトリウムオリゴ糖又はアルギン酸カ
リウムオリゴ糖のナトリウム又はカリウムを一旦除去し
た後にカリウムを付加したものであり、アルギン酸カリ
ウムオリゴ糖も重合度が2〜5の混合物であると推察さ
れた。
るように、各サンプルとも1スポットにならなかった。
そこで、主なスポットのRf値を求め、図2に示した検
量線の上にプロットし、重合度を検討した。その結果、
分画したオリゴ糖(P−2、P−3、P−5、P−8)
の重合度は、2〜5が主であることが明らかになった。
すなわち、アルギン酸ナトリウムオリゴ糖は、重合度2
〜5の混合物であった。尚、アルギン酸カリウムオリゴ
糖は、アルギン酸ナトリウムオリゴ糖又はアルギン酸カ
リウムオリゴ糖のナトリウム又はカリウムを一旦除去し
た後にカリウムを付加したものであり、アルギン酸カリ
ウムオリゴ糖も重合度が2〜5の混合物であると推察さ
れた。
【0033】本発明のアルギン酸ナトリウムオリゴ糖及
びアルギン酸カリウムオリゴ糖の構造の例を、図4に模
式図として示した。(a)は重合度2、(b)は重合度
3、(c)は重合度4、(d)は重合度5のオリゴ糖を
それぞれ示している。構成糖はD−マンニュロン酸及び
L−グルロン酸であるが、ホモ型、ヘテロ型どちらの場
合もあり、−COOR基のRとしては、H、Na、K、
Caの各場合がある。
びアルギン酸カリウムオリゴ糖の構造の例を、図4に模
式図として示した。(a)は重合度2、(b)は重合度
3、(c)は重合度4、(d)は重合度5のオリゴ糖を
それぞれ示している。構成糖はD−マンニュロン酸及び
L−グルロン酸であるが、ホモ型、ヘテロ型どちらの場
合もあり、−COOR基のRとしては、H、Na、K、
Caの各場合がある。
【0034】
【発明の効果】本発明のアルギン酸カリウムオリゴ糖
は、高血圧症の予防等健康維持に役立つものである。
は、高血圧症の予防等健康維持に役立つものである。
【図1】図1は、実施例3のSHRを用いた血圧上昇抑
制作用試験における本発明のアルギン酸カリウムオリゴ
糖の血圧上昇抑制作用を示すグラフである。
制作用試験における本発明のアルギン酸カリウムオリゴ
糖の血圧上昇抑制作用を示すグラフである。
【図2】図2は、アルギン酸ナトリウムオリゴ糖の各オ
リゴ糖の、重合度と薄層クロマトグラフィ−における相
対移動度との間の関係を示した検量線を示す。
リゴ糖の、重合度と薄層クロマトグラフィ−における相
対移動度との間の関係を示した検量線を示す。
【図3】図3(a)は、アルギン酸ナトリウムオリゴ等
のHPLCによる溶出パターンである。図3(b)は、
アルギン酸ナトリウムオリゴ糖の薄層クロマトグラムで
ある。
のHPLCによる溶出パターンである。図3(b)は、
アルギン酸ナトリウムオリゴ糖の薄層クロマトグラムで
ある。
【図4】図4は、本発明のアルギン酸ナトリウムオリゴ
糖及びアルギン酸カリウムオリゴ糖の構造の例を示す模
式図である。
糖及びアルギン酸カリウムオリゴ糖の構造の例を示す模
式図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 良一 茨城県つくば市和台16−2 大洋漁業株式 会社中央研究所内
Claims (5)
- 【請求項1】 アルギン酸カリウム及び(又は)アルギ
ン酸ナトリウムに、微生物の産生する多糖類分解酵素
(アルギン酸リアーゼ)を作用させて得られたアルギン
酸カリウムオリゴ糖又はアルギン酸ナトリウムオリゴ糖
から一旦脱金属イオン処理した後に、これを水酸化カリ
ウムで処理し、且つ該余分な塩の分離除去により得られ
るカリウム含量の高いアルギン酸カリウムオリゴ糖。 - 【請求項2】 アルギン酸カリウム及び(又は)アルギ
ン酸ナトリウムを、微生物の産生する多糖類分解酵素
(アルギン酸リアーゼ)に作用させ、得られたアルギン
酸カリウムオリゴ糖及び(又は)アルギン酸ナトリウム
オリゴ糖から一旦脱金属イオン処理し、これを水酸化カ
リウムで処理し、得られるアルギン酸カリウムオリゴ糖
中の余分な塩を分離除去することを特徴とするアルギン
酸カリウムオリゴ糖の製造法。 - 【請求項3】 微生物がアルテロモナス属に属する微生
物である請求項2記載のアルギン酸カリウムオリゴ糖の
製造法。 - 【請求項4】 アルテロモナス属に属する微生物が、ア
ルテロモナス・エスピー(Alteromonas sp.) No.1786 で
ある請求項3記載のアルギン酸カリウムオリゴ糖の製造
法。 - 【請求項5】 請求項1記載のアルギン酸カリウムオリ
ゴ糖を含有する食品。
Priority Applications (5)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5028270A JPH06237783A (ja) | 1993-02-17 | 1993-02-17 | アルギン酸カリウムオリゴ糖及びその製造法 |
| US08/045,235 US5460957A (en) | 1992-04-28 | 1993-04-01 | Calcium alginate oligosaccharide and method for producing the same from potassium or sodium alginate |
| NO931297A NO305868B1 (no) | 1992-04-28 | 1993-04-05 | Alginat-oligosakkarid, framgangsmÕte for framstilling av alginat-oligosakkarid i blodtrykksendende nµringsmiddel |
| FR9304681A FR2690445B1 (fr) | 1992-04-28 | 1993-04-21 | Alginate oligosaccharide et son procédé de fabrication. |
| US08/412,531 US5516666A (en) | 1992-04-28 | 1995-03-15 | Alginate oligosaccharide and method for producing the same |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5028270A JPH06237783A (ja) | 1993-02-17 | 1993-02-17 | アルギン酸カリウムオリゴ糖及びその製造法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06237783A true JPH06237783A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=12243896
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5028270A Pending JPH06237783A (ja) | 1992-04-28 | 1993-02-17 | アルギン酸カリウムオリゴ糖及びその製造法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06237783A (ja) |
Cited By (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002275073A (ja) * | 2001-03-21 | 2002-09-25 | Fisheries Research Agency | 血圧上昇抑制性組成物 |
| JP2006180791A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Shinshu Univ | ゲル被覆種子 |
| JP2007530718A (ja) * | 2004-03-24 | 2007-11-01 | 中国海洋大学 | アルギンオリゴ糖及びその誘導体、並びにそれらの調製と用途 |
| JP2009057343A (ja) * | 2007-09-03 | 2009-03-19 | Kikkoman Corp | ナトリウム吸収阻害組成物 |
| JP2012072115A (ja) * | 2010-08-31 | 2012-04-12 | Maruha Nichiro Foods Inc | 塩分の吸収阻害作用をもつ血管保護剤 |
| US8283338B2 (en) | 2007-11-30 | 2012-10-09 | Kao Corporation | GIP secretion inhibitor |
| US8338389B2 (en) | 2009-06-17 | 2012-12-25 | Kao Corporation | Agent for preventing or ameliorating obesity |
| CN108634304A (zh) * | 2018-04-19 | 2018-10-12 | 成都欧甘拓展有限公司 | 提高人体免疫功能及抗疲劳的食用组合物 |
-
1993
- 1993-02-17 JP JP5028270A patent/JPH06237783A/ja active Pending
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002275073A (ja) * | 2001-03-21 | 2002-09-25 | Fisheries Research Agency | 血圧上昇抑制性組成物 |
| JP2007530718A (ja) * | 2004-03-24 | 2007-11-01 | 中国海洋大学 | アルギンオリゴ糖及びその誘導体、並びにそれらの調製と用途 |
| JP2006180791A (ja) * | 2004-12-28 | 2006-07-13 | Shinshu Univ | ゲル被覆種子 |
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| US8338389B2 (en) | 2009-06-17 | 2012-12-25 | Kao Corporation | Agent for preventing or ameliorating obesity |
| JP2012072115A (ja) * | 2010-08-31 | 2012-04-12 | Maruha Nichiro Foods Inc | 塩分の吸収阻害作用をもつ血管保護剤 |
| US8569261B2 (en) | 2010-08-31 | 2013-10-29 | Maruha Nichiro Foods, Inc. | Vascular protecting agent having salt-absorption inhibitory activity |
| CN108634304A (zh) * | 2018-04-19 | 2018-10-12 | 成都欧甘拓展有限公司 | 提高人体免疫功能及抗疲劳的食用组合物 |
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