JPH06306534A - 耐圧強度とネックドイン性の良好なdi缶用表面処理原板及び製造方法 - Google Patents

耐圧強度とネックドイン性の良好なdi缶用表面処理原板及び製造方法

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JPH06306534A
JPH06306534A JP9983993A JP9983993A JPH06306534A JP H06306534 A JPH06306534 A JP H06306534A JP 9983993 A JP9983993 A JP 9983993A JP 9983993 A JP9983993 A JP 9983993A JP H06306534 A JPH06306534 A JP H06306534A
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pressure resistance
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steel
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JP9983993A
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Teruaki Yamada
輝昭 山田
Masahiko Oda
昌彦 織田
Yutaka Takahashi
豊 高橋
Akihiko Inoue
昭彦 井上
Kazuya Ezure
和哉 江連
Ryoichi Yoshihara
良一 吉原
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐圧強度とネックドイン性の良好なDI缶用
表面処理原板ならびに製造方法を提供することである。 【構成】 (1) C:0.0050〜0.0250%、S
i:≦0.30%、Mn:0.05〜0.60%、P:
≦0.030%、S:≦0.025%、sol.Al:0.
002〜0.100%、N:≦0.0100%、B:0
〜(0.0010+1.8×N%)%、残部不可避的不
純物及び鉄よりなり、鋼板の固溶C量が0.0040%
以上含有し、伸び率3%の追加圧延予歪後200℃×1
0min の熱処理後のY.Pと伸び率50%の追加圧延予
歪後、BH熱処理した後のY.Pとの差が24kgf/mm2
以下であることを特徴とする耐圧強度とネックドイン性
の良好なDI缶用表面処理原板。(2) 通常の連続焼鈍法
で冷却条件を制御して製造する方法。(3) 急速加熱短時
間のコンパクトな連続焼鈍法で冷却条件を制御して製造
する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は錫メッキが施されるDI
缶用表面処理原板において、缶の耐圧強度とネックドイ
ン性の良好なDI缶用表面処理原板及び製造方法に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】錫メッキが施されるDI缶用表面処理原
板は、過去においては、特開昭61−243124号公
報、特開昭53−48913号公報に示されるような箱
焼鈍法で製造されたイヤリング性を改良した等軸粒のア
ルミキルド(Al−K)鋼や古くからある延伸粒のAl
−K鋼が適用され、テンパー度が1〜2(以下T−1,
T−2と記す)程度の軟質で非時効性の鋼板であった。
その後、鋼板の板厚を減少させ、DI缶の軽量化が進め
られた。この軽量化を行うに当たり、DI缶のボトム部
の内圧に対する耐圧強度不足を補うため、従来から製造
されていたAl−K鋼を連続焼鈍で製造するT−4CA
と称される硬質でBH性のある鋼板に切り替えられ適用
されてきた。
【0003】最近では、DI缶の軽量化はより一層の進
展が望まれている一方、DI缶のトップ部(ネックドイ
ン部)の径は、缶蓋に使用されるAl(アルミニウム)
板のコストダウンのため、小径化が行われ、多段ネック
ドイン加工が施されるようになり、ついには、4段ネッ
クドイン加工が採用されはじめた。しかし、現状のDI
缶用素材として供給されているT−4CAでは、DI缶
のより一層の軽量化も、また、4段ネックドイン化も、
何れも問題があり進展が停滞している状況にある。その
理由は、ボトム部の耐圧強度の観点からはより一層の軽
量化を図るためには鋼板の強度をより高くする必要があ
る一方、ネックドイン加工性の観点からは、鋼板強度は
できる限り低いことが必要で、両立する範囲には限界が
あり、現状の3段ネックドイン加工でのより一層の軽量
化においても、また、現状の軽量化での4段ネックドイ
ン加工の採用においても、現状のT−4CAでは両立す
る範囲を超えてしまうからであると推察される。
【0004】尚、ネックドイン加工時のトラブルは、本
発明者等の検討結果では、より一層の軽量化のために鋼
板の強度を高くした鋼板では、ネックドイン加工時の鋼
板の変形抵抗が高くなるため、ネックドイン部の鋼板の
座屈強度(この場合の座屈強度は鋼板の強度の寄与率は
小さく形状因子で支配されると推定される)を超え、座
屈を起こし、しわが発生するというトラブルであるとの
考えに達した。
【0005】以上述べたように、より優れた金属容器と
してのDI缶を作るには、まだ、充分な特性を持ったD
I缶用の表面処理原板はないのである。この問題を解決
するための、耐圧強度とネックドイン性の良好なDI缶
用表面処理原板ならびに製造方法の提供が強く望まれて
いる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】このような現状から本
発明が解決しようとする課題は、耐圧強度とネックドイ
ン性の良好なDI缶用表面処理原板ならびに製造方法を
提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決するために、DI缶の耐圧強度とネックドイン性
を両立させ得る鋼板特性があり得るのか、また、その達
成手段は何か、等について、種々検討した。その結果両
立する耐圧強度とネックドイン性の良好なDI缶用表面
処理原板及びその製造方法を初めて見いだした。
【0008】即ち、本発明の要旨は下記の通りである。 (1) 重量%で、C:0.0050〜0.0250%、S
i:≦0.30%、Mn:0.05〜0.60%、
P :≦0.030%、S:≦0.025%、
sol.Al:0.002〜0.100%、N:≦
0.0100%、B:0〜(0.0010+1.8×N
%)%、残部不可避的不純物及び鉄よりなり、鋼板の固
溶C量が0.0040%含有し、Y.P(3%BH)と
Y.P(50%BH)との差が24kgf/mm2 以下である
ことを特徴とする耐圧強度とネックドイン性の良好なD
I缶用表面処理原板。 (2) 重量%で、C:0.0050〜0.0250%、S
i:≦0.30%、Mn:0.05〜0.60%、
P :≦0.030%、S:≦0.025%、
sol.Al:0.002〜0.100%、N:≦
0.0100%、B:0〜(0.0010+1.8×N
%)%、残部不可避的不純物及び鉄よりなる鋳片を、連
続熱間圧延機で熱延鋼帯とし、87〜94%の冷間圧延
率で冷間圧延を行い、連続焼鈍法で再結晶温度〜850
℃で再結晶焼鈍を行い、その後、室温までの冷却に当た
り、500〜450℃の温度域を5秒以下で冷却し、鋼
板の固溶C量を0.0040%以上含有させ、その後調
質圧延を施し、鋼板のY.P(3%BH)とY.P(5
0%BH)との差を24kgf/mm2 以下とすることを特徴
とする耐圧強度とネックドイン性の良好なDI缶用表面
処理原板の製造方法。 (3) 前項(2) 記載の方法において、連続焼鈍時に、少な
くとも500℃以上の温度域を100〜2500℃/s
で加熱し、再結晶温度〜900℃で0〜5秒の保定を行
い再結晶焼鈍することを特徴とする耐圧強度とネックド
イン性の良好なDI缶用表面処理原板の製造方法。
【0009】以下に本発明について詳細に述べる。本発
明者等は、先ず、一方でより高い強度が求められ、他方
でより軟質であることが求められると言った相反するこ
とが要求されるDI缶の耐圧強度とネックドイン性を両
立させ得る鋼板特性があり得るのかについて検討し、そ
の可能性があることがわかった。
【0010】このDI缶の耐圧強度とネックドイン性を
両立させ得る鋼板特性は、たしかに、一方でより高い強
度が、他方でより軟質であることが要求されることはそ
の通りであるが、本発明者等は、その可能性も求めて、
DI缶の耐圧強度とネックドイン部の強度とは、全く同
じものであるのか否かについて検討した。その結果、本
発明者等は、この両方の強度は同じ強度ではなく、両立
させ得る鋼板特性があり得るとの結論に達した。以下
に、両立させ得る考え方について説明する。
【0011】DI缶の耐圧強度は、DI加工された後B
H熱処理相当の焼き付け塗装が施されたDI缶のボトム
部の鋼板の変形抵抗で、その変形抵抗は、ボトム部のド
ーム加工が行われ数%の加工後BH熱処理が施された部
位の変形抵抗である。一方、ネックドイン部の強度は、
絞り成形後アイアニング(ironing)加工が施され板厚歪
で約40%(伸び率では約67%に相当)もの塑性加工
後BH熱処理が施された部位の変形抵抗である。
【0012】従来の考えは、DI缶の耐圧強度とネック
ドイン部の強度とは、原板の強度に比例し、どちらも、
原板強度が高いと高くなる。従って、鋼板の強度上昇に
よる軽量化と鋼板の軟質化によるネックドイン性の向上
は、両立しないと考えられていた。本発明者等は、鋼の
性質について、種々検討した結果、この両方の強度は、
必ずしも同じものではなく、その特性値は各々独立して
変え得る可能性のある因子であるとの考えに達した。即
ち、本発明者等の考えは、これらの強度は、どちらも予
変形後BH熱処理が施された後の変形抵抗という点では
同じであるが、予変形の歪量が大きく異なるという大き
な差異があり、異なる特性値である。従って、独立して
変え得る可能性があるとの考えである。具体的には、数
%の加工後のBH熱処理後の変形抵抗がより高く、且
つ、板厚歪で約40%の加工後のBH熱処理後の変形抵
抗がより低い鋼であればよいとの考えである。
【0013】本発明者等は、この考えに基づき、先ず、
DI缶の耐圧強度、ネックドイン性と従来のT−4CA
ならびに種々試作した鋼を用い、本発明が目標とする鋼
の具体的な材質指標を明らかにするための検討を行っ
た。種々検討の結果、DI缶の耐圧強度とネックドイン
部の強度とは、鋼板のY.P(3%BH)とY.P(5
0%BH)とで代表し得ることが判明し、且つ、本発明
が目標とする耐圧強度とネックドイン性の良好なDI缶
用表面処理原板鋼板は、「鋼板のY.P(3%BH)と
Y.P(50%BH)との差を24kgf/mm2以下とする
こと」で可能となることを見いだしたものである。
【0014】尚、DI缶のネックドイン部の強度は、板
厚歪で約40%(伸び率では67%)もの極めて高い歪
を与えた後の変形抵抗を本来評価するのが好ましいが、
種々の鋼板について調査した結果、伸び率で50%の
時の変形抵抗でもって、板厚歪40%の変形抵抗の測定
値の代用が充分に可能なこと、板厚歪で40%もの高
い歪が付与された後の変形抵抗(JIS−#5試験片に
よる降伏応力)の測定は、引張り試験片の加工精度等の
影響を受け易く測定値にバラツキが生じること、からネ
ックドイン部の強度は、鋼板のY.P(50%BH)で
もって、指標値とした。
【0015】従来のDI缶用の鋼について調査した結
果、これまで軽量化のために使用されてきたSDI用T
−4CAは、鋼板のY.P(3%BH)とY.P(50
%BH)との差(以下、ΔY.P(50%BH−3%B
H)と記す)は26〜35kgf/mm2 で、以前に使用され
ていた箱焼鈍のAl−K鋼はこの差は35〜45kgf/mm
2 と極めて高く、何れも、本発明が目標とする24kgf/
mm2 以下のものがなかった。尚、本発明鋼は、何れも2
4kgf/mm2 以下で、従来鋼よりも大幅に低く、また、耐
圧強度とネックドイン性の良好なDI缶用表面処理原板
鋼板である。
【0016】次に、「鋼板のΔY.P(50%BH−3
%BH)を24kgf/mm2 以下とする」メタラジー手段に
ついて述べる。本発明者等は、達成するメタラジー手段
について、検討し、ついに、本発明の「C:0.005
0〜0.0250%、好ましくは0.0060〜0.0
150%、のAl−K鋼を用い、鋼板の固溶C量を0.
0040%以上、好ましくは0.0050%以上含有さ
せる」ことで上記ΔY.Pの達成が可能であることを見
いだしたのである。本発明の方法の着想点は、いわゆる
鋼板の焼き付け硬化量(BH量)は、鋼板中の固溶C量
が同じであれば、予変形量によらず常に一定であると考
えるのは間違いで、予変形歪量に従って変化し、Y.P
(3%BH)はいわゆるBH量と同様に鋼板中の固溶C
量に比例するが、一方のY.P(50%BH)は、可動
転位が非常に多いので固溶Cが増加しても殆ど増加しな
いとの観点である。
【0017】この着眼の妥当性を検討するため、固溶C
量を多くした鋼について、伸び率3%,50%の追加圧
延を行い、BH熱処理を行って、BH熱処理前後のY.
P差を調査した。その結果、追加圧延量が伸び率3%の
時のY.P差は固溶C量に比例し高くなるが、伸び率5
0%追加圧延の時は固溶C量が多くなってもY.P差は
全く増加せずほぼゼロという極めて興味ある結果が得ら
れた。即ち、固溶C量を増加させることによって、鋼板
のΔY.P(50%BH−3%BH)を顕著に低減でき
ることがわかった。図1は、種々のC含有量のAl−K
鋼の熱延鋼帯を91%の冷間圧延率で冷延鋼板とした
後、連続焼鈍で固溶C量を変化させた焼鈍板を調質圧延
した表面処理原板の、固溶C量と鋼板のΔY.P(50
%BH−3%BH)との関係を図示したものである。即
ち、ΔY.P(50%BH−3%BH)は、固溶C量を
0.0040%以上とすることで、24kgf/mm2 以下と
することができ、本発明の鋼板が目標とする特性値が得
られることがわかる。
【0018】以下に鋼板の構成条件について詳細に述べ
る。Cは、前述の固溶C量を従来の鋼より多くする上で
極めて重要な元素で、0.0050%未満では目標とす
る固溶C量の40ppm 以上が得られなくなるので、0.
0050%を下限とした。また、0.0250%超で
は、連続焼鈍の冷却条件を板形状を確保できる範囲内で
は冷却速度を速くしても、冷却中に固溶Cはセメンタイ
トとして析出してしまい、目標とする固溶C量の40pp
m 以上が得られなくなるので、0.0250%を上限値
とした。尚、より良好な耐圧強度とネックドイン性を得
るには鋼板の固溶C量を0.0050〜0.0140%
とすることが望ましく、そのためには、C含有量を0.
0060〜0.0150%とするのが好ましい。また、
C含有量を0.0150%≦にすれば、セメンタイトの
量が少なくなりフランジ加工性も向上する。
【0019】Si,Mn,P,Sは、何れも、鋼板の耐
食性に大きく影響を及ぼす元素で、耐食性の観点から、
それぞれ、≦0.30%,≦0.60%,≦0.30
%,≦0.25%とする必要がある。尚、Mnは、熱延
時の耳荒れ性の観点から、少なくとも0.05%以上含
有する必要があるので、下限値を0.05%とした。他
のSi,P,Sは少なくても障害となることがないので
下限値を規制しなかった。sol.Alは、脱酸剤として用
いられ、0.002%は残留するので下限値を0.00
2%とした。また、0.100%超になると鋳造時に溶
鋼の空気酸化が起こり易くなり介在物量が増え、加工性
やメッキ品質をも劣化させるようになるので0.100
%を上限値とした。
【0020】Nは、0.0100%超含有すると結晶粒
の細粒化が顕著になりプレス加工性が劣化するので上限
値を0.0100%とした。尚、Nはいくら少なくと
も、材質に悪影響を及ぼすことがないので特に規制する
必要がない。Bは、NをBNとして固定し鋼板を軟質化
したい時には適宜添加すればよい。B含有量が0.00
10+1.8×N%超になるとBの固溶強化による硬質
化が顕著になるので、上限値を0.0010+1.8×
N%とした。
【0021】固溶C量は、本発明の重要なポイントの1
つで、図1に示すようにΔY.P(50%BH−3%B
H)を24kgf/mm2 以下にするには、0.0040%以
上とする必要がある。尚、固溶C量は多くても不都合な
点がないので上限を特に規制しなかった。
【0022】鋼板のY.P(3%BH)とY.P(50
%BH)との差、即ち、ΔY.P(50%BH−3%B
H)は、本発明の最も重要なポイントで、24kgf/mm2
超では従来のT−4CAに比べ、より良好な耐圧強度と
ネックドイン性が得られなくなるので、上限値を24kg
f/mm2 とした。尚、ΔY.P(50%BH−3%BH)
は、低い方が良好な耐圧強度とネックドイン性が得られ
るので、下限を規制しなかった。
【0023】以下、鋼板の構成条件以外の製造条件につ
いて詳細に述べる。 〈請求項(2) の製造条件〉鋳片の製造条件は、請求項
(1) の鋼の成分が得られる方法であればどのような方法
でもよく、特に規制する必要はない。熱延条件も、特に
規制する必要がなく、通常の熱延条件でよく、また、省
エネルギーのための連続鋳造で製造された熱片を直接熱
間圧延を行う方法でも、熱片を加熱炉に挿入した後熱間
圧延をする方法でもよい。また、巻き取り温度も特に規
制する必要がないが、軟質材を得ようとする場合は中高
温巻き取りを採用するのがよい。
【0024】冷間圧延率は、DI缶のイヤリングに大き
く影響するので、87〜94%とする必要がある。尚、
ゼロに近いイヤリング率を得るためには、鋼の成分、熱
延条件、焼鈍条件を考慮し、微調整をするのが好まし
い。
【0025】連続焼鈍の再結晶焼鈍条件は、通常の連続
焼鈍法で再結晶温度〜850℃で再結晶焼鈍を行い、そ
の後、室温までの冷却に当たり、500〜450℃の温
度域を5秒以下、好ましくは1秒以下で冷却し、鋼板の
固溶C量を0.0040%以上、好ましくは0.005
0%以上含有させる必要がある。焼鈍温度は、再結晶温
度未満では、加工性が劣化し、また、850℃超では結
晶粒径が異常に大きくなりDI缶の肌荒れが生じるよう
になるので再結晶温度〜850℃に規制した。再結晶焼
鈍後の室温までの冷却に当たり、500〜450℃の温
度域の滞在時間が5秒超になると、セメンタイトの析出
が起こり、鋼板の固溶C量を0.0040%以上含有さ
せることが困難となるので、少なくとも、この温度域の
滞在時間を5秒以下と規制する必要がある。尚、より高
い固溶C量を含有させるには、この温度域の滞在時間を
1秒以下とするのがよい。調質圧延は、必要に応じ施せ
ばよく、特に規制する必要はない。
【0026】〈請求項(3) の製造条件〉請求項(3) は、
請求項(2) に示すような通常使用されている連続焼鈍設
備を使用して製造する方法に比べ全焼鈍時間が極めて短
く、且つ、高温部での滞在時間が短いため板厚の薄い材
料の焼鈍が容易であるという特徴を持つ超急速加熱短時
間連続焼鈍設備で焼鈍する製造条件に関するものであ
る。連続焼鈍の再結晶焼鈍条件以外は、請求項(2) と同
じである。連続焼鈍の再結晶焼鈍は、少なくとも500
℃以上の温度域を100〜2500℃/sで加熱し、再
結晶温度〜900℃で0〜5秒の保定を行い再結晶焼鈍
する必要がある。加熱速度は、100℃/s未満のよう
な中途半端な急速加熱では、高温部での滞在時間が長く
なり極薄材の焼鈍が困難となるばかりではなく、再結晶
温度の上昇や極めて0〜5秒のような短時間保定で充分
に軟質とすることが難しくなるので、下限値を100℃
/sとした。再結晶焼鈍温度は、再結晶温度未満では、
加工性が劣化し、また、900℃超では結晶粒径が異常
に大きくなりDI缶の肌荒れが生じるようになるので再
結晶温度〜900℃に規制した。均熱時間は、5秒超に
なると高温部での滞在時間が長くなり極薄材の焼鈍が困
難となるので上限値を5秒とした。尚、本発明の方法で
は保定時間が0秒でも充分に軟質な鋼板が得られるので
下限値を0秒とした。
【0027】
【実施例】以下に本発明の効果を実施例により説明す
る。表1及び表2に示す成分、連続熱延、冷間圧延、連
続焼鈍、調質圧延、条件で0.245mmの表面処理原板
を製造した。製造した表面処理原板の固溶C量、HR3
0T、ΔY.P(50%BH−3%BH)を測定し、ま
た、Snメッキ後DI性能の調査を行いその結果を表2
に併記した。
【0028】
【表1】
【0029】
【表2】
【0030】表1において、鋼Aは、C量が0.002
5%と低く外れた比較例の成分範囲の製造条件のもので
ある。鋼Bは、C量が0.0510%と外れた従来のT
−4CAの成分範囲の製造条件のものである。鋼C,
D,E,Fは、本願の発明の方法の範囲内の製造条件の
もので、鋼C,D,EはCを変化させた成分例のもの
で、鋼Fは本願の発明の方法の範囲でBを0.0018
%添加した成分例のものである。
【0031】表2において試料1は比較例で固溶C量が
13ppm と低くΔY.P(50%BH−3%BH)が3
5kgf/mm2 と高く目標とする固溶C量、ΔY.P(50
%BH−3%BH)が得られていない。また、DI性能
も耐圧強度が不足し、DI缶用の用途には使用できな
い。試料2は従来例で固溶C量が25ppm と低くΔY.
P(50%BH−3%BH)が29kgf/mm2 と高く目標
とする固溶C量、ΔY.P(50%BH−3%BH)が
得られていない。また、DI性能も耐圧強度及びネック
ドイン性が不充分で、より激しい加工のDI缶用の用途
には使用できない。
【0032】試料3,4,5,6,7は、請求項(2) の
本発明の方法の実施例で、何れも目標とする固溶C量、
ΔY.P(50%BH−3%BH)が得られている。ま
た、DI性能も耐圧強度及びネックドイン性が両立して
おり、より厳しい加工のDI缶用の用途には使用でき
る。試料8は、請求項(3) の本発明の方法の実施例で、
全焼鈍時間が微かに数秒という極めてコンパクトな連続
焼鈍法でも目標とする固溶C量、ΔY.P(50%BH
−3%BH)が得られている。また、DI性能も耐圧強
度及びネックドイン性が両立しており、より厳しい加工
のDI缶用の用途に使用できる。
【0033】以上の実施例の結果から明らかなように、
本発明の鋼板は耐圧強度とネックドイン性が良好で、よ
り厳しいDI缶用表面処理原板として優れているかがよ
くわかる。また、通常の連続焼鈍設備での請求項(2) な
らびに、極めてコンパクトな連続焼鈍法での請求項(3)
の方法で、本発明の耐圧強度とネックドイン性が良好
で、より厳しいDI缶用表面処理原板が製造できること
がわかる。
【0034】
【発明の効果】以上に本発明について詳細に説明した
が、本発明の鋼板は、耐圧強度とネックドイン性が良好
で、より厳しい成形のDI缶に適用され優れた効果が発
揮でき、通常の連続焼鈍設備(請求項(2))での方法、な
らびに、極めてコンパクトな連続焼鈍法(請求項(3))で
の方法で、本発明の鋼板を製造することが可能となり、
その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】固溶C量とΔY.P(50%BH−3%BH)
との関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 井上 昭彦 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 江連 和哉 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内 (72)発明者 吉原 良一 兵庫県姫路市広畑区富士町1番地 新日本 製鐵株式会社広畑製鐵所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C :0.0050〜0.0250%、 Si:≦0.30%、 Mn:0.05〜0.60%、 P :≦0.030%、 S :≦0.025%、 sol.Al:0.002〜0.100%、 N :≦0.0100%、 B :0〜(0.0010+1.8×N%)%、 残部不可避的不純物及び鉄よりなり、鋼板の固溶C量が
    0.0040%以上含有し、伸び率3%の追加圧延予歪
    後200℃×10min の熱処理(以下この熱処理はBH
    熱処理と記す)後のY.P(以下このY.PをY.P
    (3%BH)と記す)と、伸び率50%の追加圧延予歪
    後、BH熱処理した後のY.P(以下このY.PをY.
    P(50%BH)と記す)との差が24kgf/mm2 以下で
    あることを特徴とする耐圧強度とネックドイン性の良好
    なDI缶用表面処理原板。
  2. 【請求項2】 重量%で、 C :0.0050〜0.0250%、 Si:≦0.30%、 Mn:0.05〜0.60%、 P :≦0.030%、 S :≦0.025%、 sol.Al:0.002〜0.100%、 N :≦0.0100%、 B :0〜(0.0010+1.8×N%)%、 残部不可避的不純物及び鉄よりなる鋳片を、連続熱間圧
    延機で熱延鋼帯とし、87〜94%の冷間圧延率で冷間
    圧延を行い、連続焼鈍法で再結晶温度〜850℃で再結
    晶焼鈍を行い、その後、室温までの冷却に当たり、50
    0〜450℃の温度域を5秒以下で冷却し、鋼板の固溶
    C量を0.0040%以上含有させ、その後調質圧延を
    施し、鋼板のY.P(3%BH)とY.P(50%B
    H)との差を24kgf/mm2 以下とすることを特徴とする
    耐圧強度とネックドイン性の良好なDI缶用表面処理原
    板の製造方法。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の方法において、連続焼鈍
    時に、少なくとも500℃以上の温度域を100〜25
    00℃/sで加熱し、再結晶温度〜900℃で0〜5秒
    の保定を行い再結晶焼鈍することを特徴とする耐圧強度
    とネックドイン性の良好なDI缶用表面処理原板の製造
    方法。
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