JPH06312971A - フルオロケミカル化合物 - Google Patents

フルオロケミカル化合物

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JPH06312971A
JPH06312971A JP4241255A JP24125592A JPH06312971A JP H06312971 A JPH06312971 A JP H06312971A JP 4241255 A JP4241255 A JP 4241255A JP 24125592 A JP24125592 A JP 24125592A JP H06312971 A JPH06312971 A JP H06312971A
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aliphatic
fluorochemical
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tanned leather
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Kalyanji U Patel
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    • C14C3/00Tanning; Compositions for tanning
    • C14C3/02Chemical tanning
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C14SKINS; HIDES; PELTS; LEATHER
    • C14CCHEMICAL TREATMENT OF HIDES, SKINS OR LEATHER, e.g. TANNING, IMPREGNATING, FINISHING; APPARATUS THEREFOR; COMPOSITIONS FOR TANNING
    • C14C9/00Impregnating leather for preserving, waterproofing, making resistant to heat or similar purposes

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Abstract

(57)【要約】 【目的】なめし処理皮革の加工(撥油及び撥水性の付
与)に有用な化合物を提供する。 【構成】 下記a)〜d)の化合物。 a) 〔R−Q−A−Q′−〕m(Q)nCOOM b) 〔Rf−Q−A−Q′−〕2(Q)COOM c) Rf−Q−A−Q′−COOM 〔式中、Rはフルオロ脂肪族又は脂肪族基を、Qは脂肪
族部分、芳香族部分、それらの組合せを、Q′はQ又は
Q−A−Qを、Aは−NHCONH−又は−OCONH
−を、Mは水素原子又はアルカリ金属、アンモニウム、
又は有機アンモニウムイオンを、mは1又は2を表す
が、mが1の場合、Rは該フルオロ脂肪族基を表し、そ
してmが2の場合、二つのR基の少なくとも一つはフル
オロ脂肪族基を表し、そして、nは0又は1を表す。〕

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、なめし処理皮革の加工
に有用なフルオロケミカル化合物に関する。
【0002】
【従来の技術】なめし皮は、保護、快適さ、耐久性、お
よび審美性を必要とする多くの用途品、例えばはきも
の、衣服、および家具等を、長い間有用且つ望ましいも
のにする性質を組合せて有する。そのような性質には長
期間の柔軟性、強靭性、通気性、絶縁性、快適さ、およ
び柔らかい感触と豪華な外観のような審美性が含まれ
る。しかしながら、その多孔性繊維構造により、なめし
皮は水および油を吸収し、その結果、見た目が悪い水の
斑点および汚点がその有用性および外観を減じることに
なる。なめし皮のこれらの欠点を克服するために、かな
りの努力が費やされた。キルク−オットマー(Kirk−Ot
hmer)のエンサイクロペディア オブ ケミカル テク
ノロジー(Encycl. of Chem. Tech.)第22巻,197
0年,ジョンウィリー アンド サンズ社,第150,
151頁を参照されたい。
【0003】ある種のフルオロケミカルが提案され、或
いはなめし皮に撥水および撥油性を付与する手段として
使用された。特許文献に開示されたこれらのフルオロケ
ミカルにはフッ素化アクリレートモノマーのフルオロポ
リマー(米国特許第3,524,760号)、フッ素化
カルボン酸(米国特許第3,382,097号)、ペル
フルオロアルキル アルキレン チオカルボン酸(米国
特許第3,471,518号)、フッ素化カルボン酸の
クロム錯体(米国特許第2,934,450、第3,6
51,105、第3,907,576および第3,57
4,518号)、およびフルオロカーボンアルコールの
カルバメート(米国特許第3,657,320号)が含
まれる。他の文献に開示されたフルオロケミカルにはフ
ッ素化カルボン酸のクロム錯体(Hopkins, W.J. 外,J.
Amer. Leather Chem. Assn., 67,552−4(19
72))、フッ素化アクリレートモノマーのフルオロポ
リマー(Grueber, A. L., レポート(Report)No. 59
(1979)、ウール リサーチ オーガニゼーション
オブ ニュージーランド社)、およびペルフルオロブ
チル アクリレート、フルオロアルキルシロキサンポリ
マー、ポリフルオロアルキル ホスフェート、およびフ
ルオロ化合物〔Nagabhushanam, T. 外,レザーサイエン
ス(Leather Science),22,229−234頁(1
975)〕が含まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの従来技術のフ
ルオロケミカルのいくつかしかなめし皮加工に商業上有
用でないことが見出されており、しかも基材が限定され
ている。例えば、クロム錯体はなめし皮に緑色を与える
ために、一般に暗色のなめし皮の加工に使用が限定され
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明で使用するフルオ
ロケミカルはなめし皮に耐久性の撥水および撥油性を付
与し、一方外観、感触、風合い、およびその他のなめし
皮の望ましい品質に悪影響を及ぼさない。そして該フル
オロケミカルおよびそれらの水性分散体は一般に無色で
ある。
【0006】なめし皮の加工法に有用なフルオロケミカ
ル組成物は、通常固体、水不溶性のフルオロ脂肪族基−
含有およびウレイレン(−NHCONH−)、および/
又はカルバメート(−OCONH−)基−含有の脂肪族
カルボン酸、並びに水に自己分散性(selfdispersible
)の該酸の塩を含む。(“脂肪族カルボン酸”の用語
は、カルボキシル基、−COOH、を有し、その炭素原
子が芳香核中の環炭素原子とは区別される脂肪族部分、
例えば−CH2 −、の一部である炭素原子と結合してい
る有機化合物を指称する。)
【0007】前述した3種類の基又は部分−即ち、脂肪
族基、カルボン酸基、および2種の異なるカルボニル−
含有基(即ち、ウレイレンおよび/又はカルバメート)
−は、(以下に詳しく述べるように)非妨害性である有
機結合により同じ分子内で共有結合されている。これら
の3種類の基又は部分および有機結合は本発明のフルオ
ロケミカルの不可欠部分である。特定のフルオロケミカ
ル化合物中のそれらの各々の数は変えることができる
が、一般にそのような化合物はフルオロ脂肪族基(通常
“Rf”で表わされる)1個又は2個、脂肪族カルボキ
シル基1個、および好ましくは2種類以下の該カルボニ
ル−含有基(“A”)1ないし4個を有するであろう。
フルオロケミカル化合物がカルボニル−含有基Aを1個
しか有しない場合、その基は一般にウレイレン又はカル
バメート基であろう。
【0008】比較的低い軟化点又は融点、例えば100
℃未満、好ましくは70℃未満、を有する本発明のフル
オロケミカル化合物は、一般になめし処理皮革により良
好な撥油性を付与するであろうので、好ましい。
【0009】該フルオロケミカル化合物の群は次式:
【化5】a) 〔R−Q−A−Q′−〕m(Q)nCOOM (式中、Rはフルオロ脂肪族又は脂肪族基を表わし、Q
は脂肪族部分、芳香族部分、それらの組合せ、又はその
ような部分とヘテロ原子含有部分との組合せから選択さ
れた有機結合を表わし、Q′はQ又はQ−A−Qを表わ
し、Aは−NHCONH−又は−OCONH−を表わ
し、Mは水素原子又はアルカリ金属、アンモニウム、又
は有機アンモニウムイオンを表わし、mは1又は2を表
わすが、但し、mが1の場合、Rは上記フルオロ脂肪族
基を表わし、そしてmが2の場合、二つのR基の少なく
とも一つはフルオロ脂肪族基を表わし、そして、nは0
又は1を表わす)、又は
【化6】b) 〔Rf−Q−A−Q′−〕2(Q)COOM (式中、Rfはフルオロ脂肪族基を表わし、Aは−NH
CONH−又は−OCONH−を表わし、Mは水素原子
又はアルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウム
イオンを表わし、Qは脂肪族部分、芳香族部分、それら
の組合せ、又はそのような部分とヘテロ原子含有部分と
の組合せから選択された有機結合を表わし、Q′はQ−
A−Qを表わす)、又は
【化7】c) Rf−Q−A−Q′−COOM (式中、Rfはフルオロ脂肪族基を表わし、Aは−NH
CONH−又は−OCONH−を表わし、Mは水素原子
又はアルカリ金属、アンモニウム又は有機アンモニウム
イオンを表わし、Qは脂肪族部分、芳香族部分、それら
の組合せ、又はそのような部分とヘテロ原子含有部分と
の組合せから選択された有機結合を表わし、Q′はQ−
A−Qを表わす)、又は
【化8】 (式中、Rfはフルオロ脂肪族基を表わし、Rhは脂肪族
基を表わし、Qは脂肪族部分、芳香族部分、それらの組
合せ、又はそのような部分とヘテロ原子含有部分との組
合せから選択された有機結合を表わし、Aは−NHCO
NH−又は−OCONH−を表わし、Q′はQ−A−Q
を表わし、Mは水素原子を又はアルカリ金属、アンモニ
ウム、又は有機アンモニウムイオンを表わす)で表され
る。
【0010】フルオロ脂肪族基(Rf)は、完全にフッ
素化された炭素原子が少なくとも3個の、フッ素化さ
れ、好ましくは飽和した一価の非芳香族性の脂肪族基で
ある。該基中の鎖は直鎖、分枝鎖、或いは十分大きい場
合には環式であり得、そして炭素原子にのみ結合してい
る2価の酸素原子又は3価の窒素原子が介在していても
よい。完全にフッ素化された脂肪族基が好ましいが、水
素又は塩素原子が該基中に置換基として存在していても
よい。但し、いずれの原子も、各炭素原子2個当り該基
中に1個以上存在せず、そして該基は少なくとも末端ペ
ルフルオロメチル基を含まなければならない。好ましく
は、フッ素化脂肪族基は20個以下の炭素原子を含む。
何故なら、そのような大きい基はフッ素含有量を非能率
的に使用する結果となるからである。フルオロケミカル
は好ましくはフッ素原子を該フルオロ脂肪族基の形体
で、少なくとも20重量%、好ましくは25ないし50
重量%含有する。
【0011】脂肪族基(Rh)は、好ましくはカテナリ
ー炭素原子を少なくとも5個、そして18個ほどの多さ
或いは24個でもよいそのような炭素原子をもつ実質的
にフッ素原子を含まない基である。ある意味では、その
基はフルオロ脂肪族基のフッ素原子を含まない同族体で
あるが、多価又は一価であることができる。
【0012】有機結合Qは、同じ分子内でR,Aおよび
COOM部分を結合する働きを果す広範囲の構造を有す
ることができる。しかしながら、COOM部分は隣接し
たQ結合の脂肪族炭素原子に結合され、そしてA部分は
隣接したQ結合の炭素原子(芳香族又は脂肪族)のみに
結合されている。そして更に、Q結合は妨害部分、特に
酸性官能基およびその塩(例えば−COOHおよび−C
OONa)、ポリオキシエチレン、ポリエチレンイミ
ン、および脂肪族水酸基のような親水性基を含まないも
のでなければならない。それらの基は、本発明に従って
フルオロケミカル化合物処理した基材に所望の撥油およ
び撥水性を付与するフルオロケミカル化合物の能力を妨
害するであろう。Q及びQ−A−Q(以下、これらを総
称的にQsと言う)の上記の機能およびそれに対する制
限に留意して、Qは脂肪族部分(例えば−CH2 −,−
CH2 CH2 −,−CH=CH−,およびシクロヘキシ
レン)、芳香族部分(例えばフェニレン)、並びにそれ
らの組合せ(例えばメチレンジフェニレンおよびトリレ
ン)、又はそのような部分とオキシ、チオ、アザ、カル
ボニル、スルホン、スルホキシ、スルホンアミド、カー
ボンアミド(−CONH−)、ウレイレン、カルバメー
ト、およびイミノのようなヘテロ原子−含有部分との組
合せ(例えばスルホンアミドアルキレン、カーボンアミ
ノアルキレン、アルキレンオキシアルキレン、イミノア
ルキレン、アルキレン−カルバメート、およびスルホニ
ルオキシフェニレンのような組合せ)のような代表的部
分を含むことができる。本発明に有用な特定のフルオロ
ケミカル化合物に対するQsは、その化合物の製造の容
易性および必要なそれの前躯体の入手性により指定され
るであろう。Qについての上記の記述から、これらの結
合は広範囲の構造を有することができることが明らかで
ある。Qがどのように大きくとも、またそのような化合
物中にどれだけ多くのQsがあるかに関係なく、該化合
物のフッ素含量(その存在位置はRfである)は該化合
物の少なくとも20重量%である。
【0013】フルオロケミカル化合物を水中、例えばな
めし処理皮革の湿式最終ドラミング処理(牛皮の場合、
引裂きおよび削り処理の後に行われる)に使用される水
性媒体中で十分に分散させるために、該化合物は、水分
散性塩の形体にある。即ち、式IにおいてMはアルカリ
金属、アンモニウム又は有機アンモニウムのイオン、例
えば、Na,K,NH4 ,NH2 (C2 5 2 ,HN
(CH3 3 ,H2 N(C2 4 OH)2 ,HN(CH
3 2 2 4 OH,およびモルホリノアンモニウム、
である。そのような塩はカルボン酸前駆体(即ち、式I
でMがHである化合物)を適当な水性塩基、例えば水酸
化アンモニウム、にて中和することにより製造される。
【0014】本発明のフルオロケミカル化合物は、選択
された有機試薬をフルオロ脂肪族基−含有中間体(即
ち、Rfを含む前駆体。それらは一般に、有機酸又はそ
のハライドの電気化学的フッ素化又はテトラフルオロエ
チレンのテロ重合と、その後の該中間体を形成するため
の公知の反応により商業的に製造されている。)と反応
させることにより製造できる。そのような反応は溶媒な
しで、又は酢酸エチルのような極性非反応性溶媒の存在
下にて、50〜130℃のような中程度の温度にて実施
される。そのような中間体およびそのような反応の性質
により、そのようにして製造されそして本発明に有用な
フルオロケミカルはしばしば異性体および同族体の混合
物であろう。
【0015】この目的に適したRf前駆体には下記の代
表的化合物が含まれる:
【化9】
【0016】本発明のフルオロケミカル化合物を製造す
るために適当なRf前駆体と反応させる有機試薬には、
下記の代表的有機ポリイソシアネート:トリレン−2,
4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネー
ト)、メチレンビス(4−フェニルイソシアネート)、
1,3,3−トリメチル−5−イソシアナトシクロヘキ
シル−1−メチルイソシアネート、p−キシリレンジイ
ソシアネート、2,2,5−トリメチルヘキシル−1,
6−ジイソシアネート、ジメチレントリフェニルトリイ
ソシアネート;下記の代表的脂肪族ジカルボン酸無水
物:無水コハク酸、無水グルタル酸、無水イタコン酸、
無水マレイン酸、アゼライン酸ポリ無水物;下記の代表
的ヒドロキシ−又はアミノ−置換カルボン酸:
【化10】 が含まれる。
【0017】一般に、カルバメートおよび/又はウレイ
レン基を有するフルオロケミカルカルボン酸は、Rf−
イソシアネートをヒドロキシ−又はアミノ−脂肪族カル
ボン酸と反応させることにより製造できる。カルボニル
オキシ基を有するフルオロケミカルカルボン酸を得る為
には、Rf−含有求電子性オレフィンをアミノ−脂肪族
カルボン酸と反応させることができる。カーボンアミド
又はカルボニルオキシ基を有するフルオロケミカルカル
ボン酸を得るためには、Rf−アミン又はRf−アルコ
ールを脂肪族カルボン酸無水物と反応させることができ
る。上記の三つの一般的タイプのフルオロケミカル脂肪
族カルボン酸は、そのような酸を適当な塩形成性塩基で
中和させることによって製造することができる。フルオ
ロケミカル生成物が上記式IVのように一価の脂肪族基、
Rh、を有するのが望ましい場合には、対応するRf−
前駆体の一部分の代りにRh−アルコール、−イソシア
ネート、又は−アミンを使用することができる。
【0018】本発明に係る好ましいアニオン性フルオロ
ケミカルウレタン化合物は、(Rf前駆体としての)フ
ルオロ脂肪族アルコールをジイソシアネートおよびヒド
ロキシ−置換カルボン酸と適当なモル比にて、反応物を
極性、非反応性有機溶媒(例えば酢酸エチル)中で固形
物約60〜70%の濃度にて還流することにより反応さ
せて一般に製造することができる。等量の水性塩基を添
加して酸官能基を中和するが、使用される水は(有機溶
媒の留去後)フルオロケミカルカルボキシレート生成物
の約20〜25重量%水性分散体を生じるのに十分であ
る。
【0019】本発明の他のフルオロケミカル化合物は、
公知の有機反応により製造できる。これらのいくつかの
代表的合成経路を下記の反応式に概説する。式中、R
f,Qおよびmは前に定義した通りであり、そしてR2
は、表示されたカルボキシル基に結合した炭素原子を有
する脂肪族部分を含む。
【化11】
【0020】本発明の代表的フルオロケミカル化合物
は、第1表中の式(これらは後に参照するために番号が
付されている)により表わされる化合物である。式1〜
12,23,25のフルオロケミカル化合物は反応式1
により、式13,14,15,20,22の化合物は反
応式2により、式18,19,21の化合物は反応式6
により、そして式16,24,17の化合物はそれぞれ
反応式3,4,5により製造できる。
【0021】
【表1】
【表2】
【表3】
【0022】なめし処理皮革の加工には、本発明のフル
オロケミカル化合物の混合物を使用できる。事実、化合
物1,2,5,6〜15,23,25を製造するのに反
応式1および2を使用した場合、これらの化合物の異性
体がそれらとの混合物として存在するであろう。化合物
1,2,6〜13,15,23,25の場合には、これ
らの化合物は芳香族のメチル置換基が環の5−位にある
異性体との混合物として製造されるであろう。化合物5
および14の場合には、これらの化合物はヘキシレン鎖
上のジェミナルメチル基が5−位にありそして第3のメ
チル基が2−位にある異性体との混合物として製造され
るであろう。
【0023】本発明のフルオロケミカルはなめし処理皮
革にその湿式加工法と組合せて適用するのが好ましいの
で、フルオロケミカルはこの目的には塩の形体で使用す
るのが好ましく、そのような塩は水に自己分散性であ
る。従って、そのような塩の1種又は混合物の水性分散
体であって該分散体中の塩の濃度が適当な処理レベルを
与えるような濃度であるものを、なめし処理皮革の湿式
加工法にて通常使用されているなめし処理用ドラムに有
利に添加することができる。そのような湿式加工操作は
通常、再なめし処理、染色およびファットリカー処理
(fatliquoring)、通常これらの工程後の水によるすす
ぎの工程を伴い、次に通常乾燥操作が続く。(なめし皮
およびその製法についての論説文献に関しては、例えば
キルク−オットマーのEncycl. of Chem. Tech., 第3
版,14巻,ジョン ウィリー アンドサンズ,ニュー
ヨーク,1981,200〜224頁参照。)有利に
は、本発明によるなめし皮のフルオロケミカル処理又は
加工は、通常のなめし後処理(post-tanning)、湿式加
工操作と組合せて、湿式加工ドラムに水性フルオロケミ
カル分散体(それ自身又は通常のなめし後処理剤のいず
れかとの混合物)を添加する以外は大きな変更を必要と
することなく実施することができる。好ましくは、該水
性分散体のみをファットリカー工程の前に、又はファッ
トリカー工程後に該分散体の添加前にファットリカー浴
を排液することなく、水性媒体−なめし皮含有ドラムに
添加する。なめし皮にフルオロケミカル塩を含浸又は浸
透させるに十分な時間、例えば20分間ドラム内でなめ
し皮をころがした後、ドラム中の浴をぎ酸のように有機
酸でpH約4に酸性化する。この方法により、適用され
た本発明のフルオロケミカルがファットリカー浴からな
めし処理皮革上に実質的に完全に使い尽くされるのが有
利である。
【0024】なめし処理皮革を本発明のフルオロケミカ
ルに適用又は接触させる他の方法、例えばなめし処理皮
革を塩型のフルオロケミカルの水性分散体又は酸型のフ
ルオロケミカルの有機溶媒溶液を用いて噴霧、ブラッシ
がけ又はパジングする方法、を使用することができる。
例えば、フルオロケミカル酸又はその水分散性塩、例え
ばアンモニウム塩、の50%酢酸ブトキシエトキシエチ
ル溶液を調製し、そして更に水で希釈して適当な処理レ
ベルとし、そして噴霧可能な水性分散体としてなめし皮
に塗布する。フルオロケミカルの有機溶媒溶液を適用す
る場合には、塩素化炭化水素、例えばテトラクロロ−エ
チレンおよびトリクロロエチレン、をフルオロケミカル
酸の溶解に使用できる。
【0025】なめし処理皮革上に付着したフルオロケミ
カルの量は変化させることができるが、機能上、その量
はなめし皮に撥油および撥水性を付与するのに十分な量
である。一般にその量は、なめし皮加工の通常の乾燥操
作において遭遇する温度、例えば40〜60℃、にて乾
燥した後のなめし処理皮革の重量を基準にして約0.2
〜4重量%、好ましくは0.5〜3重量%であろう。な
めし処理皮革上に付着したフルオロケミカルがそのよう
な量であると、加工なめし皮は耐久性の撥油および撥水
性を有するであろう。即ち、フルオロケミカルはなめし
皮にかなり深く浸透するので、そのような加工なめし皮
から製造した物品は活用中、撥油・撥水性が長期間持続
するであろう。そのような耐久性撥油・撥水性がなめし
皮の外観、感触、風合い、柔軟性、通気性又はその他の
望ましい性質に悪影響を及ぼすことなく得られる。そし
てそのような望ましい性質は、本発明に従ってなめし処
理牛皮を処理する場合に得られるだけでなく、他のなめ
し処理皮革、例えば羊皮および豚皮、を処理しても得ら
れる。
【0026】本発明化合物を用いて加工されたなめし処
理皮革は、慣用の方法で上履き、衣服、グローブ、荷物
入れ(luggage )、ハンドバック、家具等のようななめ
し皮物品の組立て又は製造に使用することができる。本
発明のフルオロケミカルは本願明細書に例示するように
なめし処理皮革(シート状のコラーゲン型、多孔性マト
リックス)の処理にて特に有用であるが、他の繊維質基
材を処理して撥油および撥水性を付与するのに使用でき
る。
【0027】
【実施例】本発明の目的および利点を下記の実施例に示
す。実施例1〜17は本発明の種々のフルオロケミカル
の製造を例示し、そして応用例18〜59はなめし皮の
処理における種々のフルオロケミカルの使用法を例示す
る。
【0028】実施例1 コンデンサー、温度計、攪拌器、および電熱マントルを
備えた2lの3つ首ホウ硅酸ガラスフラスコに、N−エ
チル−(ペルフルオロオクタン)スルホンアミドエチル
アルコール1108g(0.2モル)、トリレン−2,
4−ジイソシアネート348g(2.0モル)、微粉砕
2.2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸134
g(1.0モル)、ジブチル錫ジラウレートウレタン触
媒0.9g、および酢酸エチル575gを入れた。得ら
れた反応混合物を攪拌しそして80℃にて約6時間還流
して反応を完了させたが、これは透明な溶液となりそし
て赤外線吸収分析で測定して−NCO基が存在しないこ
とにより示される。
【0029】得られた生成物溶液は次式IAで表わされ
るフルオロケミカル酸を含んでいた。
【化12】
【0030】該生成物溶液の約33%を上記のような備
品を有する2lの3つ首フラスコに入れた。次に該フラ
スコに攪拌しながら塩基0.33モルおよび水1700
gを含むKOH水溶液を添加した。フラスコを蒸留でき
るようにし、そして内容物を80〜95℃に加熱して酢
酸エチル溶媒を除去した。この溶媒除去工程中に失われ
た水を補充すると、上記第1表の式1で表わされるフル
オロケミカル酸のカリウム塩の25重量%固体水性分散
体が得られた。
【0031】実施例2 上記のような備品を有する2lの3つ首フラスコ中の実
施例1のフルオロケミカル酸1A約33%の酢酸エチル
溶液に、攪拌しながらNH4 OH 0.36モル(10
%過剰)および水1700gを含む水溶液を加えた。フ
ラスコを蒸留できるようにし、そして混合物を80〜9
5℃に加熱して、酢酸エチル溶媒を除去した。この工程
で失われた水を補充すると、上記第1表の式2で表わさ
れるフルオロケミカル酸のアンモニウム塩の25重量%
固体水性分散体が得られた。
【0032】実施例3〜12 実施例1および2の全般的手順に従いそして適当な又は
対応する前駆体であるフルオロケミカルアルコール、イ
ソシアネート、ヒドロキシカルボン酸および水性塩基を
全て適当なモル比にて使用して、カルバメート−エステ
ル含有フルオロケミカル酸および上記第1表の式3〜1
2で表わされるその酸の塩を製造した。
【0033】実施例13〜15 実施例1の手順の変更形を用いて、カルバメート部分に
加えてウレイレン結合を含む上記第1表の式13〜15
のフルオロケミカル化合物が製造できる。これらの化合
物の製造において、フルオロケミカルアルコールをまず
ジイソシアネートと(80℃にて2〜4時間還流するこ
とにより)予備反応させて−NCO基の一つ(トリレン
−2,4−ジイソシアネートの場合には主として4位の
−NCO基)を反応させ、次に反応混合物を35〜40
℃に冷却し、そして粉末化アミノ酸を添加し、そして還
流および攪拌を約2時間継続して酸付加物を生成する。
水性塩基の添加および溶媒除去を実施例1および2に記
載したように行って、所望によりその塩を生成する。或
いは、実施例1のように有機試薬の全てを一緒に反応さ
せることができる。このようにして、式13〜15で表
わされる化合物を、アミノ酸試薬として10−アミノウ
ンデカ酸を使用して製造した。
【0034】実施例16 (実施例1記載のような備品を有する)250mlフラ
スコ中に、N−メチル−(ペルフルオロオクタン)スル
ホンアミドエチルアクリレート132g(0.2モ
ル)、10−アミノウンデカン酸20g(0.1モ
ル)、およびイソプロピルアルコール50gを入れた。
得られた混合物を攪拌しそして6時間還流し、一夜放冷
し、そしてフラスコを蒸留できるようにして80〜90
℃に加熱して、溶媒の殆んどを除去した。冷却により固
化するフルオロケミカル酸生成物は下記の式にて表わさ
れる:
【化13】 上記生成物の塩、例えばアンモニウム塩、は所望量のフ
ルオロケミカル酸を最少量のアセトンに溶かし、そして
僅かにモル過剰量の水性水酸化アンモニウムを添加する
ことにより製造される。そのような塩は上記第1表の式
16で表わされる。
【0035】実施例17 (実施例1に記載したような備品を有する)250ml
フラスコに、N−エチル−(ペルフルオロオクタン)ス
ルホンアミドエチルアルコール55.4g(0.1モ
ル)、無水コハク酸10g(0.1モル)、ジメチルホ
ルムアミド溶媒17g、および塩化亜鉛触媒0.3gを
入れた。得られた混合物を攪拌しそして120〜125
℃に1.5時間加熱し、次に約150℃にて更に2時間
加熱した。得られた反応混合物を冷却し、そして塩基
0.1モルを含むKOH水溶液を添加した。溶液は上記
第1表の式17で表わされる塩生成物を含んでいた。塩
を含む水性混合物を、水70重量部およびイソプロピル
アルコール30重量部の混合物中に溶かして塩の10重
量%溶液を生成させ、それをCF2 ClCFCl2 にて
抽出して未反応フルオロケミカルアルコール出発物質を
除去した。
【0036】応用例18〜40および比較例C−1〜C
−5 これらの応用例では、クロムーなめし処理皮革のサンプ
ルを本発明に従って種々のフルオロケミカル組成物で処
理し、そして処理済なめし皮の性質を試験した。比較用
に、本発明の範囲外のフルオロケミカルを使用して他の
サンプル上に、或いはフルオロケミカルを使用せずにサ
ンプルに同様の処理を行った。各なめし処理皮革サンプ
ルの寸法は約20g、厚さ2〜3mmであった。サンプ
ルは処理しそして評価するまで水分を受容しそして貯蔵
した。
【0037】なめし処理皮革サンプルの処理に使用した
装置は、処理用ドラムの回転速度が可変のローラミルを
包含し、各ドラムは直径30cm、長さ11.5cmで
あり、そしてポリメチルメタクリレート製(1cm厚)
であった。該ドラムは排液穴および充填用穴を有し、そ
れらの穴は使用中ゴム製ストッパーにて閉鎖した。ドラ
ム内容物の加熱は、ドラム壁から約10cm離れて置か
れた赤外ランプにより行った。処理中の温度を最終のす
すぎ工程以外は約45℃に維持した。処理中、ドラムを
約20〜25rpmにて回転した。
【0038】各処理毎に、なめし皮サンプルをいくつか
のゴム製ストッパーと共にドラム中に入れて、処理中な
めし皮サンプルに攪拌および曲げを与えた。なめし皮サ
ンプルの処理に使用するフルオロケミカル組成物を加え
て、種々の他のなめし皮処理用薬品を使用した:殆んど
の例で、ファットリカー、染料、および中和剤を使用し
た。
【0039】種々のなめし皮サンプルの処理で、下記の
工程を用いた。下記に示す順序が好ましいが(その順序
は、牛皮のなめし後処理に於て工程“f”を省略して通
常使用されている。)、一連の工程を応用例において時
々変更し、そして工程のいくつかを時々省略した:
【表4】
【0040】第2表に示した順序で工程“a”ないし
“f”は一般に回転ドラム中で行った。応用例18,3
0,32において、工程eおよびfの順序を逆にし;そ
して応用例19,20,21,16,31,34におい
て工程eを省略した。応用例20,21,30,32に
おいて、再なめし処理工程を使用し、そして応用例2
0,21で染色工程を省略した。いくつかのケースで、
処理剤は使用後ドラムから注出し、即ち廃棄し、そして
他のケースにおいては処理剤をドラム中に残した、即ち
保持した。
【0041】洗浄工程においては、なめし皮サンプルの
重量の約5倍量(即ち500%)の水を使用して皮革を
洗浄した。洗浄は25℃で約30分間行い、pH約2.
5ないし3.0の洗浄水は廃棄した。中和工程において
は、1種又はそれ以上の中和剤の水溶液をドラムになめ
し皮サンプルの重量の約3倍の量で添加し、次にドラム
を約40℃にて約45分間回転して浴のpHを4.5〜
5.0にした。使用した中和浴を捨て、そして中和した
なめし皮サンプルを次に、なめし皮サンプルの重量の約
5倍量の水を用いて約10分間すすいだ。使用した中和
剤は下記第3表のものであったが、この表で中和剤は後
の参照用に番号を付す。
【表5】 操作中に再なめし処理工程を用いた場合には、再なめし
処理剤は“ベイカノール パック(Baykanol Pak)”で
あり、それは中和工程中に添加した。
【0042】染色工程においては、下記のものを指示し
た処理時間にて継続的にドラムに添加した: 1.NH4 OH9.1重量%を含む水(なめし皮サンプ
ルと同重量)(5分)。 2.褐色酸性染料“ダーマブラウン(Dermabrown)”R
B,なめし皮サンプル重量の約0.02倍、(10
分)。 3.水、なめし皮重量の3倍、(15分)。 4.ぎ酸(9重量%水溶液約1ml)を添加して浴をp
H約4.5に酸性化(15分)。 染色工程後、水性染料浴を捨てた。
【0043】ファットリカー工程を用いたいくつかの応
用例においては、ファットリカー(なめし皮サンプル重
量の0.08〜0.1倍)と水(なめし皮サンプル重量
の3倍)との混合物をドラムに添加し、そしてなめし皮
サンプルをそれで約45分間処理し、水性ファットリカ
ー浴を保持した。使用したファットリカーは、同量の
“コリポール(Coripol )”DXF塩素化脂肪酸と“コ
リポール”BZNラノリン基材、不浸透油からなる混合
物であった。
【0044】フルオロケミカル処理又は仕上工程におい
て、フルオロケミカル約20重量%の水性分散体を浴に
添加したが、フルオロケミカル薬剤の量はなめし皮サン
プルの約0.02倍であり、フルオロケミカルによる処
理は約20分間実施し、その後浴をぎ酸にてpH約4に
酸性化した。フルオロケミカル−ファットリカー浴は、
フルオロケミカル処理工程がファットリカー処理工程よ
りも先行しなければ捨て、先行する場合には該浴を保持
した。また、フルオロケミカル処理がファットリカー処
理工程に先行した場合、なめし皮サンプル重量の3倍量
の水にフルオロケミカル薬剤を添加し、そして最少量の
水にファットリカーを加えた。
【0045】フルオロケミカルの水性分散体をドラム中
の水性媒体中に添加すると、水性浴は濁った。20分の
処理時間を過ぎると、浴は殆んど透明になった。浴をぎ
酸でpH4に酸性化すると浴は透明になり、フルオロケ
ミカルがなめし皮に本質的に完全に使い尽くされたこと
を示した。すすぎ工程において、なめし皮サンプル重量
の10倍量の水を加え、フルオロケミカル処理なめし皮
をそれで洗い、そして次に捨てた。乾燥工程において、
フルオロケミカル処理して湿ったなめし皮サンプルをフ
レーム上で引張り、室温にて1夜空中乾燥し、強制空気
炉内で60℃で約1時間乾燥し、そしてサンプルが室温
に冷却した時、フレームから取りはずした。
【0046】乾燥したフルオロケミカル処理なめし皮サ
ンプルを撥油および撥水性について、組織(毛)側とス
エード(肉)側の両側について全般的にテストした。フ
ルオロケミカル処理なめし皮サンプルを撥油性(OR)
に関してテストする際、AATCC標準テスト118−
1978を使用したが、そのテストは種々の表面張力を
有する油の浸透に対する処理済繊維質基材の抵抗(耐
性)に基づく。“Nujol ”鉱物油(テストした油で最も
浸透性が小さい)に対してのみ耐性の処理済なめし皮サ
ンプルは“1”の評点が与えられ、一方ヘプタン(テス
ト油の中で最も浸透性である)に対して耐性の処理済な
めし皮サンプルには“8”の値が与えられる。他の中間
値は他の純粋な油又は油の混合物を使用することにより
決定される。評点を付された撥油性は30秒間の接触後
になめし皮に浸透しない又はそれらを湿らさない最も浸
透性の高い油(又は油の混合物)に相当する。数字が大
きいことは撥油性がより良いことを示す。一般に“2”
以上の撥油性が望ましい。
【0047】処理済なめし皮サンプルの水性汚点反発力
(WR)を水/イソプロピルアルコールテストを用いて
測定し、反発力を評点比で表わす。テスト混合物で最も
浸透性の小さい100%水/0%イソプロピルアルコー
ル混合物のみ浸透する又はそれにのみ耐性の処理済なめ
し皮サンプルは“100/0”の評点が与えられ、一方
テスト混合物中で最も浸透性の0%水/100%イソプ
ロピルアルコール混合物に耐性の処理済サンプルは“0
/100”の評点が与えられる。他の中間値は他の水/
イソプロピルアルコール混合物を使用して決定される
が、この混合物で水およびイソプロピルアルコールのパ
ーセント量はそれぞれ10の倍数である。撥水評点は3
0秒間の接触後になめし皮に浸透しないか或いはそれを
湿らせない最も浸透性の混合物に相当する。一般に“9
0/10”又はそれ以上(例えば80/20又は70/
30等)の撥水性評点が望ましい。
【0048】フルオロケミカル処理なめし皮サンプルの
撥水性(SR)を、1977年テクニカル マニュアル
アンド イエアーブック イボ ジ アメリカン ア
ソーシエーション オブ テキスタイル ケミスツ ア
ンド カラリスツ(AATCC)(Technical Manual a
nd Yearbook of the American Assoiation of Textile
Chemists and Colorists)に発表された標準テストNo.
22により測定し、テストサンプルの水の“噴霧評点”
として表わす。噴霧評点は0〜100のスケールを用い
て測定するが、ここで100は可能な最も高い評点であ
る。一般に、“70”以上の噴霧評点が特に上衣衣料
品、例えばレザーコート又はジャケット、に望ましい。
【0049】浸水性(P)についてのフルオロケミカル
処理なめし皮サンプルのテストにおいて、フルオロケミ
カル処理剤のなめし皮への浸透程度を、処理済なめし皮
サンプルの切断表面に置いた水滴の吸上又は吸収に対す
る該表面の抵抗を測定することにより決定した。なめし
皮サンプルをかみそり刃を用いてその厚みの約75%ま
で切断し、そしてそのなめし皮サンプルを曲げて切断表
面が平らな水平表面を形成するようにし、その上に水滴
を置く。水滴を置いて約5秒後に処理済なめし皮を肉眼
で視覚的に評価し、次のように査定する; “3”:完全な耐水性又は非吸上性に対する評点、水滴
がなめし皮の切断表面上にビーズの形体で実質的に残る
ことにより示される; “2”:部分的吸上に対する評点、水滴がなめし皮の非
染色領域の一部で部分的に消失することにより示され
る;そして “1”:切断なめし皮表面による水滴の完全な吸上げに
対する評点、水滴がなめし皮の染色領域においても実質
的に完全に消失することにより示される。(上ぐつに使
用するなめし皮には3の値が望ましい。)
【0050】第4表に応用例を要約する。
【表6】 a.使用したFC(フルオロケミカル)の表示番号は第
1表の式番号に対応する。比較例C−1〜C−5に使用
したフルオロケミカルは次の通りである:
【化14】 b.“%SOF”は処理浴中のFCレベルであり、使用
したなめし処理皮革サンプル重量(乾燥基準)を基準に
している。 c.応用例25で使用したFCは実施例3〜12に記載
したようにして製造した生成物であり、そして式1,2
5および下記式のFCの混合物であった:
【化15】 d.使用した中和剤の表示番号は第3表中の番号に対応
する。 e.“NWR”は耐水性がないことを意味し、水滴を置
いてから15秒以内になめし皮に該水滴が完全に浸透す
ることにより示される。
【0051】第4表のデータが示すように、本発明の方
法、即ち応用例18〜40、に従って処理したなめし皮
サンプルの性質は一般に良く、特に比較例C−1〜C−
6と比較して良好である。これらの良好な性質は、通常
の湿式加工工程順序を変更(応用例18〜21,26,
30〜32,34)又は通常使用されるなめし後処理剤
のいくつかを省いたにもかかわらず、得られた。しかし
ながら、組織側のより良い撥油性は、ファットリカー工
程を省略しない場合に得られた(応用例18と応用例1
9を比較参照のこと);従って、本発明の実施はなめし
皮工業の慣用のなめし後処理工程であるファットリカー
処理と組合せて用いるのが好ましい。また、組織側およ
びスエード側上のより良好な撥油性および組織側上のよ
り良好な撥水性は、低軟化点フルオロケミカルを用いて
得られる〔応用例36と応用例38を比較参照された
い。応用例36,38に使用したフルオロケミカルの軟
化点(毛細管内で測定)はそれぞれ>200℃および約
30℃である。〕。
【0052】応用例41〜52 応用例18〜40の一般的手順に従って、種々のなめし
処理皮革を2種類の本発明のフルオロケミカルにて処理
した。しかし、フルオロケミカルで処理すべき特定のな
めし皮サンプルが既に標準なめし加工工程に付されてい
る場合には、その工程を省いた。また、どのサンプルも
再なめし処理剤で処理しなかった。
【0053】使用したなめし皮サンプルのタイプを第5
表に示す。
【表7】 各なめし処理皮革サンプルの寸法は約20g、厚さ2〜
3mmであった。サンプルは処理および評価を行うま
で、湿気を受けさせそして貯蔵させた。
【0054】第6表にその応用例を要約する。
【表8】 a.使用したなめし皮の表示文字は第5表に記載した文
字に対応する。第6表に示されるように、撥水および撥
油性は、この一連の応用例において豚皮(なめし皮E、
応用例45および51)の組織側を除いて全般に良好で
あった。
【0055】応用例53〜57 多数のクロム−なめし処理皮革のサンプル(第5表のA
タイプ)を、第1表の式1および10で表わされるフル
オロケミカル(FC)のブレンドにて処理し、そして比
較用にそのなめし皮をこれらのフルオロケミカルの丁度
一つにて処理した。使用した中和剤は硫酸アンモニウム
と重炭酸ナトリウムとの混合物であり、使用した染料は
“Dermabrown”RB(褐色酸性染料)、使用したファッ
トリカーは“Coripol ”DXFおよび“Coripol ”BZ
Nであり、そして処理工程および順序は、再なめし処理
工程Cを省く以外は第2表の通りであった。得られた処
理済なめし皮サンプルの性質は、処理サンプルの吸水性
(WA)と共に前の応用例のようにして決定した。吸水
性は“Bally ”浸透計、5022型(なめし皮上靴の動
的試験機)で測定した。WA値は処理済サンプルの組織
側を水に浸漬して該サンプルを3時間繰返し屈曲した後
の該サンプルの重量増加を表わす。値が小さいほど処理
済サンプルの撥水性が大きい。結果を第7表に要約す
る。
【0056】
【表9】 第7表のデータは、一般に良好な全般的性質が得られた
こと、そして特に望ましい性質を得るためには、単一の
フルオロケミカルよりもむしろフルオロケミカルの混合
物を使用し得ることを示す。
【0057】応用例58および59 応用例18〜40の一般的手順に従って、羊皮(毛付
き)のサンプル、第5表のFタイプ、を本発明の2種の
フルオロケミカル、即ち、第1表の式1および10のフ
ルオロケミカルにて処理した。羊皮上に付着したそれら
の量は各々処理サンプルの1重量%であった。これらの
応用例および結果を第8表に示す。
【表10】 a.示された値は、表示した性質の測定前に処理側を
“スコッチブライト”みがきパッドにて約1分間摩擦し
て得た。
【0058】第8表のデータは、低レベルのフルオロケ
ミカルであっても羊皮(毛付き)上に望ましい撥油およ
び撥水性が得られることを示す。本発明の範囲および精
神から逸脱することなく本発明の種々の変更および変形
は当業者に明らかであろう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // C09K 3/18 103 8318−4H

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通常の固体の水不溶性の脂肪族カルボン
    酸および水に自己分散性のその塩であることを特徴と
    し、該化合物がフルオロ脂肪族基および脂肪族カルボン
    酸基およびウレイレン基、および/又はカルバメート基
    を含有し、これらの基が有機結合で共に結合している、
    次式: 【化1】a) 〔R−Q−A−Q′−〕m(Q)nCOOM (式中、 Rはフルオロ脂肪族又は脂肪族基を表わし、 Qは脂肪族部分、芳香族部分、それらの組合せ、又はそ
    のような部分とヘテロ原子含有部分との組合せから選択
    された有機結合を表わし、 Q′はQ又はQ−A−Qを表わし、 Aは−NHCONH−又は−OCONH−を表わし、 Mは水素原子又はアルカリ金属、アンモニウム、又は有
    機アンモニウムイオンを表わし、 mは1又は2を表わすが、但し、mが1の場合、Rは上
    記フルオロ脂肪族基を表わし、そしてmが2の場合、二
    つのR基の少なくとも一つはフルオロ脂肪族基を表わ
    し、そして、 nは0又は1を表わす)、又は 【化2】b) 〔Rf−Q−A−Q′−〕2(Q)COOM (式中、 Rfはフルオロ脂肪族基を表わし、 Aは−NHCONH−又は−OCONH−を表わし、 Mは水素原子又はアルカリ金属、アンモニウム又は有機
    アンモニウムイオンを表わし、 Qは脂肪族部分、芳香族部分、それらの組合せ、又はそ
    のような部分とヘテロ原子含有部分との組合せから選択
    された有機結合を表わし、 Q′はQ−A−Qを表わす)、又は 【化3】c) Rf−Q−A−Q′−COOM (式中、 Rfはフルオロ脂肪族基を表わし、 Aは−NHCONH−又は−OCONH−を表わし、 Mは水素原子又はアルカリ金属、アンモニウム又は有機
    アンモニウムイオンを表わし、 Qは脂肪族部分、芳香族部分、それらの組合せ、又はそ
    のような部分とヘテロ原子含有部分との組合せから選択
    された有機結合を表わし、 Q′はQ−A−Qを表わす)、又は 【化4】 (式中、 Rfはフルオロ脂肪族基を表わし、 Rhは脂肪族基を表わし、 Qは脂肪族部分、芳香族部分、それらの組合せ、又はそ
    のような部分とヘテロ原子含有部分との組合せから選択
    された有機結合を表わし、 Aは−NHCONH−又は−OCONH−を表わし、 Q′はQ−A−Qを表わし、 Mは水素原子を又はアルカリ金属、アンモニウム、又は
    有機アンモニウムイオンを表わす)で表されることを特
    徴とするフルオロケミカル化合物。
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