JPH06324093A - オーディオ信号のスペクトル表示装置 - Google Patents

オーディオ信号のスペクトル表示装置

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JPH06324093A
JPH06324093A JP11325893A JP11325893A JPH06324093A JP H06324093 A JPH06324093 A JP H06324093A JP 11325893 A JP11325893 A JP 11325893A JP 11325893 A JP11325893 A JP 11325893A JP H06324093 A JPH06324093 A JP H06324093A
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JP
Japan
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spectrum
time
signal
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band
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JP11325893A
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English (en)
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Robaato Hedoru
ロバート ヘドル
Kenzo Akagiri
健三 赤桐
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 符号化オーディオ信号入力端子11に入力さ
れた符号化オーディオ信号は時間窓掛け手段12に送ら
れ、複数の時間分割ブロックが生成される。上記複数の
時間分割ブロックに応じたスペクトルがスペクトル算出
手段13で算出され、上記算出されたスペクトルは表示
信号形成手段14でスペクトル表示用信号に変換された
後、上記スペクトル表示用信号はスペクトル表示手段1
5上で表示される。 【効果】 従来の装置よりも精確な分解能を持ち、構成
を簡単にすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、符号化されたオーディ
オ信号をスペクトル毎に表示するオーディオ信号のスペ
クトル表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】磁気テープ上に歪み等が無いように記録
を行うためには、信号レベルが所定の閾値を越えないよ
うにすることが必要である。従って、記録時の真の信号
レベルを判別するために、多くの市販品のカセットレコ
ーダ等にはレベルメータが備わっている。このレベルメ
ータは、左右のステレオチャンネルの両方の信号レベル
を表示する。また、このレベルメータは原始的なスペク
トル表示装置と考えることもでき、全周波数スペクトル
に渡る単一の周波数帯において時間毎に変化する信号レ
ベルを表示する。最近では、この概念は幾つかの周波数
帯において時間毎に変化する信号レベルを表示するもの
に拡張されている。このスペクトル表示装置は、市販の
オーディオ製品等に備えられ、LCDスクリーン等の表
示装置上に表示されている。このスペクトル表示装置
は、記録を行うときに用いるか否かにかかわらず、オー
ディオ製品の一般的なセールスポイントにもなってい
る。
【0003】近年、オーディオ及びビデオ産業は急速に
変化しており、例えば、テレビの画面の品質は良くな
り、この画面の改良に伴い、より高品質の音声が要求さ
れる。よって、テレビ及びビデオの音声の質は、商業用
のオーディオシステムの音声の質に近づき始めている。
そして、例えばビデオ番組のサウンドトラックを再編成
するための商業用オーディオシステムを使用することが
できるようになることによって、商業用のオーディオ、
ビデオ及びテレビジョン装置は、より高度に統合される
べきである。将来的には、上記より高度に統合されたシ
ステムが現れることが期待される。
【0004】オーディオの領域ではすでに急速な変化が
あり、いわゆるミニディスク(MD:MiniDisc)やいわゆ
るディジタルコンパクトカセット(DDC:Digital Com
pactCassette)のような低減されたビットレートによる
オーディオシステムが生産されている。これらのオーデ
ィオシステムは、所定の時間及び周波数の領域内の音声
のエネルギを表す量子化係数の形態のオーディオの情報
を伝送する。現在のオーディオシステムは本来的にオー
ディオ用途のために考えられたものであるが、今後はテ
レビ及びビデオの音声が、上記オーディオシステムや上
記オーディオシステムと同様なシステムを使用して伝送
されることが考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記スペク
トル表示装置においては、符号化されたデータ信号を表
示するために、個々のシステムにおいて必要なスペクト
ル信号に修正しなければならず、上記符号化されたデー
タ信号を周波数領域に変換するための装置が必要とされ
る。
【0006】そこで、本発明は上述の実情に鑑み、従来
よりも精確な分解能を持ち、構成が簡単なスペクトル表
示装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係るオーディオ
信号のスペクトル表示装置は、符号化された入力オーデ
ィオ信号の時間ブロックを選択する時間窓掛け手段と、
上記窓掛け手段により窓掛けされた信号の時間ブロック
の上記入力信号から表示用のスペクトル特性を算出する
スペクトル算出手段と、上記スペクトル算出手段により
算出されたスペクトル特性を具体的な表示信号に変換形
成するための表示信号形成手段とを備えて成ることによ
り上述した課題を解決する。
【0008】ここで、上記表示信号形成手段により出力
される表示信号を表示する表示装置を備えることが好ま
しい。また、上記表示装置としてはLCD表示装置又は
テレビジョンを挙げることができる。また、外部の表示
装置に接続される機器を使用するための出力端子を設け
てもよい。
【0009】さらに、上記符号化された入力オーディオ
信号は2チャンネルのステレオオーディオ信号から成る
ことが考えられる。
【0010】また、上記符号化された入力オーディオ信
号は、時間及び周波数の領域内の信号のエネルギに相当
する係数を備え、上記係数は時間と周波数とにより均一
に又は不均一に分割される時間−周波数係数とすればよ
い。また、上記時間窓掛け手段によって使用される時間
ブロックは、上記符号化された入力オーディオ信号の時
間分割に対応させればよい。さらに、上記時間窓掛け手
段によって使用される時間ブロックは、上記符号化され
たオーディオ信号の不均一な時間分割であることを特徴
とする。
【0011】上記符号化された入力オーディオ信号の時
間−周波数係数を不均一に分割するために時間と周波数
とを不均一に分割することにより、スペクトル特性又は
複数の特性を算出することを特徴とする。
【0012】上記オーディオ信号の時間−周波数係数
は、単一もしくは複数の係数が、上記係数の最大値を示
すスケールファクタ及びそれぞれの係数を得るために使
用されるビット数を示すワードレングスにより符号化さ
れるブロックフローティング処理により符号化されるこ
とを特徴とする。
【0013】また、上記オーディオ信号の時間−周波数
係数は、サブバンド符号化に基づいた時間−周波数変換
により生成され、単一のサブバンドからの連続した時間
ブロックの係数が上記単一のワードレングス及びスケー
ルファクタにより符号化されるブロックフローティング
アルゴリズムにより符号化されることを特徴とする。
【0014】上記ブロックフローティングアルゴリズム
は、一定間隔でそれぞれのサブバンドにスケールファク
タを供給するように固定された時間ブロックに対して作
用するものであることを特徴とする。
【0015】また、上記ブロックフローティングアルゴ
リズムは、入力されたオーディオ信号のスペクトル特性
に基づいた可変レートにより上記スケールファクタの値
を供給するように不均一な時間ブロックに対して作用す
るものであることを特徴とする。
【0016】さらに、上記ブロックフローティングアル
ゴリズムは、異なるサブバンドの異なるレートにより上
記スケールファクタの値を供給するように不均一な時間
ブロックに対して作用するものであることを特徴とす
る。
【0017】上記オーディオ信号の時間−周波数係数
は、変換符号化に基づいた時間−周波数変換により生成
されることを特徴とする。
【0018】また、上記オーディオ信号の時間−周波数
係数は、上記変換がそれぞれのサブバンド信号に適合さ
れるようなサブバンド及び変換符号化の組合せに基づい
た時間−周波数変換により生成されることを特徴とす
る。
【0019】さらに、上記オーディオ信号の時間−周波
数係数は、単一の変換出力に属する、隣接する周波数の
係数のブロックを単一のワードレングス及びスケールフ
ァクタにより符号化するブロックフローティングアルゴ
リズムにより符号化されることを特徴とする。
【0020】ここで、上記ブロックフローティングアル
ゴリズムは、一定の時間間隔で固定された周波数範囲に
相当する上記スケールファクタの値を供給するように固
定された時間及び周波数に対して作用するものであるこ
とを特徴とする。
【0021】また、上記ブロックフローティングアルゴ
リズムは、可変レートによるスケールファクタの値を供
給するように可変的な時間及び周波数に対して作用する
ものであることを特徴とする。
【0022】さらに、上記ブロックフローティングアル
ゴリズムは、上記スケールファクタの値が固定レートで
供給されるように、増加した時間分解能は減少した周波
数分解能、又は減少した時間分解能は増加した周波数分
解能により補われる可変的な時間及び周波数に対して作
用するものであることを特徴とする。
【0023】上記スペクトル算出手段は、上記スペクト
ル特性又は複数の特性を算出するために上記符号化され
た入力オーディオ信号から上記スケールファクタを抽出
し、使用することを特徴とする。
【0024】また、上記スペクトル算出手段は、算出さ
れたそれぞれのスペクトルの時間ブロックに相当するス
ケールファクタを直接に出力することにより上記スペク
トル特性又は複数の特性を生成することを特徴とする。
【0025】ここで、上記表示装置は、上記スケールフ
ァクタが周波数軸に沿った不均一なレートにより供給さ
れる場合に、時間が一定間隔であるスペクトル出力を生
成するために上記スケールファクタを緩衝する時間軸処
理のサブシステムを含むことを特徴とする。
【0026】また、上記表示装置は、上記スケールファ
クタが周波数軸に沿った不均一なレートにより供給され
る場合に、受信されるそれぞれの新しいスケールファク
タ又はスケールファクタのグループの新しいスペクトル
出力を生成する時間軸処理のサブシステムを含むことを
特徴とする。
【0027】
【作用】本発明においては、従来よりも精確な分解能を
持つスペクトル信号を簡易に表示することができる。
【0028】
【実施例】以下、本発明の好ましい実施例について、図
面を参照しながら説明する。
【0029】図1は、本発明に係るオーディオ信号のス
ペクトル表示装置の基本概念を説明するための図であ
り、図2には、本発明に係るオーディオ信号のスペクト
ル表示装置を使用した一例を示す。
【0030】図1の符号化オーディオ信号入力端子11
から符号化オーディオ信号が入力され、時間窓掛け手段
12に送られる。この符号化オーディオ信号は、時間に
応じて変化するスペクトルを持つため、上記符号化オー
ディオ信号から上記時間窓掛け手段12において複数の
時間分割ブロックを生成する。上記それぞれの時間分割
ブロックのスペクトルは、スペクトル算出手段13にお
いて算出され、表示信号形成手段14に送られる。この
表示信号形成手段14では、上記算出されたスペクトル
が変換されてスペクトル表示用信号が形成された後、ス
ペクトル表示手段15においてスペクトルが表示され
る。
【0031】上記スペクトル表示手段15には、従来の
オーディオ装置に設けられているLCD表示装置やLE
D表示装置だけではなく、図2に示すようなテレビ装置
16を用いることも可能である。この場合には、上記符
号化オーディオ信号入力端子11からのオーディオ信号
は、テレビ信号に相当するオーディオ信号、もしくはラ
ジオ又はコンパクトディスクプレーヤ等のような外部オ
ーディオ装置から受信されるオーディオ信号のどちらか
である。
【0032】さらに、図3には、上記スペクトル表示手
段15において、本発明によるスペクトル表示部が処理
ブロックから物理的に分離している場合の基本構成の一
例を示す。
【0033】オーディオ信号変換部30内のスペクトル
表示用信号の出力のための接続部17は、テレビ装置3
1内のスペクトル表示用信号を入力するための接続部1
8と接続されており、上記テレビ装置31内には上記接
続部18を介して入力されたスペクトル表示用信号をス
ペクトルとして表示する表示部19が含まれている。上
記オーディオ装置30と上記テレビ装置31とは、より
高度に統合されている。図2及び図3における時間窓掛
け手段12、スペクトル算出手段13、表示信号形成手
段14は、図1の各部と同様であるため、対応する部分
に同じ参照番号を付して説明を省略する。
【0034】次に、上記時間窓掛け手段12及びスペク
トル算出手段13を介すことにより生成されるスペクト
ルを算出するための具体的な実施例を後述する。
【0035】先ず、本発明の第1の実施例の概略的な構
成を図4に示す。
【0036】符号化オーディオ信号入力端子41より入
力される符号化オーディオ信号は、いわゆるMD(ミニ
ディスク)やいわゆるDCC(ディジタルコンパクトカ
セット)等に用いられているような低減されたビットレ
ートを生成するオーディオ信号符号化装置からの出力信
号である。
【0037】ここで、図5に通常のオーディオ信号の符
号化及び復号化の概略的な構成を示す。オーディオ信号
入力端子51から入力されたオーディオ信号は、オーデ
ィオ信号符号化手段52において符号化され、データ伝
送又は記録手段53を介して他のオーディオ装置へ伝送
されたり、種々の記録媒体へ記録されたりする。上記デ
ータ伝送又は記録された信号は、オーディオ信号復号化
手段54において復号化され、オーディオ信号出力端子
55より出力される。
【0038】図6には、図5のオーディオ信号符号化手
段52の概略的な構成を示す。時間−周波数分析部61
では、時間領域のオーディオ信号を、時間と周波数の空
間に配置される時間−周波数の成分に分割する。この時
間−周波数の成分は、ビット割当処理部62及びスペク
トル量子化部63に送られる。上記ビット割当処理部6
2では、スペクトルの量子化により発生する量子化ノイ
ズが最小可聴になるように、心理的音響モデル64に基
づいて量子化ビット数を割り当て、この量子化ビット数
を上記スペクトル量子化部63に送る。また、スケール
ファクタやワードレングス等の各パラメータが出力され
る。上記スペクトル量子化部63では、上記時間−周波
数分析部61からの出力である時間−周波数の成分が、
上記ビット割当処理部62からの出力によって量子化さ
れた後、スペクトル信号が出力される。
【0039】通常、上記スペクトル量子化部63ではブ
ロックフローティングによる量子化方法が用いられる。
この量子化方法では、先ず、時間−周波数の成分がスケ
ールファクタにより標準化された後に、設定されたワー
ドレングスで量子化される。このビット割当処理では、
それぞれの時間ブロックに対して適切なスケールファク
タ及びワードレングスを決定する。このスケールファク
タは、一般的に、固定された複数のパラメータ中から選
択される値である。また、それぞれのブロックに対して
選択されたスケールファクタは、最小のスケールファク
タであるが、この最小のスケールファクタはブロック内
の全ての時間及び周波数の係数の大きさよりも大きい。
【0040】よって、このスケールファクタは、時間及
び周波数の係数のブロックの時間及び周波数範囲内のオ
ーディオ信号のエネルギに近似した値である。従って、
時間上の特定時点における全周波数範囲に相当する複数
のスケールファクタは、スペクトル信号の有効な近似値
として使用することができる。
【0041】実際には、上記オーディオ信号符号化手段
52による動作は、図1の時間窓掛け手段12及びスペ
クトル算出手段13において行われている。図4におい
て、上記ブロックフローティングアルゴリズムによる各
パラメータは符号化データ抽出手段42により抽出さ
れ、このスケールファクタのデータは上記表示信号形成
手段14を通してスペクトル表示手段15まで送られ
る。上記符号化データ抽出手段42は、図5のオーディ
オ信号復号化手段54内の一部分である。この第1の実
施例による方法では、時間毎に変化するスペクトル信号
が高効率、且つ簡単に算出され、表示される。
【0042】次に、本発明の第2の実施例の概略的な構
成を図7に示す。
【0043】この第2の実施例によるスペクトル表示装
置においては、符号化オーディオ信号入力端子41に可
変の時間分解能を持つ符号化オーディオ信号が入力され
る場合(第1のケース)、または表示信号形成手段14
及びスペクトル表示手段15の時間分解能が入力される
符号化オーディオ信号の分解能とは異なる場合(第2の
ケース)のスペクトル信号の算出を考える。
【0044】この第2の実施例によれば、上記符号化オ
ーディオ信号入力端子41に入力された符号化オーディ
オ信号は、符号化データ抽出手段42によりスケールフ
ァクタ、ワードレングス、係数等が抽出されて時間軸処
理手段43に送られる。上記それぞれの値は、上記時間
軸処理手段43で保持することにより、一定の時間間隔
のスケールファクタのデータを上記表示信号形成手段1
4に供給する。上記表示信号形成手段14によりスペク
トル表示用信号が形成され、このスペクトル表示用信号
は上記スペクトル表示手段15に供給されて、スペクト
ルが表示される。
【0045】上記第1のケースは可変な時間分解能を持
つ入力オーディオ信号の場合であり、上記オーディオ信
号符号化手段52内の時間−周波数分析部61により分
配されるブロックが可変であるときに生じる。また、上
記時間−周波数分析部61が時間により変化する分析窓
を持つときにも生じる。この方法は、振幅変化の激しい
信号の振幅中に分析窓が短すぎるために信号の振幅部分
に生じるプリエコーを防止するために使用される。
【0046】第1のケースは、可変的なレートのスケー
ルファクタが図7の時間軸処理手段43に入力され、上
記表示信号形成手段14により要求される固定されたレ
ートに変換されて出力される。ここで、幾つかのスケー
ルファクタが単一の周波数帯で受信されるならば、上記
時間軸処理手段43では、例えば平均値、もしくは最大
値のような最も近似するスケールファクタが選択され
る。また、与えられた周波数帯が現在の時間ブロック内
に新しいスケールファクタを受信しなければ、以前のス
ケールファクタが使用されることになる。
【0047】さらに、第1のケースにおいて、表示レー
トは新しいスケールファクタが受信されたときの最大レ
ートよりも大きいならば、上記時間軸処理手段43は、
上記スペクトル表示手段15がそれぞれの新しいスケー
ルファクタに対して対応することを確実にするバッファ
として動作する。このように、上記スペクトル表示手段
15は、上記周波数帯が短い分析モードにより入力され
るときに生成される増加したスケールファクタのレート
にも迅速に対応する。上述した動作は、一般的に信号の
振幅変化が激しい部分に生じ、上記スペクトル表示手段
15は、自動的に上記振幅変化の激しい部分のエネルギ
の急な増加にも適応する。この適応された結果は、固定
した窓のスペクトル表示装置には有効ではない望まれた
特徴である。
【0048】また、第2のケースは、上記スペクトル表
示手段15の分解能とは異なる時間分解能を持つ入力オ
ーディオ信号の場合であり、上記時間軸処理手段43は
それぞれの表示サイクル中に受信された全スケールファ
クタを保持する。もし、新しいスケールファクタが受信
されないならば、即ち上記表示サイクルが信号の分析窓
よりも短い場合には、上記時間軸処理手段43は以前の
表示サイクルのスケールファクタの1つを出力する。ま
た、上記1つのスケールファクタよりも多くのスケール
ファクタを受信した場合には、上記時間軸処理手段43
はそれぞれの周波数帯に最も近似した、即ち最大又は同
等であるスケールファクタを選択し、このスケールファ
クタを出力する。
【0049】上述したように、一定のスペクトルの係数
は伝送されて、本発明のスペクトル表示装置により表示
される。
【0050】さらに、本発明で用いられるスペクトルを
得るために、第3の実施例として高能率圧縮符号化方法
を用いることができる。よって、この高能率圧縮符号化
の一具体例を詳述する。即ち、オーディオPCM信号等
の入力ディジタル信号を、帯域分割符号化(SBC)、
適応変換符号化(ATC)及び適応ビット割当ての各技
術を用いて高能率符号化する技術について、図8以降を
参照しながら説明する。
【0051】図8に示す具体的な高能率符号化装置で
は、入力ディジタル信号を複数の周波数帯域に分割する
と共に、最低域の隣接した2帯域の帯域幅は同じで、よ
り高い周波数帯域では高い周波数帯域ほどバンド幅を広
く選定し、各周波数帯域毎に直交変換を行って得られた
周波数軸のスペクトルデータを、低域では、後述する人
間の聴覚特性を考慮したいわゆる臨界帯域幅(クリティ
カルバンド)毎に、中高域ではブロックフローティング
効率を考慮して臨界帯域幅を細分化した帯域毎に、適応
的にビット割当して符号化している。通常、このブロッ
クが量子化雑音発生ブロックとなる。さらに、本発明実
施例においては、直交変換の前に入力信号に応じて適応
的にブロックサイズ(ブロック長)を変化させると共
に、該ブロック単位でフローティング処理を行ってい
る。
【0052】即ち、図8において、入力端子100には
例えばサンプリング周波数が44.1kHzの時、0〜
22kHzのオーディオPCM信号が供給されている。
この入力信号は、例えばいわゆるQMFフィルタ等の帯
域分割フィルタ101により0〜11kHz帯域と11
kHz〜22kHz帯域(高域)とに分割され、0〜1
1kHz帯域の信号は同じくいわゆるQMFフィルタ等
の帯域分割フィルタ102により0〜5.5kHz帯域
(低域)と5.5kHz〜11kHz帯域(中域)とに
分割される。帯域分割フィルタ101、102からの各
帯域の信号は直交変換ブロックサイズ決定回路106に
送られ、各帯域毎にブロックサイズが決定される。
【0053】この直交変換ブロックサイズ決定回路10
6において、ブロックサイズの長さは例えば11.6m
sの長さを基本とし、この長さが最大ブロックサイズと
なる。信号が時間的に準定常的である場合には、直交変
換ブロックサイズに最大ブロックサイズである11.6
msを選択することによって周波数分解能を高め、信号
が時間的に非定常的である場合には、11kHz以下の
帯域では直交変換ブロックサイズをさらに4分割し、1
1kHz以上の帯域では直交変換ブロックサイズを8分
割することにより時間分解能を高める。
【0054】ここで上述した入力ディジタル信号を複数
の周波数帯域に分割する手法としては、例えばQMFフ
ィルタがあり、1976 R.E.Crochiere Digital Coding o
fSpeech in Subbands Bell Syst.Tech. J. Vol.55,No.8
1976に述べられている。また、ICASSP 83,Boston Poly
phase Quadrature Filters-A New Subband CodingTechn
ique Joseph H. Rothweiler には、等バンド幅のフィル
タ分割手法が述べられている。
【0055】図8において、帯域分割フィルタ101、
102からの出力は、各帯域の信号毎にそれぞれ各直交
変換回路103、104、105に供給される。これと
同時に、上記直交変換ブロックサイズ決定回路106に
おいて決定されたブロックサイズは各直交変換回路10
3、104、105に供給され、上記帯域分割フィルタ
101、102からの出力は上記ブロックサイズに応じ
てブロック化され、直交変換処理される。図9は直交変
換ブロックサイズを示したものであり、低域及び中域で
は11.6ms(ロングモード)もしくは2.9ms
(ショートモード)のどちらかを選択し、高域では1
1.6ms(ロングモード)もしくは1.45ms(シ
ョートモード)のどちらかを選択する。決定された直交
変換ブロックサイズ情報は、図8の端子111から取り
出され、復号化回路へ送られる。
【0056】ここで、上述した直交変換としては、例え
ば入力オーディオ信号を所定単位時間(フレーム)でブ
ロック化し、当該ブロック毎に高速フーリエ変換(FF
T)、離散コサイン変換(DCT)、変更離散DCT変
換(MDCT)等を行うことで時間軸を周波数軸に変換
するような直交変換がある。MDCTについてはICASSP
1987 Subband/Transform Coding Using Filter Bank D
esigns Based on TimeDomain Aliasing Cancellation
J.P.Princen A.B.Bradley Univ. of SurreyRoyal Me
lbourne Inst. of Tech.に述べられている。
【0057】次に、上記ビット配分算出回路107の一
具体例の概略構成を示すブロック回路を図10に示す。
この図10において、入力端子121には、上記各直交
変換回路103、104、105からの周波数軸上のス
ペクトルデータが供給されている。
【0058】この周波数軸上の入力データは、帯域毎の
エネルギ算出回路122に送られて、上記マスキング量
とクリティカルバンド及びブロックフローティングを考
慮した各分割帯域のエネルギが、例えば当該バンド内で
の各振幅値の総和を計算すること等により求められる。
この各バンド毎のエネルギの代わりに、振幅値のピーク
値、平均値等が用いられることもある。このエネルギ算
出回路122からの出力として、例えば各バンドの総和
値のスペクトルを図11にスペクトルSBとして示して
いる。ただし、この図11では、図示を簡略化するた
め、上記マスキング量とクリティカルバンド及びブロッ
クフローティングを考慮した分割帯域数を12バンド
(B1 〜B12)で表現している。
【0059】ここで、上記スペクトルSBのいわゆるマ
スキングにおける影響を考慮するために、該スペクトル
SBに所定の重み付け関数を掛けて加算するような畳込
み(コンボリューション)処理を施す。このため、上記
帯域毎のエネルギ算出回路22の出力、即ち該スペクト
ルSBの各値は、畳込みフィルタ回路123に送られ
る。この畳込みフィルタ回路123は、例えば、入力デ
ータを順次遅延させる複数の遅延素子と、これら遅延素
子からの出力にフィルタ係数(重み付け関数)を乗算す
る複数の乗算器(例えば各バンドに対応する25個の乗
算器)と、各乗算器出力の総和をとる総和加算器とから
構成されるものである。この畳込み処理により、図11
中の点線で示す部分の総和がとられる。
【0060】尚、上記マスキングとは、人間の聴覚上の
特性により、ある信号によって他の信号がマスクされて
聞こえなくなる現象をいうものであり、このマスキング
効果には、時間軸上のオーディオ信号による時間軸マス
キング効果と、周波数軸上の信号による同時刻マスキン
グ効果とがある。これらのマスキング効果により、マス
キングされる部分にノイズがあったとしても、このノイ
ズは聞こえないことになる。このため、実際のオーディ
オ信号では、このマスキングされる範囲内のノイズは許
容可能なノイズとされる。
【0061】ここで、上記畳込みフィルタ回路123の
各乗算器の乗算係数(フィルタ係数)の一具体例を示す
と、任意のバンドに対応する乗算器Mの係数を1とする
とき、乗算器M−1で係数0.15を、乗算器M−2で
係数0.0019を、乗算器M−3で係数0.0000
086を、乗算器M+1で係数0.4を、乗算器M+2
で係数0.06を、乗算器M+3で係数0.007を各
遅延素子の出力に乗算することにより、上記スペクトル
SBの畳込み処理が行われる。ただし、Mは1〜25の
任意の整数である。
【0062】上記畳込みフィルタ回路123からの出力
は引算器124に送られる。この引算器124は、上記
畳込んだ領域での後述する許容可能なノイズレベルに対
応するレベルαを求めるものである。なお、当該許容可
能なノイズレベル(許容ノイズレベル)に対応するレベ
ルαは、後述するように、逆コンボリューション処理を
行うことによって、クリティカルバンドの各バンド毎の
許容ノイズレベルとなるようなレベルである。ここで、
上記引算器124には、上記レベルαを求めるための許
容関数(マスキングレベルを表現する関数)が供給され
る。この許容関数を増減させることで上記レベルαの制
御を行っている。当該許容関数は、次に説明するような
(n−ai)関数発生回路125から供給されているも
のである。
【0063】即ち、許容ノイズレベルに対応するレベル
αは、クリティカルバンドのバンドの低域から順に与え
られる番号をiとすると、次の(1)式で求めることが
できる。 α=S−(n−ai) ・・・(1) この(1)式において、n,aは定数でa>0、Sは畳
込み処理されたバークスペクトルの強度であり、(1)
式中(n−ai)が許容関数となる。本実施例では、n
=38、a=1としており、この時の音質劣化はなく、
良好な符号化が行える。
【0064】このようにして、上記レベルαが求めら
れ、このデータは割算器126に伝送される。この割算
器126は、上記畳込みされた領域での上記レベルαを
逆コンボリューションするためのものである。従って、
この逆コンボリューション処理を行うことにより、上記
レベルαからマスキングスペクトルが得られるようにな
る。即ち、このマスキングスペクトルが許容ノイズスペ
クトルとなる。なお、上記逆コンボリユーション処理は
複雑な演算を必要とするが、本実施例では簡略化した割
算器126を用いて逆コンボリューションを行ってい
る。
【0065】次に、上記マスキングスペクトルは、合成
回路127を介して減算器128に伝送される。ここ
で、この減算器128には、上記帯域毎のエネルギ検出
回路122からの出力、即ち前述したスペクトルSB
が、遅延回路129を介して供給されている。従って、
この減算器128で上記マスキングスペクトルとスペク
トルSBとの減算演算が行われることで、図12示すよ
うに、上記スペクトルSBは、該マスキングスペクトル
MSのレベルで示すレベル以下がマスキングされること
になる。
【0066】上記減算器128からの出力は、許容雑音
補正回路130を介し、出力端子131を介して取り出
され、例えば割当てビット数情報が予め記憶されたRO
M等(図示せず)に送られる。このROM等は、上記減
算回路128から許容雑音補正回路130を介して得ら
れた出力(上記各バンドのエネルギと上記ノイズレベル
設定手段の出力との差分のレベル)に応じ、各バンド毎
の割当ビット数情報を出力する。この割当ビット数情報
が図8の適応ビット割当符号化回路108に送られるこ
とで、各直交変換回路103、104、105からの周
波数軸上の各スペクトルデータがそれぞれのバンド毎に
割り当てられたビット数で量子化されるわけである。
【0067】即ち、要約すれば、図8の適応ビット割当
符号化回路108では、上記マスキング量とクリティカ
ルバンド及びブロックフローティングを考慮した各分割
帯域のエネルギと上記ノイズレベル設定手段の出力との
差分のレベルに応じて割当てられたビット数で、上記各
バンド毎のスペクトルデータを量子化することになる。
なお、遅延回路129は上記合成回路127以前の各回
路での遅延量を考慮してエネルギ検出回路122からの
スペクトルSBを遅延させるために設けられている。
【0068】ところで、上述した合成回路127での合
成の際には、最小可聴カーブ発生回路132から供給さ
れる図13に示すような人間の聴覚特性であるいわゆる
最小可聴カーブRCを示すデータと、上記マスキングス
ペクトルMSとを合成することができる。この最小可聴
カーブにおいて、雑音絶対レベルがこの最小可聴カーブ
以下ならば該雑音は聞こえないことになる。この最小可
聴カーブは、コーディングが同じであっても例えば再生
時の再生ボリュームの違いで異なるものとなるが、現実
的なディジタルシステムでは、例えば16ビットダイナ
ミックレンジへの音楽のはいり方にはさほど違いがない
ので、例えば4kHz付近の最も耳に聞こえやすい周波
数帯域の量子化雑音が聞こえないとすれば、他の周波数
帯域ではこの最小可聴カーブのレベル以下の量子化雑音
は聞こえないと考えられる。
【0069】従って、このように例えばシステムの持つ
ワードレングスの4kHz付近の雑音が聞こえない使い
方をすると仮定し、この最小可聴カーブRCとマスキン
グスペクトルMSとを共に合成することで許容ノイズレ
ベルを得るようにすると、この場合の許容ノイズレベル
は、図13中の斜線で示す部分までとすることができる
ようになる。なお、本実施例では、上記最小可聴カーブ
の4kHzのレベルを、例えば20ビット相当の最低レ
ベルに合わせている。また、この図13は、信号スペク
トルSSも同時に示している。
【0070】また、上記許容雑音補正回路130では、
補正情報出力回路133から送られてくる例えば等ラウ
ドネスカーブの情報に基づいて、上記減算器128から
の出力における許容雑音レベルを補正している。ここ
で、等ラウドネスカーブとは、人間の聴覚特性に関する
特性曲線であり、例えば1kHzの純音と同じ大きさに
聞こえる各周波数での音の音圧を求めて曲線で結んだも
ので、ラウドネスの等感度曲線とも呼ばれる。またこの
等ラウドネス曲線は、図13に示した最小可聴カーブR
Cと略同じ曲線を描くものである。この等ラウドネス曲
線においては、例えば4kHz付近では1kHzのとこ
ろより音圧が8〜10dB下がっても1kHzと同じ大
きさに聞こえ、逆に、50Hz付近では1kHzでの音
圧よりも約15dB高くないと同じ大きさに聞こえな
い。このため、上記最小可聴カーブのレベルを越えた雑
音(許容ノイズレベル)は、該等ラウドネス曲線に応じ
たカーブで与えられる周波数特性を持つようにするのが
良いことがわかる。このようなことから、上記等ラウド
ネス曲線を考慮して上記許容ノイズレベルを補正するこ
とは、人間の聴覚特性に適合していることがわかる。
【0071】ここで、上記補正情報出力回路133とし
て、図8の上記適応ビット割当符号化回路108での量
子化の際の出力情報量(データ量)の検出出力と、最終
符号化データのビットレート目標値との間の誤差の情報
に基づいて、上記許容ノイズレベルを補正するようにし
てもよい。これは、全てのビット割当単位ブロックに対
して予め一時的な適応ビット割当を行って得られた総ビ
ット数が、最終的な符号化出力データのビットレートに
よって定まる一定のビット数(目標値)に対して誤差を
持つことがあり、その誤差分を0とするように再度ビッ
ト割当をするものである。即ち、当該目標値よりも総割
当ビット数が少ないときには、差のビット数を各単位ブ
ロックに割り振って付加するようにし、目標値よりも総
割当ビット数が多いときには、差のビット数を各単位ブ
ロックに割り振って削るようにするわけである。
【0072】このようなことを行うため、上記総割当ビ
ット数の上記目標値からの誤差を検出し、この誤差デー
タに応じて上記補正情報出力回路133が各割当ビット
数を補正するための補正データを出力する。ここで、上
記誤差データがビット数不足を示す場合は、上記単位ブ
ロック当たり多くのビット数が使われることで上記デー
タ量が上記目標値よりも多くなっている場合を考えるこ
とができる。また、上記誤差データが、ビット数余りを
示すデータとなる場合は、上記単位ブロック当たり少な
いビット数で済み、上記データ量が上記目標値よりも少
なくなっている場合を考えることができる。従って、上
記補正情報出力回路133からは、この誤差データに応
じて、上記減算器128からの出力における許容ノイズ
レベルを、例えば上記等ラウドネス曲線の情報データに
基づいて補正させるための上記補正値のデータが出力さ
れるようになる。上述のような補正値が、上記許容雑音
補正回路130に伝送されることで、上記減算器128
からの許容ノイズレベルが補正されるようになる。以上
説明したようなシステムでは、メイン情報として直交変
換出力スペクトルをサブ情報により処理したデータと、
サブ情報としてブロックフローティングの状態を示すス
ケールファクタ及び語長を示すワードレングスが得ら
れ、エンコーダからデコーダに送られる。
【0073】上述したビット配分方法とは異なった有効
なビット配分方法について以下に述べる。
【0074】適応ビット割当回路の動作を図14で説明
する。直交変換出力、例えばMDCT出力が、端子30
0に供給されており、このMDCT出力は、臨界帯域又
は高域ではさらに臨界帯域を複数個に分割した帯域、い
わゆるブロックフローティングバンド毎に帯域毎のエネ
ルギ算出回路301において、分割帯域毎のエネルギが
算出される。この各帯域のエネルギの代わりに振幅のピ
ーク値、平均値等が用いられることもある。
【0075】ところで、直交変換出力であるMDCT係
数を表現して伝送又は記録に使用することができる総ビ
ット数305を、1kビット/ブロックとすると、この
1kビットを用いた固定ビット配分パターン307を形
成する。固定ビット配分のためのビット割当パターンは
複数個用意されており、信号の性質により、種々の選択
をすることができる。このビット割当パターンには、1
kビットに対応する短い時間のブロックのビット量を各
周波数に分布させた種々のパターンがある。特に、本実
施例では、中低域と高域とのビット配分率を違えたパタ
ーンを複数個用意している。ここで、信号の大きさが小
さい程、高域への割当量が少ないパターンを選択するよ
うにする。このようにして、小さい信号の大きさとして
は、全帯域の信号の大きさを使用することもできるが、
さらには、フィルタなどが用いられている非ブロッキン
グ周波数分割回路の出力、もしくは直交変換出力、例え
ばMDCT出力を利用する。また、帯域毎のエネルギか
らエネルギ依存のビット配分パターン306が決定され
る。このエネルギ依存のビット配分パターン306は、
例えば該バンドのエネルギが大きい程、多くのビットが
割り当てられるように配分する。
【0076】上記固定ビット配分パターン307のビッ
ト配分と、各帯域毎のスペクトルに依存したビット配分
との分割率は、信号スペクトルの滑らかさを表す指標
(トーナリティ)により決定される。本実施例では、ス
ペクトルの滑らかさ算出回路302において、信号スペ
クトルの隣接値間の差の絶対値の和を、信号スペクトル
の和で割った値を算出し、この値を指標(トーナリテ
ィ)として用いている。このトーナリティが決定される
と、ビット分割率決定回路304において、上記分割率
が決定される。この分割率とは、固定ビット配分とエネ
ルギ依存のビット配分との重み付けを変えるための値で
ある。
【0077】上記固定ビット配分の値は乗算器309
で、帯域毎(臨界帯域、又は高域では臨界帯域をさらに
複数個に細分化した帯域)のエネルギに依存したビット
配分の値は乗算器308でそれぞれ上記配分率を乗じ、
それらの2つの値が加算回路310で加えられて、端子
311から取り出され、量子化及び符号化の際に使用さ
れる。
【0078】このときのビット割当の状態を図15の
(a)及び図16の(a)に示し、これに対応する量子
化雑音の状態を図15の(b)及び図16の(b)に示
す。
【0079】図15の(a)及び図16の(a)におい
て、信号レベルa中の固定ビット割当分による雑音レベ
ルをb、信号レベル依存分のよる雑音低下分をcで示し
ている。図15は、信号のスペクトルが割合平坦である
場合を示しており、多量の固定ビット割当分によるビッ
ト割当は、全帯域において大きい信号雑音比を取るため
に役立つ。しかし、低域及び高域では比較的少ないビッ
ト割当が使用されている。これは聴覚的に低域及び高域
の重要度が小さいためである。同時に、若干の信号レベ
ル依存のビット配分のための図15の(b)の斜線で示
される信号レベル依存分のビット量により、信号の大き
さが大きい帯域の雑音レベルが選択的に低下させられる
が、信号スペクトルが割合平坦である場合には、この選
択性も割合広い帯域に渡って作用することになる。
【0080】これに対して、図16に示すように、信号
スペクトルが高いトーナリティを示す場合には、多量の
信号レベル依存のビット配分のための図16の(b)の
斜線で示される信号レベル依存分のビット量により、量
子化雑音の低下は極めて狭い帯域の雑音を低減するため
に使用される。これにより、孤立スペクトル入力信号で
の特性の向上が達成される。同時に、若干の固定ビット
割当分によるビット配分を行う分により、広い帯域の雑
音レベルが非選択的に低下させられる。
【0081】再び、図8において、適応ビット割当符号
化回路108について説明する。本実施例では、例えば
2種類のビットレートのモードを持ち、例えばAモード
を128kbps/channelとし、BモードはA
モードの半分の64kbps/channnelとす
る。また、本実施例では2種類のモードに限らず、複数
のモードを持つことが可能である。
【0082】先ず、Aモードにおける符号化方法につい
て説明する。図17及び図18は、Aモードにおけるブ
ロックフローティングバンド分割の一具体例を示してい
る。図17は直交変換ブロックサイズが11.6msの
場合であり、図18は直交変換ブロックサイズが低中域
で4分割、高域では8分割されている場合であるが、ど
ちらの場合でも全体のブロックフローティングバンドの
数は同じであり、52個のバンドに分割されている。さ
らに、帯域分割フィルタの出力である各帯域毎に見る
と、低域では20個、中高域ではそれぞれ16個のブロ
ックフローティングがあり、この個数は直交変換ブロッ
クサイズに関係なく決まっているので、直交変換ブロッ
クサイズが帯域毎に独立に変化しても問題はない。
【0083】例えば、低域だけ11.6msを4分割し
たブロックサイズで、中高域は11.6msのブロック
サイズである場合、ブロックフローティングバンドを、
低域は図18、中高域は図17のように分割すれば、バ
ンド数は全体として52個となる。上記適応ビット割当
符号化回路108には、この52個のブロックフローテ
ィングバンド毎にスケールファクタ及びワードレングス
の情報が与えられており、スペクトルデータは上記与え
られたスケールファクタ及びワードレングスに応じて量
子化され、符号化される。符号化データは端子110か
ら取り出され、記録又は伝送される。
【0084】次に、Bモードの符号化方法について説明
する。Bモードは、ビットレートがAモードに対して半
分になるため、Aモードと同じ方法で符号化すると、サ
ブ情報(スケールファクタ、ワードレングス等)の量は
変わらず、メイン情報(スペクトルデータ)の量だけ現
象することになり、Aモードに比較すると、全情報量中
のサブ情報の占める割合が増大し、符号化効率が低下す
る。ビットレートを半分にする場合は、メイン情報量だ
けではなく、サブ情報量も半減、もしくはそれ以下に削
減することが望ましい。本実施例においては、Bモード
におけるサブ情報量をAモードに対して半減させるため
に、時間的に隣接する2つのブロック間でサブ情報の値
を共通に持つことで、サブ情報量の削減を達成してい
る。即ち、Aモードにおけるサブ情報量は、基本的にブ
ロックフローティングバンド数と等しいため、52個/
11.6msであるが、Bモードにおいてはブロックフ
ローティングバンドの時間軸方向を拡張することになる
ため、52個/23.2msとなり、同一時間内におけ
るサブ情報量を比較すると、Aモードに対して半分の量
となっている。
【0085】図19、図20、図21は、Bモードにお
けるブロックフローティングバンド分割の一具体例を示
している。
【0086】図19は、時間的に隣接する2つのブロッ
クの直交変換ブロックサイズが共にロングモードの場合
を示しており、実線で囲まれている領域が直交変換ブロ
ック、斜線で表示されている領域が1つのブロックフロ
ーティングバンドを表している。即ち、このブロックフ
ローティングバンドは、図17におけるAモードのフロ
ックフローティングバンドの時間軸方向で隣合う2つの
バンドを1つにまとめており、周波数軸方向のバンド分
割は図17と全く同じである。
【0087】図20は、時間的に隣接する2つのブロッ
クの直交変換ブロックサイズが共にショートモードの場
合を示しており、図19と同様に、実線で囲まれている
領域が直交変換ブロック、斜線で表示されている領域が
1つのブロックフローティングバンドを表している。即
ち、このブロックフローティングバンドは、図18にお
けるAモードのブロックフローティングバンドの時間軸
方向で隣合う2つのバンドを1つにまとめており、周波
数軸方向のバンド分割は図18と全く同じである。
【0088】図21は、時間的に隣接する2つのブロッ
クの直交変換ブロックサイズが異なり、即ちショートモ
ードとロングモードの組合せである場合を示しており、
同様に実線で囲まれている領域が直交変換ブロック、斜
線で表示されている領域が1つのブロックフローティン
グバンドを表している。直交変換ブロックサイズがショ
ートモードであるブロック(図21における0〜11.
6msの中域と11.6〜23.2msの低域及び高
域)については、図20で示したような2つのブロック
の直交変換ブロックサイズが共にショートモードの場合
と同じである。即ち、図18におけるAモードのブロッ
クフローティングバンドの時間軸方向で隣合う2つのバ
ンドを1つにまとめており、周波数軸方向のバンド分割
は図18と全く同じである。逆に、直交変換ブロックサ
イズがロングモードであるブロック(図21における0
〜11.6msの低域及び高域と11.6〜23.2m
sの中域)については、時間軸方向でバンドをまとめる
ことができないので、例外的に周波数軸方向で隣合う2
バンドを1つにまとめており、時間軸方向のバンド分割
は図17と全く同じである。
【0089】このように、Bモードにおいてはサブ情報
の数をAモードに比べて半減させるために、時間軸方向
あるいは周波数軸方向で隣合うブロックフローティング
バンドを共通化することにより、結果的にビットレート
の減少に伴うメイン情報の極端な減少を防ぎ、符号化効
率を向上させている。
【0090】ここで、図22はBモードの場合の適応ビ
ット割当符号化回路の一具体例を示しており、端子40
1には直交変換ブロックサイズ情報、端子402には該
2ブロック分のスペクトルデータ(MDCT係数)がそ
れぞれ与えられている。
【0091】Aモード用のブロックフローティングバン
ド分割で各バンド毎に設定されたスケールファクタA4
03は、スケールファクタ再設定回路405において、
上述したように共通化すべき2つのフロックフローティ
ングバンドの値がまとめられ、Bモード用のスケールフ
ァクタBが再設定される。通常は、2つのスケールファ
クタAの内でより大きいスケールファクタAを選択し、
共通のスケールファクタAとする。同様に、Aモード用
のブロックフローティングバンド分割で各バンド毎に設
定されたワードレングスA404は、ワードレングス再
設定回路406において、Bモード用のワードレングス
Bが再設定される。ワードレングスの共通化の際には、
例えば2つのワードレングスAの内でより大きいワード
レングスAが選択される。さらに、2つのワードレング
スAの平均値等を用いても良い。上記スケールファクタ
A及びワードレングスAは、それぞれ2ブロック分(2
3.2ms)の情報を一単位にして上記スケールファク
タ再設定回路405及び上記ワードレングス再設定回路
406に送られている。上記ワードレングス再設定回路
406において再設定されたワードレングスは、総ビッ
ト数の補正回路407において、再設定により生じた総
ビット数の誤差の補正が行われる。再設定されたスケー
ルファクタB及びワードレングスBは、共に量子化器4
08及び符号化器409に送られ、スペクトルデータの
量子化の際に用いられる。上記量子化器408及び符号
化器409により量子化され、符号化されたスペクトル
データは、符号化データBとして端子410から取り出
される。
【0092】尚、上述の実施例は本発明の一例であり、
本発明の要旨を逸脱しない範囲でその他の様々な構成が
取り得ることは勿論である。
【0093】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明に係るオーディオ信号のスペクトル表示装置は、符号
化された入力オーディオ信号の時間ブロックを選択する
時間窓掛け手段と、上記窓掛け手段により窓掛けされた
信号の時間ブロックの上記入力信号から表示用のスペク
トル特性を算出するスペクトル算出手段と、上記スペク
トル算出手段により算出されたスペクトル特性を具体的
な表示信号に変換形成するための表示信号形成手段とを
備えて成ることにより、従来のスペクトル信号より精確
で高分解能なスペクトル信号を、より簡単な構成で表示
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るオーディオ信号のスペクトル表示
装置の基本概念を説明するための図である。
【図2】本発明に係るオーディオ信号のスペクトル表示
装置を使用した一例を示す図である。
【図3】本発明に係るオーディオ信号のスペクトル表示
装置を使用した応用例を示す図である。
【図4】本発明の第1の実施例の概略的な構成を示す図
である。
【図5】一般的なオーディオ信号の符号化及び復号化を
示す図である。
【図6】本発明に係るオーディオ信号の符号化手段の概
略的な構成を示す図である。
【図7】本発明の第2の実施例の概略的な構成を示す図
である。
【図8】高能率圧縮符号化回路の一具体例を示すブロッ
ク回路図である。
【図9】ビット圧縮の際の直交変換ブロックの構造を表
す図である。
【図10】ビット配分算出回路の一具体例を示すブロッ
ク回路図である。
【図11】各臨界帯域及びブロックフローティングを考
慮して分割された帯域のスペクトルを示す図である。
【図12】マスキングスペクトルを示す図である。
【図13】最小可聴カーブ、マスキングスペクトルを合
成した図である。
【図14】適応ビット割当回路の一具体例を示すブロッ
ク回路図である。
【図15】適応ビット割当回路によりビット割当された
信号レベルと量子化雑音の状態を示す図である。
【図16】適応ビット割当回路によりビット割当された
信号レベルと量子化雑音の第2の状態を示す図である。
【図17】Aモードにおけるブロックフローティングバ
ンド分割による周波数と時間とを具体的に示す図であ
る。
【図18】Aモードにおけるブロックフローティングバ
ンド分割による周波数と時間とを具体的に示す第2の図
である。
【図19】Bモードにおけるブロックフローティングバ
ンド分割による周波数と時間とを具体的に示す図であ
る。
【図20】Bモードにおけるブロックフローティングバ
ンド分割による周波数と時間とを具体的に示す第2の図
である。
【図21】Bモードにおけるブロックフローティングバ
ンド分割による周波数と時間とを具体的に示す第3の図
である。
【図22】Bモードの適応ビット割当符号化回路の一具
体例を示すブロック回路図である。
【符号の説明】
11・・・・・・・・・・符号化オーディオ信号入力端
子 12・・・・・・・・・・時間窓掛け手段 13・・・・・・・・・・スペクトル算出手段 14・・・・・・・・・・表示信号形成手段 15・・・・・・・・・・スペクトル表示手段 16・・・・・・・・・・テレビ装置 17、18・・・・・・・接続部 19・・・・・・・・・・表示部 30・・・・・・・・・・オーディオ装置 31・・・・・・・・・・テレビ装置 42・・・・・・・・・・符号化データ抽出手段 43・・・・・・・・・・時間軸処理手段 52・・・・・・・・・・オーディオ信号符号化手段 54・・・・・・・・・・オーディオ信号復号化手段

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オーディオ信号の周波数のスペクトルを
    表示するスペクトル表示装置において、 符号化された入力オーディオ信号の時間ブロックを選択
    する時間窓掛け手段と、 上記窓掛け手段により窓掛けされた信号の時間ブロック
    の上記入力信号から表示用のスペクトル特性を算出する
    スペクトル算出手段と、 上記スペクトル算出手段により算出されたスペクトル特
    性を具体的な表示信号に変換形成するための表示信号形
    成手段とを備えて成ることを特徴とするオーディオ信号
    のスペクトル表示装置。
  2. 【請求項2】 上記表示信号形成手段により出力される
    表示信号を表示する表示装置を備えることを特徴とする
    請求項1記載のオーディオ信号のスペクトル表示装置。
  3. 【請求項3】 上記表示装置はLCD表示装置から成る
    ことを特徴とする請求項2記載のオーディオ信号のスペ
    クトル表示装置。
  4. 【請求項4】 上記表示装置はテレビジョン装置から成
    ることを特徴とする請求項2記載のオーディオ信号のス
    ペクトル表示装置。
  5. 【請求項5】 外部の表示装置に接続される機器を使用
    するための出力端子を備えることを特徴とする請求項1
    記載のオーディオ信号のスペクトル表示装置。
  6. 【請求項6】 上記符号化された入力オーディオ信号は
    2チャンネルのステレオオーディオ信号から成ることを
    特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載のオーディ
    オ信号のスペクトル表示装置。
  7. 【請求項7】 上記符号化された入力オーディオ信号
    は、時間及び周波数の領域内の信号のエネルギに相当す
    る係数を備えることを特徴とする請求項1、2、3、
    4、5又は6記載のオーディオ信号のスペクトル表示装
    置。
  8. 【請求項8】 上記係数は時間と周波数とにより均一に
    分割される時間−周波数係数であることを特徴とする請
    求項7記載のオーディオ信号のスペクトル表示装置。
  9. 【請求項9】 上記係数は時間と周波数とにより不均一
    に分割される時間−周波数係数であることを特徴とする
    請求項7記載のオーディオ信号のスペクトル表示装置。
  10. 【請求項10】 上記時間窓掛け手段によって使用され
    る時間ブロックは、上記符号化された入力オーディオ信
    号の時間分割であることを特徴とする請求項1記載のオ
    ーディオ信号のスペクトル表示装置。
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