JPH06340982A - 樹脂製品の部分めっき方法 - Google Patents

樹脂製品の部分めっき方法

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JPH06340982A
JPH06340982A JP26022193A JP26022193A JPH06340982A JP H06340982 A JPH06340982 A JP H06340982A JP 26022193 A JP26022193 A JP 26022193A JP 26022193 A JP26022193 A JP 26022193A JP H06340982 A JPH06340982 A JP H06340982A
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plating layer
surface side
plating
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康彦 荻巣
Mamoru Kato
守 加藤
Nariyuki Takahashi
成幸 高橋
Riichi Funahashi
利一 舟橋
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C23COATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; CHEMICAL SURFACE TREATMENT; DIFFUSION TREATMENT OF METALLIC MATERIAL; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL; INHIBITING CORROSION OF METALLIC MATERIAL OR INCRUSTATION IN GENERAL
    • C23CCOATING METALLIC MATERIAL; COATING MATERIAL WITH METALLIC MATERIAL; SURFACE TREATMENT OF METALLIC MATERIAL BY DIFFUSION INTO THE SURFACE, BY CHEMICAL CONVERSION OR SUBSTITUTION; COATING BY VACUUM EVAPORATION, BY SPUTTERING, BY ION IMPLANTATION OR BY CHEMICAL VAPOUR DEPOSITION, IN GENERAL
    • C23C18/00Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating
    • C23C18/16Chemical coating by decomposition of either liquid compounds or solutions of the coating forming compounds, without leaving reaction products of surface material in the coating; Contact plating by reduction or substitution, e.g. electroless plating
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    • C23C18/1633Process of electroless plating
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    • C23C18/165Multilayered product
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Abstract

(57)【要約】 【目的】樹脂製品の部分めっき方法において、突起の形
成により意匠性が損なわれることがなく、容易かつ確実
にめっきを必要とする部分にめっき層を形成する。 【構成】副仕切り板の意匠面側及び非意匠面側におい
て、断面略V字状の条溝11,18が環状に形成され、
透孔17が円錐台状に形成され、さらに非意匠面側に突
起19が形成されたグリル本体2を得る。グリル本体2
を無電解めっき溶液中に浸漬し、条溝11,18の底部
を除くすべての部分に無電解めっき層15を形成する。
次に、グリル本体2を、所定の電気めっき溶液に複数回
浸漬し、突起19にクリップ28を挟み込み電流を流
す。すると、めっきを必要としない部分に形成された無
電解めっき層15は溶解され、突起19部分の無電解め
っき層15から透孔17部分を介して意匠面側の無電解
めっき層15が電気的に導通され、めっきの必要な部分
に電気めっき層16が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、樹脂製の基材の表面の
うち、めっきを必要とする部分にのみめっき層が形成さ
れた樹脂製品の部分めっき方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の樹脂製品として、車
両用のフロントグリルやバックパネル等の外装用装飾品
がある。例えば、フロントグリルにおいては、フロント
グリルの前面(意匠面)の所定部分にめっき層が形成さ
れているとともに、それ以外の部分(但し、意匠面)に
塗膜層が形成されている。このように、部分的にめっき
層を有するフロントグリルは例えば次のようにして製造
される。
【0003】すなわち、まず、ABS樹脂製のグリル本
体を、無電解めっき及び電気めっきに供する。すると、
グリル本体の表面全体に、無電解めっき層及び電気めっ
き層からなるめっき層が形成される。そして、めっき層
を残したい部分や、塗膜を形成したくない部分には、電
鋳マスクを被覆するとともに、それ以外の部分には、プ
ライマーを塗布してプライマー層を形成する。その後、
プライマー層上に所定の塗料を塗布し、塗膜層を形成す
る。そして、電鋳マスクによる被覆を解除することによ
り、上記のフロントグリルが得られる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来技術においては、めっき層がグリル本体の全ての表面
に形成されていた。このため、めっきの不要な部分にま
でめっき層が形成されることとなり、製造コストの上昇
を招来していた。
【0005】また、塗膜層は樹脂素材により構成される
のにもかかわらず、めっき層という金属素材の表面に塗
布形成しなければならない。この場合、両者間の接合は
異種素材同士の接合となるため、その接合力は小さい。
従って、従来では、両者間の接合力を向上させるべく、
めっき層と塗膜層との間にプライマーを塗布し、プライ
マー層を形成するようにしていた。このため、その工程
分だけ工数が増大するとともに、コストの上昇を招くこ
ととなっていた。また、上記のようにプライマー層を形
成したとしても、該プライマー層も樹脂素材よりなるた
め、依然として接合力の点、ひいては耐久性能の点で問
題があった。
【0006】さらには、めっきの必要な部分にのみめっ
き層を形成し、不必要な部分に塗膜層を形成することが
考えられる。かかる場合において、めっきの必要な部分
が全て意匠面となることもありうる。このような場合、
電気めっき工程においては、めっきを必要とする部分を
電気的に導通させる必要があるわけであるが、その導通
のためには、意匠面側に突起を形成して導通を確保する
必要がある。すると、その突起のために、意匠性が著し
く損なわれてしまうおそれがあった。
【0007】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は、樹脂基材の表面のう
ち、めっきを必要とする部分にのみめっき層が形成され
てなる樹脂製品の部分めっき方法において、突起の形成
により意匠性が損なわれることがなく、しかも、容易
に、かつ、確実にめっきを必要とする部分にのみめっき
層を形成することのできる樹脂製品の部分めっき方法を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明では、樹脂製の基材の表面のうち、めっ
きを必要とする部分とめっきを必要としない部分との境
界線部分に、断面略V字状の条溝を環状に形成する条溝
形成工程と、前記基材のめっきを必要とする部分に、意
匠面側と非意匠面側とを連通する透孔を形成する透孔形
成工程と、前記基材の非意匠面側に形成された条溝で囲
まれた部分に突起を形成する突起形成工程と、前記基材
表面の前記条溝の底部以外の部分に無電解めっき層を形
成する無電解めっき工程と、前記無電解めっき工程を経
た前記基材に形成された前記無電解めっき層のうち、前
記突起に形成された前記無電解めっき層を電気的に導通
させて、前記無電解めっき層上のめっきの必要な部分に
電気めっき層を形成する電気めっき工程とを備えたこと
をその要旨としている。
【0009】併せて、第2の発明では、第1の発明に記
載された前記透孔における、意匠面側の開口面積は非意
匠面側の開口面積よりも小さいことをその要旨としてい
る。
【0010】
【作用】上記の第1の発明によれば、条溝形成工程にお
いて、樹脂製の基材の表面のうち、めっきを必要とする
部分とめっきを必要としない部分との境界線部分に、断
面略V字状の条溝が環状に形成される。また、透孔形成
工程において、基材のめっきを必要とする部分に、意匠
面側と非意匠面側とを連通する透孔が形成され、突起形
成工程においては、基材の非意匠面側に形成された条溝
で囲まれた部分に突起が形成される。さらに、無電解め
っき工程においては、基材表面の条溝の底部以外の部分
に無電解めっき層が形成される。そして、電気めっき工
程においては、無電解めっき工程を経た基材に形成され
た前記無電解めっき層のうち、突起に形成された無電解
めっき層が電気的に導通されて、無電解めっき層上のめ
っきの必要な部分に電気めっき層が形成される。
【0011】ここで、上記の無電解めっき工程におい
て、条溝の底部には、無電解めっき層が形成されない。
このため、電気めっき工程において、めっきの必要な部
分が電気的に導通されて、無電解めっき層上のめっきの
必要な部分に電気めっき層が形成される。また、めっき
の不要な部分の無電解めっき層は除去される。さらに、
電気めっき工程に際しては、基材の非意匠面側に形成さ
れた条溝で囲まれた部分の突起に形成された無電解めっ
き層が電気的に導通される。このため、該部分の無電解
めっき層から、透孔部分の無電解めっき層を介して意匠
面側の無電解めっき層が電気的に導通される。従って、
意匠面側に突起が形成されなくとも、非意匠面側から電
気的導通が行われ、無電解めっき層上のめっきの必要な
部分に電気めっき層が形成される。そのため、意匠面側
への突起の形成による外観品質の低下が抑制される。
【0012】併せて、第2の発明によれば、第1の発明
の前記透孔における、意匠面側の開口面積は非意匠面側
の開口面積よりも小さくなっている。このため、意匠面
側の開口面積を可能な限り小さくしたとしても、透孔部
分には、無電解めっき層を確実に形成することが可能と
なり、非意匠面側から意匠面側への確実な電気的導通を
行うことができる。従って、結果的に意匠面側には透孔
は形成されるものの、該透孔が小さい場合には、外部か
ら認識されにくくなる。
【0013】
【実施例】
(第1実施例)以下、本発明を樹脂製品としての車両用
のフロントグリル1に具体化した第1実施例を図1〜図
9に基づいて説明する。但し、以下の図面は、発明の理
解を容易にするための幾分模式化された部分も存在しう
るものである。
【0014】車両の前面には、図1に示すようなフロン
トグリル1が装着されるようになっている。図1,2,
9に示すように、このフロントグリル1は、ABS樹脂
製の基材としてのフロントグリル本体(以下、グリル本
体という)2を備えているとともに、その意匠面の一
部、すなわち前面の一部に形成されためっき層3(図2
では網目状に示した部分)と、同めっき層3以外(裏側
の一部を除く)の箇所に塗布形成された塗膜層4とを有
している。より詳細に説明すると、フロントグリル1
は、正面略矩形状の枠5、該枠5内において横方向に延
びる複数の副仕切り板6、枠5内において縦方向に延び
る複数の連結板7、中央部においてマークプレート(図
示せず)を取付けるための取付プレート8及び前記枠5
から取付プレート8に向かって延びる主仕切り板9等を
有している。そして、前記枠5の主として正面側部分、
主仕切り板9及び副仕切り板6の正面側部分には、前記
めっき層3が形成されている。また、取付プレート8及
び連結板7の主として正面側部分等には、前記塗膜層4
が形成されている。
【0015】ここで、前記枠5の主として正面側部分及
び主仕切り板9の正面側部分のめっき層3の形成方法に
ついてのここでの説明は省略する。本実施例において
は、島状に部分めっきの施された部分、すなわち、副仕
切り板6の部分めっき方法について以下に詳細に説明す
る。
【0016】図3は副仕切り板6の一部(図2のγ部
分)を拡大して示す正面図であり、図4は図3のX−X
線断面図である。これらの図及び図9に示すように、グ
リル本体2の正面側(意匠面側)部分において、前記め
っき層3と塗膜層4との境界部分には、枠5及び副仕切
り板6から上下方向に突出する段差部10が環状に形成
されている。そして、この段差部10には、断面略V字
状の条溝11が環状(閉曲線状)に形成されている。ま
た、副仕切り板6の裏面側(非意匠面側)が開口するよ
う、その内部は空洞化されている。
【0017】図9に示すように、前記めっき層3は無電
解めっき層15と、電気めっき層16とからなってい
る。本実施例において、無電解めっき層15はニッケル
により、厚さ「0.3〜0.4μm」程度に形成されて
いる。また、電気めっき層16は、銅、ニッケル及びク
ロムの3種類の金属により厚さ「20〜50μm」程度
に形成され、多層構造をなしている。
【0018】また、前記条溝11は、それぞれ幅W1が
「0.5mm」、深さD1が「0.5mm」に形成され
ている。但し、幅W1は、特に限定されるものではない
が、加工上の制限から「0.2mm」以上が好ましく、
意匠性の向上を図る意味で「1.0mm」以下が好まし
い。また、深さD1についても、特に限定されるもので
はないが、同じく加工上の制限から「0.2mm」以上
が好ましく、グリル本体2の強度上の制約から「0.6
mm」以下が好ましい。また、幅W1に対する深さD1
の比(D1/W1)は「1.0」以上が好ましい。
【0019】さらに、本実施例において、副仕切り板6
の下側に突出する段差部10には、透孔17が円錐台状
に形成されている。この透孔17は、グリル本体2の段
階では、意匠面側に開口する部分の直径が「0.3m
m」程度に形成され、非意匠面側に開口する部分の直径
が「3mm」程度に形成されている。
【0020】併せて、本実施例において、副仕切り板6
のグリル本体2部分の非意匠面側には、前記透孔17を
囲むようにして、前記条溝11と同様に、断面略V字状
の条溝18が環状(円環状)に形成されている。
【0021】加えて、本実施例において、前記条溝18
で囲まれた部分のうち、前記透孔17の近傍には、裏面
側に突出するようにして突起19が一体的に形成されて
いる。
【0022】次に、上記のグリル本体2を成形するため
の金型21について説明する。図5に示すように、金型
21は、固定型22及び可動型23を備えている。そし
て、これら両型22,23によってグリル本体2を成形
するためのキャビティ24が形成されている。但し、固
定型22には、前記透孔17を形成するための円錐台状
の突起25が一体的に形成されており、前記条溝18を
形成するための突起26Aが一体的に形成されている。
さらに、可動型23には、前記条溝11を形成するため
の突起26Bが一体的に形成されている。また、固定型
22には、前記突起19を形成するための穴27が穿設
されている。
【0023】次に、上記のフロントグリル1を製造する
に際しての作用及びその効果について説明する。但し、
ここでは、前述したように、副仕切り板6における部分
めっき方法を中心に説明する。
【0024】まず、公知の金型成形法により、前記キャ
ビティ24内に溶融されたABS樹脂を射出し、充填す
る(図5参照)。樹脂が冷却され、固化されたならば、
両型22,23を開き、グリル本体2を取り出す。この
とき、両型22,23は、型開き方向と平行に、すなわ
ち、突起25,26A,26B等が抜ける方向に開かれ
る。このため、突起25,26A,26B等によって型
開きが阻害されることはなく、グリル本体22を容易に
取り出すことができる。このようにして、所定の箇所に
条溝11,18が環状に形成されたグリル本体2が得ら
れる。
【0025】続いて、グリル本体2を無電解めっき溶液
中に浸漬し、無電解めっきを施す。このとき、図6に示
すように、条溝11,18の底部11a,18aにおい
ては、隙間の間隔が狭いため、めっき溶液が到達しな
い。従って、これらの底部11a,18aには、めっき
が施されない。換言すれば、グリル本体2表面の底部1
1a,18aを除くすべての部分には、無電解めっき層
15が形成される。
【0026】次に、図7に示すように、無電解めっき層
15の形成されたグリル本体2を電気めっきに供する。
すなわち、同本体2を、所定の電気めっき溶液に複数回
浸漬するとともに、めっきを必要とする部分(副仕切り
板6の正面側部分)を電気的に導通させる。つまり、同
図に示すように、前記グリル本体2の非意匠面側に突出
する突起19に形成された無電解めっき層15に対し、
クリップ28を挟み込む。そして、該クリップ28に電
流が流される。すると、めっきを必要としない部分に形
成された無電解めっき層15(条溝11,18の外周
側)は、電気めっき液によって溶解される。また、めっ
きを必要とする部分においては、無電解めっき層15の
表面に、前述した多層構造をなす電気めっき層16が形
成される。すなわち、突起19に形成された無電解めっ
き層15から透孔17部分に形成された無電解めっき層
15を経て、意匠面側に形成され、かつ、条溝11内周
側に形成された無電解めっき層15に電流が流れること
となり、該部分に電気めっき層16が形成されるのであ
る。このようにして、めっきを必要とする部分において
のみ無電解めっき層15及び電気めっき層16(めっき
層3)の形成されたグリル本体2が形成される。
【0027】その後、図8に示すように、めっき層3の
形成された部分を、電鋳マスク29により被覆する。す
なわち、この電鋳マスク29は、厚さ「数mm」の金属
製の板であって、フロントグリル1の形状に則した形状
をなしている。また、電鋳マスク29には塗膜層4を形
成するのに必要な部分だけが開口している。この電鋳マ
スク29の被覆により、塗膜層4を形成するのに必要な
部分が露出する。そして、図9に示すように、露出部分
に向けて、スプレー塗装を施す。この塗装により、塗膜
の必要な箇所には塗膜層4が形成される。一方、電鋳マ
スク29により覆われた箇所には、塗膜層4が形成され
ることはない。
【0028】そして、塗膜層4が形成された後、電鋳マ
スク29の被覆を解除することにより、上記のフロント
グリル1が得られる。つまり、前記副仕切り板6のほぼ
正面側部分にめっき層3を有し、その外周部分に塗膜層
4を有するフロントグリル1が得られるのである。
【0029】以上説明したように、本実施例によれば、
上記の無電解めっき層15を形成するに際し、条溝1
1,18の底部11a,18aには、無電解めっき層1
5が形成されない。このため、電気めっき層16を形成
するに際しては、めっきの必要な部分のみが電気的に導
通されることとなる。すなわち、めっきを必要としない
部分に形成された無電解めっき層15は、電気めっき液
によって溶解される。また、めっきを必要とする部分に
おいては、無電解めっき層15の表面に、前述した多層
構造をなす電気めっき層16が形成される。そのため、
この段階で、必要な部分にのみ確実にめっき層3の形成
されたグリル本体2が得られる。従って、塗膜層4を形
成するに際し、プライマー層を介することなく、直接グ
リル本体2上に塗膜層4を形成することが可能となる。
【0030】その結果、プライマー層を形成する工程が
不要となるため、作業工数の低減及びコストの低減を図
ることができる。また、グリル本体2全面に電気めっき
層16を形成する必要がないので、その分のコストの低
減をも図ることができる。
【0031】また、フロントグリル1においては、その
塗膜層4がグリル本体2上に直接形成されている。その
ため、該部分にはめっき層3及びプライマー層が介在さ
れていない分だけ、その膜厚が薄く形成される。その結
果、塗膜層4部分の膜厚の薄肉化を図ることができ、ひ
いては外観品質を向上させることができる。さらに、塗
膜層4及びグリル本体2は共に樹脂材料よりなるので、
塗膜層4をグリル本体2に対して強固に接合させること
ができる。従って、フロントグリル1の塗膜層4部分に
おける耐久性能の向上を図ることができる。
【0032】併せて、本実施例では、前記正面側の条溝
11が、塗膜層4とめっき層3との境界部となる。この
ため、境界部の見切り部分が、ジグザグ状ではなく鮮明
に形成される。その結果、見切り線をくっきりと明瞭な
ものとすることができ、ひいては外観品質のさらなる向
上を図ることができる。
【0033】加えて、本発明の特徴部分たる電気めっき
工程に際し、本実施例では、グリル本体2の非意匠面側
に形成された条溝18で囲まれた部分の突起19に形成
された無電解めっき層15が電気的に導通される。この
ため、該部分の無電解めっき層15から、透孔17部分
の無電解めっき層15を介して意匠面側の無電解めっき
層15が電気的に導通される。従って、意匠面側に別途
突起が形成されなくとも、非意匠面側から電気的導通が
行われ、無電解めっき層15上のめっきの必要な部分に
電気めっき層16が形成される。そのため、突起の形成
による外観品質の低下を抑制することができ、意匠性の
向上を図ることができる。
【0034】併せて、本実施例によれば、前記透孔17
における、意匠面側の開口面積は非意匠面側の開口面積
よりも小さくなっている。このため、意匠面側の開口面
積を可能な限り小さくしたとしても、透孔17部分に
は、無電解めっき層15を確実に形成することが可能と
なり、非意匠面側から意匠面側への確実な電気的導通を
行うことができる。従って、結果的に意匠面側には透孔
17は形成されるものの、該透孔17の意匠面側の開口
面積を充分小さくすることにより、外部から認識されに
くくなる。その結果、さらなる意匠性の向上を図ること
ができる。
【0035】加えて、本実施例では、グリル本体2に透
孔17を形成するとともに、非意匠面側には条溝18を
形成する構成を採用した。このため、非意匠面側におい
て形成されるめっき層3は、条溝18で囲まれた部分の
みで済む。従って、めっき液の全体としての使用量を少
なくすることが可能となり、ひいてはコストの低減を図
ることができる。
【0036】(第2実施例)次に、本発明を樹脂製品と
しての車両用のバックパネル51に具体化した第2実施
例を図10〜13に基づいて説明する。但し、本実施例
においても、発明の主要部分は前述した第1実施例とほ
ぼ同様であるため、相違点を中心に説明する。
【0037】車両の後部におけるナンバープレートが装
着される部位には、図10に示すようなバックパネル5
1が取着される。このバックパネル51は部分的に開口
部を有する略箱状に形成されている。バックパネル51
はABS樹脂製の基材としてのバックパネル本体52
(図11参照)を備えているとともに、その意匠面の一
部(頂部)に略矩形状に形成されためっき層53と、同
めっき層53以外(非意匠面を除く)の内周面に塗布形
成された塗膜層54とを有している。なお、バックパネ
ル本体52の上部には、横方向に延びる赤色透明の加飾
部材55が取着されている。
【0038】図12,13に示すように、バックパネル
本体52において、内周側及び外周側の前記めっき層5
3と塗膜層54との境界部分には、それぞれ内周側段差
部56及び外周側段差部57が環状に形成されている。
そして、これら両段差部56,57には、断面略V字状
の条溝58,59,64がそれぞれ環状(閉曲線状)に
形成されている。また、加飾部材55にて被覆される部
分には、透孔63が形成されている。さらに、加飾部材
55にて被覆される部分の裏側には、非意匠面側方向、
すなわち車両前部方向へ突出する電極用突起60が突出
形成されている(図11参照)。加えて、前記加飾部材
55にて被覆される部分の裏側には、透孔63及び電極
用突起60を囲むようにして条溝64が環状に形成され
ている。この条溝64により、外側へのめっきの導通が
遮断されるようになっている。
【0039】併せて、前記めっき層53は前記実施例と
同様、無電解めっき層61及びその上に形成された電気
めっき層62を有している。上記のバックパネル51を
製造するに際しても、前記実施例と同様にして製造され
る。すなわち、所定の箇所に条溝58,59がそれぞれ
環状に形成されたバックパネル本体52に無電解めっき
を施す。すると、条溝58,59の底部58a,59a
においては、隙間の間隔が狭いため、めっき溶液が到達
しない。従って、これら底部58a,59aにはめっき
が施されず、底部58a,59aを除くすべての部分に
は、無電解めっき層61が形成される。その後、無電解
めっき層61が形成されたバックパネル本体52を電気
めっきに供する。このとき、前記実施例と同様、バック
パネル本体52に突出形成された電極用突起60が1つ
の電極とされる。すると、めっきを必要としない部分
(内周面等)に形成された無電解めっき層61は、電気
めっき液によって溶解される。また、めっきを必要とす
る部分(頂部)においては、無電解めっき層61の表面
に、前述した多層構造をなす電気めっき層62が形成さ
れる。このようにして、めっきを必要とする部分におい
てのみ無電解めっき層61及び電気めっき層62(めっ
き層53)の形成されたバックパネル本体52が形成さ
れる。
【0040】その後、前記両実施例と同様に、めっき層
53の形成された部分を、電鋳マスク(図示せず)によ
り被覆する。そして、露出した部分に向けて、スプレー
塗装を施す。この塗装により、塗膜の必要な箇所には塗
膜層54が形成される。塗膜層54が形成された後、電
鋳マスクの被覆を解除することにより、上記のバックパ
ネル51が得られる。つまり、頂部にめっき層53を有
し、内周面等に塗膜層54を有するバックパネル51が
得られるのである。そして、本実施例においても前記第
1実施例と同様の作用及び効果を奏する。
【0041】また、本実施例においても、電極用突起6
0は、非意匠面側に形成されているので、該突起60に
より意匠性が損なわれることがない。さらに、非意匠面
側において形成されるめっき層53は、条溝64で囲ま
れた部分のみで済む。従って、めっき液の全体としての
使用量を少なくすることが可能となり、ひいてはコスト
の低減を図ることができる。
【0042】なお、本発明は前記各実施例に限定される
ものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で構成の一
部を適宜に変更して次のように実施することもできる。 (1)前記第1実施例では本発明を車両用のフロントグ
リル1に具体化し、第2実施例では車両用のバックパネ
ル51に具体化したが、その外にも例えば車両用のルー
バ、車両用のピラーガーニッシュ、車両用のクォータベ
ント、車両用のマークプレート、車両用のドアミラーブ
ラケット用アウタカバー等にも具体化してもよい。ま
た、上記の樹脂製品に限定されるものではなく、部分的
にめっき層を有するその他の樹脂製品に本発明を具体化
してもよい。
【0043】(2)前記各実施例では、基材を構成する
樹脂素材をいずれもABS樹脂により構成するようにし
たが、その外にも例えばポリプロピレン、ポリフェニレ
ンオキサイド、ポリアミド、ポリスルフォン、ポリエス
テル等の各種樹脂素材を用いてもよい。
【0044】(3)前記各実施例では、無電解めっき層
15,61をニッケルにより形成したが、その外にも銅
等により形成してもよい。また、前記実施例では、電気
めっき層16,62を、銅、ニッケル及びクロムの3種
類の金属により、多層構造をなすように形成したが、こ
れら以外の金属を用いてもよいし、また、多層構造とし
ない場合に具体化してもよい。
【0045】(4)前記各実施例では、金型21によ
り、条溝11,18,58,59を形成するようにした
が、各条溝を、NCカッター、超音波カッター等によ
り、後加工により形成してもよい。
【0046】(5)前記第1実施例では、透孔17を副
仕切り板6の高さ方向中央部付近に形成する場合に具体
化したが、下側に突出する段差部10に形成する場合に
具体化してもよい。かかる場合には、フロントグリル1
の使用時において、外部から認識されにくい位置に透孔
17が位置するため、外観品質の低下をより一層抑制す
ることができる。
【0047】(6)前記各実施例においては、特に、塗
膜層を形成しない構成としてもよい。
【0048】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明における、
樹脂製品の部分めっき方法によれば、樹脂基材の表面の
うち、めっきを必要とする部分にのみめっき層が形成さ
れてなる樹脂製品において、突起の形成により意匠性が
損なわれることがなく、しかも、容易に、かつ、確実に
めっきを必要とする部分にのみめっき層を形成すること
ができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した第1実施例におけるフロン
トグリルを示す正面図である。
【図2】第1実施例において、フロントグリルのめっき
が施された部分を示す図であって、フロントグリルを正
面及び裏面に展開した模式図である。
【図3】第1実施例において、フロントグリルの副仕切
り板の一部を拡大して示す正面図である。
【図4】第1実施例における図3のX−X線断面図であ
る。
【図5】第1実施例において、グリル本体を成形するた
めの金型の一部を拡大して示す断面図である。
【図6】第1実施例において、グリル本体に無電解めっ
きを施した状態を示す部分断面図である。
【図7】第1実施例において、無電解めっき層の形成さ
れたグリル本体に電気めっきを施した状態を示す部分断
面図である。
【図8】第1実施例において、グリル本体のめっき層の
形成された部分に電鋳マスクを被覆した状態を示す部分
断面図である。
【図9】第1実施例においてフロントグリルの副仕切り
板の主要部を示す断面図である。
【図10】本発明を具体化した第2実施例におけるバッ
クパネルを示す正面図である。
【図11】第2実施例におけるバックパネル本体を示す
側断面図である。
【図12】第2実施例におけるバックパネル本体のめっ
きの施される頂部等を示す部分斜視図である。
【図13】第2実施例における図10のC−C線断面図
である。
【符号の説明】
2…基材としてのグリル本体、3,53…めっき層、
4,54…塗膜層、11,18,58,59,64…条
溝、11a,18a,58a,59a…底部、15,6
1…無電解めっき層、16,62…電気めっき層、1
7,63…透孔、19,60…突起、52…基材として
のバックパネル本体。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 成幸 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成 株式会社内 (72)発明者 舟橋 利一 愛知県西春日井郡春日町大字落合字長畑1 番地 豊田合成 株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 樹脂製の基材(2,52)の表面のう
    ち、めっきを必要とする部分とめっきを必要としない部
    分との境界線部分に、断面略V字状の条溝(11,1
    8,58,59,64)を環状に形成する条溝形成工程
    と、 前記基材(2,52)のめっきを必要とする部分に、意
    匠面側と非意匠面側とを連通する透孔(17,63)を
    形成する透孔形成工程と、 前記基材(2,52)の非意匠面側に形成された条溝
    (18,64)で囲まれた部分に突起(19,60)を
    形成する突起形成工程と、 前記基材(2,52)表面の前記条溝(11,18,5
    8,59,64)の底部(11a,18a,58a,5
    9a)以外の部分に無電解めっき層(15,61)を形
    成する無電解めっき工程と、 前記無電解めっき工程を経た前記基材(2,52)に形
    成された前記無電解めっき層(15,61)のうち、前
    記突起(19,60)に形成された前記無電解めっき層
    (15,61)を電気的に導通させて、前記無電解めっ
    き層(15,61)上のめっきの必要な部分に電気めっ
    き層(16,62)を形成する電気めっき工程とを備え
    たことを特徴とする樹脂製品の部分めっき方法。
  2. 【請求項2】 前記透孔(17)における、意匠面側の
    開口面積は非意匠面側の開口面積よりも小さいことを特
    徴とする請求項1に記載の樹脂製品の部分めっき方法。
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