JPH06267461A - 透明電極、その製造方法及びその応用装置 - Google Patents

透明電極、その製造方法及びその応用装置

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JPH06267461A
JPH06267461A JP5355893A JP5355893A JPH06267461A JP H06267461 A JPH06267461 A JP H06267461A JP 5355893 A JP5355893 A JP 5355893A JP 5355893 A JP5355893 A JP 5355893A JP H06267461 A JPH06267461 A JP H06267461A
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transparent conductive
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幸子 前川
Tomoji Oishi
知司 大石
Takao Ishikawa
敬郎 石川
Satoru Ogiwara
覚 荻原
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  • Surface Treatment Of Glass (AREA)
  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)
  • Vessels, Lead-In Wires, Accessory Apparatuses For Cathode-Ray Tubes (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】イオン拡散防止膜を用いた高品質の透明電極及
びその製造方法を得ることを目的とする。 【構成】ゾルゲル法でM(OR)n[但しM:金属,R:
アルキル基,n:整数を示す。]で示される金属アルコ
キシド溶液の塗膜を形成し、該塗膜を紫外線照射により
硬化して酸化物薄膜を形成する。これをアルカリイオン
拡散防止膜として使用した透明電極。 【効果】本方法を用いると、ソーダガラス基板からの透
明導電膜、及びディスプレイセルへのイオン熱拡散によ
る導電性及び透過率の低下が抑制される。このため本手
法で作製したイオン拡散防止膜を備えたディスプレイを
作製すると、高品質のディスプレイが安価で得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はイオン拡散防止膜を有す
る透明電極及びその製法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より透明電極用透明導電膜には酸化
スズを微量添加した酸化インジウム(ITO),酸化タ
ングステンを微量添加した酸化インジウム(IWO),
酸化モリブデンを微量添加した酸化インジウム(IM
O),酸化アンチモンを微量添加した酸化スズ(AT
O),フッ素を微量添加した酸化スズ(FTO),酸化
カドミウムを微量添加した酸化スズ(CTO),酸化亜
鉛(ZnO)等が用いられている。これらの透明導電膜
を安価なソーダガラス等の上に成膜すると、基板ガラス
から透明導電膜へアルカリイオン等が拡散し、それが透
明導電膜の導電性の低下、及び屈折率の異常性の大きな
原因となっていた。また、これらの透明導電膜からなる
透明電極を液晶ディスプレイに用いると、透明導電膜、
及び液晶セル中へのアルカリイオンの拡散がディスプレ
イの白濁の原因ともなって、これらがディスプレイの高
精細化をさまたげる問題となっていた。このため、基板
にアルカリイオン等を含まない高純度シリカガラスを用
いると、これが液晶ディスプレイの低価格化の障害とな
っていた。
【0003】これを打開する方法として、窯協,90,
157−63(1982)に示されているように、安価な
ソーダガラス上にSiO2 を作製し、その上に透明導電
膜を作製し、透明電極とする方法がある。このイオン拡
散を防止するためのSiO2膜の作製方法としては、一
般的な薄膜作製方法が適用できるが、種々の成膜法の中
でも特にディスプレイ作製の低コスト化という観点か
ら、安価な成膜法であるゾルゲル法が用いられることが
多い。
【0004】一方、従来より高性能ブラウン管の最表面
には、帯電防止膜が形成される傾向にあるが、現在はブ
ラウン管表面に直接帯電防止膜を塗布する方法がとられ
ており、帯電防止膜の下にイオン拡散防止膜は形成され
ていない。また高性能ブラウン管の最表面には反射防止
膜が形成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のイオン拡散
防止膜作製方法のうち、真空空間を要する成膜法は、真
空到達に長時間を要するため膜形成に時間がかかり、ま
た安価なソーダガラスを基板として用いても、イオン拡
散防止膜の作製にコストがかかるため、結果的に低コス
トでの透明電極の作製の障害となってしまう。一方、真
空空間を必要としないゾルゲル法を用いると、これらの
問題が解決され、しかも大面積な透明電極用基板が作製
できる。ところがゾルゲル法の原料としては、主に有機
金属化合物が用いられるため、原料に含まれる有機物な
ど不純物の除去、及び薄膜を緻密化するためには高温処
理する必要がある。しかしイオン拡散防止膜を高温処理
して緻密化させようとすると、ソーダガラス中に含まれ
るアルカリイオンが熱拡散してしまうため、充分なイオ
ン拡散防止能をもつイオン拡散防止膜の作製は困難であ
った。さらにソーダガラスは500℃程度の熱処理で軟
化するため、それ以上の温度でイオン拡散防止膜を作製
することはできない。
【0006】またゾルゲル法で作製したSiO2 膜は2
00nm付近に吸収をもち、またレーザ照射によって発
光する膜である。これは膜中に構造欠陥があることを意
味する。このためイオンの侵入を防止するイオン拡散防
止膜として用いた場合、構造欠陥を介したイオン拡散が
問題となるばかりでなく、作製した透明電極を光学材料
として用いる際、構造欠陥に由来した不必要な蛍光が原
因して、ディスプレイが高精細性に欠けるなどが大きな
問題となっている。
【0007】更にゾルゲル法でソーダガラス上にイオン
拡散防止膜を作製し、更にその上に透明導電膜を形成し
た透明電極では、イオン拡散防止能が十分でないため、
高導電率を持つ透明電極を安価に作製することはできな
い。そのため、応答性に優れた液晶ディスプレイを安価
に作製することができなかった。
【0008】一方、現在ブラウン管には、ブラウン管表
面と帯電防止膜との間にイオン拡散防止膜は作製されて
いない。しかし、今後のブラウン管の高性能化を考えた
とき、帯電防止膜の導電性の向上は必須条件であり、現
在液晶ディスプレイ製造上の問題が即ブラウン管製造に
おける問題点となることが予想される。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記のことに
かんがみなされたもので、アルカリイオンを含むガラス
基板と、その上の可視光領域の波長の光照射によって実
質的に発光しないイオン拡散防止膜上にあって、ガラス
基板から透明導電膜へのアルカリイオンの拡散量が、ガ
ラス基板と透明導電膜を直接接触させて形成した場合に
比べて2%以下である透明電極を提供するものである。
イオン拡散防止膜の膜厚は2000Å以下とする。また
イオン拡散防止膜の材料としては、金属酸化物、例えば
SiO2が挙げられるが、その他2種類以上の複合酸化
物も適用できる。更にイオン拡散防止膜中における欠陥
数が1010〜1014個/cm3 であるものとする。このイ
オン拡散防止膜の紫外吸収スペクトルを測定すると、2
50nmの吸収に比べて、190nmの吸収が小さい。
このイオン拡散防止膜は、ガラス表面上の少なくとも一
部に、ゾルゲル法でM(OR)n[但しM:金属,R:ア
ルキル基,n:整数を示す。]で示される金属アルコキ
シド溶液の塗膜を形成し、該塗膜を紫外線照射により硬
化して形成する。また該塗膜を紫外線照射すると共に熱
処理することにより硬化して形成すると基板との密着製
も充分な膜が得られる。この場合、紫外光照射を100
℃以下の雰囲気で行うことが望ましい。透明導電膜の作
製方法はスパッタ法,真空蒸着法,イオンプレーティン
グ法,CVD法,ゾルゲル法など一般の成膜法を用いる
ことができる。また、上記イオン拡散防止膜を有する透
明電極を用いて、液晶ディスプレイなどの表示装置を作
製することができる。またアルカリイオンを含むブラウ
ン管ガラスフェース面上に上記イオン拡散防止膜を作製
して、その上に帯電防止の機能を果たす膜を持つ高性能
ブラウン管を作製することができる。また帯電防止の機
能を持つ膜の表面に凹凸を持たせることによって、反射
防止の機能を付加したブラウン管も作製できる。更にそ
の上に表面保護膜を備えると、耐久性に優れたブラウン
管を作製できる。この保護膜の表面に凹凸を作製して、
反射防止の機能を持たせた高精細ブラウン管を作製する
こともできる。
【0010】
【作用】本発明では、ゾルゲル法でM(OR)n[但し
M:金属,R:アルキル基,n:整数を示す。]で示さ
れる金属アルコキシド溶液の塗膜を形成し、該塗膜を紫
外線照射により、従来より低温で硬化して形成する。光
照射を行うことによって、従来行われていた熱処理を行
わなくてすむため、イオン拡散防止膜へのイオンの熱拡
散は起こらない。また光照射しながら100℃以下の熱
処理を行うと、ソーダガラス基板へのイオン拡散防止膜
の密着性に優れたものが得られる。
【0011】以上の方法により、透明導電膜、及びディ
スプレイ本体へのアルカリイオンの拡散を防止する。透
明導電膜中のアルカリイオンは電子をトラップするた
め、導電性の低下をまねくが、本方法によって導電率の
高い透明電極を得ることができ、さらに透明導電膜中の
不純物量を抑えることができるため、光学材料として重
要な屈折率の変化も抑えることができる。このイオン拡
散防止膜の膜厚は2000Å以下で充分である。またこのイ
オン拡散防止膜の材料としてSiO2 などの酸化物が適
用でき、周囲の状況によって組成を変えてもよく、屈折
率を制御することによって反射防止の機能を備えた透明
電極とすることもできる。本方法で作製したSiO2 を
イオン拡散防止膜として用いた場合、SiO2 膜中にお
ける欠陥数を電子スピン共鳴法で測定したところ、10
10〜1014個/cm3 であるので、可視光照射によって蛍
光を発しない。また紫外吸収スペクトルにおいて、20
0nm付近に吸収がないことからも、膜中の欠陥が非常
に少ないことがわかる。このため、このイオン拡散防止
膜を備えた透明電極も、イオン拡散防止膜中の欠陥に原
因する可視光照射時の蛍光の発生が見られず、光学機器
用透明電極とした際、鮮明な画像を得ることができる。
なお、透明導電膜の作製方法としてはスパッタ法,真空
蒸着法,イオンプレーティング法,CVD法,ゾルゲル
法など一般の成膜法を用いることができる。この透明導
電膜の作製においても、膜硬化過程を光照射によって行
うゾルゲル法を用いると、基板温度が低くてもよい。
【0012】上記イオン拡散防止膜を備えた透明電極を
液晶ディスプレイなどの表示装置に適用すると、液晶デ
ィスプレイ作製上、大きな目標とされている低コスト化
に大変役立つ。またディスプレイ本体へのイオン拡散も
抑えられ、さらにディスプレイの白濁等の問題も解決で
きる。ディスプレイ作製上、セルに用いる膜は透過率が
高く、また光照射によって発光しないことが望ましい。
本発明の膜はこの条件を満足するものである。
【0013】一方、現在ブラウン管には、ブラウン管表
面と帯電防止膜との間にイオン拡散防止膜は作製されて
いない。しかし、今後のブラウン管の高性能化を考えた
とき、帯電防止膜の導電性の向上は必須条件であり、現
在液晶ディスプレイ製造上の問題が即ブラウン管製造に
おける問題点となることが予想される。本発明のイオン
拡散防止膜をブラウン管表面に作製し、その上に帯電防
止膜を作製すると、帯電防止膜中へのイオン拡散を防止
することができ、高い導電性を持つ帯電防止膜を備えた
高性能のブラウン管を作製することができる。
【0014】また帯電防止の機能を持つ膜の表面に凹凸
を持たせることによって、反射防止の機能を付加すると
さらに高性能のブラウン管を作製できる。帯電防止膜の
上に表面保護膜を作製すると、耐久性にとんだブラウン
管を作製できる。さらに保護膜の表面が凹凸を有し、反
射防止の機能を持つ膜であると、高精細ブラウン管とな
る。
【0015】
【実施例】
(実施例1)テトラエトキシシラン(TEOS),水,
エタノール(ETOH),硝酸をモル比で1:12:4
5:0.25の割合で混合して原料溶液とした。金属ア
ルコキシドであるTEOSと水が反応することによって
溶液内にはSi−O−Siを含む金属クラスター化合物
が生成している。この溶液をソーダガラス上に成膜し
た。成膜方法としては、スピンコート,ディッピング,
スプレーコート法のいずれかの方法を用いた。作製した
膜に、100mWのアルゴンガスレーザを照射すると蛍
光を発した。また紫外吸収スペクトルを測定すると、2
00nm付近に吸収が観察された。これらの結果から、
ただ成膜した状態では、膜中に欠陥が含まれていること
がわかる。この薄膜のESRスペクトルを測定したとこ
ろ、1016個/cm3 の欠陥が観察された。この薄膜上
に、210nmの光を10分間照射した。作製したSi
O2 薄膜の膜厚は、約1000Åであった。紫外線を照
射して硬化させた膜は、100mWのアルゴンガスレー
ザを照射しても蛍光を発しなかった。また紫外吸収スペ
クトルを測定しても、200nm付近の吸収は観察され
なかった。さらにESRスペクトルを測定したところ、
欠陥数は1010個/cm3以下であった。またこの膜硬化
工程において、熱処理を行わなかったため、基板に用い
たソーダガラスの軟化は起こらなかった。このイオン拡
散防止膜を備えたソーダガラス上に、ITOを作製し
た。ITOの作製方法としては、スパッタ法,真空蒸着
法,CVD法,イオンプレーティング法,スプレー法,
ゾルゲル法などを用いた。それぞれ同様の方法で、ソー
ダガラス上に膜硬化過程を500℃の熱処理によって膜
硬化を行うゾルゲル法でイオン拡散防止膜を作製し、I
TOを成膜した時と、本方法で作製した時の導電率を比
較したものを表1に示す。
【0016】
【表1】
【0017】本方法を用いると、ソーダガラスを用いて
も高導電率の透明電極を作製できた。また熱処理によっ
て膜硬化を行うゾルゲル法で作製したイオン拡散防止膜
を備えたソーダガラス上にスパッタ法で作製したITO
からなる透明電極と、本方法の光照射によって膜硬化を
行うゾルゲル法で作製したイオン拡散防止膜を備えたソ
ーダガラス上にスパッタ法で作製したITOからなる透
明電極の透過率を図1に示す。1が本方法で作製したも
の、2が熱処理によってイオン拡散防止膜を作製したも
のである。この図からもわかるように、本方法で作製し
た透明電極はアルカリイオンの拡散が非常に少ないた
め、光透過性にも優れている。
【0018】(実施例2)TEOS,水,ETOH,硝
酸をモル比で1:12:45:0.25 の割合で混合し
て原料溶液とした。この溶液をソーダガラス上に成膜し
た。この薄膜上に、210nmの光を10分間照射しな
がら、80℃で熱処理した。熱処理することによって、
ガラス基板とイオン拡散防止膜との密着性が向上した。
作製したSiO2 薄膜の膜厚は、約900Åであった。
紫外線を照射して硬化させた膜は、同時に熱処理を行っ
ても、100mWのアルゴンガスレーザを照射しても蛍
光を発しなかった。また紫外吸収スペクトルを測定して
も、200nm付近の吸収は観察されなかった。さらに
ESRスペクトルを測定したところ、欠陥数は1010個/
cm3 以下であった。この膜硬化工程において、熱処理温
度がガラスの軟化温度より低温であったため、基板に用
いたソーダガラスの軟化は起こらなかった。このイオン
拡散防止膜を備えたソーダガラス上にITOを作製し
た。このようにしてソーダガラスを用いても高導電率の
透明電極を作製できた。
【0019】(実施例3)前記実施例の透明電極を用い
て、液晶ディスプレイを作製した。作製したディスプレ
イの断面図を図2に示す。図2において、3はソーダガ
ラス、4は透明導電膜、5は無機絶縁膜、6は配向膜、
7はシール材、8は液晶層、9は表示面、10がイオン
拡散防止膜である。またソーダガラス上に直接透明導電
膜を作製した透明電極を用いた液晶セル中のナトリウム
イオン量を原子吸光分析法で調べたところには、1.2
9〜1.77×10-2mol/cm2、本方法と同じ原料を用
いて、膜硬化を光照射せずに500℃の熱処理すること
によって行ったイオン拡散防止膜を有する液晶セルには
1.15〜1.35×10-3mol/cm2の拡散がみられた
が、本発明によるイオン拡散防止膜を用いれば、10-4
mol/cm2程度しか拡散しなかった。
【0020】本方法で作製した液晶セルは、セル中への
アルカリイオンの拡散がないため白濁などの表示特性の
劣化もなく、導電性も十分であるため、良好な性能を示
す液晶ディスプレイが低コストで作製できた。
【0021】(実施例4)TEOS,水,ETOH,硝
酸をモル比で1:12:45:0.25 の割合で混合し
て原料溶液とした。この溶液をブラウン管フェース面に
イオン拡散防止膜を成膜した。成膜方法は、スピンコー
ト,ディッピング,スプレーコート法のいずれの方法で
も可能であった。この薄膜上に、210nmの光を10
分間照射しながら、80℃で熱処理した。熱処理するこ
とによって、ガラス基板とイオン拡散防止膜との密着性
が向上した。前記実施例のイオン拡散防止膜と同様に、
このイオン拡散防止膜は、可視光を照射しても蛍光を発
しなかった。このイオン拡散防止膜の上に、硝酸インジ
ウム,塩化スズのアセチルアセトン溶液をスプレーコー
ト法で成膜した。これに紫外光を照射しながら160℃
で熱処理して膜を硬化し、帯電防止膜とした。この導電
膜の導電性は、108Ω/□ であった。こうして表面に
凹凸を有する導電膜を作製して、ブラウン管の外光を乱
反射し、ブラウン管の視覚性に問題を与える表面の反射
を防ぐ、またブラウン管表面の帯電を防止する膜が作製
できた。
【0022】(実施例5)TEOS,水,ETOH,硝
酸をモル比で1:12:45:0.25 の割合で混合し
て原料溶液とした。この溶液をブラウン管フェース面に
イオン拡散防止膜を成膜した。この薄膜上に、210n
mの光を10分間照射しながら、80℃で熱処理した。
前記実施例のイオン拡散防止膜と同様に、このイオン拡
散防止膜は、可視光を照射しても蛍光を発しなかった。
このイオン拡散防止膜の上に、硝酸インジウム,塩化ス
ズのアセチルアセトン溶液を成膜した。成膜方法は、ス
ピンコート,ディッピング,スプレーコート法のいずれ
の方法でも可能であった。これに紫外光を照射しながら
160℃で熱処理して膜を硬化し、帯電防止膜とした。
この導電膜の導電性は、108Ω/□ であったこの帯電
防止膜の上に、TEOS,水,ETOH,硝酸をモル比で
1:12:45:0.25 の割合で混合して原料溶液と
したものをスプレーコート法で成膜した。この薄膜上
に、210nmの光を10分間照射しながら、80℃で
熱処理した。作製したブラウン管の断面図を図3に示
す。図3において11はブラウン管外壁、12は反射防
止膜、13は帯電防止膜、14がイオン拡散防止膜であ
る。こうして表面に凹凸を有するSiO2保護膜を作製し
て、ブラウン管の表面を保護すると共に外光を乱反射
し、ブラウン管の視覚性に問題を与える表面の反射を防
ぎ、またブラウン管表面の帯電を防止する膜が作製でき
た。
【0023】またカラーブラウン管に本方法を適用する
と、膜硬化を熱処理によって行った場合と比べて、可視
光照射による蛍光の発生も見られず、高精細かつ帯電防
止能に優れたブラウン管を作製することができた。
【0024】
【発明の効果】本発明を用いれば、ソーダガラスから透
明導電膜,ディスプレイセルへのアルカリイオンの拡散
による導電性、及び透過率の低下を大幅に抑制すること
ができる。このため、これを液晶ディスプレイ,ブラウ
ン管等のイオン拡散防止膜に応用すれば、高性能の液晶
ディスプレイ,ブラウン管を低コストで得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本方法で作製した透明電極と、イオン拡散防止
膜の膜硬化を熱処理によって行った透明電極の透過率を
示す特性図である。
【図2】本方法で作製したディスプレイの断面図であ
る。
【図3】本方法で作製したブラウン管の断面図である。
【符号の説明】
1…イオン拡散防止膜を熱処理によって硬化させて作製
した透明電極の透過率、2…イオン拡散防止膜を光照射
によって硬化させて作製した透明電極の透過率、3…ソ
ーダガラス、4…透明導電膜、5…無機絶縁膜、6…配
向膜、7…液晶層、8…シール材、9…表示面、10…
イオン拡散防止膜ブラウン管、11…ブラウン管外壁、
12…反射防止膜、13…帯電防止膜、14…イオン拡
散防止膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荻原 覚 茨城県日立市大みか町七丁目1番1号 株 式会社日立製作所日立研究所内

Claims (22)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アルカリイオンを含むガラス基板と、 該ガラス基板上に形成したイオン拡散防止膜と、 該イオン拡散防止膜上に形成した透明導電膜からなる透
    明電極であって、該ガラス基板から該透明導電膜へのア
    ルカリイオンの拡散量が、ガラス基板と透明導電膜を直
    接接触させて形成した場合に比べて2%以下である透明
    電極。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の該イオン拡散防止膜の膜
    厚が2000Å以下であることを特徴とする透明電極。
  3. 【請求項3】請求項1に記載の該イオン拡散防止膜がS
    iO2 であることを特徴とする透明電極。
  4. 【請求項4】アルカリイオンを含むガラス基板と、 該ガラス基板上に形成したイオン拡散防止膜と、 該イオン拡散防止膜上に形成した透明導電膜からなる透
    明電極であって、該イオン拡散防止膜中における欠陥数
    が1010〜1014個/cm3 であることを特徴とする透明
    電極。
  5. 【請求項5】請求項4に記載の該イオン拡散防止膜の膜
    厚が2000Å以下であることを特徴とする透明電極。
  6. 【請求項6】請求項4に記載の該イオン拡散防止膜がS
    iO2 であることを特徴とする透明電極。
  7. 【請求項7】アルカリイオンを含むガラス基板と、 該ガラス基板上に形成したイオン拡散防止膜と、 該イオン拡散防止膜上に形成した透明導電膜からなる透
    明電極であって、該イオン拡散防止膜は、可視光領域の
    波長の光照射によって実質的に発光しないことを特徴と
    する透明電極。
  8. 【請求項8】請求項7に記載の該イオン拡散防止膜の膜
    厚が2000Å以下であることを特徴とする透明電極。
  9. 【請求項9】請求項7に記載の該イオン拡散防止膜がS
    iO2 であることを特徴とする透明電極。
  10. 【請求項10】ガラス表面上の少なくとも一部に、ゾル
    ゲル法でM(OR)n[但しM:金属,R:アルキル基,
    n:整数を示す。]で示される金属アルコキシド溶液の
    塗膜を形成する塗膜工程と、 該塗膜を紫外線照射により硬化する硬化工程から成るこ
    とを特徴とする透明電極の製造方法。
  11. 【請求項11】請求項10に記載の該紫外光照射を10
    0℃以下の雰囲気で行うことを特徴とする透明電極の製
    造方法。
  12. 【請求項12】ガラス表面上の少なくとも一部に、ゾル
    ゲル法でM(OR)n[但しM:金属,R:アルキル基,
    n:整数を示す。]で示される金属アルコキシド溶液の
    塗膜を形成する塗膜工程と、 該塗膜に熱処理した後に、紫外線照射することにより硬
    化する硬化工程から成ることを特徴とする透明電極の製
    造方法。
  13. 【請求項13】請求項12に記載の該紫外光照射を10
    0℃以下の雰囲気で行うことを特徴とする透明電極の製
    造方法。
  14. 【請求項14】請求項12に記載の該熱処理を100℃
    以下の雰囲気で行うことを特徴とする透明電極の製造方
    法。
  15. 【請求項15】ガラス表面上の少なくとも一部に、ゾル
    ゲル法でM(OR)n[但しM:金属,R:アルキル基,
    n:整数を示す。]で示される金属アルコキシド溶液の
    塗膜を形成する塗膜工程と、 該塗膜に紫外線照射すると同時に熱処理することにより
    硬化する硬化工程から成ることを特徴とする透明電極の
    製造方法。
  16. 【請求項16】請求項15に記載の該紫外光照射を10
    0℃以下の雰囲気で行うことを特徴とする透明電極の製
    造方法。
  17. 【請求項17】請求項15に記載の該熱処理を100℃
    以下の雰囲気で行うことを特徴とする透明電極の製造方
    法。
  18. 【請求項18】アルカリイオンを含むガラス基板と、 該ガラス基板上に形成したイオン拡散防止膜と、 該イオン拡散防止膜上に形成した透明導電膜からなる透
    明電極であって、該ガラス基板から該透明導電膜へのア
    ルカリイオンの拡散量が、ガラス基板と透明導電膜を直
    接接触させて形成した場合に比べて2%以下である透明
    電極を備えた液晶表示装置。
  19. 【請求項19】アルカリイオンを含むガラス基板と、 該ガラス基板上に形成したイオン拡散防止膜と、 該イオン拡散防止膜上に形成した透明導電膜であって、
    該ガラス基板から該透明導電膜へのアルカリイオンの拡
    散量が、ガラス基板と透明導電膜を直接接触させて形成
    した場合に比べて2%以下である透明電極を備えてなる
    ことを特徴とするブラウン管。
  20. 【請求項20】アルカリイオンを含むガラス基板と、 該ガラス基板上に形成したイオン拡散防止膜と、 該イオン拡散防止膜上に形成した透明導電膜であって、
    該ガラス基板から該透明導電膜へのアルカリイオンの拡
    散量が、ガラス基板と透明導電膜を直接接触させて形成
    した場合に比べて2%以下であり、該透明導電膜の表面
    に凹凸を持たせることを特徴とするブラウン管。
  21. 【請求項21】アルカリイオンを含むガラス基板と、 該ガラス基板上に形成したイオン拡散防止膜と、 該イオン拡散防止膜上に形成した透明導電膜であって、
    該ガラス基板から該透明導電膜へのアルカリイオンの拡
    散量が、ガラス基板と透明導電膜を直接接触させて形成
    した場合に比べて2%以下である該透明導電膜上に表面
    保護膜を形成したことを特徴とするブラウン管。
  22. 【請求項22】請求項21において、該表面保護膜の表
    面が凹凸を有し、反射防止の機能を持つ膜であることを
    特徴とするブラウン管。
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WO2012154536A1 (en) * 2011-05-06 2012-11-15 Corning Incorporated Active electronics on strengthened glass with alkali barrier

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