JPH06319528A - Va菌根菌の増殖方法 - Google Patents
Va菌根菌の増殖方法Info
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- JPH06319528A JPH06319528A JP5132335A JP13233593A JPH06319528A JP H06319528 A JPH06319528 A JP H06319528A JP 5132335 A JP5132335 A JP 5132335A JP 13233593 A JP13233593 A JP 13233593A JP H06319528 A JPH06319528 A JP H06319528A
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- mycorrhizal fungi
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Abstract
(57)【要約】
【構成】 植物根にVA菌根菌を共生させて、該VA菌
根菌感染植物を栽培することにより、VA菌根菌を増殖
させるにあたり、培地中に難溶性カルシウム塩を添加す
ることを特徴とするVA菌根菌の増殖方法。 【効果】 本発明の方法によれば、VA菌根菌を著しく
増殖させ、多量の胞子を得ることができる。その結果、
胞子密度が高く、かつ、活性に優れたVA菌根菌製剤を
安価に製造することを可能にする。また、高密度に増え
たVA菌根菌の胞子を回収し、物の担体と混合して、V
A菌根菌接種物を効率良く、安価に作ることが可能とな
る。それ故、本発明は農業,園芸,土木等の分野におい
て極めて有用である。
根菌感染植物を栽培することにより、VA菌根菌を増殖
させるにあたり、培地中に難溶性カルシウム塩を添加す
ることを特徴とするVA菌根菌の増殖方法。 【効果】 本発明の方法によれば、VA菌根菌を著しく
増殖させ、多量の胞子を得ることができる。その結果、
胞子密度が高く、かつ、活性に優れたVA菌根菌製剤を
安価に製造することを可能にする。また、高密度に増え
たVA菌根菌の胞子を回収し、物の担体と混合して、V
A菌根菌接種物を効率良く、安価に作ることが可能とな
る。それ故、本発明は農業,園芸,土木等の分野におい
て極めて有用である。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農業,園芸,土木等の
分野で有用なVA菌根菌の増殖方法に関し、詳しくはV
A菌根菌を著しく増殖させ、VA菌根菌の胞子を多量に
製造しうる方法に関する。
分野で有用なVA菌根菌の増殖方法に関し、詳しくはV
A菌根菌を著しく増殖させ、VA菌根菌の胞子を多量に
製造しうる方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】VA菌
根菌(Vesicular Arbuscular Mycorrhizae )は種々の作
物に感染して、生長を促進させたり、植物の耐病性を向
上させることが知られている(「農業及び園芸」,第6
2巻,第8号,930〜937頁,1987年;「植物
防疫」,第42巻,第5号,259〜266頁,198
8年)。
根菌(Vesicular Arbuscular Mycorrhizae )は種々の作
物に感染して、生長を促進させたり、植物の耐病性を向
上させることが知られている(「農業及び園芸」,第6
2巻,第8号,930〜937頁,1987年;「植物
防疫」,第42巻,第5号,259〜266頁,198
8年)。
【0003】このようなVA菌根菌の接種物を作るため
には、多量の胞子を得る必要があるため、VA菌根菌の
胞子を効率良く製造する方法が求められている。従来、
VA菌根菌を増殖させる方法としては、培地にゼオライ
ト(特開平3−247270号公報)や多孔性両イオン
交換体(特開昭63−87973号公報)、或いは炭を
添加する(特開昭60−49717号公報)など、多孔
質体を用いて培養する方法が知られている。これらの多
孔質体を用いて培養する方法によれば、ある程度の量の
胞子を得ることができるものの、充分なものとは言え
ず、さらに一層胞子形成を促進する方法が求められてい
る。
には、多量の胞子を得る必要があるため、VA菌根菌の
胞子を効率良く製造する方法が求められている。従来、
VA菌根菌を増殖させる方法としては、培地にゼオライ
ト(特開平3−247270号公報)や多孔性両イオン
交換体(特開昭63−87973号公報)、或いは炭を
添加する(特開昭60−49717号公報)など、多孔
質体を用いて培養する方法が知られている。これらの多
孔質体を用いて培養する方法によれば、ある程度の量の
胞子を得ることができるものの、充分なものとは言え
ず、さらに一層胞子形成を促進する方法が求められてい
る。
【0004】また、VA菌根菌を増殖させる方法とし
て、宿主植物を旺盛に成長させ、その結果としてVA菌
根菌を増殖させる方法が知られている。具体的には、宿
主植物を旺盛に成長させるために肥料を与える方法であ
り、例えば培土に化成肥料を入れて植物を育て、その植
物根にVA菌根菌を感染させる方法(特開平2−227
068号公報,特開平3−76572号公報)や、産業
廃棄物の焼却灰に肥料を加える方法(特開平3−587
15号公報)などが知られている。しかしながら、これ
らの方法のように宿主植物を成長させるために必要な肥
料、特にリン酸を与え過ぎると、却ってVA菌根菌の生
育が阻害されるというおそれがあった。
て、宿主植物を旺盛に成長させ、その結果としてVA菌
根菌を増殖させる方法が知られている。具体的には、宿
主植物を旺盛に成長させるために肥料を与える方法であ
り、例えば培土に化成肥料を入れて植物を育て、その植
物根にVA菌根菌を感染させる方法(特開平2−227
068号公報,特開平3−76572号公報)や、産業
廃棄物の焼却灰に肥料を加える方法(特開平3−587
15号公報)などが知られている。しかしながら、これ
らの方法のように宿主植物を成長させるために必要な肥
料、特にリン酸を与え過ぎると、却ってVA菌根菌の生
育が阻害されるというおそれがあった。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これら従
来の問題を解決すべく鋭意研究を進めた結果、培地中に
難溶性カルシウム塩を添加することにより、VA菌根菌
を著しく増殖させ、多量の胞子を得ることができるとい
う知見を得、この知見に基づいて本発明を完成するに到
った。
来の問題を解決すべく鋭意研究を進めた結果、培地中に
難溶性カルシウム塩を添加することにより、VA菌根菌
を著しく増殖させ、多量の胞子を得ることができるとい
う知見を得、この知見に基づいて本発明を完成するに到
った。
【0006】すなわち本発明は、植物根にVA菌根菌を
共生させて、該VA菌根菌感染植物を栽培することによ
り、VA菌根菌を増殖させるにあたり、培地中に難溶性
カルシウム塩を添加することを特徴とするVA菌根菌の
増殖方法を提供するものである。
共生させて、該VA菌根菌感染植物を栽培することによ
り、VA菌根菌を増殖させるにあたり、培地中に難溶性
カルシウム塩を添加することを特徴とするVA菌根菌の
増殖方法を提供するものである。
【0007】VA菌根菌は土壌中に存在する接合菌の一
種であり、その菌糸が様々な植物の根について菌根を形
成し、両者が共生することが知られている。本発明にお
いて用いるVA菌根菌としては、種々のものがあり、例
えばギガスポラ( Gigaspora ) 属, グロムス( Glomus
) 属, スカテロスポラ ( Scutellospora )属, アカウ
ロスポラ( Acaulospora ) 属, スクレロシスティス( Sc
lerocystis )属, エントロフォスポラ( Entrophospora
) 属などに属する微生物が挙げられるが、本発明にお
いては、これらの中でも特にギガスポラ( Gigaspora )
属, グロムス( Glomus ) 属,スカテロスポラ ( Scute
llospora )属に属する微生物、特にギガスポラ( Gigasp
ora ) 属とグロムス( Glomus ) 属に属する微生物に有
効である。
種であり、その菌糸が様々な植物の根について菌根を形
成し、両者が共生することが知られている。本発明にお
いて用いるVA菌根菌としては、種々のものがあり、例
えばギガスポラ( Gigaspora ) 属, グロムス( Glomus
) 属, スカテロスポラ ( Scutellospora )属, アカウ
ロスポラ( Acaulospora ) 属, スクレロシスティス( Sc
lerocystis )属, エントロフォスポラ( Entrophospora
) 属などに属する微生物が挙げられるが、本発明にお
いては、これらの中でも特にギガスポラ( Gigaspora )
属, グロムス( Glomus ) 属,スカテロスポラ ( Scute
llospora )属に属する微生物、特にギガスポラ( Gigasp
ora ) 属とグロムス( Glomus ) 属に属する微生物に有
効である。
【0008】これらVA菌根菌の具体例を示すと、例え
ばギガスポラ・マルガリタ( Gigaspora margarita
),ギガスポラ・アルビダ( Gigaspora albida ),
ギガスポラ・ギガンティア( Gigaspora gigantea ),
グロムス・ファシキュレータム(Glomus fasciculatum
),グロムス・カレドニウム( Glomus caledonium
),グロムス・モセアエ( Glomus mosseae ),グ
ロムス・イントララディセス( Glomus intraradicies
),グロムス・エツニケータム( Glomus etunicatum
),スカテロスポラ・グレガリア( Scutellospora gr
egaria )などの他、アカウロスポラ・ラエビス( Aca
ulospora laevis ),エントロフォスポラ・インフレ
ケンス( Entrophospora infrequens ),スクレロシ
スティス・ダッシ( Sclerocystis dussii )などを挙
げることができる。
ばギガスポラ・マルガリタ( Gigaspora margarita
),ギガスポラ・アルビダ( Gigaspora albida ),
ギガスポラ・ギガンティア( Gigaspora gigantea ),
グロムス・ファシキュレータム(Glomus fasciculatum
),グロムス・カレドニウム( Glomus caledonium
),グロムス・モセアエ( Glomus mosseae ),グ
ロムス・イントララディセス( Glomus intraradicies
),グロムス・エツニケータム( Glomus etunicatum
),スカテロスポラ・グレガリア( Scutellospora gr
egaria )などの他、アカウロスポラ・ラエビス( Aca
ulospora laevis ),エントロフォスポラ・インフレ
ケンス( Entrophospora infrequens ),スクレロシ
スティス・ダッシ( Sclerocystis dussii )などを挙
げることができる。
【0009】上記した如く、本発明はこれらの中でも特
にギガスポラ・マルガリタ( Gigaspora margarita
),ギガスポラ・アルビダ( Gigaspora albida ),
ギガスポラ・ギガンティア( Gigaspora gigantea ),
グロムス・ファシキュレータム(Glomus fasciculatum
),グロムス・カレドニウム( Glomus caledonium
),グロムス・モセアエ( Glomus mosseae ),グ
ロムス・イントララディセス( Glomus intraradicies
)などの増殖に好適である。
にギガスポラ・マルガリタ( Gigaspora margarita
),ギガスポラ・アルビダ( Gigaspora albida ),
ギガスポラ・ギガンティア( Gigaspora gigantea ),
グロムス・ファシキュレータム(Glomus fasciculatum
),グロムス・カレドニウム( Glomus caledonium
),グロムス・モセアエ( Glomus mosseae ),グ
ロムス・イントララディセス( Glomus intraradicies
)などの増殖に好適である。
【0010】これらVA菌種菌を集める方法としては、
自然界から篩を用いて集める方法(鈴木達彦,VA菌根
に関する諸問題5、農業および園芸,第62巻,第3
号,p28〜33,1987)や遠心分離による方法
(特開昭63−309178号公報)が知られている。
また、栄養薄膜培養法(特開昭55−118390号公
報)や器官培養した根を使用する方法(特公昭62−4
9037号公報)等により無菌的にVA菌種菌を増殖さ
せ、胞子を形成させる方法もあるが、収集方法に特に制
限はない。なお、グロムス・イントララディセスは、米
国NPI社よりNutri−Link(商標名)として
販売されている。また、無機質や有機質の担体に付着さ
せたVA菌種菌も使用することができる。
自然界から篩を用いて集める方法(鈴木達彦,VA菌根
に関する諸問題5、農業および園芸,第62巻,第3
号,p28〜33,1987)や遠心分離による方法
(特開昭63−309178号公報)が知られている。
また、栄養薄膜培養法(特開昭55−118390号公
報)や器官培養した根を使用する方法(特公昭62−4
9037号公報)等により無菌的にVA菌種菌を増殖さ
せ、胞子を形成させる方法もあるが、収集方法に特に制
限はない。なお、グロムス・イントララディセスは、米
国NPI社よりNutri−Link(商標名)として
販売されている。また、無機質や有機質の担体に付着さ
せたVA菌種菌も使用することができる。
【0011】また、本発明でVA菌根菌と共生させる植
物としては、すなわちVA菌根菌を感染させる植物(V
A菌根菌の宿主植物)としては、生長が速く、根がよく
張る植物であって、かつ、VA菌根菌が感染しやすい植
物であれば特に限定はない。具体的には例えば、トウモ
ロコシ,メヒシバ,ソルゴー(別名ソルガム又はモロコ
シ),ムギ,芝草,スダングラス,バヒアグラス,ギニ
アグラス等のイネ科植物、ナス,トマト,ピーマン,シ
シトウ等のナス科植物、大豆,カラスノエンドウ,マン
グビーン,ピーナツ,アルファルファ,クローバー,ア
カクローバー等の豆科植物、マリーゴールド,ヒマワ
リ,サイネリア,キク等のキク科植物、イチゴ等のバラ
科植物、ネギ,玉ネギ等のユリ科植物、ベゴニア等のシ
ュウカイドウ科植物などが好ましい。これらの植物は、
播種や実生苗として用いる他、播種して育苗後、移植し
て栽培したり、栄養繁殖したり、挿し芽,挿し木,接
木,球根等により増殖,栽培したりして用いられる。
物としては、すなわちVA菌根菌を感染させる植物(V
A菌根菌の宿主植物)としては、生長が速く、根がよく
張る植物であって、かつ、VA菌根菌が感染しやすい植
物であれば特に限定はない。具体的には例えば、トウモ
ロコシ,メヒシバ,ソルゴー(別名ソルガム又はモロコ
シ),ムギ,芝草,スダングラス,バヒアグラス,ギニ
アグラス等のイネ科植物、ナス,トマト,ピーマン,シ
シトウ等のナス科植物、大豆,カラスノエンドウ,マン
グビーン,ピーナツ,アルファルファ,クローバー,ア
カクローバー等の豆科植物、マリーゴールド,ヒマワ
リ,サイネリア,キク等のキク科植物、イチゴ等のバラ
科植物、ネギ,玉ネギ等のユリ科植物、ベゴニア等のシ
ュウカイドウ科植物などが好ましい。これらの植物は、
播種や実生苗として用いる他、播種して育苗後、移植し
て栽培したり、栄養繁殖したり、挿し芽,挿し木,接
木,球根等により増殖,栽培したりして用いられる。
【0012】本発明の方法は、このような植物の根にV
A菌根菌を共生させて、該VA菌根菌感染植物を栽培す
ることにより、VA菌根菌を増殖させるにあたり、培地
中に難溶性カルシウム塩を添加することを特徴とするも
のである。
A菌根菌を共生させて、該VA菌根菌感染植物を栽培す
ることにより、VA菌根菌を増殖させるにあたり、培地
中に難溶性カルシウム塩を添加することを特徴とするも
のである。
【0013】本発明において、植物にVA菌根菌を感染
させる場合に用いる培地(用土又は基材ともいう)とし
ては特に制限はなく、様々なものを挙げることができ、
無機物であると、有機物であるとを問わない。無機物と
しては例えば、モンモリロナイト,珪藻土,アタパルジ
ャイト,ゼオライト,赤玉土,鹿沼土,炭,砂,軽石,
発泡粘土,タルク,パーライト,バーミキュライト,石
灰岩,コークス等を挙げることができる。また、有機物
としては例えば、ピートモスなどを挙げることができ、
これらを複数併用した混合培地を用いてもよい。
させる場合に用いる培地(用土又は基材ともいう)とし
ては特に制限はなく、様々なものを挙げることができ、
無機物であると、有機物であるとを問わない。無機物と
しては例えば、モンモリロナイト,珪藻土,アタパルジ
ャイト,ゼオライト,赤玉土,鹿沼土,炭,砂,軽石,
発泡粘土,タルク,パーライト,バーミキュライト,石
灰岩,コークス等を挙げることができる。また、有機物
としては例えば、ピートモスなどを挙げることができ、
これらを複数併用した混合培地を用いてもよい。
【0014】これらの中でも無機質であり、かつ、水を
含むことにより崩壊しにくく、また土壌中の雑菌等の混
入防止と言う観点から、滅菌処理(焼成処理も含む)し
たものが好ましい。具体的には焼成アタパルジャイト,
焼成モンモリロナイト,焼成珪藻土,ゼオライト,焼成
赤玉土等が好ましい。特に、これらの1種を主成分と
し、これにさらに軽石を混合したものが好ましい。
含むことにより崩壊しにくく、また土壌中の雑菌等の混
入防止と言う観点から、滅菌処理(焼成処理も含む)し
たものが好ましい。具体的には焼成アタパルジャイト,
焼成モンモリロナイト,焼成珪藻土,ゼオライト,焼成
赤玉土等が好ましい。特に、これらの1種を主成分と
し、これにさらに軽石を混合したものが好ましい。
【0015】ここで焼成アタパルジャイト,焼成モンモ
リロナイト及び焼成珪藻土は、それぞれ粒径が0.5 〜5
mm、好ましくは1〜3mmのものを、それぞれ焼成温度20
0 〜1300℃、好ましくは300 〜1000℃で処理したものが
用いられる。また、アルミナ等もバインダーとして使用
することができるが、その場合、pHを5.5 〜7.5 に調整
することが好ましい。さらに、ゼオライトとしては、粒
径が0.5 〜5mm 、好ましくは1〜3mmであり、表面が球
状で滑らかでなく、粒平面構造を有するものが好まし
い。また、焼成赤玉土としては、粒径が0.5 〜5mm、好
ましくは1〜3mmのものを焼成温度200 〜1300℃、好ま
しくは200 〜1000℃で処理したものが用いられる。
リロナイト及び焼成珪藻土は、それぞれ粒径が0.5 〜5
mm、好ましくは1〜3mmのものを、それぞれ焼成温度20
0 〜1300℃、好ましくは300 〜1000℃で処理したものが
用いられる。また、アルミナ等もバインダーとして使用
することができるが、その場合、pHを5.5 〜7.5 に調整
することが好ましい。さらに、ゼオライトとしては、粒
径が0.5 〜5mm 、好ましくは1〜3mmであり、表面が球
状で滑らかでなく、粒平面構造を有するものが好まし
い。また、焼成赤玉土としては、粒径が0.5 〜5mm、好
ましくは1〜3mmのものを焼成温度200 〜1300℃、好ま
しくは200 〜1000℃で処理したものが用いられる。
【0016】本発明においては、上記した如き培地中
に、難溶性カルシウム塩を添加する。ここで難溶性カル
シウム塩とは、具体的には例えば、ケイ酸カルシウム,
炭酸カルシウム,硫酸カルシウム,亜硫酸カルシウム,
リン酸カルシウム,石灰岩,貝殻などが挙げられ、塩化
カルシウムや苦土石灰を除くものである。塩化カルシウ
ムや苦土石灰を添加した場合には、無添加の場合に比
べ、却って少ない量のVA菌根菌の胞子しか得られな
い。本発明において用いる難溶性カルシウム塩として
は、これらの中でも特にケイ酸カルシウム,炭酸カルシ
ウム,硫酸カルシウム,亜硫酸カルシウム,リン酸カル
シウム及び石灰岩から選ばれた少なくとも1種のものが
好ましい。
に、難溶性カルシウム塩を添加する。ここで難溶性カル
シウム塩とは、具体的には例えば、ケイ酸カルシウム,
炭酸カルシウム,硫酸カルシウム,亜硫酸カルシウム,
リン酸カルシウム,石灰岩,貝殻などが挙げられ、塩化
カルシウムや苦土石灰を除くものである。塩化カルシウ
ムや苦土石灰を添加した場合には、無添加の場合に比
べ、却って少ない量のVA菌根菌の胞子しか得られな
い。本発明において用いる難溶性カルシウム塩として
は、これらの中でも特にケイ酸カルシウム,炭酸カルシ
ウム,硫酸カルシウム,亜硫酸カルシウム,リン酸カル
シウム及び石灰岩から選ばれた少なくとも1種のものが
好ましい。
【0017】このような難溶性カルシウム塩としては、
通常、直径が10mm以下、好ましくは5mm以下、よ
り好ましくは0.5〜3mmの粒子状のものが用いられ
る。なお、大きい粒子を用いる場合には、VA菌根菌接
種物を製造した後、これを除去して、最終製品中に混入
しないようにした方が高品質の製品を得ることができ
る。
通常、直径が10mm以下、好ましくは5mm以下、よ
り好ましくは0.5〜3mmの粒子状のものが用いられ
る。なお、大きい粒子を用いる場合には、VA菌根菌接
種物を製造した後、これを除去して、最終製品中に混入
しないようにした方が高品質の製品を得ることができ
る。
【0018】このような難溶性カルシウム塩を培地中に
添加する方法としては、培地と難溶性カルシウム塩とを
混合してもよいし、或いは培地の上部に難溶性カルシウ
ム塩を置いてもよい。また、難溶性カルシウム塩を添加
する時期については、通常はVA菌根菌を接種する前で
あるが、接種後に添加してもよい。接種後に添加する場
合には、培地の上部に難溶性カルシウム塩を置けばよ
い。
添加する方法としては、培地と難溶性カルシウム塩とを
混合してもよいし、或いは培地の上部に難溶性カルシウ
ム塩を置いてもよい。また、難溶性カルシウム塩を添加
する時期については、通常はVA菌根菌を接種する前で
あるが、接種後に添加してもよい。接種後に添加する場
合には、培地の上部に難溶性カルシウム塩を置けばよ
い。
【0019】さらに、難溶性カルシウム塩の添加量は、
その種類によっても異なるが、一般的に言えば、難溶性
カルシウム塩が徐々に溶解しても少なくとも1ケ月以上
にわたり培地に残存するだけの量を添加する。具体的に
は例えば、培地の重量に対し、0.1〜70%、好まし
くは2〜25%の割合で添加する。難溶性カルシウム塩
の添加量が少なすぎるとVA菌根菌の胞子形成が不充分
となり、一方、難溶性カルシウム塩の添加量が多すぎる
と植物の生長とVA菌根菌の増殖が不良となり、いずれ
も好ましくない。
その種類によっても異なるが、一般的に言えば、難溶性
カルシウム塩が徐々に溶解しても少なくとも1ケ月以上
にわたり培地に残存するだけの量を添加する。具体的に
は例えば、培地の重量に対し、0.1〜70%、好まし
くは2〜25%の割合で添加する。難溶性カルシウム塩
の添加量が少なすぎるとVA菌根菌の胞子形成が不充分
となり、一方、難溶性カルシウム塩の添加量が多すぎる
と植物の生長とVA菌根菌の増殖が不良となり、いずれ
も好ましくない。
【0020】本発明の方法では、このように難溶性カル
シウム塩を添加された培地を用いて植物を栽培し、VA
菌根菌を増殖させる。ここで、まずVA菌根菌の宿主植
物への感染方法について述べると、VA菌根菌の施用時
期としては、上記のように培地に難溶性カルシウム塩を
添加する前後のいずれであってもよい。また、VA菌根
菌の施用時期は宿主植物の発根前後のいずれであっても
よいが、特に種播きや挿し芽の前処理時、種播きや挿し
芽と同時、或いは苗の移植時などが好ましい。施用方法
としては、基材と混合したり、種子や芽の下層に層状に
施用したり、或いは定植時の植え穴の中に施用したりす
ることが好ましい。さらに、VA菌根菌の施用量は特に
制限はないが、通常、1植物体当たり、1〜10,00
0個程度である。
シウム塩を添加された培地を用いて植物を栽培し、VA
菌根菌を増殖させる。ここで、まずVA菌根菌の宿主植
物への感染方法について述べると、VA菌根菌の施用時
期としては、上記のように培地に難溶性カルシウム塩を
添加する前後のいずれであってもよい。また、VA菌根
菌の施用時期は宿主植物の発根前後のいずれであっても
よいが、特に種播きや挿し芽の前処理時、種播きや挿し
芽と同時、或いは苗の移植時などが好ましい。施用方法
としては、基材と混合したり、種子や芽の下層に層状に
施用したり、或いは定植時の植え穴の中に施用したりす
ることが好ましい。さらに、VA菌根菌の施用量は特に
制限はないが、通常、1植物体当たり、1〜10,00
0個程度である。
【0021】VA菌根菌の宿主植物への感染や宿主植物
の栽培は、既知の方法により行なえばよく、例えば温度
は10〜50℃、好ましくは15〜35℃、土壌のpH
は3〜9.5、好ましくは4〜7.5の条件で行なわれ
る。
の栽培は、既知の方法により行なえばよく、例えば温度
は10〜50℃、好ましくは15〜35℃、土壌のpH
は3〜9.5、好ましくは4〜7.5の条件で行なわれ
る。
【0022】このようにして宿主植物を栽培すると、宿
主植物の生育に伴い、VA菌根菌の感染が成立する。こ
のようにしてVA菌根菌の感染した植物を栽培し、該植
物の根を用いてVA菌根菌を増殖させる。すなわち、植
物根にVA菌根菌を共生させて、該植物を栽培すること
により、VA菌根菌を増殖させる。植物の栽培にあたっ
ては、必要に応じて緩効性肥料などを施用することがで
きる。
主植物の生育に伴い、VA菌根菌の感染が成立する。こ
のようにしてVA菌根菌の感染した植物を栽培し、該植
物の根を用いてVA菌根菌を増殖させる。すなわち、植
物根にVA菌根菌を共生させて、該植物を栽培すること
により、VA菌根菌を増殖させる。植物の栽培にあたっ
ては、必要に応じて緩効性肥料などを施用することがで
きる。
【0023】宿主植物の生育に伴い、VA菌根菌も旺盛
に繁殖する。通常、2〜5ケ月程度経過して、宿主植物
が充分に生育したところで、水,栄養分等の供給を絶
ち、暫く放置すると、VA菌根菌は胞子を形成する。そ
こで、形成したVA菌根菌胞子の付着した基材を回収
し、VA菌根菌製剤とすることができる。また、高密度
に増えたVA菌根菌の胞子を回収し、別の担体と混合し
てVA菌根菌接種物を効率良く作ることが可能となる。
このようにして得られたVA菌根菌製剤或いは分離胞子
を含む接種物は、VA菌根菌が感染しうる植物に施用さ
れ、種々の植物の栽培に利用される。
に繁殖する。通常、2〜5ケ月程度経過して、宿主植物
が充分に生育したところで、水,栄養分等の供給を絶
ち、暫く放置すると、VA菌根菌は胞子を形成する。そ
こで、形成したVA菌根菌胞子の付着した基材を回収
し、VA菌根菌製剤とすることができる。また、高密度
に増えたVA菌根菌の胞子を回収し、別の担体と混合し
てVA菌根菌接種物を効率良く作ることが可能となる。
このようにして得られたVA菌根菌製剤或いは分離胞子
を含む接種物は、VA菌根菌が感染しうる植物に施用さ
れ、種々の植物の栽培に利用される。
【0024】
【実施例】次に、本発明を実施例により詳しく説明す
る。 実施例1〜4及び比較例1〜3 粒径0.5〜3mmの粒状赤玉土20kg、なら炭1k
g、ゼオライト4kgに、第1表に示す種々のカルシウ
ム塩を300gの割合で添加混合して培地を作成した。
この培地1kgあたり、1gの緩効性肥料(花と野菜の
肥料、三井東圧社製)を添加した。この培地を5号プラ
スチック鉢(1.5リットル容)に1kg入れ、上面よ
り3cm下の層に、ギガスポラ・アルビダ( Gigaspora
albida )或いはグロムス・ファシキュレータム( Glo
mus fasciculatum )〔本菌は、工業技術院生命工学工
業技術研究所(旧名称:工業技術院微生物工業技術研究
所において受託を拒否された。〕の種菌をポットあたり
200個接種した。さらに、上面より1cm下の層にア
カクローバーの種をポットあたり6粒接種し、このポッ
トを1区あたり10連作成し、最低温度を25℃に保っ
た温室にて、3ケ月間栽培した。栽培期間中は適宜灌水
を行なった。3ケ月後に灌水を停止し、18℃の恒温室
にて2週間放置し、その後、培地よりウエットシービン
グ法によりVA菌根菌の胞子を分離し、胞子数を測定し
た。各区10ポットの平均値を第1表に示した。
る。 実施例1〜4及び比較例1〜3 粒径0.5〜3mmの粒状赤玉土20kg、なら炭1k
g、ゼオライト4kgに、第1表に示す種々のカルシウ
ム塩を300gの割合で添加混合して培地を作成した。
この培地1kgあたり、1gの緩効性肥料(花と野菜の
肥料、三井東圧社製)を添加した。この培地を5号プラ
スチック鉢(1.5リットル容)に1kg入れ、上面よ
り3cm下の層に、ギガスポラ・アルビダ( Gigaspora
albida )或いはグロムス・ファシキュレータム( Glo
mus fasciculatum )〔本菌は、工業技術院生命工学工
業技術研究所(旧名称:工業技術院微生物工業技術研究
所において受託を拒否された。〕の種菌をポットあたり
200個接種した。さらに、上面より1cm下の層にア
カクローバーの種をポットあたり6粒接種し、このポッ
トを1区あたり10連作成し、最低温度を25℃に保っ
た温室にて、3ケ月間栽培した。栽培期間中は適宜灌水
を行なった。3ケ月後に灌水を停止し、18℃の恒温室
にて2週間放置し、その後、培地よりウエットシービン
グ法によりVA菌根菌の胞子を分離し、胞子数を測定し
た。各区10ポットの平均値を第1表に示した。
【0025】
【表1】
【0026】実施例5〜7及び比較例4 実施例1〜4及び比較例1〜3において、VA菌根菌と
して、ギガスポラ・マルガリタ( Gigaspora margarit
a )〔本菌は、工業技術院生命工学工業技術研究所(旧
名称:工業技術院微生物工業技術研究所において受託を
拒否された。〕を用いたこと、及びカルシウム塩として
リン酸カルシウム(実施例5〜7)或いは塩化カルシウ
ム(比較例4)を第2表に示す所定量(300g〜3k
gの割合で)用いたこと以外は、実施例1〜4及び比較
例1〜3と同様の操作を行ない、胞子数を測定した。結
果を第2表に示す。
して、ギガスポラ・マルガリタ( Gigaspora margarit
a )〔本菌は、工業技術院生命工学工業技術研究所(旧
名称:工業技術院微生物工業技術研究所において受託を
拒否された。〕を用いたこと、及びカルシウム塩として
リン酸カルシウム(実施例5〜7)或いは塩化カルシウ
ム(比較例4)を第2表に示す所定量(300g〜3k
gの割合で)用いたこと以外は、実施例1〜4及び比較
例1〜3と同様の操作を行ない、胞子数を測定した。結
果を第2表に示す。
【0027】
【表2】
【0028】
【発明の効果】本発明の方法によれば、培地に難溶性の
カルシウム塩を添加することにより、VA菌根菌を著し
く増殖させ、多量の胞子を得ることができる。その結
果、胞子密度が高く、かつ、活性に優れたVA菌根菌製
剤を安価に製造することを可能にする。また、高密度に
増えたVA菌根菌の胞子を回収し、物の担体と混合し
て、VA菌根菌接種物を効率良く、安価に作ることが可
能となる。それ故、本発明は農業,園芸,土木等の分野
において極めて有用である。
カルシウム塩を添加することにより、VA菌根菌を著し
く増殖させ、多量の胞子を得ることができる。その結
果、胞子密度が高く、かつ、活性に優れたVA菌根菌製
剤を安価に製造することを可能にする。また、高密度に
増えたVA菌根菌の胞子を回収し、物の担体と混合し
て、VA菌根菌接種物を効率良く、安価に作ることが可
能となる。それ故、本発明は農業,園芸,土木等の分野
において極めて有用である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 //(C12N 1/14 C12R 1:645)
Claims (3)
- 【請求項1】 植物根にVA菌根菌を共生させて、該V
A菌根菌感染植物を栽培することにより、VA菌根菌を
増殖させるにあたり、培地中に難溶性カルシウム塩を添
加することを特徴とするVA菌根菌の増殖方法。 - 【請求項2】 VA菌根菌が、その胞子である請求項1
記載の方法。 - 【請求項3】 難溶性カルシウム塩が、ケイ酸カルシウ
ム,炭酸カルシウム,硫酸カルシウム,亜硫酸カルシウ
ム,リン酸カルシウム及び石灰岩から選ばれた少なくと
も1種のものである請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5132335A JPH06319528A (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | Va菌根菌の増殖方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP5132335A JPH06319528A (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | Va菌根菌の増殖方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06319528A true JPH06319528A (ja) | 1994-11-22 |
Family
ID=15078926
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP5132335A Withdrawn JPH06319528A (ja) | 1993-05-12 | 1993-05-12 | Va菌根菌の増殖方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06319528A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012044904A (ja) * | 2010-08-25 | 2012-03-08 | Akita Prefectural Univ | 根粒菌接種資材、根粒菌接種資材の接種方法、及び栽培方法 |
| CN102718599A (zh) * | 2012-07-04 | 2012-10-10 | 哈尔滨工业大学 | 基于丛枝菌根真菌的复合型水稻专用生物肥料的制备及其应用 |
-
1993
- 1993-05-12 JP JP5132335A patent/JPH06319528A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012044904A (ja) * | 2010-08-25 | 2012-03-08 | Akita Prefectural Univ | 根粒菌接種資材、根粒菌接種資材の接種方法、及び栽培方法 |
| CN102718599A (zh) * | 2012-07-04 | 2012-10-10 | 哈尔滨工业大学 | 基于丛枝菌根真菌的复合型水稻专用生物肥料的制备及其应用 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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