JPH06280094A - 抵抗溶接性に優れたアルミニウム板とその製造方法 - Google Patents

抵抗溶接性に優れたアルミニウム板とその製造方法

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JPH06280094A
JPH06280094A JP6671793A JP6671793A JPH06280094A JP H06280094 A JPH06280094 A JP H06280094A JP 6671793 A JP6671793 A JP 6671793A JP 6671793 A JP6671793 A JP 6671793A JP H06280094 A JPH06280094 A JP H06280094A
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aluminum plate
oxide film
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aluminum
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Keisuke Nosaka
恵介 野坂
Yasuo Takahashi
靖雄 高橋
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Nippon Steel Corp
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 抵抗溶接の難しいアルミニウム板の溶接性を
向上させる。 【構成】 片面のみをアノード処理し酸化膜を生成さ
せ、両面に亜鉛系めっきを施したアルミニウムおよびア
ルミニウム合金とその製造方法。 【効果】 酸化膜を生成させた面を内側になるように重
ね合わせて抵抗溶接を行なうことによって接合面がより
効果的に発熱溶融し、溶接性を向上させることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車、船舶内装、建
築内装、航空機などに適用する抵抗溶接性の優れたアル
ミニウム板およびその製造方法に関するものである。な
お本発明でアルミニウム板とは、純アルミニウム板およ
びアルミニウム合金板を総称するものである。
【0002】
【従来の技術】アルミニウム板は、電気抵抗が小さく、
熱伝導度が大きい。そのため、スポット溶接に代表され
る抵抗溶接には、短時間で大入熱が要求され、大容量の
溶接機が必要となる。また、材料の表面が酸化されやす
く、熱処理などによって厚い酸化膜を生じる以外に、空
気中でも抵抗の高い酸化皮膜が容易に生じやすい。その
ため、溶接時には安定な通電面が確保しにくく、得られ
るナゲット(溶融部)の形状もばらつきが大きくなる。
その対策として、溶接の都度ワイヤーブラシで板の表面
を研磨する方法、圧延で酸化膜を破壊する方法、あるい
はエッチングで酸化膜を除去する方法が考えられる。と
くにエッチング法では、特開平3−257183号公報
において、アルカリ洗浄剤(例えば、りん酸ソーダ、炭
酸ソーダ、苛性ソーダ等)や酸類(硝酸、硫酸等)でエ
ッチングし、そのあと、空気中の水分や酸素との接触を
防止して酸化膜の成長を抑制するために、両面に防錆油
を0.1〜7g/m2塗布する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記した従来の方法で
は、以下のような問題が生じる。すなわち、アルミニウ
ム板の表面酸化膜をワイヤーブラシあるいはアルカリや
酸で取り除く方法では、電気抵抗が小さくなりすぎるた
めに、大入熱条件(短時間、大電流)となる。その結
果、電極の銅合金とアルミニウム板との反応で合金化が
促進され、しかも柔かい電極が著しく損耗し、連続打点
性(電極寿命)が劣化する。また、酸化膜を除去して
も、処理後の保管が長期にわたる場合、あるいは保管状
態がよくない場合には、やはり酸化膜が再び生成する。
そして、不安定な局部通電が起こり、割れ、ブローホー
ルなどの内部欠陥が発生する。極端な場合には通電不能
となることもある。さらには、溶接時の熱によって酸化
膜が生成するため、化成処理性や塗装性を確保する点か
ら、溶接部を充分手入れする必要もある。
【0004】したがって実際の自動車等の組立工程にお
いては、以下のような条件を満たすアルミニウム板が要
望される。 1)信頼性のある溶接が可能なこと。(連続打点性) 2)溶接部強度が安定していること。 3)溶接後の処理、例えばリン酸塩処理などが容易にで
きること。 4)溶接後の耐食性が良好なこと。 本発明は、前記の諸条件を満足し、鋼板等と遜色なく併
用処理ができて、またアルミニウム板単独でも大幅な工
程変更や条件変更の必要がなく、しかも生産性に優れた
アルミニウム板およびその製造方法を提供することを目
的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記の課
題を解決する手段として、抵抗溶接性(連続打点性)を
向上させるのに、材料の溶接接合面の電気抵抗を所定の
水準に維持し、他方の電極と接する面を低い抵抗値とす
ることに着目した。そして、検討の結果、アルミニウム
板の片面だけを酸処理液中でアノード処理し、接合面側
に電気抵抗値の比較的高い安定な酸化膜を生成させ、電
極と接する面の抵抗値を低い値に保持するため、酸化皮
膜の生成面(接合面)とアルミニウム母材面(電極との
接触面)に亜鉛系めっきを施せばよいことを見いだし
た。
【0006】本発明は、このような知見に基づくもので 1)亜鉛系めっきを施したアルミニウム板において、そ
の片面のアルミニウム板と最下層の亜鉛系めっきとの間
に厚さ30〜200Åの酸化皮膜を有する抵抗溶接性に
優れたアルミニウム板。 2)アルミニウム板の一方の面を、温度が常温〜80℃
で遊離酸3〜300g/l(硫酸換算)を含む処理液中
でアノード処理し、厚さ30〜200Åの酸化皮膜を生
成させ、次に板の両面に亜鉛系めっきを施すことを特徴
とする抵抗溶接性に優れたアルミニウム板の製造方法を
要旨とする。
【0007】
【作用】本発明でアルミニウム板とは、純アルミニウム
あるいは近年自動車や航空機などに用いられるようにな
ってきた5000系あるいは6000系などのアルミニ
ウム合金板を対象としている。まず、アルミニウム板を
めっきする前の工程について述べる。アルミニウム板
は、冷間圧延や熱処理などの処理を受け、冷延鋼板と同
じような表面を有しておりかなり綺麗ではある。しかし
アルミニウム板は鋼板と比べて柔らかいこと、表面に酸
化膜ができやすいことなどから、後から行う表面処理、
めっきあるいは塗装などの工程においては冷延鋼板より
も入念な処理が必要である。たとえば、溶剤や弱アルカ
リによる脱脂や硝酸、硝弗酸あるいは硫酸酸洗などの前
処理によって表面に付着したゴミ、油類や厚い酸化膜を
除くことが必要となる。また、これらの処理を経たあと
の表面は安定ではなく、すぐ酸化膜が生成するので、で
きるだけ速くつぎの処理を行う必要がある。
【0008】次に、本発明のアルミニウム板の例を図1
の概念図に示す。図1の(a)はアルミニウム板(1)
の一方の面に酸化皮膜(2)を生成させ、そのあと両面
に亜鉛系めっき(3)を施した例である。一方、図1の
(b)には、さらに別の亜鉛系めっきを施した複層めっ
きの例を示す。
【0009】次に、例として図1に示すようなアルミニ
ウム板を製造するに際し、酸化皮膜の生成について述べ
る。酸化皮膜は温度を常温〜80℃に管理した遊離酸3
〜300g/l(硫酸換算)を含む処理液中にアルミニ
ウム板を浸漬して、アノード処理することによって生成
させる。処理液の温度は80℃以上では酸化膜が生成し
にくく、めっき後の接触抵抗値を変化させるような酸化
皮膜の生成が難しい。処理液の遊離酸濃度は、酸化皮膜
の生成量にそれほど顕著に影響するものではないが、3
00g/lを越えるとめっき後に接触抵抗値を高くする
ような酸化皮膜ができにくく、3g/l未満ではあとか
ら施すめっきの密着性が悪くなる。本発明で用いる処理
液は、通常の酸洗に用いる硫酸などの酸、または酸性の
亜鉛系等のめっき液でもよい。
【0010】アルミニウム酸化膜についてはその電気抵
抗値が厚みに比較して増大するから、発熱量を考えても
少なすぎると効果がなく、また厚すぎると後から行うめ
っきができなくなること、および抵抗が大きくなりすぎ
た場合には溶接時に内部欠陥を生じさせる要因ともなる
ので30〜200Å願わくは50から130Åが望まし
い範囲である。酸化膜量に最も影響する要因は通電電気
量で、通電電気量に応じて増える傾向があるのでコント
ロールするのが容易である。また、これに応じてめっき
後の接触抵抗値も変えることができる。
【0011】片面だけに酸化皮膜を生成させる方法は、
アルミニウム板をアノードとし、片側にカソードを置い
て電解するとよい。あるいはアルミニウム板の両側にア
ノードとカソードを置いて電解し、カソードに向き合っ
た側にだけ酸化皮膜を生成することも可能である。
【0012】ただ、酸性のめっき浴中で一方の面のみ酸
化皮膜を生成させる場合には、酸化皮膜の生成しない面
にはめっきが生成するので、このめっきの密着性のよい
条件を選定する必要があった。たとえば酸性亜鉛めっき
浴で処理する場合には約3A/dm2の低電流密度でめっ
きするとよい。ここで生成しためっきの密着性があまり
よくない場合には、ブラッシングによりめっきを取り除
く必要がある。また、ここで生成しためっきは極く薄い
ものであるから、そのあと両面に亜鉛系合金めっきを高
電流密度で施す必要がある。電流密度としては50A/
dm2以上が望ましい。
【0013】片面だけアノード処理したあと、別のめっ
き液中でめっきする場合には、とくにアノード処理しな
い面が処理後に空気に触れるとすぐ酸化され、その上に
めっきすると密着性が悪くなるので、めっき液中でアノ
ード処理を行ったあと、そのままめっきするのが最もよ
い方法である。
【0014】アノード処理後両面に施すめっきに関して
は、アルミニウム板に亜鉛系の密着性のよいめっきを施
すことは難しく、さらに片面に酸化皮膜を有するという
制約条件があるため難しいが、めっきの適正条件をみつ
ければ充分可能であり、合金化しためっきを施すことも
可能である。溶接性を考慮する場合にはめっき金属と電
極との反応性を考えれば融点が高い方がよいので合金め
っきの方が好都合である。
【0015】めっきとしては、純亜鉛あるいは亜鉛の合
金化金属としてFe、Ni、Cr、Coの中から単独あ
るいは複数を選択することができる。合金化金属の含有
量は1〜50%でよく、なかでも5〜10%が好まし
い。めっきの厚みは1〜40g/m2でよく、用途によ
って高耐食性の必要な場合には厚く、必要のない場合に
は薄くすればよいが、溶接性だけを考える場合には2〜
5g/m2と薄目の方がよい。
【0016】
【実施例】自動車の部材として用いられる板厚1.0mm
のアルミニウム合金(Al−5.5%Mg)の冷間圧延
帯を温度70℃の60g/lFC315(日本パーカラ
インジング(株)製、非エッチング型弱アルカリクリー
ナー)に1分20秒間浸漬した。次に、この材料を硫酸
鉄450g/l、硫酸亜鉛50g/l、硫酸ナトリウム
30g/lに遊離酸濃度と液晶を変化させた溶液に入
れ、片面側にカソードを設置したタンク中に導き、まず
アルミニウム板をアノードとして通電電気量を変化さ
せ、電解処理によって厚みの異なる酸化皮膜を生成させ
た。次に、そのまま同じ液中で、つぎのパスに設置した
電極を用いてアルミニウム板をカソードとして電流密度
250A/dm2にて1.0秒間電解したあと、次のタン
クで50℃の硫酸亜鉛500g/l、硫酸ナトリウム3
0g/l、硫酸10g/lの溶液にて電流密度100A
/dm2にて4秒間電解し、水洗乾燥した。比較のためア
ノードとしての電流密度を0A/dm2としたものを同時
に処理し、評価した。
【0017】このようにして得られた種々の亜鉛めっき
アルミニウム板に対して、下記の評価試験を行った。 (1)めっき密着性:めっきにセロテープを張り付け、
その上から消しゴムでこすり、中の空気を押し出したあ
と急激にセロテープを剥離し、めっきがセロテープ側に
付着してくるか否かでめっきの密着性を調べた。評価
は、剥離なし(◎印)と剥離あり(××印)で行った。 (2)溶接性:図2の(a)に示すように、片側に本発
明の亜鉛めっきアルミニウム合金を酸化膜が内側になる
ように使用し、片側に比較材を重ねたもの、図2の
(b)のように両側とも酸化膜を内側になるように重ね
たものおよび図2の(c)に示すように比較材同士を重
ねたものを準備して、接触抵抗値および連続打点性を調
査した。これらの試験方法を以下に示す。
【0018】(接触抵抗値)図2に示すように上下一対
の溶接電極(5)の間に2枚重ねした供試材を挟み、電
極(5)の間に1Aの直流電流を通電し、板−板間の電
圧を測定した。接触抵抗値は実測した電流および電圧か
ら演算で求めた。(繰り返し5の平均値を求めた。) (連続打点性)単相交流、定置式のスポット溶接機を用
い、下記の溶接条件で溶接を行った。
【0019】 基本条件: 電極;Cu−Cr合金(40R)20φ 加圧力;300kgf スクイズ時間;30サイクル 通電時間;8サイクル(アップロープ:3+本通電:
5) 保持時間;20サイクル 連続打点条件:打点速度;1点/2秒 連続打点性評価:20打点毎に2本ずつの引張剪断試験
片を採取し、2体の平均引張強さが240kgfを満足
する最大溶接点数を電極寿命とした。以上の評価結果を
表1に示す。表から明らかなように、本発明の亜鉛めっ
きアルミニウム板は、比較材と比べて格段に優れた溶接
の連続打点性を示す。まためっき密着性も優れている。
【0020】
【表1】
【0021】
【発明の効果】本発明の亜鉛系めっきを行ったアルミニ
ウム板を用いることによって抵抗溶接性や溶接部の耐食
性を飛躍的に向上させることができ、また塗装あるいは
塗装耐食性と両立させることができるようになり、溶接
作業の効率が大いに高められるメリットは大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルミニウム板の構成例を示す。
(a)はアルミニウムおよびアルミニウム合金の片面を
アノード処理し、両面に単相の亜鉛系めっきを施した
例。(b)はアルミニウム板の片面をアノード処理し、
両面に複層の亜鉛系めっきを施した例。
【図2】溶接性試験におけるアルミニウム板の材料の組
み合わせを示す。(a)一方が本発明の亜鉛めっきアル
ミニウム板で酸化膜を溶接接合面にして、他方に比較材
を重ねたもの、(b)は、両方とも本発明の板で、酸化
膜を接合面に重ね合わせたもの、(c)は、比較材同士
を重ね合わせたもののそれぞれを示す図である。
【符号の説明】
1 アルミニウム板 2 酸化膜 3 亜鉛系めっき 4 別の亜鉛系めっき 5 溶接用電極

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 亜鉛系めっきを施したアルミニウム板に
    おいて、その片面のアルミニウム板と最下層の亜鉛めっ
    きとの間に厚さ30〜200Åの酸化皮膜を有する抵抗
    溶接性に優れたアルミニウム板。
  2. 【請求項2】 アルミニウム板の一方の面を、温度が常
    温〜80℃で遊離酸3〜300g/l(硫酸換算)を含
    む処理液中でアノード処理し、厚さ30〜200Åの酸
    化皮膜を生成させ、次に板の両面に亜鉛系めっきを施す
    ことを特徴とする抵抗溶接性に優れたアルミニウム板の
    製造方法。
JP6671793A 1993-03-25 1993-03-25 抵抗溶接性に優れたアルミニウム板とその製造方法 Withdrawn JPH06280094A (ja)

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