JPH06240328A - ステンレス粗溶鋼の効率的な転炉溶製方法 - Google Patents
ステンレス粗溶鋼の効率的な転炉溶製方法Info
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- JPH06240328A JPH06240328A JP2584893A JP2584893A JPH06240328A JP H06240328 A JPH06240328 A JP H06240328A JP 2584893 A JP2584893 A JP 2584893A JP 2584893 A JP2584893 A JP 2584893A JP H06240328 A JPH06240328 A JP H06240328A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 本発明は転炉において、吹酸脱炭精錬を行
い、ステンレス粗溶鋼を溶製する際に、Crの酸化損失
を抑制し、効率的にステンレス粗溶鋼を溶製することを
可能とする精錬方法を提供する。 【構成】 高炉溶銑とフェロクロム合金鉄を用いる上底
吹転炉におけるステンレス粗溶鋼の溶製において、転炉
に装入された溶銑に炭材を添加して吹錬し、溶鋼中炭素
濃度〔C〕=2.8〜4.0%、かつ溶鋼温度1300
〜1450℃の領域からフェロクロムの連続的な投入を
開始することにより、吹錬中のCrの酸化損失を抑制
し、還元用Fe−Si原単位の削減やスラグ量の低減、
さらには転炉耐火物寿命を大幅に延長させることが可能
となる。
い、ステンレス粗溶鋼を溶製する際に、Crの酸化損失
を抑制し、効率的にステンレス粗溶鋼を溶製することを
可能とする精錬方法を提供する。 【構成】 高炉溶銑とフェロクロム合金鉄を用いる上底
吹転炉におけるステンレス粗溶鋼の溶製において、転炉
に装入された溶銑に炭材を添加して吹錬し、溶鋼中炭素
濃度〔C〕=2.8〜4.0%、かつ溶鋼温度1300
〜1450℃の領域からフェロクロムの連続的な投入を
開始することにより、吹錬中のCrの酸化損失を抑制
し、還元用Fe−Si原単位の削減やスラグ量の低減、
さらには転炉耐火物寿命を大幅に延長させることが可能
となる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は近年需要が増大している
ステンレス鋼の精錬方法において、予め脱燐・脱硫した
高炉溶銑を上底吹転炉に装入後、漸次炉上よりフェロク
ロム(Fe−Cr)等の合金鉄を添加しつつ吹酸脱炭す
る方法にて、主原料であるFe−Crの投入開始時期の
成分・温度を適正化することにより、吹錬中に生成する
Crの酸化損失を減少させ、還元用Fe−Si原単位を
削減し、さらにスラグ量の低減および転炉耐火物の溶損
を抑制することを可能とするステンレス粗溶鋼の効率的
な転炉溶製方法に関するものである。
ステンレス鋼の精錬方法において、予め脱燐・脱硫した
高炉溶銑を上底吹転炉に装入後、漸次炉上よりフェロク
ロム(Fe−Cr)等の合金鉄を添加しつつ吹酸脱炭す
る方法にて、主原料であるFe−Crの投入開始時期の
成分・温度を適正化することにより、吹錬中に生成する
Crの酸化損失を減少させ、還元用Fe−Si原単位を
削減し、さらにスラグ量の低減および転炉耐火物の溶損
を抑制することを可能とするステンレス粗溶鋼の効率的
な転炉溶製方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】溶鋼の吹酸脱炭精錬炉としては上吹転
炉、底吹転炉、上底吹転炉(LD−OB炉、LD−CB
炉等)、AODやVOD等があり、ステンレス鋼の吹酸
脱炭精錬は、電気炉にてステンレス鋼屑を主原料とし
て、これにFe−CrやFe−Ni等の合金鉄を添加し
て高炭素含有のステンレス粗溶鋼を溶製後、あるいは上
底吹転炉を用いてCr鉱石を溶融還元溶製した高炭素ス
テンレス粗溶鋼を溶製後にAODや上底吹転炉で吹酸脱
炭して製品を溶製する方法や、また日本の高炉メーカー
を中心に行われている予め脱燐・脱硫した高炉溶銑を上
底吹転炉に装入して漸次炉上よりFe−Cr等の合金を
添加しつつ吹酸脱炭する方法、さらには上底吹転炉での
吹酸脱炭を0.25〜0.7%の中炭素域までとして、
これ以下の脱炭はVOD等の減圧下での吹酸脱炭により
実施する方法が一般に行われている。
炉、底吹転炉、上底吹転炉(LD−OB炉、LD−CB
炉等)、AODやVOD等があり、ステンレス鋼の吹酸
脱炭精錬は、電気炉にてステンレス鋼屑を主原料とし
て、これにFe−CrやFe−Ni等の合金鉄を添加し
て高炭素含有のステンレス粗溶鋼を溶製後、あるいは上
底吹転炉を用いてCr鉱石を溶融還元溶製した高炭素ス
テンレス粗溶鋼を溶製後にAODや上底吹転炉で吹酸脱
炭して製品を溶製する方法や、また日本の高炉メーカー
を中心に行われている予め脱燐・脱硫した高炉溶銑を上
底吹転炉に装入して漸次炉上よりFe−Cr等の合金を
添加しつつ吹酸脱炭する方法、さらには上底吹転炉での
吹酸脱炭を0.25〜0.7%の中炭素域までとして、
これ以下の脱炭はVOD等の減圧下での吹酸脱炭により
実施する方法が一般に行われている。
【0003】いずれの吹錬方法においても、吹錬終了後
に酸化物となってスラグへ移行したCrの損失分をFe
−SiやAl等の還元剤を添加し、還元回収することが
広く行われているが、特に高炉溶銑を用いて上底吹転炉
にてFe−Crを漸次炉上より添加しつつ吹酸脱炭を行
う方法においては、他の電気炉やCr鉱石を溶融還元溶
製によってステンレス粗溶鋼を溶製後、吹酸脱炭を行う
方法に比べ、ベースメタルである脱燐・脱硫溶銑が低温
であり、かつ冷材であるFe−Cr合金鉄を多量に使用
することに起因してCrの酸化損失が大きく、還元用F
e−Si原単位の増大やスラグ量増加に伴う転炉炉材原
単位の悪化を招いている。
に酸化物となってスラグへ移行したCrの損失分をFe
−SiやAl等の還元剤を添加し、還元回収することが
広く行われているが、特に高炉溶銑を用いて上底吹転炉
にてFe−Crを漸次炉上より添加しつつ吹酸脱炭を行
う方法においては、他の電気炉やCr鉱石を溶融還元溶
製によってステンレス粗溶鋼を溶製後、吹酸脱炭を行う
方法に比べ、ベースメタルである脱燐・脱硫溶銑が低温
であり、かつ冷材であるFe−Cr合金鉄を多量に使用
することに起因してCrの酸化損失が大きく、還元用F
e−Si原単位の増大やスラグ量増加に伴う転炉炉材原
単位の悪化を招いている。
【0004】一般に、転炉等の精錬炉において脱炭酸素
効率を向上させ、低炭素領域まで効率的に脱炭精錬を行
う方法として、は転炉に底吹き機能を付加し、鋼浴の攪
拌を激しく行い、最も活性な反応領域である吹酸火点部
への溶鋼中炭素の供給を促進し(特公昭62−1460
2号公報)、脱炭酸素効率を高位に維持している酸素供
給律速領域から脱炭酸素効率の低下する炭素拡散律速領
域へ移行する臨界炭素濃度(〔%C* 〕)を低炭素側へ
移行させることや脱炭末期の炭素拡散律速領域において
吹酸速度を低下させるなどの吹酸速度コントロールなど
を行うことにより、脱炭酸素効率の低下の防止を図って
いた(鉄と鋼、第68年(1982)、p1946)。
効率を向上させ、低炭素領域まで効率的に脱炭精錬を行
う方法として、は転炉に底吹き機能を付加し、鋼浴の攪
拌を激しく行い、最も活性な反応領域である吹酸火点部
への溶鋼中炭素の供給を促進し(特公昭62−1460
2号公報)、脱炭酸素効率を高位に維持している酸素供
給律速領域から脱炭酸素効率の低下する炭素拡散律速領
域へ移行する臨界炭素濃度(〔%C* 〕)を低炭素側へ
移行させることや脱炭末期の炭素拡散律速領域において
吹酸速度を低下させるなどの吹酸速度コントロールなど
を行うことにより、脱炭酸素効率の低下の防止を図って
いた(鉄と鋼、第68年(1982)、p1946)。
【0005】また、ステンレス粗溶鋼の精錬方法とし
て、特公平1−54409号公報に見られるように該溶
鋼の浴面下に非酸化性ガスを導入して溶鋼を攪拌すると
同時に、浴面上へ酸素と非酸化性ガスの混合ガスを吹付
け、さらに浴面上に吹付ける混合ガス中の酸素に対する
非酸化性ガスの割合を溶鋼中炭素濃度の低下に伴い増加
させる方法が提案されている。
て、特公平1−54409号公報に見られるように該溶
鋼の浴面下に非酸化性ガスを導入して溶鋼を攪拌すると
同時に、浴面上へ酸素と非酸化性ガスの混合ガスを吹付
け、さらに浴面上に吹付ける混合ガス中の酸素に対する
非酸化性ガスの割合を溶鋼中炭素濃度の低下に伴い増加
させる方法が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、転炉
等の精錬炉にてステンレス粗溶鋼の吹酸脱炭精錬を行う
際に、脱炭酸素効率を向上させる、すなわちCrの酸化
損失を抑制する方法としては、特公昭62−14602
号公報や鉄と鋼、第68年(1982)、p1946、
さらには特公平1−54409号公報に示された方法な
どがある。しかしながら、これらの方法では脱炭酸素効
率の向上およびCr酸化の抑制はいずれも脱炭中期から
末期にかけてを対象としており、特に高炉溶銑を用いて
上底吹転炉にてFe−Crを漸次炉上より添加しつつ吹
酸脱炭を行う方法に対しては、脱炭中期〜末期でのCr
酸化損失は抑制できても、この領域でのCr酸化は全体
のCr酸化に対してその割合は非常に小さく(図1)、
Cr酸化の大部分が起こっているFe−Cr投入開始〜
投入中期にかけてのCr酸化抑制対策は不十分であっ
た。
等の精錬炉にてステンレス粗溶鋼の吹酸脱炭精錬を行う
際に、脱炭酸素効率を向上させる、すなわちCrの酸化
損失を抑制する方法としては、特公昭62−14602
号公報や鉄と鋼、第68年(1982)、p1946、
さらには特公平1−54409号公報に示された方法な
どがある。しかしながら、これらの方法では脱炭酸素効
率の向上およびCr酸化の抑制はいずれも脱炭中期から
末期にかけてを対象としており、特に高炉溶銑を用いて
上底吹転炉にてFe−Crを漸次炉上より添加しつつ吹
酸脱炭を行う方法に対しては、脱炭中期〜末期でのCr
酸化損失は抑制できても、この領域でのCr酸化は全体
のCr酸化に対してその割合は非常に小さく(図1)、
Cr酸化の大部分が起こっているFe−Cr投入開始〜
投入中期にかけてのCr酸化抑制対策は不十分であっ
た。
【0007】従って、本発明の目的とするところは、高
炉溶銑とFe−Crを用いた上底吹転炉におけるステン
レス粗溶鋼の溶製に際し、Cr酸化の大部分を占めるF
e−Cr投入開始〜投入中期にかけてのCr酸化損失を
抑制し、効率的にステンレス粗溶鋼を溶製することを可
能とすることにある。
炉溶銑とFe−Crを用いた上底吹転炉におけるステン
レス粗溶鋼の溶製に際し、Cr酸化の大部分を占めるF
e−Cr投入開始〜投入中期にかけてのCr酸化損失を
抑制し、効率的にステンレス粗溶鋼を溶製することを可
能とすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは高炉溶銑と
Fe−Crを用いた上底吹転炉におけるステンレス粗溶
鋼の吹酸脱炭精錬について、脱炭酸素効率を高位に維持
できる、すなわちCr酸化損失を僅少にすることが可能
な方法について鋭意研究を行った結果、Fe−Cr投入
開始時の炭素濃度と溶鋼温度を適正化することによって
その効果が顕著であることを見出した。本発明はこの知
見に基づきなされたものである。
Fe−Crを用いた上底吹転炉におけるステンレス粗溶
鋼の吹酸脱炭精錬について、脱炭酸素効率を高位に維持
できる、すなわちCr酸化損失を僅少にすることが可能
な方法について鋭意研究を行った結果、Fe−Cr投入
開始時の炭素濃度と溶鋼温度を適正化することによって
その効果が顕著であることを見出した。本発明はこの知
見に基づきなされたものである。
【0009】本発明の要旨とするところは、高炉溶銑と
Fe−Crを用いた上底吹転炉におけるステンレス粗溶
鋼の溶製において、転炉に装入された溶銑に炭材を添加
して吹錬し、溶鋼中炭素濃度〔C〕=2.8〜4.0
%、かつ溶鋼温度1300〜1450℃の領域からフェ
ロクロムの連続的な投入を開始し、ステンレス粗溶鋼を
溶製することを特徴とするステンレス粗溶鋼の効率的な
転炉溶製方法にある。本発明によれば、脱炭初期から中
期のクロム酸化を抑制することが可能となる。
Fe−Crを用いた上底吹転炉におけるステンレス粗溶
鋼の溶製において、転炉に装入された溶銑に炭材を添加
して吹錬し、溶鋼中炭素濃度〔C〕=2.8〜4.0
%、かつ溶鋼温度1300〜1450℃の領域からフェ
ロクロムの連続的な投入を開始し、ステンレス粗溶鋼を
溶製することを特徴とするステンレス粗溶鋼の効率的な
転炉溶製方法にある。本発明によれば、脱炭初期から中
期のクロム酸化を抑制することが可能となる。
【0010】
【作用】本発明は以下に記載するステンレス粗溶鋼の精
錬に際して、初期昇熱を行うことにより、優先脱炭条件
を確保しつつ、吹酸脱炭精錬を行うことに立脚してい
る。一般に、ステンレス溶鋼の精錬の平衡式としては以
下に示すHiltyの平衡式がある。
錬に際して、初期昇熱を行うことにより、優先脱炭条件
を確保しつつ、吹酸脱炭精錬を行うことに立脚してい
る。一般に、ステンレス溶鋼の精錬の平衡式としては以
下に示すHiltyの平衡式がある。
【0011】
【数1】
【0012】〔%Cr〕、〔%C〕はそれぞれ溶鋼中の
Crおよび炭素濃度、PCOはCO分圧、Tは溶鋼の絶対
温度である。(1)式より、それぞれの〔%Cr〕、
〔%C〕および雰囲気組成(PCO)により一義的に決ま
る溶鋼温度以上で操業を行うことにより、吹錬は常に優
先脱炭領域にて行われることになり、Crの酸化は極小
に抑えることができることになるが、上記(1)式は溶
鋼中に予めCrが溶解している場合を前提とした式であ
り、炉上よりFe−Crを漸次添加しつつ吹酸脱炭精錬
を行う場合では、上記(1)式は単純には適用できない
ことになる。すなわち、高炉溶銑に添加するFe−Cr
自体が冷材となっており、Fe−Crが溶銑中に溶解す
る際には、溶銑温度の低下が生じ、たとえ見かけ上は優
先脱炭領域である溶鋼組成・温度であっても、Crの酸
化が生じてしまう場合がある。したがって、Crの酸化
を極小化するためにはFe−Crの溶解を考慮した溶鋼
組成・温度を制御することが重要である。
Crおよび炭素濃度、PCOはCO分圧、Tは溶鋼の絶対
温度である。(1)式より、それぞれの〔%Cr〕、
〔%C〕および雰囲気組成(PCO)により一義的に決ま
る溶鋼温度以上で操業を行うことにより、吹錬は常に優
先脱炭領域にて行われることになり、Crの酸化は極小
に抑えることができることになるが、上記(1)式は溶
鋼中に予めCrが溶解している場合を前提とした式であ
り、炉上よりFe−Crを漸次添加しつつ吹酸脱炭精錬
を行う場合では、上記(1)式は単純には適用できない
ことになる。すなわち、高炉溶銑に添加するFe−Cr
自体が冷材となっており、Fe−Crが溶銑中に溶解す
る際には、溶銑温度の低下が生じ、たとえ見かけ上は優
先脱炭領域である溶鋼組成・温度であっても、Crの酸
化が生じてしまう場合がある。したがって、Crの酸化
を極小化するためにはFe−Crの溶解を考慮した溶鋼
組成・温度を制御することが重要である。
【0013】そこで、本発明者らはFe−Crを投入す
る開始条件に着目し、Fe−Cr投入開始時の溶鋼組成
・温度を制御することにより、Crの酸化損失を極小化
する吹錬方法を発明した。本発明に従って、攪拌用の底
吹きガス流量として0.01〜0.8Nm3 /(min
・ton)の範囲の適度な攪拌力を与えた上で、吹錬初
期に昇熱用の炭材を投入し、溶鋼の昇熱・加炭を行い、
溶鋼中炭素濃度〔C〕=2.8〜4.0%、かつ溶鋼温
度1300〜1450℃の領域からフェロクロムの連続
的な投入を開始することにより、脱炭初期から中期のク
ロム酸化損失を大幅に抑制しつつ、脱炭吹錬を行うこと
が可能となる。ここで、底吹ガス流量が0.01Nm3
/(min・ton)未満であると、脱炭反応サイトで
ある火点部への炭素供給が不足するばかりか、投入した
Fe−Crが溶鋼内で偏析を起こし、Cr酸化損失が増
大することになってしまう。また、0.8Nm3 /(m
in・ton)を超えると底吹用のガス吹込ノズルを損
耗してしまうことになる。
る開始条件に着目し、Fe−Cr投入開始時の溶鋼組成
・温度を制御することにより、Crの酸化損失を極小化
する吹錬方法を発明した。本発明に従って、攪拌用の底
吹きガス流量として0.01〜0.8Nm3 /(min
・ton)の範囲の適度な攪拌力を与えた上で、吹錬初
期に昇熱用の炭材を投入し、溶鋼の昇熱・加炭を行い、
溶鋼中炭素濃度〔C〕=2.8〜4.0%、かつ溶鋼温
度1300〜1450℃の領域からフェロクロムの連続
的な投入を開始することにより、脱炭初期から中期のク
ロム酸化損失を大幅に抑制しつつ、脱炭吹錬を行うこと
が可能となる。ここで、底吹ガス流量が0.01Nm3
/(min・ton)未満であると、脱炭反応サイトで
ある火点部への炭素供給が不足するばかりか、投入した
Fe−Crが溶鋼内で偏析を起こし、Cr酸化損失が増
大することになってしまう。また、0.8Nm3 /(m
in・ton)を超えると底吹用のガス吹込ノズルを損
耗してしまうことになる。
【0014】また、初期昇熱を行った上で、〔C〕>
4.0%の領域でFe−Crの投入を開始し、吹止まで
脱炭吹錬を行った場合には過剰の炭素燃焼に起因して、
吹止温度が上昇し、転炉耐火物の損耗が激しくなるとい
った問題が生じることになる。逆に、〔C〕<2.8%
にて投入を開始した場合にはFe−Cr溶解により低下
した溶鋼温度と平衡温度が接近するため、Cr酸化の増
大を招いてしまう。
4.0%の領域でFe−Crの投入を開始し、吹止まで
脱炭吹錬を行った場合には過剰の炭素燃焼に起因して、
吹止温度が上昇し、転炉耐火物の損耗が激しくなるとい
った問題が生じることになる。逆に、〔C〕<2.8%
にて投入を開始した場合にはFe−Cr溶解により低下
した溶鋼温度と平衡温度が接近するため、Cr酸化の増
大を招いてしまう。
【0015】さらに、〔C〕=2.8〜4.0%の範囲
内であっても、Fe−Cr投入開始時の溶鋼温度が14
50℃を超えていると、Cr酸化抑制効果はそれほど顕
著ではなく、熱が過剰となるために吹止温度の上昇を招
く。また、1300℃未満であるとCr酸化損失の増大
を招いてしまうことになる。上記のFe−Cr投入開始
条件を満たすことにより、Crの酸化を極小に抑制しつ
つ脱炭を行うことによって溶鋼温度は上昇し、常に優先
脱炭条件を満足した吹錬を行うことが可能になる。
内であっても、Fe−Cr投入開始時の溶鋼温度が14
50℃を超えていると、Cr酸化抑制効果はそれほど顕
著ではなく、熱が過剰となるために吹止温度の上昇を招
く。また、1300℃未満であるとCr酸化損失の増大
を招いてしまうことになる。上記のFe−Cr投入開始
条件を満たすことにより、Crの酸化を極小に抑制しつ
つ脱炭を行うことによって溶鋼温度は上昇し、常に優先
脱炭条件を満足した吹錬を行うことが可能になる。
【0016】
【実施例】図2(a)、(b)に140トン規模の転炉
を用いた場合の本発明と従来法による実施例の操業パタ
ーンの一例を示す。この場合、底吹ガス流量は、いずれ
も0.2Nm3 /(min・ton)として行った。ま
た、鋼種は16%Cr鋼とし、吹止〔C〕値はいずれの
場合も〔C〕=0.7%とした。結果を図3に示す。
を用いた場合の本発明と従来法による実施例の操業パタ
ーンの一例を示す。この場合、底吹ガス流量は、いずれ
も0.2Nm3 /(min・ton)として行った。ま
た、鋼種は16%Cr鋼とし、吹止〔C〕値はいずれの
場合も〔C〕=0.7%とした。結果を図3に示す。
【0017】図3から明らかなように、本発明によりF
e−Cr投入初期〜中期にかけてのCr酸化損失は非常
に少なく、またCr酸化の大部分が起こっている時期の
Cr酸化を抑制することで、吹錬全体でのCr酸化損失
を大幅に削減することが可能であることがわかる。
e−Cr投入初期〜中期にかけてのCr酸化損失は非常
に少なく、またCr酸化の大部分が起こっている時期の
Cr酸化を抑制することで、吹錬全体でのCr酸化損失
を大幅に削減することが可能であることがわかる。
【0018】
【発明の効果】本発明に従い、高炉溶銑を用いて上底吹
転炉にてFe−Crを漸次炉上より添加しつつ吹酸脱炭
を行い、ステンレス粗溶鋼を溶製する方法において、C
r酸化の大部分が起こっているFe−Cr投入初期〜中
期のCr酸化損失を抑制することにより、還元Fe−S
i原単位の削減やスラグ量の低減、さらには転炉耐火物
寿命を大幅に延長させることが可能となる。
転炉にてFe−Crを漸次炉上より添加しつつ吹酸脱炭
を行い、ステンレス粗溶鋼を溶製する方法において、C
r酸化の大部分が起こっているFe−Cr投入初期〜中
期のCr酸化損失を抑制することにより、還元Fe−S
i原単位の削減やスラグ量の低減、さらには転炉耐火物
寿命を大幅に延長させることが可能となる。
【図1】炭素濃度と脱炭酸素効率の関係を示す図であ
る。
る。
【図2】(a)本発明実施例の操業パターンおよび
(b)従来法の操業パターンの一例を示す図である。
(b)従来法の操業パターンの一例を示す図である。
【図3】吹錬時間とCr酸化量の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新飼 昭男 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内 (72)発明者 岸上 公久 福岡県北九州市戸畑区飛幡町1番1号 新 日本製鐵株式会社八幡製鐵所内
Claims (1)
- 【請求項1】 高炉溶銑とフェロクロム合金鉄を用いた
上底吹転炉におけるステンレス粗溶鋼の溶製において、
転炉に装入された溶銑に炭材を添加して吹錬し、溶鋼中
炭素濃度〔C〕=2.8〜4.0%、かつ溶鋼温度13
00〜1450℃の領域からフェロクロムの連続的な投
入を開始し、ステンレス粗溶鋼を溶製することを特徴と
するステンレス粗溶鋼の効率的な転炉溶製方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2584893A JPH06240328A (ja) | 1993-02-15 | 1993-02-15 | ステンレス粗溶鋼の効率的な転炉溶製方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2584893A JPH06240328A (ja) | 1993-02-15 | 1993-02-15 | ステンレス粗溶鋼の効率的な転炉溶製方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06240328A true JPH06240328A (ja) | 1994-08-30 |
Family
ID=12177270
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2584893A Withdrawn JPH06240328A (ja) | 1993-02-15 | 1993-02-15 | ステンレス粗溶鋼の効率的な転炉溶製方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06240328A (ja) |
-
1993
- 1993-02-15 JP JP2584893A patent/JPH06240328A/ja not_active Withdrawn
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