JPH0630785A - αカテニンに対するモノクローナル抗体 - Google Patents
αカテニンに対するモノクローナル抗体Info
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Abstract
該モノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ、およ
び該モノクローナル抗体を含有する免疫化学的測定試薬
を提供する。 【構成】 αカテニンを抗原としてモノクローナル抗体
を作製し、各種動物の正常細胞およびヒト癌細胞のαカ
テニンの発現を測定。 【効果】 ヒト癌細胞Pc 9(肺腺癌)にαカテニンの
発現が認められず、癌細胞の移転能の判定試薬として期
待される。
Description
モノクローナル抗体、該モノクローナル抗体を産生する
ハイブリドーマおよび該モノクローナル抗体を含有する
免疫化学的測定試薬に関するもので、医薬の分野で利用
される。
間の相互作用にかかわる細胞接着分子およびその機能の
重要性について大きな関心が払われている。接着分子は
その構造の類似性からカドヘリンファミリー、イムノグ
ロブリンファミリー、インテグリンファミリー、セレク
チンファミリーなどに分類されており、接着を通じて細
胞の発生、分化、炎症、癌転移などの生命現象の調節、
維持に深く関係している。
に依存して機能する膜貫通型の細胞接着分子である。胎
児期に特異的に発現することから、形態形成に重要な分
子とされ、現在までにおもにE型(上皮組織)、N型
(神経組織)、P型(胎盤)、L−CAMの四種につい
て解析が進められている(Takeichi, M. Science, 251,
1451-1455, 1991)。抗カドヘリン抗体を用いた免疫組
織学により、初期のころからカドヘリン分子がアドヘレ
ンスジャンクション(以下AJと略す)と呼ばれる細胞
間接着装置に濃縮していることが示されてきた。また近
年の遺伝子工学の進歩によりカドヘリンcDNAの単離
が行われ、その一次構造が明らかとなり、接着の機構を
分子レベルで明らかにすることが可能になった(Nagafu
chi, A. etal., Nature, 329, 341-348, 1987) 。以前
からE型カドヘリンに対する抗体を用いた免疫沈降実験
により、この分子には分子量 102kd、88kd及び80kdの三
種類の蛋白質が結合していることが知られており(Peyr
ieras, N. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, 82,
8067-8071,1985) 、分子量の大きいものから順にα、
β、γカテニンと呼ばれている (Ozawa, et al., EMBO
J., 8, 1711-1717, 1990) 。
ついては緻密な解析が行われたが、これまでの研究は可
溶化したカドヘリン分子について行われてきたものであ
るため、実際に機能しているカドヘリン分子とカテニン
がどのような関係にあるのか、またこれらの複合体がカ
ドヘリンの機能に対しどのような機能を果たしているの
かについてはほとんど情報が得られていない。
離する方法を確立し、この単離AJに分子量 102kdのカ
ドヘリン結合蛋白質(CAP 102)が大量に濃縮してい
ることを報告した。さらにこの蛋白質の精製、その部分
アミノ酸配列の決定、ポリクローナル抗体の作製、次い
でマウスCAP 102 cDNAの単離にも成功し、この
分子がビンキュリンと相同性を有し、実際に機能してい
るカドヘリンと結合していることを初めて示唆した(Na
gafuchi, A. et al., Cell, 65, 849-857, 1991)。その
後αカテニンcDNAの単離が報告され、CAP 102と
同じ分子であることが明らかとなった(Herrenknecht,
K. et al., Proc. Natl. Acad. Sci.USA, 88, 9156-916
0, 1991) 。しかしヒトαカテニンの構造は未だ不明で
ある。
着装置に局在する蛋白質で、これまで精力的な研究がな
されてきたものである。αカテニンの一次構造がビンキ
ュリンと相同性を有することから、αカテニン分子領域
の機能、他のAJ構成因子との相互作用の可能性などに
ついていろいろと推察されている。しかし、αカテニン
が相互作用する因子、カドヘリンとの相互作用に必要な
領域、カドヘリンを介した細胞接着の制御機構、αカテ
ニンの誘導の機構およびそれが生体内で果たしている役
割については未だよくわかっておらず、その解析が待た
れている。
細胞レベル、分子レベルで盛んに研究されており、その
複雑な機序が解明されつつあるが、未だ不明である。癌
細胞の転移に関与すると考えられている因子の一つに細
胞接着分子がある。前記の接着分子ファミリーの各種の
接着分子と癌細胞転移との相関については多くの研究、
報告がみられるものの明確な解答は得られていない。癌
細胞の転移機構解明のためにも、転移予防のためにも癌
研究の分野に於いて、臨床の場において癌転移性を判断
する明確なメルクマールの開発が強く要望されている。
また本発明者らは、抗ラットαカテニンポリクローナル
抗体を作製し、ウエスタンブロット法への利用について
報告したが、このポリクローナル抗体は免疫組織染色法
に適用できないという大きな欠点を有していた。αカテ
ニンの生理学的意義解明手段として免疫組織染色法にも
適用でき、ヒトαカテニンとも反応性を有する抗体の作
製が望まれていた。
明の目的は免疫組織染色に使用できる、αカテニンを認
識するモノクローナル抗体および該モノクローナル抗体
を産生するハイブリドーマを、さらに該モノクローナル
抗体を用いて癌細胞のαカテニン量を測定することによ
り癌細胞の転移能を判定する免疫化学的測定試薬を提供
することにある。
子の一つE型カドヘリンに結合している蛋白質αカテニ
ン(マウス由来)の構造を解明した。次いでカドヘリン
とαカテニンとの相互作用の研究の結果、αカテニンは
カドヘリンおよび他のAJ構成因子と強い相互作用を有
し、カドヘリンを介した細胞接着の制御機構に関与する
ことを報告した。さらにその生理学的研究のためマウス
αカテニンを抗原としてモノクローナル抗体を作製しス
クリーニングの結果、ヒトを始め各種動物のαカテニン
に対し反応性を有し、さらに免疫組織染色法にも適用で
きるモノクローナル抗体の作製に成功した。ヒト癌細胞
について研究したところ驚くべきことに、これまで調べ
た通常培養細胞においては一度も同定されたことのない
αカテニン欠損株を見い出した。このことからαカテニ
ン発現量の変化と癌細胞移転との相関の可能性が示唆さ
れ本発明を完成した。すなわち、本発明はαカテニンを
認識するモノクローナル抗体、該モノクローナル抗体を
産生するハイブリドーマ細胞および該モノクローナル抗
体を用いたαカテニンの免疫化学的測定試薬に関する。
動物のαカテニンを抗原とし、必要に応じてキャリアー
蛋白との複合体を作り、これを動物に接種して免疫す
る。上記免疫動物の脾臓あるいはリンパ節から得られた
抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合し、αカテニンに強い
特異性を示す抗体を産生するハイブリドーマを選択する
ことにより調製される。その操作は従来既知の方法に準
ずればよい。
手法あるいは化学合成手法による生産品などいずれも使
用できる。遺伝子組換手法によるαカテニンの調製は、
αカテニンをコードするcDNAをαカテニンの発現に
適したベクターのプロモター下流に制限酵素とDNAリ
ガーゼを用いる公知の方法により再結合して組換え発現
ベクターを作製することでできる。ベクターは宿主内で
複製、増幅可能であれば特に限定されない。プロモータ
ーおよびターミネーターに関してもαカテニンをコード
する塩基配列の発現に用いられる宿主に対応したもので
あれば特に限定されず、宿主に応じて適切な組み合わせ
も可能である。
ーはコンピテント細胞法(J. Mol.Biol., 53, 154, 197
0)、リン酸カルシウム法(Science, 221, 551, 1983
)、などにより宿主に導入し、形質転換体が作製され
る。宿主としては大腸菌および動物細胞などが用いら
れ、得られた形質転換体はその宿主に応じた適切な培地
中で培養される。培養は通常20℃〜45℃、pH5〜8の範
囲で行われ、必要に応じて通気、攪拌が行われる。培養
物からのαカテニンの分離、精製は公知の分離、精製法
を適宜組み合わせて実施すれば良い。これらの公知の方
法としては塩析、溶媒沈殿法、透析ゲル炉過法、電気泳
動法、イオン交換クロマトグラフィ、アフィニティクロ
マトグラフィー、逆相高速液体クロマトグラフィなどが
挙げられる。天然精製品は各種動物の臓器を原料として
Tsukita らの方法(Tsukita,S. et al., J. Cell Bio
l., 108, 31-41, 1989)に従い、αカテニンを調製する
ことができる。αカテニンは純品であることが好ましい
が、αカテニンを含む分画が用いられる場合もある。原
料臓器はいずれの臓器も使用できるが調製のしやすさか
ら肝臓が好ましい。動物の種類はヒトが好ましいが、入
手の容易さからラット、マウスでもよい。
ることが好ましいが、部分構造を有するフラグメントあ
るいはペプチドであってもよく、αカテニンの全アミノ
酸配列から適宜選択することができる。フラグメントあ
るいはペプチドの調製は化学合成法、上記遺伝子組換法
あるいは天然物の分解の方法などが用いられる。抗原と
キャリア蛋白の複合体の調製は種々の縮合剤を用いるこ
とができるが、グルタルアルデヒド、カルボジイミド、
マレイミド活性エステル等が使用できる。キャリア蛋白
は牛血清アルブミン、サイログロブリン、ヘモシアニン
等の常用されているものでよく、通常1〜5倍量の割合
でカップリングさせる方法が用いられる。
ウサギ、モルモットなどがあげられ、接種方法は皮下、
筋肉あるいは腹腔内に投与される。投与に際しては完全
フロイントアジュバンドや不完全フロイントアジュバン
ドと混和して投与してもよく、投与は通常2〜5週毎に
1回ずつ行われる。免疫された動物の脾臓あるいはリン
パ節から得られた抗体産生細胞は骨髄腫細胞と細胞融合
させられハイブリドーマとして単離される。骨髄腫細胞
としてはマウス、ラット、ヒト等由来のものが使用さ
れ、抗体産生細胞と同種由来のものであることが好まし
いが、異種間においても可能な場合もある。
ーラーとミルスタインの方法(Nature, 256, 495, 197
5)に従い実施できる。融合促進剤としてはポリエチレ
ングリコールやセンダイウイルスなどが挙げられるが、
通常20〜50%程度の濃度のポリエチレングリコール(平
均分子量1000〜4000)を用いて20〜40℃、好ましくは30
〜37℃の温度下、抗体産生細胞数と骨髄腫細胞数の比は
通常1:1〜10:1程度、約1〜10分間程度反応させ
ることにより細胞融合を実施することができる。
クリーニングには種々の免疫化学的方法が使用できる。
たとえば、αカテニンをコートしたマイクロプレートを
用いるELISA(Enzyme-linked immunosorbent assa
y )法、抗免疫グロブリン抗体をコートしたマイクロプ
レートを用いるEIA(Enzyme immunoassay)法、αカ
テニンを含むサンプルを電気泳動後ニトロセルロース転
写膜を用いるウエスタンブロット法、組織染色法などが
あげられる。本発明においては、組織染色法に適用可能
なモノクローナル抗体作製を目的の一つとしているの
で、ELISA法、ウエスタンブロット法および組織染
色法を併用し目的とする抗体を産生しているウエルを得
る。このようなウエルから更に例えば限界希釈法によっ
てクローニングを行いクローンを得る。ハイブリドーマ
の選別、育種は通常HAT(ヒポキサンチン、アミノプ
テリン、チミジン)を添加して、10〜20%牛胎児血清を
含む動物細胞用培地(例、RPMI1640)で行われる。
じめブリスタンを投与したBALB/Cマウスの腹腔内
へ移植し、10〜14日後にモノクローナル抗体を高濃度に
含む腹水を採取し、抗体精製の原料とすることができ
る。また、該クローンを培養し、その培養物を抗体精製
の原料とすることもできる。モノクローナル抗体の回収
は免疫グロブリンの精製法として既知の方法を用いれば
よく、たとえば、硫安分画法、PEG分画法、エタノー
ル分画法、陰イオン交換体の利用、さらにアフィニティ
クロマトグラフィなどの手段により容易に達成すること
ができる。
クローナル抗体を用いる免疫学的方法により生体試料中
のαカテニンの定性、定量を行うことができ、特に癌細
胞に適用することにより転移の診断、癌患者の予後管理
に使用することができる。免疫学的方法としては、生体
試料を必要に応じて適切に処理、たとえば細胞の分離、
αカテニンの抽出精製などした試料について、免疫組織
染色法、酵素免疫測定法、凝集法、競合法、サンドイッ
チ法など既知の方法を適用することができる。免疫組織
染色法は、例えば標識化抗体を用いる直接法、該抗体に
対する抗体の標識化されたものを用いる間接法などによ
り行ない得る。標識化剤としては螢光物質、放射性物
質、酵素、金属、色素など公知の標識物質はいずれも使
用できる。
血清、尿、腹水等の体液や痰、便などにも適用でき、必
要に応じて試料の前処理を適宜行えばよい。試料からの
αカテニンの抽出は各種緩衝液、有機溶媒などを用いる
ことができるが、好ましくはTsukita らの方法(前記文
献)に従い、低張溶液とシュクロースを用いる遠心分離
法が適切である。
gA、IgMいかなるクラスのものでもよく、また該抗
体のFc’あるいはFc領域を除去したFab’あるい
はFab画分、あるいはその重合体を用いてもよい。ま
たそのキメラ抗体であってもよい。
的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定される
ものではない。
製した。まず、抗ラットαカテニンポリクローナル抗体
をスクリーニング手段として用い、マウス肝臓cDNA
遺伝子ライブラリーから常法によりマウスαカテニンc
DNAを得た(Nagafuchi, A. et al., Cell, 65, 849-
857, 1991 )。αカテニンがマルトース結合タンパク質
との融合タンパク質との形で産生されるよう、マウスα
カテニンcDNAをpMAL−cRIベクター(NEW EN
GLANDBio Labs社)に挿入しそれを大腸菌内に導入し
た。ベクターを導入した大腸菌を選択後、IPTGによ
り誘導をかけ大量の融合タンパク質を発現させた。その
後、菌体を超音波処理で破壊しSDS−ポリアクリルア
ミド電気泳動のための試料を調製する。電気泳動の後、
融合タンパク質に対応する分子量 180kd前後のタンパク
質を電気泳動的にゲルから抽出し、これを免疫抗原とし
て使用した。
フロインドアジュバンドと混和して行い、さらに2回
(1度目の免疫から3日後と7日後)抗原のみを投与し
た。最終免疫の翌日、免疫動物から鼠蹊部リンパ節を取
り出し細胞融合に用いた。
割合で混和し、ケーラーらの方法を一部改変して、1g
のポリエチレングリコール(平均分子量4000)を1mlの
RPMI培地に溶解したものを用いて2分間反応させる
ことにより細胞融合を行った。融合細胞を24ウエルプレ
ートに植え込み、10%のHCF(ボクスイ・ブラウン
社)を含むHAT培地で9日間培養後HT培地に移行
し、更にフラスコで培養できるようになってからRPM
IまたはGIT培地(和光)で培養した。増殖の見られ
たウエルの培養上清中の抗体価を酵素抗体法により測定
し、適正なウエルから限界希釈法により求めるハイブリ
ドーマのクローニングを行った。マイクロタイタープレ
ートに計算上2個/ウエルとなるようにハイブリドーマ
を植え込み、数日後肉眼でクローン株を確認し単離し
た。目的とするモノクローナル抗体を産生するハイブリ
ドーマα18は、平成4年7月10日から通商産業省工業技
術院微生物工業研究所にFERM BP−3928とし
て寄託されている。
マイシン HAT培地 RPMI培地に以下の添加物を添加 1×10-4M ヒポキサンチン、4×10-7M アミノプテ
リン、1.6 ×10-5M チミジン HT培地 HAT培地からアミノプテリンを除いた培地。
ナル抗体を産生するクローンのスクリーニングを以下の
3種類の酵素抗体法および組織染色法により行った。 イ)方法の説明 エリザ(ELISA)法 抗原(αカテニンを含むと考えられる細胞間接着装置ア
ドヘレンス・ジャンクション(以下AJ)の各種分画ま
たはそこから精製したαカテニンをコートしたマイクロ
プレートに検体を加え、室温で30分反応させ、洗浄後ペ
ルオキシダーゼ標識抗ラット免疫グロブリン抗体を加
え、更に室温で30分反応させた。未反応の標識抗体を洗
浄後、o−フェニレンジアミン液を加え、室温で30分反
応させた後、2M硫酸を加えて反応を停止させ、490nm
の吸光度を測定した。
の各部分を含む融合タンパク質、各種細胞株や組織から
作製したサンプルをSDS−ポリアクリルアミド電気泳
動により分離した後、ニトロセルロース膜に転写した。
この膜を5%スキムミルク中でブロックした後に検体を
加え、室温で30分反応させ、膜上のタンパク質と結合し
た抗体をアマーシャム社のラット抗体用ブロッティング
検出キットを用いて検出した。
分、更に室温のアセトン中で1分間固定した。試料を1
%BSAでブロックした後に検体を加え、室温で30分反
応させた。洗浄後FITC標識の抗ラット免疫グロブリ
ン抗体を加え室温で30分反応させ、未反応の抗体を洗浄
後蛍光顕微鏡で検鏡を行った。
いると考えられる酸抽出分画、AJ単離の前段階で単離
される胆細管分画、精製αカテニンを抗原としたエリザ
法、およびαカテニンの全長を含む融合タンパク質を用
いたウエスタンブロット法、これら計4種類の酵素抗体
法の内、少なくとも3種類において陽性のwellを選抜。 2次スクリーニング:1次スクリーニング陽性株のクロ
ーニングの後、再びαカテニン全長を含む融合タンパク
質を用いたウエスタンブロットを行い、融合タンパク質
に反応し、かつその分解産物に対する反応性の異なるク
ローンを選抜。3次スクリーニング:以上で選抜された
細胞株を再度クローニングし、その培養上清とヒトを含
むいろいろな種の各種臓器、細胞株との反応性をウエス
タンブロット法、組織染色法を用いて検討した。
株を予め 0.5ml/匹プリスタンを投与した4週齢以後の
ヌードマウス(雄)の腹腔内へ 2.0〜 3.0×107cell/
匹移植し、10〜14日後にモノクローナル抗体を高濃度に
含む腹水を採取した。この腹水を 0.9% NaCl 液を加え
5〜10倍希釈した後、硫酸アンモニウムを40%濃度とな
るように加え、沈殿画分を分取した。この沈殿画分をな
るべく少量の0.9% NaCl 液で溶解させた後、 0.9% Na
Cl 液を外液として透析した。透析終了後、高速液体ク
ロマトグラフィー(TSK−Gell G−3000SW)を用
い、精製モノクローナル抗体とした。 (ロ)本クローン株は低血清培地中でも増殖させること
ができる。すなわち、GIT培地(和光純薬)で増殖さ
せ、培養上清を集めた。この上清に硫酸アンモニウムを
50%濃度となるように加えf沈殿画分を分取した。この
沈殿画分を1/50−1/100 体積の0.02Mリン酸緩衝液
に溶解させた後、同じ液を外液として透析した。透析
後、DEAE−セルロファインカラムクロマトグラフィ
を行い最初のピーク部分を精製モノクローナル抗体とし
た。
クローナル抗体の性状は下記の通りである。免疫グロブ
リンのクラスは MonoAb-ID/SP Rat Kit (ZYMED LABORA
TORIE INC)により検定した。 抗体名:α18 免疫グロブリンのタイプ(L鎖):IgG2a(κ) 認識抗原:αカテニン 種特異性、組織特異性:ヒト、ウシ、マウス、ラット、
イモリ、ゼブラフィッシュにおいてαカテニンを特異的
に認識する。マウスにおいては中枢神経系の細胞を除く
ほとんどすべての細胞において発現がみられる。
カテニン発現の有無を検定したところ、HCT 15 (大
腸腺癌)、Colo 201(大腸腺癌)はαカテニンを発
現していたが、Pc 9(肺腺癌)はαカテニンを欠損し
ていた。Pc 9は初めて同定されたαカテニン欠損株で
ある。これら癌細胞株はカドヘリンに関しては同程度の
発現がみられた。Pc 9はカドヘリンを発現しているに
もかかわらず、非常に弱い細胞接着能しかもたず、癌細
胞移転とのαカテニンの発現に相関の可能性が示唆され
た。
ナル抗体は極めて高い結合能を有し、ヒトを始め各種動
物の組織、細胞のαカテニン量を免疫化学的測定法によ
り定量することができる。また免疫組織染色法にも適用
でき、各種細胞、組織のαカテニン発現を確認できる。
さらにある種の癌細胞株にαカテニンの発現がみられな
いことから、癌転移の判定試薬として期待される。
Claims (6)
- 【請求項1】 αカテニンと結合するモノクローナル抗
体。 - 【請求項2】 ヒトαカテニンと結合する請求項1記載
のモノクローナル抗体。 - 【請求項3】 タイプがIgG2aである請求項1記載の
モノクローナル抗体。 - 【請求項4】 請求項1記載のαカテニンと結合するモ
ノクローナル抗体を産生するハイブリドーマ。 - 【請求項5】 ハイブリドーマα18である請求項4記載
のハイブリドーマ。 - 【請求項6】 請求項1記載のモノクローナル抗体を含
有する免疫化学的測定試薬。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18381792A JP3504676B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | αカテニンに対するモノクローナル抗体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18381792A JP3504676B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | αカテニンに対するモノクローナル抗体 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0630785A true JPH0630785A (ja) | 1994-02-08 |
| JP3504676B2 JP3504676B2 (ja) | 2004-03-08 |
Family
ID=16142383
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18381792A Expired - Lifetime JP3504676B2 (ja) | 1992-07-10 | 1992-07-10 | αカテニンに対するモノクローナル抗体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3504676B2 (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1996002002A1 (en) * | 1994-07-08 | 1996-01-25 | Schalken Jack A | Assay for increased invasiveness of epithelial cells |
-
1992
- 1992-07-10 JP JP18381792A patent/JP3504676B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO1996002002A1 (en) * | 1994-07-08 | 1996-01-25 | Schalken Jack A | Assay for increased invasiveness of epithelial cells |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JP3504676B2 (ja) | 2004-03-08 |
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