JPH062738B2 - 1,4−ジヒドロピリジン誘導体、その製造方法およびそれを有効成分とする薬剤 - Google Patents

1,4−ジヒドロピリジン誘導体、その製造方法およびそれを有効成分とする薬剤

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JPH062738B2
JPH062738B2 JP63180417A JP18041788A JPH062738B2 JP H062738 B2 JPH062738 B2 JP H062738B2 JP 63180417 A JP63180417 A JP 63180417A JP 18041788 A JP18041788 A JP 18041788A JP H062738 B2 JPH062738 B2 JP H062738B2
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Description

【発明の詳細な説明】 <技術分野> 本発明は、1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造法、C
4位が単一の絶対配置である1,4−ジヒドロピリジン誘
導体、およびそれを有効成分とする薬剤に関する。更に
詳細には、本発明は、強力な降圧作用,血管拡張作用等
の薬理作用を有し、かつその薬理作用が長時間持続する
という特徴を持つ、1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製
造法、光学活性な1,4−ジヒドロピリジン誘導体および
それを有効成分とする薬剤に関する。
<従来技術> 従来、血圧降下作用,血管拡張作用等の薬理作用を有す
る化合物として、多数の1,4−ジヒドロピリジン誘導体
が知られている。例えば、4−(2−ニトロフェニル)
−2,6−ジメチル−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカ
ルボン酸ジメチルエステル(以下ニフェジピンと略す)
が冠血管拡張作用などの強力な薬理活性を有することが
知られており(米国特許第3644627号明細書参照)、ま
た4−(3−ニトロフェニル)−2,6−ジメチル−1,4−
ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸メチル−2−
(N−ベンジル−N−メチルアミノ)エチル塩酸塩(以
下ニカルジピンと略す)が広く知られている(米国特許
第3985858号明細書参照)。
本発明者らの研究によれば、ニカルジピン等の1,4−ジ
ヒドロピリジン誘導体は、血圧降下作用等の薬理活性が
十分に強力なものではなく、またその作用持続時間も十
分に長いものではない。
一方、薬理活性も高くかつ作用持続時間も十分に長い1,
4−ジヒドロピリジン誘導体として、下記式[IV]が知
られている(特開昭61-57556号公報参照)。
そして、上記の1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造方
法として、いわゆるModified Hantzsch反応が開示され
ている。
また、別の製造方法として1,4−ジヒドロピリジンカル
ボン酸またはその反応性誘導体とアルコール類とを反応
せしめて、1,4−ジヒドロピリジンカルボン酸エステル
誘導体を製造する方法が知られている(例えばT.Shib
anumaら:Chem.Pharm.Bull.vol.28,2809-2812(19
80)参照)。
本発明者らは、1,4−ジヒドロピリジン誘導体のうち、
側鎖エステム残基が3−アミノプロピル基である場合に
ついて、従来知られていない新規な方法を見い出し、本
発明に到達した。
一方、上述のように従来から知られている多数の1,4−
ジヒドロピリジン誘導体のあるものは、光学異性体間で
薬理活性が質的にも量的にも異なることが知られている
[K.Tamazawa et al:J.Med.Chem.,vol.29,
2504-2511(1986);Rune Fossheim,Acta Chemica
Scandinavica,vol.B41,581-588(1987)等参照]。
かかる光学活性な1,4−ジヒドロピリジン誘導体を製造
するに当り、重要中間体として、光学活性な1,4−ジヒ
ドロピリジンカルボン酸が用いられる。その製造方法と
しては、例えばラセミ体の1−エトキシメチル−2,6−
ジメチル−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸
ジメチルを、苛酷なアルカリ性条件下で加水分解して得
られる1−エトキシメチル−2,6−ジメチル−3−メト
キシカルボニル−1,4−ジヒドロピリジン−5−カルボ
ン酸を光学活性アミン類を用いて光学分割する方法が知
られている[T.Shibanuma et al:Chem.Pharm.Bu
ll.,vol.28,2809-2812(1980)参照]。また、同様
に、ラセミ体の1,4−ジヒドロピリジンカルボン酸に光
学活性な2−メトキシ−2−フェニルエタノールを縮合
して得られる一対のジアステレオマーをクロマトグラフ
イー等によって分割し、得られたC4位の絶対配置が異
なるそれぞれのジアステレオマーと、所望のエステル残
基に対応するアルコール類とでエステル交換せしめて目
的とする光学活性な1,4−ジヒドロピリジンを製造して
いる(J.E.Arrowsmith et al,J.Med.Chem.v
ol.29,1696-1702(1986),特開昭58-180483号公報,
特開昭59-5183号公報,特開昭56-36455号公報等参
照)。しかしながら、これらの方法においては、エステ
ル交換反応が重要であり、反応選択性が、導入するアル
コールの種類や3位のエステル基の種類に大きく依存
し、その一般性には著しい制限がある。
本発明者らは、1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造方
法のなかでも、さらに光学活性な1,4−ジヒドロピリジ
ン誘導体の製造方法に着目し、鋭意研究の結果、本発明
に到達したものである。
(3)発明の目的 本発明の目的は、ラセミのまたは光学活性の1,4−ジヒ
ドロピリジン誘導体の製造法、C4位が単一の絶対配置
である1,4−ジヒドロピリジン誘導体を提供することに
ある。
本発明の他の目的は、強力な血圧降下作用,血管拡張作
用等の薬理活性を有しかつその作用が長時間持続する光
学活性な1,4−ジヒドロピリジン誘導体を提供すること
にある。
本発明の他の目的は、活性な1,4−ジヒドロピリジン誘
導体を用いた、循環器系疾患の治療剤を提供することに
ある。
本発明の目的および利点は以下の記述から明らかになる
であろう。
<発明の構成および効果> 即ち本発明の第1の発明は、下記式[I]、 〔式中、R1はアルキル基を表わし、X,YおよびZは
同一若しくは異なって、水素原子,ハロゲン原子,トリ
フルオロメチル基またはニトロ基を表わす。
但し、X,Y,Zが同時に水素原子ではない。〕 で表わされる1,4−ジヒドロピリジンカルボン酸と、下
記式[II]、 〔式中、R2,R3およびR4は同一若しくは異なって水
素原子またはアルキル基を表わし、R5はハロゲン原
子,C1〜C6のアルキル基,C1〜C6のアルコキシ基お
よびハロゲン化メチル基から選ばれる置換基で置換され
ていてもよいベンジル基またはフェネチル基を表わし、
は陰イオン残基を表わす。〕 で表わされるアゼチジニウム塩とを反応させることを特
徴とする下記式[III]、 〔式中、X,Y,Z,R1,R2,R3,R4およびR5
前記式[I]および[II]の定義と同じ。〕 で表わされる1,4−ジヒドロピリジン誘導体またはその
酸付加塩の製造方法である。
本発明の製造方法により提供される1,4−ジヒドロピリ
ジン誘導体は、4位に置換フェニル基を有し、5位にN
−置換アミノプロピル基を有するカルボン酸エステルと
いう構造上の特徴を有する。
本発明によれば、上記式[I]で表わされる1,4−ジヒ
ドロピリジンカルボン酸において、X,Y,Zは同一若
しくは異なって水素原子;例えばフッ素原子,塩素原子
等のハロゲン原子;トリフルオロメチル基またはニトロ
基を表わし、これらの置換基の種類と置換形式によって
本製造方法は影響されない。
1はアルキル基を表わし、アルキル基としては、例え
ばメチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n−
ブチル,sec−ブチル,tert−ブチル,n−ペンチル,
n−ヘキシルなどのC1〜C6の直鎖状若しくは分岐状の
アルキル基が挙げられる。なかでもメチル,エチル,n
−プロピル,n−ブチル等のC1〜C4の直鎖状のアルキ
ル基が好ましく、特にメチル,エチルが好ましい。
上記式[I]で表わされる1,4−ジヒドロピリジンカル
ボン酸は公知の方法でラセミ体または光学活性体として
製造することができる。例えば、T.Shibanuma et a
l:Chem.Pharm.Bull.vol.28,2809-2812(1980)お
よび特開昭61-161263号公報にその製造方法が開示され
ている。
上記式[II]で表わされるアゼチジニウム塩において、
2,R3およびR4は同一若しくは異なって水素原子,
またはアルキル基を表わす。アルキル基としては例え
ば、メチル,エチル,n−プロピル,イソプロピル,n
−ブチル等のC1〜C4のアルキル基が挙げられる。なか
でもメチル,エチルが好ましい。
5はハロゲン原子,C1〜C6のアルキル基,C1〜C6
のアルコキシ基およびハロゲン化メチル基から選ばれる
置換基で置換されていてもよいベンジル基またはフェネ
チル基を表わす。アラルキル基、例えばベンジル基,α
−フェネチル基,β−フェネチル基の置換基としては、
例えばフッ素,塩素,臭素等のハロゲン原子;メチル,
エチル,n−プロピル,n−ペンチル,n−ヘキシル等
のC1〜C6のアルキル基;メトキシ,エトキシ,n−プ
ロポキシ,n−ブトキシ,n−ペントキシ等のC1〜C6
のアルコキシ基;クロロメチル,ジクロロメチル,トリ
フルオロメチル等のハロゲン化メチル基が挙げられる。
は、陰イオン残基を表わし、例えば塩素イオン,臭
素イオン,沃素イオン等のハロゲンイオン;メタンスル
ホネート(CH3SO3 -),トリフルオロメタンスルホネー
ト(CF3SO3 -),トルエンスルホネート等のスルホネー
トイオン;過塩素酸イオン(ClO4 -);フルオロボレー
トイオン(BF4 -)等を挙げることができる。
上記式[II]で表わされるアゼチジニウム塩は公知の方
法で製造することができる[例えばHeterocyclic comp
ounds:vol.42,part 2,p1,Ed.by A.Hassne
r,John Wiley and Sons(1983)参照]。
本発明によれば、上記式[I]で表わされる1,4−ジヒ
ドロピリジンカルボン酸と上記式[II]で表わされるア
ゼチジニウム塩とを反応せしめることを特徴として上記
式[III]で表わされる1,4−ジヒドロピリジン誘導体ま
たはその酸付加塩を製造することができる。
かかる酸付加塩の酸としては、鉱酸,有機カルボン酸,
有機スルホン酸等が挙げられ、なかでも鉱酸が好まし
い。
鉱酸としては、例えば塩酸,臭化水素酸,硫酸,リン酸
等、有機カルボン酸としては、例えば酢酸,プロピオン
酸,コハク酸,クエン酸,マルデル酸,マレイン酸,フ
マル酸,グルタミン酸,乳酸等、有機スルホン酸として
は、例えばメタンスルホン酸,エタンスルホン酸,ベン
ゼンスルホン酸,p−トルエンスルホン酸等が挙げられ
る。
アゼチジニウム塩は強い求核性試薬と反応して開環反応
生成物を与えることが知られている[V.R.Gaertne
r:Tetrahedron Letters;343-347(1967)参照]が、
カルボン酸と反応せしめてエステルを生成することは知
られていない。
驚くべきことに、本発明によれば、1,4−ジヒドロピリ
ジンカルボン酸(上記式[I]とアゼチジニウム塩(上
記式[II])とを反応せしめると、四員環が開裂し、1,
4−ジヒドロピリジンカルボン酸のエステル(上記式[I
II])が緩和な条件下で高収率で得られた。アゼチジニ
ウム塩の開環する位置は、窒素原子とそれに隣接する炭
素原子の結合間である。
本発明の具体的実施態様は以下のとおりである。
上記式[I]で表わされる1,4−ジヒドロピリジンカル
ボン酸(1当量)と上記式[II]で表わされるアゼチジ
ニウム塩(1.0ないし2.0当量)とを塩基の存在下溶媒中
で、通常の反応温度すなわち−20℃ないし200℃、好ま
しくは−10℃ないし150℃の範囲で通常の反応時間すな
わち48時間以内、多くは24時間程度反応させることによ
って実施することができる。該塩基としては例えばトル
エチルアミン,ジエチルイソプロピルアミン,ピリジン
等のアミン類;苛性ソーダ,苛性カリ,炭酸カリ等の無
機アルカリ塩類;NaH,KH,CaH2等の水素化金属;n
−BuLi等のアルキル金属等をアゼチジニウム塩に対して
1ないし2当量の範囲内で用いることができる。
ここで用いられる溶媒としては、水,メタノール,エタ
ノール等のアルコール類;クロロホルム,メチレンクロ
リド等のハロゲン化炭化水素;ベンゼン,トルエン等の
炭化水素類;エーテル,テトラヒドロフラン等のエーテ
ル類;ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド等
の非プロトン性極性溶媒等が好ましく用いることができ
る。
かかる反応を実施した後、目的物の単離精製は、通常の
操作、例えば、抽出,再結晶,クロマトグラフイーなど
によって達成することができる。
本発明の1,4−ジヒドロピリジン誘導体の製造方法にお
いて、上記式[I]で表わされる1,4−ジヒドロピリジ
ンカルボン酸として光学活性体を用いた場合には、下記
式[III-a]、 〔式中、X,Y,Z,R1,R2,R3,R4およびR5
前記式[I]および[II]の定義と同じ。〕 または下記式[III-b]、 〔式中、X,Y,Z,R1,R2,R3,R4およびR5
前記式[I]および[II]の定義と同じ。〕 で表わされるC4位が単一の絶対配置である、即ち光学
活性な1,4−ジヒドロピリジン誘導体またはその酸付加
塩を提供することができる。かかる光学活性な1,4−ジ
ヒドロピリジン誘導体のうち、特に上記式[III-a]で
表わされるものが、後述のように優れた薬理作用を有し
ており、循環器系用剤として有用である。
すなわち本発明の第2の発明は、下記式[III-a]、 〔式中、X,Y,Z,R1,R2,R3,R4およびR5
前記式[I]および[II]の定義と同じ。〕 で表わされる1,4−ジヒドロピリジン誘導体またはその
酸付加塩である。
かかるX,Y,Zの組合せとしては、例えばXがニトロ
基のときYまたはZのいずれかがフツ素原子で他方が水
素原子であるか、YおよびZがともに水素原子であるか
あるいは、Xが塩素原子のとき、Yが塩素原子またはフ
ツ素原子,Zが水素原子であるのが後述する如く優れた
薬理作用を有するので好ましい。
かかる光学活性な上記式[III-a]または[III-b]を製
造する方法として、本発明の製造方法を用いるとき、目
的物がラセミ化を起すことがなく特に好ましい。
一方、光学活性な前記式[I]で表わされる1,4−ジヒ
ドロピリジンカルボン酸は、前述のように公知の方法で
得られるが、本発明者らは、特に簡便かつ効率的でしか
も高い光学純度の1,4−ジヒドロピリジンカルボン酸を
製造する方法を提案している[特願昭62-183628号]。
この方法を説明するために以下に1例を明示した。
(工程1)光学活性アセト酢酸エステルの合成 (S)-(-)-アセト酢酸1−フェニルエチル (工程2)Hantzsch法による1,4−ジヒドロピリジンの
合成 (一対のジアステレオマーの混合物) (工程3)ジアステレオマーの分別再結晶法による光学
分割 (工程4)エステル基の選択的開裂による1,4−ジヒド
ロピリジンカルボン酸の合成 本方法により簡便でかつ効率的に、高い光学純度をもつ
1,4−ジヒドロピリジンカルボン酸が得られる。
このようにして得られた下記式[I-a]または下記式
[I-b]で表わされる光学活性な1,4−ジヒドロピリジ
ンカルボン酸を用いて、エステル化することによりそれ
ぞれ対応する下記式[III-a]または下記式[III-b]で
表わされる光学活性な1,4−ジヒドロピリジン誘導体ま
たはその塩が製造される。
〔上記式[I-a],[I-b],[III-a]および[III-
b]において、X,Y,Z,R1,R2,R3,R4,R5
前記式[I]および[II]の定義と同じ。〕 更に、上記式[I-a]または[I-b]で表わされる1,4
−ジヒドロピリジンカルボン酸を用いて、従来公知の種
々のエステル化方法により、それぞれ対応する上記式
[III-a]または[III-b]で表わされる光学活性な1,4
−ジヒドロピリジン誘導体が製造できる。
すなわち、上記式[I-a]または上記式[I-b]で表わ
される1,4−ジヒドロピリジンカルボン酸を用いるか、
またはそのカルボン酸の反応性誘導体、例えば酸ハライ
ド,酸無水物などを用いて、下記式[V] 〔式中、R2,R3,R4,およびR5は前記式[I]およ
び[II]の定義と同じ。〕 で表わされるアミノプロパノール類と好適な縮合剤や塩
基の存在下に反応せしめて、前記式[III-a]または[I
II-b]で表わされる1,4−ジヒドロピリジン誘導体が製
造される。
本発明によれば、前記式[III-a]または[III-b]で表
わされる光学活性な1,4−ジヒドロピリジン誘導体また
はその酸付加塩は、血管拡張作用,血流増加作用,血圧
降下作用等優れた薬理作用を有している。
1,4−ジヒドロピリジン類において、C4位の不斉炭素
に由来する光学異性体の間で薬理作用に差があることが
知られている。例えば、塩酸ニカルジピンでは(+)-異性
体の血管拡張作用は、(-)-異性体より3倍強いと報告さ
れている[T.Shibanuma et al:Chem.Pharm.Bul
l.,vol.28,2809-2812(1980)]。
5位のカルボン酸エステル部のエステル残基に不斉炭素
が存在するとき4位の不斉炭素とともに4種のジアステ
レオマーが存在し、それらの異性体間の薬理活性の差も
報告されている。例えば、2,6−ジメチル−4−(3−
ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカ
ルボン酸ベンジル−3−ピロリジルメチルエステルにお
いては、(4S,S)体,(4S,R)体,(4R,S)体,(4R,
R)体の冠血管拡張作用のED100(μg,ia)が検討さ
れ、それぞれ0.57,1.6;9.1,3.1と報告されており、
その活性比は1:1/2.8:1/16:1/5.4と推定される
[K.Tamazawa;J.Med.Chem.,vol.29,2504-251
1(1986)]。
本発明者らは、光学活性な1,4−ジヒドロピリジン誘導
体の薬理作用を鋭意検討した結果、前記式[III-a]ま
たは[III-b]で示される1,4−ジヒドロピリジン誘導体
のうち、(+)-旋光性をもつ光学異性体は(-)旋光性をも
つ光学異性体より血管拡張作用,血流増加作用,血圧降
下作用等の望ましい薬理作用が約800〜約1800倍強いこ
とを見いだした。(+)-旋光性を有する光学異性体の絶対
配置は、重原子法X線結晶構造解析により、S配置すな
わち前記式[III-a]であることを見い出した。
すなわち、本発明によれば、(+)-旋光性をもち、C4位
の絶対配置がS配置である前記式[III-a]で表わされ
る1,4−ジヒドロピリジン誘導体は強い血管拡張作用,
血流増加作用,血圧降下作用を有し、それらの作用持続
時間も長く極めて優れた薬理作用を有しており、医薬品
として有用である。
しかして本発明の第3の発明は下記式[III-a] 〔上記式[III-a]において、X,Y,Z,R1,R2
3,R4およびR5は前記式[I]および[II]の定義
と同じである。〕 で表わされる1,4−ジヒドロピリジン誘導体またはその
酸付加塩を有効成分とする血管拡張剤,若しくは血圧降
下剤である。
本発明の1,4−ジヒドロピリジン誘導体は、特に高血圧
症,脳血流障害,狭心症等の治療若しくは予防に有効で
ある。本発明の1,4−ジヒドロピリジン誘導体は強力な
カルシウム拮抗作用を有する。また、本発明の1,4−ジ
ヒドロピリジン誘導体は強力な血圧降下作用,血管拡張
作用を有するが、他方、抗血小板凝集作用は有さないと
いう特異的な薬理作用を有し作用選択性において優れて
いる。また本発明の1,4−ジヒドロピリジン誘導体は化
学的に安定な化合物であり、従って各種の剤型に製剤化
し易い等の利点も有する。
本発明の1,4−ジヒドロピリジン誘導体は経口的に、あ
るいは静脈内,皮下,筋肉的,経皮,直腸内等非経口的
に投与することができる。
経口投与の剤型としては、例えば錠剤,丸剤,顆粒剤,
散剤,懸濁剤,カプセル剤等が挙げられる。
錠剤の形態にするには、例えば乳糖,デンプン,結晶セ
ルロース等の賦形剤;カルボキシメチルセルロース,メ
チルセルロース,ポリビニルピロリドン等の結合剤;ア
ルギン酸ナトリウム,炭酸水素ナトリウム,ラウリル硫
酸ナトリウム等の崩壊剤等を用いて通常の方法により成
形することができる。
丸剤,散剤,顆粒剤も同様に上記の賦形剤等を用いて通
常の方法によって成形することができる。
液剤,懸濁剤は、例えばトリカプリリン,トリアセチン
等のグリセリンエステル類,エタノール等のアルコール
類等を用いて通常の方法によって成形される。カプセル
剤は顆粒剤,散剤あるいは液剤等をゼラチン等のカプセ
ルに充填することによって成形される。
皮下,筋肉内,静脈内投与の剤型としては、水性あるい
は非水性溶液剤等の形態にある注射剤がある。水性溶液
剤は生理食塩水等が用いられる。
本発明の1,4−ジヒドロピリジン誘導体は比較的、水に
易溶性であるため注射剤として使用し易い。非水溶性溶
液剤は、例えばプロピレングリコール,ポリエチレング
リコール,オリーブ油,オレイン酸エチル等が用いら
れ、これらに必要に応じて防腐剤,安定剤等が添加され
る。注射剤はバクテリア保留フィルターをとおす過,
殺菌剤の配合等の処理を適宜行うことによって無菌化さ
れる。
経皮投与の剤型としては、例えば軟膏剤,クリーム剤等
が挙げられ、軟膏剤はヒマシ油,オリーブ油等の脂肪
油;ワセリン等を用いて、クリーム剤は脂肪油;ジエチ
レングリコール,ソルビタンモノ脂肪酸エステル等の乳
化剤等を用いて通常の方法によって成形される。
直腸投与のためには、ゼラチンソフトカプセル等の通常
の坐剤が用いられる。
本発明の1,4−ジヒドロピリジン誘導体の投与量は、疾
患の種類,投与経路,患者の年令,性別,疾患の程度な
どによって異なるが、通常成人一人あたり0.5〜75mg/
日、好ましくは1〜20mg/日である。
以下本発明を実施例により更に詳細に説明する。
参考例1 <(S)-(-)-アセト酢酸1−フェニルエチル> ベンゼン(10ml)に(S)-(-)-1-フェニルエタノール(東京
化成)(4.88g)とトリエチルアミン(1ml)を加え、75℃
に加温し、撹拌下ジケテン(3.76ml)を滴下し、更に1時
間加温した。溶媒を減圧留去し、残留物をジクロロメタ
ンに溶かし、水洗,芒硝乾燥後、溶媒を留去し、残留物
を減圧蒸留し、bp2.5mmHg123〜123.5゜の留分を集めると
目的物7.05gが得られた。
[α]▲22 D▼−84.4゜(C=1.00,EtOH)1 H−NMR(CDCl3)δppm: 1.57(d,3H,J=6.6Hz),2.22(s,3H), 3.44(s,2H),5.93(q,1H,J=6.6Hz), 7.33(m,5H). 参考例2 <(S)-(-)-3−アミノクロトン酸1−フェニルエチル> (S)-(-)-アセト酢酸1−フェニルエチル(14.0g)をメタ
ノール(50ml)に溶かし、氷冷下アンモニアガスを約10
分通じ、ドライアイス−アセトンのコールドフィンガー
を装着して一夜撹拌した。溶媒を留去したのち、残渣を
シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、n−ヘキ
サン−酢酸エチル(9:1)により溶出される画分を集
めて目的とする(S)-(-)-3−アミノクロトン酸1−フェ
ニルエチル([α]▲22 D−▼159.9゜(C=0.55,EtO
H),NMR(CDCl3)δppm:1.53(d,3H),1.86(s,3
H),4.62(s,1H),5.92(q,1H),7.36(s,5H))が得られ
た。
参考例3 <(R)-(+)-アセト酢酸1−フェニルエチル> 参考例1と同様にして(R)-(+)-1−フェニルエタノール
(チッソ)より(R)-(+)-アセト酢酸1−フェニルエチル
を合成した。
物性値は下記のとおり。
[α]▲23 D▼+96.8゜(C=1.00,EtOH) 参考例 4 <1−ベンジル−1,3,3−トリメチルアゼチジニウムト
リフルオロメタンスルホネート> 3−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2,2−ジメ
チルプロパノール(376mg)とピリジン(190μl)とを無
水CH2Cl2に溶解し、0℃に冷却し、これにアルゴン雰
囲気下でトリフルオロメタンスルホン酸無水物(370μ
l)を撹拌下に滴下した。
反応混合物を0℃で10分間撹拌した。この反応混合物を
重曹の氷水溶液にあけ、炭酸ガスの発生が終了するまで
撹拌した。
有機層を分離し、水層をCH2Cl2で抽出し、これを有機
層に合し、水洗し、芒硝乾燥し、溶媒を減圧留去した。
残渣の固体を酢酸エチルとn−ヘキサンの混液より結晶
化すると、目的物が60%の収率(378mg)で得られた。
物性値は下記のとおり。
m.p. 92.2〜93.0℃ NMR(CDCl3)δppm: 0.96(s,3H),1.04(s,3H),3.30(s,3H), 3.95(d,2H),4.41(d,2H),4.55(s,2H), 7.4-7.6(brs,5H). 参考例5 <1−ベンジル−1,3,3−トリメチルアゼチジニウムヨ
ージド> 1−ベンジル−3,3−ジメチルアゼチジン(参考文献;
A.G.Anderson:J.Org.Chem.vol.33,2123(196
8)参照)の354mgを10mlのアセトニトリルに溶解し、氷
冷下ヨードメチル(308mg)を添加し、6時間撹拌した。
エーテルを加えて析出する結晶を取し、エタノールか
ら再結晶し、目的物560mg(m.p.161〜163℃)を得た。
実施例1 <(4R)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−ニ
トロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボン酸メチル(1S)−1−フェニルエチル> 2−フルオロ−5−ニトロベンズアルデヒド(10.14g)
とアセト酢酸メチル(6.96g)とをトルエン(80ml)にとか
し、氷冷撹拌下塩化水素を10分間通じ一夜放置した。
エーテルを加えて、水洗,芒硝乾燥後溶媒を留去すると
黄色の油状物が得られた。残渣の一部(7.2g)をイソプロ
ピルアルコール(30ml)にとかし、参考例2で得られた
(S)-(-)-3−アミノクロトン酸1−フェニルエチル(4.9
5g)を加え、次いでトリエチルアミン(2.5ml)を加えて4
時間加熱還流した。
溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィーに付し、n−ヘキサン−酢酸エチル(7:3)で溶
出される画分を集めると2,6−ジメチル−4−(2−フ
ルオロ−5−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジ
ン−3,5−ジカルボン酸メチル(S)−1−フェニルエチル
のジアステレオマーの混合物(8.1g)が得られた。
得られた一対のジアステレオマーの混合物である2,6−
ジメチル−4−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)
−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸メチル
(S)−1−フェニルエチルは、シリカゲルTLC(Merc
k,F254,0.25mm)(展開溶媒n−ヘキサン−酢酸エチ
ル:7/3)を用いて数回展開するとそれぞれのジアス
テレオマーに分離できた。
ジアステレオマーの混合物をエーテル−ヘキサンを用い
て分別再結晶を行い、3.28gの(4R)−2,6−ジメチル−4
−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3,5−ジカルボン酸メチル(1S)−1−フ
ェニルエチルが得られた。
(物性値) m.p. 147-149℃ [α]▲20 D▼+166゜(C=1.00,EtOH) NMR(CDCl3)δppm 1.54(d,J=6.6Hz,3H),2.31(s,3H), 2.34(s,3H),3.62(s,3H),5.32(s,1H), 5.85(q,J=6.6Hz,1H),5.9(s,1H), 6.9〜7.3(m,6H),7.9-8.2(m,2H) IR(KBr)ν▲cm-1 max▼: 3350,1695,1680,1490,1345 実施例2 <(4R)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−ニ
トロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボン酸メチル(1S)−1−フェニルエチル> 実施例1で得られた分別再結晶の母液を用いてn−ヘキ
サン−エールで分別再結晶を行うと、(4R)−2,6−ジメ
チル−4−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−1,
4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸メチル(1S)−
1−フェニルエチル(1.3g)が得られた。
(物性値) m.p. 170-172℃ [α]▲20 D▼+237゜(C=1.00,EtOH) NMR(CDCl3)δppm: 1.34(d,J=6.6Hz,3H),2.31(s,6H), 3.63(s,3H),5.37(s,1H), 5.8(q,J=6.6Hz,1H),5.9(s,1H), 7.0〜7.3(m,6H),8.2-8.3(m,2H) IR(KBr)ν▲cm-1 max▼: 3380,1710,1690,1490,1350 実施例3 <(4R)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−ニ
トロフェニル)−3−メトキシカルボニル−1,4−ジヒ
ドロピリジン−5−カルボン酸の合成> 実施例1で得られた(4R)−2,6−ジメチル−4−(2−
フルオロ−5−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリ
ジン−3,5−ジカルボン酸メチル(1S)−1−フェニルエ
チル(1.054g)をジクロロメタン(5ml)に溶かし、氷冷
下アルゴン雰囲気下でヨードトリメチルシラン(400μ
l)を滴下した。室温にもどし、一夜撹拌した。
反応混合物を氷冷し、NaSO3水溶液を加えた。氷冷下
強く撹拌すると、約15分で、淡黄色の結晶が析出した。
結晶を取した。液を分液し、水層をジクロロメタン
−エタノールで抽出し、有機層に合し、芒硝乾燥し、溶
媒を留去し、残渣をメタノールより結晶化させた。取
した結晶と合し、メタノールより再結晶を行い目的物
(480mg,収率:59%)を得た。
(物性値) m.p. 183℃ [α]▲20 D▼+31゜(C=1.00,EtOH) NMR(d6−DMSO)δppm: 2.28(s,6H),3.51(s,3H),5.18(s,1H), 7.34(dd,J=10Hz,1H),8.1(m,2H), 8.99(br s,1H),11.75(br s,1H) IR(KBr)ν▲cm-1 max▼: 3350,1670,1660,1220 実施例4 <(4R)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−ニ
トロフェニル)−3−メトキシカルボニル−1,4−ジヒ
ドロピリジン−5−カルボン酸の合成> 実施例3と同様な方法により、実施例2で得られた(4R)
−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−ニトロフ
ェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸
メチル(1S)−1−フェニルエチル(1.30g)とヨードトリ
メチルシラン(0.49ml)とを反応させて、目的物(0.59
g,収率59%)を得た。
(物性値) m.p. :182℃ [α]▲20 D−33゜(C=1.00,EtOH) IR(KBr)νcm-1 max▼: 3350,1670,1660,1225 実施例5 <(4R)-(-−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−
ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカ
ルボン酸メチル3−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)−2,2−ジメチルプロピル> 実施例3で得られた(4S)−2,6−ジメチル−4−(2−
フルオロ−5−ニトロフェニル)−3−メトキシカルボ
ニル−1,4−ジヒドロピリジン−5−カルボン酸(2.49g)
と3−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2,2−ジ
メチルプロパノール(1.87g)とジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(2.39g)と4−N,N−ジメチルアミノピリジ
ン(123mg)とをジクロロメタンに溶解し室温下4日間撹
拌した。析出した固体を別し、液を濃縮し、シリカ
ゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキサン−酢酸
エチルの混液より溶出される画分を集めると目的物(遊
離塩基)(3.05g)が得られ、塩化水素で処理して塩酸塩
とした。
(塩酸塩) m.p.約180゜(アセトンより結晶化) [α]25 D−114゜(C=1.00,EtOH) 元素分析 C2934FN36・HCl: 理論値(%)C:60.47H:6.12N:7.29 測定値(%)C:59.99H:6.10N:7.26 IR(KB)νmax cm-1▼: 3400▲,1698,1676▼,1526,1486,1344, 1212,1116 実施例6 <(4S)-(+)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5
−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジ
カルボン酸メチル3−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)−2,2−ジメチルプロピル> 実施例4で得られた(4R)−2,6−ジメチル−4−(2−
フルオロ−5−ニトロフェニル)−3−メトキシカルボ
ニル−1,4−ジヒドロピリジン−5−カルボン酸(2.93g)
と3−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2,2−ジ
メチルプロパノール(2.33g)とジシクロヘキシルカルボ
ジイミド(2.69g)と4−N,N−ジメチルアミノピリジ
ン(151mg)とをジクロロメタン(30ml)に加えて室温下4
日間反応させた。析出した固体を別し、液を濃縮乾
固しシリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、ヘキ
サン−酢酸エチルの混液より溶出される画分を集めると
目的物(遊離塩基)(3.58g)が得られ、塩化水素で処理
して塩酸塩が得られた。
(塩酸塩) m.p. 180゜(アセトンより結晶化) [α]▲25 D▼+115゜(C=1.00,EtOH) 元素分析値 C29H34FN36・HCl: 理論値(%)C:60.47H:6.12N:7.29 測定値(%)C:60.30H:6.14N:7.20 IR(KBr)ν▲max cm-1▼: 3400,1698,1676,1526,1486,1344, 1212,1116 実施例7 <(4R)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)
−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸メチル(1
S)−1−フェニルエチル> m−ニトロベンズアルデヒド(4.53g)と3−アミノクロ
トン酸メチル(3.45g)と参考例1で得られた(S)-(-)-ア
セト酢酸1−フェニルエチル(6.18g)とイソプロピルア
ルコール(40ml)に溶解し、5時間加熱還流した。
反応液より溶媒を留去し残留物をシリカゲルクロマトグ
ラフィーに付し、ジクロロメタン−n−ヘキサン−酢酸
エチル混液により溶出される画分を集めると、目的物を
含むジアステレオマー混合物(4.2g)が得られた。
このジアステレオマーの混合物をエーテル−n−ヘキサ
ン混液より結晶化させ、分別再結晶を行うと、目的とす
る(4R)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)
−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸メチル(1
S)−1−フェニルエチルが1.39g得られた。
このものの物性値は下記のとおり。
m.p. 156-157℃(エタノールより再結晶) [α]▲25 D▼+123゜(C=1.00,MeOH) 1H−NMR(CDCl3)δppm: 1.54(d,3H,J=6.5Hz),2.33(s,3H), 2.37(s,3H),3.65(s,3H),5.12(s,1H), 5.71(bs,1H),5.80(q,1H,J=6.5Hz), 2.9-7.3(m,6H),7.53(d,1H,J=7Hz), 7.8-8.1(m,2H). IR(KBr)ν▲max cm-1▼: 3340,1675,1530,1495,1350,1220. 実施例8 <(4S)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)
−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸メチル(1
R)−1−フェニルエチル> 参考例3により得られた(R)-(+)-アセト酢酸1−フェニ
ルエチル(2.06g)とm−ニトロベンズアルデヒド(1.51g)
と3−アミノクロトン酸メチル(1.15g)とをイソプロピ
ルアルコール(20ml)に溶解し、4時間加熱還流した。溶
媒を留去した後残留物をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーに付し、ジクロロメタン−酢酸エチル−n−ヘキ
サンの混液より溶出される画分を集めると、目的物を含
むジアステレオマー混合物(1.18g)が得られた。
エーテル−n−ヘキサンより結晶化、分別再結晶を行う
と目的物である(4S)−2,6−ジメチル−4−(3−ニト
ロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボ
ン酸メチル(1R)−1−フェニルエチル(515mg)が得られ
た。
物性値は下記のとおり。
m.p.155.5-155.6℃(エタノールより再結晶) [α]▲25 D▼+124゜(C=1.00,MeOH) 1H−NMR(CDCl3)δppm: 1.54(d,3H,J=6.5Hz),2.33(s,3H), 2.37(s,3H),3.65(s,3H),5.12(s,1H), 5.71(bs,1H),5.80(q,1H,J=6.5Hz), 6.9-7.3(m,6H),7.53(d,1H,J=7Hz), 7.85-8.10(m,2H). IR(KBr)ν▲max cm-1▼: 3340,1675,1530,1495,1350,1220. 実施例9 <(4S)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)
−3−メトキシカルボニル−1,4−ジヒドロピリジン−
5−カルボン酸> 実施例7で得られた(4R)−2,6−ジメチル−4−(3−
ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカ
ルボン酸メチル(1S)−1−フェニルエチル(1.045g)をジ
クロロメタン(5ml)と四塩化炭素(5ml)の混液に溶
解し、アルゴン雰囲気下に氷冷撹拌しヨードトリメチル
シラン(0.41ml)を滴下した。氷浴を除去し、反応液の温
度を徐々に室温にもどし、3時間撹拌した。反応終了
後、亜硫酸ソーダ水溶液を滴下すると、反応液は淡黄色
に褐色した。析出した固体を取し、水洗したあと、メ
タノールに溶解し、不溶物を別し、液を濃縮・乾固
し、目的物(64.7mg)が得られた。
物性値は下記のとおり。
m.p.181-182℃(decomp.) (メタノールより再結晶) [α]▲23 D▼+38.5゜(C=0.501,MeOH) 1H−NMR(d6−DMSO)δppm: 2.29(s,6H),3.56(s,3H),5.00(s,1H), 7.6(m,2H),7.9(m,2H),8.90(s,1H), 11.75(bs,1H). IR(KBr)ν▲max cm-1▼: 3350,1660,1530,1480,1350,1225. Milli MS:M/Z332.0989(C161626実施例10 <(4R)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニル)
−3−メトキシカルボニル−1,4−ジヒドロピリジン−
5−カルボン酸> 実施例8で得られた(4S)−2,6−ジメチル−4−(3−
ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカ
ルボン酸メチル(1R)−フェニルエチル(200mg)をジクロ
ロメタン(2ml)と四塩化炭素(2ml)の混液に溶解
し、アルゴンガス雰囲気下氷冷した。これにヨードトリ
メチルシラン(0.078ml)を滴下した。氷浴を除去し、室
温にもどし3時間撹拌した。実施例9と同様に処理して
目的物(66mg)を得た。
物性値は下記のとおり。
m.p.180-181℃(decomp) [α]▲23 D▼−38.7゜(C=0.500,MeOH) 1H−NMR(d6−DMSO)δppm: 2.28(s,6H),3.55(s,3H),5.00(s,1H), 7.6(m,2H),7.9(m,2H),8.90(s,1H), 11.75(bs,1H). IR(KBr)ν▲max cm-1▼: 3350,1660,1530,1480,1350,1225. Milli MS:M/Z332.0957(C161626実施例11 <(4R)-(-)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニ
ル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸メチ
ル3−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2,2−ジ
メチルプロピル> 実施例9で得られた(4S)−2,6−ジメチル−4−(3−
ニトロフェニル)−3−メトキシカルボニル−1,4−ジ
ヒドロピリジン−5−カルボン酸(78mg)と3−(N−ベ
ンジル−N−メチルアミノ)−2,2−ジメチルプロパノ
ール(72.9mg)とジシクロヘキシルカルボジイミド(72.6m
g)と4−N,N−ジメチルアミノピリジン(4.3mg)をジ
シクロメタン(2mlに加え、室温下6日間撹拌した。沈
澱を別し、液より溶媒を留去し残留物をシリカゲル
カラムクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン−酢酸
エチルより溶出される画分を集めると目的物(遊離塩
基)(87mg)が得られた。
エーテル−塩化水素により塩酸塩が得られた。
物性値は下記のとおり。
[α]▲22 D▼−54゜(C=1.00,EtOH)(遊離塩基) [α]▲22 D▼−75゜(C=1.00,EtOH)(塩酸塩) 遊離塩基 1H−NMR(CDCl3)δppm: 0.83(s,3H),0.87(s,3H),2.08(s,3H), 2.24(s,2H),2.31(s,3H),2.32(s,3H), 3.44(s,2H),3.68(s,3H),3.92(s,2H), 5.16(s,1H),6.14(bs,1H),7.2-8.3(m,9H). Milli MS:M/Z521.2388 理論値521.25237(C293536実施例12 <(4S)-(+)−2,6−ジメチル−4−(3−ニトロフェニ
ル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸メチ
ル3−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2,2−ジ
メチルプロピル> 実施例10で得られた(4R)−2,6−ジメチル−4−(3
−ニトロフェニル)−3−メトキシカルボニル−1,4−
ジヒドロピリジン−5−カルボン酸(114mg)と3−(N
−ベンジル−N−メチルアミノ)−2,2−ジメチルプロ
パノール(107mg)とジシクロヘキシルカルボジイミド(10
6mg)と4−N,N−ジメチルアミノピリジン(6mg)を
ジクロロメタンに加え室温下撹拌した。
実施例11と同様にして目的物(遊離塩基)を得、塩化
水素−エーテルを用いて塩酸塩とした。
物性値は下記のとおり。
[α]▲22 D▲+52゜(C=1.00,EtOH)(遊離塩基) [α]▲22 D▼+77゜(C=1.00,EtOH)(塩酸塩) 遊離塩基 1H−NMR(CDCl3)δppm: 0.82(s,3H),0.86(s,3H),2.08(s,3H), 2.24(s,2H),2.33(s,3H),2.40(s,3H), 3.44(s,2H),3.68(s,3H),3.91(s,2H), 5.16(s,1H),5.73(bs,1H),7.2-8.3(m,9H). Milli MS:M/Z521.2530 理論値521.25237(C293536実施例13 <(4S)-(+)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5
−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジ
カルボン酸メチル−3−(N−ベンジル−N−メチルア
ミノ)−2,2−ジメチルプロピル> 無水テトラヒドロフラン(2ml)にアルゴン気流下0℃
でNaH(35mg)を加えた。氷冷撹拌下、実施例4で得られ
た光学活性な(4R)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオ
ロ−5−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−
3−メトキシカルボニル−5−カルボン酸(230mg)の無
水テトラヒドロフラン溶液(2ml)を滴下し、30分撹拌
し、次いでこれに1−ベンジル−1,3,3−トリメチルア
ゼチジニウムトリフルオロスルホネート(290mg)を加え
た。反応混合物を45℃で一夜加温撹拌した。
この反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機
層を水洗、芒硝乾燥し、溶媒を減圧留去し、残渣をシリ
カゲルクロマトグラフィーに付し、n−ヘキサン−酢酸
エチル(4:1)より溶出される画分を集めると目的物
が251mg(収率73%)が得られた。このものは塩酸によ
り塩酸塩を与えた。
物性値は実施例6のものと完全に一致した。
実施例14 <(4R)-(-)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5
−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジ
カルボン酸メチル3−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)−2,2−ジメチルプロピル> 実施例13と同様に、実施例3で得られた光学活性な(4
S)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−ニトロ
フェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3−メトキシカ
ルボニル−5−カルボン酸(230mg)の1−ベンジル−1,
3,3−トリメチルアゼチジニウムトリフルオロメタンス
ルホネートを用いて反応せしめて、目的物を得た。
物性値は実施例5のものと完全に一致した。
実施例15 <2,6−ジメチル−4−(2−クロル−3−トリフルオ
ロメチルフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジ
カルボン酸メチル3−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)−2,2−ジメチルプロピル> 実施例13と同様に、2,6−ジメチル−4−(2−クロ
ル−3−トリフルオロメチルフェニル)−1,4−ジヒド
ロピリジン−3−メトキシカルボニル−5−カルボン酸
と1−ベンジル−1,3,3−トリメチルアゼチジニウムト
リフルオロメタンスルホネートを用いて反応せしめて、
目的物を得た。
[物性値] NMR(CDCl3)δppm: 0.83(s,6H),1.98(s,3H),2.22(s,2H), 2.25(s,6H),3.35(s,2H),3.47(s,3H), 3.79(s,2H),5.42(s,1H),6.23(s,1H), 6.95-7.65(m,8H). 実施例16 <2,6−ジメチル−4−(3−クロロ−2−フルオロフ
ェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸
メチル3−(N,N−ジメチルアミノ)−2,2−ジメチ
ルプロピル> 実施例13と同様に2,6−ジメチル−4−(3−クロロ
−2−フルオロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−
3−メトキシカルボニル−5−カルボン酸とNaHと反応
せしめ、次いで参考例5で得られた1−ベンジル−1,3,
3−テトラメチルアゼチジニウムヨージドを用いて反応
せしめて、目的物を得た。
[物性値] NMR(CDCl3)δppm: 0.81(s,3H),0.85(s,3H),2.06(s,2H), 2.14(s,6H),2.23(s,3H),2.29(s,3H), 3.62(s,3H),3.83(s,2H),5.30(s,1H), 6.36(s,1H),6.77-7.41(m,3H). IR(Neat)ν▲cm-1 max▼: 3000,1720,1453,1362. 実施例17 <2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−ニトロフ
ェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカルボン酸
メチル−3−(N−ベンジル−N−メチルアミノ)−2,
2−ジメチルプロピル> 無水テトラヒドロフラン(2ml)にアルゴン気流下氷浴
で冷却しながらNaH(38mg)を加え撹拌した。撹拌下無水
テトラヒドロフラン(2ml)に溶解した2,6−ジメチル
−4−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−1,4−
ジヒドロピリジン−3−メトキシカルボニル−5−カル
ボン酸(260mg)を滴下し、30分撹拌した。次いで、参
考例4で得られた1−ベンジル−1,3,3−トリメチルア
ゼチジニウムトリフルオロメタンスルホネート(280mg)
を加えた。反応混合物を45℃に加温し、一夜撹拌した。
この反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出し、有機
層を水洗、芒硝乾燥し、溶媒を減圧下に留去した。残渣
をシリカゲルクロマトグラフィーに付し、酢酸エチル−
n−ヘキサン(1:4)で溶出される画分を集めると目
的物が313mg(81%の収率)で得られた。
[物性値] NMR(CDCl3)δppm: 0.86(s,3H),0.89(s,3H),2.10(s,3H), 2.28(s,2H),2.30(s,3H),2.36(s,3H), 3.47(s,2H),3.64(s,3H),3.92(s,3H), 5.35(s,1H),5.9(brs,1H), 7.06(d,d,J=9Hz,1H),7.26(s,5H), 7.9-8.3(m,2H). 実施例18 <ラット摘出大動脈の高カリウム収縮の抑制作用> 雄性ウイスター系ラット(350-400g)の胸部大動脈を摘出
し、らせん状標本を作製し、マグヌス法に従い収縮を等
尺性に測定した。
高カリウム収縮を行い収縮が最大となり安定したところ
へ第1表に記載の被検化合物を適用し2時間観察した。
結果を第1表に示した。
本発明の化合物は、塩酸ニカルジピンに比して強い血管
弛緩作用を有し、また、光学異性体間で約800〜1800倍
の効力比を示した。
実施例19 <SHRにおける経口投与時の血圧降下作用> 約14週令の雄性SHRに第2表に記載の被検化合物を経
口投与し、左大腿動脈内にあらかじめ挿入しておいたカ
ニューレを介し、圧トランジューサーにて血圧を測定
し、結果を第2表に示した。
実施例20 <ラット静脈内投与時の血圧降下作用> 約7週令の雄ウィスター系ラットをウレタン(500mg/k
g)およびα−クロラロース(100mg/kg)を混合麻酔薬と
して腹腔内投与し、麻酔した。
右大腿動脈内にカテーテルを挿入し圧トランジューサー
(P23ID,Statham)を介し、圧力用プリアンプ(AP-
621G,日本光電)にて血圧を測定しポリグラフにて記録
した。
被検化合物としては第3表に記載したものを用い、左大
腿静脈内に挿入したカテーテルを介し急速注入した。注
入容量は1ml/kgであった。
実施例21 錠剤の製造 実施例6で得た(4S)-(+)−2,6−ジメチル−4−(2−
フルオロ−5−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリ
ジン−3,5−ジカルボン酸メチル3−(N−ベンジル−
N−メチルアミノ)−2,2−ジメチルプロピル塩酸塩を
3mg含有する錠剤を下記処方により製造した。
(4S)-(+)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−
ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカ
ルボン酸メチル3−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)−2,2−ジメチルプロピル塩酸塩 3mg ラクトース 87mg デンプン 30mg ステアリン酸マグネシウム 2mg 実施例32 注射剤の製造 1ml中に実施例6で得た(4S)-(+)−2,6−ジメチル−4
−(2−フルオロ−5−ニトロフェニル)−1,4−ジヒ
ドロピリジン−3,5−ジカルボン酸メチル3−(N−ベ
ンジル−N−メチルアミノ)−2,2−ジメチルプロピル
塩酸塩を0.05mg含有する注射用溶液を下記処方により製
造した。
(4S)-(+)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−
ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカ
ルボン酸メチル3−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)−2,2−ジメチルプロピル塩酸塩 5mg 食 塩 900mg 注射用蒸溜水 100ml 実施例33 粉剤の製造 下記処方により粉剤を製造した。
(4S)-(+)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−
ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカ
ルボン酸メチル3−(N−ベンジル−N−メチルアミ
ノ)−2,2−ジメチルプロピル塩酸塩 5mg ラクトース 100mg デンプン 100mg ヒドロキシプロピルセルロース 10mg 参考例6 <(4S)−2,6−ジメチル−4−(2−フルオロ−5−ニ
トロフェニル)−1,4−ジヒドロピリジン−3,5−ジカル
ボン酸メチル4−ブロモフェナシル> 実施例4で得られた(4R)−2,6−ジメチル−4−(2−
フルオロ−5−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリ
ジン−3−メトキシカルボニル−5−カルボン酸(349m
g)とp−ブロモフェナシルブロミド(349mg)とフッ化カ
リウム(107mg)をDMF(4mlに加え、90℃1時間加熱
液エーテル抽出しシリカゲルのカラムクロマトグラフィ
ーを行いn−ヘキサン−酢酸エチルより溶出される画分
を集めメタノールから結晶化して目的物342mgを得た。
物性値は下記のとおり。
1H−NMR(CDCl3)δppm: 2.37(s,6H),3.60(s,3H),5.23(s,2H), 5.39(s,1H),6.4(bs,1H), 7.02(dd,1H,J=9Hz),7.52-7.78(m,4H), 7.96-8.26(m,2H). 参考例7 <X線結晶構造解析による絶対構造の決定> 参考例6で得られた(4S)−2,6−ジメチル−4−(2−
フルオロ−5−ニトロフェニル)−1,4−ジヒドロピリ
ジン−3,5−ジカルボン酸メチル4−ブロモフェナシル
は透明淡黄色の柱状結晶であり単斜晶系空間群P21
あった。
a=20.713Å b=7.401Å C=15.722Å β=103.44゜ V=2344.3Å Z=4 dcal=1.549g/cm3 自動4軸回折計(理学電機RASA-5RP型)を使用し、Mo
Kα線で4437個の独立の反射を得て直接法にて構造を解
析した。
絶対構造は臭素原子にもとずく異常散乱から解析し、バ
イフット法により4位の絶対構造はS配置であると決定
した。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 片岡 健一郎 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社生物医学研究所内 (72)発明者 岡宮 芳明 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社生物医学研究所内 (72)発明者 岸本 直 東京都日野市旭が丘4丁目3番2号 帝人 株式会社生物医学研究所内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式[I]、 [式中、R1はアルキル基を表わし、X,YおよびZは
    同一若しくは異なって、水素原子,ハロゲン原子,トリ
    フルオロメチル基またはニトロ基を表わす。 但し、X,Y,Zが同時に水素原子ではない。] で表わされる1,4−ジヒドロピリジンカルボン酸と、下
    記式[II]、 [式中、R2,R3およびR4は同一若しくは異なって水
    素原子またはアルキル基を表わし、R5はハロゲン原
    子,C1〜C6のアルキル基,C1〜C6のアルコキシ基お
    よびハロゲン化メチル基から選ばれる置換基で置換され
    ていてもよいベンジル基またはフェネチル基を表わし、
    は陰イオン残基を表わす。] で表わされるアゼチジニウム塩とを反応させることを特
    徴とする下記式[III]、 [式中、X,Y,Z,R1,R2,R3,R4およびR5
    前記式[I]および[II]の定義と同じ。] で表わされる1,4−ジヒドロピリジン誘導体またはその
    酸付加塩の製造方法。
  2. 【請求項2】Xがニトロ基,Yが水素原子,Zがフッ素
    原子である請求項1記載の1,4−ジヒドロピリジン誘導
    体またはその酸付加塩の製造方法。
  3. 【請求項3】Xがニトロ基,YとZがともに水素原子で
    ある請求項1記載の1,4−ジヒドロピリジン誘導体また
    はその酸付加塩の製造方法。
  4. 【請求項4】R1,R2,R3およびR4がメチル基である
    請求項1記載の1,4−ジヒドロピリジン誘導体またはそ
    の酸付加塩の製造方法。
  5. 【請求項5】前記式[I]で表わされる1,4−ジヒドロ
    ピリジンカルボン酸が光学活性な1,4−ジヒドロピリジ
    ンカルボン酸である請求項1記載の1,4−ジヒドロピリ
    ジン誘導体またはその酸付加塩の製造方法。
  6. 【請求項6】前記式[I]で表わされる1,4−ジヒドロ
    ピリジンカルボン酸が(-)-旋光性を有する1,4−ジヒド
    ロピリジンカルボン酸である請求項1記載の1,4−ジヒ
    ドロピリジン誘導体またはその酸付加塩の製造方法。
  7. 【請求項7】下記式[III−a] [式中、X,Y,Z,R1,R2,R3,R4およびR5
    前記式[I]および[II]の定義と同じ。] で表わされる1,4−ジヒドロピリジン誘導体またはその
    酸付加塩。
  8. 【請求項8】前記式[III−a]で表わされる(+)-旋光
    性の1,4−ジヒドロピリジン誘導体またはその酸付加
    塩。
  9. 【請求項9】4位の絶対配置がS配置である前記式[II
    I−a]で表わされる1,4−ジヒドロピリジン誘導体また
    はその酸付加塩。
  10. 【請求項10】R1,R2,R3およびR4がメチル基であ
    る請求項7記載の1,4−ジヒドロピリジン誘導体または
    その酸付加塩。
  11. 【請求項11】Xがニトロ基,Yが水素原子,Zがフッ
    素原子または水素原子である請求項7記載の1,4−ジヒ
    ドロピリジン誘導体またはその酸付加塩。
  12. 【請求項12】Xがニトロ基,YとZがともに水素原子
    である請求項7記載の1,4−ジヒドロピリジン誘導体ま
    たはその酸付加塩。
  13. 【請求項13】前記式[III−a]で表わされる1,4−ジ
    ヒドロピリジン誘導体またはその酸付加塩を有効成分と
    する血管拡張剤。
  14. 【請求項14】前記式[III−a]で表わされる1,4−ジ
    ヒドロピリジン誘導体またはその酸付加塩を有効成分と
    する血圧降下剤。
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