JPH0624835B2 - 中性紙印刷方法及び中性紙印刷用湿潤液循環装置 - Google Patents

中性紙印刷方法及び中性紙印刷用湿潤液循環装置

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JPH0624835B2
JPH0624835B2 JP60087987A JP8798785A JPH0624835B2 JP H0624835 B2 JPH0624835 B2 JP H0624835B2 JP 60087987 A JP60087987 A JP 60087987A JP 8798785 A JP8798785 A JP 8798785A JP H0624835 B2 JPH0624835 B2 JP H0624835B2
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伸三 小林
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は中性紙を用いて印刷する中性紙印刷方法、及び
中性紙を用い印刷する場合に最適であり、印刷機の平版
へ塗布される湿潤液を貯留皿と貯留容器との間で循環さ
せる中性紙印刷用湿潤液循環装置に関する。
〔背景技術〕
オフセツト印刷では平版の非画線部に湿潤液が塗布され
て油性印刷インキの付着を防ぎ、明瞭な印刷を可能とし
ている。
このようなオフセツト印刷では、従来から酸性紙が用い
られていたが印刷された酸性紙は経年変化が著しいの
で、中性紙を用いた印刷が多用されるようになってい
る。
ところが中性紙に含有される顔料、たとえば炭酸カルシ
ウムがアルカリ性であるため、インキローラを経由して
この炭酸カルシウムが湿潤液へ溶け出すと貯留皿の貯留
容量が少ないので湿潤液のpH値が変化し、印刷インキの
W/Oバランスを崩す原因となる。
これを詳述すると以下のとおりである。湿潤液としては
例えばエツチング液を水で5倍に希釈したものを貯留皿
へ供給している。この湿潤液はpH4程度であり、酸性紙
を用いる場合はpH5.5程度まで上昇するがそこで安定
していてそれ以上は上昇しない。これに対して中性紙で
はアルカリ性物質が出てくるのでpH5.5を超えて上昇
し、pH6程度から印刷物が汚れはじめる。
エツチング液にはフエロシアンイオンが含まれていて、
印刷版に塗布されている酸化亜鉛と反応して非感脂化膜
ができる。ところがこの反応はpH5.5程度以内のとき
に進行するものであり、約pH6を超えるとフエロシアン
イオンが酸化亜鉛と反応しなくなり、フエロシアンが寄
与しなくなり水だけで印刷しているのと同じ状態になっ
てしまう。
この結果、印刷用紙の全体に汚れが発生したり、画線の
細部にインキがブリツジして画線のからみが発生するこ
とになる。
貯留皿の容量を増大すれば湿潤液の汚れは遅くなるが印
刷機の大幅な設計変更が必要となるので簡単には出来な
い。
これは、有機又は無機光半導体粒子を含有する電子写真
方式印刷原版を用いて印刷する際に顕著に表れる。
また、別途湿潤液を多量の貯留する貯留槽を設け、この
貯留槽と湿潤液の貯留皿との間で湿潤液を循環させるこ
とが考えられるが、循環のためにはポンプ等の駆動源が
必要となり、このポンプの駆動によって発生する熱が湿
潤液を加温することになり、湿潤液を適温の保持出来な
いという問題点が生じる。
本発明は上記事実を考慮し、中性紙を用いて印刷する場
合にも、湿潤液の汚れや温度変化を防止して、明瞭な印
刷を維持することができる中性紙印刷方法及び中性紙印
刷用湿潤液循環装置を得ることが目的である。
なお、ここで言う中性紙とはアルカリ性の顔料、たとえ
ば炭酸カルシウムを填料として用いたもので、冷水抽出
法を用いて測定した紙のpH値が約5.5から約10の範
囲のものであって、本発明の印刷方法は特に約6から約
9の範囲のpH値を有する中性紙に印刷する場合に顕著な
効果を有する。
〔発明の概要及び作用〕
本発明に係る中性紙印刷方法は、湿潤液貯留皿と貯留容
器との間で湿潤液を循環させながら、貯留皿中の湿潤液
を平版へ塗布する中性紙印刷方法であって、前記湿潤液
貯留皿へ送り込む量よりも多い湿潤液を貯留容器から汲
み上げ、湿潤液貯留皿と貯留容器とを連通する管路途中
で余剰分を貯留容器へ戻すことにより、循環される湿潤
液の温度を分散させることを特徴としている。
また、本発明に係る中性紙印刷用湿潤液循環装置は、湿
潤液へ浸漬されたローラが湿潤液を平版へ塗布する印刷
機に用いられ、湿潤液貯留用の貯留皿と、この貯留皿よ
りも多くの湿潤液を貯留する貯留容器と、前記湿潤液を
前記貯留容器と貯留皿との間で循環させる循環手段と、
前記貯留容器と貯留皿とを連通する管路に設けられ循環
手段により循環される湿潤液の一部を貯留容器へ戻すた
めの分岐路への流量を調整する調整手段と、を有してい
る。
本発明によれば、湿潤液貯留皿の他に別途湿潤液を多く
貯留する貯留容器を設け、湿潤液を循環させている。こ
れにより、湿潤液貯留皿内の湿潤液が汚れてもこれを循
環によって排除し、多量の湿潤液によって希釈するの
で、汚れを目立たなくすることができる。
また、貯留容器からは湿潤液貯留皿へ供給する湿潤流量
よりも多い量を汲み上げ、湿潤液貯留皿と貯留容器とを
連通する管路途中で余剰分を貯留容器へ戻すようにして
いる。これにより、湿潤液を汲み上げる際に発生する
熱、例えばポンプによって汲み上げる場合にはポンプか
ら発生する熱が湿潤液に伝わっても、多量の湿潤液によ
ってこの熱を吸収するため、湿潤液貯留皿へ送られる湿
潤液の急激な温度上昇を防止することができる。
本発明の湿潤液はpH約5.5以下でCaイオンのキレー
ト剤を含有する緩衝能力のある湿潤液を用いることが好
ましい。
例えば、フタル酸水素カリウムと水酸化ナトリウム、リ
ン酸二水素カリウムと水酸化ナトリウム、クエン酸ナト
リウムと水酸化ナトリウム、クエン酸二水素カリウムと
塩酸又は水酸化ナトリウム、コハク酸と四ホウ酸ナトリ
ウム、クエン酸二水素カリウムと四ホウ酸ナトリウム、
酒石酸と酒石酸ナトリウム、酢酸と酢酸ナトリウム、リ
ン酸水素ニナトリウムとクエン酸などの水溶液を適宜組
合せて所望のpH値を有する緩衝液をうることができる。
また、Caイオンのキレート剤としては、エチレンジア
ミン四酢酸(EDTA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、
ウラミル二酢酸(UDA)など各種のものを用いること
ができる。
このため本発明では、循環手段が湿潤液貯留容器からの
湿潤液を貯留皿へ循環させており、中性紙によってpH値
がアルカリ寄りに変化される場合にも、実質的に貯留皿
内の湿潤液容量が多くなった場合と同様となり、湿潤液
のpH値変化の度合いが低くなり、長い期間にわたって汚
れの無い印刷を継続できる。
循環手段にモータポンプを用いる場合には、くまとりコ
イル型インダクシヨンモータ、コンデンサランニングモ
ータ等が適用でき、ポンプとしては鑑賞魚水槽の循環器
に用いる遠心力型うずまきポンプが使用できる。ポンプ
は耐酸性のものが好ましい。
〔発明の実施例〕 第1図には本発明が適用されたオフセツト印刷機10が
示されている。このオフセツト印刷機10では、搭載台
12へ設置される平版14がエツチング部16、プリウ
エツタ部18を通って版胴20へと巻掛けられ、画像を
版胴20へと転写させた後に排版部22へと送り出され
る構成である。
版胴20へはフオームローラ23が接して印刷インキが
塗布されるようになっていると共に、下部にはゴム胴2
4が接して配置されており、このゴム胴24の下部には
圧胴26が当接されている。
圧胴26の横方向には給紙部28が設けられ、印刷紙3
0を層状に収容している。給紙部28内の印刷紙30は
最上部からゴム胴24と圧胴26との間へ供給され、画
像が印刷された後に排出部22へと送られるようになっ
ている。
版胴20の上部にはローラ34、36、38及び40が
順次当接されており、ローラ40は湿潤液貯留皿42内
へ浸漬されている。
第2図にも示される如く、貯留皿42は上方が開放した
浅い皿形状であり、長手方向一端部付近にはせき44が
設けられ、貯留部45と排出部46とを区画している。
このせき44は貯留される湿潤液を一定のレベルに維持
し、オバーフローした湿潤液を排出部46へと流すよう
になっている。
貯留皿42の一部から中央部に向けて突出されるブラケ
ツト48には往管50の一端が取付けられている。この
往管50の先端開口部は軸心が垂直とされて下方に向い
ており、貯留される湿潤液の水面中央部へ圧送される湿
潤液を流下して、湿潤液の水面に大きな波動を生じさせ
ないようになっている。
排出部46の底面に連結される復管52はオバーフロー
した湿潤液を重力で排出させる役目を有している。
第3図にも示される如く、往管50の他端は貯留容器5
4の頂部を貫通して貯留容器54内の湿潤液56内へ浸
漬されている。この浸漬部分は先端部が拡径部58とさ
れており、湿潤液56の圧送速度を高め、高揚程を可能
にしている。
この拡径部58にはポンプ60が設けられ、制御装置6
2の制御によって湿潤液56を往管50内へ圧送するよ
うになっている。この制御装置62にはスイツチ64及
び位相制御ダイヤル66が設けられており、圧送量を変
更できるようになっている。また貯留皿42からの戻り
液を案内する復管52はその先端部が貯留容器54を貫
通して取付けられている。
また、第4図に示される如く、往管50の中間部には、
弁体74が取付けられ、コック76によりその開閉量が
制御されるようになっている。この弁体74にはもどり
管78が接続されて先端部が貯留容器54内へ連通され
ている。
このため、本実施例では、コック76を調整することに
より、ポンプ60から送られる湿潤液56の一部を貯留
皿42へ送り、残りをもどり管78を介して貯留容器5
4へ戻すことができるようになっている。このため、ポ
ンプ60で充分な圧送量を送り出し、必要量のみを貯留
皿42へ供給するように調整可能となる。
さらに貯留容器54にはその頂面に追加ボトル68が倒
立状態で開口70へと取付けられている。この追加ボト
ル68にはその首部に弁体72が取付けられており、こ
の弁体72の弁棒72Aは湿潤液56内へ浸漬され、貯
留容器54の当接棒73へ当たって追加ボトル68を開
放している。追加ボトル68の首部68Aは貯留容器5
4内の湿潤液56へ浸漬されており、湿潤液レベルが下
がると追加ボトル68内の追加湿潤液が貯留容器54内
へ流れ出し、液レベルを常に一定にする構成である。
ここに貯留容器54内の湿潤液56の貯留量は貯留皿4
2内の貯留量よりも多くされており、貯留容器54と貯
留皿42との間で湿潤液56が循環されることになり、
貯留皿42の実質的な湿潤液貯留量が貯留皿42と貯留
容器54との貯留量の合計となっている。
次に本実施例の作用を説明する。
オフセツト印刷機10の作動時には、供給される平版1
4が版胴20へと巻き付けられフオームローラ23から
インキが塗布される。この場合、ローラ34〜40は貯
留皿42内の湿潤液を順次転写して平版14の非画線部
へ塗布し、非画線部のインキ付着を防ぐ。平版14上の
画線はゴム胴体24へと転写され、さらに給紙部28か
ら供給される印刷紙30へと転写されて印刷が行われ
る。
印刷紙30に中性紙を用いると、この中性紙に含まれる
炭酸カルシウムがゴム胴24、版胴20及び各ローラを
介して貯留皿42内の湿潤液へ流れ出すため、湿潤液が
アルカリ寄りとなる。
しかしこの実施例では、印刷時に貯留容器54内の湿潤
液56が往管50および復管52を介して貯留皿42と
循環されているため、貯留皿42の実質的な湿潤液貯留
量が多く、これによって湿潤液のpH値変化が急激に生ず
ることがなくなっている。この結果多数枚を印刷する場
合にも良好な印刷状態を保持することができる。
貯留皿42内の湿潤液はせき44によってそのレベルが
一定に保持されており、このせき44の高さを調節可能
にすることにより湿潤液レベルを任意に変化させること
ができる。このためには簡単な方法としてせき44を例
えばエポキシ系樹脂又はポリアミド系樹脂等の合成樹脂
粘土で製作することができる。
ここで、ポンプ60による循環の際、ポンプ60の作動
によって発熱し、この熱が循環される湿潤液を加温する
ことがある。湿潤液の温度は適温に保持されているが適
当であり、本実施例では、ポンプ60の駆動による湿潤
液の送り量を実際に貯留皿42へ送る量よりも多くして
いる。
このため、発生する熱に対してこの熱を受ける湿潤液を
多くしているので、湿潤液の温度がさほど上がらず、適
温に保たれることになる。
多く送られる湿潤液は、コック76の調整によって開閉
される弁体74の開閉量により、余剰分がもどり管78
へと流入され、貯留容器54へ戻される。従って、貯留
皿42には、適温の湿潤液が適量送られることになり、
汚れや温度変化のない、最適な状態で湿潤液を循環させ
ることができる。
本発明の実験結果によると、貯留容器54を用いない
で、従来の如く200ccの貯留皿42のみを用いて印刷
を行うと3時間程度の印刷時間で印刷汚れが生じ、また
貯留皿42を400ccとした場合には6〜9時間後に印
刷汚れが生じていたが、2.5の貯留容器54を併せ
用いることにより、20時間以上にわたって明瞭な印刷
を行うことができた。
〔発明の効果〕
以上説明した如く本発明に係る中性紙印刷方法及び中性
紙印刷用湿潤液循環装置は、中性子を用いて印刷する場
合にも、湿潤液の汚れや温度変化を防止して、明瞭な印
刷を維持することができるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明が適用されたオフセット印刷機を示す断
面側面図、第2図は本実施例に係る湿潤液貯留皿を示す
斜視図、第3図は本実施例の貯留容器を示す断面図、第
4図は本実施例の循環系を示す断面図である。 10……オフセット印刷機、 14……平版、 42……貯留皿、 44……せき、 45……貯留部、 50……往管、 52……復管、 54……貯留容器、 56……湿潤液、 60……ポンプ。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】湿潤液貯留皿と貯留容器との間で湿潤液を
    循環させながら、貯留皿内の湿潤液を平版へ塗布する中
    性紙印刷方法であって、前記湿潤液貯留皿へ送り込む量
    よりも多い湿潤液を貯留容器から汲み上げ、湿潤液貯留
    皿と貯留容器とを連通する管路途中で余剰分を貯留容器
    へ戻すことにより、循環される湿潤液の温度を分散させ
    ることを特徴とする中性紙印刷方法。
  2. 【請求項2】湿潤液へ浸漬されたローラが湿潤液を平版
    へ塗布する印刷機に用いられ、湿潤液貯留用の貯留皿
    と、この貯留皿よりも多くの湿潤液を貯留する貯留容器
    と、前記湿潤液を前記貯留容器と貯留皿との間で循環さ
    せる循環手段と、前記貯留容器と貯留皿とを連通する管
    路に設けられ循環手段により循環される湿潤液の一部を
    貯留容器へ戻すための分岐路への流量を調整する調整手
    段と、を有する中性紙印刷用湿潤液循環装置。
JP60087987A 1985-04-24 1985-04-24 中性紙印刷方法及び中性紙印刷用湿潤液循環装置 Expired - Lifetime JPH0624835B2 (ja)

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JPS5798359A (en) * 1980-12-10 1982-06-18 Komori Printing Mach Co Ltd Water supply device for press

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