JPH0624980B2 - 多孔質ジルコニア球体の製造法 - Google Patents

多孔質ジルコニア球体の製造法

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JPH0624980B2
JPH0624980B2 JP12287089A JP12287089A JPH0624980B2 JP H0624980 B2 JPH0624980 B2 JP H0624980B2 JP 12287089 A JP12287089 A JP 12287089A JP 12287089 A JP12287089 A JP 12287089A JP H0624980 B2 JPH0624980 B2 JP H0624980B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、微細な多孔質ジルコニア球体を製造する方法
に関するものである。
〔従来の技術〕
微細な多孔質ジルコニア球体を製造する方法は、特開昭
63−123817号公報に開示されている。この製造
法は、ジルコニウムアルコキシドの有機溶剤溶液を微細
な液滴の形でホルムアミド(またはこれにアンモニア水
もしくはシュウ酸を加えたもの)の中に分散させ、分散
状態を維持させながら加熱してジルコニウムアルコキシ
ド溶液の溶媒の蒸発、ジルコニウムアルコキシドの加水
分解および熱分解等なより水酸化ジルコニウムおよび酸
化ジルコニウムからなる球状粒子を形成させ、これを分
散媒から分取して焼成しジルコニアを生じさせるもので
ある。
このような方法で得られる多孔質ジルコニア球体は、直
径が約50〜100ミクロンの微小球体であって、中心
から表面に向かって伸びる多数の放射状細孔を有するも
のである。そして、その特異な構造により、センサー、
触媒、分離材、医薬用材料、断熱材、耐火材等に利用可
能なものとして期待されている。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、上記従来の製造法によるときは、形状の
整った多孔質ジルコニア球体を収率よく製造することが
難しかった。すなわち、真球状のものはなかなか得られ
ず(収率1%以下)、いひつでひび割れや欠けのあるも
のが生じ易い。
そこで本発明の目的は、真球状の多孔質ジルコニア球体
を収率よく製造する方法を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
上記目的を達成することに成功した本発明は、ホルムア
ミドと相溶性のない有機溶剤を溶媒とするジルコニウム
アルコキシド溶液を、室温よりも低く凝固点よりも高い
温度に冷却された実質的に無水のホルムアミドに加えて
攪拌することによりホルムアミド中に微細な液滴として
分散させ、得られた分散液に攪拌下に水を加えて分散液
滴中のジルコニウムアルコキシドを加水分解させ、生じ
た水酸化ジルコニウムの沈殿を分取して乾燥したのち焼
成することを特徴とするものである。
上記本発明の製造法においては、冷却した実質的に無水
のホルムアミドにジルコニウムアルコキシド溶液を加え
て分散させることにより該溶液をまず完全に分散させ、
その後に水を加えてジルコニウムアルコキシドの加水分
解を開始させることにより、いびつな水酸化ジルコニウ
ムが生じるのを防ぐ。(従来法にように常温またはそれ
以上の温度のホルムアミドにジルコニウムアルコキシ溶
液を添加したのでは、該溶液が完全に分散して真球状の
液滴を生じる前にホルムアミド中の水分による加水分解
が始まるため、その後の粒子生長における等方性が期待
できない。)。また、従来法においては、加熱すること
によって溶媒を揮発させながらジルコニウムアルコキシ
ドから水酸化ジルコニウムと酸化ジルコニウムとを生じ
させるが、本発明では水の添加による加水分解のみを生
起させる。真球状液滴の表面から液滴内に拡散してくる
水分子によるこの単一化学反応でジルコニウムアルコキ
シドの分解が起こるため、また、揮発する溶媒による水
酸化ジルコニウム球の破壊もないため、真球状の水酸化
ジルコニウムが高い確率で生成する。以上により、高収
率で多孔質ジルコニア球体を得ることが可能になる。
本発明の製造法において、ジルコニウムアルコキシドを
溶解させる有機溶剤としては、ベンゼン、トルエン、キ
シレン等の芳香族炭化水素、またはアルコールと芳香族
炭化水素との混合溶剤(たとえば脱水したメタノールと
トルエンとの混合物、メタノールまたはエタノールのベ
ンゼンとの混合物)等が適当である。ジルコニウムアル
コキシドの溶液は、濃度を望ましくは約0.70〜2.
50モル/に調製する。この溶液には、ジルコニウム
アルコキシドの外に、少量のイットリウムアルコキシ
ド、カルシウムアルコキシド等、他の金属アルコキシド
を添加することができる(イットリウムアルコキシドや
カルシウムアルコキシドを添加した場合、これらのアル
コキシドから最終的に生成するイットリアやカルシア
は、高温におけるジルコニアの相転移を防ぐ安定剤とな
る)。この溶液を、十分冷却したホルムアミド中に加え
て攪拌する。温度は、ホルムアミドが凝固しない範囲
で、なるべく低い温度、望ましくは10℃以下とする。
またホルムアミドは、その含水量が、添加するジルコニ
ウムアルコキシドの量に比べて無視できる量の、実質的
に無水のものを用いる。これにより、ジルコニウムアル
コキシドの分解を生じさせることなしにその溶液を細か
い液滴として分散媒中に分散させる。液滴は、界面張力
によりおのずから球状になる。
ジルコニウムアルコキシド溶液を十分微細な液滴に分散
させたならば、攪拌を続けながら、且つ低温に維持しな
がら、ジルコニウムアルコキシドを加水分解するのに必
要な量の水を少しづつ添加する。添加された水の分子
は、ホルムアミドに溶けたのちジルコニウムアルコキシ
ド溶液の液滴表面に達し、ジルコニウムアルコキシドと
反応してこれを加水分解する。加水分解は球状液滴の全
表面から始まり、生成した水酸化ジルコニウムの塊は、
アルコキシドの溶媒を絞り出しながら成長するため、溶
媒が抜け出した微細な隙間が無数に残り、典型的な場合
においては芯部から放射状に伸びる柱状体の集合を形成
する。加水分解が終わると、生じた水酸化ジルコニウム
の塊は重いためホルムアミドの中を沈降する。
この後、沈降した水酸化ジルコニウムの塊の潰さないよ
うにしてホルムアミドから分取し、洗浄後、乾燥する。
さらに、約1200℃以上、好ましくは1300〜15
00℃に加熱してう脱水、結晶化と焼結を起こさせる
と、上記水酸化ジルコニウム塊の隙間のある構造を維持
したままジルコニアが生成し(イットリウムアルコキシ
ド等を添加した場合はそれらの酸化物も生成し)、多孔
質ジルコニア球体が得られる。
〔実施例〕
実施例1 8.00ミリモルのジルコニウムブトキシドを1.52
ミリモルのカルシウムエトキシドと共に5mlのベンゼン
に溶かし、得られた溶液を、4℃のホルムアミド150
g中に攪拌しながら注入した。3分間攪拌を続けた後、
1.26mlの水を含むホルムアミド45gを加え、更に
2.53mlの水を含むホルムアミド40gを加えて、ア
ルコキシドを完全に加水分解した。攪拌を停止し、沈殿
した水酸化ジルコニウムを濾過により採取し、アセトン
で洗浄後、乾燥し、次いで1450℃で30分間焼成し
た。
生成したジルコニアは球状でないものを若干含んでお
り、これを除いて得られた球状ジルコニアの収率は、理
論値に対して40%であった。
粉末X線分析の結果はこのジルコニアが正方晶ジルコニ
アであることを示し、組成分析の結果は、ZzO292.
05重量%、CaO 7.95%であった。
第1図〜第3図として示した走査型電子顕微鏡写真から
明らかなように、このジルコニアの粒子はほとんどが真
球状のものであって、その内部は、芯部から表面に向か
ってジルコニア結晶が柱状に生長しており、それらの間
に細孔が放射状に存在するものであった。
〔発明の効果〕
上述のように、本発明によれば真球状の微細な多孔質ジ
ルコニア球体を高収率で製造することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図〜第3図は、実施例による多孔質ジルコニア球体
の電子顕微鏡写真である。 第1図:多数の球体の外観図(倍率40倍) 第2図:球体表面の部分図(倍率2500倍) 第3図:球体の破断面図(倍率320倍)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ホルムアミドと相溶性のない有機溶剤を溶
    媒とするジルコニウムアルコキシド溶液を、室温よりも
    低く凝固点よりも高い温度に冷却された実質的に無水の
    ホルムアミドに加えて攪拌することによりホルムアミド
    中に微細な液滴として分散させ、得られた分散液に攪拌
    下に水を加えて分散液滴中のジルコニウムアルコキシド
    を加水分解させ、生じた水酸化ジルコニウムの沈殿を分
    取して乾燥したのち焼成することを特徴とする多孔質ジ
    ルコニア球体の製造法。
  2. 【請求項2】ジルコニウムアルコキシド溶液の分散と水
    の添加を10℃以下で行う請求項1記載の製造法。
JP12287089A 1989-05-18 1989-05-18 多孔質ジルコニア球体の製造法 Expired - Lifetime JPH0624980B2 (ja)

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