JPH06248651A - 植物成育困難法面の緑化機構および緑化方法 - Google Patents

植物成育困難法面の緑化機構および緑化方法

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JPH06248651A
JPH06248651A JP6341893A JP6341893A JPH06248651A JP H06248651 A JPH06248651 A JP H06248651A JP 6341893 A JP6341893 A JP 6341893A JP 6341893 A JP6341893 A JP 6341893A JP H06248651 A JPH06248651 A JP H06248651A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 網状体の取付けを容易、かつ、迅速に行うこ
とができる植物成育困難法面の緑化機構および緑化方法
を提供すること。 【構成】 法面2に適宜の間隔を隔てて地山1において
も開口するように設けられた複数の穴3と、法面2に適
宜の間隔を隔てて固定するように設けられた複数個の帯
状の繊維合成マット4と、これら帯状の繊維合成マット
に跨がり各胴壁面7aを介して適宜の間隔を隔ててハシ
ゴ状に取付けられ、それによって、等高線状に立設しう
る複数個の筒状体7と、これら筒状体の上から法面全体
を覆うようにして張設され、それによって、植生材料1
1を法面全体に吹き付けうる網状体9とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、モルタルやコンクリー
トなどを吹き付けた吹付け法面や岩盤などのように植物
の成育が困難な法面の緑化機構および緑化方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】前記植物成育困難法面の緑化方法とし
て、砂質土と土壌改良材、セメント、肥料、植物種子と
を攪拌混合し、これをショットガンなどによって吹き付
ける所謂厚層客土緑化工法が知られている。
【0003】ところで、一般に、モルタル吹付け面など
の植物成育困難法面で植物を生育させる上で問題になる
ことは、植生基盤の乾燥による影響、雨水がモルタ
ル面などの表面を流れることによる植生基盤の滑落、
地山に根が入り込めないことによる養分や水分の不足、
などがある。
【0004】このような観点から上記厚層客土緑化工法
を見ると、この工法は、一般に法面との付着性(接着
性)および剪断強度が弱いことから、年月の経過と共に
降雨などの間隙水圧による植生基盤の滑落や生育した植
物の根が法面との接合面で伸長不可能となり、マット上
になることによる滑落あるいは植物成育困難法面と云う
地山自体からの水の供給が全く期待できないところでの
急激な乾燥による客土自体のクラック発生などの植生基
盤の安定上の問題があり、前記〜の問題に充分に対
応できるものではない。
【0005】そこで、前記〜の問題点を解決するも
のとして、例えば特公昭62− 11127号公報に開示される
ものがある。すなわち、この緑化方法は、、法面上に適
宜の間隔を隔てて等高線状に帯状の繊維合成マットをコ
ンクリート釘によって張設する。次いで、この帯状の繊
維合成マットの下側の端に沿って適宜の間隔を隔ててア
ンカーボルトを打設して、そのアンカーボルトの頭部を
鉄筋によって連絡する。さらに、適宜の間隔を隔てて排
水パイプを法面の背面水が外部へ誘導される角度をもっ
て帯状の繊維合成マットに挿入する。次いで、排水パイ
プの先端を外部に露出させて排水パイプ、鉄筋およびア
ンカーボルトを覆うようにして帯状の繊維合成マットの
中央部から下側にモルタルを吹き付けて等高線状に水平
梁を造成する。この後、この水平梁によって区分された
法面上に植生材料を吹き付けて植生基盤を形成し、これ
によって、前記法面を緑化するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の緑化方法は、一見、前記した〜の問題点を解決
したかのように見えるが、詳細に検討してみると、次の
ような欠点がある。すなわち、法面に対して吹き付けら
れた植生材料は、法面上に密着するように直に張設され
た帯状の繊維合成マットの上面に位置することになり、
吹付け後の流亡を考慮した場合、植生材料をそれほど厚
く吹き付けることができず、従って、法面上に吹き付け
られた植生材料よりなる植生基盤にはそれほどの保水力
がなく、前記の問題点は完全に解決されてはいない。
【0007】そして、前記植生基盤は、モルタル面の下
方にある地山とは繋がっていず、従って、植生基盤から
出た植物の根が地山に根づくことがない。つまり、前記
の問題点も未解決である。
【0008】さらに、上記従来の緑化方法においては、
排水パイプ、鉄筋およびアンカーボルトを覆うようにし
てモルタルを吹き付けて水平梁を形成した後、植生材料
を吹き付けなければならず、種類の異なる吹き付けを2
回も行う必要があると共に、排水パイプを設けたりする
必要があるなど施工内容が極めて煩雑であるほか、植生
材料を法面に吹き付けた後もモルタル製の水平梁が露出
して、景観がよくないといった不都合がある。
【0009】そこで、上記問題点を解決するものとし
て、本願出願人は、平成3年8月24日付けで、モルタ
ル面に穴を開け、繊維合成マットを張り、仕切り部材を
等高線状に立設し、その上に網状体を張設して植生材料
を法面全体に吹き付ける緑化方法を特許出願している
(特願平3 −237451号)。しかし、複数個の繊維合成マ
ットを張ったり、さらに、複数個の仕切り部材を繊維合
成マット上に立設したりするのに大変手間がかかり、施
工が簡単ではなく、網状体の取付けを容易、かつ、迅速
に行うことが難しい。
【0010】本発明は、上述の事柄に留意してなされた
もので、その目的とするところは、網状体の取付けを容
易、かつ、迅速に行うことができる植物成育困難法面の
緑化機構および緑化方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る植物成育困難法面の緑化機構は、法面
に適宜の間隔を隔てて地山においても開口するように設
けられた複数の穴と、法面に適宜の間隔を隔てて固定す
るように設けられた複数個の帯状の繊維合成マットと、
これら帯状の繊維合成マットに跨がり各胴壁面を介して
適宜の間隔を隔ててハシゴ状に取付けられ、それによっ
て、等高線状に立設しうる複数個の筒状体と、これら筒
状体の上から法面全体を覆うようにして張設され、それ
によって、植生材料を法面全体に吹き付けうる網状体と
からなるものである。
【0012】また、本発明は別の観点から、複数個の帯
状の繊維合成マットと、これら帯状の繊維合成マットに
跨がり適宜の間隔を隔ててハシゴ状に取付けられた複数
個の筒状体とで構成される法面固定用ユニットを提供で
き、繊維合成マットと筒状体とを一体にしてなる法面固
定用ユニットを各筒状袋体が等高線状に立設するよう法
面に複数個固定できるものである。
【0013】すなわち、本発明は、法面に適宜の間隔を
隔てて地山においても開口するように設けられた複数の
穴と、法面に適宜の間隔を隔てて固定するように設けら
れた複数個の帯状の繊維合成マットおよびこれら帯状の
繊維合成マットに跨がり各胴壁面を介して適宜の間隔を
隔ててハシゴ状に取付けられた複数個の筒状体で構成さ
れ、それによって、各筒状体が等高線状に立設するよう
法面に複数個固定される法面固定用ユニットと、これら
ユニットの上から法面全体を覆うようにして張設され、
植生材料を法面全体に吹き付けうる網状体とからなる植
物成育困難法面の緑化機構を提供できる。
【0014】さらに、本発明は上記各緑化機構を用いた
緑化方法を提供する。すなわち、法面に適宜の間隔を隔
てて複数の穴を地山においても開口するように設け、続
いて、複数個の筒状体を適宜の間隔を有する複数個の帯
状の繊維合成マットに跨がり各胴壁面を介して等高線状
に立設するよう適宜の間隔を隔ててハシゴ状に取付け、
次いで、前記各筒状体の上から法面全体を覆うようにし
て網状体を張設し、しかる後、植生材料を網状体の上か
ら法面全体に吹き付けるようにしたことからなる植物成
育困難法面の緑化方法を提供する。
【0015】また、本発明の植物成育困難法面の緑化方
法は、法面に適宜の間隔を隔てて複数の穴を地山におい
ても開口するように設け、続いて、複数個の筒状体を適
宜の間隔を有する複数個の帯状の繊維合成マットに跨が
り各胴壁面を介して適宜の間隔を隔ててハシゴ状に取付
けてなる法面固定用ユニットを、各筒状体が等高線状に
立設するよう、前記法面に複数個固定し、次いで、前記
各筒状体の上から法面全体を覆うようにして網状体を張
設し、しかる後、植生材料を網状体の上から法面全体に
吹き付けるようにしたことからなる。
【0016】
【作用】上記構成により、複数個の帯状の繊維合成マッ
トに複数個の筒状体を一体に取付けて法面固定用ユニッ
トを構成し、この法面固定用ユニットを必要な分だけ法
面に固定したので、繊維合成マットと仕切り部材とが別
体であるものに比して、複数個の筒状体を法面上部より
繊維合成マットと一体に垂下させて固定でき、網状体の
取付けを容易、かつ、迅速に行うことができる。
【0017】また、法面に対して等高線状に立設された
筒状体によって網状体を保持して、網状体を法面から浮
かせている。従って、この網状体を浮かせた分だけ、植
生材料を法面上に厚く吹き付けることができ、それだけ
植生材料によって形成される植生基盤の保水力が高めら
れる。そして、法面には適宜の間隔を隔てて複数の穴が
地山においても開口するように設けられているので、地
山からの水が筒状体の胴壁面を伝わり、この穴を介して
補給される。その結果、植生基盤における乾燥の心配が
なくなる。
【0018】また、法面には適宜の間隔をおいて複数の
帯状の繊維合成マットを固定しているから、集・排水が
円滑に行われると共に、筒状体が帯状の繊維合成マット
に跨がり各胴壁面を介して等高線状に立設されると共
に、法面全体を覆うようにして網状体が設けられている
ので、前記植生基盤は、滑落することなく、法面上に強
く密着する。
【0019】さらに、前記植生基盤における植物の根
は、前記法面に開設された複数の穴を経て地山に到達
し、法面上の植物は地山からも水分および養分を供給さ
れる。つまり、植生基盤と地山とが一体となって法面上
の植物を育成するので、より確実に法面が緑化される。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照しなが
ら説明する。なお、それによって本発明は限定を受ける
ものではない。
【0021】図1〜図3は、本発明に係る植物成育困難
法面の緑化方法を説明するための図である。図1におい
て、1は地山、2は地山1にモルタルやコンクリートな
どを吹き付けた吹付け法面や岩盤などのように植物の成
育が困難な法面(植物成育困難法面)で、この実施例で
はモルタル吹付け面である。モルタル吹付け面2の緑化
機構は、法面2に適宜の間隔を隔てて地山1においても
開口するように設けられた複数の穴3と、法面2に適宜
の間隔を隔てて固定するように設けられた複数個の帯状
の繊維合成マット4およびこれら帯状の繊維合成マット
4に跨がり各胴壁面7aを介して適宜の間隔を隔ててハ
シゴ状に取付けられた複数個の筒状体7(図5参照)で
構成され、それによって、各筒状体7…が等高線状に立
設するよう法面2に複数個固定される法面固定用ユニッ
トUと、これらユニットの上から法面2全体を覆うよう
にして張設され、植生材料を法面2全体に吹き付けうる
網状体9とから主としてなる。
【0022】更に、穴3は、このモルタル吹付け面2
に、図2および図3にも示すように、直径が10〜40mm程
度に適宜の間隔(例えば30cm)を隔てて地山1において
も開口するように複数個設けられている。
【0023】そして、モルタル吹付け面2上に、適宜の
間隔を隔てて複数の幅10〜20cm程度、各長さ(図3にお
いて矢印X方向)20〜30m 、厚さ1〜2cm程度の帯状の
繊維合成マット(例えばステラシート:商品名)4をコ
ンクリート釘(図示せず)などによって張りつけ固定す
る。この場合、複数個の筒状体7を適宜の間隔を有する
複数個の帯状の繊維合成マット4に跨がり各胴壁面7a
を介して等高線状に立設するよう適宜の間隔を隔ててハ
シゴ状に取付ける(図4参照)。すなわち、図4におい
て、各繊維合成マット4は、複数の筒状体7の取付け部
4aを有し、この取付け部4aに複数の筒状体7が予め
挿入固定されてなる法面固定用ユニットUを、モルタル
吹付け面2の傾斜する方向である縦方向(図3、図4に
おいて矢印X方向)に拡げて複数配置する。この際、各
法面固定用ユニットUにおいて、縦方向(図3において
矢印X方向)に相互に隣接して配置されている筒状体
7,7は、50〜100cm 間隔に設けるのが好ましく、ま
た、横方向(図3において矢印Y方向)に相互に隣接し
て配置されている繊維合成マット4,4は、200 〜300c
m間隔に設けるのが好ましい。
【0024】そして、この法面固定用ユニットUの各筒
状体7…は、太さが直径5cm 程度であり、筒状体7は複
数の網目(目合いが0.5 〜1.0cm 角)6からなる胴壁面
7aを有して複数個前述したように50〜100cm 間隔を隔
てて等高線状に(図3、図5参照)、モルタル吹付け面
2にほぼ垂直になるように立設し、アンカーボルト8に
よって固定する(図1および図2参照)。この場合、筒
状体としては、本実施例のような中空の網状パイプのも
の以外に、網状パイプ7にバーミキュライト、パーライ
ト、ポリスチレン樹脂等の保水性素材を、目べりしない
ように充填したものを用いてもよい。この場合、図7に
示すように、例えば、商標名:ハイコントロール肥料
(チッソ旭肥料株式会社製)や、尿素系縮合ポリマー
〔商標名:ミクレア(日東化学工業株式会社製)〕等の
超遅効性の肥料で構成される肥料袋28を充填すればな
およい。また、筒状体として、胴壁面17aおよび両側
面に孔16を開口したもの(図6参照)を挙げることが
できる。また、図8に示すように、筒体本体27と、蓋
体28からなる2分割できるように構成された筒状体を
用いてもよい。
【0025】さらに、アンカーボルト8によって固定さ
れた筒状体7の上からモルタル吹付け面2全体を覆うよ
うにして、つまり、モルタル吹付け面2からほぼ筒状体
7の太さ分だけ浮いた状態で網状体9を張設し、これを
地山1まで到達するアンカーボルト10に固定する。前記
網状体9としては、例えば菱形金網やテンサー(成形ネ
ット)などを用いることができ、また、目合いは例えば
50mm×50mm程度のものが好ましい。
【0026】上記のようにして網状体9を張設した後、
湿式吹付け方法または乾式吹付け方法の何れかによっ
て、植生材料11を網状体9上からモルタル吹付け面2全
体に吹き付ける。そして、モルタル吹付け面2に吹き付
けられた植生材料11によって形成される植生基盤が比較
的厚く、例えば5〜20cm程度になるように吹き付けるの
がこのましい。この場合、網状体9は、植生基盤の中間
の高さ位置になるように張設しておくのがよい。これ
は、網状体9が植生基盤の中間の高さに位置させて設け
た場合、植生基盤が流亡しにくいからである。
【0027】前記植生材料11は、植物種子と、肥料、生
育基盤材、保水材、糊材などの植生基材とから主として
構成され、植物種子としては、乾燥に強い種類を用いる
のが好ましく、例えばケンタッキー31フェスク、バーミ
ューダグラス、レッドトップ、めどはぎ、やまはぎ、セ
キチクなどの種子を適宜選択して配合するのが好まし
い。そして、肥料としては、速効性、遅効性、超遅効性
の各肥料を適宜の割合で配合したものを用いる。また、
生育基盤材、保水材、糊材などは適宜のものを用いる。
【0028】そして、湿式吹付け方法によって植生材料
11を吹き付ける場合、例えばミキサー内において、植物
種子と、植生基材と、水とを混練して植生材料11とし、
これをモルタル吹付け機を用いてコンプレッサーのエヤ
ー圧によって吹付けノズルから吐出してモルタル吹付け
面2に吹付けを行うのである。
【0029】また、乾式吹付け方法によって植生材料11
を吹き付ける場合、例えば本願出願人が平成3年6月1
日付けにて特許出願した「緑化工法における吹付け基材
の吹付け方法」(特願平3−157568号)を採用すること
ができる。すなわち、この先願に開示された吹付け装置
において植物種子と植生基材とを混合して吹付け基材と
し、これをブロアーによって吹付けノズルまで送給する
一方、吹付けノズルに水を導入し、前記吹付け基材と水
とを吹付けノズルからモルタル吹付け面2に吹付けを行
うのである。
【0030】なお、発明者の実験によれば、網状体9を
モルタル吹付け面2からほぼ6cmの位置に張設し、植生
基盤の厚みがほぼ12cmとなるように植生材料11を吹き付
けるのが好ましいことが判った。
【0031】上述の緑化方法においては、繊維合成マッ
ト4と筒状体7とを一体に、かつ、ユニット化した法面
固定用ユニットUを必要な分だけ法面に固定するだけで
あることから、繊維合成マット4と筒状体7とが別体で
あるものに比して、網状体9の取付けを容易、かつ、迅
速に行うことができる。
【0032】また、モルタル吹付け面2に対してほぼ太
さ分の高さを有する筒状体7によって網状体9を保持し
て、網状体9をモルタル吹付け面2から浮かせているか
ら、この網状体9を浮かせた分だけ、植生材料11をモル
タル吹付け面2上に厚く吹き付けることができ、それだ
け植生材料11によって形成される植生基盤の保水力が高
められる。そして、モルタル吹付け面2には適宜の間隔
を隔てて複数の穴3が地山1においても開口するように
設けられているので、この穴3を介して地山1からの水
が補給される。その結果、植生基盤における乾燥の心配
がなくなる。
【0033】また、モルタル吹付け面2には適宜の間隔
をおいて複数の帯状の繊維合成マット4を固定している
から、集・排水が円滑に行われると共に、複数の孔6を
有する筒状体7が複数個モルタル吹付け面2に対して帯
状の繊維合成マット4に跨がり各胴壁面7aを介して適
宜の間隔を隔ててハシゴ状に取付けられると共に、モル
タル吹付け面2全体を覆うようにして筒状体7の太さ分
だけ浮いた状態で網状体9が設けられているので、前記
植生基盤は、滑落することなく、モルタル吹付け面2上
に強く密着する。
【0034】さらに、前記植生基盤における植物の根
は、前記モルタル吹付け面2に開設された複数の穴3を
経て地山1に到達し、モルタル吹付け面2上の植物は、
地山1からも水分および養分を供給される。つまり、植
生基盤と地山1とが一体となってモルタル吹付け面2上
の植物を育成するので、より確実にモルタル吹付け面2
が緑化される。
【0035】なお、本発明方法は、前記モルタル吹付け
面2以外のコンクリート吹付け法面や岩盤などのように
植物の成育が困難な法面に広く適用できることは云うま
でもない。
【0036】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
複数個の帯状の繊維合成マットに複数個の筒状体を一体
に取付けて法面固定用ユニットを構成し、この法面固定
用ユニットを必要な分だけ法面に固定したので、繊維合
成マットと仕切り部材とが別体であるものに比して、複
数個の筒状体を法面上部より繊維合成マットと一体に垂
下させて固定でき、網状体の取付けを容易、かつ、迅速
に行うことができる効果がある。また、法面に対して等
高線状に立設された筒状体によって網状体を保持して、
網状体を法面から浮かせているので、この網状体を浮か
せた分だけ、植生材料を法面上に厚く吹き付けることが
でき、それだけ植生材料によって形成される植生基盤の
保水力が高められる。そして、法面には適宜の間隔を隔
てて複数の穴が地山においても開口するように設けられ
ているので、地山からの水が筒状体の胴壁面を伝わり、
この穴を介して補給される。その結果、植生基盤におけ
る乾燥の心配がなくなる。また、法面には適宜の間隔を
おいて複数の帯状の繊維合成マットを固定しているか
ら、集・排水が円滑に行われると共に、筒状体が帯状の
繊維合成マットに跨がり各胴壁面を介して等高線状に立
設されると共に、法面全体を覆うようにして網状体が設
けられているので、前記植生基盤は、滑落することな
く、法面上に強く密着する。さらに、前記植生基盤にお
ける植物の根は、前記法面に開設された複数の穴を経て
地山に到達し、法面上の植物は地山からも水分および養
分を供給され、法面上に吹き付けられた植生材料が法面
上に強固に付着して、地山と一体となって植物を確実に
生育させることができる植生基盤を確実に形成できると
共に、従来よりも施工が簡単で、しかも、異様な露出物
などが形成されることがないので、外観上美麗な法面を
作り上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る植物成育困難法面の緑化方法を施
工した法面の状態を示す断面図である。
【図2】帯状の繊維合成マット、筒状体からなる法面固
定用ユニットに網状体を設けた状態を示す断面斜視図で
ある。
【図3】帯状の繊維合成マット、筒状体からなる法面固
定用ユニットに網状体を設けた状態を示す平面図であ
る。
【図4】法面固定用ユニットの構成説明図である。
【図5】本実施例で用いた筒状体の構成説明図である。
【図6】筒状体の変形例を示す構成説明図である。
【図7】筒状体の別の変形例を示す構成説明図である。
【図8】筒状体の更に別の変形例を示す構成説明図であ
る。
【符号の説明】
1…地山、2…法面、3…穴、4…帯状の繊維合成マッ
ト、4a…筒状体取付け部、6…孔、7…筒状体、7a
…筒状体の胴壁面、9…網状体、11…植生材料。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 法面に適宜の間隔を隔てて地山において
    も開口するように設けられた複数の穴と、法面に適宜の
    間隔を隔てて固定するように設けられた複数個の帯状の
    繊維合成マットと、これら帯状の繊維合成マットに跨が
    り各胴壁面を介して適宜の間隔を隔ててハシゴ状に取付
    けられ、それによって、等高線状に立設しうる複数個の
    筒状体と、これら筒状体の上から法面全体を覆うように
    して張設され、それによって、植生材料を法面全体に吹
    き付けうる網状体とからなる植物成育困難法面の緑化機
    構。
  2. 【請求項2】 法面に適宜の間隔を隔てて地山において
    も開口するように設けられた複数の穴と、法面に適宜の
    間隔を隔てて固定するように設けられた複数個の帯状の
    繊維合成マットおよびこれら帯状の繊維合成マットに跨
    がり各胴壁面を介して適宜の間隔を隔ててハシゴ状に取
    付けられた複数個の筒状体で構成され、それによって、
    各筒状体が等高線状に立設するよう法面に複数個固定さ
    れる法面固定用ユニットと、これらユニットの上から法
    面全体を覆うようにして張設され、植生材料を法面全体
    に吹き付けうる網状体とからなる植物成育困難法面の緑
    化機構。
  3. 【請求項3】 筒状体が網状の胴壁面を有して形成され
    ている請求項1または請求項2に記載の植物成育困難法
    面の緑化機構。
  4. 【請求項4】 筒状体がその全面に複数個の穿孔を有し
    て形成されている請求項1または請求項2に記載の植物
    成育困難法面の緑化機構。
  5. 【請求項5】 法面に適宜の間隔を隔てて複数の穴を地
    山においても開口するように設け、続いて、複数個の筒
    状体を適宜の間隔を有する複数個の帯状の繊維合成マッ
    トに跨がり各胴壁面を介して等高線状に立設するよう適
    宜の間隔を隔ててハシゴ状に取付け、次いで、前記各筒
    状体の上から法面全体を覆うようにして網状体を張設
    し、しかる後、植生材料を網状体の上から法面全体に吹
    き付けるようにしたことからなる植物成育困難法面の緑
    化方法。
  6. 【請求項6】 法面に適宜の間隔を隔てて複数の穴を地
    山においても開口するように設け、続いて、複数個の筒
    状体を適宜の間隔を有する複数個の帯状の繊維合成マッ
    トに跨がり各胴壁面を介して適宜の間隔を隔ててハシゴ
    状に取付けてなる法面固定用ユニットを、各筒状体が等
    高線状に立設するよう、前記法面に複数個固定し、次い
    で、前記各筒状体の上から法面全体を覆うようにして網
    状体を張設し、しかる後、植生材料を網状体の上から法
    面全体に吹き付けるようにしたことからなる植物成育困
    難法面の緑化方法。
  7. 【請求項7】 筒状体が網状の胴壁面を有して形成され
    ている請求項5または請求項6に記載の植物成育困難法
    面の緑化方法。
  8. 【請求項8】 筒状体がその全面に複数個の穿孔を有し
    て形成されている請求項5または請求項6に記載の植物
    成育困難法面の緑化方法。
  9. 【請求項9】 筒状体は、保水性素材および/または肥
    料が充填されてなる請求項5ないし請求項8のいずれか
    に記載の植物成育困難法面の緑化方法。
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